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障害女性の差別を論じ合う
―複合差別問題、差別禁止部会(第18回)―
第18回差別禁止部会は5月11日(金)行われた。テーマは障害女性など複合差別。
はじめに、関西大学社会学部の加納恵子さんがヒヤリングの発表を行った。
現代社会の人々の意識、価値観によって、障害女性が二重の差別・困難を被り、生きにくい状況を強いられている。マスコミや企業にも責任がある、こういう状況を打ち破るには、当事者同士によるエンパワメントの取り組みが重要であり、そのことによって個々人の人権保障が可能になるのではないかとした。
続いてDPI女性障害者ネットワークの米津知子さんが発表した。性的被害など障害女性の置かれている差別の実態を、ネットワークの調査をもとに発表し、差別禁止法の中に、障害女性を盛り込むことの重要性を指摘した。
続いて難病問題について大野更紗さんが発題し、「難病はその疾患によって仕組みが違い、医療費や福祉が受けられないものがあり、多くの問題を抱えている」とした。
質疑応答では太田が加納さんに対し、「雑誌の中である女性が、“女性をおりる”ことによって、突き抜けた、とおっしゃっていたが、それは肯定的な意味合いではないですよね」と質問した。それに対し加納さんは「逆説的に言っているのであり、女を捨てなければならない状況が良いわけではない。」と答えた。
また米津さんは「性別に配慮する、だけでは、現状の性別役割分業を肯定する危険性がある」とした。
ところで太田は自らの施設体験を元に、施設で暮らす障害女性に対する性的被害が多いとし、障害女性を複合差別に入れるべきだと述べた。
「何故障害女性が必要か」という議論では、「障害者差別の枠組みだけでは救済されないケースもありえる」とする意見や、「複合差別を禁止する項目を入れた上で、さらに障害女性に光をあてる項目が必要だ」とする意見などが出た。
一方で「障害女性を固有の問題とする必要性が今日の議論では具体的にでていなく、反対だ。」とする発言もあった。
太田は「障害と女性はどちらも機能としての問題であると同時に、女性についてはこうあるべきだとする価値観や文化も含まれており、そういう意味からも障害女性を盛り込むべきだ。」と発言した。
次回、5月25日(金) 救済について
国は基本合意・骨格提言を無視するな!
全国一斉集会
日時:2012年5月16日(水)14時30分~17時
会場:参議院議員会館1階講堂ほか
≪参加申込先≫めざす会事務局
〒162-0052東京都新宿区戸山1-22-1(NPO)日本障害者
協議会内 ☎ 03-5287-2346 fax03-5287-2347
Eメール office@jdnet.gr.jp
主催:障害者自立支援法違憲訴訟全国原告団・弁護団、障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会
共催:薬害肝炎全国原告団・弁護団、ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国弁護団連絡会、原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会、全国生存権訴訟弁護団、全国B型肝炎訴訟弁護団、中国「残留孤児」国家賠償訴訟弁護団全国連絡会、東京HIV訴訟弁護団、大阪HIV訴訟弁護団、薬害イレッサ訴訟統一弁護団、ノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟東京弁護団、薬害ヤコブ病東京弁護団、他
詳しくはhttp://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/ めざす会ホームページ
※必ずめざす会事務局まで事前にお申込みください。
※今号は日本障害者協議会(JD)の協力によってつくられました。
ハラスメント、欠格事由、白熱議論
―「担当室は継続」、差別禁止部会(第17回)―
久しぶりの差別禁止部会。4月27日差別禁止部会(第17回)が行われた。この日のテーマは、ハラスメントと、欠格事由。
議題にはいる前に太田は東担当室長に「担当室は今後どうなるか。障害者政策委員会の構成と所轄は決まっているのかと」質問。東室長は「担当室は継続される。政策委員会の構成はほぼ決まっており、所轄は内閣府の制度改革推進会担当室である」と答えた。
続いてハラスメントについて議論。浅倉委員からはペーパーが出され、「ハラスメントと差別とは密接に関連。障害者に対するハラスメントも差別禁止法に組み込むべき」とする意見があった。太田からは「障害者と介助者との間、特に施設では障害者の行動を制限するような介助者の何気ない言動が日常的である」などと述べた。山本委員は「差別禁止法にハラスメントを含めるという考え方もあっても良いが、平等取扱いの原則とは違う類型になる」と話した。
次のコーナーでは、ハラスメントをどういう形で差別禁止法の中に組み込めるのかという議論となった。「障害者差別禁止法の目的と効果を考えれば、ハラスメントの概念を入れてしまうと曖昧になってしまう」という意見がでる一方で、「差別でもなく虐待でもなくその間のグレーゾーンとしてのハラスメントは差別禁止法の中に組み込まれなければならない。」という意見の両方があった。
浅倉委員は「男女雇用機会均等法は1980年代にできたもので日本において女性に対する暴力問題が社会全体の問題としてまで捉えられていない時期だったので、単純に比較することは難しい」とした。
続いて、障害者欠格条項に話題は移り、法の中に「欠格条項を修正し、または廃止する」ということを明記するかどうかについて池原委員からペーパーが出され、「直接差別については修正し、廃止するということを障害者政策委員会で、権利条約の視点に立ちながら今後議論していく」などが表明され、太田はそれを支持した。
続いて政府自治体が既存の法律等の差別の調査などをし「修正しまたは廃止することを義務づける規定」については、権利条約の批准を前提に必要ない、という意見が多く出された。ただし、権利条約のモニタリング機関が、障害者政策委員会だけで事足りるのかという意見も出された。
資格付与の前提となる試験の合理的配慮の必要性については「総則で差別の定義を明らかにし、合理的配慮の欠如は差別であるとするのだとしたら、資格付与について特別に改めて書き込む必要はない」という意見と、「念のため漏れのないように明記すべきだ」とする意見が出された。
次回は5月11日(金)女性障害者など複合差別。
…………………………………………………………………………………………
参議院での徹底審議求める<緊急行動Ver3>
5月8日(火)10~12時:参議院議員会館前集会+午後:議員要請行動
9日(水)10~12時:参議院議員会館前集会
10日(木)10~12時:参議院議員会館前集会+午後:議員要請行動
11日(金)10~12時:参議院議員会館前集会
15日(火)10~12時:参議院議員会館前集会+午後:議員要請行動
16日(水)10~12時:参議院議員会館前集会
14:30~17:00:「国は基本合意・骨格提言を無視するな!」
全国一斉集会(参議院議員会館講堂他)
*全国一斉集会の詳細は近日中に発表します!
4月26日(木)総合支援法案は、衆議院本会議を通過しましたが、ゴールデンウィーク明けの週から舞台を参議院に移します。基本合意の尊重と骨格提言の実現を求め、継続的な運動が求められています。立場や考え方を越え、大きな連帯のうねりをつくっていきましょう。なお上記は予定プログラムです。情勢によっては急に要請行動が入ることがあります。なるべく10時から11時の間にお集まりください。
※今号は日本障害者協議会(JD)のご協力によりつくられました。
中間整理できる
―第16回差別禁止部会、「役割が終わるまで」―
3月16日(金)差別禁止部会(第16回)は中間整理の2回目となった。
東室長は「これはまとめではなく、今まで出された意見を整理したもので、単に羅列したものである」とした。
その上で、委員からは、「合意しているものは合意している、とした記した方が、わかりやすくなり、これからの議論も進めやすくなるのではないか」などなど、中間整理の位置付けをめぐっての議論がある程度おこなわれた。結局、これらのことについては課題として今後検討していくことになった。
また、各論で議論されなかった女性障害者など結合差別は今後議論する、と東室長は述べた。
「はじめに」「総論」「各論」そのうちの雇用就労、司法手続きについて、整理案をめぐって、若干の修正の意見交換がおこなわれた。
この中で「国は個人に基本的人権を保障している…」と、ある記述について山本委員から「基本的人権を保障しているのは憲法であって、それに基づいて国が保障している」という仕組み的な提起と、その考え方に基づいての修正がおこなわれた。
第2のコーナー冒頭で、その前議論した修文の確認がおこなわれた。障害のとらえ方について、川島委員から「差別禁止法の障害の定義は、障害者基本法での定義にこだわるべきではなく」という趣旨の提起があったが、その修文の中で障害者か障害かという字句の問題で意見調整できず、東室長一任となった。
司法手続きの「長期拘束については、“起訴前鑑定”を改めて“鑑定留置”とする」ことにした。
次の交通・公共施設、教育、医療について議論となった。特に医療では、正当化事由のところで「自傷、他害のおそれのある精神障害者の強制入院は」とあるのを「精神障害者に限定されている強制入院は」という趣旨に改め、さらに「精神保健福祉法に定められている強制入院には、正当化事由が認められないという見解があった」というような内容の修正もおこなわれた。
最後は、これからの議論の進め方となった。4月からは、差別禁止部会は新しくスタートする障害者政策委員会の専門部会と位置づけられると、東室長は述べた。太田は、「骨格提言を意識した積み上げる議論を望む」と言った。今後、女性障害者など結合差別や、ハラスメントなど残された各論を行なっていきながら、骨格提言を意識した議論としたいところ。
太田が「この部会は、いつまでか」と尋ねたところ、東室長は「この部会の役割が終わるまで、差別禁止法がつくられるまで」と答えた。
次回、4月27日(金)
障害者総合支援法閣議決定をうけての声明
障害者の生活保障を要求する連絡会議
今日3月13日(火)障害者総合支援法案が閣議決定された。私たちの基本的立場は障害者自立支援法違憲訴訟団が国と交わした基本合意の遵守と総合福祉部会の骨格提言の全面的な反映である。その道こそ権利条約の批准の条件である。
今回の法案は、給付の単位を個人とするのではなく、世帯を単位としてとらえている点からも、支給決定における障害程度区分を残していることからも本質的に自立支援法の延長のものであり、新法とは言えない。それを新法と言い切ってしまう国や与党の感性を理解することは出来ない。そして何をもって「総合」としているのかわからない。
訴訟団の原告の思いや、全国の障害者ひとりひとりの思いにもっと向き合ってほしい。
一方で、「共生社会の実現をめざす」や「社会的障壁の除去」などを目的にいれ、また重度訪問介護に「等」を入れ、対象拡大の道を開いたこと、再検討期間を5年から3年に短縮したことなど、全国の仲間の力で、当初の厚労省案からほんのほんのわずかであるが、前進していることもしっかり見ていきたい。当事者運動の営みとそれに共感した与党関係者のささやかながらの、努力の足跡である。残念ながら「可能なかぎり」は入ったままである。
私たちは国会審議の場において、基本合意の実現と骨格提言のさらなる反映を様々な立場の当事者・関係者と共に訴えていくものである。
私たちは諦めない。どんなに怒りもがいても、一方で理性的でありたい。あるべき未来は“今”の少しずつの積み重ねによって形取られるものと信じるからだ。
2012年3月13日
「新しい形を提示した推進会議」
―3月12日幕を閉じる、4月からの政策委員会にどう引き継ぐか―
3月12日(月)制度改革推進会議が最終ラウンドのゴングをならした。
まずはじめに園田政務官からあいさつがあり、「この推進会議は新しい形の会議となりインターネット等を通じて国民のみなさんが参加し新しい施策のあり方について提起できたのではないか」と述べた。
続いて自立支援法と新法の経過について東室長と佐藤委員からあった。
「3月8日に民主党が総合福祉部会や訴訟団、JDFなどに説明をしたが骨格提言との落差は大きすぎる。可能な限りという文言をいれるなどある面では後退した部分もある。民主党の岡本座長は方向性は同じと言っていたが、方向性も明確にはなっていない」とした。
各委員からは推進会議の意見が軽んじられていたことなど、批判がでた。
それに対して園田政務官は「スピード感はなかったかもしれないが、これから段階的にやっていきたい」と述べると同時に、廃止問題については「理念的には廃止だが時間は必要であり段階を踏んでやっていくものだと認識していた」と語った。
続いて推進会議の評価について議論した。「当事者主体・当事者過半数のモデルをつくった」「インターネット等で情報を公開していった」「わかりやすい版を作った」「委員に合理的配慮を行った」「内閣府におき議論がしやすかった」「事務局も民間から多くとりいれ、議論をしやすくした」「第2次意見書のとりまとめのように民主主義の原理を貫いた」などの肯定的な意見がでた。
一方で問題点として「他省庁との連携が十分でなかった」「問題は浮き彫りにできたが、予算や制度上の壁にぶち当たった」「本当に国民的な議論となりえたかどうか反省が必要」「行程表はまもられたか」などの意見もだされた。
最後に4月からの政策委員会への期待について議論となった
「基本計画の策定や監督、政府への勧告のみならず、支援法などでも残された課題があり、政策全体について議論できるようにすべきである」とする内容の意見が多かった。ただ「条文上可能なのか」という意見も出され、東室長は「条文を柔らかく捉えていけば、政策全体についての議論は可能」という個人的見解とした上で述べた。さらに「自治体レベルでの合議体との関係を整理していかなければならない」とする意見もあった。
権利条約に批准すれば、政策委員会は権利条約の下のモニタリング機関となる。
最後に何人かの委員から、画期的な推進会議を運営してきた、議長や部会長、東室長をはじめとする担当室スタッフへの感謝の発言があった
また委員から東室長をはじめとする担当室スタッフに花束が贈られ、会場全体から大きな拍手となった
推進会議最終ラウンド終了の鐘の音は、ひとりひとりの胸にこれからの不安と期待を巡らせながら、余韻を残し、終わった。
医療、極力例外をなくす方向で
―やっと中間整理に入る、8月提言に向けて 差別禁止部会(第15回)―
3月9日(金)差別禁止部会第15回が行われた。テーマは医療、そして中間整理。
まず、精神障害分野特有の医療に関する事項が議論された。竹下・大谷・池原3名の委員による提出資料に基づいて池原委員が話した。「権利条約という観点から、自由の剥奪は差別、その上でインフォームドコンセントの徹底化を図り、地域社会で生きられる合理的配慮などを行っていくことが重要であり、インフォームドコンセントを否定するのは差別であるとする規定を置くことは現行法と抵触しない」などと述べた。
それに対して、川島委員は、「現行法の定めがある場合を除き、障害者が希望しない長期間の入院は差別である」という立場をとった。
太田は、インフォームドコンセントを徹底させることが現時点では重要という立場をとって、池原委員などの立場を支持した。医療観察法や精神保健福祉法の現状を変えていく必要があるという認識からだ。
次に相手方をどこまでにするかという議論になった。
医者や看護師、薬剤師などの医療行為者に加えて、医療検査技師や物品提供者、特別支援学校の教員やヘルパーなどの医療行為を行っているものすべてを含めるべきという議論が展開された。また窓口の職員など資格を持っていない人なども含めないといけないとする意見も出た。
「本人の生命・身体の安全に影響を及ぼす場合は」…などの例外規定は極力控えるべきとの議論となった。例えば「発達障害の人の行動の中には、多くの市民にとって迷惑や危害を及ぼすように見える場合もあるが、それは回りの環境がどういうふうになっているか、また周囲がどう受け止めるか、に大きく左右され、そして、合理的配慮を尽くしていくことによって解決されるはずだ」、とする意見もあった。
医療は他の役務サービスとは切り離すべきだというのが総意となった。
次に担当室から中間整理案が出され、論議した。中間整理をもとに、4月以降、今まで出せなかった意見も含め、8月の骨格提言に向けて、積み上げた議論をしていくことになった。今日の中間整理案では欠格条項について触れられていなく、太田が提起し、総論の中に入れられる見通しとなった。
来週の部会で再度中間整理について議論していく
次回 3月16日(金)
※訂正とお詫び 第243号で、差別禁止部会(第15回)とあるのは、(第14回)の誤りです。
※今号は、日本障害者協議会の協力によってつくられました。
民主党「障害者総合支援法案」について説明する
民主党は、3月8日(木)「障害者総合支援法案」について、総合福祉部会や、障害者自立支援法違憲訴訟団、日本障害フォーラム(JDF)などに、障害者自立支援法改正としての、障害者総合支援法案について説明を行った。
岡本ワーキングチーム座長は「百点満点ではないが、ゴールに向かって頑張りたい」とした。
参加者からは批判の声が続出し、予定終了時間を大幅に過ぎた。
特に「可能な限り」という言葉を入れているのは、国際的にも通用しないのではないか、という意見が相次いだ。
国と訴訟団の間では基本合意があり、「自立支援法の廃止」が明記されている。自立支援法をほぼ踏襲する改正案は、この点から考えても理解に苦しむ。
これから閣議決定を経て国会審議となる。それぞれのレベルで最善を尽くし、権利条約の理念にかなったものにしていくことが求められている。
障害連意見、民主党議員に出す
障害連は下記の要望書について、2月21日から27日に民主党関係議員に手渡し、あるいはFAXしています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2012年2月27日
議員各位
障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)
代表 伊藤雅文
事務局長 太田修平
障害者総合福祉法に関わる基本的な考え方(ご要請)
貴職におかれましては日頃より障害施策の推進にご尽力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、去る2月8日(水)開催されました制度改革推進会議総合福祉部会では、表記の件に関しまして、厚生労働省より考え方が示されました。
当日の部会でも多くの構成員が指摘しました通り、総合福祉部会でまとめられた骨格提言とは程遠いものであり、障害者自立支援法違憲訴訟の基本合意を軽んじたものといえます。
私たちが参加しています日本障害フォーラム(JDF)も、既にそのことについて懸念を表明しています。
重度の障害者が地域で当たり前に生きていけるようになることが、障害者権利条約への批准の最低限の前提条件となると考えます。
下記の事項に関しまして格段のご高配を賜りたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。
記
障害者総合福祉法の制定に当たっては下記を踏まえるべきである。
1.障害者権利条約、改正障害者基本法との整合性を保つこと。
2.障害者総合福祉部会の骨格提言を最大限尊重すること。
3.障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と国(厚労省)との基本合意文書(介護保険との統合を前提としないこと、障害者自立支援法は廃止)を遵守すること。
4.障害者自立支援法(つなぎ法含む)の利点については、障害者総合福祉法に反映させること。
5.障害者施策の目的として制定されてきた諸法律の理念、経緯等を尊重し【①措置から契約へ、②利用者負担の在り方、③サービス利用に対する選択権の保障、④地域生活の保障(=24時間介護)】、障害者総合福祉法の施行による法の秩序及び実施体制などを混乱させないこと。
6.障害者自立支援法から障害者総合福祉法への移行に際しては、円滑に実施するために必要な経過措置期間を設ける等、適切に対処すること。
7.利用者にとって分かりやすい納得感のある法案にするとともに、障害者総合福祉法の成立・施行までの障害者自立支援法との調整を含めて、具体的な工程表を明示すること。
8.障害者総合福祉法が円滑かつ適切に運用されるよう、実施主体である地方公共団体及び利用者、事業者等と十分に協議すること。
9.関係予算を確実に確保すること。
10.施行後3年の見直しを規定すること。
以上
【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連) 〒101‐0054 東京都千代田区神田錦町3-11―8
武蔵野ビル5階
TEL:03-5282-0016 FAX:03-5282-0017
(担当 太田)
【加盟団体】
船橋障害者自立生活センター
東京清瀬療護園自治会
全国頸髄損傷者連絡会
仰光会
東京都日野療護園入居者自治会
しののめ
心の灯
静岡障害者自立生活センター
全国脊髄損傷者連合会
どろんこ作業所
東京都多摩療護園入居者自治会
療護施設自治会全国ネットワーク
スタジオI
ピアサポート八王子
特定非営利活動法人 たんぽぽ
差別禁止の例外は?
