2016年4月7日

 

北海道教育委員会

教育長 柴 田 達 夫 殿

 

(障害連)障害者の生活保障を要求する連絡会議

                          代表 関根  義雄

事務局長 西田 えみ子

 

 

Aさんの札幌南高校定時制入試定員内不合格に対する

抗議および要請書

 

 

私たちは、障害の重い人たちの独立と自由、社会的な自立を獲得することを目的にして、障害者権利条約や障害者差別解消法の啓発等を行っている当事者団体です。

 

 私たちは次のことに関し、以下のように強く抗議します。この度、北海道札幌南高等学校定時制で実施された2次募集において、障害当事者であるAさんが、面接時に介助者を入れることなどの合理的配慮が拒否され、定員内不合格となりました。合理的配慮は、本人・保護者が求めたのにもかかわらず、北海道教育委員会の指導の下、「他の受験者との公正を欠く」という理由で拒否されました。2次募集定員18人、受験者は9人で合格者8人、障害のあるAさんだけが不合格となったそうです。

 

1.合理的配慮の拒否について

 今年4月に障害者差別解消法が施行されました。同法には障害を理由とした差別的取り扱いを禁止しており、また、合理的配慮を提供しないことは差別であるとしています。この基本方針によると、合理的配慮を行うにあたっては、建設的な対話が必要で、代替措置も十分に検討し理解を得ることが重要とされています。今回の入試でAさんに対し、建設的対話が行われていたのか甚だ疑問です。

 障害のある子どもが別室受験や介助者同伴、代筆等々様々な合理的配慮を受けて受験する事例はすでに1980年代からあり、現在、多くの学校や大学で行われています。このような全国の実績をみても分かるように、「他の受験者との公正を欠く」という要因はないのです。

 

2.公立高校の責務

現在、日本では子どもの約97%が高等学校に進学しています。子どもに学ぶ意欲があれば進学を応援するのは社会であり、公立高校には責務があります。また、高等学校での生活は地域で学んできた同世代との関係性の継続と、将来も地域で暮らすための基盤になっています。障害・病気の有無によりそれらが免除されてはならないのです。

 

3.「定員内不合格を出さない」と明言した北海道教育委員会の社会的責任が問われています。

 

 北海道教育委員会は、18日の「インクルネット北海道」との話し合いにおいて、定員内不合格を出さないと明言したと関係者から聞いております。それにもかかわらず、定員に大きく満たないにもかかわらず、定員内不合格を出したことは、発言と明らかに違います。市民団体への裏切りであり、説明が必要です。

 

 

以上

 

 

 

 

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)                     〒1010054 東京都千代田区神田錦町3118武蔵野ビル5階

(担当:西田・太田)

TEL:0352820016  FAX:0352820017

2015. 12.7(月)



2015年10月20日

東京都知事

舛添 要一 様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

代  表 関根 義雄

事務局長 西田 えみ子

 

東京都の障害者政策に関する要望書

 東京都におかれましては、日頃より障害者福祉の充実にご尽力されている事に、心より敬意を表します。

さて、国のほうでは2011年に年共生社会の実現を基調とする改正障害者基本法が施行、2013年には障害者差別解消法が成立し、今年は国連・障害者の権利に関する条約(以下、障害者権利条約といいます)の批准を果たしました。

 このような動向の一方で、首都東京の障害者政策をみていくと、積み残した課題が多くあり、障害の重い人たちの生活支援に国に先んじて取り組んできた東京の姿勢がほころびを見せつつあるといえます。

今一度国の施策の牽引役であった原点に立ちかえられ、各障害者施策の充実をめざし、当面、以下の要望の具体化をはかって頂きたく、心よりお願い申し上げます。

 

1.障害者権利条約と都の施策について

2014年1月、日本政府は障害者権利条約に批准した。これまで国は批准に向けた障害者制度改革を行い、現在も改革を推し進めている。都はこれまで日本の障害施策を牽引してきた経過を持っているが、障害者権利条約の理念に合致しているとはいえない施策もある。このため都の障害施策について、障害者権利条約、及び、改正障害者基本法の理念に合致しているかどうかの検証が必要である。今後の都の障害施策は、「障害」を社会モデルでとらえなおし、社会的障壁の除去を目的とすること。

2.「東京都障害者差別禁止条例」を制定すること

国は障害者差別解消法を制定したが、紛争解決の仕組みは定められていない。障害者差別解消法を具体的かつ効果的に運用するための、東京都独自の条例を定めること。

また、その制定にあたっては、以下の諸点に留意すること。

   障害当事者団体の参加による審議機関をつくること。

   何が差別行為に当たるのか、差別の定義を明確にすること。そのために地方公共団体の立場で、差別事例を収集すること。

   差別を受けた人が、相談でき、相手方との調整を可能にし、問題解決を図る組織体を、障害当事者参加の前提でつくること。

 

3.障害者差別解消法にもとづく職員対応要領を策定すること

  

  現在、国では省庁ごとに対応要領・対応指針作りを行っており、パブリックコメントの募集を行っている。地方公共団体等においては地方分権の観点から対応要領の策定は努力義務とされているが、差別解消法の基本方針の中で積極的な取組みが望まれており、都として以下の点を盛り込んだ対応要領の策定を行うこと。

  

①相談窓口の設置

・差別を受けたときに本人・家族・支援者等が相談に行く窓口を設置する。

・相談窓口には障害当事者を配置する、もしくは障害者団体と連携をとって対応する。

・障害者団体の研修を受けた者を配置する。

相談時のコミュニケーションへの配慮

・電話、FAX、電子メール、点字、拡大文字、ルビ付与、手話、筆談、意思伝達装置など、障害特性に応じた多様なコミュニケーション手段を用意して対応する。

  ③研修・啓発

・研修に実績のある障害者団体・障害当事者を必ず研修に関与させる。

・研修は様々な障害種別に対応したものにする。

 

4.大地震など自然災害を想定した緊急時の備え

     将来発生が予想される首都圏直下型地震をはじめとする自然災害などの緊急時において、障害者が安心して避難できる場所を確保し、避難所(学校・福祉避難所等)のバリアフリー化や、医療・介護の保障(必要な医薬品等の備蓄を行うことを含む)、情報保障、コミュニケーション保障など、必要な支援の提供が図られる体制をつくること。

5.市区町村に対する財政補助について

障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を市区町村が行えるように、都は必要に応じて、財政補助を行うこと。

特に、国庫補助金(重度訪問介護等の利用促進に係る市町村支援事業)の削減について、緊急要望以外の具体的な対策を講じること。

6.制度の谷間のない障害施策について

改正障害者基本法に基づき、共生社会の実現、社会的障壁の除去を一刻も早くめざすためにも、東京都は独自に、病名や障害種別、障害者手帳の有無で福祉サービスの対象を判断せず、「その他の心身の機能の障害」(長引く病気など)が認められる者も、支給決定過程におけるアセスメントが受けられる仕組みを検討し、試行事業を行うこと。

また、201511日より難病法が施行されるが、新たな医療費助成の対象となる指定難病に選定されなかった難治性疾患については、これまで東京都が独自に特殊疾病を定め、医療費の助成を行ってきた経緯を踏まえ、継続的に事業を継続・拡充すること。

7.ヘルパー派遣について

特定の障害を持つ人のみならず、障害の重い人すべてが入院時に、必要な介助サービスを受けることが出来るよう、支給決定について市区町村と折衝すること。

加えて、障害者が暮らす場所にかかわりなく必要な介助サービスを受けることが出来るよう、東京都として率先して取り組むこと。

文字盤や口文字による会話など、障害の重い人のためのコミュニケーション支援のためのヘルパー派遣は「意思疎通支援事業」に位置付け、意思疎通のための支援員を養成、派遣すること。

8.情報・意思疎通支援用具について

東京都は、障害者ITセンターの充実等に積極的に取り組んでおられる。しかし、私たちのなかには、支援機器について十分な情報が得られず、会話方法に悩んでいる仲間たちがいる。

トーキングエイド等のコミュニケーション機器のさらなる利用普及と、東京都独自の開発促進の取り組みを実施すること。

9.生活施設について

  権利条約の批准という新たな時代を迎えている今、利用者のニーズを的確につかんだ多様な取り組みの実施に向け、利用者・法人・職員たちと積極的に協議を行うこと。

  さらに、在宅で暮らす場合、移動介護や重度訪問介護によって、社会参加が保障されているにも関わらず、施設ではなかなか社会参加が保障されにくい環境にあるので、その実態を把握し、改善すること。

また、都外施設に入所を余儀なくされている障害者たちが、都に帰って暮らせる道筋を早急につくることと併せて、今後、親亡き後も障害者本人の希望に反して都外施設等の入所施設に入所せざるを得ない状況を生じさせることのないよう、住み慣れた地域で暮らし続けることを可能とする方策を講じること。

10.住宅施策について

重度障害者の地域生活移行をすすめるにあたり、都営住宅は障害者用住宅を標準とすること。特に以下の諸点を重点的に行うこと。

ž   利便性が高い都心の都営住宅の整備を優先的に進め、重度障害者の社会参加の促進を図ること。

ž   民間住宅については、バリアフリー化を促進する為の充分な予算を確保すること。

ž   家賃補助制度を創設すること。

ž   単身者向け住宅の数を増やすこと。

ž   保証人が見つからずに賃借契約が出来ない障害者のために、自治体が保証人となる仕組みをつくること

ž   実現に向けた年次計画と数値目標を定めること。

 

以上

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)                     〒1010054 東京都千代田区神田錦町3118武蔵野ビル5階

(担当:西田・太田)

TEL:0352820016  FAX:0352820017

2015.11.30(月)

2015年11月25日

 

茨城県知事

橋本 昌 様

 

障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)

代表 関根 義雄

事務局長 西田 えみ子

【事務局】〒101-0054

東京都千代田区神田錦町3-11-8

武蔵野ビル5階

電話03-5282-0016

FAX03-5282-0017

 

 

抗議文

 

私たちは、障害の重い人たちが他の人と分け隔てられず、社会の中で尊厳をもって生きていくために権利と生活基盤の確立を求め運動している全国組織の当事者団体です。

 

  11月18日の県総合教育会議の席上で、教育委員の長谷川智恵子氏(以下、長谷川氏という)の、特別支援学校を視察した経験を話しながら「すごい人数が従事しており、大変な予算だろうと思う」、「技術で(障害の有無)がわかれば一番いい。生まれてきてからじゃ本当に大変」、「茨城県では減らしていける方向になったらいい」などの発言に対し、橋本知事は障害を理由とした堕胎を判断できることは悪いことではないとし、長谷川氏の発言に「問題はない」と話されたことを19日の新聞で知りました。

 さらに、長谷川氏は発言を撤回し、辞任を申し出、21日に知事臨時記者会見が行われたことを知りました。

 

 教育委員が障害者生きる権利を否定し、尊厳を踏みにじったこと、知事が追認したことは、許すことができない重大な問題です。その後、知事も発言を撤回されたそうですが、私たちはこの経過をふまえて更に強い怒りをいだくと同時に、不信感に苛まれています。

 

この問題には、決定的な問題認識の相違があり、この間に述べられた安易な発言、撤回、お詫びに対し厳重に抗議します。以下、特に問題と思う事柄を列記します。

 

1.長谷川氏が特別支援学校を「大変な予算だろうと思う」としながら、問題解決策として、出生前診断による堕胎を推奨したことについて。

 

「大変な予算」は、わざわざ「特別な学校」を作り、普通学校と分け隔てていることによるものです。長谷川氏は、心身の機能に障害があってもなくても共に学ぶための予算に言及することなく、短絡的に堕胎で解決しようとする旨を発言しましたが、これは障害を個人におしつけてきた旧態依然の発想で「邪魔になるから殺せ」という理由で障害者を虐殺したナチス政権と同じです。

  日本は障害者基本法を改正し、国連の障害者権利条約に批准して、障害の概念を「心身の機能障害と社会的障壁との相互作用で生じる」とする社会モデルへシフトチェンジしようと努力している最中です。このような流れの中で、社会的障壁を顧みず、障害者を差別し、積極的に排除しようとする人が、教育委員に任命されたことは、とうてい納得できません。

 

2.橋本知事が特別支援学校を更に建設するとし「必要な予算はしっかり確保し、その充実に努めていきたい」と述べられたことについて。

 

長谷川氏の発言を始めとした問題の背景には、心身の機能障害で子どもを分け隔ててきた歴史があることは明白です。障害者差別の温床に分離教育があることを省みず、特別支援学校を充実させていくという考えは、「障害がある」という理由で普通学校の入学を拒否される不条理の解消をめざし、長年活動してきた障害当事者や関係者の懸命な努力をふみにじるものです。

長谷川氏の発言は、今年4月に施行された「障害がある人もない人も共に歩み幸せに暮らすための茨城県づくり条例」に照らし合わせても、障害者への暴言・差別だと思います。問題を追及せず、処分も行わず、特別支援教育を充実しようとすることは、知事の基本的な責務さえ放棄していると言わざるを得ません。

 

 茨城県知事と教育員会は一刻も早く問題を検証し、誰もが分け隔てられずに暮らすための具体的な取り組みを実行してください。

 

 

以上


20151120

茨城県知事 橋本 昌 殿

茨城県教育委員会委員長 小野寺 俊 殿

 

特定非営利活動法人DPI(障害者インターナショナル)日本会議

議長 平野みどり

 

茨城県教育委員会委員の発言に対する抗議文

 

 わたしたちDPI(障害者インターナショナル)日本会議は、障害の種別を越えて障害者が障害のない人と共に生きることができる社会づくりのための運動を行っている団体であり、北海道から沖縄まで89の団体で構成されている障害当事者団体である。特に障害者は生まれてはならない、という優生思想に対しては優生保護法の撤廃運動など、長年の間、闘ってきた。

 

20151119日、貴県教育委員会にて委員である長谷川智恵子氏が、県の教育施策を話し合う18日の県総合教育会議において、障害児らが通う特別支援学校を視察した経験を話す中で、「妊娠初期にもっと(障害の有無が)わかるようにできないのか。(教職員も)すごい人数が従事しており、大変な予算だろうと思う」「技術で(障害の有無が)わかれば一番いい。生まれてきてからじゃ本当に大変」「茨城県では減らしていける方向になったらいい」などと発言したとの報道があった。そして「舌足らずであった」と発言をし、橋本知事も「問題ない」との発言があったと報道された。これは障害者の人としての尊厳を根本から踏みにじる重大な問題発言である。噴飯ものであり、決して許されるものではない。私たちDPIはここに強い怒りと深い悲しみを込めて抗議する。また、その後の報道で「言葉足らずであった」とし、お詫びと共に発言を撤回し、さらに辞任を申し出たと聞くが、これで終わらせて済む問題では決してない。その根本にある、障害者は生まれてはならない、存在してはならないという優生思想の問題だからである。

 

長年の世界中の障害者による優生思想との闘いもあり、障害者の尊厳の尊重を原則とする障害者権利条約が国連で採択され、昨年日本も批准したばかりである。そして、条約の理念を国内法に取り入れた障害者基本法の第一条には「全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものである」との理念が示されている。さらに、茨城県においては、県議会議員をはじめとする多くの関係者の多大なご尽力により、「障害のある人もない人も共に歩み幸せに暮らすための茨城県づくり条例」を昨年制定し、今年度より施行されている。まことに残念ながら、一連のやり取りは、条約や法律、条令の理念に真っ向から相対するものであり、とくに、条例づくりに尽力された方々のご努力に泥をぬるものである。優生思想をこの社会から取り除き、社会に啓発する立場の者が、旧態依然とした優生思想にどっぷりつかっており、その問題の認識すらないことに改めて強い怒りを覚える。

また、こうした人を任命し、それを擁護するような「(発言は)問題ないと考える」という知事の責任もまた重大である。すべての県民の尊厳を尊重し、差別を解消する責任を有する自治体の長の発言として非常に残念であり、見過ごすことはできない。

 

また、県の教育委員会の委員という立場の人が特別支援学校の視察のあとにこのような発言をしたことによって多くの人が傷ついた。視察に協力した当該学校の教職員の方々、障害のある子どもたち、その保護者の方々はこの発言をどのように受け止めただろうか。大きな悲しみと怒りであろうし、その心情は察して余りある。同県教育委員会が、障害者権利条約や障害者基本法、障害者差別解消法などの研修を行っていないのは明白であり、これも大きな問題である。

 

「堕胎がいいかどうか」ということと、「胎児を障害の有無で選別すること」は、一緒くたに考えていい問題ではない。障害の有無に関係なく、どんな命も等しく尊く、生まれてきてその一生を全うするのが人権である。今回の発言は、障害者に対する重大な人権侵害である。障害者を減らせと言っているのである。生まれてくるな、生きるな、ということではないか。

 

私たちDPI日本会議は、茨城県教育委員会と茨城県知事に対し、改めて強い怒りを持って抗議する。そして、これからも優生思想と全力を挙げて闘っていく。茨城県と同県教育委員会は、長谷川氏への処置を行い、その根本にある優生思想を排除する取り組みを私たち障害者と共に行うよう強く求める。そして、「障害のある人もない人も共に歩み幸せに暮らすための茨城県づくり条例」という条例の名にふさわしい茨城県づくりを求めるものである。


2015.5.14(木)


障害連シンポジウム2014
報告書

『みんなで学ぼう!障害者権利条約
~差別のない社会を目指して~』

【基調講演】
尾上 浩二さん(DPI日本会議 副議長)

【シンポジスト】
尾上 浩二さん(DPI日本会議 副議長)
今村 登さん(JDF東京 事務局長)
塚田 芳昭さん (ILみなみTama 事務局長)

2014年8月2日
戸山サンライズ

障害連
(障害者の生活保障を要求する連絡会議)

協力 赤い羽根共同募金(助成事業)

はじめに

障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)
代 表  関根義雄


 2013年に障害者差別解消法が成立し、昨年1月、「障害者権利条約」が国連において批准されました。2016年の施行を前にして、ただ指をくわえて待つのではなく、私たち障害当事者が差別解消法をしっかりと学んでいき、これから全国各地で「差別禁止条例」をつくらせていくための知恵を出しあう仕掛けとしました。
 障害連は、ここ数年「全身性障害者と暮らしのあり方」に焦点をあて、シンポジウムを行ってきました。その根底に「分離」された生活を強いられてきたことと、重度障害者の社会的自立を実現するには厳しい制度的環境と実態があったからです。
 「言語障害のため発声が難しい仲間にとってのコミュニケーションのあり方とその支援のあり方」がいろいろな立場から提起されていました。私たちは、東京都に「障害者差別禁止条例」をつくらせていくために、障害種別などの枠を超え、地域活動を通じ人々へアピールを訴え続けていかなければなりません。
 今回のシンポジウムは、赤い羽根共同募金の助成をいただき開催することができました。厚く御礼申し上げる次第です。
 この冊子は、2014年8月2日に開催された「みんなで学ぼう!障害者権利条約~差別のない社会を目指して~」のシンポジウムの報告書です。また、シンポジウムの様子を収録したDVDも作成しました。
 障害者差別解消法は向こう4年間で完全なかたちになります。これからの運動がますます重要になってきます。
 このシンポジウムにご協力いただいた多くの関係団体、関係者の皆様に心よりお礼を申し上げます。

