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2012.5.17

「国は基本合意・骨格提言を無視するな! 全国一斉集会」(東京)600名参加

「国は基本合意・骨格提言を無視するな! 全国一斉集会」の東京集会は、5月16日(水)参議院会館で行われ、約600名が集まった。
全国5か所で開催され、総勢2000名以上が参加した。東京集会では、以下の共同アピールを採択した。

共同アピール

 

2008年から全国で行われた障害者自立支援法違憲訴訟は、2010年1月7日国が原告団と「基本合意」を締結し、同年4月までに14か所の地方裁判所において基本合意を確認する和解を取り交わし、内閣総理大臣自らが首相官邸において原告にその履行を約束して終結しました。

「基本合意」には、自立支援法が障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことを国が認めて反省すること、2013年8月までに同法を廃止し、障害者の基本的人権を支援する新たな総合的な福祉法制を実施することが確約されていました。

そして基本合意を具体化するため、障がい者制度改革推進会議「総合福祉部会」は2011年8月、新法の「骨格提言」をまとめました。

骨格提言が法案化されることを全国の障害者が固唾を飲んで期待していたのです。

ところが、2012年3月政府から国会に提出され、4月26日に衆議院本会議で一切の審議もなく採決された『障害者総合支援法』は、自立支援法を「廃止」することなく、同法を全面的に維持した「一部改正法案」に過ぎず、基本合意に違反し、骨格提言を蔑ろにし、障がい者制度改革を否定するものです。

このような法案の成立を認めることは出来ません。良識の府といわれる参議院での徹底審議を求めます。

国が自ら確約した基本合意を守らないこと、このことは、障害者福祉の問題にとどまらず、様々な分野での集団訴訟団と国との間の合意や和解の履行、今後の法的救済や政策形成に悪影響を与え、「法の支配」という民主主義のルールを崩壊させる歴史的な暴挙であり、断じて見過ごすことは出来ません。

被告である国の責任を徹底追及していくこと、「基本合意」を守り「骨格提言」を尊重した障害者総合福祉法の実現を強く求めていくことを参加者一同はここに宣言します。

 

 

「国は基本合意・骨格提言を無視するな! 全国一斉集会」

2012年5月16日 東京集会 主催者・共催者・参加者一同

障害者自立支援法違憲訴訟全国原告団・弁護団、障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会

薬害肝炎全国原告団・弁護団ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国弁護団連絡会原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会全国生存権訴訟弁護団全国B型肝炎訴訟弁護団中国「残留孤児」国家賠償訴訟弁護団全国連絡会、東京HIV訴訟弁護団大阪HIV訴訟弁護団薬害イレッサ訴訟統一弁護団、ノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟東京弁護団、薬害ヤコブ病東京弁護団、他


                   

2012.5.7

国は基本合意・骨格提言を無視するな!

           全国一斉集会 

日時:20125月16日(水)1430分~17時

会場:参議院議員会館 1階講堂ほか

≪参加申込先≫めざす会事務局

162-0052東京都新宿区戸山1-22-1(NPO)日本障害者

協議会内 03-5287-2346 fax03-5287-2347

Eメール office@jdnet.gr.jp

主催:障害者自立支援法違憲訴訟全国原告団・弁護団、障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会

共催:薬害肝炎全国原告団・弁護団ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国弁護団連絡会原爆症認定集団訴

訟全国弁護団連絡会全国生存権訴訟弁護団全国B型肝炎訴訟弁護団中国「残留孤児」国家賠償訴訟弁護団

全国連絡会、東京HIV訴訟弁護団大阪HIV訴訟弁護団薬害イレッサ訴訟統一弁護団、ノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟東京弁護団、薬害ヤコブ病東京弁護団、他


<第一部>○挨拶(主催者、来賓) ○情勢報告 ○重点報告「骨格提言からみた総合支援法案の

問題点と課題(仮題)」○あるべき新法試案

<第二部>シンポジウム シンポジスト=各訴訟団、コーディネーター=谷口太規弁護士

○指定発言+フロア発言 ○決意表明 ○閉会挨拶



                   
2012.2.27

JDF地域フォーラムin東京 アピール     

「骨格提言」に基づく新法制定は私たちの悲願!

 

昨年8月末、総合福祉部会が提出した「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」は、個人、団体、組織、あらゆる立場、主義主張の違いを乗り越えた総勢55名の構成員の総意としてまとめられたものでした。この骨格提言は、国連の障害者権利条約及び国と自立支援法訴訟団との基本合意に基づく「あるべき姿」でした。またそれは、これまで障害種別によって分断したり、されたりしがちだった我々をひとつにする「希望の光」であり、誰も排除しない、されない、インクルーシブな社会への「道しるべ」でした。

しかし、この骨格提言を受けて作成され、28日の総合福祉部会に提示された厚生労働省案は、我々に希望の光ではなく、「失望の闇」と「怒りのパワー」を与えるものでした。私たちの願いと大きくかけ離れた厚生労働省案を、このまま政府案として成立を目指すことは、権利条約の批准の妨げになり、基本合意を反故にすることになりかねず、とうてい納得できるものではありません。

 

私たちは訴えます。 

・不平等、不公平、人権軽視を見過ごさぬことを。

・社会の端っこに追いやられた、声なき声、届かぬ声、秘めた想いに寄り添い、手を差し伸べることを。

・大震災と原発事故で人生が一変した仲間たちに想いを馳せることを。

 

私たちは誓います。

・再び分断し、自分勝手、独りよがりの要求に終始しないことを。

・常に「誰の何のためか」に立ち戻り、「あるべき姿」という「大局観」を見誤らず歩み続けることを。

 

施行されて以来「障害を個人の問題」と迫った障害者自立支援法。これによって傷つけられた私たちの尊厳の回復が果たせるものは、この骨格提言に沿った新法の制定であり、それは、ようやく見えてきた社会モデル転換へのスタートラインなのです。

 

このスタートラインを後退させることなく実現するために、私たち障害者は次のことを政府、厚生労働省に強く求めます。

 

1.     骨格提言を最大限に尊重した新法の制定を!

2.     できない、やらない理由を100個あげつらうのではなく、どうすれば実現できる

のか、その方法を1つでも考え、私たちと共に歩む努力を怠らず実行することを!

Nothing about us, Without us!

 

2012225

JDF地域フォーラムin東京参加者一同

 

JDF地域フォーラムin東京実行委員会

*東京都身体障害者団体連合会(都身連)

*東京都知的障害者育成会

*東京都盲人福祉協会(都盲協)

*東京都聴覚障害者連盟(東聴連)
*東京都中途失聴難聴者協会(中難協)

(協力:聴覚障害者制度改革推進東京本部)

*権利主張センター中野

*東京都精神障害者家族会連合会(つくし会)

*障害者と家族の生活と権利を守る都民連絡会(障都連)

*きょうされん東京支部

DPI東京行動委員会

*東京都自立生活センター協議会(TIL

*東京頸髄損傷者連絡会(東京頸損連)

*障害をもつ子どものグループ連絡会

*東京都肢体不自由児者父母の会連合会(東肢連)

*全国脊椎損傷者連合会東京都支部

*東京肢体障害者団体連絡協議会(東京肢障協)

*東京都社会福祉協議会(東社協)



                         JDF地域フォーラムin東京→定員で、申込を締切(2.14)
                   障害者制度改革の動向と障害者総合福祉法

~障害者権利条約の批准に向けて~

<講師・発言者>

■東俊裕氏(障がい者制度改革推進会議担当室   室長)

障害者制度改革の経緯と動向(仮)

■芦田真吾氏(東京都福祉保健局障害福祉部長)

障害者総合福祉法について(仮)

■森祐司氏(JDF政策委員長)

JDF地域フォーラin東京」に期待すると(仮)

JDF地域フォーラin東京実行委員より

東京都に期待すると(仮)


■指定発言(数団体)

制度改革、総合福祉法に関して

2012年2月25日(土)13:15~17:00
場所:新宿NSビル 30F
NSスカイカンファレンス ホールB

新宿区西新宿2丁目4番1号

主催 JDF地域フォーラムin東京実行委員会
共催 日本障害フォーラム(JDF) 後援 東京都(申請中)
定員:140名(定員になり次第締切)

申し込みはFAXまたはメールで!
FAX:042‐540‐1845/til_ jimukyoku@yahoo.co.jp 申し込み・問い合わせ先:東京都自立生活センター協議会(TIL) TEL:042‐540‐1844(担当:金・早川)
http://tokyoilcenters.web.fc.com/

ふり

 

   

  

 

 

 

 

 

使用補

等)

 

ふり

 

 

 

 

所属先

& 連絡先

所属団体

 

 

住所(〒                 

 

TEL                                          FAX                            

e-mail

介助者

1.伴しない  2.同伴する  介助者                                                                      

希望情報 提供手段

 

1.手話 2.点字資料  3.要約筆記  4.電子データ  5.その他(                                   

※申し込にご記いただた情報は、フムにするご連絡場準備、今後のご案内等のみ使用し、それ以外の的に使用せん。


                             
2012.2.6

2012年1月  日

東京都

知事 石原慎太郎様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

代  表 伊藤 雅文

事務局長 太田 修平

 

要望書

 

 東京都におかれましては、日頃より障害者福祉の充実にご尽力されている事に、心より敬意を表します。

 現在国では、障がい者制度改革の真っただ中であり、昨年秋、障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会では、障害者自立支援法を廃止し、総合福祉法制定に向けた骨格提言が出され、その立法化作業が進められています。

東京都の障害者施策は、長年にわたる各関係者の努力により質量共に国の基準を大きく上回る水準で展開され、それにより多くの重度障害者が地域で生活する事を後押ししてきました。この事は、地方公共団体として先駆的な取り組みであると同時に、国の障害者施策を充実させる牽引役として大きな役割を果たしたものと評価致しております。

 しかし昨今の都の障害者施策は、ほとんど国の基準に準じる内容にとどまっており、障害者の生活をより向上させようという意気込みが感じられず残念に思います。

 国に対しては、自治体の立場から、総合福祉法を制定するにあたっては、総合福祉部会が出した骨格提言を最大限反映するように強く働きかけていただきたく思います。

さらに昨年の東日本大震災では、災害時要援護者への防災対策の不十分さが露呈され、

避難所のバリアフリー化や、情報保障・コミュニケーション保障、医療・介護の緊急時における備えの必要性が、大きな課題として浮かび上がってきました。

障害者の地域生活基盤の確立と国や地域の障害者施策にとって、首都である東京都の影響は多大なものがあると考えます。それと同時に、都の具体的な障害施策は、インクルーシブ社会をめざした国に先んじたものが求められます。

今一度国の施策の牽引役であった原点に立ちかえられ、各障害者施策の充実をめざし、当面、以下の要望の具体化をはかって頂きたく、心よりお願い申し上げます。

 

 

1.障害者権利条約と都の施策について

障害者権利条約の批准に向け、国として「障がい者制度改革推進会議」を設置し、国内法の整備をはかっている最中であるが、都はこれまで日本の障害施策を牽引してきた経過を持っている。それらを踏まえ、今後の都の障害施策について、障害者権利条約の理念に合致したものとすること。

特に、東京都独自の「障害者差別禁止条例」の制定に向け、検討に着手する事。

 

2.大地震など想定した緊急時の備え

     東日本大震災の教訓を生かし、将来発生が予想される首都圏直下型地震などの緊急時  において、障害者が安心して避難できる場所を確保し、避難所のバリアフリー化や、医療・介護の保障、情報保障、コミュニケーション保障など、必要な支援の提供が図られる体制をつくること。

 

3.市区町村に対する財政補助について

障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を市区町村が行えるように、都は必要に応じて、財政補助を行う事。

 

4.ヘルパー派遣について

障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、さらなる福祉、介護における人材確保を目的とする抜本的対策を講じる事。報酬単価の見直しが行われたとはいえ、相変わらず低賃金によるヘルパー不足は継続している。都として即効性のある対策を講じる事。

また障害の重い人が入院時に、必要な介助サービスを受けることが出来るよう、支給決定について地方自治体を指導すること。

 

5.生活施設について

障害の重い人たちの生活施設においては、インクルーシブの理念によって運営されていくとともに、民間移譲がなされる際は、法人決定において、当該施設利用者の意向を重視していき、従来の生活条件を維持する事を前提とし、人権やプライバシーが守られるよう徹底する事。

  また、人権や自由という基本的課題をおさえながら、権利条約の制定という新たな時代を迎えている今、利用者のニーズを的確につかんだ多様な取り組みの実施に向け、利用者・法人・職員たちと積極的に協議を行う事。

  さらに、在宅で暮らす場合、移動介護や重度訪問介護によって、社会参加が保障されているにも関わらず、施設ではなかなか社会参加が保障されにくい環境にあるので、その改善も図る事。

さらに東京都障害者福祉センターの入所調整機能を存続させつつ、入所を受け入れる施設および利用者らの意向を斟酌し、緊急性も勘案した上で決定を行う事。

加えて、都外施設に入所を余儀なくされている障害者たちが、都に帰って暮らせる道筋を早急につくること。

 

6.小規模作業所について

都が廃止を予定している、小規模作業所に対する包括補助金を継続させる事。柔軟な運営が出来なくなるが故に新体系への移行も進まず、又、自立支援法の廃止が決定した下で補助金を廃止する事は、重度障害者の日中活動の場として重要な役割を果たしている、小規模作業所の閉鎖に直結する事を認識する事。

 

7.重度手当などについて

働く事が困難な障害者の年金制度など、国の所得保障政策が不十分な中、障害によって生じる必要経費を補う重度手当など諸手当については、障害者の自立生活、社会参加を実現させるための役割を持っている事を更に徹底強化させ、必要な人が受給できるようにする事。

 

8.住宅施策について

重度障害者の地域生活移行をすすめるにあたり、圧倒的に不足している障害者用住宅を整備すると共に、既存の民間住宅については、バリアフリー化の整備を促進する為の充分な予算を確保する事。また、保証人が見つからずに賃借契約が出来ない障害者のために、自治体が保証人となる仕組みをつくる事。

 

以上

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)                     〒1010054 東京都千代田区神田錦町3118

武蔵野ビル5階

TEL:0352820016  FAX:0352820017

(担当 太田)


                                 

2010.12.22

20111222

厚生労働省 社会援護局

障害保健福祉部 

部長 岡田 太造 様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

代  表 伊藤雅文

事務局長 太田修平

 

総合福祉法(仮称)について

 

貴職におかれましては日頃より障害者施策の充実にご尽力されていることに、心より敬意を表します。

 障がい者制度改革の一環として、昨年秋障がい者制度改革推進会議でまとめられた「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」に対し、私たちは大きな期待を持っております。