―商品、役務、不動産、差別禁止部会(第14回)―
2月24日(金)第14回差別禁止部会が行われた。テーマは商品、役務、サービス。
まず相手方について議論した。業を行う者なのか、すべての人なのかということが焦点となった。これについて山本委員からは「業を行う者とは対価を得るだけではなくてその行為を相手方に反復して行っている者である。」とされ、それにはボランティアも含まれるのではないかとした。さらに、有償か無償かということも考えなければならないとした。
なお、韓国の差別禁止法は、“何人も”であり、日弁連案は、「公共的または商業的なサービスを提供する国、地方公共団体、個人、または事業者」としている。
続いて何が差別かについて話し合った。担当室からは、・商品や役務の提供を拒むこと、・商品や役務の提供に当たって不当な条件を付すこと、などがあげられた。
日弁連案では「サービスの提供を拒否もしくは制限し、又はサービス提供について不利益な取り扱いを行うこと。」とあるが、川島委員からは拒否、制限自体が不利益なのではないか。という指摘があった。これに対して池原委員は「この案をつくったときは不利益だけが差別ではなくて、障害児教育にみられるような区別や排除、そういうものを念頭においてつくった」とした。
続いて、何が例外かについて話し合った。
これに関連して山本委員から私人間の契約の自由について提起され、私人間においては憲法の基本的人権の遵守というものはなくて、契約の自由に基づいて損失を被った側を国家が保護する仕組みであるとした。
強制的な契約ができるかどうかが議論のところだとした。
例外規定を設けるかどうかについては、商品やサービスの提供の本質が損なわれる場合については、例外規定は仕方ないという意見があったものの、具体的な例示については差し控えるべきだと太田は言った。また「日弁連案にあるように生命・身体・財産の保護のためやむを得ない必要がある場合」などの例外規定についても拡大解釈される恐れがあるということで、慎重にすべきとする意見があった。
スポーツジムの約款に障害者を入会させないなどのものがあるが、合理的配慮について川島委員からは制度や慣行、慣習、観念なども差別の基準に入るとした。
不動産については、差別禁止法がつくられた場合、借り主である障害者から部屋の改造要求があった場合、貸し主は、合理的配慮によって求めに応じる義務があるかどうか、という意見もでた。また、賃貸住宅の一定割合についてバリアフリーにするという考え方をもたないと、障害者の住居における問題が解決しないのではないか、という意見もでた。
その他電車とホームの段差をなくすなどのバリアフリーを進めれば、車いすの人が何本も電車を待たされることはなくなるといった合理的配慮関係の話もあった。
次回3月9日(金)。
※今号は日本障害者協議会(JD)の協力によってつくられました。
政府・与党への怒りの声渦巻く
「諦めないぞ!」2.13緊急フォーラム
「いったい誰を信用すればいいんですか?誰が責任をとるんですか!」「でも、まだ決まったわけではない、みんなで支え合って最後まで頑張ろう!」悲痛な訴えと、状況を変えていこうとする発言が交錯した
2月13日(月)障害者自立支援法違憲訴訟団の主催で「基本合意を完全実現させる2.13緊急フォーラム」が行われ、全国から約650人が集まった。
骨格提言を軽んじた厚生労働省の総合福祉法(仮称)案に対する怒りの声が出る一方で、これをきっかけに新しい運動を展開しようという強い意志が確認された。
竹下弁護団長の力強い挨拶、藤井世話人の挨拶、障がい者制度改革推進会議担当室東室長からの挨拶、ろうあ連盟などからの連帯挨拶、各政党からの挨拶と続いた。
原告の人たちからは次々と怒りの声、「諦めないぞ!」の声が湧き上がった
民主党ワーキングチームでは、訴訟団からのヒアリングを始め、今週来週にかけて検討がすすめられ、今月中には案がつくられるとの見通し。
「来年8月までには自立支援法を廃止し、廃止条項を設けることや、骨格提言を反映させた新法をつくること」などをアピールし採択、集会終了後めざす会は、手分けして地元の議員を中心に要望活動を行った。
教育、すべての段階で差別禁止を
―情報・教育、第13回差別禁止部会―
第13回差別禁止部会は2月10日(金)「情報」「教育」について議論された。
まず最初に情報。東担当室長から「情報の受けての場合と送り手の場合と分けて考えることも可能なのではないか」と問題提起。
それに対して川島委員などから「分けて考える必要はないのではないか。誰がどのような義務を負うか」ということが重要、という指摘がされた。東室長は「分けろと言っているのではなく漏れのないようにするにはどうしたら良いかという視点で提案した」と述べた。
議論では、一般公衆に情報が発信されているマスメディアや公的機関については、差別禁止の対象と当然になる、という認識が共有されたように見える。太田は職場、サークルなどについても基本的には対象にされるべきだ、とした。
ただ、マスメディアの場合は、みんなが知るべき基本的情報の場合は対象となるが、必ずしもそうではない情報については、契約という概念から、送り手の方が、受け手を選ぶ権利もあり、表現の自由との兼ね合いで考えていく必要がある、という意見が委員からあった。コンサートでの障害者が入れるかどうかという議論におよび、誰と契約するかは自由であるという意見も出された。
それに対して竹下委員は「障害者も娯楽・レクリエーションに参加する権利があり、コンサートに入れないのは差別そのものだ」という意見を出した。
続いて教育。対象はどの段階までかということについてはすべての段階における教育ということで認識は一致した。これについては竹下・池原・大谷三者による連名の意見書も出され、教育に関するすべての過程において障害を理由に不利益な取り扱いをしてはならない、とした。これに対して川島委員は「もっと広げて障害に関連することを理由に」としたほうが良い、とした。
川島委員はさらに合理的配慮について述べ、「学校側・相手側の本質的な基準を変更しない範囲で学校などはその人にあった様々な合理的配慮を行わなければならない」と発言した。さらに、川島委員は障害者一般を想定した事前的改善措置という考え方を入れるべきとした。
この事前的改善措置について東室長はバリアフリー法など現在の施策との関係で、差別禁止法に盛り込むべきかどうかは、さらに慎重に検討していく必要があるとした。
太田は「学校教育法施行令で重度の障害のある子が就学決定を受けるに当たって別の仕組みで行われていることが問題だ」としたが、東室長は「それは文部科学省でも現在検討されていることで、ここでは差別禁止法においてはという論点で議論したい」と答えた。差別禁止部会の限界なのか?この学校教育施行令で別な取り扱いをされていることが、今の障害児教育の大きな問題点なのである。そこを解決して、権利条約のインクルーシブ教育が実現されるのだ。
次回、2月24日(金)
※今号は日本障害者協議会(JD)の協力によってつくられました。
緊急時、差別禁止条例などについて意見交換
―障害連、東京都と話し合う―
2月9日(木)障害連は、東京都と話し合いをもった。障害連からは、9名が参加し、都側からは、藤井自立支援課長、上野同課地域生活支援係長などが対応した。住宅部局からも担当者が対応した。
震災などの緊急時の備えについて、「防災計画に基づいて、市町村に対して指針を作るように求めていて、避難所のバリアフリー化や二次避難所の指定についても求めている」と答えた。障害連からは、「人工呼吸器をつけて生活している人を多く、命に関わる問題なので、自家発電機器などの優先的給付が必要」との意見が出された
差別禁止条例については、差別をなくす必要性の認識を示しつつ「定義が難しい。国としてしっかりつめた議論をしてほしい」と答えるにとどまった。
生活施設の問題点が出されたが、結論的には待機者の数の問題、という視点を持ち合わせながらも、国の総合福祉部会での議論ともなっているが、サービス全体の質と量を底上げしていく必要がある、という認識を共有した
都からは、「アパートを借りようとする障害者に行政が保証人となるシステムを」という要求に対して、高齢者住宅財団「家賃債務保証制度」制度が紹介された。これは障害者も対象となるらしいが、家賃を滞納したときの制度といえる。抜本的には東京都の障害者住宅を増やしていくことが求められるが、「現状は建て替え住宅のみ」との回答
この他、ヘルパー問題、障害者の入院時の介助保障問題について提起したが、昨年と同様、東京都の基本的立場を述べ、市区町村の判断に任せるとした
過去東京都の障害者施策が、国をリードしてきたことを考えると、改めてそういう意気込みを持って施策を進めてほしいと思う。
「総合福祉法」厚生労働省案示される
―失望と怒りの第19回総合福祉部会―
2月8日(水)第19回総合福祉部会が予想通り荒れた。津田政務官が途中から出席となったが、企画課の中島課長が冒頭厚生労働省案を中心に説明した。
「障害者基本法改正を踏まえ、自立支援法の目的を変え、共生社会の実現、社会的障壁の除去というものを目的にした法律にし、その目的の変更によって自立支援法は廃止されるものととらえている」また制度の谷間問題については「治療法の未確立な病気については法律に基づいて障害に加えていきたい」そして支給決定のありかたについては「障害程度区分は5年間をメドに検討していきたい」とした。利用者負担については「つなぎ法によって低所得者については利用費無償となっている」とした。
それに対して佐藤部会長は「骨格提言がほとんど反映されていないに等しい私たちはいったい何をしてきたのか」と不快感をあらわにした。さらに委員からは「厚労省はゼロ回答で残りの時間何を議論せよというのか」と怒りの発言があった。
津田政務官は挨拶の中で「骨格提言は障害当事者の思いがこめられたものであると承知している」と述べた。
JDFから藤井委員、森委員が厚労省案とこの部会の考えとは大きな隔たりがあることに愕然としている。「JDFとしては具体的に骨格提言を実現させるための工程表を作っている」などと述べた。
自立支援法の廃止か改正か、という論点について津田政務官、中島課長は「実質的な廃止であると認識している。もし、廃止条項をつくるとしたら旧法との連続性が現場を大混乱に陥れる」などと回答をした。その他の委員から「廃止でなければ納得できない」「技術的に可能だ」とする意見が出される一方で、「廃止は混乱を大きくするだけ」とする意見もだされた。
山本真理委員からは「厚労省案は権利擁護を抜かして相談支援としている。これは恐ろしい。また地域移行はグループホームあるいはケアホームだけなのか到底納得できない」と述べた。
福島智委員は「日本に1年間いなかったが、この動きに驚いている。民主党が自立支援法廃止をマニフェストに掲げ、基本合意まで結んでいるのにこのありさまには何を信じていいかわからない」と発言した。
竹端委員は「JDFが工程表を明らかにしたのだから、今後民主党はそれを参考にし、再検討し、総合福祉部会を再度開いてほしい」とした。大濱委員など何名かの委員も同様の意見をだし、「続けてほしい」の声が相次いだ。
これに対して津田政務官は、「今日の意見を参考に政務三役と民主党ワーキングチームとでさらに検討を進め法案化させていきたい。JDFの工程表は参考にしたい」と挨拶した。
「続けてほしい」の声に対して東室長は「三月半ばあたりから改正基本法による政策委員会が動き出す。推進会議も役目を終えてそれに引き継ぐ形となり、総合福祉部会の役割も骨格提言を出したことにより終了しているので、どのような形でできるか考えたい」と答えた。
最後のやりとりについては釈然としないものが残る。委員からの「部会を再度開くべきだ」との意見に対し、担当室も正副部会長も具体的な対処について答えていない。予定調和的な国会の審議を見るかのようであった。日本という国は積み上げての議論をさける傾向にある。
いずれにせよ、これからの運動が、新法の成否あるいは内容を決めていく。
合理的配慮についての厚労省、文科省ヒアリング
―求められる議論の統合化、差別禁止部会(第12回)開かれる―
1月27日(金)差別禁止部会(第12回)が行われた。
まず厚生労働省からのヒアリング、労政審で検討されている合理的配慮などのありかたについて報告された。
2009年7月の「労働雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会」で中間まとめを出したとのこと。
そこでは、事業者側に合理的配慮を課すことの合意は取れたとのこと。
質疑では、「差別禁止法制が作られた場合、厚生労働省が検討しているものが優先するのか、それとも差別禁止法が優先されるのか」について委員から出されたが、今の段階では具体的に答えられないとのこと。
今の雇用促進法が障害者の権利ベースの観点に立った法律でない以上、そこに合理的配慮が加わっても、障害者の権利は保障されないのではないかなどという意見が出されたが、研究会に持ちかえるとのことであった。
次に、文部科学省からのヒアリングがあった。特々委の合理的配慮のあり方ワーキングチームの考えが明らかにされたが、委員からは、異別取り扱いの現実、就学先の決定等の問題で様々なトラブルがある、などの意見が出された。これに対して、文部科学省は「就学先の決定については、本人・保護者・学校、三者で決めていくシステムとした」と答えた。
「この内容は医学モデルに近いものではないか」という発言に対して、ICFをふまえるようにしている」とも答えた。
また義務教育は、財政面においても国の責任が大きい、とする発言もあった。
さらに「特別支援学校を合理的配慮として考えるのはおかしい、福祉的なニュアンスが強い」などの意見が複数の委員からなされたが、「今日出た議論は委員に伝えておきたい」と明言を避けた。
最後に、太田は合理的配慮の検討を、複数の省庁バラバラに行うのではなく、統一するように求めた。
ヒアリングを終了し、担当室から、次回部会での議論予定の、「情報とコミュニケーションの分野における差別について概念整理のための担当室メモ」が出された。
これに関連して太田は発言し、「今日1時半ごろ緊急地震速報が出て、サイレンと音声で知らされたが、この内閣府の部屋では聴覚障害者への対応がなされていなかった」とした。
東室長は、「アメリカではADAがあり、光による情報提供があり、アメリカにいた時、自分も緊急時、音ではなく、その光によって気づくことが出来た」と話した。
この日川島委員から、資料として「総則試案」が出されていたので、太田はその取扱いについて尋ねた。東室長は「春以降まとめに入るので、その段階でまた出してほしい」と答えた。
差別禁止部会、今少し議論の積み上げが求められている。
次回日程 2月10日(金)
※今号は日本障害者協議会の協力によってつくられました。
2.13基本合意の完全実現をめざす緊急フォーラムへの参加を呼びかけます
―午後1時から、参議院議員会館―
総合福祉法がどういう姿になるのか全く見えてきません。今国会には提出予定となっています。現在、民主党のワーキングチームで検討されていますが、その内容はまだ明らかにされないままです。昨年秋、総合福祉部会は、骨格提言を出し、当時の蓮舫担当大臣に推進会議として、手渡しています。自立支援法を廃止し、新法を制定することは、自立支援法の訴訟団と国の間でも約束されたこととなっています。
自立支援法改正という形になり、中身もそう変わらないのではないか、という憶測も飛び交う中、障害者自立支援法違憲訴訟団として、もう一度、基本合意文書の完全実現を求め、総合福祉部会の骨格提言が十分に反映された、総合福祉法をつくっていくという立場にたち、2月13日(月)午後1時から参議院議員会館で緊急フォーラムを行うことになりました。訴訟関係者のみならず、広く参加を求めるフォーラムです。基本合意と骨格提言の完全実現を求め、皆さんの参加と協力を呼びかけるものです。
記
日時:2月13日(月)午後1時から3時半
会場:参議院議員会館講堂
内容:主催者挨拶、原告挨拶、弁護団挨拶、連帯挨拶、議員挨拶、などを予定。
※なお、参加を希望される方は、基本合意の完全実現をめざす会事務局(TEL 03-5287-2346
FAX 03-5287-2347 E-mail office@jdnet.gr.jp)までお願いします。
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「総合福祉法の進捗状況を聞くべき」(福島智オブザーバー)
―災害と障害者について、第37回推進会議―
福島智オブザーバーは発言した。「総合福祉法がどうなっているか。制度改革推進会議にも責任がある。政府を呼んで進捗状況をただすべきだ」
これに対して東室長は、「総合福祉部会を開催するよう厚労省に要請をしているところ」と答えた。これは推進会議終了直前のやり取りだ。まさに制度改革推進会議の責任は大きいと思う。
推進会議とその構成員は、自らに託された役割と責任を覚悟をもって果たしてもらいたい。
ところで震災から一年が経とうとしている。1月23日(月)第37回推進会議が行われた。テーマは災害と障害者。まずはじめに東室長から「担当大臣が岡田克也副総理に替わった」との報告があった。
南相馬市役所の西浦氏、JDFみやぎ支援センターの小野氏、きょうされん岩手支援センターの小山氏、被災地障がい者支援センターふくしまの白石氏、ゆめ風基金の八幡氏から報告を受けた。
「災害時要援護者名簿」がほとんど役に立たなかったことや安否確認において、個人情報保護が壁となっていることなどが明らかにされていった。
議論では災害時要援護マニュアルが全く役に立たなかったことや、どういう支援が必要かということを災害時要支援名簿に書く欄がないことが指摘されていった。
南相馬市がなぜ災害時要援護者名簿の開示にふみきったか、という問いに対し個人情報保護法の中に個人の生命、身体、財産が危険にさらされる時は、開示できるという条項がある。特に人工透析の患者さんから生死にかかわるということで、強い要望があり、開示を決定した、と話した。
さらに県や基礎自治体、支援する民間団体、それぞれの間で情報共有が行われていないことや、自治体職員が上からの指示待ちという受け身的姿勢についても多くの人から意見が出た。
避難所については福祉避難所設置の重要性、福祉事業者の自覚の必要性が出されると同時に、バックアップ体制の確立を前提に一般避難所に障害者が行けるように情報提供や様々な工夫が必要だという議論があった。
最後に仮設住宅が全くバリアフリーとなっていない問題や、災害がいつ起きるかわからない状況の中で、中央障害者防災センターのようなものを設置してはどうかという提案、原発災害も受けている福島などは、障害者など災害弱者が中心となって復興を果たすべきだ、津波などでまち全体が押し流された陸前高田市は、ユニバーサルデザインでまちを復興させるチャンスだと考えている、などの発言があった。
また、山の上が安全だということで、入所施設を増やそうとさせるのではなく、地域で安心して暮らせるようにすべきだ、などの意見も出た。
次回は3月12日(月)
障害連、厚労省に質問書を出す
12月22日(木)障害連は、厚生労働省に以下の質問書と懇談のお願いを出した。
2011年12月22日
厚生労働省 社会援護局
障害保健福祉部
部長 岡田 太造 様
障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)
代 表 伊藤雅文
事務局長 太田修平
総合福祉法(仮称)について
貴職におかれましては日頃より障害者施策の充実にご尽力されていることに、心より敬意を表します。
障がい者制度改革の一環として、昨年秋障がい者制度改革推進会議でまとめられた「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」に対し、私たちは大きな期待を持っております。
障害の種別や程度に関係なく、地域社会の中で人間としての尊厳を持って生きられる支援の施策化の一日も早い実現を私たちは切望しております。
特に以下の事項について、関心を寄せておりますので、法案の中にどう組み込もうとされているのか、ご回答いただければ幸いに存じます。
1.
支給決定について
骨格提言では、支給決定に際し、個人の望む暮らし方を最大限尊重することを基本とすることが述べられており、これまでのコンピューター判定を基本とする障害程度区分を廃止して、支援ガイドラインを創設し、それに基づいたサービスの必要性などがうたわれています。必要に応じて当事者と市区町村が協議調整をしていくシステムも提案されています。
日本においてはきわめて画期的な考え方であり、法案の中にどう盛り込まれようとされているのか、お考えをうかがいたいと存じます。
2.
相談支援について
骨格提言では、障害・疾病等の理由があって生活のしづらさ、困難を抱えている人々に幅広く対応するものとされ、さらに障害者本人の抱える問題全体に対応する包括的支援の継続的なコーディネートがうたわれています。
この包括的相談支援体制について、法案の中にどう盛り込まれようとされているのか、お考えをうかがいたいと存じます。
3.
障害(者)の範囲について
障害によっては制度の谷間に置かれ、サービスが受けられない人が少なくないという議論が出てきてから、長い月日が経ちます。骨格提言でも包括的既定の必要性がうたわれています。具体的にどう定義されていくのかについて、お考えをうかがいたいと存じます。
4.
地域医療について
障害の種別や程度に関係なく、医療を必要とする人たちも病院ではなく、地域社会で暮らしながら医療サービスを受けて生活したい、と願っています。骨格提言では「地域における障害者の生活を支える医療」の実現に向けた理念と制度基盤の構築、がうたわれています。法案の中にこれをどう反映させようとしているのかお考えをうかがいたいと存じます。
5.
居住の場について
骨格提言でも、「地域移行」の法定化、「地域基盤整備10か年戦略」(仮称)策定の法定化がうたわれており、これらのことが具体的に推進されなければ、真の意味でのインクルーシブ社会の実現には至りません。これらについて法案の中にどう反映されようとしているのかお考えをうかがいたいと存じます。
2011年12月22日
厚生労働省 社会援護局
障害保健福祉部
部長 岡田 太造 様
障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)
代 表 伊藤雅文
事務局長 太田修平
懇談のお願い
日頃より障害者施策の推進にご尽力されていることに心より感謝申し上げます。
以下の事項について、懇談の場を設けていただきたく、心よりお願い申し上げます。
記
1. テーマ 別紙質問書に基づく懇談
以上
契約の重み
太田 修平
日本という国は、契約をないがしろにする傾向にある。なにか物やサービスを買ったりすると、契約書が付いてくる場合が多いが、それは細かい字で書いてあったりして、読まないことを前提にしているかのようである。よくよく考えてみると、民主主義社会は、法律という、国家と人、人と人との契約(約束事)によって成り立っているのである。
ようやく最近、日本でも選挙のときは各政党がマニフェストを明らかにし、有権者・市民との契約をするようになってきた。しかし、そのマニフェストが次々とホゴにされているのが日本の現実である。マニフェストを選挙のときだけの都合の良い道具と考えてはいけないのである。約束できないことは掲げてはいけないのである。
12月13日(火)障害者自立支援法違憲訴訟の基本合意に基づく、国(厚生労働省)と元原告、元弁護団との定期協議が行われた。
藤岡元弁護団事務局長によって、国会などにおける厚生労働大臣の「障害者自立支援法を廃止し・・・」という、いろいろな場面における答弁が引き合いに出され、ようやく厚生労働省の担当責任者は「厚生労働省として、今はその考えに変わりはない」と答えた。しかし、そのやり取りの前では、自立支援法廃止と新法制定について明言を避け、「与党の皆さんと協議しながら進めていきたい」とした。
自立支援法訴訟が全国各地で提起され、その合憲性などについて元原告たちは争っていったが、国の障がい者制度改革という方針のもと、国は元原告たち訴訟団に対し、和解を申し入れ、訴訟団はそれに理解を示した上で、訴訟を中止し、基本合意が結ばれたのである。
だから、この基本合意は障害者施策の重要な契約事項なのである。藤岡事務局長も述べていたが、それはどんな政権になろうと一度結んだ契約はどちらかが破棄をすむ旨を伝えない限り、有効なはずである。
与党のみならず野党にも、そして厚生労働省の官僚の人たちにも、契約の重みを今一度かみしめてほしいものだ。
バリアフリー施策を権利ベースに
―ユニバーサルデザインと合理的配慮、差別禁止部会(第11回)―
12月9日(金)第11回差別禁止部会が行われた。その日は、交通機関と公共的施設がテーマだった。
最初に東室長からバリアフリー法についての簡単な説明があった。
その後、太田から「バリアフリー法について説明があったが、障害者がトラブルに多くあっている現状を見るときに、差別禁止法によるバリアフリー法ではなく、バリアフリー法が独自に存在しているからだ」と発言した。
「交通機関の切符を買うときに、一般の市民とは違うシステムで買わされる」など、今のバリアフリー施策が権利ベースで行われていないことが次々と出されていった。
交通機関と公共的施設の対象範囲について議論になり、バリアフリー法にならって、不特定または多数の交通機関、施設なのか、不特定かつ多数なのかという議論が展開されたが、そもそも「不特定」「多数」とは何なのか、なぜバリアフリー法にあるのかという問いかけが出され、これについては国交省に確認してみるという東室長の回答があった。
次のコーナーでは、これらの問題についてどういう場合に適用除外が認められるか、であった。
多くの意見は実体験から障害を理由とする差別や拒否の適用除外があってはならない、というものであった。生命・身体の安全を守ることができない場合、このような適用除外規定が現行法規にあるが、「これは障害のあるなしに関係ないこと」と太田は指摘し、また「構造上やむを得ない場合」についても合理的配慮や代替措置が可能となるはずだ、という意見が多くの委員から出された。
続いて合理的配慮のあり方について議論が移った。永野専門協力員からアメリカのADAのアクセシビリティーに関する連邦からの補助金のあり方などに関する報告があった。引馬専門協力員からはEUの報告がされた。
議論では、ユニバーサルデザイン的な考え方による施策と、一人一人に着目した個別性の高い合理的配慮の組み合わせが求められる、とする意見が多く出された。
最後に今後の部会で話し合うテーマについて議論された。東室長からは、○日常生活・商品、役務・医療・不動産 ○労働(第9回会議) ○教育 ○公共的施設、交通機関の利用 ○情報 ○選挙等(第10回会議) ○司法手続(第10回会議)などが提起された。
委員からは、法律的な効果、女性障害者など複合的障害者、障害児、文化的生活、ハラスメントなどなどが出された。
これらの課題を来年の夏までに形あるものにどのようにしていくのか、である。
障害者差別禁止法の制定の議論の一方で、法務省サイドでは包括的な人権擁護機関の設置が検討されており、今後それとどうつなげていくかも大きな課題となるだろう。
次回 2012年1月27日(金)
※今号は日本障害者協議会(JD)の協力によってつくられました。
親子、障害、そして総合福祉法
太田修平
今日、ある会合があった。障害のある人の親御さん(特に知的障害)が多く出席していた。
その時思い出したことがあった。私が長年暮らしていた施設を出る考えを両親に話したときのことだった。両親、特に母親は「施設を出て地域で生きるなんて考えないで。私たち親はあなたが安心な場所で暮らしてくれることを一番望んでるの。それがあなたの一番の幸せよ」と泣きながら私に訴えたのだった。
両親は私をとても可愛がってくれた。だけど私が自己主張すると必ずこう言うのであった。「あなたには何もわからないのよ、親のやることにつべこべ言うことないんだから、あなたにとって一番いいようにしてあげるんだから」と。そこで親子喧嘩が始まっていく。友達に聞くと、どこのうちもだいたいそういう傾向があるようだった。一部の人は親に逆らっても無駄だと思い、言うがままに任せていた。そうすると親の目からは、「この子は自分では何も考えられない」と映ってしまうようだった。
親子関係は難しい。子どもに障害があると特にそうだ。どこの親も「子どもはいつまでも子ども」だという。障害の場合は、原因の多くを障害のせいなんだととらえる。親はいつの時代も子が「できない」理由を見つけ出そうとする。
今度できる総合福祉法は、障害のある本人が主人公として人生を歩めるためのものにしていかなくてはならない。親の思いや干渉はほどほどのところで、ガードできる仕組みである。ほどほどはあっても良い。それが普通だ。
子どもは親が思うより、ずっとずっと考えているのだ。ときには存在全体が、思考し、表現し、訴えているのだ。
司法関係者に教育トレーニングを
―政治参加の実質的保障が必要、差別禁止部会(第10回)―
11月11日(金)差別禁止部会(第10回)が行われた。まず、この日は司法手続きについて。
東室長から法務省側の取り組み(推進会議でのヒアリング)が報告された。これに対し大谷委員は「現状との違いを強く感じさせられる、例えば刑事施設では手話は暗号として解釈され使うことが禁止されている」という、などの多くの問題があるとした。
また別の委員からは知的障害を伴わない発達障害について誤った対応が多くなされていることが挙げられ、司法へのアクセスについて司法関係者の教育トレーニングの重要性が出された。
さらに司法手続きの中で、どういう合理的配慮がなされたほうが良いか、という調整機関の必要性がある、などの意見もあった。この調整機関は司法手続きに限らず、あらゆる分野で求められる、という趣旨であった。
差別禁止法以前に、各個別法の検証が必要であるという意見もあった。