2015年2月

目 次


障害連シンポジウム2014 1
みんなで学ぼう!障害者権利条約 ~差別のない社会を目指して~
【第1部:基調講演】
尾上 浩二さん (DPI日本会議 副議長) 1
権利条約策定のプロセス 1
権利条約の条文を紐解く 2
権利条約の意義とは 3
権利条約が採用する権利の包括モデル 3
障害の社会モデルとは 4
障害に基づく差別の禁止 6
自立した生活及び地域社会へのインクルージョン 7
教育と雇用 8
条約の完全実施とモニタリング 8
今後取り組むべき課題 9

【第2部:パネルディスカッション】
塚田 芳昭さん (ILみなみTama 事務局長) 10
1.条例づくりの機運 10
2.条例策定 11
3.八王子市条例の特徴 12
4.今後の課題 13

今村 登さん (JDF東京 事務局長) 14
1.JDF東京のなりたち  14
2.条例作りに向けた動き  14
3.これからの運動に必要なもの 15
4.ナナメの運動 15

尾上 浩二さん (DPI日本会議 副議長) 16
差別的取り扱いの禁止と合理的配慮の不提供 16
差別解消法の課題 18
自治体の条例作りは重要 19

質疑応答  20
差別解消法における福祉的就労と雇用の関係 21
これからの地域づくりに向けて 22


障害連シンポジウム2014
みんなで学ぼう!障害者権利条約
~差別のない社会を目指して~

基調講演 尾上浩二さん(DPI日本会議 副議長)

【尾上】
《録音なしで途中から始まる》
 条約批准元年だからこそ、権利条約の中身をしっかりとおさえていく必要性があります。再度おさらいみたいな要素はありますけれども、もう一度今の日本の課題状況とひきつけて、権利条約のこの部分、どういう風に実施させていこうかなと、思いを馳せながら聞いていただければと思います。

権利条約策定のプロセス

 まず、障害者権利条約ですが、この障害者権利条約がつくられたプロセスということをもう一度おさらいしておきます。一言で言えば、当事者が参画してつくった権利条約。「私たち抜きに私たちのことを決めないで!Nothing about us, Without us!」は、日本の様々な障害当事者運動の中で使われるようになってきました。その一番の大元というのは、この権利条約をつくるときに使われたスローガンなのです。私たち抜きに私たちのことを決めないで!ということなんですが、実は、2006年に権利条約が出来るまでに30年以上の歴史があったということもちょっとおさらいを兼ねて言っておきます。
 1980年代から、イタリア政府や、スウェーデン政府から障害者の人権条約が必要ではないかと提起がありました。しかし、そのときは盛り上がらず、基準という形で終わってしまいました。条約というのは法律ですから、強制力が伴います。基準や規則というのはガイドラインのようなものです。それが1993年でした。それから約10年経って、2001年メキシコ政府から提案があり、これがきっかけになって、翌年2002年に第1回の障害者権利条約特別委員会が開催されまして、以降、年2回から3回くらいのペースで開催をして、日本政府からも代表団を送り込んだんです。その代表団の中に、この3月まで障害者制度改革担当室の室長をされていた東さんが、この代表団顧問で入って積極的な役割をはたされました。そういうなかで、2006年の12月に権利条約が国連で採択をされる、というふうな運びになったわけです。それから2006年から数えるともう8年後になりますが、今年の1月に日本政府はこの権利条約の批准国になりました。
 実は2009年の3月に批准に向けた動きが一時はあったんですけども、障害者団体からしっかりと国内法を整備したうえで批准をしてほしいという要望を、私たちDPIも参加をしているJDFや、いろんな団体が提起をし、それ以降2009年から始まります障害者制度改革で障害者基本法の改正とか、総合支援法、差別解消法、そういった法律を制定してきたわけです。今年の1月20日に日本も批准国入りをした、2月19日には発効をしたということでいわば日本の国内法と同等として、憲法の次の法律として障害者権利条約は位置しているということになるわけですね。
 さて、日本は「障害者の権利に関する条約」を締結しました。締結しましたというのは、条約というのは国と国の約束ですから、他の国に対して条約を守りますよ、という約束をしました。権利条約は、障害者の人権や基本的自由の享有を確保し、障害者の固有の尊厳の尊重を促進するため、障害者の権利を実現するための措置等を規定しています。ということで、障害に基づくあらゆる差別、合理的配慮の否定を含む、あらゆる差別を禁止するとかね、障害者が社会に参加し、包容という言葉がこれから何度も出てきますが、包容はインクルーシブということですね、包容、インクルーシブされることを促進、条約の実施を監視する枠組みを設置。こういったことが権利条約の中に盛り込まれています。その権利条約に関してどういう風に取り組んできたかということです。日本政府が署名をした後、この条約の締結に先立ち、当事者の意見を聞きながら国内法令の整備を推進してきました。2011年の8月の基本法の改正とか、総合支援法、そして差別解消法などが成立をして、批准に至りました。非常に障害者団体がこれまで提起をしてきたことと重なる形となっていきました。まず今年、障害者権利条約批准元年だからこそ、次のこの権利条約を完全実施させていくための取り組みの新しいスタートになる。そういった視点から権利条約の条文を見ていきたいと思います。

権利条約の条文を紐解く

 全部で50の条文で構成をされています。最初に前文というのがありましてね、ここに障害の概念、障害者権利条約は障害の社会モデルを採用した、ということをよく言われます。これからも発展をしていく社会モデルに基づいた概念であります、ということですとかね。人権とは、お互いに切り離せない。ちょっと難しい言葉を使いますが、相互不可分性という言葉で言われたりしています。さらに、50の条文のうち第1条から9条というのは総則といわれる部分ですね。権利条約の目的でありますとか、定義でありますとか。例えば手話は言語、というのが入っているのはこの定義のところです。あと、一般原則とか一般義務に加えて、障害のある女性の複合的差別であるとか子どもとかアクセシビリティ。こういった総則と言われるものが第1条から第9条です。
 第10条から30条が個別規定、まあ各論のようなものですね。労働でありますとか、教育でありますとか、自立生活や移動、法の前の平等といったようなことがあります。ここらへんいくつか主だったものはあとで紹介をしますね。
 で、さらに実施規定というもので、その権利条約に書かれている内容をどうやって実施をさせていくか、その実効性というのを担保させていく、それに関してのいろんな規定ということで、特にこの権利条約がユニークなのは、一つは国際的なモニタリングということで、障害者権利委員会というのをおきますよ、なんていうのがあります。でもまあこれは他の人権条約なんかでもある国際モニタリングの仕組みですが、それに加えてね、第33条というところに国内モニタリング、その各国の中でちゃんと権利条約の規定に沿って内容に沿って実施されているかどうか、監視をする機関を作りなさい、その監視機関には障害者がちゃんと参加をすること、障害者が参画したチェック機関を作りなさいよ、といったことをこの権利条約では書いています。こういった実施規定というのが最後ですね。あとは最終条項。例えばこの権利条約は20か国が批准したら発効しますよ、とかそういったことが書かれています。こういった50の条文からなります。

権利条約の意義とは

 権利条約の意義ですが、最初に総括的に申しますと、パラダイムシフトという大きな枠組みという意味でしょうかね。パラダイムというのはね、それを大きく変えるということですね。なにかというと、1600年までは多くの人が地球が回っているのではなくて、天が回ってるって思っていたわけですよね。天動説と地動説と言いますけども。いわばこの権利条約はその天動説から地動説への転換に等しいような枠組みの変換を求めていますよ、ということですね。時間の関係で詳しくは紹介しませんが、大きく言って2つの大きな枠組み転換を求めている。
 1つは障害のある人を保護の客体から権利の主体へというチャリティーモデルといったりしますが、障害者かわいそうだから、せめてこのぐらい、と慰めのように出来る限りの範囲でやってあげましょう、というのとかね。そうではなくて、障害のない人と平等に、当たり前にこの地域で生活をし、社会に参加が出来る、そういった権利の主体なんだ、という捉え方。
 そして2つ目の大きなパラダイムシフトが、障害の医学モデルから社会モデルへ、あるいは医学モデルというのは結局のところその人がもっている機能障害が全ての原因だという捉え方をしますから、個人モデルと言ってもいいかもしれませんね。その人個人の中に問題があるのではなくて、社会の側に問題があるという捉え方、障害の社会モデルというものを提唱しているということですね。あと、機会平等ということなんですが、実質的な機会の均等ということです。権利条約を数えてみてもらいますと、36回位繰り返し出てくる言葉があります。何か。他の者との平等、という言葉ですね。他の者とは誰か。障害のない人、障害のない人と平等という言葉が36回出てくる。それだけ重要な概念なんですね。つまり、障害のない人と平等に参加ができる、そういった機会、そのために必要な合理的配慮が提供されなければならない、という考え方ですね。さらに、地域での自立した生活という捉え方、これはDPIなんかの障害者団体からすればですね、私たちが30年以上前から言ってきたことがこういった国際条約でも謳われるようになった、といえるんですけども、こういったことを実現しえたのはやはり障害当事者の幅広い参画をもって検討され、作られてきた条約だからです。この権利条約を作る時の非常に重要な役割を果たした権利条約の特別委員会の元議長さんで、ドン・マッケイさんというオーストラリアの人がいますが、80%が障害者団体の意見を反映したのがこの条約だということです。

権利条約が採用する権利の包括モデル

 さて、そのパラダイムシフトということから提起されている新しい概念をもう少しキーワード的に拾っていきたいと思います。
 私が中学校、高校のくらいですかね、今から40年くらい前はですね、よく自由権というのは、なんというか、全体的にすぐに守られなければならないけれども、社会権というのはね、結局お金とかその国の社会文化の状況によって変わるものだから、出来る範囲でやればいいよ、みたいな感じで教えられた。自由権は、これも難しい言葉でいうと、自由権というのは即時実施義務がある、すぐにやらなければいけない。それに対して社会権というのは、漸進的、順番を追ってという感じですかね、漸進的義務という。ところがですね、障害分野にスポットをあててみるとですね、手話通訳というのは、日本の制度の中でいうと福祉サービスとして提供されていますよね、総合支援法も。じゃあそれでいうと、先ほどの自由権か社会権か、もうそこには大きな溝があるという考えから行くと社会権のほうになるわけですよ。手話通訳というのは。福祉サービスだから。でも、選挙権、選挙権というのは即時実施義務があるので自由権。選挙というのは一番市民社会の構成をしていく一番基礎的なものですよね、基本的人権のある意味で中核といっていいでしょ?基本的人権のいろはなわけですよね。じゃあ、さて、聴覚障害のある人が、手話も字幕もつかない政見放送を、NHKでよくやってますよね、私なになには今回の選挙でどうのこうのって。でも、それ口話だけだったら、聴覚障害の人にわからないですよね。それに手話をつけたり、字幕をつけたりというのは実は自由権である選挙権を実施するのに不可欠な要素なわけです。つまり、自由権と社会権はそんなにきれいにスッパリとここから向こうが社会権、ここからこっちが自由権と分かれるわけじゃない。むしろ、私の頭の中でいうと入れ込む構造になっているべき、これが権利条約が採用している権利の捉え方です。包括モデルという。
 さて、その今までの二分論から包括モデルへということからして重要なのが差別禁止と合理的配慮。この権利条約の基本原則は障害差別の禁止ですが、その中には合理的配慮を行わないことを含むあらゆる形態の差別を禁止するとしています。

障害の社会モデルとは

 さて、その次がパラダイムシフトの中でいっておかなければいけないのが、その障害の社会モデルです。前文にも書かれていますが、条約本体でいうと第1条ですね。障害者ってどういう人をいうのかということで、第1条の中ではですね、種々の障壁との相互作用により、他の者との平等を基礎とした社会への完全かつ効果的な参加を妨げることのある障害を含む、いいでしょうか、障害というのはその人の機能障害だけではなくて、社会の障壁との相互作用、社会との関係で、ここで出てきましたね、他の者との平等基礎、つまり障害のない人が参加をしているその状態に比べて、社会に完全かつ効果的な参加を妨げることのある状態のある障害を含む、そういう社会との関係で社会参加や日常生活に制限うけてる人、そういう人も障害者の中に入るんだ、ということがこの第1条で謳われているわけですね。あともう1つ、第2条の中にはいろいろと先ほどの合理的配慮の提起を含めていろんな重要な提起があります。もう1つ紹介しておきたいのは、手話です。言語とは何か。言語には音声言語、手話及び他の形態の非音声言語を含む、ということで、音声言語以外に手話および他の形態の非音声言語を含む、という言葉がね、この権利条約の中に入ったわけですね。さて、その点をもう少し深堀をしていきますね。その医学モデルから社会モデルへ、あるいは個人モデルから社会モデルへということ、先ほど申しました第1条で種々の障壁との相互作用により、社会への完全かつ効果的な参加を妨げることのある状態のある人をいうわけですね。このことから何が出てくるかというと、障害というのは個人的なもので克服すべきもの、これが医学モデルや個人モデルの捉え方ですね。そうではなくて社会の環境と個人との関係で生じるもの、ここが障害なんですよ、ということですね。日本語だとどちらも障害と訳されてしまうのでわかりにくいですが、医学的な意味での障害を機能障害、英語でimpairment(インペアメント)、機能障害と社会との関係で日常感じる生活のし辛さとかね、社会の参加し辛さ、これをdisability(ディスアビリティー)といいます。障害、この社会からもたらされるdisabilityこそが問題だ、という捉え方がこの第1条に表されていますね。
 医学モデル社会モデルということで、どういう風に違ってくるかというと、左側が医学モデルの考え方、右側が社会モデルの考え方でね。先ほどから言っている社会参加に制約、制限を受けている、これは何故か。医学モデルというのは個人の機能障害、能力障害、例えば私尾上が脳性麻痺という障害をもって立ったり歩けない、だから階段のある駅は使えないのだ、そういう捉え方になるわけです。それに対して社会モデル。尾上確かに立ったり歩いたり出来ないけども、むしろ問題は階段しかない駅。こういった社会の側の障壁によって使えなくさせられている、そういう捉え方ですね。これが社会モデル。で、障害への評価は、医学モデルはあってはならないもの、克服すべきもの。社会モデルは多様な個人の属性の一つ。この世の中、男性もいれば女性もいれば、あるいは高齢者もいれば子どももいれば、そういう様々な人がいれば障害のある人もない人も、その障害の中でも多様性がある、という捉え方をするわけですね。で、障害への対策というのは、根絶、予防、保護ということを医学モデルではなりがちなのを、社会モデルでは差別禁止と社会的なインクルージョンということです。障害問題はどこで解決するかというと、福祉の問題として解決をする、で一方社会モデルはいわゆる福祉施策も含めてですけども、人権問題、広い問題として捉える。狭いか広いかという違いになってきます。ちょっとここらへん昨日も指定難病の検討会がもうなんというか、社会モデルの考え方があと何年したら浸透するのかな、という感じがつくづくしたのでつい力が入ってしまうのですが、もうちょっと続けさせてくださいね。
 障害の社会モデルね。ではこれ実践的にね、障害の社会モデルの話をしていると、哲学的な話で妥協してね、なんか理屈っぽい話やな、と思われがちかもわかりません。でも実はそうじゃないんです。すごく実践的な課題です。何故かというと、日本の障害者人口はどれくらいかご存知ですか?一番最近のデータで700万人ちょっと位なので、日本の人口が1億2千万くらい、6%ちょっとです。ところがね、例えばアメリカとかカナダとかだと、10%から20%、スウェーデンが一番多くて20%くらいでしたかね。だいたいEU諸国をみてみると、15%から20%の国が多い。それに比べて日本は7%。1/2から1/3。という話をすると、日本は医療保険もあって、医療も発達してきたからと思われがちなんですが、実は医療が発達すればするほど障害者の数は増えると思うんですよ。だって私自身もね、尾上があと3年早く産まれていたら絶対この世に存在していないです。なんでかというと、私産まれたとき8か月で1300グラムくらいで、人工保育器に入ったから生き延びたんですよね。もちろん覚えていませんが、親から聞いて、鼻からの栄養補給も受け付けなくて、喉に針を刺してなんとか生き延びたという状態だったので、3年前だとその保育器はなかったので、私の住んでいたエリアにはね。だからたぶん生きてないですよ。
 つまり、日本の医療が発達しているのなら、本当はもっと障害者が多くて当たり前だと僕は思いますね。要は、実態的に障害者が少ないのではなくて、法律上障害者と認めている人を少なくしているだけなんです。法律上認めている人を少なくしている、なぜか。障害者と認めれば年金を出さなくてはいけない、介護サービスを出さなければいけない、金がかかる。逆に言えば、障害者予算が少ないからそれに合わせて障害者の人口をギューっと絞り込んでるのが今の日本の状態、といっていいんじゃないかと思います。狭義の障害の状態、非常に狭い障害の状態のために制度の谷間に置かれている障害者はたくさんいるということで、難病等、あるいは軽度知的や軽度難聴、高次脳機能障害、そういった人たちがいるわけですね。で、これ改正障害者基本法によってですね、障害及び社会的障壁により、日常生活社会生活に相当な制限を受ける人、という風にとじられてきてるんですが、それを個別の従前法にこれからどう落とし込んでいくのかというのがこれからの権利条約批准後の大きな課題です。障害者基本法でこの権利条約の考え方のかなりの部分を取り入れました。でもそれをさらに具体的に一つ一つ総合支援法ではどうか、難病の今度の法律ではどうか、そういったところを一つ一つ従前法の中でどう反映させていくのか、というのが大きな課題ということですね。
 そして2つ目に手話が言語の一部に、ということで、これも先ほど申しましたが、第2条の中で、その言語の中に手話も含むということをうけて、改正基本法の第3条に言語(手話)を含むというふうになりました。

障害に基づく差別の禁止

 さて、次、これは先ほどから繰り返している部分なのでちょっとサクっといきますけれども、障害に基づく差別の禁止というのは権利条約全体を貫く基本的なトーンですね。第2条の障害に基づく差別の定義でありますとか、第4条の締約国はちゃんとこの差別禁止の為の措置をとらなければいけませんよ、ということとか、第5条の無差別平等などといったことをうけてですね、やっぱり差別禁止法が必要だということで、去年の6月に差別解消法が成立をしたわけですね。
 で、この差別禁止の中の合理的配慮ということで、第2条の障害者が障害のない人と平等にすべての権利を享有し行使するため、特定の場合に必要とされるものであって適切な変更及び調整で不釣り合いな負担が伴わないもの、これが合理的配慮というふうに言われています。ここでも出てきていましたね、障害のない人、他の者と平等にすべての権利を享有するために必要な調整、変更、で、不釣り合い、過度な負担を伴わないものを合理的配慮といいますよ、と。逆に言うと、合理的配慮を提供しないのは差別ですよ、という考え方ですね。
 で、そういった考え方を一般原則第3条という条約全体をこういうふうに解釈していくべきだという基本指針になるようなものですね、固有の尊厳、自立・自己決定の尊重、差別をなくせという非差別、社会への完全参加とインクルージョン、差異の尊重、機会の均等、アクセシビリティ、男女平等、障害児の発達しつつある能力の尊重やアイデンティティの保持の権利。こういった原則ということを掲げています。
 あと補足でもう一つだけ紹介したいのがアクセシビリティです。第9条に建物、道路、輸送機関、学校、住居、情報サービス等のアクセシビリティの確保とアクセシビリティへの障壁の除去というのが載っています。で、公衆に開かれ提供される施設やサービスのアクセシビリティに関する基準や指針の策定、実施の監視ということが必要ですよ、ということが言われています。で、ここのアクセシビリティの捉え方、アクセシビリティというのは利用できるとか、接近できるとかということですけどもね、そのことからしたときに、日本のバリアフリーの現状からみますと、一つは東京とか大阪とか都市部は一定に進めてきたというけれども、地方はやっぱりまだまだバリアが残されている。こういった都市と農村の格差が増えている。これをどうするのか、という問題でありますとか、もう一つは今日も要約筆記、パソコン通訳をつけていただいてますけれども、アクセシビリティ、情報アクセスの問題というのは、日本はやっぱりガイドラインを中心に進めてきているんでね、法的にしっかりと情報アクセスということを義務づけていくようなものがいる。情報バリアフリー法みたいなものがやっぱりいるということで、これは既に自治体で手話言語条例とかね、情報コミュニケーション条例みたいなことをつくってきておられる自治体なんかもあったりしますが、こういったものの国版が必要になるんじゃないかな、と思ったりします。