 障害の種別や程度に関係なく、地域社会の中で人間としての尊厳を持って生きられる支援の施策化の一日も早い実現を私たちは切望しております。

 特に以下の事項について、関心を寄せておりますので、法案の中にどう組み込もうとされているのか、ご回答いただければ幸いに存じます。

 

1.      支給決定について

骨格提言では、支給決定に際し、個人の望む暮らし方を最大限尊重することを基本とすることが述べられており、これまでのコンピューター判定を基本とする障害程度区分を廃止して、支援ガイドラインを創設し、それに基づいたサービスの必要性などがうたわれています。必要に応じて当事者と市区町村が協議調整をしていくシステムも提案されています。

日本においてはきわめて画期的な考え方であり、法案の中にどう盛り込まれようとされているのか、お考えをうかがいたいと存じます。

 

2.      相談支援について

骨格提言では、障害・疾病等の理由があって生活のしづらさ、困難を抱えている人々に幅広く対応するものとされ、さらに障害者本人の抱える問題全体に対応する包括的支援の継続的なコーディネートがうたわれています。

この包括的相談支援体制について、法案の中にどう盛り込まれようとされているのか、お考えをうかがいたいと存じます。

 

3.      障害(者)の範囲について

障害によっては制度の谷間に置かれ、サービスが受けられない人が少なくないという議論が出てきてから、長い月日が経ちます。骨格提言でも包括的既定の必要性がうたわれています。具体的にどう定義されていくのかについて、お考えをうかがいたいと存じます。

 

4.      地域医療について

障害の種別や程度に関係なく、医療を必要とする人たちも病院ではなく、地域社会で暮らしながら医療サービスを受けて生活したい、と願っています。骨格提言では「地域における障害者の生活を支える医療」の実現に向けた理念と制度基盤の構築、がうたわれています。法案の中にこれをどう反映させようとしているのかお考えをうかがいたいと存じます。

 

5.      居住の場について

骨格提言でも、「地域移行」の法定化、「地域基盤整備10か年戦略」(仮称)策定の法定化がうたわれており、これらのことが具体的に推進されなければ、真の意味でのインクルーシブ社会の実現には至りません。これらについて法案の中にどう反映されようとしているのかお考えをうかがいたいと存じます。

 

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)         〒1010054 東京都千代田区神田錦町3118

武蔵野ビル5階

TEL:0352820016  FAX:0352820017

(担当 太田)

2010.12.22

20111220

日本共産党国会議員団

障害者の全面参加と平等推進委員会

責任者 笠井 亮 様

障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

代  表 伊藤雅文

事務局長 太田修平

障害者政策に関する意見

 

 日頃より厚いご支援を賜り、心から感謝を申し上げます。

 障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)として、以下の事項についてご意見申し上げます。

 

1    総合福祉法の実現について

障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会では、骨格提言をだし、自立支援法を廃止して、障害者の人権に基づく、インクルーシブ社会の実現を盛り込んだ総合福祉法を提起しています。

政府はこの提言に基づいて、来年の通常国会に法案を提出する予定だとしていますが、私たちの連絡会議としては、以下の事項について、重点項目としています。

(1) 支給決定について

障害の状況だけではなく、その人がどう地域社会の中で生活したいのかに着目した支給決定にして頂きたい

(2) 相談支援について

包括的な相談支援体制を確立し、障害のある当事者が関われる実効性のある相談支援体制にして頂きたい

(3) 障害(者)の範囲について

制度の谷間からこぼれることなく、あらゆる障害の人が必要なサービスを受けられるようにして頂きたい

(4) 地域医療について

障害の状況を問わず、できるだけ地域社会の中で医療サービスを受けられるようにして頂きたい

(5) 居住の場について

地域社会で生活していくには住宅等が確保されなければならず、地域資源の整備に努め、地域基盤整備十ヵ年計画を具体化して頂きたい

 

2    障害者差別禁止法の実現

現在、障がい者制度改革推進会議・差別禁止部会で、同法の制定に向け議論が進められていますが、障害者の日常的におかれている差別的状況や、不利益状況をなくしていき、具体的な人権救済規定が盛り込まれた、そして裁判規範性のある法制化が求められています。

2010.12.3

                                                                  201012月3日

 

声明

 障害者自立支援法「改正」法案の参議院可決・成立に断固抗議する

 

今こそ進めよう!障害者制度改革

自立支援法の廃止と新法づくりを確かなものに

10.29全国大フォーラム実行委員会 事務局長 太田修平

 

 本日、12月3日(金)、「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」、いわゆる障害者自立支援法「改正」法案が、午前の参議院厚生労働委員会でわずかの審議で採決され、本会議で可決・成立した。国際障害者デーの今日、本法の成立は歴史の大きな汚点であり、国会の暴挙に断固抗議する。私たちは断じて許すことはできない。

 昨年、長妻前厚労大臣は「重い負担と苦しみと尊厳を傷つける障害者自立支援法を廃止し、新法を、みなさん一人一人の意見を聞いて、みんなで一緒によりよい制度を作っていきたい」と1万人の障害者の前で約束した。私たちは、厚労大臣が約束したように、また、本年1月7日、国と障害者自立支援法違憲訴訟団が締結した基本合意にもとづき、自立支援法がすみやかに廃止され、当事者の声が十分反映された新法が実現することを切望している。同時に、制度改革推進会議が提出した「4つの緊急課題」は、新法を待たずに、予算措置の中で具体化すべきである。

 しかし、本「改正」法は、「新法へのつなぎ」どころか、自立支援法の「延命」「復活」に道を開くものと言わなければならない。応益負担の「応能」化ではなく、現行の負担を温存し、「1割負担」を条文化する。また、推進会議が提出した「4つの緊急課題」は全く考慮されていない。制度の谷間の問題は先送りされ、より一層重要となるべき相談支援やコミュニケーション支援は、新法移行のバックアップどころか大きな妨げとなるものである。この法律は、地域であたり前に生きたい、人間として誇りをもって生きたいすべての障害者の思いに反するものである。

 また、本法は、国民年金法改正法案などを継続審議とすることを条件に、国会最終日の午前、委員会での異例の採決となり、“駆け込み”での本会議可決となった。「良識の府」と言われる参議院で、障害のある人びとの生命と生活にかかわる法案が「政争の具」とされたことは、参議院の権威を汚す歴史的な汚点である。

 1029日、1万人が結集した全国大フォーラムでアピールしたように、問題だらけの介護保険統合への道を絶対に許してはならない。障害があっても、すべての人びとが社会の中で人間としての誇りを持ちながら豊かに暮らしていけるよう、私たちの願う新法を必ず実現するとともに、障害者権利条約のめざすインクルーシブ社会を一日でも早く実現するために、私たちは連帯の輪をさらに大きくし、あきらめない運動により一層とりくむ決意である。

 

12月3日(金)午前8時に、参議院にみんな集まりましょう

2010.12.2

明日、午前8時に参議院議員面会所に集合です。

朝、厚生労働委員会にかけられ、昼の本会議に回されます。

 

傍聴と大きい集会を行いたいと思います。

まだまだ諦められません。

これまで私たちはいい運動を展開して来れました。

いいつながりを持てました。

運動は大きなうねりとなっています。

団体をこえた人と人のつながりが重要です。

人間らしい暮らしを求めた闘いです。

 

福島みずほ議員や田村智子議員も、政党をこえ、

今日も、いろいろな重要な議員に、一緒になって働きかけてくれました。

結果は残念でしたが、民主党の良心的議員もそれぞれ頑張ってくれました。

 

明日私たちも、ベストを尽くし、最後までいい運動をしていきましょう。

2010.11.30

12月3日(金)まで連続行動は延長
つないで、つないで粘り強く

本当にみなさん、お疲れ様です。

一歩一歩私たちは、前進しています。

今日(30日(火))の厚生労働委員会は、開かれませんでした。

明日、厚生労働委員会の理事懇談会があり、明後日以降のことについて、協議するとのことです。

 

123日(金)まで、国会連続行動を延長して行うことになりました。

明日(121日(水))も午後1時に参議院議員会館前に集まって下さい。

 

ここまでは、いい運動を展開することができました。

つないで、つないで、粘り強く行きましょう。

状況は、きっと切り開けてくると思います。

2010.11.29


30日(火)、定例の厚生労働委員会開かれず
廃案の可
能性も…

30()開催予定していた参議院厚生労働委員会は、

与野党の調整がつかず、開催されないことになりました。

私たちの運動の大きな一歩です。

しかし、会期末は123日(金)、何が起きるかわかりません。

 

当面、明日(30())、あさって121日(水)の2日間は、

予定通り、国会行動を行います。

 

とりあえず、参議院議員会館前に午後1時集まってください。

要請行動も入るかもしれません。

みんなが力を合わせ、つながっていくこと、そうすれば必ず道は開かれます。


2010.11.27


20101127

参議院議員 各位

障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

代  表 伊藤 雅文

事務局長  太田 修平

 

障害者自立支援法「改正」案の廃止を強く求める要望

 

平素より、障害者施策の向上にお力添えを戴き、厚く御礼申し上げます。

さて、下記の事項について、格段のご高配を賜りたくよろしくお願い申し上げます

 

 

一、  障害者自立支援法「改正」案は、障がい者制度改革推進会議や総合福祉部会の議論を反映したものではないので、徹底した審議を通じて、廃案にしてください

二、  新法施行までに自立支援法のもとでも解決すべき問題点は、障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会の「4つの当面の課題()」であり、これを政省令や予算措置等によって実現してください

() 1)利用者負担の見直し、2)法の対象となる障害範囲の見直し、3)地域での自立した暮らしのための支援の充実、4)新法作成の準備のための予算措置

 

衆議院では1118日に、いわゆる障害者自立支援法一部「改正」案が可決され、参議院に送られました。

 私たち障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)は、脳性マヒをはじめとする全身性障害者が地域社会で人間として尊厳をもって暮らせるような、所得保障や介助システムの確立や、交通機関の整備など、地域社会の整備と制度確立を訴えてきました。

私たちは、厚生労働大臣が約束したように、自立支援法は廃止し、当事者の声が十分反映された新法が実現することを切望しています。その切なる願いで、今年も1029日に日比谷野外音楽堂を中心会場にして全国大フォーラムが開催されました。

参議院は「良識の府」であります。障害者権利条約の精神に立っての障害者制度改革こそが今急がれているのです。つきましては、参議院議員の皆様には、廃案にお力添えをいただきたく心よりお願い申し上げます。

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

      〒1010054 東京都千代田区神田錦町3118

武蔵野ビル5階

TEL:0352820016  FAX:0352820017

2010.11.18

20101118

                                                                               

声明 障害者自立支援法一部「改正」法案の衆議院可決に抗議する

 

今こそ進めよう!障害者制度改革

自立支援法の廃止と新法づくりを確かなものに

10.29全国大フォーラム実行委員会

 事務局長 太田修平 

 

<構成団体>

日本障害者協議会

障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動実行委員会

(財)全日本ろうあ連盟

 

 本日、1118日(木)1247分、衆議院本会議は「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」、いわゆる自立支援法一部「改正」法案をいっさいの審議もなく可決した。私たちは断じてこれを許すことはできない。衆議院の暴挙に断固抗議する。

 昨日の衆議院厚労委員会にあたり、私たちは、本一部「改正」法案は、喧伝されるような応益負担の「応能」化ではなく、現行の負担を温存し、「1割負担」を条文化するものであることをきびしく指摘した。また、新法が出来るまでの間の対策として推進会議が提出した「4つの緊急課題」は全く考慮されず、制度の谷間の問題を先送りし、より一層重要となるべき相談支援やコミュニケーション支援について、新法移行のバックアップどころか妨げとなりかねない内容とタイミングで「改正」を図ることに強い不安と疑念を表明したにも関わらず、厚労委員会は質疑もなくわずか14分で採択し、本日の本会議は審議することもなくわずか3分間で可決した。

 障害者権利条約は「私たち抜きに私たちのことを決めないで」の世界中の障害者の声が尊重され、多くの当事者が参画して国連で採択され、発効した。この条約の推進に当時の日本政府やNGOも大きな役割を果たしたにも関わらず、国内法が条約の考え方にまだ到達し得ていないため、日本はまだ批准できずにいる。また、昨年長妻前厚労大臣は「重い負担と苦しみと尊厳を傷つける障害者自立支援法を廃止し、新法を、みなさん一人一人の意見を聞いて、みんなで一緒によりよい制度を作っていきたい」と約束した。

 私たちは、厚労大臣が約束したように、自立支援法が廃止され、当事者の声が十分反映された新法が実現することを切望している。同時に、「緊急課題」については、新法を待たずに、予算措置の中で具体化すべきと考えている。その切なる願いで、今年も1029日に全国大フォーラムを実施した。1万人が結集した全国大フォーラムでアピールしたように、問題だらけの介護保険との統合への道を絶対に開いてはならない。障害があっても、みんなが社会の中で人間としての誇りを持ちながら豊かに暮らしていけるように、権利条約のめざすインクルーシブ社会を一日でも早く実現すべきなのである。

 来週、参議院での委員会が予定されている。参議院が「良識の府」であるならば、徹底審議の上、再度廃案とすべきである。権利条約の精神に立ち、新法制定と障害者制度改革こそが急がれ、その内容が問われているのである。この法案は、地域で当たり前に生きたい、人間として誇りをもって生きたい日本のすべての障害者の思いに反するものであり、私たちは連帯の輪をさらに大きくし、決してあきらめることなく、廃案を求める闘いをさらに強めていく決意である。

2010.11.18

障害者自立支援法「改正」法案を廃案に!

―自立支援法廃止と新法づくりを確かなものに―

11.242526日連続行動(案)

24日>

13:00~   集合

参議院議員会館前で路上集会(屋内会場が確保できれば屋内で) 

      参議院議員への要請行動(要請行動に参加する方は、13:00に参議院議員会館101会議室

 

25日>・・・参議院厚生労働委員会(予定)

12:30~   集合

       参議院議員会館前で路上集会

14:00~   参議院厚生労働委員会の傍聴

委員会終了後 再度、路上集会(30分)

 

26日> 

未定    参議院議員会館前で路上集会

      参議院で委員会あるいは本会議開会の場合、傍聴

 

 

◇とくに2425日を山場にして昨日の400人を超える規模で取り組む


 

2010.05.27

障害者自立支援法「改正」案の廃案を求める緊急アピール

 

さよなら!障害者自立支援法 つくろう!私たちの新法を!