続いて、「選挙等」について議論された。太田をはじめ、各委員から「選挙等」というより政治参加、政策参加、被選挙権の問題として取り上げられるべきだとした。太田や池原委員は、施設や精神科病院で暮らす人の選挙権が実質的に奪われているのではないか、と発言した。また、地方議会で言語障害がある議員が自ら選択する方法で発言する機会が奪われたことは、国民主権が侵されているという発言もあった。
さらに、選挙公報の点字版が作られていない実態についても言及があった。
最後に、今後の議題について東室長から示され、「差別禁止法の立法化でできる部分と、他の法制度の改正が求められる部分があるだろう」「救済機関については、人権救済法をにらみながら、調整する場面も出てくるかもしれない。いずれにしても、各論がある程度でないと、救済機関には移れない」とし、来年の夏までには提言をまとめていきたい、とした。
次回、12月9日(金)
※本号は日本障害者協議会(JD)の協力によって、つくられました。
JDF大フォーラム1万人参加
―骨格提言の重要性をアピール―
障害者運動の歴史がまた新しく塗り替えられた。「創ろう みんなの障害者総合福祉法10.28JDF大フォーラム」は1万人の参加のもと、10月28日(金)日比谷野外音楽堂で行われ、集会の後、銀座方面にパレードをした。
JDF(日本障害フォーラム)は、日本の障害者団体のほとんどが構成団体もしくはその関係グループとして関与している。
今回のフォーラムは、去る8月に総合福祉部会でまとめられた骨格提言を新法の中で反映させる事の重要性を訴えるもの
多くの来賓者、ほとんどの政党の国会議員たちも、口々に「権利条約の重要性」や「新しい施策の必要性」を語ってくれた。
また被災3県からの代表者も発言し、厳しい状況、復旧・復興・新生や共生社会の実現をアピールした。
なお、集会で採択されたアピールは以下の通り。
創ろう みんなの障害者総合福祉法を!10.28JDF大フォーラム アピール
JDF(日本障害フォーラム)は、結成以来、障害者権利条約の策定-批准に向けて取り組んできました。今、条約批准に向け「障がい者制度改革推進本部」と、そのもとに「障がい者制度改革推進会議」が設けられ精力的な議論が進められています。推進会議は、「私たち抜きに私たちのことを決めないで!という条約の基本精神に基づいて運営されており、まさに画期的なものです。
昨年6月にまとめられた「障害者制度改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)」では、障害者基本法改正、障害者総合福祉法、障害者差別禁止法制定などの改革のロードマップが示されました。その後、第一次意見を受けて、「制度の谷間のない支援の提供、個々のニーズに基づいた地域生活支援の整備等を内容とする障害者総合福祉法(仮称)の制定に向け、平成24年通常国会への法案提出、25年8月までの施行を目指す」などとした閣議決定がなされました。
昨年4月には、推進会議のもとに、障害者および家族、そして多くの関係者による「総合福祉部会」が設けられました。「障害者権利条約」と、自立支援法訴訟の「基本合意文書」を指針に、さまざまな立場の構成員が議論を重ね、今年8月30日に「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」が、構成員55人の総意としてまとめられました。9月の推進会議の了承を経て、蓮舫・障がい者制度改革推進本部副本部長に手渡されました。
多くの障害者・家族・関係者は、この骨格提言に大きな期待を寄せています。
東日本大震災は、計り知れない程の甚大な被害を私たちに及ぼしましたが、一方で、あらためて共生社会のあり方を考えさせてくれました。「一人ひとりの存在が心より大切にされ、誰もが排除されることなく社会的に包摂される」とした骨格提言に基づいた法制定がなされるよう、私たちは国会と政府に対し、以下の点を強く求めます。
記
1.55人の総合福祉部会構成員の総意としてまとめられた骨格提言の重みを受け止め、
法案化とその制定に際して、骨格提言を最大限尊重し反映させること。
2.骨格提言が反映された障害者総合福祉法を立法化するため、十分な予算を確保すること。
2011年10月28日
創ろう みんなの障害者総合福祉法を!10.28JDF大フォーラム参加者一同
基本計画も社会モデルに
―第36回推進会議―
10月24日(月)の第36回推進会議のテーマは「基本計画」。
冒頭に東室長から現在の障害者基本計画がつくられていった経過説明があった。
まずはじめに現行の基本計画の到達点について議論されたが「他の市民との平等という観点からどの程度が目標達成されているか」「基本計画を政策実現のツールとして使うことを考えるべき」などの意見があった。
各論に議論はうつり、「現行の基本計画は差別の視点が入ってない。また、インクルーシブ教育という観点もない」という意見や、「精神障害者についてはその施策の推進、社会的入院の解消などがあげられているが、実態は変わっていない」あるいは「防災についてかかげられていたにもかかわらず、東日本大震災で、障害者は他の市民より約2倍の犠牲がでている。計画は生かされていたのか」などの意見も出された。
また、数値目標などが10年前かわっている部分もあり、数値目標がどこからはじきだされているのか、などの疑問もだされた。
さらに、「ユニバーサルデザインといいながら盲ろう者には最近のATMは使いにくくなっている」や「情報コミュニケーションについてもっと重点をおくべきだ」とする意見、「情報コミュニケーションという定義をもう少し明確にしないと何か抜け落ちるものがあるのではないか」というような発言もあった。
また、雇用・就業に関して「もっとデータが必要でそれに基づいた計画がたてられるべきである」などの意見もあった。
最後のコーナーでは、新しい基本計画をどのようにつくっていくか、について議論された。理念としては、権利条約や改正障害者基本法と同じように、社会から分け隔てられることのない共生社会の実現、すなわち社会モデル的な考え方を示し、具体的には、「女性障害者の問題」「地域資源整備の具体化」などなどについてあげられた。
また、新しい基本計画が改正障害者基本法にある障害者政策委員会によってつくられていくことから、早めにそのフレームをつくっていくことが重要、との意見も出された。
次回11月21日(月)
差別の類型を2類型に
―各論に入る第9回差別禁止部会―
10月14日(金)の第9回差別禁止部会では差別の類型について2類型でいく方向性が合意されつつあった。
冒頭、協力員などから今後の議論の整理のために、というメモが出され、議論は差別の類型化に重点が置かれた。
メモでは4類型案つまり、直接差別、間接差別、関連差別、合理的配慮を行わないこと、という考え方と、2類型案、つまり、不均等待遇、合理的配慮を行わないこと、の2つの考え方が示された。
一方竹下委員、大谷委員、池原委員の連名で、「差別の類型に関する規定のあり方」というメモも出され、これは協力員のメモの2類型案に考え方は近いが、表現は差別に対してより厳しいものとなっていた。
2類型案となった場合、直接差別という考え方がなくなり、すべてについて抗弁事由の余地が生まれてしまう、という議論もあったが、労働・教育など各則ベースでそのことをしっかり議論すればよい、という意見も出た。
つづいて、厚生労働省の労働政策審議会障害者雇用分科会が「労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する中間的な取りまとめ」を出したが、ここでも差別禁止がうたわれており、この部会との関係をどうすみわけていくか、ということが議論となった。
他の省庁の考え方を部会としても取り込んでいって良いのではないかとする意見の一方で、雇用促進法は障害者が働ける環境を進めていく法律であり、差別禁止法はそれをしなかったら当事者としても裁判所への請求権が生まれるという質的に違う法律である、などの意見も出た。
また、個別法の中に差別禁止規定を設け、差別禁止法は権利救済的な性格として重点を置くという意見もあった。今後各則の議論が続いていく予定。
次回11月11日(金)。
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10.28JDF大フォーラム
今年の大フォーラムは10月28日(金)、日本障害フォーラム(JDF)主催で行われることになりました。内容は、総合福祉部会の骨格提言の実現を政府に求めるものです。
会場は日比谷野外音楽堂を中心に行います。
ホームページはhttp://www.normanet.ne.jp/~1028/です。
いまからみなさん予定を空けておいてください。
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今号は、日本障害者協議会(JD)の協力によってつくられました。
日身連セミナー行われる
「一致した熱い思いが…」(東室長)
「制度改革推進会議委員の一致した熱い思いが、障害者基本法改正を実現させた」と、東俊裕障がい者制度改革推進担当室長は語った。
9月29日(木)「障害者制度改革の今日までとこれから みんなが暮らしやすい社会をめざして」をテーマに、参議院会館で300名以上が参加をし、日身連セミナーが行われた。
午後からは「障害者総合福祉法への骨格提言の概要と展望」と題し、佐藤久夫総合福祉部会長が報告した。
そのあとシンポジウムが行われた。シンポジストは大久保常明氏(全日本手をつなぐ育成会前常務理事)、尾上浩二氏(DPI日本会議事務局長)、川崎洋子氏(全国精神保健福祉会連合会理事長)、森祐司氏(日本身体障害者団体連合会常務理事・事務局長)、コメンテーターとして東俊裕氏、コーディネーターは藤井克徳氏(日本障害フォーラム(JDF)幹事会議長)であった。現状と課題、特に骨格提言を実現させるには全国的な運動の必要性が語られた。
午前中は、障害者虐待防止法問題で、黒嵜隆氏(弁護士)が講演した。
なお、中根康浩衆議院議員(民主)、衛藤晟一参議院議員(自民)、高木美智代衆議院議員(公明)があいさつに駆けつけた。
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10.28JDF大フォーラム
今年の大フォーラムは10月28日(金)、日本障害フォーラム(JDF)主催で行われることになりました。内容は、総合福祉部会の骨格提言の実現を政府に求めるものです。
会場は日比谷野外音楽堂を中心に行います。
ホームページはhttp://www.normanet.ne.jp/~1028/です。
いまからみなさん予定を空けておいてください。
蓮舫大臣に骨格提言を手渡す
―第35回障がい者制度改革推進会議―
蓮舫内閣府特命大臣に対し、会議の終了間際、総合福祉部会の骨格提言が手渡された。
蓮舫大臣は「みなさんの熱い議論でつくられたこの提言、活かしてくれるように小宮山厚生労働大臣に伝えます」と挨拶した。
9月26日(月)、障がい者制度改革推進会議(第35回)が行われた。
まず、総合福祉部会でまとめられた骨格提言の説明が佐藤部会長と尾上副部会長からあった。
この中で佐藤部会長は障害の確認に関連して「そのひとが何ができないかに着目するのではなく、なにに不自由し、なんの問題を抱えているかという視点で、福祉サービスが行われるべき」とした。
さらに、重度障害者が地域生活を営めない現状に対しての問題提起があり、それについては「今後しっかり検討しなければならない」と藤井議長代理は述べた。ただ、利用者負担との関係については大金持ちであろうがなかろうが、「障害ゆえにかかる費用については原則無料とすべきである」との見解も佐藤部会長、尾上副部会長からあった。
「財源確保のために消費税の議論を」という問題提起に対して「諸外国において消費税のとらえかたが違い、一言で“消費税”という単語を使うのはいかがかという応答があった」
ところで、合同作業チームの報告では、変更点が明らかにされ、医療合同チームが出した保護者制度を記した部分について「保護者制度の問題点を解消するために、扶養義務者等に代わる人権擁護制度の確立を検討すべきである」としたとのことであった。
東室長は質問に答え、「確定的なことは言えない」と前置きし、「総合福祉部会は8月30日で解散したつもりはない。なんらかの形でフォローしていきたいが厚労省の意向もある。合理的配慮については多分野にわたる差別禁止部会で、議論したい」と述べた。
次回、10月24日(月)
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今年の大フォーラムは、10月28日(金)
毎年、秋おこなっている全国大フォーラムは、今年は10月28日(金)に、日比谷野外音楽堂を中心に行います。今年の主催はJDF(日本障害フォーラム)で、障害者団体みんなで、総合福祉部会での骨格提言を実現させていこうではないか、ということで行います。
状況は、決して楽観できるものではありません。この10.28大フォーラムを皮切りに、来年の総合福祉法の成立まで、知恵と力と優しさを結集して、ベストを尽くしていきましょう。
欠格条項の見直しを
―ヒアリング行う、差別禁止部会(第8回)―
9月12日(月)差別禁止部会(第8回)が行われた。
この日は前回に続く総論の続き、欠格事由に関するヒアリング、条例に基づく救済に関するヒアリング、が行われた。
総論の続きでは、太田は「悔しい不当な扱いをされたときに訴えられる法律をつくるという視点で類型化の議論をしてほしい」と主張した。
また「差別類型について例示していき、例外規定も多く認めるべきだ」とする意見が出る一方で、「差別とは何かをしっかりおさえないと技術的な議論に入り込んでしまう危険性がある」などの指摘もされた。
さらに男女雇用機会均等法の例もあるので、積み上げていくことも大切という意見もあった。
いずれにしても今後議論のたたき台をつくり、それによって議論をすすめることとした。
救済機関のあり方については東室長は「人権救済法の動向を見据えながら、この部会でも議論して欲しい」と答えた。
第2コーナーは欠格条項をなくす会の臼井久実子氏から、欠格事由に関するヒアリングであった。
「現在も労働、教育、住宅などあらゆる場面で欠格条項が残っている。差別禁止法を制定するときは、権利条約で「差別となる既存の法律、規則および慣行を修正し、または廃止」とある通り、欠格条項も廃止してほしい」ことを強調された。
また臼井氏は、質疑の中で「欠格条項という制度という形ではなく、個別にアセスメントしていくことが重要」とした。
また、「成年後見を受けると選挙権が奪われる」という事例について、そういうことを是正させる国会議員自体を選ぶ権利さえもが奪われてしまっているという指摘があった。
第3コーナーは千葉県の条例についてのヒアリング。千葉県障害福祉課の横山正博氏からあった。条例の概要や制定過程について説明があり「タウンミーティングを重ねていくことによって、いろんな経緯があったが県民の理解を得ることができ現在の条例となったことを語った。」
質疑では「どんな課題が今、あるか」というようなことが聞かれ「権利侵害の具体的なメルクマールが明確でないこと」などがあげられた。
この条例の制定に携わった野沢委員から「精神障害者、知的障害者にとっての合理的配慮とは何かを考えさせられた。事務局であった横山さんは当事者ととことん話し合い納得を得る形で条例が制定できた」と語った。
次回、10月14日(金)
総合福祉部会骨格提言まとまる、総合福祉部会(第18回)
―完全実現をもとめて「秋の陣」―
いよいよ総合福祉法の骨格提言がまとめられた。8月30日(火)の総合福祉部会(第18回)は、大詰めの白熱した議論が交わされた。
はじめに佐藤部会長からこれまでの骨格提言の議論から、今回の部会での大きな修正点が明らかにされた。・利用者負担については、無償としていたが、高収入者については応能負担を取り入れる。・入所施設を地域移行から支援体系の中に位置付ける。・介護保険での関係については対象年齢となったとしても、従来通り総合福祉法でのサービスを受けられる、等々であった。
続いてこれまでの議論からの最終的な修正点について説明があった。
名称は障害者総合福祉法とすることや、ニーズアセスメントによる支給決定については試行事業を行ってから導入する、とした。
そして障害の定義は混乱を避けるため、障害者基本法と同じものにしていく、とした。
自立支援医療については、総合福祉法施行をまたずして速やかに無償とすべきだとした。
駒村委員からは、増税という表現を具体的に盛り込むべきだという意見が出されたが、その問題は、別の機会で行うべきだということで、まとめられた。
ALS協会の橋本委員からは、「コミュニケーション支援という言い方では弱いのではないか」という指摘も出され、基本的には意志疎通も含まれていることを確認し、「自らの選択による」という意味を付けくわえる、補強修正を行うこととなった。
疾病と障害の確認では「難病の場合、病名がつけられず、しかし長い期間生活上の困難にあっている人たちがいる」という意見がだされた。
支給決定と合議機関のあり方については、本人参加の保障や、支援者の参加の保障について確認がされた。一方で自治体としては基準がないと円滑に進められないという危惧もだされた。
協議調整モデルの議論が今ひとつ深められていないようで、新しい試みとして期待できるその反面、自治体の財政状況によって決定内容が違ってくるのではないかという心配もある。
地域の運動が重要である。
デイアクティビティセンターのあり方については、自立支援法を継承するものではなく「障害者が主体的に地域で活動する拠点として位置づけるべき」という修正提案がだされ、そのようにしていくことになった。相談支援機関の在り方について何人かから意見がだされ、難病とみられる、総合福祉法の対象者の可能性のある者も含めることも大事、という補強意見がだされた。
さて今回の骨格提言では、合同作業チームの報告も盛り込まれており、そこの医療の部分で、「保護者制度の廃止と、それに代わる公的機関の創設」があげられており、山本委員は「保護者制度の廃止は良いが、公的機関をつくることは、さらにおそろしいこととなる。社会的入院患者も増えかねない」とした。結局この件については意見がまとまらず、作業チームの堂本座長や、部会三役で表現をつめることになった。
修正部分については、部会三役に一任される形で、総合福祉部会の骨格提言は、まとめきることができた。部会三役をはじめ関係者の努力の成果である。今後は「推進会議でフォローアップしていきたい」(東室長)とのことである。
いずれにしても、部会構成員55名が1年半という短い期間で、ここまでの提言を作り上げたことは画期的でその完全実現が求められる。
JDFなど障害者団体は一丸となり、政府・厚労省に働きかけていかなければならない。
「秋の陣」は早速始まっている。
総合福祉部会のページに今日の資料があります。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/index.html
お知らせ
障害者・患者9条の会
2011年 9月3日(土)「白熱教室2011」
「平和に生きる権利を いま、何を学び、何を行動するか」
日時 2011年9月3日(土) 13時受付 13時30分~16時
会場 東京都障害者福祉会館(田町)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/syoukan/toiawase/index.html
○記念講演 中澤正夫(精神科医)
「ヒロシマとフクシマ -目を背けてはいけない史実と事実」
○特別報告
石川勇(東京肢障協)「空襲、闇市世代、それから」
坂下共(きょうされん)「軍隊を持たない国 コスタリカの今に学ぶ」
参加費500円
○詳細は http://www.nginet.or.jp/9jo/index.html
なぜ合理的配慮は必要か
―難しい直接差別と間接差別の境目、差別禁止部会(第7回)―
8月12日(金)差別禁止部会(7回)が行われた。
はじめに、差別類型をめぐって議論した。
合理的配慮の必要性については、機会の平等を実質的に保障するという観点では委員の意見はほぼ一致していた。
太田は、車イスの入店拒否や、新幹線の自由席でデッキに乗せないなどの例を挙げ、大袈裟なことをしなくても少し柔軟な対応をすれば差別されなくても済む場合が多い、ことを言った。
また、他の委員からも文明や科学の発展から取り残されたマイノリティーの人たちへの配慮というか「義理」みたいなことが求められている、という意見があった。
直接差別・間接差別・合理的配慮の不提供など、差別類型については、直接差別に重きを置いたほうが裁判がしやすくなるという意見も出た。
一方で類型はシンプルにしたほうがわかりやすい、立証責任などとからめた議論にしないほうが良いと、いう意見もあった。
さらに、ひとつのルールで考え、ルールから外れた対応をする差別と、そのルール自体が不公平な差別とがあり、それは直接、間接という考え方では割り切れないものである、という意見もあった。
あるいは、類型化していく意味が本当にあるのか、という疑問も提起された。
差別の正当化事由(差別しても仕方がないと思われること)については大方の委員の意見は公的支援のあるなしによって正当化事由は認められない、でまとまっていたように思う。
企業や団体などの組織運営にあたって、当初から障害者の存在を前提とすべきという意見があった。
立証責任については、差別類型毎に、受けた側にあるかした側にあるかが、変わってくるという意見が出た。
太田はなるべく簡単に障害者が問題提起できるような仕組みが必要であると、強調した。
さらに差別禁止規定のあり方については包括規定と同時に各分野ごとの規定も必要だと主張した。
最後に、池田直樹弁護士からのヒアリングがあり、鉄道会社を相手にしたエレベーター設置訴訟や、車いす用トイレ整備訴訟などの報告を受けた。障害者基本法はガイドライン的性格を持つので、争いにくかった。差別禁止法は個人救済に焦点が当てられるので、政策論的な法律と、個人救済的法律と両方が必要であると述べた。
次回、9月12日(月)
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【お知らせ】
障害者・患者9条の会企画
2011年 9月3日(土)「白熱教室2011」
平和に生きる権利を
いま、何を学び、何を行動するか
日時 2011年9月3日(土) 13時受付 13時30分~16時
会場 東京都障害者福祉会館(田町)
記念講演 中澤正夫(精神科医)
「ヒロシマとフクシマ -目を背けてはいけない史実と事実」
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※このFAXレターは、日本障害者協議会(JD)の協力によってつくられました。
いま、八合目か?
―もっとも苦しいとき、総合福祉部会(第17回)―
8月9日(火)総合福祉部会(17回)が行われた。7月26日発表された骨格提言素案の修正等に関する意見交換が中心となった。
その議論に入る前に、これまで違う意見が出ていてもきちんと討論していない。少数意見を尊重して欲しいし、また今後どうやって調整をしていくのか、などの意見がだされた。これに対して佐藤部会長は、「少数意見であっても、重要なものはきちんと明記していきたい」とした。
また最終を8月30日とするのはどうにかならないか、との意見も出された。佐藤部会長は、「新法をつくるにあたって4ヶ月ぐらいの準備期間が必要と厚生労働省は言っている」と答えた。
さらに、「地方自治体の意見をきちんときいてほしい。せっかくの地方の新法がだめになる」との指摘もあった。
骨格提言の法の理念目的では、介護保険優先原則についてのさまざまな問題提起があった。ALSの人が地域生活を行う場合、難病として介護保険の対象となってしまい困っている、という意見もだされた。一方で65歳以上の要介護者が障害者手帳をとり、貧困ビジネスのようなものに利用されているという実態も明らかにされた。
OECDの障害者予算の平均を上回るように、という記述に対しては「今の2倍以上の予算が必要となり現実的な緻密な試算が必要ではないか」という意見がだされた、これに対しては尾上副部会長から「そういう意味でも総合福祉法の輪郭を明らかにして、厚労省に試算をしてもらわなければ話が始まらない」とした。地域移行や重度障害者の長期間介護における国負担の割合を高めていくことが提言に盛り込まれ、自治体の負担割合を低くするため出身地の負担を入れるという考え方も示されているが、それについては賛成反対の意見が出された。
医療では、精神障害者の保護者制度について、「家族の負担を軽くするため保護者制度の廃止が必要」とする意見と、「保護者制度を廃止しそれを新たな公的機関が行うならば反対」とする意見、さらには「家族でも保護者の役割をしたいという人もいるのではないか」との意見に分かれた。
さらに、「精神医療を受ける人は年々増え大きな問題となっている。この状況を止めなければならない」との意見も出た。
障害児支援では、施設について障害の一元化ということが、盛り込まれていたが、様々な障害のある人がいることから、「慎重に段階的に」という意見が出た。また特別支援学校の寄宿舎のあり方についてはその充実を求めていく意見が出され、大谷座長は「学校教育法の位置づけをきちんと整理しなければならない」と答えた。
労働では賃金補てんのあり方について議論され、「所得保障制度と絡めるべきではない」とする意見と、「所得保障のあり方に関係する問題」の意見が出た。
きちんと今後も労働のあり方については、議論すべきである、との指摘も出された。
部会の終了間近に、修正意見を反映させた新しい骨格提言案の議論に入ったため、一時、緊張が走った。基本的には、各委員が文書で意見を出すことになったが、「地域移行に偏りすぎている」という意見の一方で「地域生活をうたう権利条約を踏まえた新法をつくらなければ意味がない」という考え方も出された。さらに、利用者負担と絡める形で「人工呼吸器をつけた人や経管栄養の人などが、十分なケアを受けられないため、命を落としていることが多い」との強い指摘もされた。
次回8月30日(火)骨格提言最終まとめ
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障害者・患者9条の会企画
2011年 9月3日(土)「白熱教室2011」
平和に生きる権利を
いま、何を学び、何を行動するか
日時 2011年9月3日(土) 13時受付 13時30分~16時
会場 東京都障害者福祉会館(田町)
記念講演 中澤正夫(精神科医)
「ヒロシマとフクシマ -目を背けてはいけない史実と事実」
年度末にも政策委員会スタート?
―推進会議(34回)、どうなる障害の定義―
制度改革推進会議(第34回)は8月8日行われた。
障害者基本法改正について東室長からあった。「7月29日参議院で成立し8月5日公布」とのこと。「政策委員会はいつスタートするのか」に対して、東室長は「年度末にもスタートするかもしれない」との見通しを述べた。
つづいて総合福祉部会、佐藤部会長から総合福祉部会における新法の骨格提言についての報告があった。
はじめの議論では、障害の範囲、支給決定などであった。
質問では、「障害制度区分認定基準の客観的指標には問題がある」というくだりは自治体の立場からどうかと思う表現だ、などが出され、「審査会で区分変更が多い実態があることに着目した」などと佐藤部会長や尾上副部会長は答えていた。
障害の定義について、障害者基本法をよりある意味広くしていることについても、矛盾が生じるのではないか、との指摘が何人かからあった。
これに対して、佐藤部会長は「これまでの枠組みではなく、新しい枠組みで障害の定義を検討している」と答えた。
次の議論は、権利擁護、相談支援、支援体系などであった。
デイアクティビティセンターにおける重症心身障害の人に対する医療的ケアについての考え方を評価する意見が出され、さらに地域で生きるという権利条約の理念に立ってすすめてほしいとの発言があった。
また、「どれを優先するかという議論が出されてなく予算的に膨大になってしまう」との危惧が出され、「相談支援についてはカットしてもよいのではないか」という発言もあった。
それに対して、佐藤部会長は「特定相談はニーズに応じたサービスはどれくらいかを明らかにさせ、個人のエンパワメントを発揮させる場として重要」と答えた。
つづいて、利用者負担、地域資源整備に移った。
障害にかかわる費用は無料とし、一部高額所得者について応能負担を導入するとした考えについて評価する意見が出される一方で、「一部応能負担という考え方はおかしい、高額所得者は税制で反映されるべきだ」との意見が出された。また、重度障害者については「一部お金を払ってでもきちんとした介助を保障してほしい」との発言もあった。
さらに「消費者的な視点で捉えていくことも重要ではないか」との指摘もあった。
自立支援協議会と市町村政策委員会は役割が重複するのではないか、との指摘があり、東室長は「政策委員会は障害者基本法のものであり、自立支援協議会は総合福祉法上のものですみわけが必要とされる」と述べた。
最後に“医療”“障害児”“労働”の合同作業部会の報告がそれぞれあった。労働の作業部会の座長である松井委員は、東室長の質問に答える形で、「労働については包括的な差別禁止法による差別禁止とともに、雇用促進法においても差別禁止条項を設けるべきだ」との考えを示した。
次回9月26日(月)
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【お知らせ】
障害者・患者9条の会企画
2011年
9月3日(土)「白熱教室2011」
平和に生きる権利を
いま、何を学び、何を行動するか
日時 2011年9月3日(土) 13時受付 13時30分~16時
会場 東京都障害者福祉会館(田町)
記念講演 中澤正夫(精神科医)
「ヒロシマとフクシマ -目を背けてはいけない史実と事実」
東日本大震災はまだ終わっていない
―障害連シンポジウム、行う(7.30)―