自立した生活及び地域社会へのインクルージョン

 さて、先ほど病棟転換居住施設の話をつい一番最初に言ってしまいましたが、それと一番大きく関係するのが第19条です。自立した生活及び地域社会へのインクルージョン。日本語の訳では地域社会への包容。これはズバリDPIをはじめとする障害者運動が提起をした概念を導入した、ということですが、ちょっと読み下しておきますね。障害のあるすべての人に対し、他の者と平等な選択の自由を有しつつ地域社会で生活する平等な権利を認める。つまり障害のない人と平等に地域で生活する権利を持っている。そのために必要な効果的かつ適切な措置をとらなければいけない。地域で暮らすことは権利であり、その実現をしていくような制度政策の義務を批准国は負っている、ということが書かれているわけですね。
 で、さらに脱施設化、脱病院ということで、19条a項に障害のある人が、他の者と平等を基礎として住居地及びどこで誰と住むかを選択する機会を有し、かつ、特定の生活様式で生活することを義務づけられないこと。病院の中、看板立て替えて制度上は医療から福祉に変わったからといって何が変わるんでしょうか。どこで誰と住むかその人自身が決めたことにはならないわけですね。この19条a項を脱施設、脱病院条項といいます。で、b項が脱施設をすすめていくために、地域で生活していくために必要な在宅サービスや、パーソナルアシスタンスを含めた地域サービスをつくってアクセスできるようにしなければいけませんよ、といったことをいっています。
 実はこの第19条、先ほどのドン・マッケイ議長が、このパラダイムシフトというのはこの権利条約を貫く考え方だけどもその一番の大元になる、基礎になるのはこの19条だという、それだけ重要な条項なんですね。で、特にここでいう自立というのは人の手を借りずに出来るようになることではなくて、必要な部分は人の手を借りながらでも自ら律する、自己決定をしていく、そういった考え方ですね。この支援を受けながらの自立論がこういう国際条約のなかで取り入れられたということですね。




教育と雇用

 で、次、あとは教育と雇用を少し紹介して終わりにしたいと思いますが、基本は原則障害のある子とない子が共に学ぶインクルーシブ教育ですよ、ということで、他の人と平等に教育制度から排除されず、生活する地域で、つまり地元で、インクルーシブで質の高い教育を受ける権利がある。ということと、合理的配慮と必要な支援を得られる、というようなこと、あるいは、一方手話の言語性ということからそのアイデンティティの確保ということで、その手話で学べる学校、そういったことの必要性のことを言っています。明らかに日本の障害のある子とない子を入口で分けてきたこれまでの教育制度はこれに抵触するわけですね。だからこそ、去年の9月から決して私個人は充分とは思わないですけども、これまでは一定の障害があったらまずは特別支援学校となっていたのが、その地元の市町村が判断をした学校にいく、というふうになってきた。そういう意味では重度の障害があるから特別支援学校にしかいけませんよ、というわけではなくなったということにはなった。これはさらに、この権利条約でいう原則、インクルーシブにもっていけるのかどうかというのがこれからの大きな課題ですね。
 あと、雇用労働でいいますと、これも読み上げたほうがいいですね。オープンでインクルーシブでアクセシブルな労働市場や環境等で労働し、生計を立てる権利。ということで、このことからいわゆる日本でいう福祉的就労と一般就労との間の垣根をどういうふうに克服をしていくのか、という課題があるということですね。あらゆる形態の雇用における差別禁止と合理的配慮ということで、今回差別解消法と並んで障害者雇用促進法の中に差別禁止と合理的配慮の提供ということがありましたんでね、これをどういうふうに実行させていくのか、というところが大きなポイントとなってきますね。

条約の完全実施とモニタリング

 で、最後に第33条国内的な実施とモニタリングということで、国際的な障害者権利委員会以外にですね、国内的なモニタリングということで中心的な機関をちゃんと政府内、つまり日本政府全体として障害者施策はここが総合的にやっていますよ、という窓口というか、総合的な部署を作りなさいということ、権利条約上の中心機関は、内閣府と外務省というふうになります。内閣府と外務省がこの中心機関、フォーカルポイント、というんですね。で、障害者及び障害者代表が参加をしたモニタリング過程、そのための実施機関、監視機関ということで、実は障害者政策委員会がこの33条のモニタリング機関を果たす、ということを国会でも答弁されています。今後、この障害者政策委員会の役割が非常に大きくなるということを指摘しておきたいと思います。
 日本国憲法の98条2項はですね、実は国際条約は非常に高い位置を占めた規定の仕方をしているんですね。国際条約の尊重義務、ということで、憲法は最高法規だ、ということ。そしてその解釈は勝手に変えるものではない、というこれは立憲主義のいろはと言われますよね。そういった憲法というのがあるわけですが、最高法規、で、それ以外に例えば年金に関する法律であったりいろんな法律がある。これをまあ、個別法、国内法というんですが、その憲法と法律の間の、つまり憲法の次に位置するのが条約だ、いろんな個別法の上に実は条約が位置する。今年条約批准元年だ、と言いましたよね、1月20日に批准をして、2月19日から発効したと言いました。発効したとうのはどういうことかというと、2月19日から障害者権利条約は国会でつくられたいろんな法律の上に位置するという状態、憲法の次、憲法の下だけども法律の上に位置する条約、そういった法律として発効してますよ、機能してますよ、ということですね。まあこういった権利条約にいわば憲法の98条2項にふさわしい位置をもった、重みをもたせた運用を、今後の完全実施をどういう風にさせていくのかというのがね、障害者団体にとって非常に大きな課題だということをまずおさえておきたいと思います。まず権利条約、これは障害者権利条約だけではなくて国際条約というのはそれだけ日本の憲法上は重たい位置をもっているということをおさえておきたい一つですね。
 さて、じゃあその条約の完全実施、それをモニタリングしていくということが重要になってくるというわけです。先ほども言いましたが、第33条に国内監視機関、国内モニタリングということが書かれています。で、去年の11月の国会でのやり取りで、このモニタリングはこの政策委員会が負いますよ、ということを答弁していますが、その障害者政策委員会、まだ第2期が始まってはいないんですが、この5月まで第1期の障害者政策委員会の構成を紹介しておきますと、委員長が石川准さんという全盲の静岡県立大学の先生ですね。で、30名委員がいたわけですが、そのうち16名が障害当事者でした。で、この政策委員会、その前身の障害制度改革推進会議でもやっていただいてましたが、手話と字幕付きということで、今日も字幕を付けていただいてますけども、同じグループの方が、私のようにいつも早口の人間が多いんでご苦労をかけていますけれども、インターネットで手話と字幕付きでその字幕をずっと提供していただいたりとかというかたちで。これは推進会議以来、ですからもう5年半近くのアテンドになっていますね、手話字幕付きでインターネットで情報公開されている。で、その政策委員会でこれまでやってきたことの一つが去年度2013年度から5年間に渡る第3次障害者基本計画を作る、それに向けての意見を出した、ということが一つ。
 で、こちらのほうがちょっと遅れているのでヤキモキをしている部分があるんですが、本来ですと今年度の上半期中、つまり9月までに障害者差別解消法の基本方針をつくる。その基本方針をつくるにあたって、政策委員会の意見をあらかじめ聞かなきゃいかん、というふうになってるんでね、この政策委員会で議論をするということになっています。政策委員会でしっかり議論をし、検討次第、それを基本方針として閣議決定をしてもらう、これをうけてさらに各省庁で対応要領というものや、対応指針というガイドラインをこれからつくっていくというふうになっていくわけですね。

今後取り組むべき課題

 そういったことを含めて、まだまだ私たちゆっくりしてられないな、というスケジュールだけをいいますとね、今年4月から総合支援法第2弾ということで、重度訪問の対象拡大とかね、グループホームの一元化ということとか、障害支援区分、そういったものが始まりましたね。さらに差別解消法が先ほど言いましたように基本方針やガイドラインをつくっていく年になります。
 で、実は2015年、来年障害者基本法の3年後見直しということになったり、あと総合支援法の報酬単価の改定の年になったりします。で、たぶん権利条約との関係で大きな山場になるのが、2年後2016年、焦点の年かな、と思います。何かというと、一つは総合支援法の3年後見直し、総合支援法というのは障害者制度改革の中でできた法律ですが、3年後見直しをしっかりやった上で初めて評価が定まる法律と言っていいと思いますね。この総合支援法3年後見直しに加えて、差別解消法もたまさか全く同じ年です。加えて、日本政府が権利条約に入ったということは、他の国と約束をしたということになりますからね、じゃあ日本政府はこういうふうに権利条約の内容を守ってますよ、という報告を定期的にしなければいけないことになるわけです。その障害者権利委員会というところに報告を出していく。国連に出す。その国連に出す時期が2年後です。条約批准後2年。今年批准しましたから2016年にこの第1回目の政府報告を出すことになります。その後4年ごとですが、第1回目がすごく大事。だからこの2016年、国内的には総合支援法の見直し、差別解消法の施行、そして国際的には条約の第1回目の政府報告がある。ここにNGOというか民間団体がどれだけ力を注いで取り組みをしていくか、2年間ってあっという間ですからね、これからの大きな山場であります。
 で、それをうけてさらに第4次基本計画というものや、総合支援法の単価の見直しありますとかね、で、差別解消法は施行後3年見直しというのが規定されているので2019年、ここまで次の山に向けてですね、障害者団体、力を合わせて頑張っていかなければいけない。少なくとも向こう5年間やっぱり息つく暇もない状態で、疲れの出ないようにやって、息長く頑張っていかないけんな、というふうに思ったりするわけですけども。
 ちょっと時間過ぎましたけれども、権利条約批准元年、非常に有意義な、ある意味で私たちこれまでの障害者制度改革をしてきたからこその権利条約批准ではありますけれども、一方でそれだけの権利条約だからこそ、その障害者権利条約の完全実施に向けてまだまだ課題が山積されているし、むしろその権利条約の内容を実現していくという意味ではこれからが本番だ、ということをしっかりおさえてもらって、午後のシンポジウムに繋いでいけたらなと思います。長時間ご清聴ありがとうございました。


第2部パネルディスカッション
【塚田】
 私は、八王子の条例をつくる会の事務局と、(条例の)実施協議会のなかにある権利擁護部会と地域移行部会のほうで議論してるのと、あとは条例が出来たあとに重要な相談の窓口や調整斡旋する団体の窓口の方も担当させていただいていたりしています。
 条例をどんなふうにつくったかということと、今現在どのようなかたちになっているのかっていうのを、ざっくり20分弱くらいでご説明させていただければと思います。

1.条例づくりの機運

 八王子でも条例をつくろうという機運が高まったのは、国連のほうで権利条約をつくるというかたちでDPIが積極的に関わってくださっていた時期。八王子にあるヒューマンケア協会という自立生活センターの代表の中西という、うちのセンターの代表でもあるんですけれども、その中西の方から、国連で権利条約をこれからつくるので、日本もぜひつくって、国内法の整備をしていくんだ、っていう話は前々から聞いてはいたんですけど、いよいよ条約が出来たというところで、最初は東京都や国の後押しとして、市レベルでも作っていったほうがいいのかなと試行錯誤しながら、どういうかたちがゴールとする国内法の整備、国内での批准ということに繋がるのかっていうのを考えながら活動してきました。
 2007年、日本が国連の権利条約に署名したときくらいから、ヒューマンケア協会中心に、もともと八王子にあった八王子障害者団体連絡協議会(主な障害者団体、福祉サービスを提供している団体など80ぐらい入る協議会)と関わりながら、条例を制定するということだけを目的に障害者の権利を考える会というのを設立しました。ただ、条例といっても詳しいのは中西くらいで、僕らも条例とか条約とかあるんだな、という勉強会を身内でやる程度だったんで、市民に条例をつくろうと呼びかける以前に僕たち自身も勉強しなければいけないということで、東さんや、千葉県の条例で中心的な役割をした毎日新聞の論説員の野沢さんとかに来ていただいて、セミナーや勉強会の100名規模くらいのイベントを2回くらいしました。2回目のとき、続けて参加してくださっている方たちを中心に、今後八王子市でも条例をつくるということを手掛けていきたいということで、定期的な勉強会を2009年度から開催するようにしました。ほんとに手弁当で、市の公民館等を借りて、多くて20名、少なくて10名、月1回くらいの間隔で、権利条約の各分野に関することや、八王子で条例をつくったらどのようなものがいいだろう、とか、あとは八王子市民、或いはその勉強会に参加している方など関係している方でどんな差別があったのか、勉強すると同時に差別に対する事例を集めたりということも併せてしながら、地道に約2年くらい、ちゃんと情報保障もしっかり付けながらやらせていただきました。最初のころから、行政のほうには、こういった条例をつくりたいということを回ったんですけど、「市民の総意というか賛同してくださる方が大多数いないと難しいです」というお話がありました。そのためさらに丁寧な勉強会を開催したり、100名規模のイベントを2年間でもう4回くらい、韓国の条約批准に中心的な活躍をされたイ・イクソクさんや、千葉県の堂本前知事とかに来ていただいたりして、地道な積み重ねを少しずつやっていきました。賛同してくださる方は主に障害者関係の方が多かったんですけれど、市議会議員の方にお声かけを毎回必ずしていて、だんだん小さな会派の人たちから、与党・野党の人たちの継続参加も増えてきたので、その過程で、条例をつくるにあたってどのような方向がいいのかということでご相談しながらさせていただきました。

2.条例策定

 市民の意見を議会に提出するという意味で、まず請願というかたちであげて、それを市民からの総意として受け取った議会として、それをまた市に返して、そこで市が音頭をとって、改めて条例をつくるというかたちにしてはどうかというご意見をいただきました。趣旨や賛同団体を書いた簡単なA4、1枚2枚のものを請願書として、下のほうに賛同してくれる市議に、どこの政党というのが偏らずに全ての会派の方たちにお名前をひとりずつは最低書いていただいて、各会派の方たちにもこういった趣旨で作りたいんだと、障害を理由に差別をうけることで悲しむ人を無くしたいということを説明して回って、特に反対する会派はなくて全会一致で請願書を可決していただいた。
 可決したことで、本当は議員立法というかたちもあったんですけど、ちょうど市議会議員選挙とかもあって議員さんも選挙で忙しかったので、もう一度市に返すということになりました。市のほうがこれを契機にして自立支援協議会も立ち上げて、初年度は専らこの差別禁止条例案だけを集中的に議論して約10か月間くらいかけてほぼ毎月やりました。本来、条例は市のつくる、市のルールづくり。だから文面とかは市民の意見も聞くけれども、原則は市が原案をつくることになっていますが、それだと自分たちの意図とするものが出来ないため、自分たちのほうで先に原案というのをつくってしまって、それを元にたたき台として自立支援協議会の差別禁止条例案検討部会で検討してもらうことにしました。条例は内容が多岐にわたるため、積み上げていくときに福祉課だけではなく、文案に関係するひとに全て話を通してもらわなければいけないので、委員はもちろん、いろんな障害の方とか関係機関、市職員や市議にも入ってもらったりしてやっていきました。2011年に市で本格的に取り組み始めて、その年の12月の頭にはもう議会に条例案というかたちで出して全会一致で通してもらって、施行としては2012年4月1日から。

3.八王子市条例の特徴

 この条例の特徴としては、差別の定義、合理的配慮、差別解消の仕組みについて明記したことです。
 差別というものがどういうものか、僕らとしては3つの類型(直接差別、間接差別、合理的配慮の欠如)として、それぞれ定義づけて入れたかったんですけど、文章としてはっきり間接差別がどういうものなのか、というのがなかなか無く、それならば一括して差別を禁止するという文言を入れましょうということになりました。合理的配慮に関しては、条例が出来たからといって街が全て変わるということは一足飛びにはないですね。例えばバリアフリー化が翌年度から全部進むこともないし、どこのお店に行っても全く差別されることがない、一個もなくなるということもなくて、取り組み始めるしかありません。ただ現場で差別されたものを放置するということは絶対良くないということなので、じゃあすぐ対応できることってなんだろうってなったら合理的な配慮が必要になってきます。ようは例えば障害のある人がお店に入って、階段が3段くらいあり、車いすの人がお店に来てもちょっと入れない、じゃあ断ります、って言ったらそれは差別になっちゃうんだけど、じゃあ3段の階段があるところのお店の商品を買うにあたって、具体的な対応をしましょう、というのが合理的な配慮なんです。合理的な配慮の内容、項目だけは必ずあげるようにしよう、ということで、内容は詰められていないですが、分野ごとに合理的配慮をしましょうというふうに明記した、というのは目新しかったかなと思います。
 あとは条例だけつくっても、みんな仲良く暮らしましょう条例ではしょうがないので、じゃあ実際その差別案件があったときにどこの機関が窓口になって、どういった調整とか差別の解消に取り組みをするのかということを必ず明記しなければいけないので、そのことも取り組んでいきました。
4.今後の課題