10.30全国大フォーラム実行委員会

 

障害者自立支援法の一部を「改正」した法案が、今国会に提出される動きがあることに私たちは強い怒りと驚きを禁じえない。私たちは障害当事者の声を聞くことなく作成された同法「改正」案の廃案を強く求める。

私たちは、障害者の地域生活を阻害する障害者自立支援法の廃止を求めて運動してきた。昨年9月に成立した新政権はその声を真摯に受け止め、障害者自立支援法の廃止を約束した。長妻昭厚生労働大臣は、昨年の就任時に「応益負担を基本とする障害者自立支援法を廃止し、任期中に制度の谷間をつくらない新しい法律を当事者の意見を十分に聞いてつくる」と明言し、さらに、昨年1030日(金)、日比谷野外音楽堂で行われた10.30全国大フォーラムにおいて、参加者一万人の前で「一期4年の間に自立支援法を廃止し、みなさま(障害者)や家族、広く利用されるみなさまの意見に謙虚に耳を傾けながら、新しい制度をつくりたい」と述べた。そして、新政権の公約によって設置された「障がい者制度改革推進会議」のもとに「総合福祉部会」が作られ、現在、新法(障害者総合福祉法(仮称))制定までの「当面の課題」について議論の真っ最中という状況である。

また、障害者自立支援法違憲訴訟に関連して、「障害者自立支援法違憲訴訟原告団」は国の提案を受け入れ、基本合意を交わした。その中で、障害者制度全般の改革のため、障害者を中心とした推進本部で総合的福祉制度を策定し、障害者の参画の下に十分な議論を行う、とし、これらの実施状況を検証していくために、国・厚労省は「訴訟団」との定期協議を行うことを約束した。

このような経緯にも拘らず、今回、「改正」案が提出されようとしている。看過出来ないのは、まず、法案の作成から提出に至るまでの当事者参画などの手続きの問題である。これまで、この件に関して、与党と障害当事者や関係団体との話し合いが全く行われていない。512日に日本障害フォーラム(JDF)とのヒアリングの際にも与党からは全く示されず、521日の新聞報道等を通して、5月末の衆議院での採択の動きがあることを初めて知った次第である。

次に、内容の問題である。昨年3月、旧政権下で政府提案として提出した法案とほぼ同じ内容である。谷間の障害者の問題の解決が先送りされ、移動支援や手話通訳・コミュニケーション支援事業など、地域生活支援事業の市町村間格差問題は何も解決されていない。また、障害者の自己決定を尊重しないサービス利用計画拡大の問題や、自立支援医療の応益負担の廃止が盛り込まれていない等、基本合意の水準を下回っている部分もある。

こうした当事者抜きの拙速な決定は決して許されるものではない。障がい者制度改革推進会議および総合福祉部会の議論を優先させるべきである。私たち10.30フォーラムは、粘り強く同法案廃止を求め、運動を展開する。

「私たち抜きに私たちのことを決めてはならない」。

 

1、国会は、今国会提出の障害者自立支援法一部「改正」案を廃案とし、新しい総合福祉法(仮称)のあり方とそれに向けた当面の課題等、障がい者制度改革推進会議のとりまとめと同総合福祉部会の議論を踏まえ、今後の対応を行うこと

以上


                


2010.05.18

意  見  書

内閣総理大臣         鳩 山 由 紀 夫 殿

内閣官房長官         平 野 博 文  殿

内閣府特命担当大臣       福 島 瑞 穂  殿

 

2010年5月18日

障害者自立支援法違憲訴訟全国弁護団 

障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会 

 

私たちは「地域主権推進一括法案(第1次)(障害者自立支援法関係)」に反対しその廃案を求めます。

 

1 意見書の趣旨

 地域主権推進一括法案(第1次)(以下、「本法案」という)が4月28日、参議院で可決、通過しました。

 本法案は「地方分権」という大義名分のもとに、日本国憲法に基づき国が責任を負うべき福祉・教育・保育等の分野で、条例委任をして国の責任を後退させ、地方に押しつけようとするものになっており、国のナショナルミニマム保障義務を骨抜きにする極めて問題の大きいものです。

 本法案には、障害者自立支援法改正(改悪)も盛り込まれています。しかし、以下のとおり、この法案が成立することは平成22年1月7日の国(厚生労働省)と原告団・弁護団との基本合意に反するものといわざるを得ず、極めて重大な問題として憂慮するものです。

 そこで、本法案の廃案ないしは撤回を求めるものです。

 

2 基本合意文書違反

(1)基本合意文書一においては、「速やかに応益負担(定率負担)制度を廃止」することが約束されました。

   しかしながら、本法案は、応益負担を規定する条文を削除するどころか、それを維持しながら他の条文を改悪するものであり、それ自体障害者の不信を買うものです。

(2)基本合意文書二の2においては、「国(厚生労働省)は、障害者自立支援法を、立法過程において十分な実態調査の実施や、障害者の意見を十分に踏まえることなく、拙速に制度を施行するとともに、応益負担(定率負担)の導入等を行ったこと」について「反省の意を表明する」としています。

   しかし、まさに本法案は、何ら調査も実施されず、障害者の意見を十分に踏まえることなく、拙速になされるものであり、「反省を踏まえ、今後の施策の立案・実施に当」たっているとは到底いえないものです。

(3)基本合意文書二の3においては、「今後の新たな障害者制度全般の改革のため、障害者を中心とした「障がい者制度改革推進本部」を速やかに設置し、そこにおいて新たな総合的福祉制度を策定する」としています。

   確かに、本法案は「新たな総合的福祉制度を策定する」ものではありません。

   しかしながら、基本合意文書同条項の趣旨は、「障害者の参画の下に十分な議論を行う」ことが画期的であると評価されているのであるから、推進本部、ひいては当事者たる障害者に諮られながら制度を作るという点に主眼があります。にもかかわらず、本法案は推進本部に諮られることもなく推し進められているのであり、基本合意文書の趣旨に反するものです。

   国は、基本合意をしておきながら、当事者にも、推進会議にも具体的な影響が知らされることもなく、意見を表明する機会も与えられないまま、法案審議を始めているものとして天下の悪法障害者自立支援法と同じ過ちを犯そうとしているものと非難されるべきものです。

 

3 本法案の問題点

障害者施設の施設などの設置基準(広さとか居室定員、職員配置など)については現在、国が法律で最低基準を定めています。しかし、本法案は、これを条例に委任し、一定の緩やかな限定をつけて、地方が自由に定めることができるようにするというものです。

 その一定の緩やかな限定の内容は、3つに分類されており、「条例委任する場合の基準設定の類型」として、「参酌すべき基準」型、「標準」型、「従うべき基準」型を定めています。

 「従うべき基準」型は、法令の基準に従わなければならないとされ、基準違反が違法となります。

 しかし、「参酌すべき基準」型は、法令の「参酌すべき基準」を十分参照した結果としてであれば、地域の実情に応じて、異なる内容を定めることを許容するものであり、「参酌する行為」を行わなかった場合のみが違法となります。すなわち、最低基準を下回ることをも許容しているのです。

 さらに、「標準」型になると、法令の「標準」を標準としつつ、合理的な理由がある範囲内で、地域の実情に応じた「標準」と異なる内容を定めることを許容するものであり、合理的な理由がない場合は違法となります。これは、全く理由がない場合のみを違法とするというのとほぼ同義であり、完全に条例に自由を認めるものであり、最低基準緩和を意味します。

 この条例委任・最低基準緩和を地方公共団体側から見れば、単なる規制緩和でしかありません。これまで、上積みで障害者施策を充実させたり、負担を軽減させることは、法改正がなくても可能であったのであり、あえて条例に委任するという形式を取るこの法案は、すなわち福祉削減を許容するものに他なりません。

4 本法案の第2次以降について

 平成23年3月ころには、地方分権改革推進委員会第3次勧告で積み残されたものが、地域主権戦略会議から地域主権推進一括法案の第2次法案として提出される予定とききます。また、この第2次法案では、ひもつき補助金を廃止し、一括交付金化の法案も提出される予定とされます。

 社会保障・義務教育関係については、除くこととされている、つまり、ひもつき補助金を維持するということになっていたようです。

 しかし、「除くこととされている「社会保障・義務教育関係」について、経常と投資、経常を現金給付・保険・サービス給付に分類し、除く範囲を整理してはどうか。」と議論がされています。

 ここで、ひもつき補助金が一括交付金とされれば、地方が自由に使えることになります。障害者関係でも、「投資」と分類されると一括交付金と分類される可能性があり、そうなると、たとえば障害者施設の建設資金が、他の分野に流れるといった可能性があります。

 また、経常と分類された中でも、サービス給付と分類されると、民営化、合理化、人件費の抑制(非正規化)等々により削られ、その分が他に流れ、障害者福祉サービスの質が低下する可能性があります。

 

5 「新たな総合的な福祉法制」(以下、「新法」という)との整合性

  基本合意文書で、新法が平成25年8月までに作られることが確認されました。

  しかし、新法で、本法案の条例委任が廃止されるとすると、新法制定までは条例委任が続く上、厚生労働省が地方自治に介入できない可能性があります。そうなると、その間の基準の切り捨てや地域間格差の拡大を阻止し得ないどころか、増大するおそれがあります。障害者福祉の現場も制度に振り回され、混乱しかねません。

  一方、新法で、本法案の条例委任が継続するとなると、どのような基準を国が新法で策定したとしても、地方が「従うべき基準」として位置づけられない限り、各地の条例でいかようにも異なる基準の設定が可能であり、基準が絵に描いた餅になりかねません。

 

6 結論

  本法案は、基本合意文書を根底から否定する危険があり、ひいては障害者福祉の改革そのものがストップしてしまう可能性があると言わざるを得ません。

  以上から、私たちは、少なくとも障害者自立支援法に関して、本法案を廃案ないしは撤回するよう、強く要請するものです。

以上

 



2009.07.09


「脳死臓器移植法」改悪に反対する声明


2009年6月29日


全国障害者解放運動連絡会議(全障連)
代表幹事 平井 誠一


 私たち全障連は1976年に結成し、自立と解放を掲げ、あらゆる障害者差別を許さず、障害者の解放と人権確立を求める運動を進めてきました。結成以来、運動として掲げてきた養護学校義務化阻止闘争、反差別・糾弾闘争、優生思想との闘いは障害者の生存権を問う運動として行ってきました。
 去る6月18日、「脳死臓器移植法」改悪案が衆院本会議で可決され、6月26日には、参院本会議で趣旨説明が行なわれ、通常国会での成立が行われようとしています。この事態について、全障連の態度を明らかにする。

1.「脳死」は「人の死」ではない。「脳死」と判定されながら、10何年も生き続けた事例や、時間が経って意識が戻り周りの人たちの声が聞こえていたという事例等がある。
 特に子供の「脳死」判定は非常に難しいと指摘されており、「脳死」と判定されても生き続ける子供の事例が複数報告されており、脳死は人の死とは言い難い。

2.「脳死臓器移植法」改悪が推し進めるものは、「価値ある命」と「価値なき命」を選別し、「価値なき命」を抹殺してもいいとする死生観の社会的に確立しようとするものである。すなわち、優生思想の強化であり、「安楽死・尊厳死」の法制化へと道を開くものである。
 様々な病院で人工呼吸器の取り外し等によって患者を死に至らしめる等の行為は裁判等で争われていることもあり、こうした中「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」が策定されているが、「脳死臓器移植法」改悪によって、こうした人工呼吸器の取り外し等の問題が増加するものとして危惧される。

3.さらに同法改悪が障害者に及ぼす影響として、重度障害のため、自分の意思を伝達することが、健常者が行なう「通常の方法」では困難な障害者の意思が無視されていくことが想定される。また、自発呼吸などを行なう「遷延性意識障害」の人と、「脳死」とされた人の区別をあいまいにし、臓器移植の対象に「遷延性意識障害」などの人を含めるなど、「脳死」の定義を変更し、対象者の拡大につながっていくことも危惧される。

4.「脳死臓器移植法」改悪が推進するものは、「他者の死を待つ医療」であり、「他者の死の上に生を確立する医療」である。死と隣り合わせの人から人工呼吸器を数分から10分間にわたって外す「無呼吸テスト」など、「脳死」判定を行なうこと自体が死を早めることに直結しており、「はじめに死ありき」の医療なのである。
 今回の改正の動きは、WHOでの外国渡航による臓器移植制限の動きを背景にして、ドナーの年齢引き下げや「脳死」の定義拡大を図るためのものである。

5.「脳死臓器移植法」改悪は、福祉・医療の財政抑制が続いてきている現在、人の命が軽く見られ、何時、治療停止や一方的に「ドナー」にされるか分からない時代を切り開くものとして懸念するものである。
 とりわけA案で「脳死を一律に人の死とする」ことは、切り捨てを確実に加速させていく。A案は、「臓器移植を行なう場合のみ法的脳死判定を受ける」とした現行法の文言を削除しており、臓器提供を行なわない場合でも、「脳死」と判定され医療を切り捨てられていく可能性がある。また、医療費の自己負担がある限り、低所得者の家族がまっさきに「脳死臓器移植」への「承諾」を「自己決定」「意思表示」の名のもとに強いられていくことになる。さらに救急医療の切り捨てを進めるものであることは明らかだ。
 私たち全障連は「脳死臓器移植法」の改悪に強く反対するものである。


以上



【連絡先】                   

大阪市中央区谷町1丁目3‐17 エルフ大手前502
全国障害者解放運動連絡会議(全障連)

 

   



2009.6.30

2009年6月25日

参議院議員各位

 

臓器移植法「改正」に反対する要望書

 

優生思想に基づく「産科医療補償制度」に

抗議する障害当事者全国連合

 

私たち「優生思想に基づく「産科医療補償制度」に抗議する障害者当事者全国連合」は、臓器移植法「改正」の反対の立場で下記のことを強くご要望申し上げます。

 

 

1.            脳死を「人の死」と一律に定義し、家族の同意で臓器移植を可能とさせる臓器移植法改正案に反対して下さい。

 

2.            救急医療の問題を含め、医療技術の向上など、日本の医療を巡る状況の抜本的な改善に向けた議論を徹底的に行ってください。

 

3.            臓器移植法改正案については、厚生労働委員会で十分に時間を確保し、慎重かつ徹底的な議論を行なって下さい。

 

 

私たちは全国の脳性マヒ者を中心とする全身性障害者の有志のグループです。今年から施行された「産科医療補償制度」に対し、脳性マヒの子どもだけを対象にしていることなど、優生思想の見地から反対の運動を国会や厚生労働省に対し繰り広げてきました

さて、臓器移植法の4つの「改正」案がこの国会に提出され、去る618日「改正」A案が、十分な審議を経ないまま、衆議院本題で可決され、参議院に送られてしまいました。

臓器移植の問題は一言で語りつくせない深刻で複雑な問題であると私たちは理解しています。人の生命をどういう価値観でとらえ、認識し、わかり合えるか、という根源的な問題であることも十分承知しています。