「福島では、震災当日から、今に至るまで大変な日々が続いている」とは、白石さんの言葉。7月30日(土)午後、東京都障害者総合福祉センターで、障害連シンポジウムPart8「真の安心・安全の暮らしとは何か―全身性障害者の立場から―」を行った。
白石清春さんは、JDF被災地障がい者支援センターふくしま代表を務めている。日ごろは障害者自立生活センターの運営をしている白石さん、3月11日から今に至るまで休む暇はない。福島では原発大事故が重なり、障害者の暮らしは振り回されている状態だ。「原発事故により、優生思想的な問題が出てきており、それとの闘いは長くなりそう」と語った。
古井正代さん、彼女は元青い芝の会の闘志として知る人ぞ知る。彼女も福島に支援に行った。避難所における差別、医療においても障害者が差別されていることや、自己決定権無視の実態、それらを率直に話してくれた。まず住宅問題が重要。「アメリカやヨーロッパでは、差別禁止の理念に基づき、すべての住宅をアクセシブルにする取り組みが当たり前」と語った。
上原泰男さんは、東京災害ボランティアネットワーク事務局長として、今宮城県の南三陸町の被災者支援を行っている。障害連との付き合いもあしかけ20年となる。福祉のまちづくり、帰宅困難を想定した訓練、いろいろと障害者と関わってくれた。上原さんは「どれだけ人とのつながりを持てているか、このことが災害時に大きな影響を与える」と述べた。
関根義雄さん(障害連副代表)は「避難所のバリアをなくしていくことをはじめ、誰もが地域で安心して暮らしていけるための整備が求められているのではないか」と語った。
指定発言で、越智大輔さん(東京都聴覚障害者連盟事務局長)は、「耳の不自由な人は、どれだけ危険がせまっているかなどの情報を得ることが難しい。避難所の状況も知ることが難しい。見た目では一般の人と変わらないので、なかなか理解してもらえない」と話してくれた。
フロアからは、「震災当日外出していたが、車いすで休める所が欲しかった。トイレが何より心配。」との発言もあった。
シンポジウムのなかで何人かの人が「被災地や避難所に障害者を見ない」と語っていたことは、これからの大きな課題としてのしかかってくる。
今回のシンポジウムは障害連にしては多い60名以上の人たちが参加してくれた。
集会の後、白石さんと古井さんは、障害者差別禁止法をぜひとも制定しなければならず、今後も障害連と連携をとりながら運動をしていくことを約束してくれた。
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差別禁止法と総合福祉法の制定に向けて
―2011年度障害連総会行う―
シンポジウムの7月30日(土)、障害連は、2011年度の総会を行った。自立支援法にかわる総合福祉法の制定や、差別禁止法の実現などを盛り込んだ2011年度方針を採択した。さらに会計報告や予算案についても承認された。
また次期役員改選においては、世代交代をさらに進めることも確認された。
総会では以下の人たちが役員に選ばれたが、今後補充も必要ということから、補充については、役員会に一任された。代表 伊藤雅文(どろんこ作業所)、副代表 春田文夫(仰光会)、副代表 関根義雄(スタジオI)、事務局長 太田修平(仰光会)、幹事 杉井和男(船橋障害者自立生活センター)、幹事 渡辺正直(静岡障害者自立生活センター)、幹事 大濱眞(全国脊髄損傷者連合会)、幹事 木賀沢元(どろんこ作業所)、幹事 土屋淳子(ピアサポート八王子)、相談役 宮尾修(船橋障害者自立生活センター)、相談役 金澤恂(心の灯)、相談役 三澤了(全国頸髄損傷者連絡会)、会計監査 宮原映夫(全国頸髄損傷者連絡会)
相談支援・地域移行、白熱議論
―いよいよ大詰め、総合福祉部会(第16回)―
総合福祉部会はいよいよ山場を迎えた。7月26日(火)総合福祉部会(第16回)は、部会報告のとりまとめの報告と提案が行われた。
東担当室長から骨格提言をつくるにあたっての基本的な考え方が示され、誰にもわかるようにするために、結論を先に出してもらい、その説明をし、他の法律や分野との関係を明らかにしていった方がよい、とした。
これに基づき、骨格提言の議論を始めようとしたが、「提言の形についてこれまで一度も議論したことがなかったではないか」という意見が出された。 これに対し佐藤部会長は、「震災の前に見通しが甘かった」と述べた。さらに「財源問題が全然話し合われてなく、これで本当に実現できるのか」という指摘もあった。
提言に関する議論では、まず障害者の範囲について、「知的という表現が落ちているではないか」という指摘が出され、佐藤部会長は、「身体的・精神的という表現でも包括的であり国際的文章でも出されている」と答えた。
また、障害者の範囲の部分で「サービスを利用する者という表現を明確にいれた方がよい」という発言もあった。
支給決定(選択と決定)では、「国がガイドラインをつくるというが、今の障害程度区分と同じになってしまわないか」という意見や、「合議機関の構成メンバーがおかしいのではないか」という発言が出された。
相談については、様々な意見が出された。 「重度障害者にとっては、地域生活の観点から、全国的な相談機関が必要である」「一般相談と特定相談をわけるのがおかしい。特定相談は見直すべきだ」「相談支援に予算をかけるのは人々の理解が得られない。もっと予算をかけるべきところがある」などが出されていった。
権利擁護では、「入所者・入院者への権利擁護システムとあるが、総合福祉法には馴染まないのではないか」との指摘もあった。また知的障害者にとっては、「場所の情報も入れてほしい」や「虐待防止法との関連も教えてほしい」などが出されていった。
利用者負担について「グループホームについては、応益負担廃止し…とあるがグループホームの入居者も家賃補助を受けるなどしてそのコストを支払ってもいいのではないか」との意見が出され、「基本的には作業チームでも同じ考えである」や「障害に必要な経費は求めないという原則を打ち立てながら、今後対応すべきである」という発言もあった。
デイアクティビティセンターでの医療ケアを必要とする人びとへの対応について、資格の有るものにしっかり行うべきとする意見や、長い間付き合っている介助者との関係を重視していく必要がある、というふたつの意見が出された。
支援体系については、国が担う部分と自治体が担う部分と分けられ、特に就労センターやデイアクティビティセンターについての議論となった。就労センターについて賃金補填とあるが、今の社会情勢を見るときにもう少し丁寧に考えていく必要があるとの意見も出された。
人材確保について「給料を国家公務員並みにとあるが、それができるようだったら苦労はしていない」との厳しい指摘もあった。
地域移行については、地域基盤整備10ヶ年計画を明らかにし、その中で進めていくこととしたが、委員からは「地域社会で安心して暮らせる社会整備などといった表現の方がよい」とする意見などがあった。さらに「精神障害の立場だと社会的入院が減っていない現状にあって、10ヶ年でなく緊急に行ってほしい」という意見が出された。
佐藤部会長からは、「今回取りまとめた支援体系の中には入所施設を入れてなく、メインは地域という考えだが、施設などを必要だとする人もいるという考えだ」と述べた。
続いて、厚労省中島課長から前回のコメントに対する意見への再コメントがあり、「コメントを出すのが遅いと指摘されたが、基本的には予定通り。2週間以内で出した。」と述べ、時間もなかったこともあるのか「前回の部会で佐藤部会長から厚労省コメントはあくまで参考意見としたいということであったので、今日は細かいことまで再コメントはしない」と発言した。
最後に利用者負担部会の小野副座長から、利用者負担のあり方についての厚労省コメントについて、再度意見が提起された。
次回8月9日(火)
異なる取り扱いか、不利益か
―“間接差別”をしっかりと、差別禁止部会(第6回)―
7月8日(金)差別禁止部会(第6回)が行われた。本格的論戦のスタートだ。
まず、直接差別について議論された。「機能障害」→「能力障害」→そして障害そのものへの忌避、という差別の仕組みがあるのではないか、という事務局の問題提起。
この提起を受け、「千葉県の条例をつくるなかで、必ずしも規制を伴ったものでアプローチすることが解決策とはならない」という意見がでた。太田は「小さい頃から親に愛される人になれ、と言われてきた。障害者が差別排除されてきた証だ。」と発言した。大方は社会的な意識との関係のものである。というのが共通項のようだ。
異別取り扱いか、不利益か、どちらに力点を置くかについては様々な意見が事前に出ていた。太田と大谷委員は「異別取り扱いをきちんと検討すべきである」とした。山本委員から民法学的な立場で差別禁止をどう捉えるか分析がされた。私人と私人の間においてどこまで例外ルールがあるのか、許されるのか、今後の議論となろう。
次に、間接差別について、「諸外国における概念の展開の経緯について」をテーマに、一橋大学の相澤美智子氏(協力員)の報告があった。アメリカとEUにおける間接差別(特に雇用問題)を中心に語られた。
アメリカもEUも間接差別について共通しているものは、「中立的な立場を装いながら、結果として差別が生まれる状態、その意図の証明は不要」ということだ。EUでは、間接差別について発展しているが、アメリカでは、裁判で認められることが少なくなってきている、とのこと。
太田は「直接差別でも善意で行われることもあり、意図の証明は不要と考える」と表明した。これに対し、相澤氏は「直接差別と間接差別の区別がなくなってしまうのではないか」とした。
報告のあと休憩を挟んで間接差別について話しあった。「就職試験の条件に『自書できるもの』というように、一見間接差別のように思えるものでも、それは実質的に障害者そのものを排除しているに等しく、直接差別といえるものもあり、その境目は難しい」という意見も出た。
また、西村委員からは、北海道の例をあげて「公務員の採用条件に一般公共交通機関を使う、などの規定があり、それらを使えない障害者を差別している」との報告があった。
さらに、間接差別と合理的配慮の欠如は重なりあう場面もあれば、全く異なることもある。合理的配慮の欠如は、具体的に求められる合理的配慮の内容が明確になった時に、当てはまってくる考え方である、という意見が出され、それは大体の合意になっていった。
次回は、8月12日(金) 合理的配慮について。
※このFAXレターは、日本障害者協議会(JD)の協力によるものです。
障がい者制度改革はまだ終わっていない
―合同作業チーム報告、推進会議(33回)―
6月27日(月)、推進会議(33回)が行われた。
冒頭、東室長から「障害者基本法改正案が衆議院を通過し参議院に送られた。また、障害者虐待防止法が成立した」との報告があった。
委員からは「現在、審議中の障害者基本法改正案修正案を資料として出してほしい」という要望があり、東室長は「次回に出したい」とした。
つづいて、合同作業チームの報告に移った。
まず、就労合同チームの報告が松井座長から行われた。「就労系事業は一般労働法のもとに、活動作業系は総合福祉法に位置づけるべき」だとした。その上で「就労系事業においては労働者性を認めるべきだ」とし、合理的配慮やこれから制定されるであろう差別禁止法によってトラブルを解決する仕組みを考えるべきであるとした。また「先日の総合福祉部会での厚労省のコメントは既に審議会があるので、そちらの方でという言いようで、推進会議の軽視するものだ」と批判した。
質疑では「苦情解決にあたっての知的障害者への合理的配慮」などを求める意見が出た。
次に医療合同チームの報告を堂本座長が行った。「第1期は精神障害者施策を中心に行った。精神障害者の多くは精神科病院で拘束され、憲法や権利条約の違反のもとにおかれている。社会的入院者の解消を具体的にはかっていかなければならない。病院側委員とは精神保健福祉法の廃止、認知症の人々の精神科病院への入院については合意が得られなかったが、地域移行では考え方が一致した。第2期では重度障害者、難病者などの問題も取り上げた。居住の場の確保も重要。厚生労働省はコメントで他の審議会でやっているから、という理由で正面から受けとめてくれない。当事者の意見が大切だ。」と述べた。
質疑では「推進会議の意義が問われている。他省庁との意見のすり合わせの機会などを設けるべきだ。」との意見がでた。
つづいて、障害児支援合同チームの報告を大谷座長が行った。「平成20年度の検討会のメンバー4人がいて、その時のものを補足していくということで議論を行った。早期支援、こども園への障害児入園保障、最善の利益などが論じられた。個別支援計画をつくっていき、オンブズパーソンが一般施策と障害児施策の谷間が作られないようにその役割を果たしていく」などとした。
東室長から「自己決定権についての議論があったのか」という質問が出され、大谷座長は「もちろんそのことを前提とした議論であった。多くが総合福祉法に盛り込む内容というよりも、児童福祉法を改正する内容であり、今後どういう動きとなるか心配である」とも述べた。
総合福祉部会の報告が佐藤部会長、尾上副部会長からあり、「8月末までには法案の骨格提言をつくりたい」とした。
災害時要援護者及び県外避難者の情報共有に関する意見書(日弁連)について大谷委員から説明があった。またジュネーブで開催された「障害者権利委員会のチュニジアへの総括所見の概要」について長瀬委員が説明した。
総合福祉部会の動きと関連して久松委員からは「障害者基本法改正、総合福祉法と差別禁止法の制定については、閣議決定をしているので、推進会議の場で最終的な確認をとる必要がある」との意見が出された。
これに対して東室長は、「推進会議と総合福祉部会でキャッチボールは必要かもしれない、部会の提言を推進会議として最終的にどうこうするということでもないだろう」と述べ、さらに「基本法が改正されたら、政策委員会がつくられ、関係省庁に意見を言える。そういう形で、課題とされてきた各省庁との連携についても考えていきたい」とした。
今の政治情勢、総合福祉部会における厚労省のコメントという、重苦しいものが漂うなかで、推進会議も厳しいところに立たされている。思えば自立支援法の勝利的和解、政権交代から始まったこの流れ。そういう状況をつくりだすことができたのは、ひとつの奇跡であった。みんなが一生懸命運動したからだ。昨日のテレビドラマではないが、「未来は変ええるもの」であることを、私たちは忘れてはならない。
次回8月8日(月)
第2期作業チーム報告する
―ほとんど否定的、厚労省コメント、第15回総合福祉部会―
6月23日(木)第15回総合福祉部会が行われた。この日は第2期作業チームの報告であった。
はじめに選択と決定・相談の作業チームの報告を茨木座長が行った。「これまでの障害程度区分をなくし、本人計画に基づいた決定のプロセスにしていき、ガイドラインを作成し、市町村と折り合いがつかない場合は、そのガイドラインに基づいて、協議・調整していく」とした。また、それでも結論が出ない場合はこれからつくられるであろう差別禁止法制等を利用して、解決がはかられる仕組みが求められる、とした。
続いて、地域移行チームの報告が大久保座長から行われた。「単に空間的なものを指すのではなく、本人が選んで住まいを得る、ことが地域移行の本質だ」とした。そして、地域基盤の充実が何よりも求められる、とした。
それに対して、山本委員などからは「隔離収容政策そのものが問題であり、それを止めさせることが重要」と発言した。
3番目には地域生活の資源整備チームの報告を森座長が行った。「地域自立支援協議会の活性化や、24時間介護サービスの支援体制の確立、コミュニケーションや移動支援などのシームレスが支援の必要性」を発言した。
強度行動障害について質問があり、竹端委員から「シームレスな支援にもちろん含まれるもの」と答えた。
次に利用者負担チームの報告を田中座長が行った。「障害から発生する費用は無料とすべき。という考えでまとまった。障害から発生する費用とはコミュニケーション、相談支援などなども含まれる」とした。質疑では「高齢者との関連はどうなのか」という発言があり、同じグループの小野委員から介護保険制度導入を前提としない、介護保険優先を原則としない、という視点でまとめた、とした。
次に、報酬や人材確保チームから藤岡座長が報告した。
「福祉職員の給与を国家公務員並みとし、利用者個別報酬と事業所運営報酬の2本立てとし、日割と月割をミックスさせる」とした。
つづいて合同作業チームの報告に移り、就労チームの松井座長が報告し「賃金補てん制度と所得保障、あるいは合理的配慮など、今後の検討課題が多い」とした。
医療チームから堂本座長が報告をし「障害種別を問わず、どんなに障害が重くても医療が受けられるようにすべき」だとした。さらに費用負担については両論併記となった、とした。
精神科病床の在り方について、総合病院に基本置くかについては様々な意見が出された。
障害児支援チームから大谷座長が報告した。「基本的には一般施策の中で行うべきであるが、障害固有の問題については、それとは別に施策を作っていく必要がある。オンブズパーソン制度導入も必要」とした。
続いて第2期作業グループの報告についての厚労省としてのコメントを中島企画課長がした。「財源問題」「公平性」「他分野との整合性」「国民的議論の必要性」を強調していた。
それに対して「福祉部会と厚労省の溝が大きい」という指摘や「費用負担についての分析は的を得ていない」や「この部会が出来た経過を厚労省はきちんと認識しているのか、やる気があるのか」など鋭い意見が出された。時間がなく、厚労省からの回答はなかった。
施行調査についての報告や本調査の進め方について、責任者の平野委員から「施行調査は郵送だったため、回収率が著しく低かった。そのため本調査では、広報を強めると共に訪問して調査票を置いていくようにしたい」との提案があった。
しかし、拒否したい場合などの相談窓口等をめぐって、詰め切ることができず、保留となった。
最後に、8月30日までに骨格提言を作って行くことが佐藤部会長から明らかにされたが、「9月以降は厚労省任せにしてしまうのか」などの意見が出された。これに対して、東室長は「そのような考えは持っていない。具体的な進め方については検討したい」とした。
それにしても厚労省のコメントは、作業グループの考え方と隔たりが大きい。障害者制度改革・新法づくりの原点は、長妻前厚労大臣の「自立支援法廃止発言」であったことを忘れないでほしい。
次回は7月26日(火)
差別禁止法必要性多数が主張
―「有資格」は慎重な意見、第5回差別禁止部会―
6月10日(金)第5回差別禁止部会は、「差別禁止法は必要か」という議論に入り、ほぼ全員「必要」という意見書を出したことが明かにされた。
最初にアメリカのADAについて、北九州市立大学植木淳氏のヒアリングを行った。
憲法に定める平等保護条項がADAの基礎になっているとした。「いかなる州も各州の管轄権において、何人に対しても法の平等な保護を否定してはならない」を基に、ADAは制定された。これは、他の公民権法の延長線上として捉えることができる。
ADAは第1編「雇用」、第2編「公的機関」、第3編「公共施設」、第4編「電気通信」となっており、さらに、障害の定義は①個人の主要な生活行動を実質的に制約する心身の機能障害②そのような機能障害の記録③そのような機能障害を有するとみなされていること、となっている。
また、「資格を有する個人」という定義があり、それは合理的配慮があれば、特定の社会活動の本質的な機能を遂行・参加することが可能な場合、とされている。
質疑の中では、資格を有する個人や障害の定義などについては、裁判所の判断に委ねるラフな基準となっているのに対し、技術的な側面は細かく規定されているなどが明らかにされた。
続いて、差別禁止部会において論ずるべき点というテーマで、委員からの意見を東室長が集約し、報告した。差別禁止法の必要性については全員必要と答え、その理由として現実に差別があるから、権利条約の要請であるから、今の法律では差別が救済されないから、等々の理由が挙げられ、救済システムを持った裁判規範性のあるものが求められる、としている。
委員からの意見では差別禁止法の立法化に向け、最大公約数的なものをまとめる必要がある、とする見解や、理想を追及したいが限られた期間で行うので、現実的な対応も必要である、という意見もあった。
障害の定義等については、社会モデル的な視点と医学モデル的な視点、二つの立場に分かれた、とした。
川島委員の意見を東室長が紹介しながら、社会モデル的視点で捉え、定義はインペアメントとする考え方もひとつの有力な考え方であるとした。
次に資格のある個人という概念が必要かどうかという議論になり、多くは必要がないとのことであった。
ただ、浅倉委員の、「法律には明記する必要はないが、行政の指針としては必要がある」と同様の意見が多く出された。太田も「明記すると地域で生きられる資格のある人、そうではない人と振り分けられる危険性が出てしまう」と発言した。
また、家族や関係者を含めるかどうかについては、多くの委員は含めるべきとする意見であった。
次回は差別の類型に入り、直接差別を議論する。次回、7月8日(金)。
※このNo.215は、日本障害者協議会の協力によってつくられました
第14回総合福祉部会行われる
5月31日(火)障がい者制度改革推進会議第14回総合福祉部会が行われた。震災で1か月遅れとなっていたが、来年の通常国会に新法提出という日程で、8月末には、総合福祉部会報告案をまとめていくことを、佐藤座長から改めて提起された。
また次回の6月23日(木)の総合福祉部会では、各作業チームの報告がされる予定となっている。
今回は、佐藤座長より今後の日程等が明らかにされるのみで、部会は終了し、各作業チームに分かれた討議に移った。
次回6月23日(木)
当事者参加による復興を
―インクルーシブをめざし、第32回推進会議―
第32回推進会議は5月23日(月)行われた。この日のテーマは「災害」であった。
本題に入る前に担当室の関参事官から「基本法改正案は4月22日国会に提出され、各党の調整に入っているが、審議の日程についてはまだ明らかではない」との説明があった。
東室長から東日本大震災での障害者団体の調査概要、一般的な被災状況についての比較が述べられ、いまだに全体像は明らかになっていないが、「調査結果で見るかぎり障害者の死亡者は、一般の人たちの死亡者の2倍以上となるものと思われる」とした。
質疑では要援護者名簿から障害者の数を割り出せないか、あるいは自治体がつくっている全体計画の中に福祉避難所がどれくらいあるかなど調査できないか、などの発言があった。
東室長は「役所としての機能を回復できていないところもあり厳しい状況」にあるという認識を示した。
さらに避難所になぜ障害者がいないのか、障害者団体が安否確認をしようにも個人情報保護法が立ちはだかっている問題などが指摘された。トイレの問題や介護の問題、ストレスによって大きな声を出してしまう問題、等々の理由で一度は避難所に障害者は行くものの、長い間はいられず、家に帰ったり、親戚の家に行ったりしなければならない実態について委員から報告がされた。
そして、福島など原発事故をともなう地域の障害者にとって震災は進行中のものという指摘もあった。
JDFの宮城や福島の支援センターなどの報告もあったが、個人情報保護法をたてに行政が障害者の情報を流してくれず、なかなか安否確認がとれない状況であるという報告もされた。一方で福島の南相馬市では情報公開法の「人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報」との条項に基づいて情報を流してくれたとのことである。また、阪神淡路大震災においては神戸市が安否確認等についてNPOの協力を求めた例もあり、それにならうべきではないかという提起もあった。
精神障害者の作業所が避難所に指定されてしまい、作業所として使えなくなってしまっているとの実例もあげられた。
つづいて、「被害とは」というテーマに移り、その中で「災害は日常の差別の最も露呈する場と認識する必要があり避難所においてはすべての人のニーズが充たされるようにすべきであって、インクルーシブの観点から、福祉避難所が絶対よいというようには思えない」という意見もだされた。
つづいて「基本的課題」というテーマとなり、ここで「自分は高層マンションの55階に住んでいるが、住民たちの名前をほとんど知らない、という関係にある、災害がおきたときこういう都市環境の中で要援護者がいるという認識が必要」という意見もあった。
さらに社会福祉協議会が障害者のニーズにこたえる機能をもっているか、という議論も展開されていった。
また、ジェンダー的視点を取り入れて議論する必要がある、という指摘もあった。
情報コミュニケーション保障について、「政府やNHKなどに申し入れをしているが、非常に消極的な態度である」との発言もあった。
最後に復興についてというテーマとなった。
「単なる復旧ではなく、インクルーシブな社会をめざすということが必要で、当事者参画が不可欠」という意見が出された。そして「次回このテーマで話し合う時は震災にあった当事者の方をお呼びし、意見を聞くことが重要」という指摘もされた。さらに「政府の復興構想会議と連携を求めていくべきだ」という提起もあった。
東室長は「今後基本計画を見直していく際は、今日の議論を反映させていき、継続課題したい」とした。
次回6月27日(月)
団体の幅広い連帯で法制化(韓国)
―割り当て雇用から差別禁止法制へ(英)、第4回差別禁止部会―
5月13日(金)障がい者制度改革推進会議第4回差別禁止部会が行われた。この日はイギリスと韓国の差別禁止法制についての報告。
まず、イギリスの差別禁止法について中央学院大学の長谷川聡氏から報告があった。主に雇用問題を中心に展開された。
イギリスは1944年に障害者雇用法によって割り当て雇用制度によって、障害者雇用政策が行われてきたが、雇用率が上がらず、1995年の障害者差別禁止法をつくり、割り当て雇用制度をなくした。そして、2010年に障害以外も対象とする平等法へと統合していった、とのことである。
障害者の定義は「身体的又は精神的な機能障害を有する者であり、この機能障害によって通常の日常生活を行う能力に、実質的かつ長時間にわたり悪影響を受けている者。過去に障害を有していた者も含む」と、医学モデル的色合いが強いように受け取れる。
差別の類型であるが、直接差別に近い概念として、それとは別に障害に起因する差別がある。
差別の救済であるが、裁判、審判の他、助言斡旋仲裁局、平等人権委員会などがあるが、平等人権委員会で、日常的には障害者雇用差別等の問題が議論されている一方で、解決は審判の場が多いとのことである。
続いて韓国の差別禁止法法制について、DPI日本会議の崔栄繁氏から報告があった。韓国は様々な法制があり、その中に差別禁止規定があるとのこと。
差別禁止法制定の運動が高まっていったのは2003年の障害者差別禁止法制定推進連帯(障推連)の結成であった。2007年に国会で採択され、2008年に段階的に施行されていく。障害の定義は医学モデルに近いが、それを補足する条項によって包括的な障害の差別禁止規定となっている。
韓国では差別の定義について、直接差別、間接差別、正当な便宜供与の拒否(合理的配慮の拒否)、不利な待遇を表示、助長を直接行う広告あるいは効果、となっている。救済機関として国家人権委員会がある。
国家人権委員会は、是正勧告までしかできないが、国家人権委員会の是正勧告の不履行の際は、法務大臣が是正命令を出せる。
議論では、差別した側に立証責任が求められていることから、今後日本で法整備する場合、その事が賠償責任の観点から可能かどうかということが出され、課題とされた。
最後に再来年の夏の法案提出までのスケジュールが東室長から示された。
次回は6月10日(金)
*なおこのFAXレターは、日本障害者協議会(JD)の協力によってつくられました。
「地域主権に沿って」厚労省
―総合福祉部会(第13回)、再び「公平性、透明性」を強調―
東日本大震災によって、4月26日(火)の総合福祉部会(第13回)は2ヶ月ぶりとなった。
厚労省の中島課長は2月の部会で、厚労省が明らかにした総合福祉部会へのコメントに対する質問への回答を行った。
その中で「総合福祉法は基本法と性格が違い、権利を明らかにするものではなく、給付法として施策の在り方を決めるもの」と述べた。また、「財源の確保など、施策を進めるにあたっては公平性と透明性は必要なものである」と今回も強調した。
一方で「障害者自立支援法訴訟の基本合意や権利条約の理念を否定する立場ではない」ことも明らかにした。
また、地域主権戦略大綱に絡んで、「国として最低基準を示す義務はあるが、基本的には、地域主権の考え方に沿って、各地で独自の政策を行って行くことが好ましい」とした。
さらに精神障害者については、別の審議会で検討していることや、パーソナルアシスタンスについては総合福祉部会での検討課題であること、新法の施行スケジュールについては予定変更がないこと、等を明らかにした。
次に平野委員から全国在宅障害児・者等実態調査(試行調査)を行ったことの報告があった。「自治体や障害者団体に依頼文は出してなく、特定の個人を判別はできない」と述べたが、山本委員から意見や資料が出され、今後の参考にしていくこととなった。
佐藤部会長からは「施設入所者や入院者に関しても、今年度調査を行うことで厚生科学研究の予算がつき、作業を始めて行きたい」との発言があった。
東担当室長は「障害者基本法改正案が4月22日の閣議で決定されたが、いつ国会審議に入るかどうかはまだ分からない」と述べた。
次回5月31日(火)
“可能な限り”について、納得いく回答出さず
―第31回推進会議、先送りされた課題多く―
冒頭、末松副大臣と園田政務官のあいさつがあり、「震災があって、基本法改正案は閣議決定はまだだが、法案提出して力をつくしたい」などと述べた。
第31回障がい者制度改革推進会議は、ほぼ2ヵ月ぶりに、4月18日(月)行われた。
基本法改正案の総則部分の説明が内閣府の斎藤企画官からあった。
それに対し、森委員からJDFの意見が示され、「前文がない、権利規定がない、差別の定義がない、医療や精神障害者に対する項目がない」と提起された。