 条例をつくって今現在どうなっているか。自立支援協議会の権利擁護部会と地域移行部会で、条例の周知に徹底して取り組んでいます。具体的には、条例をつくった年度は、こういう条例が出来ましたというイベント的なことなどをしました。ただどうしても関係者の方とか興味のある人しか来ないので、集客が100名とかになりがち。八王子は56万人とかいるのですが。それでは仕方がないので、条例をつくるときに、いかに障害者に対する理解とかを深めて、人間としての権利というものを最終的にこう謳っていきたいということがあったので、八王子のホームページに条例の本部とか、そこに関係する資料などを公開したり、障害の理解をすすめるためのハンドブックのようなものを各障害種別ごとにつくって、それを冊子としてまとめあげて、それを色んな場面で周知したりしてます。あと、昨年度に取り組んでいたことは、大規模商店さんとか、大きな病院さんとかターゲットを決めて、そちらに訪問して、「どういった障害者に対しての配慮をしてますか?」、「条例ではこういったことを謳われているのを知っていますか?」という啓発活動みたいなことを今現在しています。今年度は引き続き病院と、わりと差別案件の多い不動産などに直接出向いて「障害があるということで物件を紹介しないということがないように」、ということをアンケートというかたちをとりながら、条例の趣旨を理解してもらうというような地道な活動を今現在もしています。
 条例が出来てみて今、課題かなと思っているのは、虐待とかだと、グレーの案件も関係者への聞き取りとか行政と関係窓口が一緒に動いたりするし、通報義務もあるのですが、差別案件だと難しい。差別かどうかわからないという段階だとすごく動きづらい、或いは逆にそれは差別案件かもしれないということで、僕らのような窓口の者が動いても差別解消のプロセスにはいかないことがある。例えばAという不動産屋で物件を断られた、車いすの方は困りますと言われた案件で、対応しに行くと、ご本人さんはその案件どうこうよりも次の物件を見つけたいということで、次にいってしまったりすることもあります。ご本人さんが取り下げてしまうとその案件自体がなくなってしまって、結局、不動産屋にご説明して終わって、うやむやな終わり方になってしまったりする。やっぱりそのご本人さんが差別って言う言わないということも大事なんですけど、もしそういうことがあったかもしれないということだったら、障害者が不動産借りて不都合なことがないような取り組みもたくさんあるし、そもそも断ってはいけないということを周知していくことが大事かなと思います。
【白井】
 ありがとうございました。実際につくられた過程と、つくった後での課題など、参考になるお話が伺えたのかなと思います。続きましてJDF東京の今村さんから、東京都で条例をつくるという立場からお話を伺えたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
【今村】
 みなさんこんにちは。JDF東京の事務局長をしています、今村登と申します。20分の間ですけど、JDF東京の話をするのと、JDF東京だけでなく、全体的にこんな動きがあると良いのかなという個人的な思いも含めて簡単にお話させていただこうと思います。

1.JDF東京のなりたち

 4~5年前、JDFっていう全国の当事者団体が集まって、権利条約の批准について取り組んできましたけれども、それと並行して、各地での条例づくりも盛り上げていこうということもあって、JDFの全国セミナーを東京で開くことをきっかけに、呼びかけて始まりました。JDF東京の規定としては東京都全域で活動している団体ということなので、例えば僕のいる江戸川支部とかそういうのは賛同会員としては入ってますけど、全体の正メンバーとしては今17団体というかたちでやっています。そこでいろんな話をしていくなかで、東京都の条例づくりはどうしようか、という話はあったんですが、最初のスタートした時点では条例づくりっていうのを全面的に押し出すんではなくて、JDF地域フォーラムin東京っていうのを開催を企画していくことによって、そこでいろいろ意見交換しながら皆の意見を集約していきましょうということでここ数年やってきています。

2.条例作りに向けた動き

 そういうかたちだったんですけれども、昨年に障害者差別解消法が通ったことや、今年条約が批准されたこと、東京でのオリンピック・パラリンピックが決まったということがあったので、ここはもう慎重でなくていいだろうということで、これからJDF東京の活動の主として東京都での条例づくりを中心にやっていきましょうということになります。オリンピック・パラリンピックについては、いろんな意見もありましたが、やる以上は逆に、権利条約に批准した日本の首都で、本当に良いインクルーシブな社会都市をつくってパラリンピックを迎えたらいいんじゃないかという、その弾みになるような条例をつくっていこうという、かたちにまとまりまして、JDF東京として取り組むということになりました。
 今現在どうなっているかということですが、(2014年)8月中に東京都議会に対してJDF東京から請願書をまず出そうということで、いま請願書の案をつくっているところです。先ほどの塚田さんの話で、八王子でも請願から入ったということもありまして、東京都の進め方もそれでいこうとしています。9月から都議会が始まるんですが、そこにぶつけようということで今月中に請願文をつくって、各会派をまわって、全会派からの推薦、議員のサインをもらって出しにいこうと。あと一応、福祉保健局の部長さんのほうにはそれとなく「こんな動きがありますよ」と伝えていて、行政も議会も応援してくれるようなかたちでやろうとしています。都知事も舛添さんになって、人権のこととか関心が高そう、低くはなさそうな方ということもあって、今までよりは話は通じるなぁ、ということもありまして、知事にも声掛けをしていこうと思っています。条例づくりの働きかけとしてはそういう動き方をしていこうとしてます。
 JDF地域フォーラムin東京というフォーラムを開催して、今年度行うのは東京都条例づくりというのを一番のメインテーマにしようとしています。開催はおそらく年明けの1月後半か2月になると思います(※その後4月に延期となった)。そこで、できればそこに都知事も来てもらって、それまでに請願が通ってもし採択されていれば、知事なり議長なりから「東京でつくります!」と一言言ってもらえればヨッシャー!という感じなんですが。流れとしてはそういったことをしていこうと働きかけをしています。そういう宣言がされたとしても肝心なのは中身なので、中身をどうつくっていくかというのも引き続き慎重にやっていかなければならんなというところです。JDF東京については以上です。
 
3.これからの運動に必要なもの

 もう一方で今後の動き、働きかけということで、障害連さんから今回のシンポジウムのテーマとして、どうすれば差別は解消できるか、サブタイトルで障害者の権利を考えるということでお話をいただきました。どうやって広めていけばいいのかな、ということで考えてたんですが、レジュメに、障害者権利条約と障害者差別解消法の普及啓発を愚直なまでにあの手この手で実行する、というふうに書きました。その主なところとして2点。
 1点目は、インクルーシブ教育の実現。障害者権利条約のなかでどの分野も大切なことではあるんですが、力をいれるところっていうのは教育じゃないかなと僕は思っています。これはJDF東京としての発言ではなく、個人的な思いです。急がば回れということで、教育の場からインクルーシブな環境をつくっていく、それが当たり前なスタンダードな社会だっていうふうにしていくことが大切だと思います。分け隔てられて育った中で、大人になってから、さあ今から共生社会です、というふうに理屈で考えていくのではなく、感覚的にごちゃごちゃが当たり前じゃないかという環境で生まれ育つということが必要だと思いますので、僕はインクルーシブ教育というものが今後重要なところではないかなと考えています。
 2点目は、権利条約にしろ差別解消法にしろ基本法にしろ、すべて頭に障害者という冠がついています。なので、障害者のためのという、それはそうなんですけれども、ともするとそれは障害者の人たちのためだけのものでしょ、というふうに捉えられるんではないかなと思います。条約、法律が目指しているもの、こういったものを通じて目指す社会っていうのは誰も排除しない、されないインクルーシブな社会、社会全体として生きやすい社会。名前の頭には障害者とついてはいますけれども、これらが目指している社会っていうのは本当に皆のための良い社会なんだっていう共通認識が、障害のない人も一緒になって思い描いていってもらう、そういうふうにしていくことが必要なのかなと思います。

4.ナナメの運動

 そのためにどうするか。僕がここ数年来言っているのがナナメの運動です。このナナメの運動という言葉自体は、環境活動家の田中優さんが言っていることのパクリです。田中優さんは運動には、縦の運動と横の運動っていうのがあると言っています。縦の運動っていうのは行政への働きかけ、ロビー活動や行政交渉など。横の運動っていうのは、例えば障害者運動であれば他の障害者団体との連携であったりデモであったり。両方ともやり続ける必要があるんですが、縦の運動はなかなか理解が進まないとか、頭でっかちだったりします。横の運動っていうのは、例えば毎回毎回デモやるっていう体制だけでも疲れちゃう、長続きするのが非常に難しいっていうのもあります。そこで、もう一つ他の運動がある。それがナナメの運動であると田中優さんは言います。優さんがいうナナメの運動とは、こういう制度をつくるべきだと行政に言っていくことは必要なんだけれども、それが出来るのを待つんではなくて、実態をどんどんつくっていって、それは制度化するしかないなというところまで進めてしまおうというやり方です。振り返るとまさに障害者運動こそ、我々の大先輩たちが施設を飛び出して、実態も制度も何もないなかから介助者を見つけてきてそれを制度化させていくという大きなナナメの運動を既に行ってきたと思います。なので障害者運動のやってきたナナメの運動というのは自信を持つべきだと思います。ただ障害者運動の足りなかったことは、障害者間では盛り上がっていくんですが、なかなか一般の人たちには広がってこなかったこと。一般の人たちを上手く巻き込めてこれなかったという反省があるのかなと思いました。そこで僕が言っているナナメの運動っていうのは、障害者分野でない人たちと如何に繋がってやっていくかという視点なんです。例えば障害者運動団体と環境団体同士で締約を交わしてやっていきましょうと言っているんじゃなくて、あくまでそのジャンルごとの個人レベルで良いので、他分野のことにも関心をもってやっていく。そうやっていくと切り口にお互い共有出来るものがいっぱいあって、結局問題ってやつはだいたい人権無視だ!というところに繋がってくると思うんですよね。漠然と障害者の人たちはこういうことに困っているらしいね、というようなホワッした理解だけじゃなくて、こないだ知り合った今村くん、等と、具体的に人の顔と名前が一致して困っているんだとお互いわかっていると、これはなんとかしたくなる。それが人の心情じゃないかなって思います。いろんな分野の人が繋がりあい、それぞれが主張していることが実現していくと、やっぱりこれは結局インクルーシブな社会が必要だという話になってくるんだと思うんです。
 障害のある人たちの暮らしぶりが社会のバロメータになると思います。障害者年(1981年)のときの『ある社会がその構成員のいくらかの人々を閉め出すような場合、それは弱くもろい社会である。』という言葉は、まさにこのようなことをずっと言い当ててるなと思います。これが障害者問題に関心がある人たちだけじゃない、多くの人たちの共通認識になってくとこれはかなり盛り上がっていくのではないかと勝手に期待してますけども、それをそうなればいいなじゃなくて、意図的に働きかけていくっていうのは必要なことかなと思っています。『Nothing about us, Without us!私たち抜きに、私たちのことを決めないで!』という言葉も、どのジャンルの問題にも共通できる言葉だと思いますので、そういうことで他ジャンルと繋がりあっていく、それをひっくるめてナナメの運動というのを我々が意識してやっていくといいのかなと思っております。ということで時間になりましたので、まあそんなことを考えていますということでお話しをさせていただきました。ありがとうございました。
【白井】
 ありがとうございました。今実際に東京都でつくろうというところの具体的な生のお話を伺うことが出来ました。ここまで八王子、東京都と地域レベルでの取り組みについて伺いましたが、ここで尾上さんに全体的なコメントをいただけたらなと思います。よろしくお願いします。

差別的取り扱いの禁止と合理的配慮の不提供

【尾上】
 差別解消法の概要というのを後ろのスライドに映しています。まず差別解消法施行が、施行日平成28年4月1日。さらに施行日から3年をめどに必要な見直しを検討すると。こういうスケジュール感を頭においてもらった上でね、2年後までに障害者差別解消法が施行されます。この差別解消法の一番大きな目的というのは、基本法の第1条にある障害の有無によって分け隔てられることのないインクルーシブ社会ということです。差別を解消するための措置として、この差別解消法では大きくいって2つの差別を禁止しようということです。1つは差別的取扱いの禁止というもの。もう1つが合理的配慮の不提供。この2つを禁止するということです。例えばね、差別的取扱いの禁止ということで、わかりやすい例でいくと、去年ですね、関西を中心にチェーン展開をしているある美容院。そこが何を思ったのか、それまでは店レベルでは大阪府のまちづくり条例はですね、100㎡くらいからの店舗は全部入口の段差解消義務付けになっているので、ほとんどバリアフリーになっているんですよ。実際今までも結構美容院使ってた人がいたのに、一昨年かな、いきなり店長会議でこれから車いすの方はお断りすることになりました、と。それで、いろんな所に働きかけたところ、結局その社長さん?取締役?会長さん?が何を思ったのか、これから車いすの方は受け入れを一律拒否ということで。で、去年の9月にマスコミに取り上げてもらった時に、その当時の内閣府の担当者が、車いすを理由に一律拒否というのはこの差別解消法で差別的取扱いにあたる疑いが高いというふうに言って、社長はそんなつもりで言ったわけじゃない、それを受け止めた店長が悪い、と。法律でこういったことが、まだ施行されてないですけど、やっぱり内閣府がそういったコメントを出すということで、社長さんの行動が変わるんですね。これ行動規範性っていいます。こういった、さっきのような車いすを理由にした拒否であったりね。もっと直接的差別というとですね、これは西田さんとかがずっと応援でかかわっていた例で、精神障害のある方が、ずっと使っていたお気に入りのインターネットカフェで荷物を忘れたと思って、自分のカバンかもわからないんで、障害者手帳が入ってないかみてくれ、というとその店長は次に行ったときに、あなたは障害者手帳を持ってるのか、自分の店は障害者手帳を持っているものは一切お断りだ、というふうにして拒否。これは障害者側からしたら明らかな直接差別ね。で、さっきの車いすだからっていうのは差別禁止部会の中では関連差別というんですが、日本の法律の中ではね、関連差別や間接差別も含めて差別的取扱いの中に、今後のいろんな判例とか事例の中に含まれる可能性のあることで、まあさっきの車いすだから一律拒否っていうのは差別禁止部会では関連差別ということではあったんですけれども、でもこの差別的取扱いに入ることは間違いないわけですね。これが1つ。
 そしてもう1つが合理的配慮の不提供。合理的配慮の不提供っていうのはいろんな事例が考えられると思いますけど、例えば先ほど塚田さんの出した資料の中にあったのかな、間接差別と合理的配慮ってある意味裏表の関係ですね。11ページの右上の一番上のところで間接差別について見てもらうと、聴覚障害者がお店の予約を電話じゃ出来ないのでFAXでしたいと言ったら、別にみなさん電話でやってもらっていますから、FAXは受け付けません。そういうふうに見たら間接差別ね。ところがFAXで受け付けるという合理的配慮をしていないとも言えるわけですね。同じように下で視覚障害者の方にテキスト版でも文章を提供しないことが合理的配慮の不提供と。こういった障害があって、障害があるために一緒になにかしようとしたときに何らかの申込み方法を変えたり、情報提供方法を変えたり、そういうことをしなければいけないんですね。何らかの変更、調整、そういうのを合理的配慮といいますが、そういった合理的配慮の不提供を禁止ということになってます。1つ付け加えておくと、差別的取扱いの方は法的義務ということで、国や地方公共団体も民間事業者も全部義務付けになってます。一方合理的配慮の方はですね、国や地方公共団体は法的義務、民間事業者は努力義務となってるんですね。もともと合理的配慮には過度な負担を越えないことだから、私個人はDPIは合理的配慮の上さらに努力義務というのは自己到着みたいなところがある、わざわざ努力義務にする必要はない、法的義務でいいはずだとは思うんですけど、現状まずそうなってるということですね。で、ただもう1つ加えておくと、雇用の場は雇用促進法でやっているので、民間事業者であっても働く段階での合理的配慮は法的義務ですよ。事業者っていうのは2つの側面があるわけですね。例えば、携帯電話のショップで考えると、携帯電話の契約をするときにお客さんとしていく場合は差別解消法です。その携帯電話のショップで働く場合、その場合は従業員として働くので、その場合は雇用促進法になるわけですね。

差別解消法の課題

 今後重要なのが、基本方針という政府全体で決めるもの、いわば差別解消法をこういうふうに進めていきますよ、こういったことを重点的にやっていきますよ、という項目。その基本方針に基づいて省庁ごとに対応要領という公共的なところが守らなければならないガイドライン。もう1つは事業所、民間事業所が守らなければならない指針、対応指針こういったものを今年中につくっていきますと。基本方針とこういうガイドラインをすすめていこうということですが、差別解消法でもう1つ。これから条例づくりとの関係で、差別を解消するための支援措置ということで、紛争解決や相談の仕組み、あるいは地域における連携ということで、障害者差別解消法の支援の地域協議会というのをつくっていくんですね。どちらにしても差別解消法を実施していく具体的な相談であったり、あるいはたらい回しにならないようなネットワーク、それは自治体でつくっていくことになるんですね。条例づくりとの連携はすごく大事だということね。差別解消法を実施していく上で地方自治体との関わりは不可欠だということが1点。
 で、もう1点実はですね、先に差別解消法の課題を、これはまだ実施してないからこれは先走った話ですが、2019年の見直しの際の課題を予め自分らでイメージしていくという意味でちょっとヒント的なことを言いますと、差別禁止部会の意見書との関係で言うと、差別解消法の中で、例えば差別的取扱いというのはどういうものがあたるのか、合理的配慮とはどういったことを合理的配慮というのか、これはこれから基本指針やガイドラインで示していくんですが、法律の中には入ってないんです。差別の定義というのが法律の定義に入っていない。障害者基本法には入ってるから差別解消法には敢えて設けなかったというのが、内閣府的な説明ではあるんですが、やはり仮にこれが差別解消法に基づいて裁判になった時に裁判官がみるとしたらやっぱり法律本体なんですよね。1つはだから今後、他の国々の差別禁止法と見比べても、禁止される差別の定義、これが大きな課題の1つ。
 そして2つめが紛争解決の仕組みなんです。先ほどの塚田さんのお話を聞いていてなるほどな、と思ったんですね。何かといいますと、差別ってほんとに辛いからなんとしても解決したいという思いと同時に一刻も早く解決しなければ、1年2年後に解決しても遅いですね。やっぱり即時救済というのが大事な場合があるわけです。お互いの話を聞きながらいろいろ調整して最後斡旋とかいうことが大事ですよ、でもまずは不利益を取り除いて、まず仮処分でやって、その上でいろんなお互いの言い分をきいて調整をしたりというような、救済機関の仕組みが凄く大切なんです。ところがこの差別解消法には地域協議会くらいしかまだない。2つめの課題として紛争解決の仕組み、救済機関これが大きな宿題として残ってますよ、と。さらには障害のある女性の複合的差別とかね、その他いろんな重要な課題があるんですけれども、特に法律の骨格に関わるものでいうと、差別の定義、それと紛争解決の仕組み。こういったものをどういうふうに2016年までにしっかり準備をして施行させた上でまだ気が早いですが2019年まで見越して、そういったところまで串刺しのようにして課題意識をもっておく必要がある、これがひとつです。だからこそ重要な点、自治体条例は重要なんですね。では次、もうひとつの資料をみていただきますね。