しかし、改正A案は脳死を「人の死」と一律に「脳死」と定義してしまっています。はたして100%そういいきれるのでしょうか。また15歳未満の子どもからの臓器移植については家族の同意があればできてしまう、とする考え方が打ち出されています。脳死と判定された子どもたちが回復したという症例がいくつも報告されています。死の宣告は、その人の可能性を閉ざすものであり、もう後戻りできないことを意味し、だからこそ慎重には慎重を重ねてなされなければなりません。

私たち脳性マヒ者など全身性障害者は、親や社会から「迷惑者」「あってはならない存在」として殺されてきた歴史があります。実際に殺されてきましたし、社会的な無視と抑圧という形という意味での抹殺は、いまだに日常のこととして繰り返されています。

だからこそ、脳性マヒ者や難病の人など障害の重い人たちは、死の定義、あるいは生の価値観に敏感にならざるを得ません。自分の明日の問題、いや今日の問題につながってくるからです。

みんな実は生きたいのです。脳性マヒ者や難病の人の多くは生きたいのです。もし尊厳死を選択したいと言っている人が居たとしたら、それはもしかしたら、自分の身体からくる苦痛からきている場合もあるかもしれませんが、むしろ周囲に気を使うという意識が強く働き、そういう周囲との葛藤から逃れたいという気持ちが現われてしまっていると認識すべきだと思います。

私たちは、脳死を一律に人の死とする改正及び本人の自己決定を否定し、15歳未満の子どもの脳死につき家族の同意と倫理委員会等の判断をもって臓器摘出を認める改正を行なうことを絶対認めることはできません。家族の同意があれば“死”の宣告がされてしまう、つまり生命が絶たれてしまうという状況を可能とさせてしまうことは、私たち全身性障害者が長年、子は親と別人格であることを強く訴え闘ってきた事と、真っ向から反することです。

この問題は本当に複雑な問題です。国会において、障害のある人や、難病の人など、当事者の声に十分耳を傾けて行われるべき重要な問題だと私たちは考えます。

 

 

 

以上

 

 

【問い合わせ】

優生思想に基づく「産科医療補償制度」に

抗議する障害当事者全国連合

東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階

障害連気付

TEL: 03‐5282‐0016

FAX: 03‐5282‐0017

事務局担当:太田修平

 

 




2009.6.30



 障害連シンポジウム
―「全身性障害者にとって社会的自立とは何か」part6.
全身性障害者の生活の場のあり方を、改めて検証する―
“どうなる地域生活、どうする生活施設”
                        

障害連は「全身性障害者にとって社会的自立とはなにか」をテーマに、この6年間シンポジウムを行い、加盟団体、あるいは障害の重い人たちとの間で、そして広く関係者を巻き込みながら議論をしてきた。

一昨年「障害者自立支援法」が施行され、全身性障害者の地域生活に直撃を与え、地域生活の展望が見出せない状況となった、

一方で、2006年国連で採択された“障害者権利条約”は、2007年年5月3日に正式に発効し、いよいよ国内における障害者差別禁止法の制定と、国内法の点検と整備の具体化が急がれている。さらにこの条約の批准のための国会承認が大きな課題となっている。

このような中、今年はもう一度全身性障害者の生活の場のあり方に焦点をあて、介助や住まいなどの問題点を洗い出し、そのあるべき方向性を探りたいと考えている。

特に会員が多く住んでいる東京におけるこれらの問題を再点検し、東京が抱える地域生活支援のあり方と、生活施設における課題、そして将来像を、立場の違いを越えて議論したいと考えている。

 障害者自立支援法は、脳性マヒをはじめとする全身性障害者の地域生活や社会参加を危ういものにさせ、全国的な見直しを求める運動によって、国会でも改正案が提出されているが、抜本的な見直しというには程遠い。

 また、都内には、生活施設を利用したいとする意向をもつ障害者が相当数いるという話も聞く。

 障害連は、全身性障害者の住まいや介助等の地域生活基盤の確立が重要であるとの認識に立ち、改めてこの問題に対する企画をした。

 

 

1.日時   2009年8月1日() 午後1時半~午後4時半

 

2.会場   東京都障害者福祉会館

              港区芝5丁目-18-2

       (TEL 03-3455-6321

       JR田町駅下車5分、都営三田線三田駅下車2分

 

3.テーマ 「全身性障害者にとって社会的自立とは何か」part6

      全身性障害者の生活の場のあり方を、改めて検証する―

“どうなる地域生活、どうする生活施設”

 

4.資料代  200円

 

5.パネリスト 馬場さん(多摩療護園自治会)

        佐藤さん(身体障害者療護施設職員)

        吉田さん(どろんこ作業所)

        関根さん(スタジオIL文京)

 

 

6.司会    未定

 

7.主催           障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

                      1010054 東京都千代田区神田錦町3118

武蔵野ビル5階

                      TEL:0352820016 

FAX:0352820017

代表 太田修平 事務局長 伊藤雅文



2009.6.1

2009年 5月 28日

 

臓器移植法「改正」に反対する緊急声明

 

 

特定非営利活動法人 DPI日本会議

議長 三 澤 了

 

DPI(障害者インターナショナル)は、「われら自身の声」を掲げて、障害当事者主体

の活動を進めている国際組織として、国連にも認められているNGO組織である。私たち

DPI日本会議は、その国内組織として、1986年の結成以降、障害者の人権と地域での自

立生活の確立を目指して活動を続けてきた。この間、国際的には国連・障害者権利条約の

策定には力を注ぎ、国内的には「障害者自立支援法」やバリアフリー法等への取り組みを

進めてきた。

 

DPI日本会議には、身体・知的・精神障害や難病等、障害種別を超えた当事者団体が

結集している。特に、脳性マヒ等の全身性障害やALSなどの難病など、どんなに重い障

害があっても地域で暮らせる社会を目指している。また、「障害者=あってはならない存在」

とする優生思想に反対し、「優生保護法」撤廃等の動きをつくりだしてきた。

 

いうまでもなく、どんな障害があっても地域で暮らせる社会をつくる前提は、その生命

の価値が等しく認められることである。

 

臓器移植法の「改正」案について、昨日(5月 27日)、衆議院・厚生労働委員会で審議

が開始された。以下、DPI日本会議として反対の緊急声明を行うものである。

 

①「脳死」については世界の色々な実例から見ても明らかなように脳死と診断をされなが

ら十何年も生き続けた事例や、時間が経って意識が戻り周りの人たちの声が聞こえていた

等という症例まである。心臓が動き、まだ暖かい体温のある人間を「死」と決めつけ臓器

を取り出すことはどうしても納得が出来ない。

「脳死」状態にある人を「人の死」と定義する時、「回復しても障害が残る」等の障害者

の命を軽視する価値観が潜んでいるのではないかとの疑念が生じる。

生きる可能性を尊重される命と、生きる可能性を全否定される命を選別することは、紛

れもない優生思想であり、障害者の人権尊重の立場からは到底認められない。

 

②特に今回の改正の動きは、WHOでの外国渡航による臓器移植制限の動きを背景にして、

ドナーの年齢引き下げや「脳死」の定義拡大を図るためのものであり、私たちとしては容

認できない。

これまで障害者は「自らの意志をもたない」との偏見のもとに長い間おかれ、その主体的な意志を無視され続けてきた歴史がある。また、重度障害があるために、時には自らの

意志を伝達することが、障害のない者の「通常」の方法では困難な状況になることもあり

うる、そうした立場から、私たちは大きな恐怖すら感じざるを得ない。

 

特に、最近の福祉・医療の財政抑制が続いてきている日本の社会状況を前にする時、私

たちの命が軽く見られ、何時、治療停止や一方的に「ドナー」にされるか分からない時代

が到来する、その予兆として懸念するものである。

 

③今求められているのは、「他人の死」を前提にするのではなく、どんなに重度の障害や難

病等があっても生き抜いていけるための適切な医療を確保することである。また、「障害=

不幸」との差別意識の根深さの背景には、社会的な支援体制の欠如がある。どんな障害が

あっても、一人の人間として自立して当たり前に地域で暮らせる介護等福祉サービスの充

実を進めていくことが必要である。

④国連では 2006年 12月に障害者権利条約が採択され、 2008年5月に正式発効している。

わが国においても、その批准に向けた国内法の整備が火急の課題となってきている。障害

者権利条約の基本精神は、「私たち抜きに、私たちのことを決めないで!(Nothing About Us, Without Us!)」である。

そうした点からも、私たち障害当事者の人間の命の平等性を守る立場からの意見を十分

ふまえた上での対応を強く求めるものである。

 

【連絡先】

101-0054 千代田区神田錦町 3-11-8武蔵野ビル 5階

特定非営利活動法人 DPI日本会議

office@dpi-japan.org

TEL03-5282-3730、FAX03-5282-0017

 

2009.4.23

      

2009.4.16

障害者基本法の改正に関する

日本障害フォーラム(JDF)の見解(妙録)

第1 障害者権利条約の批准にあたって

 

「障害者権利条約」は、2007年9月28日に日本政府が署名し、現在、批准に向けて、障害者及びその関係者をはじめとして、国民的な規模で、議論が行われているところである。

日本障害フォーラム(以下「JDF」という。)では、「障害者権利条約」の実現に向けて、2002年の第1回国連特別委員会からNGO代表団を延べ約200人送るとともに、国内においては、政府との継続的な意見交換、また超党派による「国連障害者の権利条約推進議員連盟」と、同条約制定に向けて協力をしてきたところである。これら一連のJDFの行動は、障害者の人権の保障と尊厳の尊重並びに障害者差別禁止法の制定を目指したものである。

JDFは、「障害者権利条約」の署名後も、その批准に向け、政府と度重なる意見交換会を行うとともに、各地域において地域フォーラム等を開催し、広く啓発活動を行ってきた。

一方、国内においては、千葉県の「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」や北海道の「北海道障がい者及び障がい児の権利擁護並びに障がい者及び障がい児が暮らしやすい地域づくりの推進に関する条例」の制定をみた。

「障害者権利条約」の理念は、その前文に述べられているように「すべての人権及び基本的自由が普遍的であり、不可分のものであり、相互に依存し、かつ、相互に関連を有すること並びに障害者がすべての人権及び基本的自由を差別なしに完全に享有することを保障すること」にあり、すなわち、“障害者は権利の主体であること”、そして“障害者に対する差別は禁止されなければならないこと”の2点に、その基本理念が集約されていると考えられる。

現在、「障害者基本法」が施行後5年の見直しを迎え、政府は、同法の改正に併せ、「障害者権利条約」の批准を進めていると考えられる。JDFは、一日も早い「障害者権利条約」批准を願っている。ただし、批准に関しては、同条約の規定と国内障害者関連法制等との整合性に配慮しつつ、障害当事者をはじめとして、国民の意見を充分に取り入れ慎重に検討していくことを望むところである。

そして、この立場からいえば、「障害者基本法」改正に臨む基本的視点は、“障害者を権利の主体と位置づけ、施策の客体に限定しないこと”並びに“障害者の差別を禁止する法的整備を行うこと”等にあると考えられる。

従って、まず“障害者を権利の主体と位置づける”という基本理念の視点から、「障害者基本法」の全文の見直しを行うべきである。

“障害者の差別を禁止する法的整備”に関しては、今回の「障害者基本法」の改正とは別途、十分な検討を経て行うべきと考えるが、今回の「障害者基本法」の改正の際には、法律創設を担保する規定を明記するべきである。

なお、各種の障害者関連法制等は、「障害者基本法」の改正と併行して、引き続き整備を行っていく必要がある。

JDFは、「障害者基本法」の改正のみを、「障害者権利条約」の批准の条件であるとは考えない。ただし「障害者基本法」の改正は、条約の精神や内容を十分に踏まえて行うとともに、条約批准の主な要件のひとつとすべきである。

このような経過を経て、JDFは「障害者権利条約」の批准の実現を願うものである。

以上

 

 


障害者基本法改正の基本方針(視点)

 

1.障害者基本法の改正のみを、障害者権利条約の批准の条件としないこと。ただし、基本法の改正は、条約の精神や内容を十分に踏まえて行うとともに、条約批准の主な要件のひとつとすること。

 

2.障害者基本法の改正とは別に、障害者差別禁止法(仮称)を創設すること。

 

3.障害者差別禁止法(仮称)の創設時期は、障害者基本法の改正後3年以内とし、障害者基本法改正の条文として明文化すること。

 

4.障害者基本法の主な改正事項

(1)障害者を「権利の主体」に位置づけた規定とし、「施策の客体」に限定しないこと。

(2)障害者差別禁止法制への道筋となる規定を設け、担保すること

(3)障害者基本法で改正する事項と、障害者差別禁止法(仮称)に規定する事項を分けること。

(4)虐待防止については、障害者基本法の中に差別禁止と同様に規定すること。

(5)第2条の定義は、障害者権利条約の規定を考慮し、障害が態度及び環境の障壁との相互作用から生じるという観点を含めること。

(6)差別の定義を明確にすること。

・直接差別、間接差別、合理的配慮の欠如、差別の積極的是正措置等に言及。

(7)監視機関(モニタリング)は計画策定機関(中障協)と、分離して設置し、障害者基本法の中に規定すること。

(8)救済機関と監視機関(モニタリング)は分離し、救済機関については、障害者差別禁止法(仮称)の中に規定すること。

(9)障害者基本法に規定されていない事項について、規定を追加し整理すること。

10)同法で規定されている事項で適切でないものは明確にすること。

・障害者の福祉に関する施策→障害者に関する施策へ訂正など

11)その他

 


 




2009.1.8

2009年1月7日

産科医療補償制度施行に関する抗議声明

 優生思想に基づく「産科医療補償制度」に抗議する障害当事者全国連合

今年1月1日から産科医療補償制度が施行されましたが、私たち障害当事者団体として大きな怒りをもって強く抗議し、今後、障害者の生存権を保障することを前提とした産科医療についての抜本改革に向けた協議の継続を強く求めます。

なぜ脳性マヒだけを、「産科医療補償制度」の対象とされるのか、医療ミスに対する裁判件数を減らすためなら、脳性マヒだけに限定することは、その効果はあまり期待できません。また、この制度を実施しても、医療ミスに憤慨する家族がその責任を問うために裁判を行わない保障はどこにもありません。

2005年の内閣府の世論調査で、国民の80%が障害者差別の存在を認識し、若年層ほど障害者差別認識率が高くなる傾向が明らかになっています。その上で、脳性マヒを名指して補償するこの制度を実施することは、社会に対して、また妊婦の家族に対して、脳性マヒに対する恐怖感や差別感を植え付けさせ、増幅させることに他なりません。

1970年代、親による障害児殺し、あるいは無理心中が多くなされ、社会問題となりましたが、殺された障害児者の多くが、とりもなおさず脳性マヒだったことを私たちは忘れるわけにはいきません。脳性マヒはこれまでずっと社会のお荷物とされてきたのです。