その後、差別禁止や合理的配慮などをめぐって、さまざまな意見が出されていった。
藤井議長代理は「基本法改正案は推進本部で了承されているので、今日は修正が難しく、解釈の確認の場としたい」とした。
その上で、改正案の“可能な限り”の文言が焦点化された。
斎藤企画官は「重度で特別な医療を必要とする人も想定されることなどから、“可能な限り”をいれた」とした。
この発言に対し、委員の多くは「権利条約の理念をふまえていない」と猛反発した。
続いて、権利条約に災害時のことがあることから、東日本大震災の発生によって引き起こされたさまざまな問題があるので、基本法を改正に盛り込めないかについて議論がされた。
森委員からJDFの考え方が明らかにされ、実態の把握、必要なサービス支援、復興会議などへの障害当事者の参加、などが提起された。
議論では、家族介護などの在宅の人たちについて実態がいまだにつかめていないこと、避難所に行けない人たちが多い、個人情報保護法がNPO活動にとって大きな障壁となっていることが明らかにされた。
さらに、堂本委員は「非自発的に入院している精神障害者の問題について、病院の中でそのままの姿で犠牲となっている実態もある。基本法改正案に精神障害者が盛り込まれなかったことが残念でならない」と発言した。
次に、各則についての説明があった。
質疑では、「精神障害者の社会的入院の解消について読みとることができない」「教育について原則インクルーシブと理解してよいのか」「特性とあるのはニーズと理解して大丈夫なのか」また「可能な限りとあるのは、裁判となった場合は国側に不可能性を立証する責任がでてくるという意味なのか」などが出されていた。
これらについて、齋藤企画官はあいまいな答えに終始したが、裁判での立証責任については、「国としての方向性を示したもの」と述べ、それを想定していない旨の回答をした。
さらに精神障害者や雇用などについて新しく部会を設けるべきだ、との指摘もあったが、東室長は「推進会議本体で行ったほうがいいかもしれない」とし、今後の検討課題とした。
政府の説明は、難しいことを、更に難しく説明する傾向がある。そして聞く側を疲れさせるのである。政府にはもっとわかりやすい説明が求められる。今、進行中の何かを思い出させた。
次回は5月23日(月)
合理的配慮は部会の今後の課題
―差別禁止部会(第3回)、アメリカとドイツの報告受ける―
久しぶりの差別禁止部会である。4月8日(金)2時から第3回推進会議差別禁止部会が行われた。その日はアメリカの法制度、ドイツの法制度について報告を受けた。
冒頭、障害者基本法改正案の(差別の禁止)部分について、内閣府の斎藤企画官から報告がされた。
これに対して太田をはじめ数名の委員から合理的配慮の部分がわからない、差別禁止と合理的配慮が不明確であるなどの意見が出された。
斎藤企画官は「権利条約の考え方は盛り込んだつもりである。合理的配慮という概念が定着していないので、具体的な定義については、この部会で今後議論をしてほしい」などの答えを繰り返した。差別禁止と合理的配慮については、部会の今後の課題となったが、ここの議論で相当な時間を費やした。
続いてアメリカの障害者差別禁止法制について長谷川珠子氏(福島大学)から報告を受けた。
1964年の公民権法にはじまる流れの中で、最近では2008年に遺伝子情報差別禁止法ができたとのこと。障害の定義はすごく広く捉えられており、1990年のADA法制定についてはアメリカ市民の7~8人に1人は障害者とされていたとのこと。アメリカでは使用者が自由に労働者を解雇できる中、ADAの果たしている役割は大きいという。
質疑応答になり、アメリカでは使用者が理由をつけず労働者を解雇できるということが大きなネックとなっているとのこと。
ただ、裁判等での立証責任は労働者と共に使用者にもあり分配されているので、立証の場で解決されるということもあるとのこと。
続いて、ドイツの障害者差別禁止法制の報告を受けた(高橋賢司氏・立正大学)。
ドイツでは、一般平等取扱法が基本にある。重度障害者リハビリテーション調整法は、2001年に社会法典に編入されたとのこと。
その中で重度障害を理由に解雇できない仕組みとなっているとのことである。
障害の定義は医学モデルに近い印象を受けた。日本と同じように雇用率制度があり、法定雇用率に達しない場合は、罰則として納付金を納め、それをもとに障害者を雇用している企業の合理的配慮みたいなものに使うらしい。
救済機関として連邦反差別機関などがあるが、司法の場で争われる場合が多いらしい。
次回は5月13日(金)
基本合意と総合福祉法を実現させる4.21全国フォーラムを行います
今回、震災に見舞われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
今回の震災は、想像を絶するもので、死者・行方不明者も過去最大級のものとなり、未だに福島原発の問題は解決の見通しが立っていない深刻な状況です。避難所で過ごしている、あるいは避難所にも行けない障害者の人たちは、生命維持すらも危ぶまれる状況にあります。障害者の救援組織も動き始めましたが、未だに全体像がつかめないでいます。
さて、この震災騒ぎで、障害者基本法改正問題が止まっている状況です。しかし、改正案の要綱は閣議決定をされており、成立することが確実視されています。
けれども、内容面では障害者権利条約を十分にふまえたものとは言えず、権利性が薄められてしまいました。総合福祉部会では、この夏新法の骨子を明らかにすることとなっていますが、本当に自立支援法が廃止されるのか、ますます気になります。この震災によって、自立支援法の問題点が改めてクローズアップされています。
こういう状況の中で、「障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会」では、4月21日(木)フォーラムを開催し、私たちの求める新法制定を強く訴えていくことになりました。多くの皆様のご参加を呼びかけます。
参加希望の方は、日本障害者協議会事務局Tel:03-5287-2346までお願いします。
参加費は無料です。
4月21日(木)午後1時~ 参議院議員会館講堂
詳しくは、http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/ 障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会のホームページをご覧ください。
2011年2月17日
障害者基本法改正案に関する声明
障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)
代表 伊藤雅文
事務局長 太田修平
私たち障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)は、この40年近く、全国の全身障害者を中心とする人たちの権利と生活確立に向け、運動をしてきました。今なお施設で暮らしている仲間や、親元で暮らしている仲間も多くいます。
障がい者制度改革推進会議はこの1月昨年12月、第二次意見書をまとめ、差別禁止や障害者の権利の確立、そして谷間をつくらないために、障害の定義を抜本的に見直すなど障害者基本法の改正への提言を、国連の障害者権利条約の批准に向けて、行いました。
しかし2月14日開催された第30回障がい者制度改革推進会議において、内閣府から発表された「基本法改正概要イメージ」は、差別禁止規定の差別の定義も盛り込まれず、また諸権利の規定も不明確で、障害の定義もほぼ現行通りのものになっていて、到底障害者権利条約の批准に耐えられる内容にはなっていません。私たちは大きな期待を持って、この1年間推進会議の議論を見守ってきました。この1年間はいったいなんだったのかという腹立たしい気持ちでいっぱいです。
長妻前厚労大臣は、「制度の谷間をつくらない新法をつくる」と明言されていたはずです。にもかかわらず、障害の定義を見直さないとしたら、谷間に置かれた障害の問題の解決は行わないことを意味しています。
冒頭にも申し上げたように、私たち障害連には施設で暮らしている仲間が多く、無権利の状況に置かれ、個人の尊厳を踏みにじられた生活を余儀なくされている現状がたくさんあります。
残されている時間は決して多くないかもしれませんが、推進会議の構成員の皆さま、国会議員の皆さま、政府の皆さま、すべての関係者の皆さま、障害者基本法改正が、第二次意見書にしたがって、障害者権利条約の精神が盛り込まれた内容のものとなるように、一層のご尽力をお願い申し上げます。
【加盟団体】
船橋障害者自立生活センター
東京清瀬療護園自治会
全国頸髄損傷者連絡会
仰光会
東京都日野療護園入居者自治会
しののめ会
心の灯
静岡障害者自立生活センター
全国脊髄損傷者連合会
どろんこ作業所
東京都多摩療護園入居者自治会
療護施設自治会全国ネットワーク
スタジオI
ピアサポート八王子
特定非営利活動法人 たんぽぽ
【事務局】〒101‐0054 東京都千代田区神田錦町
3-11-8武蔵野ビル5階
TEL:03-5282-0016
FAX:03-5282-0017
URL:http://shogairen1976.hp.infoseek.co.jp/
基本合意を忘れたか
―第12回総合福祉部会、厚労省コメント出す―
昨日に続き重苦しい雰囲気。2月15日(火)、第12回総合福祉部会が行われた。
今日から第2期作業チームに入った。それに先立ち、第1期作業チームの報告書に対する厚労省からのコメントがあった。
コメントしたのは障害福祉部中島企画課長で、総論と各論があるが、この日口頭説明したのは総論部分が中心。
「新法の制定にあたっては他法との整合性や均衡が必要ではないか」「また他の分野では権利法というのはなく、障害者だけが権利法というのはいかがなものか」「財源が限られているなか、その使い道について国民の理解が必要とされているのではないか」「地方分権という国の大きな政策の流れを考えていかなければならない」などと述べ、多くの予算がかかる仕組みについては否定的な見解を示した。
さらには、障害の定義について機能障害を重視し医学モデルの域を越えない考え方を示した。もし、このままでいけば制度の谷間にある障害の問題は解決しないことは明らかである。
佐藤部会長はこれらのコメントを受けて「大事な指摘と同時に“改革”する考え方が薄い」と発言した。
また、「自立支援法訴訟の基本合意が交わされているにも関わらず、国の責任というものが明らかにされていない」という意見や、「財政が厳しいと言いながら、精神病院には多くの金がかけられている」などの発言が相次いだ。
これらの委員からの質問に対し、3月15日の次回までに厚労省は文書で回答することとなった。
昨日の推進会議で、基本法改正で前文をつけなくて良い、また権利規定を設けない、さらには障害の定義をほぼ現状のままで良いとすることなどが内閣府から明らかにされたが、この日の総合福祉法をめぐる議論によって密接な関係が浮き彫りになったのではないか。
政府・厚労省は、自立支援法訴訟団と基本合意を結び、基本合意の中で、自立支援法について障害者の尊厳を深く傷つけたことについて深く反省し新法をつくる、と明言した。だから今、推進会議での議論があり、総合福祉部会があるのである。またもや、厚労省はその原点を忘れようとしているのか、それとも基本合意自体をホゴにしようとしているのか、という疑いたくない疑いを持たざるを得ない。
次回3月15日(火)。
大きく後退
―基本法改正案概要イメージ出る、第30回推進会議―
第30回推進会議、2月14日(月)行われた。冒頭、内閣府の政務官についた園田氏から「これまで民主党の障害者PTの事務局長としてやってきた経験を生かし、いい基本法改正となるように頑張っていきたい」と挨拶があった。
園田政務官の退室の前に森委員が発言し、「2009年に前の与党時代、障害者基本法改正がされようとしたが、権利条約にいう合理的配慮の概念や、差別禁止法への道筋が必要だとして、JDFは見解を明らかにした。今回の改正案が当時のものを下回ることはないのか」と質問した。
これに対し園田政務官は「そのようなことはない」とした上で、「今日が議論の出発点であり、今後推進会議の議論を政府三役が反映させ、さらには国会での議論となる」とした。
次に、内閣府斎藤企画官から改正案概要イメージの提起。多くの委員からは「前文がない」「障害の定義が従来通り」「合理的配慮の欠如がない」「差別の定義が曖昧」「権利を具体的に規定していない」「共生は盛り込まれたが、漠然となっている」などの批判的意見が出された。
内閣府の斎藤企画官はそれらに対し「前文は国民の総意なので、国会で議論するもの」「差別禁止については差別禁止部会で今やっているので、議論の途中である」「合理的配慮の概念については盛り込んだ」などなどと答えた。しかし、圧倒的多くの委員は、これらの回答に納得しなかった。
また、「可能な限りどこで誰と住むか…」という書きぶりが多く目立ち、「可能な限り」については削除してもいいのではないかというのが会議での全体的合意となっていった。
各則では、「インクルーシブ教育についての考え方が明確に示されていない」や、職業においては、「障害者の適正な職種」という考え方はもう古い、さらには精神障害者の強制入院や強制医療を禁じていない、などなどが次々と出されていった。
さらに、情報保障、非音声言語の言語化について斎藤企画官は基本法では必要ないとした。
年金等の項目では、「社会参加のため」という理由も付け加えるべきだという意見があった。
最後に、推進体制の議論に入り、「障害当事者の委員を過半数にすべきだ」との意見に対し、斉藤企画官は「他の審議会などでは例がない」と答えた。また、「市町村についても必置義務にすべきだ」など意見や、総理大臣等の“応答義務”も不明確、などといった発言が出た。
改正案の中にどれだけ推進会議の意見が、盛り込まれていくか、今後の折衝と運動にかかっている。1年間推進会議で議論してきたものが、どんどん薄められていっている。議論の出発点は、障害者権利条約を批准することにあった。それが今、「権利という用語を入れる場合はどの程度のコストがかかるか、国民的合意が必要だ」という議論になってしまっている。本末転倒である。
この間の後退につぐ後退は、各省庁の抵抗が強かった、という憶測もあり、真実味を帯びている。
これから総合福祉法、差別禁止法という改革を行っていかなければならない。それらを目の前に、基本法改正を障害者権利条約の理念に照らし合わしていくものにしていくことが、障害者政策にとって重要な意味を持つ。
次回は、2月28日(月)。
EUとフランスの差別禁止法制を学ぶ
―第2回差別禁止部会、他の審議会等との関係の質問が出る―
1月31日(月)差別禁止部会は本格的議論に入った。第2回差別禁止部会は、諸外国の法制度の報告だった。
はじめにEUの報告が部会の協力員でもある引馬知子氏(田園調布学園大学准教授)からあった。
報告では「1980年代からのインクルーシブ社会を目指す国際的動向の中で、EUの雇用均等一般枠組指令が発効され、加盟国に強制力をもたせた」と発表された。
質問の中で、障害の定義について出されたが、「EU内に8000万人の障害者がいる、ということで、その基準については今後改めて調査していきたい」とした。
また、「合理的配慮とポジティブアクション(積極的差別是正措置)は違う概念としてとらえている」ともした。
EU指令をもとに、イギリスで訴訟を起こしたコールマン事件があるが、救済の方法については加盟国によってそれぞれ違うとのこと。
雇用以外の分野については、各国の独自の動きもあるのが、今後の大きな課題となっているとのことだった。
続いてフランス差別禁止法について、部会の協力員でもある永野仁美氏(上智大学準教授)からあった。
フランスの差別禁止法は、差別禁止に特化した法体系な法律は存在しない、ということであった。1990年に「障害・健康状態を理由とする差別を禁止する法律」というのがつくられたが、これは差別禁止法的な性格をもつのではなく、労働分野も含んだ包括的な法律とのこと。
各個別法に差別禁止規定が盛り込まれている。特徴なのは、刑法典に差別罪が存在し、有罪になると罰金刑に処されるということ、
障害の定義は、基本的には社会モデルを採用。委員からの質問の中で「顔にあざがある人は対象になるのか」が出され、差別の定義の中に「外観」による差別も含まれていると答えた。
フランスでは「合理的配慮」は「適切な措置」と呼ばれ、ほぼ同じ概念だとのこと。「適切な配慮」の欠如も差別にあたる。他に直接差別・間接差別があり、差別の立証責任は、刑法典の場合は検事、民事の場合は基本的には被告側(正当性について)にある
行政上の救済機関として「高等差別禁止平等対策期間(HALDE)」があり、調査権限を持ち合わせた独立した行政機関で、和解案の提示や勧告などを行っている。
これらの報告の後、今後の進め方について若干の意見交換があり、「推進会議本体や、厚生労働省管轄の労働政策審議会との関係をどうするか、情報を共有すべきではないか」との指摘がなされ、東推進室長からは「今後の課題として考えていきたい」とあった。
次回は3月14日(月)。
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No.203 2011.1.25(火)
第1期作業チーム報告
―6月には新法骨格整理、第11回総合福祉部会―
1月25日(火)第11回総合福祉部会が行われた。
冒頭、岡本政務官が挨拶し、「厳しい状況だが、障害者予算については、前年度比5.5%増のものを組んだ。次回の部会では、厚生労働省としての意見を出して行きたい」と述べた。
議事に入り、法の理念・目的チームから発表があった。権利条約や自立支援法訴訟の基本合意を踏まえ、社会モデルとして考えたとした。
法の名称についても「障害者の社会生活の支援を権利として総合的に保障する法律」ということを提起したい、とした。それに対しては、「住宅や教育も含まれてしまい、考え直す必要がある」という意見も出た。
休憩のあと、「障害」の範囲チームの報告があった。「障害を参加障害と捉え、包括的な社会モデル的な視点を入れた定義としていきたい」とした。しかし、障害を指し示す指標の中で、その一つに「機能障害を客観的…」とあったため、そこだけ客観的という言葉入れるのはおかしいという議論となった。
相談支援・支給決定プロセスの報告では、多層的相談支援体制という考え方も明らかにされた。また、相談支援機関は支給決定に関わらないという考え方も示された。それに対して、「行政の相談を受けた障害者が依存的になりやすい」ということや、権利擁護との関係も議論となった。
次に訪問系サービスからの報告があった。「これまでの重度訪問介護を発展させて対象者を拡大し、利用制限をなくし、利用者主導のパーソナルアシスタンス方式に改めるべき」とした。
質問では、「精神障害者にとっては、常に介助者にいられることが苦痛でヘルパーを頼まない人もいる。ぜひ、待機も組み込んでもらいたい」とする意見もあった。
日中活動、グループホーム、ケアホームのあり方の報告では、「自分らしさを実現できるたまり場などの、日中活動の場の財政的な裏付けが必要で、さらに、グループホーム、ケアホームについてはその一体化が望ましい」とした。
地域生活支援事業の自治体の役割の報告では、「地域生活支援事業として残すものを吟味した上で、自立支援給付に移行させるものは移行していく、日常生活用具は、補装具と同様に自立支援給付とする」などが提起された。
最終コーナーで医療合同チームからの報告があり、「社会的入院の解消、強制入院の手続きの明確化、保護者制度の廃止」などが挙げられた。また、就労と障害児支援のそれぞれの合同チームについては引き続き検討が行われるとのことで、経過報告があった。
最後にすでに行われた実態調査のやり方について、その質疑があった。
来月から第2期作業チームの検討に入る。6月には新法の骨格の検討、8月に新法の骨格が明らかになるスケジュールである。
都、具体的な回答を示さず
障害連、都福祉局と話し合う
障害連は、1月18日(火)、“差別禁止条例の制定”などを求め、別記の要望書に基づき、東京都福祉局や都市整備局の担当者と話し合いを持った。
障害連からは、役員をはじめ3つの療護施設自治会会長など、9名が参加した。
都からは、福祉保健局障害者施策推進部藤井自立生活支援課長、同課上野地域生活支援係長、都市整備局の担当者などが対応した。
“障害者差別禁止条例の制定”については、「差別の定義が難しいこともあり、国の法制化の動向を見ているところで、東京都独自のものは考えていない」と回答した。
この日特に焦点となったのが入院時のヘルパー派遣問題。伊藤代表は実例をあげながら「ある自治体で障害の重い脳性マヒの人が入院し、コミュニケーションに問題があったので、ヘルパー派遣を24時間自治体に求めたところ、4時間しか認められていない」ことをとりあげ、都として自治体に対して必要な場合はヘルパー派遣を認めるよう、強い指導を行ってほしい、とせまった。
これに対して都は、「支給決定権は市区町村にあり、それについて都が言える立場ではない。自治体から問い合わせがあれば、病院が了解することを前提にヘルパー派遣を認めても差し支えない、と言っている」と回答した。
障害連からは、コミュニケーションに問題がある障害者が入院した場合、深刻な状況となっているので、自治体間格差が生じることがないように、都として問題意識をもち、解決に向かって動いてほしい、と要請した。
次に議論となったのは住宅問題。「都営住宅の量的整備がされてなく、民間住宅で暮らすにもバリアフリー化が大変」と指摘した。
これに対して都は「都営住宅は新規はつくっていない。建て替えで対応している。民間のバリアフリー化は進めている」と具体性に欠けた回答であった。
この日の話し合い全体を通して、抽象的な回答に終始し、都としての意気込みを感じることはできなかった。各自治体の施策に反映させるためにも、今後都としての障害者施策の基本方針を具体的に明らかにさせる必要がある。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
2011年1月18日
東京都
知事 石原慎太郎様
障害者の生活保障を要求する連絡会議
代 表 伊藤 雅文
事務局長 太田 修平
要望書
東京都におかれましては、日頃より障害者福祉の充実にご尽力されている事に、心より敬意を表します。
東京都の障害者施策は、長年にわたる各関係者の努力により質量共に国の基準を大きく上回る水準で展開され、それにより多くの重度障害者が地域で生活する事を後押ししてきました。この事は、地方公共団体として先駆的な取り組みであると同時に、国の障害者施策を充実させる牽引役として大きな役割を果たしたものと評価致しております。
しかし昨今の都の障害者施策は、ほとんど国の基準に準じる内容にとどまっており、障害者の生活をより向上させようという意気込みが感じられません。
国においては、障害者の権利条約の批准に向け、差別のない国内法の整備をはかっていますが、地域において土台となる差別禁止条例の制定についても都は国の後追いというスタンスで、牽引役であった面影すらありません。
障害者の地域生活基盤の確立と国や地域の障害者施策にとって、首都である東京都の影響は多大なものがあると考えます。
今一度、牽引役である東京都に立ちかえり、各障害者施策を実現充実頂きますよう、以下の要望を行いますので誠意ある御回答をお願い致します。
記
1.障害者権利条約と都の施策について
障害者権利条約の批准に向け、国として「障がい者制度改革推進会議」を設置し、国内法の整備をはかっている最中であるが、都はこれまで日本の障害施策を牽引してきた経過を持っている。それらを踏まえ、今後の都の障害施策について、障害者権利条約の理念に合致したものとすること。
特に、東京都独自の「障害者差別禁止条例」の制定に向け、検討に着手する事。
2.市区町村に対する財政補助について
障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を市区町村が行えるように、都は必要に応じて、財政補助を行う事。
3.ヘルパー派遣について
障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、さらなる福祉、介護における人材確保を目的とする抜本的対策を講じる事。報酬単価の見直しが行われたとはいえ、相変わらず低賃金によるヘルパー不足は継続している。都として即効性のある対策を講じる事。
また障害の重い人が入院時に、必要な介助サービスを受けることが出来るよう、支給決定について地方自治体を指導すること。
4.生活施設について
障害の重い人たちの生活施設においては、インクルーシブの理念によって運営されていくとともに、民間移譲がなされる際は、法人決定において、当該施設利用者の意向を重視していき、従来の生活条件を維持する事を前提とし、人権やプライバシーが守られるよう徹底する事。
また、人権や自由という基本的課題をおさえながら、権利条約の制定という新たな時代を迎えている今、利用者のニーズを的確につかんだ多様な取り組みの実施に向け、利用者・法人・職員たちと積極的に協議を行う事。
さらに、在宅で暮らす場合、移動介護や重度訪問介護によって、社会参加が保障されているにも関わらず、施設ではなかなか社会参加が保障されにくい環境にあるので、その改善も図る事。
さらに東京都障害者福祉センターの入所調整機能を存続させつつ、入所を受け入れる施設および利用者らの意向を斟酌し、緊急性も勘案した上で決定を行う事。
加えて、都外施設に入所を余儀なくされている障害者たちが、都に帰って暮らせる道筋を早急につくること。
5.小規模作業所について
都が廃止を予定している、小規模作業所に対する包括補助金を継続させる事。柔軟な運営が出来なくなるが故に新体系への移行も進まず、又、自立支援法の廃止が決定した下で補助金を廃止する事は、重度障害者の日中活動の場として重要な役割を果たしている、小規模作業所の閉鎖に直結する事を認識する事。
6.重度手当などについて
働く事が困難な障害者の年金制度など、国の所得保障政策が不十分な中、障害によって生じる必要経費を補う重度手当など諸手当については、障害者の自立生活、社会参加を実現させるための役割を持っている事を更に徹底強化させ、必要な人が受給できるようにする事。
7.住宅施策について
重度障害者の地域生活移行をすすめるにあたり、圧倒的に不足している障害者用住宅を整備すると共に、既存の民間住宅については、バリアフリー化の整備を促進する為の充分な予算を確保する事。また、保証人が見つからずに賃借契約が出来ない障害者のために、自治体が保証人となる仕組みをつくる事。
以上
第2次意見書まとまる
―差別の禁止、社会モデルの定義、ワンステップ(第29回推進会議)―
12月17日(金)第29回制度改革推進会議が行われた。
いよいよ第2次意見書の最終取りまとめの議論である。
岡崎担当大臣は「本当にご苦労様です。障害者の代表として、第2次意見書の取りまとめに向けがんばって下さい」と発言した。
「必要な施策」を行うための障害者基本法改正、というくだりは、必要な支援と合理的配慮に基づく施策に改められるべきであるという、より権利条約を意識した具体的提起などがなされていった。
情報コミュニケーション保障に関わって、「必要な言語を使用」などといった表現については、「自ら選択した言語」とすべきではないかという意見もあった。これについては、「自ら選択する」ことと「必要な」ということは、最終的には同じ意味ではないか、と東室長は答えた。結局、「自ら必要とする」の表現の方向に落ち着きそうだ。
さらに、障害のある子の「意思表明権」については、保護者を省いたほうがよいという意見もでた。
グループホーム・ケアホームのありかたについて。前回同様に、過渡的に認めていくべきという立場と、地域生活のあり方からしてふさわしくないという意見がでたが、「強制をしない」という方向で修正することになった。
また、地域生活については、「手帳の所持に関係なく」や「応益負担ではなく、本人の所得を基礎とした費用負担のあり方」について、意見に追加していくことになった。
地域生活について、家族依存からの脱却が重要という認識の発言もあった。
就労については、一般就労が厳しい人への提起が具体性に乏しい、という発言もあった。
さらに、教育については、「障害のある子とない子が共に同じ場で学ぶことを原則とする」などの追加を求める意見があった。
精神障害者については、入院の適正手続きの明確化と、地域移行にあたって社会的入院の解消が重要という視点の提起があった。
バリアフリーについて、尾上委員から先頃起きたJRのアメリカの女性障害者に対する乗車拒否問題が出され、「今回の場合は、自分の車イスより小さい車イスであり、見た目だけで判断したもので、直接差別と言える。意見に、適切な接遇と合理的配慮を確保する…を加え、さらに、地域間格差の実情を踏まえ、切れ目のない交通・移動手段を確保する…」を入れ込むべきとした。
新たな審議会について、「障害当事者を過半数とすべき」とする意見が複数の委員から出された。また、関係省庁への勧告や意見に対する応答義務の追加については、前向きな回答を内閣府は行った。
所得保障の水準の見直し、支給範囲の対象の拡大についても強い意見があった。
総則、各則についての議論は、4時20分にひとまず終わり、事務局は、三役を含めて、修正作業に入った。
午後6時再開。東室長から修正文の内容が明らかにされた。
総則部分では、「国民の理解・責務」の項の中に「事業者の責務」を入れ、事業者は合理的配慮などを提供することによって、障害者の権利の実現に寄与する、などといった規定を盛り込むことにした、と明らかにした。これについて、「総則に入れることはなじまないのではないか、もし入れるとしても文章を修正したほうが良いのではないか」という意見があった。それに対して、「基本的には事業者も国民と同じ責任を持っており、事業者といっても多様であり、また広い意味で経済活動を行っているわけで、理念として合理的配慮というものを入れ込む必要があるのではないか」という意見が大方をしめた。