自治体の条例作りは重要

 こちらは障害連の方で準備いただいた資料です。これは内閣府のWebにアップされた資料ですね。今年の3月時点で検討中のところも含めて条例の制定状況というのが書かれています。今、この段階では検討中であった茨城県鹿児島県ここまで制定になっていますので、全部で12市県。新潟はまだ検討中ですので、12自治体が制定をされています。最近ですとトピックス的にいうと例えば京都府は障害のある女性の複合的差別を明記したということですね。複合的差別に対する配慮ということ。鹿児島県でいうと例えば地域協議会、差別解消法の地域協議会に斡旋や調停の仕組みを持たせるというような、差別解消法との合わせ技みたいなかたちでやっておられる条例もあったりしますね。こういった、千葉県に始まりまして、千葉県、北海道、岩手県、埼玉、熊本、八王子、長崎、沖縄、別府、茨城、鹿児島という順だったと思います。策定されたのはやっぱり去年から。要はなにかというと差別解消法ができると各自治体その動向を見定めて出来てきている。12自治体が2006年からの8年間で出来ていますが、そのうちの6つが差別解消法の成立を見届けるようにしてバタバタバタと出来てきたと。このスピードをどれだけ加速させられるか、もっとどれだけ増やせられるかということと、先ほどの京都や鹿児島のように上乗せを。例えば京都府のように複合的差別を差別解消法がないから横出ししたわけですね。鹿児島は地域協議会に斡旋調停の仕組みは法律には書かれてないから上乗せをしたわけですね。そういった上乗せ横出しを伴う条例をどれだけスピード感をもってつくれるか、2016年までに、遅くとも2019年までにどこまでこの地図の色を染めていけるかという。このことによって、2019年の差別解消法の見直しにも大きな影響をもたらすということですね。
 例えば多くの自治体では斡旋調停、あるいは中には社名公表を入れてる北海道とかあったりするわけですが、そういった実効性を持たせる仕組みが多くの自治体で取り入れられたとしたら、自治体でやっているのだから国でやるのは当たり前でしょとなりやすいですね。この例というのは、実は私たち障害者も経験しています。何か。DPIがずっと呼びかけて、障害連も毎年毎年参加をしてくれていた交通アクセス全国行動があります。実はね、交通バリアフリー法は2000年に出来たと言われますが、幻のバリアフリー法というのがありましてね、1993年に鉄道駅舎エレベータ設置促進法とかっていう法律、要綱案まで出来たんですよ。ところが、その当時の内閣法制局というところの審査でアウトになった。法律事項ではありません、こんな法律つくる必要はありませんと言われたんですね。で、ちょうどそのころ私たちは運動していましたからね、それは91年か。なんとかバリアフリー法みたいのをつくらせようとしたんですけど、そこで一旦アウトになったと。じゃあ各自治体でまちづくり条例をつくろうということで、私大阪府で福祉のまちづくり条例一番最初につくった運動の事務局長をやったんですが、そこから8年くらいかけて2000年のときにほぼ全ての自治体にまちづくり条例が出来て、で、1991年の時には法律事項ではありません、こんな法律つくる必要ありませんと言われたバリアフリー法が2000年にはバリアフリー法として出来るようになったんです。むしろ障害者分野ってね、例えば介護、重度訪問介護で一定の時間確保できるようになってきていますが、20年くらい前というのはね、全国の事業ではなくて、全身性障害者介護人派遣事業という自治体の制度から始まったんですね。どちらというと障害者分野って自治体でいわゆる好事例的なものをつくって、それを国の制度にもっていくみたいな歴史が多かった。そこからするとこの5年間というのはある意味で権利条約の批准というそのスローガンを全面に推し立てて国レベルで制度改革を進めてきたわけですね。それに比べて地方自治体用の制度改革というのはこれからの大きな課題、ある意味でこれから権利条約批准後というのは国レベルでもちろんもっともっとがんばらなきゃいけないけれども、もう一回地方自治体でこういう条例づくりをして、次の差別解消法の見直しまで含めて、視野に入れた取り組みができるかどうかということ。それは差別解消法の見直しにとっても重要なこと。加えて地方自治体条例でそういったことをしていくってことが、より差別解消法も条例も含めて、差別禁止ということでの取り組みとかひとりひとりの生活の中での身近さという意味で重要だということを最後に指摘しておきたいと思います。やっぱり先ほども言いましたが、差別って毎日毎日のことだし、最終的には裁判や国の紛争解決の仕組み含めてそこまでもっていく案件もあるとは思います。でもその前のところで、身近なところで即断ができ、即時的解決が出来る仕組みってやっぱり重要です。それが出来て初めて、あー身近なところから国のところまで全部こういうふうに繋がっているんだな、自分たちの生活とこういうふうに繋がっているんだなと。わかりやすさという意味でもね、条例づくりと差別解消を繋げていくような運動っていうのが重要かなと思います。
 ということで、国の動き、差別解消法の状況とその課題、その課題解決の意味でも条例づくりが大切だということと、それはひとりひとりの障害者にとって、差別解消というのは身近であり、一刻もやっぱり解消してほしい救済が必要なものなのでね、重要だということを指摘して、ぜひ今日もシンポジウムをきっかけに障害連もあるいは障害連に属していなくても今日来られた皆さんの地元で条例づくりがわーっと広がることを期待して発言に変えたいと思います。以上です。
 
質疑応答

【白井】
 ありがとうございました。いろんな課題をあげていただいて、取り組む課題が明確になったのかなという気がします。ここで質疑応答に入りたいと思います。フロアの方から何か質問やご意見などございましたらお手をあげていただけますでしょうか。
【ミナミヤマ】
 それでは質問させていただきます。2点あります。私は渋谷区の方でNPO法人パレットという知的障害の方々の余暇活動とか生活支援、就労支援を行っている団体の事務局長をしておりますミナミヤマと申しますが、まずですね先ほどの雇用とお客として利用する場合の法律の根拠というのがお話にあったんですけど、前半の尾上さんのお話にもありましたけれども、雇用というとですね、今の就労支援制度でいうとA型は雇用契約を結ぶというということで法的にも雇用ということになっているので、おそらく促進法での話になってくると思うんですが、その他の就労支援事業の例えばB型であったりあるいは日中活動であったりっていうのは実はサービス利用という位置づけになっているので、これは変な言い方ですけど事業所からすると要するに利用者の方々はお客さんになってくるのかなとなってくるとですね、ここの利用っていうのは差別解消法の範疇になって、まだ施行されてないのであいまいなのかもしれませんが、そうするとB型事業とか日中活動での現場での例えば不利益な扱いとかっていうのに関しては事業者にとっては努力義務という努力目標となってしまうのか、この辺をカバーする考え方なり今の動きってあるのかなというのが疑問に思ったのと、それから最後のあの自治体からの動きが国を動かしていくとっても重要なキーワードなんですが、例えば福祉業界では八王子はですね特に東京都の中でも当事者の活動が進んでいて、ヒューマンケア協会の皆さんが非常に頑張っていらっしゃるからということもあると思うんですが、そもそもが自治体によっては障害種別だけではなくて、団体同士が非常に繋がりが薄くてその中でも例えば身体に障害がある方というのは個々が困ったときに行政の窓口に相談しにいって、制度化するとかうんぬんじゃなくて、個別に何かサービスを勝ち取ってくるみたいな、そういう動きをしているところが多々あって、まだまだ地域自体の耕しというかですね、こういうものが必要なところがいっぱいあると思うんですけれども、先ほどの八王子の事例のお話のときに横の繋がりがもともとあって、ということでお話しがあったんですが、行政を含めてですね、そういった地域づくりをしていく上での一歩というか、大事なポイントというか、そういうものがあったらお聞かせいただけるとと思いました。よろしくお願いします。

差別解消法における福祉的就労と雇用の関係

【尾上】
 まず最初にいただいた質問で、法的な状況でいうとおっしゃるとおりで、雇用契約のない部分については正確に言えば雇用促進法の対象外になる。したがって差別解消法の守備エリアになるという構造になりますね。ただ、もうひとつ障害者の権利ということから言えばですね、障害者差別解消法に加えてあともうひとつ虐待防止法も2011年に成立して2012年の10月から実施されていますけれども、その2つが例えばB型であったり生活介護等の事業所には法的には課せられることになります。その上でですね、ひとつは努力義務だからといってなにもしなくていいというわけではないですね。しかもこれは市民社会の在り方として良いかどうかはいろんな価値観があると思うんですが、日本の社会ってある意味で行政が決めたガイドラインとかそういったものってすごくある意味で横並びのようにして事業者が一生懸命守るんですよね。ガイドラインなり管轄の省庁が決めたことに対してはある意味権威のある存在になっている状況だと思います。だからこそ主務大臣がいろんなヒアリングをしたり勧告をしたりとかっていう仕組みも設けてるから、努力義務だからエクスキューズ、地元だからそんなことは出来ません、それでは通らないですよ、ということですね。まあ努力義務といっているけれどもガイドラインをちゃんと重視しているかどうか、そしてそれに対する合理的配慮というのは障害者から求められたことに対してここまでは出来ます、ということも含めて説明責任を伴う。出来ること出来ないこと、その際なぜそうなのかということに対して自分のとこは赤字だからという一般論では全然説明したことにはなっていないですね。そういう意味でのガイドラインに応じた適切な対応をしてるかどうかの説明責任を伴うということがまずひとつお伝えしておかなければならないなと。
 もうひとつ、ちょっと大きな課題としたらB型とかそういういわゆる福祉的就労といわれているものと、ちゃんとやっぱり一般雇用との関係を、もともと骨格提言、総合福祉部会のころの骨格提言の中ではそういった連携の仕組みのモデル事業をやって、ここからここまでは雇用だけど、ここからここまでは福祉的就労だみたいな、2つにきれいに分かれてしまうのはあんまり良くないということを言ってたわけですね。そういう意味で今後の障害者の就労支援のあり方みたいなことと関係をするのかなと。より雇用促進法の対象エリアを増やしたいなと個人的には思うところですね。

これからの地域づくりに向けて

 2つめは塚田さんの方にいただいた質問なんですが、これは政策委員会の前身となっていた推進会議と関係があるので一言だけ言わせてもらっていいですかね。条例づくりをつかって地域を耕すということからすると、ぜひ地域版JDFみたいなものをどんどんつくっていってほしいなと思います。推進会議の最初の何回かの会議っていうか、推進会議の前のJDFの発足の時期っていうのはそれぞれの分野の自分が関心の事項のことをそれぞれ報告し合うのに精一杯です。どこでも最初はそうなんですね。でもそれを通じてお互い他の分野もこういう大変さがあるんだなと、どちらかというと障害種別の団体今まで出会ったことがないとね、一番最初あなたのところよりも自分のところの方が大変だとかやっている間は社会に対して打って出れないんですよ。最初は大変比べから始まるのは仕方ないんだけど、大変比べからさらにもう一歩前進して社会に対してどういうふうに自分たちが一丸となってすすんでいくかみたいな、そういったお互いの課題を知り合って、そしてその状況を交換しあって、さらに社会全体として何を発信していきますかというそのプロセスが大切です。ネットワークをつくっていくプロセスがJDFの歴史を振り返った時にポイントだったかなということをお伝えしておきたいと思います。
【塚田】
 僕の方から話すのはおこがましい感じなんですけども、全然関係ないんですけども八王子でいろんなきっかけをしかり、自立支援協議会をつくったり課題ごとに取り組んできたんですが、中西さんがあまりにも知り合いが多くて僕らは従う、従うっていうのはどうなのかと思いますが、その他の人たちはあまり知り合いはいないんです。で、中西さんになんでそんなに知り合いが多いんですか、と聞いたら、実は団体を立ち上げたときに違う勉強会みたいのがあって、そこに参加していた人っていうのが後々偉くなってる、いろんな法人の代表になってると。で、頭同士で連携があるから、みたいな話をしていたと思うので。僕自身も振り返ると、自分は障害者団体で活動してはいるんですけど、わりと身内な動きになりがちで、僕のほうが大変じゃないかと僕変に同意してしまうところがあるんですけど、たまたま八王子でバリアフリー法で基本構想を市町村ごとに、駅周辺地域とか、今は駅中心に限らないですけどつくれるという話があって、障害者の人がかかわれるかもしれないとなったときに、僕自身は自分の障害のことしか知らなかったので他の障害者団体にいろいろお話を伺いに行って、そんなところから1年くらいかけて基本構想をつくったんですけど、1個のプロジェクトごとに仲良くなった人っていうのがあって、今は八障連ってもともと横の繋がりがあるんですが、いつも繋がっているわけではなくて、意外と緩くて機関紙だけ回ってるみたいな。ただ予算要望を1団体でするよりは連合団体でした方が。今村さんが言ってたナナメの運動。どこどこの人が大変だからというのを八障連の中のなんとかっていう団体が制度の狭間で潰れそうだから皆で要望してあげようとか。そういう顔と顔、AさんとBさんの繋がり、割と人の繋がりみたいな。だいたい世代も変わったり人も変わるじゃないですか。繋がっている人がどれだけ多いかみたいな感じで動いてたりはするのかなと。
 あともう1つは自立支援協議会が最初はこれは何のために、まあ条例つくるために正直言うと都合が良いからつくった、みたいな、言っていいのかまああるんですけど、自立支援協議会をずっとやっていって定期的に会議とかでお会いする方とかが増えてきて、前は八障連絡みの知り合いの人が多かったんですけれど、最近はとにかくよく会うのは自立支援協議会絡みの人でっていうかたちで。なんかこう企画ごとに会う人が増えていくと良いのかなと。第一世代がダメなら第二世代。だいたい第一世代に不満を持ってる第二世代とかいたりするんで。もうちょっとこうした方がいい、もうちょっと仲良くすればいいのにねとか、わりと下の世代の人たちは思っていたりするのでね、その辺から仲良くなるっていうのも良いんじゃないかなと思います。今村さん何か地域づくりでは苦労されてきませんでしたか?
【今村】
 江戸川の話をさせてもらうと、何年か前に勝手に江戸川区の福祉を考える会っていうのを自分たちでつくって適当に呼び掛けて、障害種別関係なく呼びかけてうちが事務局やってと。江戸川で公式的にあるのは歴史がすごくあるんです、区の呼びかけかなんかはよくわからないですけど、江戸川区障害者団体連合会っていうのがあって、行政が一当事者の皆さんのご意見を伺いましてと、だいたいそこに投げかけて、そこで出てきた意見を聞きました、とのことなんですけど、もう形骸化していて、そこに投げかけても役員の一任でっていう形で、全然皆の意見を集約したというわけではないので、逆にそういう呼びかけをしたら、まあそっちで話をしたいという方も来たりして。それから相談支援が出来てからは相談支援者連絡会っていうのも出来たりして、その民間にどんどん声掛けしてやっていくのはやれてきたかなと。
 それから東京都、JDF東京の話をしましたが、これも最初から条例づくりという旗揚げを色濃く掲げてこの指とまれという形ではなくて、緩やかにそれも含めて一緒に考えていきませんか、という呼びかけが結果的に良かったのかなという感じがしますが、一応障害種別でいうと全障害入って来ていただいていますし、障害者がどこまでとか親の会は違うとかそういうようなこともなく、いろんな意味で当事者ですよね、という感じでやってますし、そうやってまずいろんな人と間口広げてざっくばらんに話しましょうよ、というのは必要なのかなという気がします。そもそもインクルーシブな社会を目指そうと言っているので、そこで排除しないという方がいいのかなというふうに思います。最初のところでボタン掛け違えるとけっこう辛いかなと思いますよ。結果論ですけど今のところは上手くいってるかなというところです。
【白井】
 ありがとうございました。ではそろそろシンポジウムの方を終了したいと思いますが、障害連の副代表の桜井さんから簡単に閉会の挨拶をお願いできればと思いますので、よろしくお願いします。
【桜井副代表】
 こんにちは。パネラーの皆さん、ご参加の皆さんお暑いところご参加いただきありがとうございました。自立生活を考えても重度の障害者が当たり前に生きていけるように考えながら皆さんと協力し合っていきたいと思います。どうぞお気をつけてお帰りください。ありがとうございました。



この報告書は赤い羽根共同募金からのご助成によって作成されました。
心より感謝申し上げます。

障害連シンポジウム2014 報告書
『みんなで学ぼう!障害者権利条約 ~差別のない社会を目指して~』
発行日 2015年2月20日
発行人 障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)
    東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階
    TEL 03-5282-0016
    FAX 03-5282-0017
    http://shogairen1976.hp.infoseek.co.jp/

2014.7.7(月)


(入場無料)

※なるべく、メール・FAX等で事前連絡をお願いします

shogairen@infoseek.jp

※手話通訳、要約筆記等の情報保障をご用意

要約筆記ご希望の方は事務局までご連絡下さい

TEL03-5282-0013 FAX03-5282-001


障害連シンポジウム2014

みんなで学ぼう!障害者権利条約

~差別のない社会を目指して~

ここ数年、私たちの生活に関する国の方向性、制度が変わっています。障害者基本法の改正や障害者総合支援法の成立で、不十分ながらも“社会モデル”の考え方が盛り込まれはじめました。そして去年2013年には、差別解消法が成立され、今年1月には、日本も障害者権利条約の批准国となりました。幾つかの自治体では、障害を理由とする差別を解消するための条例もつくられてきています。東京都には、まだ条例はありません。

 今年のシンポジウムでは、条約や条例作りに関わっておられる3名とともに、首都東京がやるべきことは何かについて考えていきます。

 皆様のお越しをお待ちしております。真夏こそ、熱い議論をしましょう!

日時:201482日(土)13時~17時 

場所:戸山サンライズ(2階大研修室) 


【基調講演】 条約の概要や日本が批准した意義について
              尾上浩二さん(DPI 日本会議 副議長)
【パネルディスカッション】
   テーマ:どうすれば差別は解消できるか ~障害者の権利を考える~   
パネリスト:○尾上浩二さん (DPI日本会議 副議長)
          ○今村登さん (JDF東京 事務局長)
          ○塚田芳昭 さん (ILみなみTama 事務局長)

定 員 :100名程度(参加される場合はできるだけご連絡ください)
参加費:無料
主 催 :障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)
協 力 :赤い羽根共同募金(助成事業)※申請中

 

   

 
2013.10.17(木)
                               障害者権利条約、批准の動き加速

政府は、10月15日(火)、障害者権利条約の批准を国会にはかることを決定した。
同日午後、障害者権利条約推進議員連盟の総会が開かれ、会長に高村元外務大臣を新しく選んだ。
この場で外務省から経過説明があり、議員連盟としても早期批准をめざし、超党派で動くことを確認した。
オブザーバーでJDFや関係団体からも出席した。


2013.6.27(木)

障害連シンポジウム2013

しゃべり場「どうする!障害者差別解消法」(定員80名)

(入場無料)

※なるべく、メール・FAX等で事前連絡をお願いします

shogairen@infoseek.jp または ota@imail.plala.or.jp

※手話通訳、要約筆記等の情報保障をご用意

要約筆記ご希望の方は事務局までご連絡下さい

TEL03-5282-0013 FAX03-5282-0017

 

日時:2013年7月27日(土)午後1時~

会場:東京都障害者福祉会館        1080014 東京都港区芝5-18-2
                             TEL: 03-3455-6321

<話す人>

 大野更紗さん(作家)

 

<少し話す人>

 臼井久実子さん(欠格条項をなくす会)

 尾上裕亮(障害連)                                                                    

 白井誠一朗(障害連)

                            

<きりもり>

西田えみ子(障害連)

太田修平(障害連)

 

 20136月、長年の悲願が実り、障害を理由とする差別の解消を推進する法律案(差別解消法)が国会で成立しました。これは障害者制度改革の大きな柱のひとつで、2010年から内閣府の障害者政策委員会の差別禁止部会で議論が重ねられたものが、形となりました。ただ、まだ不十分な点がいっぱい残されており、これらの解決が課題となっています。

 差別解消法によって、本当に障害者差別はなくなっていくのでしょうか。そんな疑問も交えながら、今回はしゃべり場ふうのものにし、参加者との対話に重きをおきたいと考えています。

 皆様のご参加をお待ちしております。

 

主催 障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)

101-0054東京都千代田区神田錦町3-11-8武蔵野ビル5

協力 日本理学療法士協会(助成事業)

 



2013.6.3(月)
障害者差別解消法の今国会での成立を求める東京アピール行動!