現在でも親に殺されかけたり、またはそう考えたことがあると親から聞かされたという脳性マヒ者は多くいます。このことは、いかに親たちが障害や脳性マヒをもって生きる人生に対する絶望感を持っているかを表しており、また、無意識に私たち脳性マヒ児者の生きる権利を無視しているかが伺えます。

私たちも深刻な状況にある産科医療の改革の必要性については早急に行わなければならないとする立場にたちます。本質的には医療費の抑制という国の基本政策が今の状況を招いており、財源を大きく投入させ、医療と福祉の再構築が求められています。

私たち障害当事者を抜きに実施した「産科医療補償制度」に強く抗議致します。

 

【連絡先】 障害者の生活保障を要求する連絡会議

東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階

TEL 03-5282-0016 FAX 03-5282-0017

2008.12,4

「産科医療補償制度」の撤回に関する交渉申入れ書

厚生労働大臣
  舛添要一 様
                 優生思想に基づく「産科医療保障制度」に抗議する障害当事者全国連合

 

来年4月より貴省が新設しようとしている「産科医療補償制度」について、私たちは白紙撤回されんことを強く要求いたします。

産科医療における医療ミスが引き起こした結果生じるのは脳性麻痺だけではないのに、なぜ脳性麻痺だけを、「産科医療補償制度」の対象とされるのか、医療ミスに対する裁判件数を減らすためなら、脳性麻痺だけに限定することは、その効果をなくすことになるのではないでしょうか。また、この制度を実施したからといって、医療ミスに憤慨する家族がその責任を問うために裁判を行わない保障はどこにも無いのです。

次に、脳性麻痺だけを標的にしたこの制度が及ぼす影響を考慮していただきたい。

 2005年の内閣府の世論調査で、国民の80%が障害者差別の存在を認識し、若年層ほど障害者差別認識率が高くなる傾向が明らかになっています。これが現状です。その上で、脳性麻痺を名指して補償するこの制度を実施することは、社会に対して、また妊婦の家族に対して、脳性麻痺に対する恐怖感や差別感を植え付けることにはならないでしょうか?補償金を受け取り、脳性麻痺になった原因が解明されたとしても、脳性麻痺児の家族にとっては、脳性麻痺に対する「政府から直々に補償金をもらうに値するほどの深刻な障害」という恐怖心や将来に対する絶望感や不安感といったもの以外に何が残るのでしょうか?この制度によって世間は私たち脳性麻痺者をどのように受け止めていくのでしょうか?

現在の日本社会で障害者が自立し、生きていくのは簡単だとはとてもいえません、就職はもちろんのこと、介護の確保、バリアフリー居住区の確保、金銭面など、健全者より多くの問題を抱えています。このように考えると、脳性麻痺という障害に対する恐怖をあおる一時的な補償金ではなく、障害者とその家族が希望を持って生きていけるような具体的なサポートをしていくことのほうが絶対的に必要なのではないでしょうか。

脳性麻痺児を持った家族の苦悩の深さを示す一つに、私たちを含む多くの脳性麻痺者は、親に殺されかけたり、またはそう考えたことがあると親から聞かされているという事実です。親が物心つかない子を殺すこと、または無理心中する意思があったことを、普通なら子供にわざわざ伝えなさそうなものですが、私たちは聞かされてきました。このことは、いかに障害や脳性麻痺をもって生きていく人生に対する絶望を親たちが持っているか、無意識に私たち脳性麻痺児者の生きる権利を無視しているかが伺えるかと思います。

以上の理由から、私たちは貴省と制度撤回に向けた交渉の場を持っていただきたくことをここに申入れます。



2008.7,1

啓発パンフレット「障害者権利条約」発刊

 条約発効祝う会当日、啓発パンフレット「障害者権利条約」が発刊されました。
 頒布価格1冊\500(郵送費別)・20冊以上まとまれば1冊\350(送料込み)。 

普及にご協力下さい。




2008.4.22

資料

民主党『障がい者制度改革推進』の方向性について

(民主党障がい者政策作業チーム中間報告(案))

2008年4月22日

 

はじめに

 

○民主党障がい者政策作業チームは、現行の障害者自立支援法が成立、施行されて以来、わが国における障がい者政策の理念、実態において、大きな混乱を招いていることにかんがみて、総合的に抜本的見直しを行うことを強く求め、議論を重ねてきた。

 

○障害者自立支援法は、障がい種別にかかわらず、一元的・全国統一的にサービスを提供する仕組みを創設したものであったが、これまでの福祉制度を抜本的に改正する内容であり、急激な制度改正であったために、国民的な合意が得られないまま利用者負担の増額や報酬の在り方が変更されるなど、混乱を招く結果となった。

 

○国民的合意に基づく障がい者福祉施策を推進する必要があり、障がい者等の暮らしの実態、生活環境等の実態を調査検証し、それに見合った改革を推進することにより、将来にわたり安定した障がい者福祉制度を構築し、障がい者等が安心して地域で暮らすことのできる社会を実現することができるものである。

 

○昨年(2007年10月)、緊急避難的に「障害者自立支援法改正案」を参議院に提出し、いわゆる応益負担を廃止するとともにサービス事業者に対する支援規定を盛り込み、法案審議と制度改革を求めてきた。

 

○政府与党は、2006年12月に利用者負担の引き下げや事業者に対する激変緩和策として1200億円の「特別対策」(平成18年度補正予算より平成20年度予算まで)を行い、さらに21年度以降においても緊急対策(特別対策の上乗せ)を実施するとしているが、定率1割負担(応益負担)という制度設計は変えておらず、障がい者施策の将来に対する不安感が払拭されていない。

 

○2006年12月、国連において障がい者の権利及び尊厳を保護し、及び促進するための包括的かつ総合的な国際条約である「障害者権利条約」が採択され、わが国も署名した。今後、条約の早期批准に向けて、関連する国内法の整備を行う必要がある。

 

○諸外国との比較において、GDP比で低い社会支出と国民負担率となっており、立ち遅れている社会的地域基盤の整備と経済的自立を促進し、わが国の障がい者福祉施策を推進するためには、施策項目と達成期間等を定めた総合的な福祉計画と財政的な数値目標を定める必要がある。

 

○民主党は、わが国における障がい者施策の将来像・全体像を明確に示すことが必要であると考え、ここに「障がい者制度改革推進法(仮称)」及び「障がい者総合福祉法(仮称)」の方向性を明示し、関係者および関係団体の議論に寄与するものである。

 

第1 民主党の基本理念

 

○民主党は、障がい者等が当たり前に地域で暮らし、地域の一員として共に生活することができる社会を目指している。

 

○障がい者等の生活と自立、社会参加は権利として位置づけ、個々の人権の保障および促進のための具体的な施策を構築しなければならない。また、国民の共存共栄の理念の下、障がい当事者の「自己決定・自己選択」の原則が保障される制度設計を考えるものである。

 

○年齢や性別、障がいの有無などにかかわらず、すべての人がいきいきと働き、社会参加し、暮らしやすい社会を構築するためバリアフリーという概念(障害の除去)から「ユニバーサル社会」へ理念の転換を図っていかなければならない。

 

○「障害者基本法」における「個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有する」という理念を基本としながら、「国連障害者権利条約」が採択されたことにかんがみて、わが国における障がい者総合福祉施策として新たな制度を構築するものである。

 

○すなわち「国連障害者権利条約」の早期批准に向けて、関連する国内法令の整備を行う必要がある。

 

 

第2 「障がい者制度改革推進法(仮称)」の基本的考え方

 

○現在、内閣に設置されている「障害者施策推進本部」(本部長:内閣総理大臣)を改編し、わが国の障がい者の総合的かつ集中的に施策を推進するため、および必要な国内法の整備、見直しを行うために、新たに「障がい者制度改革推進本部(仮称)」を設置して、実態調査、改革推進計画、基本指針等を作成するものとする。

 

○内閣に設置される「障がい者制度改革推進本部(仮称)」の組織の中に、有識者を含む委員会等を設け、次に掲げる基本的事項について実態調査、改革推進計画の作成、基本指針の策定等を行うものとする。

 

 

(1) 障がい者差別禁止法の在り方

 ○国連障害者権利条約の採択を受け、早期に「障がい者差別禁止法(仮称)」を制定する。

 

(2) 障がい者虐待防止の在り方

 ○施設や家庭等で続発している障がい者等への虐待を防止し、障がい者等の権利を擁護するために、虐待を防止する法制度を構築する。

 

(3) 教育支援の在り方

 ○わが国における教育制度は原則「統合教育」への政策転換を図る。

 

 ○手話又は点字等コミュニケーション手段の支援、教材、施設等のバリアフリー化、教職員の体制整備など教育現場での支援体制の強化を図る。

 

(4) 交通・建築物・地域生活環境の在り方

 ○障がいの有無にかかわらず、何人も快適で生活・社会参加しやすいユニバーサルデザインの生活環境の整備を推進する。

 

○「バリアフリー新法」について、既存の施設(公的施設)においても基準適合の義務化など見直しと施策を推進する。

 

(5) 情報の利用等の在り方

 ○国及び地方公共団体は、その事務を行うに際し、障がい者がその障がい等の状態に応じて情報の入手、利用等を容易に行うことができるよう必要な施策を講じる。また、情報の提供等の事業者は、その責任と能力に応じて、障がい者の円滑な情報の入手、利用等のための便宜を図るようにする。

 

(6) 障がい者の雇用促進の在り方

 ○「障害者雇用促進法」について、現行の法定雇用率(民間1.8%、国・地方公共団体2.1%)のさらなる引き上げを行い、雇用対象者も拡大する。

 

○公契約に際し、「総合評価入札制度」における障がい者の法定雇用率を評価項目として義務付ける公契約規定を新設することなど障がい者等の一般雇用がさらに促進するよう施策の推進を行う。

 

(7) 所得保障の在り方

 ○障がい者の所得の確保に係る施策の在り方について、就労を促進し、障がい者に対する手当は就労による所得を補完するものと位置付け、障がい者に対する手当の支給対象の拡大と支給額の引上げを図る。また障がい者年金については年金制度の抜本改革の際に検討する。

 

 ○障がい者の地域生活の基本として、「住宅手当」の創設(生活保護基準を参考)と住まいの確保策(地域基盤整備)を行う。

 

(8) 福祉サービスの在り方

○「障害者自立支援法」は「総合福祉法(仮称)」として抜本的に見直す。

 

 ○障がい者等の範囲・定義を見直し、いわゆる「制度の谷間」と言われる福祉サービスの対象外をなくし、幅広く福祉サービスが利用できるようにする。あわせて現行の障がい者手帳制度を見直し、新たに統一の「社会参加カード(仮称)」を創設する。

 

○障がい者等が身近な地域で福祉サービスを選択・利用できるよう障がい種別や年齢で区分されることなく、ニーズに応じた福祉サービス体系を構築する。

 

(9) 障がい児福祉の在り方

 ○障がい児にかかる福祉サービスは、「総合福祉法(仮称)」の中に位置付け、実施主体は市町村(基礎的自治体)が行なうものとする。国及び都道府県は、市町村が福祉サービスを円滑に行うことができるよう人員確保等の施策を講じる。

 

(10) 医療支援の在り方

 ○現行の自立支援医療における定率1割負担(応益負担)は廃止し、更生医療、育成医療について、自立支援法以前の負担水準を勘案しつつ応能負担とする。

 

 ○現行の精神保健については、今後、福祉サービスは障がい種別にかかわりなく総合福祉法で行い、精神通院医療は自立支援医療から独立した「(新)精神保健法(仮称)」として運用する。

 

 ○国及び地方公共団体は、障がい者に対する説明及び障がい者の同意の下に医療の給付又はリハビリテーションの提供がされることとなるよう必要な施策を講じる。

 

(11) 難病対策の在り方

 ○現行の難病対策(難治性疾患克服研究事業等)は、根拠となる法制度が未整備であることから、難病に関する調査研究及び難病患者の医療費負担の軽減を柱とする新たな法制度を整備する。

 

(12) 障がい者に係る予算の目標について

 ○諸外国との比較において、GDP比で低い社会支出と国民負担率となっており、立ち遅れている社会的地域基盤の整備と経済的自立を促進し、わが国の障がい者福祉施策を推進するため、施策項目と達成期間等を定めた総合的な福祉計画と財政的な数値目標を定める。

 

(13) 法制上・財政上の措置について

 ○「障がい者制度改革推進本部(仮称)」において策定された推進計画に基づいて、総合的かつ集中的な推進のために必要な法制上、財政上の措置を講ずる。

 

 

 

 

 


 

第3 総合福祉サービスの改革推進の方向性

 

1  障がい者の範囲・定義について

 ○「障害者自立支援法」第4条定義を早急に見直し、いわゆる「制度の谷間」と指摘されていた「発達障害、高次脳機能障害、難病、内部障害」などを含む定義となることを基本とする。

 

 ○障がい者等の範囲・定義を見直すとともに、現行の障がい者手帳制度(身体・知的・精神等)は抜本的に見直し、新たに統一の「社会参加カード(仮称)」制度を創設する。

 

 

2  利用者負担の在り方

 ○利用者負担については、現行の「定率負担(応益負担)」を廃止し、「応能負担」を基本とする。「応能負担」における負担額の算定については、現行の「世帯単位(家計)」を見直して「個人単位(利用者本人、配偶者を含む)」とする。

 

 ○福祉サービスにおける利用者負担額と補装具および医療に係る利用者負担額と合算した額が一定の額を超える(高額となる)場合には、特別の負担軽減策を講じるものである。

 

 

3  サービス利用の支給決定の在り方

 ○現行の「障害者自立支援法」における「障害程度区分」によるサービス支給決定の在り方を抜本的に改め、障がい者等のニーズに基づく認定方法を基本とする。

 

 ○「障害程度区分認定」は廃止する。「ソーシャルワーカー等調査専門員(仮称)」が、障がい者のサービス利用ニーズ調査を行い、「サービス支給に係るガイドライン(仮称)」に基づいて、サービス利用の支給内容を作成する。当該調査専門員が作成したサービス支給内容を「障がい者サービス委員会(仮称)」(サービス給付の決定を行うための地域における委員会)で決定し、実施機関(市町村等)に指示する。

 

 

4  サービス体系の在り方

 ○サービスを利用する障がい者等の自立と社会参加および自己決定・自己選択の原則にかんがみて、「生活・社会参加サービス支援」として統合する。「移動支援」は個別給付の対象とする。

 

 ○現行の「障害者自立支援法」におけるサービス体系を障がい者等の地域における生活、自立と社会参加および自己決定・自己選択の原則にかんがみて、「居住支援(新グループホーム)」(現行のケアホームのように必要な場合に介護支援が受けられるよう柔軟に対応する)として統合する。

 