各側部分では、前半の意見がだいたい盛り込まれることになった。
さらに、所掌事務・推進体制の地方の部分で、地方での審議会においても、障害当事者が過半数をしめるようにしていくことなどが確認された。もちろん前半に出ていた「関係省庁の応答義務」も盛り込まれることになった。
また、障害の定義については、「継続的」の中に、周期的・断続的も含まれている、という解釈を明らかにした。
就労関係など、いくつかの点については、事務局一任となった。
最後に、小川議長から岡崎担当大臣に、第2次意見書が手渡された。
これで推進会議を基本法改正問題は、はなれることになったが、岡崎大臣は、「長時間熱心に議論頂いた意見書に基づいて、来年の通常国会でしっかりと障害者基本法を改正していきたい。そして、総合福祉法、差別禁止法につなげ、障害者制度改革をしっかり行っていきたい」と述べた。
次回の日程は、1月24日以降とされただけで、具体的には決まっていない。
障がい者制度改革推進本部のサイトは
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html
関係省庁からの留意点“権利”を極力抑える
―精神障害者医療のあり方について白熱、第28回推進会議―
第28回推進会議は、基本法改正をテーマに12月13日(月)に行われた。
第2次素案の最終段階の調整である。
今回は、第2次素案に対する関係省庁の留意点が寄せられ、これについての議論が中心となった。
政府からの留意点は、概ねにおいて“素案”にある権利という言葉を見直すようにという内容のものが多かった。
例えば、「憲法で権利を保障しているにも関わらず、個別法でまた言うのはどういう意味をもつのか」などといった指摘である。これに対して各委員は、一斉に反発し、「権利条約を政府は読み取ろうとしていない」などと指摘した。
また、制度の谷間の解消について指摘している箇所があるが、厚労省は「障害者によって支援の内容は異なる」などと至極当然のことを指摘、制度改正に後ろ向きであることに対し、何人かの委員が問題だとした。
グループホーム等について言及している箇所があるが、地域生活の観点から「削除すべき」という意見もあったが、これらの存在は現状において必要という意見が多数を占めた。
また、教育に対する文科省の姿勢については、「原則統合」を基本とすることにより、円滑な対応が可能となる、という意見が多かった。
基本法のなかに精神医療について触れるかどうかについては、大きな議論となり、「医療一般のなかに含めるべき」という意見と、精神障害者がおかれてきた差別的現状と、社会的入院の解消・適正手続きの具体化など、現在抱えている問題を解決するには必要だ、とする意見に分かれたが、流れは後者のほうだった。
相談について、「本人中心の」を加えるべきという意見や、ユニバーサルデザインでは、当事者参画を書き込むべきであるという意見が出された。また、情報アクセスでは、電子書籍を加えるべきだという意見があった。
ユニバーサルデザインについて、バリアフリーなどと同じ項目で行うかどうかについては、固有の課題性があり、別項目で行うこととなった。
また、情報アクセスとコミュニケーション保障については、本来、別項目で取り上げるべき内容であるという意見もあった。
さらに、聴覚障害者が司法の場で、コミュニケーションを受けられていない実態や、政治参加の保障について、より明確にすべきであるという意見が出た。
次回 12月17日(金)
今号をもちまして200号となりました。FAXレターも足かけ10年となります。皆様ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
もっと権利性を高めて
―障害のある女性、位置づけを、推進会議(第27回)―
いよいよ第二次意見書についての議論の佳境にはいった。
12月6日(月)の第27回推進会議は、基本法改正に向けてである。第二次意見書の素案が提起され、それに対しての意見が出されていった。
JDFからは、前文を作るべきである、という意見が出され、総則部分では、「もう少し権利規定を明確にすべなのではないか」「インクルーシブ社会を、分け隔てすることなく、合理的配慮と必要な支援が提供される社会、と定義したことは評価できるので、もっとそれを強調してほしい」などとする意見も出された。
また、「“支援”という言葉を“保障”とすべきである」という意見が出、東室長は「現行法ではそうなっているという意味で書いた」などと答えた。
休憩を挟み、各論の議論となり、地域生活支援、教育、労働等について、素案に対する活発な意見が交わされた。
素案の中に「障害の種類や程度に応じ…」とあることに対し、社会モデルの観点からふさわしくない、という意見が出る一方で、その記述がないと軽度障害者に対する施策が行われない恐れがある、とする意見が出された。さらに、「早期発見、早期支援はあるが、早期治療がない、難聴者にとっては早期治療が必要だ」とする意見があった。
これに対しては、「早期支援の中に早期治療が含まれているのではないか」との発言があった。
さらに、精神障害者の地域移行に関連して、入院の際の自己決定・自己選択など、人権の徹底と、強制入院の場合は、その手続きの明確化などが強く出された。
また、コミュニケーション保障をめぐっても、もっと広くとらえたほうがよいという趣旨で、修正意見が出されている。
“障害のある女性”問題も各論に加えられ、“性と生殖”の権利などについても言及されるべきだという意見も数人からあった。
ユニバーサルデザインについては、公共的施設のバリアフリー化に加えたほうがよい、という意見もあった。
“相談等”については、“相談等と権利擁護の仕組みのあり方”にしたほうがよいという意見が出たが、「権利擁護」は、国の立場で言えば「権利保障」とした方がよいという指摘も何人かからあった。
推進体制の所掌事務については、「国の審議会の大臣への勧告権などに対して、応答義務を課したほうがよい」「それの組織は障害当事者が過半数を占めるべき」とする意見が出された。
今後、委員たちは、修正文を事務局に送り、第2次意見書を練り上げていく。
なお、この日の資料は
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_27/index.html
にあります。
次回は、12月13日(月)
決着は来週に持ち越し
24日(水)、25日(木)、26日(金)、3日間連続行動
11月25日(木)の全国大フォーラムの呼びかけによる集会は、参議院議員会館前と会館の中で行われ、全国から500名以上の市民や仲間たちが集まった。
この日、厚生労働委員会が開催される予定だったが、与野党の調整がつかなかったこともあり、開催されなかった。自立支援法一部「改正」案の委員会採決は、来週に持ち越され、その行方もどうなるか全くわからない状態である。
集会では、応益負担の不当性や、推進会議や総合福祉部会の議論を無視した形で、提出された「改正」案に対して多くの参加者から怒りの声が上がった。
また、元訴訟団からは、なぜ和解したのか意味がわからない、などという声も上がっていた。
明日26日(金)は、福島みずほ議員が予算委員会で、自立支援法問題を取り上げる予定にしている。
いずれにしても、来週は、正念場で国会前に一人でも多く集まる必要があり、廃案をめざし、全国の仲間とあきらめないで、再度ミラクルをおこすために、最後まで闘っていきましょう。
なお、明日(26日)の集会は午後1時から参議院議員会館前。
非常に大事な時です。毎日で大変ですが、一人でも多く集まって下さい。
差別禁止部会スタート
―第26回推進会議、「基本法ではなく権利法で」(山崎委員)―
第1回差別禁止部会が11月22日(月)行われ、スタートをきった。
それに先立ち、第26回の推進会議が障害者基本法改正を中心に、行われた。12月に第2次意見を出すことになっており、それに向けた大詰めの議論を迎えている。
まず、医療・就労・障害児の合同作業チームの報告があった。
医療の作業チームの報告は、堂本座長から行われ、「前期については精神医療について議論され、社会的入院の解消に向けたインクルーシブ社会の実現の方向性や、保護者制度の撤廃、強制入院の際の適正手続きなどが議論されている」とした。また、「身体拘束の問題なども出されている」とした。
就労については松井座長からあり、「労働の権利保障と苦情に対する救済制度の整備や、合理的配慮、必要な支援の提供の確保の重要性、などについて議論された」とした。
障害児の大谷座長からは、「権利条約に盛り込まれている考え方の具体化、特に、最善の利益、意見表明権、早期支援の必要性など、多くの観点で議論がなされている」とした。
その後、「障害」の表記に関する作業チームの検討経過と、議論がなされた。
4回にわたるヒアリングの結果、基本的には現行の「障害」でいくという方向性が示され、第2次意見書に向かっては、現行の表記で行く、という結論に達したが、「碍」を常用漢字に組み込むかどうかには様々な意見があり、今後の継続課題とさた。
続いて、「障害者制度改革の重要方針について(第二次意見)(骨子案)」が出された。しかし、「障害者の地域生活の権利という重要な課題が落とされてるのではないか」という意見などが出され、東室長は「この骨子案で足りないものがあれば、ぜひ出してほしい。第2次意見書を出したあと、具体的な条文づくりについて各省庁との連絡調整を行う」とした。
最後に、「基本法と個別法の性格について」の議論が交わされた。斎藤企画官は、「基本法は障害者施策の基本方針を定めるものであり、権利などの規定は通例行わない」とした。
これに対して、「前文で改革の理念をきちんと明記しなければ意味がない」や「基本法よりも権利法という名前にしたほうが本当はよい」という意見が出された。
次回は、12月7日(月)。
推進会議の後、第一回の差別禁止部会が行われた。
冒頭、末松内閣府副大臣が挨拶し、途中、岡崎担当大臣も挨拶に来た。
まず、自己紹介が行われた。各分野の立場から差別禁止(法)に対する思いが語られた。
当事者としては、伊藤委員や太田が体験を踏まえて差別禁止法の必要性を訴え、決意を示した。
その後、部会長の互選があり、棟居快行委員が選ばれ、副部会長には、伊藤委員と竹下委員が部会長より指名を受けた。
その後、若干の質疑があり、障害者基本法改正問題との関係や、権利条約からみた差別禁止法規範をどうとらえていくかを今後のスケジュールに組み込んでいくべきだ、という意見も出された。
当面は2か月に1度のペースで開催されるとのこと
なお、差別禁止部会の構成員などは以下の通り
浅倉むつ子(早稲田大学教授)、池原毅和(弁護士)、伊東弘泰(特定非営利活動法人日本アビリティーズ協会会長)、大谷恭子(弁護士)、太田修平(JDF障害者の差別禁止等権利法制に関する小委員会委員長)、小島茂(日本労働組合総連合会総合政策局長)、川内美彦(東洋大学教授)、川島聡(東京大学大学院特任研究員)、竹下義樹(社会福祉法人日本盲人会連合副会長、弁護士)、西村正樹(日本労働組合総連合会特別委員、自治労障害労働者全国連絡会代表幹事、北海道)、野沢和弘(毎日新聞論説委員)、松井亮輔(法政大学名誉教授)、棟居快行(大阪大学教授)、山崎公士(神奈川大学教授)、山本敬三(京都大学教授)、[オブザーバー]遠藤和夫(日本経済団体連合会労働政策本部主幹)、佐藤健志(日本商工会議所産業政策第二部担当部長)、[専門協力員]相澤美智子(一橋大学専任講師)、永野仁美(上智大学准教授)、引馬知子(田園調布学園大学准教授)
次回、2011年1月31日(月)。
「自立支援法廃止と新法づくりはかわらず」岡本政務官
―作業チーム日程ずらす、第9回総合福祉部会―
11月19日(金)総合福祉部会(第9回)が行われた。
厚生労働省岡本政務官は「障害者自立支援法一部改正案が衆議院を通過したが、平成25年8月までに自立支援法を廃止し、制度の谷間をつくらない新法をつくる考えには政府としてはかわらない」と挨拶した。
藤岡委員や、福井委員などから、「本当にそうなのか」「総合福祉部会での4つの当面の課題は、政府として本気で反映させようとしているのか」などの鋭い質問が出された。また野原委員からも、「今回の改正案の通過には、懸念を表明する。難病について障害に含まれてない」との指摘があった。
岡本政務官は「自立支援医療を含む当面の課題については、真剣に考え予算に反映させようとしている。また難病についても、特別枠として予算要求をしている」と答えた。
議題に入り、佐藤部会長から、前期の作業チームを12月までとし、後期を2月から4月までとしたい、という提案があり、承認された。
「難病については全ての課題に絡んでくるので、なんらかの検討をしてほしい」という意見も出た。
続いて、佐藤部会長から、入所者・入院者についても実態調査を行っていくことで、まとまったとの報告があった。来年、予備的調査を行い、再来年、本格調査とのこと。
この後、各作業チームに分かれた。
次回は、12月7日(火)。
「『障害の予防』は、整理して考える必要がある」(大谷委員)
―新たな課題についても議論、第24回推進会議―
11月8日(月)第24回推進会議が行われた。この日も障害者基本法改正、各則部分規定ぶり。
まず、「司法手続き」「情報のバリアフリー化」「年金等」「経済的負担の軽減」についての規定ぶりが内閣府斎藤企画官から明らかにされた。
司法手続きについては、「受刑後についても保障すべきではないか」「裁判の傍聴者にも保障されるべき」「手話通訳等が当事者負担となっていて、実質的なコミュニケーション保障とはなっていない」などの現状の意見が出された。
「情報のバリアフリー化については、条文の書き方が難しく分かりづらい」という意見が多かった。「なぜ事業者については努力規定としたのか」「放送はどうなるのか明らかにしていない」などの意見があった。
「年金等」については、「障害があるから必要となる所得保障という視点を強くだすべき」「無年金者に対する言及がない」等々の意見が出された。
「経済的負担の軽減」では、「障害者の扶養義務規定が前提となっている」などの強い指摘がされた。
続いて、「新たに議論した分野についての推進会議の問題認識」。
まず、「住宅」について議論された。「公営住宅の単身入居を制限する欠格条項廃止の問題とともに、グループホーム・ケアホーム建設の際、地域住民の同意を取り付ける協議書の問題があり、1999年以降、国としてはそれを求めていないにも関わらず、現実には自治体は行っている」との指摘がなされた。また、住宅の数が圧倒的に少ない現状から、「住宅問題は総合的、抜本的に再構築されるべき」との意見もあった。
次に、「障害の予防」。「優生思想的な障害観から脱却しようとするものが思われ、評価できる」の一方で、「先端的医療を受ける権利を加えてほしい」という意見も出た。「障害の予防は、個人的なものと、公衆衛生的な意味合いのものがあり、整理が不十分ではないか。障害者基本法にいれることはしっかりと考えてからでないとならない」と大谷委員は述べた。
障害という価値観や、定義を含む問題だけに、慎重な議論が行われなければならない。
続いて、「スポーツ・文化・レクリエーション」。
「予選で勝ったチームが、お金がなく、本大会には違うチームが派遣された」という例や、「ろうあ団体は、自分たちで運営も行っているが、他の障害者団体は必ずしもそうではない。また、障害当事者の指導者も少ない」という発言があった。
「著作権の問題で、DVDに字幕がつけられない問題が完全に解決しきっていない」などの意見が出された。
「ユニバーサル・デザイン」については、制作過程への障害者の参加のあり方の問題が出され、さらには、「権利条約でいうアクセシビリティ―が基本であり、その周辺にバリアフリーやユニバーサル・デザインがあるのではないか」という提起がなされた。
最後に、「わかりやすい第一次意見書」ができる、という報告があった。
次回は、11月15日(月)
※障害連のホームページアドレスが変更されました。
まだ、登録されていない方や、リンクの変更をしていない方は至急よろしくお願いします。(障害連と検索してもまだ出てきません。申し訳ありません。)
URL http://www9.plala.or.jp/shogairen/
国際協力で議論
―合同作業チーム報告、推進会議(第23回)―
11月1日(月)第23回推進会議が行われた。今回は、障害者基本法改正の各則部分。
はじめに、国際協力の規定ぶりイメージが斎藤企画官からあった。(今回からは、条文イメージだと誤解を招きやすいので、“規定ぶりイメージ”ということになった)
委員からの意見としては、「政府との協力はあるが、市民社会あるいは、NGOとの協力は書かれていない」「日本に暮らす外国人へのサービスにどう影響を与えるのか」「国際協力なのか国際協調なのか」などが出された。
東室長は、「権利条約において国際協力がでてきた背景には、南北問題というものが大きかった」と語った。
次に、選挙。意見としては、「政治活動への権利としたほうがいいのではないか」「青年後見を受けた人は、選挙できないという実態がある」などなどが出された。
続いて、公共的施設のバリアフリー化。「移動の権利を明確にするべきではないか」「合理的配慮の文言を明確にするべき」などの意見が出された。
斎藤企画官は、「総則部分で合理的配慮の欠如は差別であると示しているので…」とも述べた。
休憩を挟み、労働・医療・障害児の3つの合同作業チームについての報告が行われた。
「短時間での作業は非常に厳しい」と述べたのは、労働のチームの松井座長。「ただ、障害者に働く権利があるというのは、共通の認識である」とも語った。
医療のチームの前期は、精神医療。社会的入院の解消、保護者制度の廃止、強制入院の適正手続きなどが議論になっているとのこと。座長は堂本委員。
障害児のチームの座長は、大谷委員。障害者基本法に反映させるため、家庭生活の権利、最善の利益、意思表明の権利などを議論しているとのこと。総合福祉法については、去年、厚労省の研究会である程度たたき台がでているので、それをもとに行っていきたい、とのことだった。
最後に、差別禁止部会の設置要綱の承認があり、「わかりやすい第一次意見書」の進み具合の報告があった。11月中には発行されるとのこと。
次回、11月8日(月)。
10.29全国大フォーラム、成功
参加者1万人超える
今こそ進めよう!障害者制度改革 自立支援法廃止と新法づくりを確かなものに10.29全国大フォーラムは、10月29日(金)昼から日比谷野外音楽堂とその周辺で参加者が1万人を超える中行われた。
政府から岡本厚生労働省政務官が挨拶した。また、民主・共産・社民・新党日本からも国会議員があいさつに立った
各団体の意見表明の後、3時過ぎ、国会方面と東京駅方面にデモを行った。
前日の28日(木)は、国会要請行動を行った。
皆さん本当にありがとうございました。
差別禁止部会構成員発表
―障害の定義、活発な議論、第22回推進会議―
第22回推進会議は10月27日(水)に行われた。
議題は、前回と同じ障害者基本法改正。東室長から、前回のたたき台に対する委員からの意見が述べられた。
次に、大谷委員から、日弁連有志によるたたき台が明らかにされた。合理的配慮の定義や、女性障害者、こどもの障害者の権利を明らかにしているのが特徴。
続いて、川崎委員から、精神障害者の保護者制度の問題を明らかにした制度間格差是正を求める要望が明らかにされた。
議論では、前回に引き続き、障害の定義について活発なやり取りとなった。
機能障害に加え、参加障害などを位置付けたほうがきちんと対応ができるのではないか、という意見がある一方で、機能障害による環境との相互作用などという包括的な捉え方のほうがいいのではないか、という発言もあった。
その他、差別禁止法との関連での発言など、様々あった。
自治体での立場では、将来の施策を見据えた定義をつくってほしいとの提起もあった。
さらに、合理的配慮の定義の問題にも発言は及んでいった。
次に、推進体制関係の条文イメージが斎藤企画官から出された。中央障害者施策推進協議会にかわり、新たに中央障害者政策委員会、都道府県や市町村においては、地方障害者政策委員会を設置するとした。
中央については委員を30名とし、調査・審議、大臣などへの勧告を行う組織、とした。モニタリング機能も持ち合わせる。
議論では、地域主権改革の絡みで、市町村には必置とすべきだ、という意見の一方で、自治体の立場では、そうした場合、必ず財源保障が必要、との意見も出た。
調査については、行政機関などから報告を受けることなどのことを意味している、と斉藤企画官は質問に答えた。
また、当事者委員を過半数にすべきだ、との意見もあった。
現在の中央障害者施策推進協議会と具体的にどうかわっていくか、まだまだはっきりとは見えてこない。
続いて、障害者基本法に関しての具体的な課題について、これまで議論してきた中で、抜け落ちたものはないか、という議論に入った。
この中で、家庭生活の権利は加えていくべきだ、などいくつかの発言があった。
総合福祉部会の報告や、障害の表記に関するワーキンググループの報告が続いた。
いよいよ、差別禁止部会が立ち上がることとなり、15名の構成員と、2名のオブザーバー、3名の専門協力委員が発表された。
当事者としては、竹下義樹さん、川内美彦さん、伊藤弘泰さん、西村正樹さん、そして、JDF小委員会からとして、太田修平などが名前を連ねた。
岡崎担当大臣が挨拶し、「今日も内閣委員会で、権利条約の質問があった。頑張りましょう」と述べた。
末松副大臣も挨拶し、「一回4時間の会議と聞いている。熱心さに驚かされている」と述べた。
次回は、11月1日(月)。
作業チームスタート
-実態調査で意見続く 第8回総合福祉部会-
いよいよ作業チームが開始した。10月26日(火)第8回総合福祉部会が行われた。
まず、新しく厚労省の政務官となった岡本政務官が挨拶し「障害者福祉を進めるにあたっては、国民の理解が必要で透明性・公平性のある施策とし、一歩一歩前進させていきたい」と述べた。
続いて、作業チームの検討と範囲と内容について、に移り、6つの部会作業チームの役割と座長が佐藤部会長からあり、3つの合同作業チームの役割と座長が東室長からあった。
なお、この作業チームは「それぞれの課題の論点を整理するものなので、インターネット上の公開などは行わない」ことが確認されている。
次に、実態調査に関する報告が平野委員からあり、名称は「<生活のしづらさなどに関する調査>全国在宅障害児・者等実態調査(試行調査)」とすることとした。
ヒアリングやパブリックコメントなどを通して、前の案より医学的なものを削るなど、だいぶ絞り込んだとのこと。
しかし、「精神病」者集団の山本委員は、「この案では障害者の実態を把握できない」とのことで意見が再度表明され、他の精神障害関係委員からは「家族の代筆は認めていて、これだと本人の意向を聞かないで行われるケースが増えるのではないか」との発言があった。さらに、知的・発達障害関係委員から「この設問だと障害の原因について答えにくい」などなどの発言があった。
ワーキンググループをもう一度開催し、修正していくとのこと。
次回、11月19日(金)
障害の定義、差別の禁止について議論盛り上がる
―「自らの判断により」について疑問の声、第21回推進会議―
障害者基本法の理念や目的、障害の定義について議論がたたかわされた。
10月12日(火)第21回「障がい者制度改革推進会議」が行われた。
冒頭、新しく着任した村木内閣府共生社会担当政策統括官からあいさつがあった。
続いて事務局から障害者基本法のイメージ案が出された。「まだ、関係省庁などとの調整が終わっていない段階のイメージ案ですが、議論のたたき台になればと思って提起しました」と担当者は説明した。
そのイメージ案によれば、「国民を分け隔てすることのない」や障害の定義については社会モデルを採用したとのこと。
委員からは、インクルーシブに対応する共生社会という表現や、地域社会で生活する権利などを明記すべきであるという意見が出された。
一方障害の定義については様々な意見が出されたが、方向性としては権利条約に準拠させ、より社会モデルにしていくことなどでは一致していたように見えた。
コミュニケーション等のあり方については、様々な意見が出され、今後の課題となっていった。
続いて差別禁止や、施策の基本方針、障害者基本計画など8項目のテーマでイメージ案が提出され、議論が交わされた。
特に差別の禁止については、「間接差別や家族への差別なども差別に含まれることを明記すべき」や、権利条約にあるとおり「区別や排除も差別にあたることを明らかにしたほうがよい」との意見が出された。
また「国及び地方公共団体の責務では、もっと具体的に責務内容を明らかにすべき」や、「責務ではなく義務にしたほうが良い」という発言もあった。
障害者基本計画等では、障害者・関係者の意見を尊重しなければならないとあるが、「反映させる仕組みが重要」との指摘もあった。
さらに、随所に「自らの判断により地域生活…」とあるが、「自らの判断にはいらない」という意見も何人かから出た。
次に地方のモニタリング機関のありかたについて議論された。「行政の立場としては今監視機関を全ての地方自治体に作れる状況にはないと思う」という意見が出た。
一方で当事者を中心に「地域生活を行うにもそういう環境にはない」「精神病院に見られるように、地域間格差が存在するし、調整していく必要もある」などの意見が出された。
また、「権利条約にいうモニタリングは、監視だけではなく権利条約の考えに基づいた施策が行われているかという、ということをフィードバックしていく役割もあるはず」といった発言もあった。
「やさしい第一次意見書」が11月には発行予定との報告もあった。また、大阪、千葉、富山などで開催された地方フォーラムについても報告がなされた。
次回 10月27日(水)
「制度改革に向け一緒に頑張りたい」岡崎新担当大臣挨拶
―経済産業省などからヒアリング、第20回推進会議―
新しく着任した岡崎内閣府特命担当大臣は、「私も国連で障害者権利条約の草案づくりに携わった経験がある。第2期に向け、みなさんと一緒に制度改革の実現に向け、頑張っていきたい」と挨拶した。
9月27日(月)第20回制度改革推進会議が行われ、障害者基本法改正に関わる省庁ヒアリングが行われた。
はじめに、経済産業省から福祉用具の開発、アクセシブルデザインなどの内容を中心に報告がされた。
委員からは、「今の経済状勢の中で、企業が福祉用具を開発することに力を入れていないのではないか」など、提起がなされた。
また、アクセシブルデザインの定義についても質問が出され、「検討する」と答えた。
次は厚生労働省。障害の予防に関わる報告がなされた。
難病のあり方については、「特定疾病研究の対象を増やすことや、総合福祉部会での議論もあるように、制度の谷間をつくらない新法の検討をしているところ」と答えた。
各種検診などは、それぞれの根拠法に基づいておこなわれているが、障害者基本法の理念に各法が方向性としてあっているかどうか、立法段階においてしっかりと検診されるべきものだと考えている。
また、委員からは、「30年前、不幸な子どもを生まない運動があり、基本法の予防の考え方は、その延長線上にある」などという指摘があった。
さらに、他の委員は、「厚生労働科学研究は、障害当事者が実質的に参画しづらいものとなっている」と指摘した。
厚労省は、「検診したい」とした。
次に、スポーツ・文化について、厚労省と文科省からあった。
権利条約の理念にのっとり、スポーツ一般との統合の重要性とともに、障害独自のスポーツの普及にも力を入れたいとした。
委員からは、「ガイドヘルパーがプールまでついていっているが、その後は対応してくれない」という問題や、文化面では、「車椅子を利用するようになってからは、美術館や劇場にあまり行こうと思わなくなった。見にくいからだ」などの意見が出された。
また、映画に字幕をつけることの興業主などへの義務化も提起された。
これに対して文部科学省は、「すでに文化芸術に関する基本方針をもっている」とし、これらの指摘に基づいて、「さらに検討したい」とした。
続いて、住宅問題について。国土交通省、厚労省からあった。「住宅セイフティーネット法や、公営住宅法で対応している」とした。
公営住宅について、「重度障害者の単身入居を制限している欠格条項が法律にあり、地域主権改革によって撤廃されると言うが、地域主権改革の前に撤廃してほしかった。そうでないと、地域によって相対欠格条項どころか、絶対的欠格条項をつくってしまう自治体さえでないだろうか」との懸念の声があがった。
それに対して国交省は、「自治体が強い責任感をもってしまう心配は否めない」としながらも、「そうならないように努力したい」とも述べた。
また、地域主権絡みで「グループホーム設置で、住民の反対運動が強まる危険性もある」と発言した委員もいた。
さらに、ある委員は「今の法律では、グループホームなどは施設とみなされており、防災設備の規定などで、現場などでは問題が起きている」と指摘した。
続いて、就労、児童、医療の合同作業チームのメンバーの発表があった。
最後に、地域フォーラム、やさしい意見書づくり作業チーム、障害の表記のあり方作業チームの報告があった。
次回は10月12日(火)。
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利用者負担、新体系移行のあり方、意見応酬
―第7回総合福祉部会、山井政務官退任挨拶「感慨深い」―
山井政務官は「予算確保に向け全力で頑張っていきたい。自分の任期は今日2時までだが、ちょうど一年、感慨深い。今後も障害者施策の民主党と政府の橋渡し役として頑張っていきたいので、よろしくお願いしたい」との内容の冒頭挨拶があった。
9月21日(火)第7回総合福祉部会が行われ、東室長から、北浦委員が水津委員と交代したことの報告があった。
この日は論点整理の後半、まず利用者負担についてだ。佐藤部会長から委員たちの多くの意見の集約の内容が報告され「障害に関わる費用は無料で、障害に関わらない費用については所得保障を前提に応能で」とあった。
次に厚労省から現状説明があり「自立支援医療については年度末に向けた課題としている。」と前回と同様に強調。