6月 日(水)14001700(雨天決行:事前申込み不要)

1400~集会(弁護士会館 2F講堂「クレオ」) 

1500~パレード出発(国会請願)

  ※弁護士会館:東京都千代田区霞が関1丁目13

主催:JDF地域フォーラムin東京実行委員会

後援:日本弁護士連合会(依頼中)

 

<問い合わせ先>

JDF地域フォーラムin東京実行委員会事務局(TIL内)

TEL 042-540-1844  FAX 042-540-1845

E-MAIL : til_jimukyoku@yahoo.co.jp



2013.4.4(木)

2013年4月4日

 

成年被後見人の選挙権裁判判決の政府控訴についての声明

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

代  表 伊藤 雅文

 

私たちは20歳になると、私たちの代表を選挙で選ぶための権利をえます。この当たり前の権利が、公職選挙法11条1項1号(成年被後見人は選挙権を有しないとする規定)によって消失してしまった名兒耶匠さんは、選挙権の回復を求めて提訴し、東京地方裁判所は、公職選挙法11条1項1号は違憲であるという判決を出しました(東京地裁平成23年(行ウ)第63号)。私たちはこの判決を全面的に支持します。

 

裁判長が「どうぞ選挙権を行使して社会に参加してください。堂々と胸を張っていい人生を生きてください」と、原告へ語った言葉からは、社会参加に障壁がある障害者として、私たちも勇気づけられました。同時に、名兒耶さんを始めとして、全ての成年被後見人の選挙権が、1日も早く復活することを望みました。

 

ところが、同年3月27日、政府は東京地方裁判所へ控訴しました。一連の報道によると、新藤義孝総務省大臣は、判決をふまえて公職選挙法の改正をめざす一方で、「全国各地で毎週のように行われる選挙の現場で混乱を招かないよう配慮しなければならない」と説明していますが、私たちは、国が選挙の現場で働く人たちを優先し、障害者の参政権を後回しにすることこそ混乱を招くと考えます。国会が責任を放置し、違憲の公職選挙法を施行し続けることは極めて不当であり、強く抗議します。国は直ちに控訴を取り下げ、公職選挙法11条1項1号を削除してください。

 

成年被後見人は昨年12月現在で約13万6000人います。また、情報保障や移動支援などの福祉サービスが使えず、選挙権を行使できない障害者もいます。この状況は、障害者権利条約等の国際的な潮流からみても大変遅れています。障害者総合支援法や、現在制定をめざしている障害者差別禁止法(仮称)等の関係法令を整備し、憲法に則した選挙を実施するよう、求めます。

 


2013.4.2(火)


2013326

 

 

      様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

代  表 伊藤 雅文

事務局長 太田 修平

 

 

障害者差別禁止法(仮称)の制定を求める意見書

 

日頃より障害者の権利の促進や福祉の増進にご尽力をいただき、心より御礼申し上げます。

さて、2006年に国連で採択された障害者権利条約は、120か国以上の国々が批准している中、日本においては批准に向けた国内法の整備が進められています。与党は、「障がい者の差別禁止に関する立法措置を検討するワーキングチーム(WT)」を設置、検討が始められました。

これまで私たちは障害を理由に様々な差別(特別な取り扱い)を強いられてきました。心身の機能の障害をもちながら社会で何かを行おうとした時、多くの差別が立ちはだかり、泣き寝入りするしかありません。どんな障害があっても当たり前に社会へ参加するためには、「差別とは何か」という物差しを社会全体で共有し、権利を侵害された時には訴え出るための後ろ盾が必要です。

20129月、内閣府障害者政策委員会の差別禁止部会は、「障害を理由とする差別の禁止に関する法制」についての差別禁止部会の意見 を出しました。これに貫かれている基本的な考え方は「共生社会の実現」です。私たちはこの意見を支持するとともに、制定にあたり、下記の事柄を強く求めます。

 

 

1.      障害者差別禁止法を今国会で提出・成立させてください。

2.      尚その際下記項目について、反映させてください。

(1)差別禁止部会の意見に即して、障害の範囲を定義してください。

(2)差別禁止部会の意見に即して、「不均等待遇」「合理的配慮の不提供」などの差別の定義を明確にしてください。

(3)障害者が気軽に相談できる、簡易迅速な紛争解決の仕組みをつくってください。

 

以上

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)                     〒1010054 東京都千代田区神田錦町3118

武蔵野ビル5階

TEL:0352820016  FAX:0352820017

(担当 太田)

 

2012.11.20(火)

2012年11月29日

東京都福祉保健局

局長  川澄 俊文 様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

代  表 伊藤 雅文

事務局長 太田 修平

 

東京都の障害者政策に関する要望書

 

 東京都におかれましては、日頃より障害者福祉の充実にご尽力されている事に、心より敬意を表します。

 さて、国のほうでは昨年共生社会の実現を基調とする障害者基本法が改正され、今年は、障害者総合支援法が成立しました。さらに障害者差別禁止法の制定に向けた準備が進められており、障害者権利条約の批准に向けた歩みを着実に進めています。

 しかし、首都東京の障害者政策をみていくと、積み残し課題が多くあり、障害の重い人たちの生活支援に国に先んじて取り組んできた東京の姿勢がほころびを見せつつあるといえます。

今一度国の施策の牽引役であった原点に立ちかえられ、各障害者施策の充実をめざし、当面、以下の要望の具体化をはかって頂きたく、心よりお願い申し上げます。

 

 

1.障害者権利条約と都の施策について

障害者権利条約の批准に向け、国として「障がい者制度改革推進会議」を設置し、国内法の整備をはかっている最中であるが、都はこれまで日本の障害施策を牽引してきた経過を持っている。それらを踏まえ、今後の都の障害施策について、障害者権利条約の理念に合致したものとすること。

特に、東京都独自の「障害者差別禁止条例」の制定に向け、検討に着手する事。

 

2.大地震など想定した緊急時の備え

     東日本大震災の教訓を生かし、将来発生が予想される首都圏直下型地震などの緊急時において、障害者が安心して避難できる場所を確保し、避難所のバリアフリー化や、医療・介護の保障、情報保障、コミュニケーション保障など、必要な支援の提供が図られる体制をつくること。

 

3.市区町村に対する財政補助について

障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を市区町村が行えるように、都は必要に応じて、財政補助を行う事。

 

.難病の人々への施策について

改正障害者基本法に基づき共生社会の実現、社会的障壁の除去を一刻も早くめざすためにも、東京都は独自に、障害種別や障害者手帳の有無で福祉サービスの対象を判断せず、「その他の心身の機能の障害」(長引く病気)が認められる者も、支給決定過程におけるアセスメントが受けられる仕組みを作り、実施すること。

 

5ヘルパー派遣について

障害の重い人が入院時に、必要な介助サービスを受けることが出来るよう、支給決定について市区町村と折衝すること。

 

6生活施設について

  権利条約の制定という新たな時代を迎えている今、利用者のニーズを的確につかんだ多様な取り組みの実施に向け、利用者・法人・職員たちと積極的に協議を行う事。

  さらに、在宅で暮らす場合、移動介護や重度訪問介護によって、社会参加が保障されているにも関わらず、施設ではなかなか社会参加が保障されにくい環境にあるので、その改善も図る事。

また、都外施設に入所を余儀なくされている障害者たちが、都に帰って暮らせる道筋を早急につくること。

 

7住宅施策について

重度障害者の地域生活移行をすすめるにあたり、圧倒的に不足している障害者用住宅を整備すると共に、既存の民間住宅については、バリアフリー化の整備を促進する為の充分な予算を確保する事。また、保証人が見つからずに賃借契約が出来ない障害者のために、自治体が保証人となる仕組みをつくる事。

 

以上

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)                     〒1010054 東京都千代田区神田錦町3118

武蔵野ビル5階

TEL:0352820016  FAX:0352820017

(担当 太田)

2012.7.12(木)


障害連シンポジウム-Part9-

 

障害者制度改革は、何だったのだろうか

―実現させよう、差別禁止法、そして残された課題は?―

(入場無料)

※手話通訳、要約筆記等の情報保障をご用意

要約筆記ご希望の方は事務局までご連絡下さい

 

 2009年から政府は障がい者制度改革を集中的に進め、当事者過半数の参加による障がい者制度改革推進会議を設置し、2011年障害者基本法の改正を行いました。障害者権利条約にならい、差別禁止規定を設け、合理的な配慮について明文化されたことは画期的なものとなりました。しかし、前文はつくられず、権利規定も設けられず、抜本的とは言い難いものとなってしまいました。

また、同会議に総合福祉部会を設け、骨格提言をまとめあげ、総合支援法制定に向けた議論が交わされ、障害者権利条約の批准に堪えうる国内法の整備が進められました。

障害者自立支援法は憲法違反であるとする障害者自立支援法違憲訴訟団と酌み交わした基本合意がその出発点となりました。しかし今年6月成立した障害者総合支援法は、基本合意をないがしろにし、総合福祉部会での骨格提言をほとんど反映させていない,約束無視の法律となってしまいました。

さらに現在障害者差別禁止法制定の議論に向けた、差別禁止部会が行われており、この夏には骨格提言が出される予定になっています。

 今回の障害連シンポジウムでは、制度改革が障害の重い全身性障害者の地域生活、社会生活にどういう影響をもたらしたか、また残された課題は何かについて、障害のある当事者を中心に講演とシンポジウム形式で問題点を明らかにさせ、意見提起に結びつけていきます。

 政府は社会保障と税の一体改革を推し進めようとしていますが、今後の社会保障政策を考えていくにあたっては、障害者権利条約への批准という国際的課題の要請からも、「障害」の視点を盛り込むことが重要であり、今回の企画がその命題に対する示唆を与えるものとしていきたいと考えます。

 

<進行役>

伊藤雅文(障害連 代表)

関根義雄(障害連 副代表)

 

<講師>

 尾上浩二氏(DPI(障害者インターナショナル)日本会議 事務局長)

 

<シンポジスト>

 太田修平(障害連 事務局長)

 西村留利(障害連 幹事 日野療護園自治会 会長)

 桜井淳子(障害連 幹事)

 長橋義人(静岡ピアサポートセンター)

 

 主催:障害連


2012.6.4(月)

生活保護法扶養義務強化に反対する緊急アピール

DPI(障害者インターナショナル)は、障害種別をこえ障害者の権利の擁護と自立生活の確立をめざして活動している団体であり、国連・国際障害者年の1981 年に障害をもつ当事者の国際NGOとして結成されました。現在、130 カ国をこえる国々に支部を持ち、国連等の国際機関においては、障害者関連の諮問団体としての地位を得て活動しています。

DPI日本会議は、1986 年の結成以降、全国的に障害当事者が主体となって活動している団体(2012 6 月現在88 団体)が加盟し、障害者の「完全参加と平等の実現」と「人権の確立」に向けて必要な諸活動を展開してきました。

 

この間、芸能人の母親の生活保護受給を週刊誌が報じたことを契機に,生活保護制度利用者全体の人権を脅かすマスコミ報道が行われています。

具体的には、民法における「強い扶養義務」(生活保持義務)と「弱い扶養義務」(生活扶助義務)の区別すらされないまま、生活保護法の趣旨までねじ曲げて扇情的な報道がなされ、貧困、餓死、孤独死や年間3万人を超えると言われる自殺者の問題などといった、社会の現状を伝えない一方的な報道姿勢は、人権侵害を助長するものにつながると言わざるをえません。

 

そして、こうした風潮を背景に、新たに「親族側に扶養が困難な理由を証明する義務を課す」といったことが、厚生労働省の動きとして伝えられています。現在、所得保障制度がきわめて不十分な中、生活保護制度は障害者の地域自立にとって重要な役割を果たしており、決して看過することはできません。こうした改悪が強行されれば、障害者の地域自立にとって大きな打撃となることは明白です。

かつて、障害者施設の費用徴収で家族の扶養が強められたとき、「障害者を大きな赤ん坊にするな!」と激しい抗議が障害者運動によって組織されました。現在でも入所施設・病院、家族から、地域での自立生活に移行しようとする際に、親をはじめとする家族の説得が大きな壁となる状況は依然として続いています。

「尊厳死法制化」の動きなど、優生思想が再び強められようとしている今、扶養義務の強化は、障害者の地域自立を後退させるばかりか、障害者・児殺しを誘発させることにつながりかねません。

昨年8 月にまとめられた障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会の骨格提言では、「家族依存の状況」を「放置できない社会問題」としてとらえ、「家族依存からの脱却」を提起しています。扶養義務の強化は、骨格提言が目指すべき方向とも逆行するものとも言えます。

私たちDPI日本会議は、マスコミによる生活保護制度に関する扇情的な報道の中止を求めるとともに、政府や各自治体に対して、家族依存から脱却し、地域社会の中での自立を前進させる制度の確立を訴え、諸団体との連携を強めつつ活動を進めていく所存です。

2012 6 3

28 回DPI日本会議全国集会in さいたま 参加者一同



2012.5.10(木)

学習会 JDF差別禁止法制小委員会主催
障害者差別禁止法はなぜ必要か
=労働問題から考える=

201230日(水) 午後2時~5時

❉講師:浅倉 むつ子 氏 (早稲田大学教授)

◇報告…内閣府・厚労省 ほか*調整中 ◇指定発言 

参加費無料・定員70名(定員になり次第締め切ります。)情報保障あり

*お申し込みの際、情報保障希望の有無等、必要な配慮をお知らせください。

≪参加申込先≫日本障害者協議会(JD)事務局  162-0052東京都新宿区戸山1-22-1

         03-5287-2346  Fax03-5287-2347  Eメールoffice@jdnet.gr.jp


会場 参議院議員会館

    地下1階 B107

*最寄駅:東京メトロ(地下鉄)

丸ノ内線・千代田線=国会議事堂前

有楽町線・半蔵門線・南北線=永田町


障害を理由とする差別の禁止に関する法律の制定に向けた検討を効果的に行うため推進会議の下に

設置された差別禁止部会は、これまで17回の議論を重ねてきました。制度改革の総仕上げとも言うべき、

差別禁止法の制定に向けた取り組みは今、正念場を迎えています。これまでの議論の中間整理がまとめ

られ、8月に骨格提言を出すべく、さらなる議論が本格的にすすめられています。

そのような中にあって、全国13の障害者関係団体で構成する日本障害フォーラム(JDF)差別禁止法制

小委員会では、学習会第2弾として、労働問題とジェンダーがご専門の浅倉むつ子さんを講師にお招きし、院内集会・学習会を開催いたします。前回参加できなかった方を含めて多くのみなさまにご参加を呼びか

けます。



2012.4.27(金)

参議院での徹底審議求める<緊急行動Ver3>

5月8日(火)10~12時:参議院議員会館前集会+午後:議員要請行動

      9日(水)10~12時:参議院議員会館前集会

     10日(木)10~12時:参議院議員会館前集会+午後:議員要請行動

     11日(金)10~12時:参議院議員会館前集会

     15日(火)10~12時:参議院議員会館前集会+午後:議員要請行動

     16日(水)10~12時:参議院議員会館前集会

         14:30~17:00:「国は基本合意・骨格提言を無視するな!」

                  全国一斉集会(参議院議員会館講堂他)

       *全国一斉集会の詳細は近日中に発表します!

 

4月26日(木)総合支援法案は、衆議院本会議を通過しましたが、ゴールデンウィーク明けの週から舞台を参議院に移します。基本合意の尊重と骨格提言の実現を求め、継続的な運動が求められています。立場や考え方を越え、大きな連帯のうねりをつくっていきましょう。なお上記は予定プログラムです。情勢によっては急に要請行動が入ることがあります。なるべく10時から11時の間にお集まりください。




2012.4.20(金)

国会緊急行動第2弾お知らせ

総合支援法案は、4月18日(水)、衆議院厚生労働委員会で可決されました。

現在、2大臣の問責によって国会審議は止まっていますが、

来週月曜日から正常化されるとの見通しもあり、「めざす会」の呼びかけで、

来週国会行動の第2弾を行っていきたいと考えています。

それぞれの立場から、しっかりした国会審議を求め行動していけたらと思います。

集まれる時間帯で構いません。

以下現在の予定です。

変更もあり得るかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

  自立支援法廃止、総合支援法案の徹底審議求める緊急行動Ver2

  4月23日(月)1012時:国会議員会館前集会

  4月24日(火)1012時:国会議員会館前集会 

       午後:議員要請行動(ロビー活動)

          …衆参全員か参院全員かは法案の状況次第

  4月25日(水)1012時:国会議員会館前集会

  4月26日(木)1012時:国会議員会館前集会

       午後:議員要請行動(ロビー活動)

          …衆参全員か参院全員かは法案の状況次第       

       終了後、再度路上大集会

  4月27日(金)1012時:国会議員会館前集会

 

 ※各院本会議や厚生労働委員会が開会される場合は議会傍聴を組み入れ、

  終了後に短時間の報告集会を行います。

 

 ※「めざす会TV」(インターネット生中継)をたちあげ、

  連日行動を国会前から発信し、各地・各所で視聴できるようにします。

  (ただし雨天時は中継はお休みです)

 

 

 

 


2012.3.24(土)

JDF
差別禁止法制小委員会 主催

学習会

「憲法から考える障害者差別禁止法」
 

2012年4月4日(水)午後1時~3時半

会場 参議院議員会館地下1階 B107

最寄駅 丸ノ内線・千代田線=国会議事堂前

     有楽町線・半蔵門線・南北線=永田町 

❉講師:

(大阪大学大学院教授、障がい者制度改革推進会議差別禁止部会部会長)

テーマ 憲法から考える障害者差別禁止法

参加費無料定員70名(定員になり次第締め切ります。)情報保障あり

障害を理由とする差別の禁止に関する法律の制定に向けた検討を効果的に行うため推進会議の下に設置された差別禁止部会では、これまで16回の議論を重ねてきました。

制度改革の総仕上げとも言うべき、差別禁止法の制定に向けた取り組みは今、正念場を迎えています。

これまでの議論の中間整理がまとめられ、8月に骨格提言を出すべく、さらなる議論が本格的にすすめられています。

そのような中にあって、JDF差別禁止法制小委員会では、差別禁止部会の棟居快行部会長を講師にお招きし、学習会を開催いたします。差別禁止法をとりまく問題を学べる絶好のチャンスです。

多くのみなさまにご参加を呼びかけます。

 

 


2012.1.26(木)


基本合意を完全実現させる! 2.13緊急フォーラムへの参加を呼びかけます

―午後1時から、参議院議員会館―

 

総合福祉法がどういう姿になるのか全く見えてきません。今国会には提出予定となっています。現在、民主党のワーキングチームで検討されていますが、その内容はまだ明らかにされないままです。昨年秋、総合福祉部会は、骨格提言を出し、当時の蓮舫担当大臣に推進会議として、手渡しています。自立支援法を廃止し、新法を制定することは、自立支援法の訴訟団と国の間でも約束されたこととなっています。

自立支援法改正という形になり、中身もそう変わらないのではないか、という憶測も飛び交う中、障害者自立支援法違憲訴訟団として、もう一度、基本合意文書の完全実現を求め、総合福祉部会の骨格提言が十分に反映された、総合福祉法をつくっていくという立場にたち、213日(月)午後1時から参議院議員会館で緊急フォーラムを行うことになりました。訴訟関係者のみならず、広く参加を求めるフォーラムです。基本合意と骨格提言の完全実現を求め、皆さんの参加と協力を呼びかけるものです。

 

 

日時:2月13日(月)午後1時から3時半

会場:参議院議員会館講堂

内容:主催者挨拶、原告挨拶、弁護団挨拶、連帯挨拶、議員挨拶、などを予定。

 