 ○障がい児にかかる福祉サービス体系は、「総合福祉法(仮称)」の中に位置付けて、実施主体は市町村(基礎的自治体)が行うものとする。

 

 

5  事業者の経営基盤の強化

 ○サービス事業者に対する支援の在り方について、現行の日額方式は廃止し、基本は月額方式とする。サービス内容によっては、個別のサービスとして日額方式を取り入れることは排除しない。

 

 ○サービス事業者の経営基盤の強化は、障がい者が個別のサービスを利用する際、安定的な当該サービスの提供に寄与するものであることにかんがみ、施設整備費および人件費等については、それぞれの単価を引き上げて整備することを国が責任を持って行う。

 

 

6  地域生活支援事業の在り方

 ○障がい者個人の社会参加として利用する日常生活用具の給付等、移動支援については、個別給付のサービス支援(「生活・社会参加サービス支援」)として位置付ける。

 

 ○コミュニケーション支援(手話通訳等を行なう者の派遣)については、原則無料(交通費は自己負担)で行なうものとする。

 

 

7  相談支援の在り方

 ○障がい者等が身近な地域で福祉サービスを選択・利用でき、当たり前に地域で暮らし、地域の一員として共に生活することができるように、現行の「地域自立支援協議会」を中核として相談事業の体制強化(社会福祉法人やNPO、ピアカウンセリングなど積極的活用)を推進し、あわせて相談窓口や相談員の充実を図る。

 

 

8  就労支援の在り方

○障がい者の自立生活を支援するために、一般就労を促進するとともに、現行の地域自立支援協議会の各地域における体制の充実強化を行い、地域ネットワーク基盤の整備と就労の定着を図る。

 

 ○一般就労以外の就労的事業(授産施設、福祉工場、更生施設、小規模作業所等)を整理し、現行の「自立訓練」「就労移行支援」「就労継続支援」のうち就労支援にかかわる事業について統合、簡素化するとともに、就労支援体制を強化する方向で検討を加える。

 

 

 

 

9  所得保障の在り方

 ○障がい者の所得の確保に係る施策の在り方について、就労を促進し、障がい者に対する手当は就労による所得を補完するものと位置付け、障がい者に対する手当の支給対象の拡大と支給額の引上げを図る。また障がい者年金については年金制度の抜本改革の際に検討する。

 

 ○障がい者の地域生活の基本として、「住宅手当」の創設(生活保護基準を参考)と住まいの確保策(地域基盤整備)を行う。

 

 

10 医療支援の在り方

 ○現行の自立支援医療における定率1割負担(応益負担)は廃止し、更生医療、育成医療について、自立支援法以前の負担水準を勘案しつつ、応能負担とする。

 

 ○現行の精神保健については、今後、福祉サービスは障がい種別にかかわりなく総合福祉法で行い、精神通院医療は自立支援医療から独立した「(新)精神保健法(仮称)」として運用する。

 

 

             

2008.5.9

2008年5月9日

民主党障がい者施策作業チーム

主査 谷 博之 様

                                日本障害者協議会

代表  勝又和夫

 

-民主党『障がい者制度改革推進』の方向性について (民主党障がい者政策作業チーム中間報告())-についての意見

 

 貴党におかれましては日頃より障害者施策の前進にご尽力されていることに心より敬意を表するものです。

この度、貴党の障がい者政策作業チームによる標記「中間報告()」が出されました。

 以下、それに対する日本障害者協議会(JD)としての意見を申し上げます。

 

 

1、日本障害者協議会(以下JDという)は、障害の種別やその重さを問わず、すべての障害のある人が、地域社会で人間としての尊厳をもって、豊かに生きられる社会を目指して運動してきました。

それを、実現していくには、総合的な障害者福祉法の制定、雇用就業の確保、所得保障の確立、扶養義務の撤廃、住まいの場を含むバリアフリーの街づくりの実現、そして、障害者権利条約の採択を受け、障害者差別禁止法の制定が必要であるとの認識のもとで、これまで運動をしてきました。

貴党の中間報告の「はじめに」では、おおよそ、これらの問題意識を共有されており、高く評価したいと思います。

特に、応益負担を核とする障害者自立支援法の持つ問題認識については、JDの考えとほとんど共通のものとなっております。

また「諸外国との比較において、GDP比で低い社会支出と国民負担率となっており、立ち遅れている社会的地域基盤の整備と経済的自立を促進し、わが国の障がい者福祉施策を推進するためには、施策項目と達成機関等を定めた総合的な福祉計画と財政的な数値目標を定める必要がある。」と指摘されており、これはJDの考え方に全く沿うものであり、今後の障害者政策の実行にあたっては、その具体化を図る事が、即刻求められていると認識しています。

 

2、―第1 民主党の基本理念―については、多くの議論は必要ないように思えます。ただ障害者の人権保障、個人の尊重という重要な課題について、どのように実現させていくかという見方に立てば、まず先に障害者権利条約に基づく国内法令の点検と整備が求められており、障害者差別禁止法(仮称)の制定が急務であるということがいえます。

 

3、-第2 「障がい者制度改革推進法(仮称)」の基本的考え方―におきまして、具体的な政策のあり方が掲げられております。「障害者総合施策推進本部」を改組し、「障がい者制度改革推進本部(仮称)」を設置させ、その中に有識者を含めた委員会を設け、改革推進計画等を策定する、とありますが、基本的には支持したいと思います。

ただ、現状の障害者政策の立案過程を見ますときに、障害当事者・関係者団体の意見がないがしろにされ、決定される傾向が強くあります。「障害者施策推進協議会」も年に一度開催される程度の形式的なものになっており、審議会もあまり開催されず、仮に開催されたとしても、委員の構成は各省の当事者の意見を反映できる形にはなっていません。障害当事者・関係者の声がきちんと反映されていくような仕組みづくりが求められていると認識しています。

 

4、              続いて各論ですが、()障がい者差別禁止法の在り方―については、裁判規範性のあるものとし、間接差別や合理的配慮などの、障害者権利条約で掲げられている重要な概念を盛り込みながら、障害当事者団体と協議を進め、早急に制定していくことが求められています。

 

5、              ()障がい者虐待防止の在り方―についてですが、肉体的虐待の防止の重要性はもとよりですが、そうではない部分の権利擁護にも着目する必要もあると思います。だからこそ障害者差別禁止法の早期制定が必要とされます。

 

6、              ()教育支援の在り方―ですが、原則「統合教育」と申しますか、インクルーシブ教育を推進していくべきだと考えます。ただきめ細やかさも求められており、親や本人の希望によって、特別支援の教育も必要であると認識します。

 

7、              ()交通・建築物・地域生活環境の在り方―のところで、もう少し“住まい”の整備を強調してもらいたく思います。障害者が地域社会の中で自立生活を試みようとしたとき、なかなか住宅が確保できない現実があります。公営住宅をはじめ、公団、民間アパート等の改造や保証人制度の確立、家賃補助も含めて、住みやすい環境を整えていく必要があります。

 

8、              ()障がい者の雇用促進の在り方―のところでは、障害者雇用促進法において、事業者に対して、合理的配慮義務を課していく必要性があると認識しています。またダブルカウント方式を改め、きちんとした雇用率の反映と、それに基づいた雇用の拡大が重要であると考えます。さらに、多様な雇用形態を用意するために、一般労働市場ではなじめない障害者の就労形態として、保護雇用政策を位置づけ、就労の機会の増大を図るべきであると考えています。

 

9、              ()所得保障の在り方―についてですが、未だに無年金のままにおかれている障害者が数多く存在している中、その抜本的解決を図る事が重要であると認識しています。ぜひこの問題については、貴党の政策に盛り込んでいただきたく切望する次第です。

「住宅手当」の創設が掲げられていますが、全面的に支持したいと思います。

 

10、       ()福祉サービスの在り方―において、「総合福祉法(仮称)」として、障害者自立支援法を抜本的に見直すとありますが、全面的に支持したいと考えます。「制度の谷間」を生み出さない、あらゆる障害を包括する障害の定義が重要です。現在、制度上の問題によって、障害があってもサービスが受けられない人がいるという不合理があります。

 

11、       ()障がい児福祉の在り方―ですが、障がい児の医療・療育については、国・地方自治体の責務として、子どもの権利を保障するという観点で、施策が講じられるようになることが求められています。その費用についても原則として無償であるべきだと考えます。

 

12、       (10)医療支援の在り方―についてですが、65歳以上の一定の障害者もこの4月からスタートした「後期高齢者医療制度」に組み込まれることになりました。高齢者の医療費の抑制を目的としたこの制度ですが、「長生きしなくてもいい」と言わんばかりの仕掛けが、この制度の随所に散りばめられています。この制度の廃止をまず求めたいと思います。負担の在り方については、応能負担に戻すという意味で支持していきたいと思います。さらにリハビリテーションについても必要な人には保険診療の中でしっかり提供される必要があると思います。精神障害者の医療については、自立支援医療から切り離し、「()精神保健法(仮称)」として運用する、と提言されていますが、精神障害者の医療をなぜ他の障害から独立させる必要があるのか、慎重な議論が求められると思います。

 

13、       (11)難病対策の在り方―についてですが、研究・医療の法制度の確立という意味で支持したいと思います。ただ、難病といわれる人たちの生活・福祉的側面は、基本的には総合的な障害者福祉法の中で対応すべきであると考えます。

 

14、       (12)障がい者に係る予算の目標について-についてですが、すでに前述したとおり、この具体化が早急に求められるところであると認識しています。

 

15、この各論の中で、JDがこれまで取り組んできた民法上の扶養義務問題が取り上げられていないことは残念です。費用負担の在り方が世帯単位から個人単位へと切り替わってきましたが、もう一歩進め、障害がある人が成人した場合、その人に対する親の扶養義務を外していくことなど、扶養義務の範囲を見直し、個人の尊厳を保てるようにしていくことが重要であると認識します。

 

16、―第3 総合福祉サービスの改革推進の方向性―においては、-1 障がい者の範囲・定義について-の中で、その見直しが提言されています。すべての障害を包括する障害の見直しについては、喫緊の課題です。「社会参加カード(仮称)」制度については、将来的な大きな課題と認識します。

 

17、―2 利用者負担の在り方―におきましては、「応能負担」とし、個人単位としていくことを提起されていますが、これはJDの考え方でもあります。また様々なサービスを受け、利用者負担額の合算額が一定の額を超える場合については、特別の負担軽減策を講じていくことが、提起されていますが、それは必要なことと認識しております。

 

18、-3 サービス利用の支給決定の在り方―の中で、ニーズに基づく認定方法を基本とすること、とうたわれており、強く支持していきたいと思います。障害者がどういう生活をしていきたいかということをまず基本におきながら、関係機関で支援内容を当事者と合意の上、決定していく仕組みが重要です。

 

19、-4 サービス体系の在り方―の中で、「生活・社会参加サービス支援」の創設や、「移動支援」の個別給付が提起されており、これは重要な政策的な考え方であると認識しています。

 

20、グループホームやケアホームにおいて、必要な場合介護支援が受けられるようにしていくことは、重要な課題であると認識しています。加えて、福祉ホームについても個別支給事業とすべきです。

 

21、障がい児にかかる福祉サービスの在り方は、前述した通りです。

 

22、-5 事業者の経営基盤の強化―において、日額方式を月額方式に変更していくことが提起されていますが、支持していきたいと考えます。また施設整備費や人件費などの引き上げが指摘されていますが、重要な課題で実現してほしいと考えております。

 

23、-6 地域生活支援事業の在り方―の考え方は基本的に支持していきたいと思いますが、国庫負担が相当多く必要と考えられ、国と自治体の役割分担について、合意形成が必要であると考えます。

 

24、-7 相談支援の在り方―について、その考え方については支持していきたいと思います。

 

25、-8 就労支援の在り方―においては、就労支援体制を強化する方向で検討を加える、とありますが、財源的なものをどのようにしていくかが、大きな課題であるように思われます。JDは保護雇用政策をひとつの選択肢として訴えており、これとのつながりがどうなっていくかについて、関心がもたれる課題です。

 

26、―9 所得保障の在り方―と、-10 医療支援の在り方―については前述した通りです。

 

27、この中間報告の基本的な理念・方向性についてはJDとして支持できる部分でかなり占められていると思います。

   文章の構成の仕方が、“はじめに”“第1 民主党の基本理念”“第2「障がい者制度改革推進法(仮称)」の基本的考え方”、“第3 総合福祉サービスの改革推進の方向性”という組み立て方になっています。第2と第3が重なる部分が多く、どのようにすみわけているのかわかりづらく感じられました。

   今後、核とすべき法律は何かを明確にし、財源を含めた国の責任(国庫負担など)の在り方についても個別具体的に言及される必要があるように思われます。

以上 

 




障害連の都への要望書

2008.3.27

3月19日(水)、下記の要望書を東京都に提出し、話し合いを持ちました。
(詳しい報告は後日掲載の予定です。)


2008319

東京都

知事 石原慎太郎様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

                                                      代  表 太田 修平

事務局長 伊藤 雅文

 

障害者施策に関する要望

 

貴職におかれましては、日頃より障害者の人権確立と、地域生活を可能とさせるための制度の確立、施策の充実に努められていることに心より敬意を表します。

都では、一昨年「福祉・健康都市東京ビジョン」を策定し、障害者の地域生活・就労支援など「自立」に向けた制度基盤の整備に力を入れていくことを明らかにされました。

しかし、このこととは裏腹に、サービス決定のあり方についても介護保険をなぞるような障害者自立支援法が施行され、障害の重い人たちの地域生活は厳しい状況へと追い込まれました。さらに最近の経済動向等により、介護をはじめとする福祉分野から多くの人材が離れており、生活の安定を確保するために、早急な対策を実施することが求められています。

また、障害者の生活施設においては、運営主体の民間移譲の論議が具体的に進め、利用者は戦々恐々としています。重度化・高齢化が進む中で、医療のニーズも年々高まりを見せており、様々な生活要求に応える運営体制と人員の確保が求められています。

障害連は障害の重い全身性障害者の人権と生活の確立という観点から、以下の諸点について重点課題として要求する次第です。

 

 

1.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、市町村が社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を行えるように、都として財政補助を必要に応じて行うこと。 

 

2.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、福祉・介護における人材確保を目的とする緊急対策を講じること。

 

3.都の施設においては、民間移譲が進められているが、移譲については利用者の主体性、意見を最優先として進めること。障害者の生活施設を民間移譲するに当たっては、利用者の従来の生活条件を維持することを前提とし、移譲先の法人の決定に際しても、利用者の意向を十分に確認し、了解のもと行うこと。医療的ケアを必要とする最重度障害者が施設を利用する場合の、加算制度を創設すること。

 