討論では、「なぜ利用者負担が必要になったのかという原点を考えて議論する必要がある」「財政状況を考えた議論も前提ではないか」という意見が出る一方で、「財政問題先にありきでは自立支援法と同じ道を歩んでしまう。」などの発言もあった。
続いて報酬や人材確保に移った。厚労省からは、制度説明の中で「昨年来さまざまな対策を行って給与の改善を行ってきている」と説明があった。
議論では「日額制によって事業運営が厳しいところに立たされて、多くの人達を非常勤にせざるを得ない状況がある。」といった意見が続く一方で「直接サービスの中身で精査していくなかで、経営の安定を図るべき」や、「経営の安定と利用者のサービス選択を両立させるべきで報酬や程度区分にしばられるべきではない」という意見もあった。
次に、“その他”に移り、介護保険の関係や現行の特別対策や、財源確保などについての委員会の意見を整理したものが、発表され、尾上副部会長より説明があった。
議論は新体系移行をめぐって中心に行われ、「大臣が自立支援法廃止を明言したにも関わらず新体系移行というのは矛盾だ」という意見や「私たちのグループは新体系移行を進めているが、それを行うには解決してもらいたい課題も多い」などの発言もあった。
次の報告事項として作業チームのメンバーの発表があった。前期の作業グループは10月から12月まで行われ、1月には意見書の作成に入るとのこと。
最終的には部会で意見書を調整していくとのこと。
続いての報告事項は、全国障害児・者実態調査について。11月1日を調査日として施行調査を無作為抽出によって郵送で行うとのこと。
「制度の谷間の問題をもっと詳しく趣旨に入れるべき」とする意見や、「調査票案が医学モデルに傾きすぎている」などなどの意見が出された。今後障害者団体のヒヤリングを行うなど修正していき、次の部会ではきちんとしたものにしていく意向が示された。
続いて入院入所者に関する実態調査について。佐藤部会長から「何日か前に部会員何名かによってこの問題について議論したが、来年度に実施する方向性は出たものの、意見はまとまらなかった。再度話し合いを行う」との発言があった。
民主党の代表選で、世論の通り、菅政権が続くことが決定されたが、代表選中、小沢陣営やマスコミから菅政権の手法は自民党と似てきている、との声があがった。
推進会議や総合福祉部会でどこまで政治主導、当事者主導が貫けられるのか、大きな課題となる。
次回は10月26日(火)
“福祉”という用語、見直し
―第19回推進会議、“予防”も活発な議論―
「福祉という用語を削除を」という意見が出された。
9月6日(月)推進会議、第19回が行われた。この日はまず、障害者基本法の総則部分のあり方について議論され、冒頭の意見に対して、「現場サイドとしては、福祉という言葉が重要な役割を果たしている」という意見があった。結局、むやみに“福祉”という言葉は使われてしまっている問題点では一致した。
インクルーシブ社会の訳語として、“共生社会”という用語を使ったほうがよい、という意見も出された。
住宅の在り方については、公営住宅のみならず、民間住宅においても、欠格条項の撤廃の必要性が強く訴えられた。
休憩をはさみ、文化・スポーツについて議論され、多くの委員からは、この分野でも他の市民と同等に参加できるような環境や、合理的配慮の必要性について指摘されていると東室長から説明があった。
「これらの分野に対する社会の理解が不足している」「聴覚障害の人が映画を見る場合、字幕がないので、洋画を見ざるほかない」との発言もあった。
次に、“予防”についての議論となり、様々な意見が出された。
「現行法の“予防”は、明らかに優生思想に基づくものであり、削除されるべきである。保健衛生の分野で対応していけばよい」との意見が出る一方で、「選択権をきちんと保障していくことが重要」という意見もあった。
さらに、「先端的医療を受ける権利が明記されたほうがよい」とする発言も出た。
いずれにしても、現行の“予防”規定は、優生思想的なものであることの認識では多くの委員が一致した。
次にユニバーサルデザイン・バリアフリーの問題となり、基本的にはそれぞれが相互補完関係にあり、進めていく必要性が確認された。
「アクセシビリティーの定義を明確にしたほうがよい」という意見が出た。
“だれでもトイレ”の問題を通して、多くの委員から、「一部のトイレのみをユニバーサルデザインにし、一般トイレをそのままにしているため、使いたい時に使えない現実がある」と指摘がなされた。
続いて、雇用、医療、児童の合同作業チームの立ち上げについて提起があり、「問題の性質上、部会としたほうがよい」という意見もあったが、東室長が「日程上、予算上の問題もあり、この形で始めてもらいたい」と答え、今後の課題とした。
最後に、この日午前中に行われた文科省の特別支援教育に関する特別委員会の報告があり、権利条約や、差別禁止について必ずしも全体的な認識には至ってはいない状況であるとのことであった。
次回、9月27日(月)。
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作業グループを部会に、という意見が出される
-第6回福祉部会、支援体系など踏み込む議論-
残暑厳しい中、8月31日(火)、第6回総合福祉部会は行われた。
はじめに山井厚生労働省政務官が挨拶をした「一律1割カットの中、障害関係は約7、5%増で概算要求をした。」と述べた。
続いて障害者自立支援法訴訟についてのミニ学習会を行い、佐藤部会長が訴訟についての簡単な経過を解説した。
次に論点の議論に入り茨木副部会長から各委員から出された論点をまとめたものを述べられた。
支援体系については「はざまの人たちのニーズ調査が必要」「介護給付、訓練等給付は分けない方がよい」「コミュニケーション保障については国の責任で徹底されるべき」などがあったことが明らかにされた。
次に厚労省の中島課長から現状の説明があった。
若干議論があり、「きちんと理念を確立すべき」や「福祉的就労については根本から考え直すべき」という意見があった。
休憩の後、「障害者の労働権を保障する法律が日本にないのではないか。雇用促進法は事業者のための法律、自立支援法の就労支援は結局福祉的発想である」という意見が出された。
さらに、「労働分野についても作業グループについては政務三役がぜひ参加してほしい」との発言もあった。
またパーソナルアシスタンスについて「この定義を明らかにし、これについて障害者本人が介助者と直接契約を結ぶなどを含めることまでも行っていくのか、今後検討が必要とされる」などの意見が出された。シームレスな介護のあり方についても様々な意見が出された。
また、「予算を見ると、精神障害者への隔離収容に多くを費やされていて、地域で活動できる環境にもっと予算をつけなければならない」という発言もあった。
地域移行について議論が移り、尾上副部会長からは委員からの意見のまとめが明らかにされた。その後各委員から「具体的な地域移行策を出すべき」や「通所施設は地域移行に寄与しており、存在意義を認めてほしい」「過去にとらわれず未来に向かってあるべき地域移行策を打ち出すべき」「施設の定員やベッド数を減らさないと意味がない」などの発言があった。
次に論点の三番目地域生活と社会資源に移った。自立支援協議会の在り方について「市町村計画など調査会社に丸投げにしているのが実態で意味がない」や「自立支援法廃止するのだから自立支援協議会もなくさなければならない。ただ、新しい地域の受け皿は必要」といった意見、また「実態としては問題はあるけれども上手くやれば当事者の力がついてくる場でもある」などといった発言が交わされた。
東室長は「実態問題として語ることも重要であるが、権利条約の当事者参加の原則の観点からどうなのかという視点からも考えてほしい」と発言した。1.000以上ある自立支援協議会の中で知的障害当事者が参加している協議会はほんのわずかであることも明らかにされた。
以上三つの論点は今後の作業グループの検討に引き継がれる。
次に部会作業グループの座長等が発表された。作業グループの在り方について部会とするようになど、少し意見が出され、東室長は「理解できるが財政の制約がある」とした。
実態調査についての議論となり、施設入所者、入院患者の調査を行う方向が提案され、そのための話し合いを持ちたいということが佐藤部会長から出された。
これについて目的や予算の裏付けの必要性などの意見が出されたが、厚労省が「予算づけの可能性はある」と述べたため、行う方向が確認された。
次回は9月21日(火)
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作業チームの位置づけで沸騰
―第18回推進会議、障害者基本法改正議論に入る―
作業チームのあり方について議論が白熱した。
8月9日(月)第18回推進会議が行われた。
前半、総合福祉部会から報告があり、今年の秋から7つの作業チームを設置し、児童、就労、医療など、総合福祉をこえる分野については、推進会議と合同で作業チームをつくりたい、とした。
質問に答える形で、東室長は「この3分野については、推進会議の下に置く」としたため、「はじめの提案とは違う」「外部に対して分かりづらい」などの意見があがり、この件について相当多くの時間を割いた。
結局、総合福祉法部会固有の部会と推進会議の委員を交えた上記3つの作業チームの設置についてネーミングを変えることによって承認した。
続いて、障害者基本法改正の総則部分についてのたたき台が担当室より明かにされた。これは第一次意見書に基づいてつくったとのことである。
目玉は、障害者の定義について社会モデルの観点を入れるということと、障害を理由とする差別禁止について、合理的配慮を行わないことも差別に含めるということである。
議論では、情報・コミュニケーションの権利をきちんと位置付けてほしい、総論ばかりではなく各論においても、様々な権利を明かにし、それに基づいた施策を明かにしていくことが課題である、とする発言もあった。
また、前文を付けるべきだ、とする意見や、“予防”はいれるべきではないとする発言もあった。
さらに、差別禁止については、差別禁止法が数年後になるという見込みから、裁判には役立たないという考え方でいいのか、という議論もあった。
最後の時間帯では、推進会議の運営に関する要望を聞いた。情報・コミュニケーションに関して、「通訳が対応できないので、ゆっくりと話してほしい」「通訳・介助者を配置してくれているので、参加しやすい」などの発言があった。
「推進会議本体と部会などとの関係についてもっとはっきりさせてほしい」という意見もあった。
終わりに、「障害」の表記に関する作業チームと、わかりやすい第一次意見書作成作業チームからの報告があった。
次回は9月6日(月)
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障害連シンポジウム-Part7-
「障害者政策大転換の中、私たち全身性障害者の今を語る」
「病院の入院時、ヘルパー派遣を認めてほしい」切実な声があがった。全身性障害者は、障害の特徴や、コミュニケーションの問題で看護師の対応では不十分な場合が多いからだ。
7月31日(土)東京都障害者福祉会館で、障害連シンポジウム―Part7―を行った。ジュースやお菓子を口にしながらの“茶話会”みたいな形で行った。
そういう雰囲気もあってか、みんな本音を語ってくれた。神戸や大阪という、遠くからの出席者もいた。
日野療護園自治会の西村さんは、「私は府中療育センターから今の日野療護園での生活となっているが、府中療育センター(1970年代)は、昼間でも寝巻きを着て、入浴介助の手伝いを男性職員が介助するなどひどい状況であった。東京都に対して座り込みの運動を行った。府中療育センターの問題の反省から日野療護園が作られ、障害者の人権保障という観点で運営がなされてきた。しかし、最近民間移譲の問題が出てきて、職員が削減され、また昼間に入浴などする問題が出てきている」と語った。
清瀬療護園自治会の大島さんは、「清瀬は自由な施設であったが、自立支援法によって、みんな日中活動をしないといけなくなった。障害者運動の人々は施設で暮らしている人の声をもっと聞いてほしい」と訴えた。
神戸から来てくれた大学の教員をされている方からは、「神戸大学ではカフェを作り、全身性障害者に働いてもらっている」との話がされた。
話が教育問題におよび、代表の伊藤さん(どろんこ作業所)からは、「今の特別支援学校の卒業生たちは、自分からは何もしようとしない。指示待ちである」との発言があった。
色々な意見が出されたが、多くの時間を割いたのが、全身性障害者の入院時の付き添いを、自治体や病院にいかに認めさせるかという問題であった。
なお、この日はシンポジウムに先立ち、定期総会が行われ、活動方針、予算などが承認された。今年度は役員改選はない。
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実態調査で意見続出
―第5回総合福祉部会、来年8月をメドに新法の骨格を―
山井政務官は冒頭の挨拶で、「自立支援法の廃止というスケジュールは政府として変更はない」ことを強調し、「今日閣議決定が行われるが、厚生労働省の自然増の1、3兆円を手続き各省一律1割カットという厳しい状況である」などと述べた。
次に、権利条約のミニ学習会の位置付けとして日身連の森常務理事が発言し、「権利条約で重要な部分は19条で、他の者との平等に基礎をおく観点で、障害者の地域社会での自立した生活の権利であり、それは保護の客体から権利の主体への転換をうたったものである」と述べた。
続いて、佐藤部会長から今後の日程について説明があり、2011年の8月をメドに一定の結論を得たいとした。
今後2期にわたる作業グループでの議論を通して、新法の骨格を明らかにしていきたいとした。
続いて、新法のいくつかのポイントについて議論がされた。
まず、総合福祉法の「総合」をどう捉えていくかについて話し合われた。「労働分野を含めて総合とすべき」や、「医療と福祉の連携として総合とした方が良い」とする意見や、この3つの分野を「総合」するものだ。という意見もあった。
これまでの到達点とは違う議論が交わされ、少し意外な議論となったが、「難病を含むすべての障害者が含まれることが総合である」という意見もあった。ただ、「人権保障の実現の手立てとして、総合がある」という意見もあった。
選択権と受給権については憲法に明記すべきとの意見が多数で、「どこにすんでいても必要性があれば支援が求められる個別請求権的なものがあってもいいのではないか」とする意見も出された。
ろうあ連盟からは「手話通訳については選択権はいらない」とする意見があった。
次に、「特定の生活様式を義務づけられない」ことを明記すべきかどうかについては、「施設の重症心身障害児の存在によって外国だったら殺されていた命が救われている。」という意見が出る一方で、多くの委員から「地域社会の資源を整備していくことを前提にその言葉を明記すべきだ」とする意見が多数あった。
続いて、障害の定義に移り、出された意見全ては谷間を生まないように列挙方式を改めて全ての障害者が対象になるようにということであった。
支給決定システムについては、透明性公平性をどう担保していくかが課題とされたが、今の障害程度区分を使わず、それを実現していくことが必要との意見が出された。
次に全国調査を行いたい旨の報告があり、今年秋に試行調査を行うとのこと。しかし調査員がいきなり訪問した場合、精神障害者の中には大変な思いを感じる人がいることや、病院や施設を除外していることの問題点が次々に出され、結局この問題はワーキンググループや厚労省が再検討することになった。
最後に、前回の委員会で厚労省の藤井課長が藤岡委員の発言に答える形で「基本合意は国会議員や、国全体を拘束するものではない」とする発言をした問題で、小野委員から「基本合意は与党議員が関わってつくったもので、せめて与党議員には守る責務があるはず」と発言した。
次回は8月31日(火)
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日本的インクルーシブ教育とは
―第17回推進会議、文部科学省関係ヒアリング―
第17回推進会議は、7月26日(月)行われた。文部科学省関係のヒアリング。
文部科学省の特別支援教育科斎藤課長や、全国特別支援学校長会尾崎氏などからヒアリングを行った。
斎藤課長は「平成22年度までに新たなシステムを作るために、中教審で特別委員会を作り、議論をしている」とした。
尾崎氏や校長会のメンバーは「特別支援教育の専門性がインクルーシブ教育に役立っている」ことを強調した。
また、「学籍一元化すると特別支援学校の法的根拠がなくなってしまう可能性がある」などとした。
ただ、質問にこたえる形で「12月中に就学通知が来れば、事務的な問題は解消され、受け入れ体制をつくることが可能となる」とも述べた。
ここまでが第1コーナーの主な議論。
続いて第2コーナーでは、全国連合小学校長会の向山氏などが発言した。
「通常学校における発達障害の児童生徒の教育がかなり困難に直面し、様々な問題が発生している中で、財政面や人的な配慮が必要とされている」という趣旨の発言があった。さらに、全国コーディネーター研究会の野村氏などは「就学相談の強化」を訴えた。
これに関連して土本委員は「親のことばかりではなく、当事者の考えをしっかり汲み取ってもらいたい」と発言した。
最後のコーナーでは、全国特別支援教育推進連盟の三浦氏や保護者代表が発言、特別支援教育の必要性を訴えた。
文部科学省が推進会議の質問にこたえる形の回答の中で、「障害者虐待防止法の対象の中から学校をはずすように」としたことに対して、意見や批判が集中した。
また、文部科学省が「日本的インクルーシブ教育システム」という表現を使い出したことに対する疑念も多く出された。
今日のヒアリングはこれまでの特別支援教育を守ろうとする姿勢が、文部科学省やヒアリング団体にあからさまに出ていたものだった。
次回は8月9日(月)。
有識者からのヒアリング
―中教審、障害児教育、議論開始。第16回推進会議―
冒頭、6月29日、第2回障がい者制度改革推進本部が行われ、推進会議がまとめた第1次意見書と総合福祉部会の意見書を、本部長である管首相に手渡
した、という報告が小川議長からあった。
管首相は人々が支え合える社会の実現を強調したとのこと。
この日は有識者からのヒアリング。まず、司法へのアクセスがテーマ。一人目は弁護士の大石剛一郎氏。知的障害者が被疑者となり、冤罪になる場合が多いが、その大きな問題点として「捜査当局が本人の自白を重んじ、ウラを取らないことが多い」からだという。つまり、捜査当局によって、つくられたシナリオが、事実かのように本人も思い込んでしまうのである、とした。
弁護人を早期に付けることや、弁護人自体の知的障害者に関する研修が必要だとした。
続いて、精神科病院内の虐待について。弁護氏の池原毅和氏が報告。「精神科病院は昭和30年代の入院者30万人以来、入院者はほとんど減っていなく、身体的虐待や性的虐待、薬物大量投与などの虐待がいまだにはびこっている。問題を解決していくには、精神医療審査会の当事者参加など、機能を向上させることと、地域生活を可能とさせるための住宅や所得保障などの社会資源の整備である」と語った。
さらに、弁護士の黒岩海映氏は、特別支援学校における教員の生徒へのわいせつ事件を例に挙げ、教育の場で教員による性的虐待が多くなされている現実を語った。
国連の子ども権利委員会からの日本政府への第3次勧告について平野裕二氏からの報告があり、その中では、「インクルーシブ教育の体制が不十分である」と指摘されたとのこと。
ヒアリングはこれで終わり、女性障害者問題について議論された。「政策決定過程への参画」「割り当て制」「障害団体役員の女性の比率を高めること」などが出されていった。
中央教育審議会で「特別支援教育の在り方特別委員会」がつくられたが、そこに推進会議代表の委員を出すよう、大谷委員が発言。様々な意見が出されたが、文書を出すという方向となった。また、推進室としても調整をはかることになった。
昨日参院選が行われ、与党が負けた。推進会議をめぐる情勢は微妙である。障害者の権利条約の批准を目指し、推進会議構成員、障害関係団体はさらに奮起し、目標の実現に向け努力を強めていかなければならない。
次回は7月26日(月)。
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投票する人を決めましたか?
今回の参議院選挙は重要な意味を持ちそうだ。昨年政権交代の後、初めての国政選挙であり、管首相になってまだ日も浅い。消費税論議が盛り上がりを見せている。
私たち障害者が投票する際に考えなければならないことは、まずその候補者や政党が、“人権”に敏感であるかどうかである。また、政治家として必要なことは自分の「信念」があるかどうか、これは大きな要素である。
具体的な政策としては、障害者自立支援法への評価はどうか、ということである。この間の国会では、いきなりの「改正」案が出されてきたが、その部分も含めて考えていく必要がある。
そして、早い時期に障害者権利条約を批准しなければならないが、その前提となる、障害者基本法改正に対する考え方、障害者差別禁止法制定への熱意というものが、もちろん投票していく際の道しるべとなるだろう。
新しい時代における障害者参画の政策づくりにどう関わってきたか、特に「障がい者制度改革推進会議」への姿勢も重要なポイントだ。
どの政党にもいい人もいれば、眉をひそめたくなる人もいる、という一般論は今日は止めにして、やはり選挙結果によって、障害者施策も変われば、一人ひとりの生活も変わっていくのだ、
障害者施策ばかりではなく、平和憲法や沖縄の問題といった広い視点も持ち合わせる必要もある。政治は弱い人の味方でなくてはならない。
一人ひとりの“一票”を大事にしよう。今朝御茶ノ水駅に下りたら偶然にも、私の応援する女性候補者(比例代表区)が演説をしていたのでびっくりした。小さくなってしまった政党なのでぜひ今回は頑張ってもらいたいと私は思っている。
あなたはもう投票する人を決めましたか?
推進会議第一次意見書、明日本部長へ
―障害者基本法改正論議に入る、第15回推進会議―
6月28日(月)の推進会議では、第一次意見書を明日(29日)の推進本部で、小川議長から本部長に手渡すことになったことが冒頭で明らかにされた。
その際、総合福祉部会の意見書も同時に手渡されるとされたため、関口委員から、「医療付きデイサービスについては、この推進会議では、『医療付き』を削除したはずなのに、総合福祉部会の意見書には残っているのは問題」と指摘した。
7日の推進会議では、総合福祉部会の意見書も配布したので、「手続き上は問題はなかった」と東室長などは見解を示した。
しかし、実質上議論する時間もなかったことは確かで、今後の反省点とした。
また、本部に提出する際にも「推進会議の意見と総合福祉部会の意見のそれぞれの性格の違いについて説明をするように」との意見が出された。
障害者基本法を改正するにあたり、今後検討を要する事項で、住宅については、「障害者を権利主体にした位置付けに改めるよう」意見が出された。
文化・スポーツについては「一般のスポーツが文部科学省管轄で、障害者スポーツは厚生労働省管轄というのはおかしい」という意見が出された。
発生予防については、難病に関する項目を他にもっていき、「削除したほうがよい」とする意見が多かった。
ユニバーサルデザインについては、「法律面だけで対応できるのか」「できているものを検証する仕組みが必要」とする意見が出た。さらに、その他必要なこととして“計画策定や事業運営への参加”“権利擁護”“情報の収集と活用・公開”“ジェンダー的視点に立った項目”などなどが出された。
この日出された意見で特徴的で多かったのが、「他省庁の審議会などの障害者施策の議論と推進会議との関係」についてである。精神医療分野に見られるように、他が先行して行われているとの指摘もあり、「それら省庁とのヒアリングをもっていくべきだ」との意見が多く出された。
それに対して東室長は、「受け止めていきたい」とした。
今後、推進会議は、障害者基本法改正問題を議論し、8月から9月にかけては差別禁止法部会を立ち上げるとのこと。
次回は7月12日(月)。
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「三権分立」・・・?
-第4回総合福祉部会開かれる-
冒頭
山井政務官が挨拶し「平成25年8月までに新法をつくるという方針には変わりはない。みなさん、不安を持っているようだが、総合福祉部会の議論を通して、新法をつくっていきたい」とした。
公務があるとし、退席しようとした山井政務官に対し、福井委員が「今回の改正案騒ぎで私たちは何回も国会に通うはめになった。きちんと説明してから退席してほしい。」と発言した。
それに対し、山井政務官は、「議員立法に関してのことは三権分立なので、政府としては何も言えない。これからも情報交換はしていきたい。」と答え、次の質問者を振りきる形で退席をした。
6月22日(火)「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会(第4回)が厚労省で行われた
委員からは今回の教訓を踏まえて、推進会議として民主党と話し合いの場をもった方がよいのではないか、との発言も出たが、「推進会議は政府の機関なので、それも踏まえながらやっていく必要がある」と東室長は見解を示した。
続いて、新法の議論の進め方に移り、来年の8月までには部会の意見をまとめなければならないことが明らかにされた。意見のまとめ方については新法の基本的な考え方をまとめていくとしたが、藤岡委員からは「たとえば権利に関することなど重要な部分については条文をつくるぐらいのかまえが重要、もし条文を官僚がつくったとしたら、もう一度ここにかけなおしてもらう必要がある」とする意見が出された。
また、「限られている時間で進められるものは、どんどん進めなければ間に合わない。」という意見もあった。
日程的には6月、7月、8月でそれぞれの論点を議論し、10月あたりから作業グループに分かれて行う予定。尾上副部会長から今後の論点が示されたが、当日配布された資料以外で、委員から出された意見を反映したものの中で、「法律の名称」が付け加えられた。
また、労働について、総合福祉部会で扱う分野なのか、推進会議自体で議論されるべきなのか、というやりとりもあった。
さらに小野委員からは「今回出された「改正案」は、将来的には介護保険との統合を視野に入れたものであり、今の自立支援法の延長線上で議論するべきではなく、権利条約の観点で行われなければならない」と鋭い指摘があった。
最後に「地域主権大綱の動きをしっかりつかむ必要がある」という意見が出
された。
それにしても三権分立とは何かを考える必要がある。立法権、行政権、司法権の独立性をいうことに他ならない。日本という国がそもそも行政府の手によって、多くの法案が提出されていること自体を問われなければならないはず。推進会議の仕事は、政府の機関といえども、新法をめざしたり、差別禁止法をつくるといった立法的作業がその実体なのである。
形式論でなく中身で判断してもらいたいものだ。誰かさんたちの思うツボにはまらないためにも…。
次回は7月27日(火)
自立支援法「改正」案廃案!
また奇跡を起こすことができた。6月16日(水)国会は閉幕し、障害者自立支援法一部「改正」案は審議未了のため、廃案となった。6月1日(火)に参議院の厚生労働委員会を通過(共産・社民反対)し、2日(水)の本会議に上程される予定だったが、突然の鳩山首相の辞任となり、本会議が流会したために、「改正」案は採択されずにそのままになっていた。
10月フォーラムやめざす会実行委員会を中心に、この間反対運動を大きく展開し、6月8日(火)には2000名を集める大集会を国会で開催した。さらに14日(月)からの3日間国会前で緊急連続行動を、のべ1000名の参加によって行った。
16日(水)の最後の土壇場になるまで、どうなるかわからなかったが、同日午後4時、本会議が開かれないことが決定し、廃案が正式に決まった。
なぜ自民・公明の「改正」案に与党である民主党がのっかり、推進会議や訴訟団に一切の相談もなく、強行しようとしたのか、全く理解できないし、多くの当事者・関係者は憤っている。今後この事実解明が求められていると同時に、推進会議には、当事者の視点に立った制度改革に全力で取り組んでほしい。当事者の視点に立つ限り、応援を惜しまない。
なお、16日の行動には社民党福島みずほ党首や、共産党小池晃参議院議員が応援にかけつけてくれ、逐一国会の情勢報告を行ってくれた。
6月14日(月)からの国会前連続行動に参加を
私たちの手で自立支援法「改正」案を廃案に
「梅雨入り宣言の東京は冷たい雨が降っています。
でも、参議院議員会館前の緊急集会には、雨合羽で身をくるんだ車いす利用者、
ぐっしょりぬれた盲導犬と一緒の参加者、
手話通訳の人たちも透明の雨合羽ルックで大集合です。
期待から失望、そして怒りに、と「改正」法案を廃案にしたいと、
多くの人たちがつぎつぎにマイクを握り、熱く発言しました。
沖縄から帰ってきたばかりの福島みずほ参議院議員(社民党)も
連帯挨拶しました」(障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会
ニュース 2010.6.14 第41号(通巻149)より引用)
今日、14日(月)から連続の国会前行動が始まった。今日は150名が集まった。
明日か明後日にも、参院本会議に「改正」案がかけられて成立してしまう可能性はある。
国会会期末というのに、なんということだ。
明日も13時参議院会館前で集会を行う。抗議集会とならなければいい。
みんな集まる人は来て下さい。よろしくお願いします。
*
6月8日(火)に行った緊急大集会は約2000名も集まり、国会に影響を与えたことは間違いない。「障がい者制度改革推進会議」も“強い遺憾の意”をまとめ、本部長である管首相に伝えた。
私たち抜きで私たちのことを決めるな!