※なお、参加を希望される方は、基本合意の完全実現をめざす会事務局(TEL 03-5287-2346

FAX 03-5287-2347 E-mail office@jdnet.gr.jp)までお願いします。


障害連シンポジウム-Part8-

2011730日(土)午後1時半 東京都障害者総合スポーツセンター
(情報保障=手話通訳、要約筆記、あります)
※参加希望される方は、事前にご連絡いただけるとありがたいです。
FAX 03-5282-0017

真の安心・安全の暮らしとは何か

―全身性障害者の立場から―

今年311日、東日本大震災が発生し、死者・行方不明者合わせて25000人を超える犠牲者をだした。

障害連は、これまで7回にわたって、全身性障害者の社会的自立にスポットをあて毎年シンポジウムを行ってきたが、今回は東日本大震災を考えていく企画とした。そして今後の防災のあり方についても論じ合っていきたい。

今回の大震災は1000年に1度の大災害と言われ、地震に加え、大津波、更には原子力発電所の大事故も加わった。

大震災から3か月以上経とうとしているが、ガレキの処理も一向に進まず、復興への道のりは尚遠いと言わざるを得ない。

福島原発の大事故は、収束どころか、日一日と状況が進行しており、近隣の人々は、避難を強いられるばかりか、計画的避難区域以外の地域からも高い放射線が検出され、不安と恐怖の中で暮らさざるを得ない状況にある。

そんな中で被災地の障害者の生活は、未だに安否確認さえもとれてなく、避難所での生活も厳しく、結局自宅に帰ってしまう人も少なくはない。

今回の大震災で最も被害を受けたのは、障害者・高齢者であった。

障害者基本法改正をはじめ、政府は障害者制度改革を進めているが、障害者を含めて誰もが安心して生活できる社会・法制度を今作っていく必要がある。

このような観点に立って、特に全身性障害者に焦点を当てながら、以下のシンポジストの方々と考えていきたい。

 

 

日時 2011年7月30日(土)午後1時30分~4時30分

会場  東京都障害者総合スポーツセンター 

  1140033  東京都北区十条台1-2-2

URLhttp://tokyo-mscd.com/

 

<進行役>

太田修平 (障害連 事務局長)

 

<シンポジスト>

 白石清春さん(JDF被災地障がい者支援センターふくしま代表)

 古井正代さん (脳性マヒ者・人権活動家)

上原泰男さん(東京災害ボランティアネットワーク事務局長)

関根義雄 (障害連 副代表)

主催 障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)

1010054

東京都千代田区神田錦町3118 武蔵野ビル5

TEL 0352820016

FAX 0352820017

URL http://www9.plala.or.jp/shogairen/



2011514

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議 御中

 

NPO法人青森ヒューマンライトリカバリー 

理事長 桐原尚之   

 

青森県精神障害者連合会 

会長  貞神克祥   

 

 

障害者基本法改正後の都道府県等の合議制の機関に関する課題提起

 

 さて、2011422日に障害者基本法の一部改正に関する法律(案)が閣議決定され、同日、内閣府から国会に法案が提出されました。これを受けて、推進体制に係る都道府県単位の運動が必要と日々奮闘しております。

とにかく、第一に障害のある委員が過半数を占めるよう運動を進めていかなければなりません。障害者基本法の改正案には、障害のある委員を過半数にしなければならないとは書いていません。それを良いことにいくつかの都道府県は、障害のある委員を採用しない可能性があります。とくに、現行の青森県障害者施策推進協議会の委員が、そのまま都道府県等の合議制の機関の委員になる可能性が否めません。青森県障害者施策推進協議会の委員には、建築業者の組合の代表者やNPOサポートセンターの代表者などが含まれ、とても、障害者施策の監視ができるとは思えません。

 そして、2010918日にJDF地域フォーラムinあおもりを開催し、地域単位の運動を作ろうとしているのですが、どういうわけか、各団体からの協力が得られずにいます。その原因は、各団体が委託事業等の業務に日々追われ、実質的に運動に参加することが厳しいことと、JDF傘下団体のほとんどの団体は、都道府県等の合議制の機関の委員になることができるためと考えます。

 しかし、中途失調者、難聴者、精神障害者、難病者、自立生活をする重度の障害者、知的障害者本人等の団体は、排除されることになります。こうした団体の代表者でなければ、発言できないようなこともあるはずです。なので、こうした障害のある者が委員になれるよう、各都道府県の運動を応援して欲しいと思っています。

 

具体的には、

一 JDFから各都道府県に対して都道府県等の合議制の機関に障害のある委員を過半数入れることを求める要望書を出すよう働きかけてほしい。

 

二 JDFから都道府県等に対して都道府県等の合議制の機関の監視の基準として、国際連合人権高等弁務官事務所の障害者権利条約モニタリング―人権モニターのための指針を採用するよう、働きかけてほしい。

 

ということです。

 何とぞ、よろしくお願い申し上げます。

 

以 上 


2011.4.22

基本合意と総合福祉法の実現をめざす4.21全国フォーラム 

アピール

 

東日本大震災は、これまでに例を見ない大災害です。

尊いいのちを落とされた多くの方々に哀悼の意を表すとともに、不自由な避難生活を強いられているたくさんのみなさんに、心からお見舞いを申し上げます。

 

障害者団体はひとかたまりとなって、全力で支援活動に取り組んでいますが、1月以上が過ぎても、全体像は掴みきれていません。障害のある人は、避難所では、必要な医療やサポートを受けることができず、また、避難所にさえ行くことができない仲間は、厳しい生活に苦しんでいると思われます。さらに「レベル7」の福島原発の大事故は、危険極まりない状況となり、収束の見通しは立っていません。大震災では、障害のある人たちへの多面的な支援のあり方が、重層的な意味で問われます。

 

 そのような状況の中で本日421日、私たちは、「基本合意と総合福祉法を実現させる4.21全国フォーラム」を開催しました。昨年の今日、障害者自立支援法違憲訴訟は、17日の「基本合意」にもとづき、東京地裁で最期の「和解」がされました。首相官邸には原告や弁護団など124名が招かれ、ときの鳩山首相は「新たな制度づくりはまさにこれからです」「強い思いをしっかりと受け止めてまいります」と約束しました。

 訴訟は、まさに障害のある人の人間としての尊厳を訴えたものでした。「基本合意」の完全実現と総合福祉法制の確立は、障害者権利条約の理念にかなうものであり、インクルーシブで安心して地域で生きられる社会は、そのこと抜きには築くことはできません。

 

 しかし、その後、当事者参加によってなされた障害者制度改革議論のもとでつくられた基本法改正案は不十分なものでした。そこにこの度の東日本大震災が起こりました。私たちは、自立支援法を廃止し、総合福祉法を実現するという、「基本合意」の内容があいまいにされてしまうのではないかとたいへん危惧しています。

 

 大災害は、日常の困難と地域や人のつながりを浮き彫りにします。社会的に弱いところに困難は増幅されます。自立支援法による「応益」負担、日額報酬制は、大震災の中でも障害のある人の生活に重くのしかかっています。

 今、改めて私たちは、「基本合意」の完全実現と総合福祉法の制定を、強く政府・国会に訴えます。同時に、東日本大震災によって、さまざまな形で困難を強いられている障害のある人の生活実態を正確に把握し、必要に応じたきめ細かな支援策を即時に行うことを強く求めます。

 

                              2011421

  「基本合意と総合福祉法の実現をめざす4.21全国フォーラム」参加者一同



2011.2.24

2011221

国土交通大臣 

   大畠 章宏 

 

東海旅客鉄道株式会社 

代表取締役社長 山田 佳臣 様

 

日本障害フォーラム(JDF) 差別禁止法制小委員会

委員長  太田 修平

 

JR、ハンドル型電動車イス障害者(米国人)乗車拒否問題に関する要望

 

私たち日本障害フォーラム(JDF)は、これまで、国連での障害者権利条約の策定について内外の関係者と協力して取組み、さらにその発効後は、日本政府に対しその批准を求め国内法の整備を求めてきました。差別禁止法制小委員会は、この権利条約の中核をなす差別禁止法制の実現をめざし、JDF内部での検討を重ね、2009年には論点整理をしたものをまとめあげ、JDF全体の考え方として、国会や政府など関係者の皆様にご提言申し上げています。

ところで、一昨年末に首相を本部長とする「障がい者制度改革推進本部」を立ち上げ、5年間を改革の集中期間と定め、障害者基本法の改正、障害者総合福祉法の制定、障害者差別禁止法の立法化などを、大きな目標としています。そのために、障害者がほぼ過半数の「障がい者制度改革推進会議」での議論が精力的に進められています。

この「障がい者制度改革推進会議」の構成員には多くのJDF関係者が参加し、障害者権利条約の批准をめざした改革にJDF全体として貢献をしています。

このような中、電動車イスを利用するアメリカの障害者が2010129日東京から京都に向かおうと、新幹線に乗車しようとした際、JR東海の複数の職員によってそれを拒否された問題が明らかになり、私たちはこれが差別以外の何物でもないと認識しています。

ハンドル型の電動車イス利用者への鉄道乗車拒否は、ここ数年前から問題化されており、国土交通省の交通バリアフリー技術規格調査研究」においても、ハンドル型電動車イスの鉄道乗車の拡大を推奨しているところです。

鉄道事業者側の中には、補装具として支給された、という証明書を提示すれば、乗車を認める場合もある、という事業者もありますが、その方は、外国の方なので、証明書を持っているわけでありません。今回の問題について、国土交通省は「双方のコミュニケーション不足の結果」という考え方を出されていると聞いていますが、明白な乗車拒否ではないでしょうか。

なぜハンドル型電動車イスが乗車制限の対象になるのかについては、「危険性がある」というだけで、具体的な根拠は持ち合わせていません。

2006年にそれまでの交通バリアフリー法とハートビル法が合体する形で、バリアフリー新法という装いも新たにし、政府は可能な限り、障害者が交通機関を利用できるように、鉄道事業者や自治体に対して、設備の改善などを求めてきたところです。

政府は今、交通基本法の制定の検討をしているとされ、「移動権」の明記についても焦点となっています。

私たちJDFは、政府に対して、障害のある市民が他の市民と平等の生活が享受できる旨を明確に打ち出している障害者権利条約の批准を前提に、それに向けた国内の障害者基本法の抜本改正や、障害者差別禁止法の制定など、国内法の整備を強く求めてきたところです。

今回の、そしてこの間のJR東海並びに各鉄道事業者の対応は、明確に障害者権利条約の基本精神に反しており、かつ、同条約で定めている障害に基づく差別にあたるといえます。

私たちは以上の認識に立ち、今回のような出来事が2度と起こらないように、政府並びに鉄道各事業者に対し、下記のことを強く求めていくものです。

 

 

【国土交通省とJR東海に対する要望】

1、       障害に基づく差別を行うことなく、障害のある人に対して鉄道への乗車拒否を行わないこと。

 

2、       2010129日に起きた事件は、障害者権利条約での「障害に基づく差別(直接差別)」にあたることを認識すること。もしそのような認識がないとしたら、その理由を明らかにすること。

 

3、       上記2項目から、今後電動車イス利用者をその車イスの形状によって差別することなく、すべて乗車を認めること。

 

4、       2010129日の事件の被害者に対し、国とJR東海は、誠意をもって、交渉にあたること。

 

【国土交通省に対する要望】

5、       現在国土交通省が制定を検討している「交通基本法」の中に「移動権」を明記すること。

 

 

以上

 

 
日本障害フォーラム(JDF)事務局
東京都新宿区戸山1-22-1

TEL: 03-5292-7628  FAX: 03-5292-7630



2011.2.18

「障害者基本法改正案」に対する障害者自立支援法違憲訴訟団の声明

 

  私たち違憲訴訟団は201017日、国(厚労省)と基本合意文書を調印した。

  その直後に開催された第1回障がい者制度改革推進会議において、担当大臣らから、「障害者権利条約と基本合意文書が改革の基礎であること」が強調され、私たちは意を強くして、推進会議の議論を見守り、応援してきた。

  しかしながら、2011214日、第30回推進会議において公表された障害者基本法改正案は、私たち訴訟団の期待を大きく裏切り、基本合意に照らしても、極めて憂慮すべき水準である。

  全国弁護団、原告団は、この法案が巧みに改革の狙いである障害者の「権利」を否定する内容としていることを厳しく批判せざるを得ない。

  推進会議は「権利」条約を国内法化する改革であり権利性は基本法改革の要である。

また、基本合意は、新たな総合的福祉法制は障害者の基本的人権の行使を支援することが基本であることを確認しており、障害者自立支援法に代わる仮称「総合福祉法」の上位法である基本法が、障害者の基本的権利を確認することは不可欠である。

  20101217日付推進会議第二次意見は「障害者が地域で生活する平等の権利を保障することを確認するべき」と政府に求めているが、今回の案では「可能な限り」との留保を付した上で、「機会が確保」として、権利性を認めないばかりか、「共生することができること」を「旨として」図られなければならないとして、政府が遵守すべき義務はおよそ不明確極まる。

  基本合意は憲法第13条の自己決定権の尊重を確認し、障害者の意見を十分に踏まえることなく制度を施行した反省を踏まえて今後の施策の立案に当たるとしているが、今回の基本法改正案は、障害者の自己決定権の尊重を確認するものとなっておらず、推進会議の意見を反映していない。

  推進会議のもとに総合福祉部会があり、基本法の下位法として(仮称)総合福祉法がある以上、基本法改正が障害者の声を反映せず、改革の基本理念を実現できないものであれば、2012年に国会に上程予定の総合福祉法もおよそ障害者の声を実現しない、基本合意に反するものになるのではないかと強い危惧を覚えざるを得ない。

  政府は大至急、「改革」の根本理念に立ち返り、推進会議の意見を尊重した障害者基本法改正案に修正すべきである。

  2011218日                                          障害者自立支援法違憲訴訟団

連絡先:全国弁護団事務局弁護士藤岡毅 

03(5297)6101

090-4620-6883


2010.12.09


2010年12月 日

東京都

知事 石原慎太郎様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

代  表 伊藤 雅文

事務局長 太田 修平

 

要望書

 

 東京都におかれましては、日頃より障害者福祉の充実にご尽力されている事に、心より敬意を表します。

 東京都の障害者施策は、長年にわたる各関係者の努力により質量共に国の基準を大きく上回る水準で展開され、それにより多くの重度障害者が地域で生活する事を後押ししてきました。この事は、地方公共団体として先駆的な取り組みであると同時に、国の障害者施策を充実させる牽引役として大きな役割を果たしたものと評価致しております。

 しかし昨今の都の障害者施策は、ほとんど国の基準に準じる内容にとどまっており、障害者の生活をより向上させようという意気込みが感じられません。

国においては、障害者の権利条約の批准に向け、差別のない国内法の整備をはかっていますが、地域において土台となる差別禁止条例の制定についても都は国の後追いというスタンスで、牽引役であった面影すらありません。

障害者の地域生活基盤の確立と国や地域の障害者施策にとって、首都である東京都の影響は多大なものがあると考えます。

今一度、牽引役である東京都に立ちかえり、各障害者施策を実現充実頂きますよう、以下の要望を行いますので誠意ある御回答をお願い致します。

 

 

1.障害者権利条約と都の施策について

障害者権利条約の批准に向け、国として「障がい者制度改革推進会議」を設置し、国内法の整備をはかっている最中であるが、都はこれまで日本の障害施策を牽引してきた経過を持っている。それらを踏まえ、今後の都の障害施策について、障害者権利条約の理念に合致したものとすること。

特に、東京都独自の「障害者差別禁止条例」の制定に向け、検討に着手する事。

 

 

2.市区町村に対する財政補助について

障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を市区町村が行えるように、都は必要に応じて、財政補助を行う事。

 

3.ヘルパー派遣について

障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、さらなる福祉、介護における人材確保を目的とする抜本的対策を講じる事。報酬単価の見直しが行われたとはいえ、相変わらず低賃金によるヘルパー不足は継続している。都として即効性のある対策を講じる事。

また障害の重い人が入院時に、必要な介助サービスを受けることが出来るよう、支給決定について地方自治体を指導すること。

 

 

4.生活施設について

障害の重い人たちの生活施設においては、インクルーシブの理念によって運営されていくとともに、民間移譲がなされる際は、法人決定において、当該施設利用者の意向を重視していき、従来の生活条件を維持する事を前提とし、人権やプライバシーが守られるよう徹底する事。

  また、人権や自由という基本的課題をおさえながら、権利条約の制定という新たな時代を迎えている今、利用者のニーズを的確につかんだ多様な取り組みの実施に向け、利用者・法人・職員たちと積極的に協議を行う事。

  さらに、在宅で暮らす場合、移動介護や重度訪問介護によって、社会参加が保障されているにも関わらず、施設ではなかなか社会参加が保障されにくい環境にあるので、その改善も図る事。

さらに東京都障害者福祉センターの入所調整機能を存続させつつ、入所を受け入れる施設および利用者らの意向を斟酌し、緊急性も勘案した上で決定を行う事。

加えて、都外施設に入所を余儀なくされている障害者たちが、都に帰って暮らせる道筋を早急につくること。

 

5.小規模作業所について

都が廃止を予定している、小規模作業所に対する包括補助金を継続させる事。柔軟な運営が出来なくなるが故に新体系への移行も進まず、又、自立支援法の廃止が決定した下で補助金を廃止する事は、重度障害者の日中活動の場として重要な役割を果たしている、小規模作業所の閉鎖に直結する事を認識する事。

 

6.重度手当などについて

働く事が困難な障害者の年金制度など、国の所得保障政策が不十分な中、障害によって生じる必要経費を補う重度手当など諸手当については、障害者の自立生活、社会参加を実現させるための役割を持っている事を更に徹底強化させ、必要な人が受給できるようにする事。

 

7.住宅施策について

重度障害者の地域生活移行をすすめるにあたり、圧倒的に不足している障害者用住宅を整備すると共に、既存の民間住宅については、バリアフリー化の整備を促進する為の充分な予算を確保する事。また、保証人が見つからずに賃借契約が出来ない障害者のために、自治体が保証人となる仕組みをつくる事。

 

以上

 


2010.07.20

2010年7月15日

加盟団体各位                 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

    代表  伊藤雅文  

事務局長  太田修平 

 

総会とシンポジウムのお知らせ

 

 梅雨もあと一息で明けそうな気配で、暑い毎日が続いている今日この頃です。皆さまお元気でお過ごしでしょうか。

 4年前スタートした「障害者自立支援法」は、私たちの地域生活を壊していくもの以外の何ものでもなく、次々と問題点があかるみになっています。

 昨年、新政権の長妻厚労大臣は、「4年間の任期の中で、障害者自立支援法を廃止し、制度の谷間をつくらない新法をつくる」ことを明らかにしました。「障がい者制度改革推進会議」や、その下での「総合福祉部会」で議論が進められています。

 

さて、障害連では今年も下記の日程で、2010年度の総会とシンポジウムを開催致します。

障がい者制度改革推進会議が作られ、総合福祉法の制定、障害者差別禁止法の実現、障害者基本法の改正など、権利条約の批准に向けた、障害者政策の抜本的な見直しが現在進められています。