4.就労促進の側面が色濃い障害者自立支援法であるが、地域社会との関係づくりや、障害の重い人たちの主体的活動拠点としての作業所の運営を維持するために、都の「心身障害者(児)等通所訓練事業」を継続すること。

 

5.働くことが困難な障害者の年金制度など、国の所得保障政策が不十分な中、障害によって生じる必要経費を補う重度手当など諸手当については、障害者の自立生活、社会参加、を実現させるための役割を持っていることを更に徹底・強化させ、必要な人が受けられるようにすること。

 

6.国連において、障害者権利条約が採択されたことを踏まえ、都においても、実効性と強制性を伴った障害者差別禁止条例を制定すること。

 




DPI東京、都と懇談を持つ

2008.2.4

DPI日本会議とDPI東京行動委員会は、1月28日(月)下記の要望書を提出し、東京都の障害者施策推進部の古谷ひろみ課長らと懇談会を持った。
この中で、都は、介護サービスについて、国庫補助基準を上回る支給決定を市町村の判断で行った場合に、補助基準の差額の4分の1を補助しているとした。


2008128

東京都知事

 石原慎太郎様

 特定非営利活動法人DPI日本会議 議長  三澤 了

DPI東京行動委員会 代表 吉澤 孝行

 

今後の障害保健福祉施策に関する要望

 

貴職におかれましては、日々、障害者福祉の推進にご尽力のことと存じます。

200610月1日からの完全実施された障害者自立支援法によっては、当事者をはじめ多くの危機的状況が起こってきております。昨年41日より自己負担が軽減されたとはいえ、支援費制度によってもたらされた障害者の社会参加の道は、今、閉ざされかけようとしております。

200612月よりDPI東京行動委員会では、東京都内の区市町村に対して、障害者自立支援法アンケート調査を実施しました。調査では居宅系サービスの支給量・支給決定基準等について調べ、区市町村間の支給量格差が厳然として存在し、この格差の中で生活を余儀なくされている現状が明らかになってきております。

 

同法では、具体的な問題点として「障害程度区分と認定審査会の設置」「応益負担の導入、施設入居者の自己負担の見直し」などが出されてきています。一つひとつの具体的な施策について見ていくと、私たち障害当事者にとって、非常に不十分な点や到底容認できない問題点が多くあります。

精神障害者の医療費負担についても、他の障害者に比べて大きく増額され、生活そのものが危ぶまれることになりかねません。退院支援施設についてもその有効性には疑問が残り、都行政においても直ちに設置を許可する状況にはなっておりません。また、施設入所者についても「選べない生活」「地域移行できない状態」でありながら負担が強化され、通所授産や福祉工場などの「働く場」でも応益負担とされ、収入より負担が上回る状況、最低賃金保障を脅かす状況にもなりかねません。

このように、同法が、障害者の地域における自立生活への移行に大きなブレーキ役を果たす恐れがあることから、東京都として、以下の要望事項の実現に向けてともに取り組んで下さるよう強くお願い致します。

 

 

(添付書類)

 資料1 障害者自立支援法サービス水準アンケート調査  集計結果(DPI東京行動委員会)

資料2 「雑誌DPI われら自身の声Vol.23.1」(DPI日本会議)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

要望事項

 

1. サービスの尺度や支給決定においては、重度障害者の必要な長時間サービスなど現状のサービスをすくなくとも維持することができるよう、本人の意向を十分にふまえた勘案事項にもとづいて決定することができるよう、東京都として区市町村に要請すること。

 

 

2. 以下の点について、東京都として国に強く修正をはたらきかけること。

     応益負担については、所得保障が充分ではない現状では障害者の自立を阻害するものであり、応能負担にシフトすること。また、同一生計者の負担能力の勘案については、実質的に家族からの負担を求めることになるので行わないこと。同時に、精神障害者等の医療費負担、施設入所者の費用負担の強化を強いている現状を改めること。

 

     移動介護は障害者の地域生活を支える重要かつ基本的なサービスであり、すべての移動介護を個別給付として明確に位置づけること。また、精神障害者も対象とすること。

 

③グループホームについては、障害程度によるケアホーム、グループホームへの区分をやめ、グループホーム一本とし、従来の4人以上を対象とするとともに、個々のニーズに応じホームヘルプ、ガイドヘルプの利用を認めること。

 

④居宅系サービスの支給量上限については、区市町村間の格差が広がっている。また、同一区市町村内においても、障害者自立支援法施行以前からの「従前利用者」と、施設等を退所、あるいは新たに18歳を迎えサービス支給を受ける「新規利用者」との間にも格差が生じている。住居の移動の自由は、憲法でも保障されているが、これだけの支給量格差が存在していることは問題であり、解消を進めること。

 

 

3. ①サービス水準について

区市町村のサービス水準を引き下げることにならないように、東京都として効果的な支援策を講じること。ならびに地域生活支援事業における国庫補助のあり方についても、各自治体でのサービス低下につながらないよう検討すること。

 

65歳以上の障害者に対して

65歳になり介護保険移行する障害者が、ヘルパーの派遣時間が激減することがないよう、区市町村に働きかけること。

 

 

4. 施設入所者の地域移行に関する東京都の取り組みについて

① 自立支援法が始まり、障害者入所施設に利用料を支払うことになり、入所者が年金だけではひと月あたり使える額が減額になっている。これまで自立のために貯金してきたものも取り崩す状態である。

この状況を改善するために、施設入所者にも障害者手当を支払う事と、東京都が設置してきた障害者入所施設から障害者が自立する際は、不動産賃貸に関する諸経費・什器・家電等の初期的費用の補助等を行うこと。

 

②長期に入所施設を利用せざる得ない当事者にとり、出身区市町村にはコミュニティーが維持することは困難な事である。入所時から培ってきた当事者自身のコミュニティーや医療の継続を確保するためには、入所施設がある自治体で自立生活に移行することが望ましいと考えられる。

しかし、自立支援法では居宅訪問サービスを当該自治体に負担を求めており、その結果、経費負担が増大する自治体の受け入れが困難になり、自立生活を希望する施設入所者の地域移行が進まなくなっている。東京都が設置してきた障害者入所施設から障害者が自立する際は、居宅訪問サービスを当該自治体に負担を軽減する為に、東京都が当該自治体に助成すること。

 

     都では都立施設の民間移譲を進めているが、障害の重い人の生活施設の中においては、利用者の高齢化、障害の重度化が進んでおり、地域移行を円滑に進めていくには充分な時間をかけ、慎重に進めていかなければならない現実にも直面している。そのような現実を踏まえ、これらの生活施設を民間移譲する際は、その特性を十分に考慮し、利用者の生活水準を決して落とすことなく、また、地域生活移行に向けた支援が十分可能になるような人員を確保すること。また民間移譲先については、利用者の意向を十分確認し、合意して行うこと。

 

  ④東京総合保健福祉センター江古田の森について

   介護保険の大規模施設・入所施設に障害者施設を併設しないこと。

 

 

5. 精神障害者「退院支援施設」を設置しないこと。精神障害者退院促進支援事業において、当事者活動を強化・有効利用すること。

国会で「退院支援施設に移ることにより、精神科病院に入院という数字からは除外される」との厚生労働省からの答弁があった通り、この「退院支援施設」構想は精神科病床の「看板のかけかえ」と見た目だけの「入院患者の減少」という「数字あわせ」に他ならない。

これまでの国の精神障害者に対する隔離収容政策は、世界に類を見ない数の精神科病床と長期に及ぶ「社会的入院」を生み出してきた。そうした歴史を反省することなく、「退院支援施設」構想を進めていくことは、形を変えた隔離収容政策を継続させるものであり、認められるものではない。

東京都は、精神障害者退院支援施設はいまだ設立しておらず、これは高く評価できるものである。

引き続き、精神障害者退院支援事業こそいっそう強化すること。退院支援促進事業の目標は精神障害者が安心して暮らせる町づくりであり、そのためには精神障害者への偏見・差別を撤廃することが極めて重要な目標である。精神障害者の復権をめざして、精神障害者退院促進支援事業において、精神障害者の当事者活動すなわちピアサポート・ピアアドボカシー・ピアカウンセリング等を強化・有効利用することに力を入れること。

 

 

6. 更生相談所の相談体制について

<相談体制の整備について>

更生相談所の設置および運営における通知(障発第0325001号「身体障害者の相談及び指導のうち専門的な知識及び技術を必要とするものを実施する」)に則し、地域の主治医等では対応しかねる、都民の専門的な相談等にも柔軟に対応できるよう指導を徹底して行うこと。

<障害者認定、補そう具等の判定業務に関して>

障害手帳の認定、補そう具の判定等においては、生活上、社会参加上の制限について十分に勘案し判定を行うこと。一時に強制された「動く、動かない」といったADL1項目を却下の理由にしないこと。申請を却下する際には、申請者の生活状況を踏まえた上で、その理由を具体的に説明すること。

 

 

7.緊急時対応について

地域で一人生活する難病等において、急激に症状が悪化した時等の緊急時対応は生死に直結する重要な問題となっている。緊急通報装置、ヘルパー、事業所での緊急時対応等、消防庁、区市町村との課題の共有化を徹底すること。緊急通報装置にかんしては、光電話等が普及する中、電話回線やADSLでしか対応できない現状になっている。民間会社では携帯電話やペンダント等での対応もしていることをふまえ、光通信の電話等でも対応できるように市区町村、消防庁に指導すること。

 

 

8.東京都として、NPO活動による権利擁護事業等に対する安定した財政支援を行うこと。

これまで都内における福祉関係のNPO活動の育成支援を行ってきた東京都地域福祉振興財団は縮小され、ここ数年、東京都の財政難を理由に事業の内容によっては区市町村に移管する方針を打ち出してきた。その影響を受けて、従来から広域型の事業として、区市町村の枠にとどまらない権利擁護活動等を行ってきた知的、精神の当事者活動やピアカウンリング、または精神医療の現場の深刻な問題に対応してきたNPO活動に対する財政支援が今後、どうなるのか不透明な状況になっているのが現状である。

こうした広域型のピアサポートや権利擁護等に取組んできたNPO活動は、病院や施設または地域生活のあらゆる場面で置き去りにされやすい障害当事者の声を受けとめ具体的に支援してきた経過があり、区市町村レベルの行政機関や地域の既存の団体では対応困難な多くの課題に取組んできた実績があり、その役割は今後も一層重要になっている。

 

 

9.東京都として、障害者差別をなくす条例を策定するための取り組みを行うことについて
 障害のある人が障害のない人と共に平等に暮らしていくためには、障害のある人の外出・移動、就労、教育、福祉サービスの利用などそれぞれの生活場面で、障害を理由とする差別をなくしていくことが極めて重要になっている。国連の障害者権利条約の採択が実現し、日本政府の署名・批准が目の前の大きな課題になっている中で、障害に基づく差別の定義の明確化と権利救済を図る仕組みなどを盛り込んだ条例づくりの具体的な取り組みを始めること。

以上


2006.12.14


2006年12月12日


「障害者自立支援法」に対する政府与党の補正に関する見解


日本障害者協議会(JD
代 表   勝又 和夫

与党は12月1日、障害者自立支援法に関連し、補正予算を組み、3年間にわたって約1200億円規模の利用者負担の軽減措置や事業者への激変緩和措置を行う方向性を固めた。
 日本障害者協議会(JD)はこれについて、まずは評価していきたい。それは今年4月からの「障害者自立支援法」の影響により障害のある仲間や家族が大きな打撃を受けており、生活の圧縮等不安の深刻さは増すばかりであるからである。また、これまでの私たちの市民を巻き込んだ幅広い運動と、障害のある人々の深刻な状況に対し行動を起こされた理解ある国会議員や関係者の強い働きかけの結果、今回の暫定的な措置が行なわれたからである。
 この10出直してよ!「障害者自立支援法」1031大フォーラムには全国津々浦々から1万5千人という史上最高の人々が集まった。この大フォーラムは全国の障害のある人々の怒り・憤りをさまざまな観点から強くアピールし、運動の連帯を確認するという、歴史的な集会となった。JDや1031大フォーラム実行委員会の基本的な立場は、応益負担を核とするこの「障害者自立支援法」の早急な出直し、すなわち抜本的な見直しを具体化することである。
 そういう立場で考えると、今回の与党の方針は根本的な解決には至らないことは明白である。所得が低い障害者に対して一律的な応益負担制度を導入したこと自体、制度設計に無理がある。また日中活動の場など、多様な社会資源の整備こそが急務であるにもかかわらず、作業所や通所施設の運営費を削減させてしまう計算方法を導入し、それらの運営を行き詰まらせてしまっていることは、障害者の地域支援という理念と、まさに逆行するものである。
 「障害者自立支援法」ができてきた背景には、社会保障給付の抑制という政府の基本的政策方針が根底に横たわっている。しかし、日本の障害者関連予算は、OECD(経済協力開発機構)加盟国の中で、対GDP比では最低水準に位置しているのである。障害者関連予算の見積もりを根底からやり直すことこそが今求められている。
 今回の政府与党の決定は裏を返せば、「障害者自立支援法」に大きな問題と矛盾を孕んでいることの証明でもある。
 私たちは本日
1212日、法の見直しを強く求める438004筆の署名を厚生労働大臣に提出した。この署名はわずか2週間余りの短期間のものであり、驚異的といえる数である。政府与党はこうした声に真摯に応えるべき責任がある。
 私たち日本障害者協議会(JD)は、応益負担の中止を含む、抜本的な出直し以外に道はないと考える。これから更に本質的・抜本的出直しへとつなげられるように、この運動のうねりと連帯をより強め、大きなものにしていく決意を明らかにし、引き続き関係者の皆様のご協力とご理解を心よりお願いする次第である。

 

 

2006.12.7

NPO運営研究会議2007のお知らせ

ベルギー、デンマーク、ニュージーランド、そして日本のNPO代表者らによって、NPOの人材育成・人材確保・ボランティア育成・資金確保など、NPOの抱える課題について意見交換をする研究会議です。参加するNPO代表者らは、障害、高齢、児童の3分野の人たちです。
今、参加者を募集しています。ふるって、ご応募してください。

日時 2007年2月9日~11日
会場 国立オリンピック記念青少年総合センター
テーマ 「もう一歩先~海外NPO先進事例に学ぶ~」
主催 内閣府
実施団体 社団法人青少年育成国際会議
問い合わせ
Tel 03-3460-4151
Fax 03-3460-1603
募集要項などは、こちらから↓
http://www.nayd.or.jp/topics/index.htm




2006.12.5

12月6日(水)衆議院厚生労働委員会で参考人質疑

12月6日(水)、衆議院厚生労働委員会、参考人質疑が行われます。
案件は、厚生労働関係の基本施策に関する件です。
厚生労働委員会と参考人質疑の案内と傍聴の呼びかけを致します。

■12月6日(水)理事会8:50、委員会9:00 第16委員会室
<案件>
◎厚生労働関係の基本施策に関する件

○参考人の意見陳述(1時間30分)
9:00~9:15 中島 隆信君(慶応義塾大学商学部教授)
9:15~9:30 宮武 秀信君
(世田谷区立知的障害者就労支援センターすきっぷ施設長)
9:30~9:45 戸枝 陽基君(社会福祉法人むそう理事長)
9:45~10:00 藤井 克徳君(日本障害者協議会常務理事)
10:00~10:15 尾上 浩二君(DPI日本会議事務局長)
10:15~10:30 池添 素君
(障害乳幼児の療育に応益負担を持ち込ませない会事務局長)

○参考人に対する質疑(1時間40分)
10:30~10:50 髙鳥 修一君(自民)
10:50~11:10 福島 豊君(公明)
11:10~11:30 園田 康博君(民主)
11:30~11:50 高橋千鶴子君(共産)
11:50~12:10 阿部知子(社民) 

休憩

<案件>
◎厚生労働関係の基本施策に関する件
○質疑(3時間)
13:00~13:30 吉野 正芳君(自民)
13:30~14:00 福島 豊(公明)
14:00~14:40 田名部 匡代(民主)
14:40~15:20 山井 和則(民主)
15:20~15:40 高橋 千鶴子(共産)
15:40~16:00 阿部 知子(社民)



2006.10.5

障害者の1割負担「凍結を」 民主が改正法案を提出へ

 新聞報道によると、4日民主党が、サービス利用料の原則1割を自己負担することになった「障害者自立支援法」の施行に対して、「障害者の生活を脅かし、自立を阻害している」として、1割負担を凍結する同法改正案を臨時国会に提出する方針を固めた。
 民主党は「緊急避難措置」として、改正法案を提出し、障害者のサービス利用の抑制や中止に関する実態調査の実施、精神科病棟を退院支援施設に転用する方針の白紙撤回などを求めている。


             

2006.9.21

DPI日本会議大阪大会・道中記

関根 義雄

6月10日(土)曇り、東京駅から新幹線のぞみ号で新大阪駅に着きました。会場となった「ビックアイ」は多様な施設が完備され、ホールや大小の集会室と宿泊施設も付いていました。大阪府内はもとより全国から駆けつけ、会場内はあふれんばかりの状況でした。DPI日本会議総会は熱気むんむんの中、質疑応答では、「障害者自立支援法」関係に集中し、「現在リハビリを受けているが、突然担当の医師から自己負担が掛かるから控えた方がいいのではないか」と言われた等の発言がありました。経済状況によってサービスを自己抑制しまいかねない状況が伺えました。年金や福祉手当等の所得保障もままならぬ状況の中で、いったいどうやって自己負担を支払っていくのでしょうか。

 交流会では、創立20周年の記念大会で歴代の議長が駆けつけ、映像でつづる20年の歩みを紹介しながら苦労や思い出話しに終始していました。

 その夜、宿泊先となったリーガルホテル・界は全国チェーンのひとつにあたり、客室のドアの幅も電動車いすでもクリアーし、部屋の広さに改めて感動しました。ここで小パーティーができてしまうほどの広さに、セミダブルサイズのベットが存在し、浴室などもシャワーチャアがあれば自由に使えるほどゆったりとした空間でした。

2日目は午前中から韓国DPI会長・イ・イクソプ氏の基調講演に引き続き、後半は東氏(条約担当・常任委員)等による「障害者の権利条約に期待するもの」と題してシンポジウムが行われ、東氏は「日本では、自立という概念が議論なされないまま、障害者自立支援法は成立した背景がある」とし、「今後は介護保険に統合させる前になんとしても障害者差別禁止法制定に向けたうねりを国内で作らせて行くことが急務である」と結んでいました。

午後の分科会は、特別分科会・地域生活支援「地域での暮らしを考える」に参加しました。中でも大精連の塚本氏は「地元大阪市で認定調査会の中で当事者として加わり、1日数時間で沢山の認定書を見ないと行けない、そのため意見を言いたくても作業をこなすだけで終わってしまう」というような実情を聞いて「やっぱりなあ」という悲壮感を持ちました。会場内からは「言語障害があり、コミュニケーションを勘案事項に盛り入れるべき」との意見等がありました。いずれにしても、さまざまな問題だらけの「障害者自立支援法」は4月からスタートし、自己負担だけでも苦しいというのに生活に関わる支援が減ってしまうことを悩む当事者の声がニュースや新聞等で報じられていることが事実であります。

今年度から二年間、障害連から常任委員として新しく選任されました。まだまだ不慣れな身ですが、脳性マヒという重度障害者が自分らしい生活を保障させていくためにも加盟団体はもちろんですが、一人一人の創造を広げていくことが要だと思っています。

これからもよろしく後押し下さい。


                

2006.7.4

千葉県差別禁止条例案、知事取り下げ承認される

 

この間、千葉県の障害者差別禁止条例案の動きが注目されていたが、与党自民党の強い抵抗にあい、6月27日堂本知事は県議会に対し取り下げを明らかにし、議会は承認した。このままでいけば廃案という事態を招くとの考えからだ。当日傍聴席には多くの障害者や関係者が詰めかけていたが、大きく落胆した様子だったという。

 堂本知事は、今後議論を深め再提出をしてきたい考えだが、日本国内に差別禁止法をつくりあげでいく上で、千葉県の条例の成立のいかんは大きく影響するものと考えられるので、私たちとしても黙って見過ごすことはできない。

 





2006.7.3(JD e-Letter6月30日号)

応益負担固い姿勢を崩さず
JD、厚労省障害保健福祉部松嶋企画課長と懇談をする~

6月28日(水)、JDは、厚労省障害保健福祉部松嶋企画課長らと約1時間懇談をした。6月3日の緊急フォーラムのアピールを携えてのものだった。

 

JDの藤井常務理事は、「自立支援法が4月から一部施行されたが、障害のある人にとっては予想をはるかに越える生活上の影響が色々な調査からも明らかにされている。ぜひ、応益負担を見直して欲しい」と訴えた。

これに対して、松嶋企画課長は「法律はすでに成立し施行されている。様々な減免措置も行っている。マクロ的に見れば、応能負担の時に比べて、1%位負担増になるかならないかだ。制度的にさほど影響はない。見直す考えはない」と答え、さらに「これから新法のローリングを始めようとしている時期である。6月時点で実態調査を実施し、その結果、公平性・平等性の観点で問題が仮に明らかな部分が出れば、10月の本格施行には間に合わないが、来年度予算にそれを反映させていきたい」と述べた。

さらに質問に答える形で「精神障害者に関する社会資源の整備は他の障害施策より圧倒的に遅れていることが確かで、今後一層の重点整備をする必要がある」との認識を示した。「障害程度区分認定に際しては、106項目では出てこない特性については特記事項に書いて欲しい」と述べた。

また、当面の障害者施策の検討の進め方については、秋以降になるだろうが「学識経験者と呼ばれる人などを中心に議論してもらう」。障害をもつ当事者の参加を要請したが「障害者団体にはヒアリングという形で参加していただく方向なのかな」という見解を明らかにした。

JDとしては、行政サイドが障害者の実態と益々乖離している感はぬぐえなかったが、今後の進め方として、相互理解を深める場として、こうした懇談会を今後も実施したいと考えている。

なお、この日のJDからの参加者は、吉本副代表、東川副代表、藤井常務理事など事務局・介助者を含め、理事、政策委員、企画委員を中心に13名であった。


2006.5.30

「メーデーに参加して思うもの」

関根 義雄

 4月29日(土)メーデー中央大会に参加しました。ここ数年のメーデーは初夏を思わせるほど汗ばむ陽気でしたが、当日は朝から肌寒く、今にも降り出してくるようなどんよりと曇った天候でした。例年通り「おからクッキー」を販売、今年は控えめに50袋でしたが、それが巧を奏し見事の「完売」したのを見届けるかのように、その後雨が降り出してきました。

 「メーデー」というと、「労働者の賃上げ要求」とか働く者だけの「祭典」という色彩がありますが、最近では「環境にやさしい」「エコロジー」といった自然環境のテーマが多く、「平和」「人権」を訴えて続けているNGOやNPO団体を紹介するテントも数多く出店されています。このように本来の趣旨である、誰もが「主人公」というイメージにふさわしいものになっています。

 午後から本格的に雨が強く降り出し、群衆が足早に会場を去っていく中、ごみをなるべく減らしていくために、集会後もスタッフが落として行ったと見られるお弁当の空き箱や飲んだ空き缶、ペットボトル、紙コップ等にそれぞれを仕分けて収集していた人たちの光景を発見しました。こうした取り組みを労働者自らが行っていくことを通して市民に訴えかけている、そしてそのような行動に対し、市民が何かを感じ取ろうとしていることを参加するごとに感じています。たかが「メーデー」、されど「メーデー」。来年は何を感じるのかなあと思い、家路につきました。参加されたみなさん、お疲れ様でした。

 



2006.1.12

生活保護費:基準額下げを検討、基礎年金なみに 厚労省  (毎日新聞)

 厚生労働省は11日、生活保護費の基準額(最低生活費)の引き下げを検討する方針を固めた。地域によっては基準額が基礎年金額を上回り、与党や自治体から「基準額が高すぎる」という指摘が出ているのを受けた措置で、生活保護費全体の抑制につなげる狙いもある。三位一体改革に絡んで進めてきた地方団体との協議を再開するとともに、専門家による検討会も設置し、基準額の見直し議論を進めたい考えだ。

 生活保護費のうち、食費や光熱費など生活扶助の基準額は、居住地によって細かく規定されている。たとえば、単身の65歳の場合、郡部では月額6万2640円だが、県庁所在地は7万3540円、東京23区では8万820円。家賃などを負担していれば、1万3000円を限度に住宅扶助が加算される。

 これに対し、05年度の基礎年金額は、40年加入した満額受給者でも月額6万6208円で、都市部では生活扶助の基準額を下回る。こうした状況を問題視する与党などからは「基礎年金より高い保護費をもらうのはおかしい」との意見が相次いでおり、全国知事会と全国市長会は昨年11月、国に対して基準額の見直しを求めていた。

 このため、厚労省は見直しに着手する方向となったが、公的年金が他の収入や資産の有無に関係なく保険料納付実績に基づいて支給されるのに対し、生活保護は最低の生活を保障することが目的で資産調査を伴う。省内には「生活保護と公的年金は性格の異なるもので、単純に比較すべきでない」との考えも根強く、今後の議論ではこうした点をどう整理するかが焦点になるとみられる。

 生活保護費の受給世帯数は04年に初めて100万世帯を突破。03年度の保護費総額は2兆3881億円で、90年に比べて約8割増えた。全受給世帯のうち高齢者世帯が半数を占め、今後も増加が見込まれるため、抑制策が課題となっている。【坂口佳代】

毎日新聞 2006年1月12日 3時00分



2005、12.27

障害連、東京都と交渉をもつ予定(1/31)

 自立支援法の施行を4月に控え、政省令の動向が注目されています。

さて、障害連は施設問題など、1月31日(火)に東京都と交渉をもつこととなりました。要望書は下記の通りです。


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200512月 日

東京都知事 石原 慎太郎 様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

 太田 修平

事務局長 伊藤 雅文

 

障害者自立支援法の成立に伴った東京都の障害者施策について

 

日頃より、障害者施策の推進にご尽力されていることに心から敬意を表する次第です。

さて、この秋、障害者施策では初めての応益負担の導入を柱とする「障害者自立支援法」が特別国会におきまして成立してしまいました。私たち障害連をはじめ、多くの当事者団体はこの応益負担の導入に反対し、“慎重審議”と“徹底審議”を訴えてきました。この法律は、応益負担の導入のほか、障害程度区分という考え方を取り入れ、介護保険と同じようなサービス決定のシステムとし、今受けているサービス水準の後退を招くおそれが十分にあり、そういう観点からも戦々恐々とせざるを得ない状況に私たち当事者は置かれています。

特に、障害の重い人たちの地域生活保障について、これまで通り行われていくのかどうかということが最大の関心事であり、最も重視していきたい事項と認識しています。一方、私たち障害連には、その構成団体の中に、生活施設で暮らす人たちの自治会や、作業所に通っている人たちが多いこともあり、施設での生活、作業所での活動が、今後どのようになっていくのかについてを解明していき、その水準が後退することがないように強く求めたいと考えております。

私たちは、脱施設や地域生活支援の推進については基本的には支持をしていきたいとは思いますが、社会関係を奪われてきた人たちや、二次障害や、言語障害など様々な身体的状況を抱え、日々の生活に苦闘している障害者が施設に多く暮らしている現状を考えた時に、現状の施設の改革も忘れてはならないことだと考えます。

そして今、地域生活支援自体の後退が懸念されている中で、それを後退させることなく、「地域で暮らしたい」という思いを、施設で暮らしている人たちも抱けるような地域社会の環境整備こそ重要だとも考えます。

以上の認識に立ち、障害者自立支援法の成立に際し、東京都の障害者施策についての具体的なお考えをお伺いしたく思います。

 

【基本事項】

1.      障害者自立支援法に対する東京都の基本的な考え方と、今後の具体的な方策について明らかにすること。

 

【地域生活支援】

2. 東京都内の現在の介助サービス水準を下げないようにすること。

そのためには、審査会において非定型としてみとめられたものについては、東京都として一定の割合で市町村に補助すること。

 

3. 障害程度区分判定が障害者の個別ニーズを反映できるようにすること。

そのためには、調査員の状況調査と勘案事項、特記事項を審査会において最大限尊重するように調査員の研修において徹底させるとともに、再研修制度も導入すること。

 

4.   応益負担の減免について、社会福祉法人のサービス利用者だけにとどまらず、NPO法人に適用を拡大するとともに、東京都のD3階層まで行うこと。

 

【施設サービス】

5.施設で暮らしている人に対しては、応益負担に加え、食費等のホテルコストの負担が求められ、手元に2万5千円残るような補足給付が行われるとされていますが、この金額はあまりにも低いものといえます。例えば外出に関して、現状の施設では対応しきれておらず、地域の社会資源を使わざるを得ない状況となっています。また、将来地域社会での自立生活を目指す場合、一定の蓄えが必要となります。このような観点に立って、現行水準を後退させないために、東京都として一定の経済保障、あるいは更なる減免措置を行うこと。

 

6.現在の身体障害者療護施設等、障害者の生活施設のあり方について、東京都の基本的な考え方を明らかにすること。

 

【小規模作業所について】

7.小規模作業所等で利用者負担が課せられることについては、障害者の“社会参加”“就労”の促進の視点から、大きな問題があると認識します。東京都としての考えを明らかにすること。

 

以上

 

 

 

 




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