この推進会議に私たち全身性障害者の生活実態と、私たちの声を、大きく届けていくものにしたいと思っています。

今回の障害連シンポジウムPart7は、肩ひじはらず、茶話会みたいにワイワイガヤガヤと、参加者が思ったことを語り合うような場にしたいと思っています。

障害連の役員が中心に発言者となっていきますが、出来れば遠くから施設利用者の方にも来ていただきたいと考えています。

みなさまの御参加をお待ちしております。

 何かとお忙しいこととは思いますが、一人でも多くの方々の総会とシンポジウムへの参加を心よりお願い申し上げます。

 

◎総会

1、            日時 2010年7月31日(土) 午前10:30から11:30

2、            場所 東京都障害者福祉会館(JR田町駅)

3、            議題 活動報告、活動方針など

 

◎シンポジウム(総会終了後の午後1時半から)

 

テーマ  

障害者政策大転換の中、私たち全身性障害者の今を語る

地域から、施設から、作業所から・・・・

 

パネリスト 

 西村留利さん、木賀澤元さん、太田修平さん、伊藤雅文さん

出来れば遠くの施設利用者(療護施設自治会全国ネットワークの方)

 

司会     関根義雄さん、土屋淳子さん 

 

主催         障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

                            1010054 東京都千代田区神田錦町3118

武蔵野ビル5階

                            TEL:0352820016 

FAX:0352820017

URL:http://shogairen1976.hp.infoseek.co.jp/

代表 伊藤雅文  事務局長 太田修平 

 

以上

  


2010.07.20


障害連シンポジウム-Part7-

 

障害者政策大転換の中、私たち全身性障害者の今を語る

地域から、施設から、作業所から・・・・

障がい者制度改革推進会議が作られ、総合福祉法の制定、障害者差別禁止法の実現、障害者基本法の改正など、権利条約の批准に向けた、障害者政策の抜本的な見直しが現在進められています。

この推進会議に私たち全身性障害者の生活実態と、私たちの声を、大きく届けていこうではありませんか。

今回の障害連シンポジウムPart7は、肩ひじはらず、茶話会みたいにワイワイガヤガヤと、参加者が思ったことを語り合うような場にしたいと思っています。

障害連の役員が中心に発言者となっていきますが、出来れば遠くから施設利用者の方にも来ていただきたいと考えています。

みなさまの御参加をお待ちしております。

 

<進行役みたいな人>

関根義雄さん、土屋淳子さん

 

<シンポジストみたいな人>

 西村留利さん、木賀澤元さん、太田修平さん、伊藤雅文さん

出来れば遠くの施設利用者(療護施設自治会全国ネットワークの方)


日時 2010年7月31日(土)午後1時30分~4時30分

会場  東京都障害者福祉会館 教室

   〒108-0014 港区芝五丁目-18-2

JR山手線・京浜東北線田町駅下車5分、都営三田線三田駅下車1分

主催 障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)


2010.04.20


2010年4月18日

加盟団体各位

障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)
代表    伊藤雅文
事務局長 太田修平


連合東京・ボランティアサポートチームからのお誘い

汗ばむ陽気が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、連合東京のボランティアサポートチームよりバーベキューのお誘いがありました。例年参加者も増え、一段と交流の輪が広がっていることをひしひしと感じています。今年も、企画や送迎まで担当して頂けますのでふるってご参加ください。

つきましては、添付の参加者名簿に「必要事項」と「送迎が必要」な方は、電話番号をご記入の上、5月13日(木)まで障害連宛にFAXしていただくようお願い申し上げます。

送迎が決まり次第、サポートチームより連絡します。

 

  時 :2010年6月5日(土)

         11:00~15:00

集合場所:立川・国立昭和記念公園「バーベキューガーデン」

         住所:立川市緑町3173

          JR西立川駅下車・南口入園門から徒歩10分

 

参加費:2,000円+入園料400円(障害者手帳持参の場合は無料)

    食べたいものや、要望がございましたら、お聞かせ下さい。

注意事項

1.      「参加人数」、「送迎」にあわせて、留意してほしいことがあれば、参加名簿に記載し、5月13日(木)までにFAXで障害連宛に送信願います。          

 (添付 した名簿をご利用下さい。)

2.      雨天決行ですが、当日の予定を変更することも想定されますので、あらかじめご了承下さい。(入梅の季節なので、雨具等の用意もお忘れなく!

                     障害連

                      TEL03-5282-0016

                      FAX03-5282-0017

                  

                             当日朝の連絡先

                        携帯090-1773-6611

              担当 関根

以上



2010.03.29



2010年3月26日

東京都

知事 石原慎太郎様

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議

代  表 伊藤 雅文

事務局長 太田 修平

 

全身性障害者等の地域生活基盤確立に向けた要望

 

東京都におかれましては、日頃より障害者福祉の充実にご尽力されている事に心より敬意を表します。

 昨年は、国政では政権が交代し、都議選においても与野党が逆転するなど政治が大きく変わった年でした。

政権交代によって、障害者の地域生活に多大な影響を与えた、障害者自立支援法の廃止を長妻厚労大臣が明言し、障害当事者の参画により意見を充分に反映させた上での総合的な福祉法の制定の検討に入る事となりました。この事は、障害当事者の意見を軽視する仕方では上手くいかない事を表しています。東京都におかれましても、障害当事者の意見要望に耳を傾け、実質的な当事者参画のもと、地域生活基盤の確立に向けた施策の実行が不可欠である事は明確です。

障害者自立支援法の廃止によって、制度が根本から変わる今、以下の要望を都として実現して頂きたいと思います。

 

 

 

1.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を市区町村が行えるように、都として財政補助を必要に応じて行う事。

 

2.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、さらなる福祉、介護における人材確保を目的とする抜本的対策を講じる事。報酬単価の見直しが行われたとはいえ、相変わらず低賃金によるヘルパー不足は継続している。都として即効性のある対策を講じる事。

 

3.障害の重い人たちの生活施設においては、インクルーシブの理念によって運営されていくとともに、民間移譲においても、利用者の従来の生活条件を維持する事を前提とし、人権やプライバシーが守られるよう徹底する事。

また、医療的ケアを必要とする最重度障害者が施設を利用する場合の加算制度を創設する事。

さらに東京都障害者福祉センターの入所調整機能を存続させつつ、入所を受け入れる施設ないしはその法人および利用者らの意向を斟酌して決定を行う事。

加えて、都外施設に入所を余儀なくされている障害者たちが、都に帰って暮らせる道筋を早急につくること。

 

4.都が廃止を予定している、小規模作業所に対する包括補助金を継続させる事。新体系への移行も進まず、又、自立支援法の廃止が決定した下で補助金を廃止する事は、重度障害者の日中活動の場として重要な役割を果たしている、小規模作業所の閉鎖に直結する事を認識する事。

 

5.働く事が困難な障害者の年金制度など、国の所得保障政策が不十分な中、障害によって生じる必要経費を補う重度手当など諸手当については、障害者の自立生活、社会参加を実現させるための役割を持っている事を更に徹底強化させ、必要な人が受給できるようにする事。

 

6.重度障害者の地域生活移行をすすめるにあたり、圧倒的に不足しているユニバーサルデザインで整備された障害者用住宅を、都営民間問わず確保する施策を講じる事。また、保証人が見つからずに賃借契約が出来ない障害者のために、自治体が保証人となる仕組みをつくる事。

 

7.周辺の地方公共団体におくれをとっている障害者差別禁止条例を早急に制定する事。中身については、障害当事者と協議をし、実効性と強制性を伴ったものとする事。

 

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

                     (担当:太田)

1010054 東京都千代田区神田錦町3118

武蔵野ビル5階

TEL:0352820016

FAX:0352820017

URL:http://shogairen1976.hp.infoseek.co.jp/

 



2010.01.14



2009年12月22日

厚生労働大

長妻 昭 

 

障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

代  表  伊藤 雅文

事務局長  太田 修平

 

障害者政策に関する緊急要望

 

時下ご清祥のこととお慶び申し上げます。

長妻昭厚生労働大臣は、10月30日に行った“さよなら障害者自立支援法!つくろう!私たちの新法を!10.30全国大フォーラム”で、「4年間一期の中で障害者自立支援法を廃止し、応能負担に基づく新しい法律を利用者の意見を聞きながらつくっていきたい」と述べられました。

応益負担導入をはじめとする障害者自立支援法の施行は、従来の障害者政策の考え方を根本から覆すものだっただけに、長妻厚生労働大臣のこの発言に私たちは大いに期待を寄せており、障害当事者の参加を基本として、速やかにその具体化をはかっていただきたいと考えております。

さて、私たちの連絡会議は、全身性障害者を中心に構成され、地域で暮らしている人や生活施設を利用している人など、その生活の形は様々な状況にあります。私たちは全身性障害者の人権の確立と生活の改善を求め、様々な政策提言を国や地方自治体に行ってきました。

私たちの連絡会議では、若年の障害者が65歳以上になった時、介護保険サービスが優先され、負担額の大幅なアップなど納得できない問題の存在が多くの人たちから提起されています。

新政権におかれましては、このような矛盾をすみやかに解消され、障害の重い全身性障害者の全般的な地域生活の確立が実現されるように、努めていただきたくお願い申し上げます。

要望申し上げたいことは限りなくございますが、さしあたり下記の諸点について解決されることを緊急要望としてお願い申し上げる次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.           障害者の介護サービスは年齢に関係なく障害者施策で

若年の障害者が65歳になったとき、あるいは介護保険サービスの対象である障害者が40歳に達したときについて、障害の特性に応じたサービスが受けられ、それ以前からの継続ということで、納得できる負担額となるように、障害者施策の中で、介護サービス全てを受けられるようにすること。

(なお、私たちは介護保険と障害者政策との統合については反対の立場であることを付け加えておきます)

 

2.           障害の重い人が地域で生活できるような仕組みを早急に

障害の重い全身性障害者に、地域社会で生活をしたいという意向があれば、それが実現されるような介助サービス制度を築きあげること。現在の居宅サービスの重度訪問介護は、障害程度区分で切り分けられてしまい、社会参加などその人のもつ真のニーズを掴むことが出来ない。その人の生活や支援のあり方について、本人の意思を十分に組み込んだものとなるように、例えば国庫負担の割合を別枠にするなどの手立てを行い、必要性を十分に満たすサービスを提供出来るようにすること。

 

3.           障害の重い人の日中活動の場を安定したものに

共同作業所など障害の重い全身性障害者の日中活動の場に対して、多種多様なプログラムが展開でき、安定した経営ができるよう、必要な補助を行っていくこと。

 

以上

 

【お問い合わせ】

障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

101-0054 東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階

TEL03-5282-0016  FAX03-5282-0017

URLhttp://shogairen1976.hp.infoseek.co.jp/

(担当)太田


2009.08.04

 優生思想に抗議する障害当事者全国連合(旧優生思想に基づく「産科医療補償制度」に抗議する障害当事者連合)は、8月30日投票日の衆議院議員選挙に向けて、下記のような公開質問書を7月23日付けで送付しました。
 なお、送付したのは自由民主党、公明党、民主党、日本共産党、社会民主党、国民新党、改革クラブ、新党日本、新党大地に対してです。

 
 回答については、公開質問書の下に貼り付けて、事務局に届いた順にしてあります。

2009年7月23

         

(各   政)   党

             

(党   首)   様 

優生思想に抗議する障害当事者全国連合

共同世話人  古井 正代

共同世話人  白石 清春

共同世話人  福永 年久

共同世話人  三宅 光男

共同世話人  入部香代子

                                                            (公印略)     

 

障害者政策に関するご質問

 

貴党におかれましては、障害者の人権確立と、差別撤廃に向け、ご尽力されていることに心より敬意を表します。

 私たち「優生思想に抗議する障害当事者全国連合」は、今年1月実施された「産科医療補償制度」の対象を脳性マヒに限定した極めて差別的な政策であると認識し、「優生思想に基づく産科医療補償制度に抗議する障害当事者全国連合」として発足し、運動を展開してきました。その後、「優生思想に抗議する障害当事者全国連合」と名称を改め、障害と優生思想の問題に取り組んでいます。

 脳性マヒ者を含め多くの全身性障害者は、この何十年もの間、隔離や保護の対象とされ、親子の無理心中等、生きることをも否定されてきました。その根本にあるものは、障害を劣ったもの、恥ずべきものとみなす優生思想が未だに社会に陰に陽に存在するからだと考えます。

 私たちは、どんなに重度な障害があっても、その存在が尊重され、人間としての誇りを持って暮らしていける社会が実現すべきだと考えています。

 今度の衆議院選挙におきまして、私たちの立場から、お伺いしたいことがあります。障害者自立支援法のあり方や障害者権利条約の批准に向けた動きなどにつきましても、ご質問したいところですが、これらの問題については、他の団体に譲るとして、私たちの生存に関わる基本問題を下記の通りご質問いたしたく存じます。

 簡潔にお答えいただき、その理由についても400字以内でご回答願えればと思います。

 尚、頂いたご回答については、関係団体のホームページ、機関誌等に掲載することをあらかじめご了承いただきたく思います。

 

1.尊厳死・安楽死法についてお尋ねします。

A.賛成

B.反対

C.なんともいえない

 

理由

 

 

 

2.臓器移植法についてお尋ねします。

 A.意思表明困難な障害者を尊重するため、ガイドラインを作る

 B.意思表明困難な障害者に対するガイドラインを作る考えはない。

C.なんともいえない

 

理由

 

 

 

3.産科医療補償制度についてお尋ねします。

A.対象を脳性マヒに限定するのは、差別的でもあり、分娩時の障害であろうが無かろうが、地域社会で生きていける制度の厚みを加え、国の責任でそのための財源を確保する

B.産科医療補償制度をこのまま継続させる

C.なんともいえない

 

理由

 

 

 

4.脳死についてお尋ねします。

 A.法的に人の死と考える

 B.脳死段階では人の死、と法的に定義するにはふさわしくない

 C.なんともいえない

 

理由

 

 

以上

 

【問い合わせ】

                 優生思想に抗議する障害当事者全国連合

東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階

障害連気付

TEL: 03‐5282‐0016

FAX: 03‐5282‐0017

事務局担当:太田修平




2009年8月4日

優生思想に抗議する障害当事者全国連合 御中

社会民主党 政策審議会

「障害者政策に関するご質問」の回答

 

1.             尊厳死・安楽死法について

 (回答)回答できません。

 尊厳死・安楽死については、生命観、倫理観、宗教観など、様々、観点から個々人によって見解が異なります。党として、統一の見解をまとめたり、取り組んでおりません。

 

2.             臓器移植法について

 (回答)回答できません。

 臓器移植法については、1と同じ理由で、党として統一の見解を出しておりません。臓器移植法は議員立法で提出され、改正も議員立法で行われました。

 

3.             産科医療補償制度について

 (回答)その他:「産科医療補償制度」は中止し、議論を根本からやり直すべきです。

社民党は党として、また、社民、共産、国新の3党で、厚労省へ中止の申し入れを行いました。

 (理由)

     同制度は法律に基づいた制度ではない。民間損害保険に公的医療保険の資金を注ぎ込む制度設計であり、国民の合意形成や公的な監視、財政の透明性が図りにくい。

     先天性の脳性マヒ、未熟児などは対象外とされ、同じ脳性マヒであっても、その原因によって補償が受けられない層をつくることになり、当事者の理解を得られない。

     本人が支給の途中で亡くなっても20年間、支払われる補償の目的が不明確である。

     公的医療保険から出産する本人に支給される「出産育児一時金」を本人の承諾を得ずに保険料とみなしている。

     分娩機関や出産する本人が同補償制度に加入・不加入の選択権が整備されていない。

     医療事故の真相究明と再発防止、医療の質の向上のためには、「医療事故報告システム」(医療事故情報の収集・分析、その結果の共有)、「医療事故調査システム」(病院内と第三者機関の両方に設置)、「医療事故無過失補償制度」を早急に確立すべきである。

 

4.             脳死について

 (回答)回答できません。

 臓器移植法については、1と同じ理由で、党として統一の見解を出しておりません。

 

 

(以上)



2009年8月5日

優生思想に抗議する障害当事者全国連合 御中

日本共産党

障害者政策に関する質問への回答

 

1.             尊厳死・安楽死法について

 C.なんともいえない」を選択

〔理由〕

 無理な延命治療を望まない人が事前に書面で意思をしめす「リビング・ウィル」については、世論調査でも国民の多くがこれを容認・肯定しています。一方、尊厳死・安楽死法をどう考えるかについて国民的な合意はなく、その対象・基準・方法などを法律で定めることにもさまざまな議論があります。人間の命と尊厳にかかわる重大な問題であり、法制化が適切か否かをふくめ、慎重な検討が必要と考えます。 

 

2.             臓器移植法について

「A.     意思表明が困難な障害者を尊重するため、ガイドラインをつくる」を選択

 〔理由〕

  日本共産党は、臓器移植法改定案の審議で、障害者などの意思表示が困難な人の人権が損なわれる危険性を指摘しました。人権侵害を防ぐために、厳格なガイドラインをつくることが求められます。

 

3.             産科医療補償制度について

「A.     対象を脳性マヒに限定するのは差別的であり、分娩時の障害であろうが無かろうが地域社会で生きていける制度の厚みを加え、国の責任でそのための財源を確保する」を選択

 〔理由〕

  現行の産科医療補償制度には、対象を脳性マヒに限定し、運営を民間企業に丸投げするなど、多くの問題があります。日本共産党はそれらを国会で追及し、対象拡大と公的制度への改編を要求しました(小池晃議員、参院厚労委員会。08年11月25日など)。現行制度は抜本的見直しをすすめながら、幅広い医療事故に対応し、国の責任で運営される、諸外国のような「無過失補償制度」の創設をめざします。

 

4.             脳死について

  B. 脳死段階で人の死、と法的に定義するのはふさわしくない」を選択

〔理由〕

脳死を「人の死」とする国民的な合意はなく、拙速に法律に規定するのは正しくないと考えます。

以上



平成21年8月7日

 

優生思想に抗議する障害当事者全国連合 御中

 

                                   国民新党本部  事務局  

TEL:03-5275-2671

FAX:03-5275-2675

 

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 この度はご質問のFAXをいただきましてありがとうございます。回答文をお送りしますので、今後ともよろしくお願い致します。

 

1.尊厳死・安楽死法についてお尋ねします。

 

2.      臓器移植法について

臓器移植法制定時も、今年の通常国会での法改正についても、思想・信条にかかわるとし、党議を決めておりません。

 

3.      産科医療補償制度について

医療提供側の過失が明確でない医療事故により死亡もしくは高度の障害・後遺症が生じた患者を短期間のうちに救済するため、また、医事紛争の早期解決を図るため、すべての公的保険医療機関、薬局、介護施設において発生した医療等事故事例全般を対象に、訴訟提起権とは区別した公的な無過失補償制度を創設します。補償原資は保険料、健康保険料、公的支出とし、制度運営のための基金を創設します。これにより、産科のみならず、すべての診療科における訴訟リスクを出来る限り回避し、また、訴訟を提起しても医療側の過失を明らかにできず、補償を受けることができない患者側の負担も軽減します。

 

4.      脳死について

思想・信条にかかわるので、党としての見解をとりまとめておりません。

 

以上

 

お問合せ先

民主党総合選対本部・アンケート班

電話 03-3595-9026

 

yakuinkai.htmlへのリンク