“遺憾の意”をまとめる
―第14回推進会議、第一次意見書まとめる―
6月7日(月)、推進会議として、今回の自立支援法一部「改正」のプロセスについての“遺憾の意”を、推進本部に出すことを全会一致で決めた。
これは、6月1日総合福祉部会で、現在、自立支援法「改正」が議員立法というかたちで進められていることに対しての遺憾の意を発表したことを受けたものだ。
これは第一次意見書とともに提出することになったが、状況を見て第一次意見書とは別に先に出していくことも確認された。
次に意見書のまとめの議論では、「はじめに」はおおよそ原案通りでいくことになった。
また、総論の部分では、障害の定義については国際水準を踏まえたものにすることや、社会モデルのあり方、医学モデルとの関係などについて議論が盛り上がった。
意見書のまとめの議論は、政府に出し、閣議了解を求めるものだけに、内容的には歯切れが悪く、労働・教育について不満を示す意見が多く出された。
東室長は、「予算確保という面からぎりぎりの各省との折衝で、ここまできたもの」として、理解を求めた。
意見書がほぼできあがった状態での議論ということもあり、この日の議論は、やや活発さに欠けていた。“制度改革”という趣旨を活かし、当事者委員の活発な意見提起を今後に期待したい。
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意見者のまとめに入る
―地域生活の権利をより明確に(第12回推進会議)―
24日(月)の推進会議(第12回)は意見書について議論した。
議論では、「地域社会での自己決定・自己選択」の権利について、前提となるのは、自己決定・自己選択できるような必要な支援があるかどうかではないかという意見が、何名かからあった。
障害者差別禁止に関連して「欠格条項も全て見直していくべきである」という意見が出され、東室長も方向性は「その通りだ」とした。
また、家族依存体制からの脱却も入れ込まないと、家族負担がより強まってしまう危険性があるという意見もあった。
これからの改革の進め方について「基本法の改正と差別禁止法と同時にやるのか」という質問に対しては、東室長は推進会議の力量もあり「推進会議で基本法改正を議論し、差別禁止法部会で差別禁止についてはやる」と述べ、差別禁止法については24年度にひとつのめどをつけたいとした。
また、「言語とコミュニケーションについてきちんと触れる必要がある」という意見に対し、東室長は「その通りだ」と述べた。
第2コーナーでは個別課題について議論された。特に、「情報・コミュニケーション保障」については、新たに立法化すべきとの意見も出された。交通・建物利用に関して、「移動の権利が明記されたことは前進であるが、そこへの情報アクセス権についても示すべきである」との考え方である。
医療については、まず、「精神科病院への強制入院自体が人権侵害なのだ」という認識をもう一度もつべきだという発言が何名かから出され、さらに、「精神保険福祉法の改正を行い、医療と福祉施策を分けるべき」とする意見が出された。
身体障害については、「たんの吸引等の医療的ケアについても介助者ができるようにすることが地域生活の権利確立すること」や「入院中でもホームヘルプサービスを受けられるようにすべきだ」との意見もあった。
質問にこたえる形で、佐藤委員は「厚労省障害者雇用実態調査の中で、身体、知的、精神の間で大きな賃金格差があることが明らかにされている」とした。
また、「障害者の地域生活の権利」をより明確化させたほうがよいという意見も出された。虐待防止については、現在、国会に出されているが、より包括的で中身のある法律にしなければならないという発言があった。
推進会議の資料の中で、表現が難しいのが多く、より易しい表現を用いることと、人的サポートの必要性についても意見が出された。
成年後見制度を受けることにより、政治への参加権が奪われる問題についても指摘された。
司法については、被拘禁者への通訳保障が重要であるという指摘がなされた。
国際支援のあり方は、その国の障害当事者のエンパワーメントという視点が重要であるという意見が出された。
佐藤委員は、意見書をまとめるにあたって「自立支援法訴訟の基本合意も柱に入れなくてはならない」と提案した。しかし東室長は、「基本合意のみならず、ILO文書など、視点に入れなくてはならないものは多くある」と回答をぼかした。
自立支援法訴訟が推進会議の発足を前にそれに託すという意味で、政府と基本合意を結び、和解したという経過から、推進会議は基本合意を重く受け止めなければならない責任があることは明らかなはずである。
福島大臣は「みなさんが熱心に議論したまとめを6月の閣議で了解をとり、政府の方針としたい」と挨拶した。
最後に、「はじめに」の部分をまとめる起草委員が提起され、北野委員、松井委員、関口委員、新谷委員、大谷委員がその仕事にあたることとなった。
次回は5月31日(月)。
*お断り 5月31日(月)は障害連の会議のため、推進会議の速報がかなり遅れてのものとなってしまいます。
申し訳ありませんが、ご了承下さい。
緊 急 抗 議 声 明
与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対!
2010年5月24日
障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会
障害者自立支援法違憲訴訟弁護団
このたび、自民党・公明党提案にかかる障害者自立支援法の一部改訂案につき、政権与党が、ほぼ同内容の法案を厚生労働委員会委員長提案として今国会に提案することが確実視されていると報道されています。
これが事実だとすれば,昨年の政権交代以来、政府・与党として首相及び厚労大臣が一貫して表明し、当訴訟団との基本合意文書において確認された「障害者自立支援法を廃止し、平成25年8月までに制度の谷間をつくらない新しい法律を当事者の意見を十分に聞いてつくる」とした国及び与党の姿勢に真っ向から反するものであり、看過できない重大な事態です。
政府・与党は、障害者自立支援法に代わる新たな総合的福祉法制については、与党がかねてより提案していた「障がい者制度改革推進本部」を内閣府に設置し、その下の「障がい者制度改革推進会議」において、障害のある当事者中心の検討に基づき構築するとの閣議決定の下、精力的な議論がなされ、本年4月27日からは「総合福祉部会」が発足し、新法制定までの当面の課題について意見集約をしているまっ只中にあります。
にもかかわらず、そこにおける議論を一切踏まえず、自・公提案の一部改訂案に与党議員が同調することによって提案しようとする今回の態度は、推進本部の存在意義を自ら否定し、推進会議と部会を侮り、さらに障害者問題を国会の政争の具とするという、政権与党のこれまでの政策・姿勢にも当訴訟団との基本合意文書にも背くものであり、「私たちのことは私たち抜きに決めないで」という障害当事者の人としての尊厳を踏みにじるものと強く非難せざるをえません。障害のある人にとって何が最善かは、当事者参加による十分な検討によってこそ初めてわかる、ということを、政府与党が理解し、障害者自立支援法制定時の愚行を反省したからこそ、基本合意文書が締結され、障がい者制度改革推進会議が設置されたはずです。
推進会議と訴訟団を無視した今回の法案には「遅くとも平成25年8月までに障害者自立支援法は廃止される」ことも「施行の終期が平成25年8月までである時限立法である」ことも明記されておらず、障害者自立支援違憲訴訟に基づく基本合意により廃止が決まっている悪法の延命を図るためのものと批判されて然るべきものです。また、内容面でも今般の改正法案は、私たちが願う『改正』とはほど遠く、基本合意文書の水準を大きく下回るものです。そればかりではなく現在進められている検証会議や推進会議・総合福祉部会の存在を軽んじる以外の何物でもなく、ここでの論議の幅を狭めかねません。
よって、直ちに今国会における与党合意に基づく厚労委員会委員長提案を撤回し、自・公提案の一部改訂案については、廃案とするよう強く求めるものです。
以 上
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地域主権問題で訴訟団、福島大臣に意見書を渡す
5月18日(火)、障害者自立支援法訴訟団として、地域主権改革一括法案から障害者自立支援法部分を取り除くことを内容とする意見書をもって、障がい者制度改革推進本部の副本部長でもある福島みずほ副大臣と30分間面談した
「私は、女性、障害者など人権に関わる問題については、きちんとしたナショナル・ミニマムがなければならないと考えている。要望書には全面的に同意できるので、厚生労働省などとも話し合いたい」と福島大臣は述べた。
なお同じ内容の意見書を17日(月)、厚労省山井政務官にも手渡した。
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応益負担の廃止、「基本合意」の実施速やかに
-第2回総合福祉部会、当面の課題を議論-
「この厚生労働省の講堂は、年越し村で思い出の場所。障害者の歴史もぜひここからつくって欲しい」と冒頭福島大臣は挨拶した。
18日(火)は推進会議の第2回総合福祉部会だった。この日も各委員から、意見提起がされた。
「自立支援法廃止は、自立支援法訴訟の基本合意があったからで、応益負担の廃止、制度の谷間のない障害の定義について早く行うべきだ」という意見が何名かから出された。
また、精神障害分野については、「日中の居場所をきちんと確保していかなければならない」「所得保障をきちんとすべきである」という意見も出された。
さらに、日精協の委員からは、「支援施設の整備が社会的入院の解消には必要」という提起もあった。
その他、児童の支援の問題、障害者への支援の問題、さらには、差別禁止法の制定が必要だという意見も飛び出した。
第二部では、地域主権改革法案の問題について何名かから指摘があった。「施設の居室定員が自治体によってバラつきがあっていいのだろうか」「地域主権改革の中身は障害者自立支援法訴訟の基本合意に反するのではないか」などといった発言があった。
また、「基本合意の中に障害程度区分の廃止が歌われているので、それはすぐやらなければならない」という意見も出た。
そして日額か月額かといった費用負担の在り方については意見が分かれた。利用者の立場に立てば、「日割りにし、報酬単価を上げるべきだ」とする意見もあった。
重症心身障害児施設のあり方については、「医療・福祉の一体化という視点からヨーロッパより日本の方が進んでいる」とする意見が出る一方で、「医療・福祉にかける全体的な予算、在宅福祉という視点でのものが足りないから、こういう問題が出てきたのであり、重症者のニーズ調査を行う必要がある」という考え方も示された。
最後の時間では「自立支援医療の応益負担の廃止と、収入認定を本人の収入に限る問題」や、介護職の医療規制緩和、そしてグループホームを増やしていくことなどの問題が出され、2回にわたる当面の課題の議論を終えた。
この後、東室長から「6月中旬の推進会議の意見書に部会の意見を可能な範囲で反映させていきたい」という提起がなされ、6月1日の部会ではそれをまとめる作業を行うこととなった。
また、6月後半からは「障がい者総合福祉法(仮称)の制定」について、で議論を始めることとなったが、「きちんと議論をする時間がない」「議論したものを厚生労働省はどう反映させるのか」との質問に、「推進会議の動きを見ないと、何とも言えない」と厚生労働省が答え、多くの委員が反発したため発言を一部修正した場面もあった。
一方で東室長は「推進会議で出され推進本部で了解される意見書は『政府全体を拘束する』もの」とも述べた。
実態調査は推進会議と相談しながら23年度に実施していくことで確認された。
次回は6月1日(火)三田共用会議所。
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推進会議最後の省庁ヒアリング、外務省・内閣府
―改革推進会議、「単独では法定化せず」―
17日(月)の推進会議(第11回)は省庁ヒアリングの最後だった。
外務省から吉良政務官が報告に立ち、「ODA大綱によって弱者に配慮した海外支援を行っている」とした。
質疑の中で、「外務省は第3次アジア太平洋10年をどうする考えなのか」また、「ODAが厳しい状況にある中、どうしようとしているのか」などの質問が続いた。
これに対して、回答に立った事務当局は、「第3次は検討をしている」「大臣のODA見直しで厳しい状況にあるが、日本としては現地の背景などを大切にしながら、必要な支援は続けていきたい」などと抽象的な答えにとどまった。
続いて、地域主権改革法案に対してJDFとして意見書を緊急に出すためにまとめている最中との報告が、森委員、尾上委員からあった。
「自立支援法の義務付け規定や、バリアフリー新法などにある当事者参画規定が削られようとしており、そういう視点でJDFは意見書をまとめようとしている」と提起した。
それに対して福島大臣は「地域主権改革法案を障害者という視点から意見を出すように私も求められている。考え方は要望書と同じなので、みなさんと一緒にきちんと取り組んでいきたい」と答えた。
そのあと、内閣府の泉政務官からのヒアリングに移り、「障害者基本法の改正と障害者差別禁止法の制定に向けて推進会議の意見を聞きながら取り組んでいる」とした。この中で、中央障害者施策協議会と、この障がい者制度改革推進会議を発展改組させた組織を設置するとしたが、「この推進会議を単独で法制化させる考えがない」とし、「この国会でこの推進会議の法定化をはかる」としてきた従来の政府の考え方の転換とも受け取れる重大な発言内容であった。
また、東室長は「差別禁止法が具体化した段階で権利条約批准が日程にのぼる」とした。
最後の時間は東室長からこれから推進会議としてまとめる「障害者制度改革の推進のための基本的な方向(骨子)」が示された。今後、これをもとに考え方をまとめ、閣議了解を取り付ける予定だとしている。
この中の重点課題では、・障害者基本法の抜本的改正、・障害を理由とする差別の禁止、・障害者総合福祉法、があげられている。
質疑では、項目の中に「障害者の生活実態」「実態調査の必要性」「政策への当事者の参加」を入れ込んだほうがよいのではないかなどいろいろな意見が出された。
次回以降の議論となる。
なお、勝又委員ら7名は「省庁別障害者施策および関係支出等に関する情報提供について(お願い)」という文書を東室長宛てに出し、その詳しい内容を山崎委員が説明した。
次回は5月24日(月)
地域主権改革一括法案に、みんなの声で“NO!”を
―勝ち取ってきた権利をつぶすことは絶対に許せない―
バリアフリー新法などで明記されていた“当事者参画”が消されようとしている。
参議院を通過し今衆議院にまわされた「地域主権改革一括法案」はそんな中身である。
障害者自立支援法訴訟で国は原告たちと基本合意を結び、新法をつくることを約束したが、障害者自立支援法においても自治体の裁量に任すものが少なくなく、これでは何も意味がない。大きな運動が今必要とされている。
5月12日(水)JDF(日本障害フォーラム)主催で、緊急に地域主権改革一括法案についての学習会を約50名が参加し行った。
この日は内閣府にも出席を要請したが、国会審議中ということで来てもらえず、DPI日本会議の尾上事務局長が、この法案の問題について解説し、討論を行った。
「バリアフリー新法などで自治体が移動等円滑化基本構想を策定する際は、障害者などの当事者の参画に基づいて行われなければならない、という義務付けも削除されようとしている。障害者の生活施設の一部屋あたりの定員も自治体任せにされようとしている。障害者運動が積み重ねてきたものが、簡単につぶされようとしている。全国的な運動を緊急に起こす必要がある」と尾上さんは強く提起した。
JDFとしてもこの問題は見過ごせないとして、代表者会議は緊急に動くことを確認した。
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地域主権改革、疑問噴出
―推進会議として、国土交通省に要望を(第10回推進会議)―
「地域主権改革によって障害サービスの低下はあってはならないこと」と山井厚生労働省政務官は発言した。
5月10日(月)は厚生労働省、総務省、国土交通省のヒアリング。
まず、山井政務官が障害者雇用、福祉サービス、所得保障などの総括的な厚生労働省としての見解を述べた。ここで、論点になったのは「今、国会で審議されている地域主権改革とそれに与える障害者施策への影響は大きい。現在も地域生活支援事業では地域間格差が生まれている」(尾上委員)と発言した。これに対して、山井政務官は「大変重要な指摘であるが、一括交付金の額の多さにも左右されるのではないか。基本的には矛盾しない」と答えた。その後も、地域主権改革についての論議が多く交わされた。
また、山井政務官は「介護保険との統合は行わないが、高齢者福祉の良い面は取り入れていく必要がある」と述べた。これは「ゴールドプランのような基盤整備をしっかり行っていく必要がある」との提起に答えたものだが、ある意味微妙な発言である。
障害者雇用について社会雇用や、賃金補填をもっと進めるべきではないか、という委員からの発言に対し、厚生労働省の事務当局は具体的な回答を避けた。福祉サービスについても、障害の範囲拡大などについては方向性を明らかにしたものの、総合福祉部会で議論中とし、具体的な回答を避けた。
続いては同じく厚生労働省で医療問題。
足立政務官は、精神保険福祉法の経緯を述べた上で、「心神喪失者医療観察法については人権面も配慮されていて、大きな問題はない」と発言した。
これに対して強制医療自体が問題であり、イタリアをはじめ、多くの国々では在宅医療を進めているなど、精神障害者医療政策の問題点を突く発言が相次いだ。
次は総務省。手話や字幕付き放送の問題や、非常災害時放送、そして、電話リレーシステムについて強く要望する意見が出されたが、総務省事務当局からは終始「検討する」の発言だけで、具体的な進展はなかった。
最後に国土交通省。辻元副大臣が出席。「現在検討中の交通基本法の中に、“移動の権利”を明記する考え」を明らかにした。ただ、「移動円滑化基本構想」を策定している自治体は、対象の約半分に過ぎないことが明らかになった。
バリアフリーを進めていくことについては、副大臣も共感したが、具体策には乏しかった。
福島大臣の提案で、推進会議として、国土交通省に要望書をまとめることとなった。
「この問題は差別禁止と密接に絡んでいる」と東室長は発言した。
ところで、障害の表記について。文化審議会国語分科会漢字小委員会では、
推進会議の結論に委ねる方針との説明がなされ、何人かから意見が上がり、「健常者」という用語が使われているなどの、本質的な問題を考えていくという視点に立ちながら、もう少し議論をしていくこととなった。
政治がゆらぎつつある中で、推進会議の位置づけがいまだに閣議決定のもののままであり、法的根拠がなく進められていることに一抹の不安を感じる。一日も早い法制化が求められている。
次回は5月18日。
大型船「総合福祉部会」、荒海のなか出港
―部会長に佐藤久夫氏、副部会長に尾上浩二氏、茨木尚子氏が選ばれる―
4月27日(火)「障がい者制度改革推進会議」の第一回総合福祉部会が55名という委員の大所帯の中スタートをした。しばらくは、緊急で当面急がれる課題を整理していくとのこと。
まず初めに推進会議の担当大臣である福島大臣が「総合福祉法の実現、障害者基本法の改正、差別禁止法の制定によって、権利条約を批准できるようにしたい」と挨拶した。
続いて、厚生労働省の山井政務官が「障害者が地域のど真ん中にいる社会が、社会にとっても大事なことである」とあいさつした。
次に、東室長から55名のメンバー紹介があった。そのあと部会長の選任に移り、森委員から日本社会事業大学の佐藤久夫委員を部会長に推薦したいとの発言があった。山本真理議員からは、当事者の中西委員を推薦したいとあったが、中西委員は辞退した。
佐藤部会長は「不安もあるが歴史的事業に関われることに大きな喜びを感じる」とあいさつした。
それから佐藤部会長が副部会長を指名。DPIの尾上委員と茨木委員を指名した。尾上副部会長は「当事者として“はやくゆっくり”頑張りたい」茨木副部会長は「大きな部会なので不安もあるが皆さんの協力によって頑張りたい。」とあいさつした。
その後、推進会議とこの総合福祉部会との関係や、今後のスケジュールなどについて若干の意見が出されたが、佐藤部会長、東室長らは「総合福祉法ができるまでの間の、当面の緊急な課題を整理していき、その後総合福祉法の在り方について議論をしていきたい」と答えた。
次に当事者委員を中心に、5分間ずつの発言があった。「社会福祉制度は普遍的でなければならず、同一ニーズに対し同一サービスが提供されるべき」(石橋委員) 、「発達障害者支援法ができて、発達障害は認められてきたが、まだ不十分。福祉法の障害概念の中に発達障害をきちんと入れてほしい」(氏田議員)、「制度改革のロードマップや、総合福祉法への道筋を明らかにし、今できることは法改正してでもやるべき」(大久保議員)、そして大濱委員からは、「地域主権が国会で議論されているが、事業者指定基準が厳しくなる恐れがあり、地域生活していくには問題」などの意見が続いた。
さらに、知的障害の立場からは、「地域生活を実現していくには、見守り介助がぜひとも必要」とする意見が小田島委員から出され、DPIの尾上委員からは「権利条約や民主党のPTの文書についても、資料とすべき」、「脱施設の目標に向けた立法化を」という発言があった。
また、「精神保健福祉法を改正し、保護者制度の撤廃が必要」(川崎委員)、「盲ろう者にとって情報コミュニケーション保障と、移動支援が必要」(角川委員)、さらには「重度障害者の親たちは施設がなくなるのではないかととても心配しており、署名活動をしている」(北浦委員)、「難聴者にとって要約筆記の養成と、障害認定基準の改正が必要」(佐野委員)などの発言が続いていった。
休憩時間の後、視覚障害者にとって「職場確保、移動支援の充実が特に必要」と、述べたのは田中委員。また、「国庫負担の上限を廃止し、介護保険優先の原則の見直し」などを訴えたのは中西委員。奈良崎委員は「就労ジョブコーチの問題と、障害年金が低い」などと発言した。西滝委員は「コミュニケーション支援事業が進んでいない実態や、手話通訳養成」などを強く訴えた。野原委員は、「諸外国と比べ、日本は長期慢性疾患を福祉の中で位置付けていない」ことを力説した。
さらに橋本委員は「ALSの人にとって、人工呼吸器をつけるということが、大きな問題となっており、地域生活をするには国による24時間介護保障の実現」などと求めた。「高次脳機能障害の人たちはいまだに制度の谷間におかれているので、障害としてきちんと認めてほしい」と語ったのは東川委員。「てんかんに対するきちんとした法的位置付けと、教育現場での理解を深めるという取り組みが求められている」と福井委員は述べた。
さらに、藤井委員はJDFの立場から「当面の緊急課題と今後の政策については分けて論議すべき」だとした上で、今後の議論においては「自立支援法訴訟の基本合意などをベースに、きちんとデータを集めて行うことが必要」と述べた。森委員は「障害の範囲や程度区分について、改善が必要である」と述べた。山本委員は「精神障害者が治安の対象とならないようにすることが重要。心神喪失者医療観察法は廃止されるべき。」と発言した。広田委員は「精神障害者社会的入院の解消が進んでいない」実態を強く訴えた。
野沢委員は、「自立支援法にも良い面はあり、特に、知的障害者の就労が進んでいる」と述べた。最後に発言したのは三田委員で「地域移行のための具体的な政策が必要であり、その実態を調査することが重要」と述べた。
意見発表が終わった後、厚生労働省から発言があり、「平成23年度に実態調査を行いたいので、総合福祉部会の部会長と副部会長、それに数人の行政担当者らによるワーキンググループを作り、議論を進めていきたい」との提起があった。
これに対して、「当事者が少ないのではないか」「もう少し方向が決まってから行ったほうがいい」など疑問の意見がいくつか出された上、尾上、茨木両副部会長も「意見を広く聞いた方がよい」と発言した。終了時間も迫っていたため、次回の部会までワーキンググループは行わない、ということで全体の合意を得た。
自立支援法廃止が決まり、新法づくりが課題とされている今、障害のある本人の権利と尊厳が守られ、安心して障害の重さや軽さ、種類には関係なく、地域社会で暮らせる仕組みづくりに向けた議論を実りあるものにしていかなければならない。自立支援医療の無料化など、総合福祉法を待たずにやらなければならない課題も少なくない。そもそも推進会議が、権利条約批准を実現させるための検証と政策提起の場としての位置づけが強かったという原点と方向性を見失うことのない議論を期待したい。
まさに大型船「総合福祉部会」丸は、荒海のなか出港した。
次回は5月18日(火)。
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議論白熱「インクルーシブ教育」
―第9回推進会議、法務省、文科省、総務省ヒアリング―
第9回障がい者制度改革推進会議が、4月26日(月)福島大臣の出席のもと行われた。
この日は法務省からのヒアリングをまず最初に行った。中村政務官は「民事、刑事ともに手話通訳など障害者に対する適切な配慮をこれまで行ってきているが、みなさんから足りないところがあれば意見を出して頂ければありがたい」と述べた。
東室長からは「そのような配慮は裁量で行っているのであり、法的な裏付けがあって行われているのではないのではないか」「差別禁止という視点できちんと明確化させたほうがよいのではないか」と総括的な提起がなされた。
さらに、他の委員からは「手話通訳などの訴訟費用はどなっているのか」「通訳が付けられていないケースもある」また、「要約筆記も重要」「実態として知的障害者に対する適切な配慮がなされていない」などなどの発言が出た。
これに対して法務省側は「手話通訳などは訴訟費用に含まれていて、敗者側負担」「通訳が付けられていない事例は承知していない」「知的障害者への対応は文書で指示している」などと噛み合わない回答が多かった。
人権救済機関の設置については、「そう遠くはない時期に実現をするよう検討したい」と述べた。
続いて文部科学省のヒアリングに移った。
高井政務官が出席し、「文科省としてはインクルーシブ教育と特別支援教育は矛盾しないし、両立するもの」との考え方を示した。一方で、「地域の学校を原則にした場合の予算は、特別支援教育を基本とした場合の約10倍のコストがかかる」という試算も明らかにした。
これに対して、東室長から総括的質問で「就学先の決定のあり方について、教育委員会の権限と保護者の権限とどちらが優先されるのか」「去年の民主党の政策では、インクルーシブ教育を進め、保護者本人の希望で学校を選択できるようにする、とあるが、この点についてどう考えるか」とした。これに対し、高井政務官は「保護者の意見を十分に聞きながら総合的に決めていくということであり、制度的には就学先の決定権は教育委員会にある」と答えた。
福島大臣も「障害のある子が地域から排除されている実態がある。文科省は考えてほしい」と異例の注文をした。それに対して、高井政務官は「そのような現実はあってはならないと考える」との認識を示した。
地域の学校に子どもを通わせている親もヒアリングで発言「障害が重いからということで、親が付き添いを強要され、様々な場面で淋しい思いをさせられている」と述べた。
その他、全国特別支援学校長会、全国特別支援学級設置学校長協会、全国特別支援教育推進協会が発言し、「就学先の一元化は混乱を招く」「特別支援教育は子どものニーズにあった教育をしている」と発言する一方で、障害児を普通学校へ・全国連絡会の徳田氏は「障害の重い子を持つ親たちは特別支援学校に行かなければならないというふうに行政から刷り込まれてしまっている場合が多い」と述べるなど、様々な立場からの意見が出されたが、文科省から改めて文書で回答をすることになった。
最後に総務省。階政務官は「政権放送の字幕付きについては、原口総務大臣が参院選を前にNHKと交渉をしているところである」と語った。公職選挙法改正問題と絡み、微妙なニュアンスであった。成年後見を受けている人たちの選挙権を付与の問題は、「単にこれまでの経過の問題であり、本質的な問題ではない」という認識が明らかにされ、「検討していきたい」と述べた。
最後に、尾上委員から「地域主権の考え方が内閣府などを中心に出されているが、障害関係法令も含まれており、重大なので、関係省庁とのヒアリングを行ってほしい」との提起があった。
次回は5月10日(月)厚生労働省などとのヒアリング。
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推進会議(第8回)団体ヒアリング
―藤井議長代理「谷間と不条理」と集約―
4月19日推進会議は第8回目を迎えた。第8回からはヒアリング。19日は12団体からのヒアリングを行った。冒頭福島大臣は挨拶の中で「地方の人たちを含めて多くの人たちがこの推進会議に期待を寄せている。頑張ってほしい」と述べた。
はじめに、日本自閉症協会の須田氏が立った。「発達障害者支援法を改正した上で、自閉症を法的に明確に位置付けてほしい」また、「特別支援教育の中で重度の自閉症者をきちんと対象にすべきである」さらには、「重度の自閉症者の施設がもっと必要」と語った。
次に発言した尼崎市内障害者関連団体連絡会の村岡氏は、「応益負担の早急な廃止」を訴えるとともに、地域生活支援事業に対して、きちんと国が保障するべきだと主張した。
障害のある子どもの放課後保障全国連絡会の広瀬氏は、障害児の放課後活動が十分でなく、職員の労働条件もきちんと保障されていない実情を訴えた。さらに「分権が叫ばれているが、障害者施策は国の責任で行われるべき」とも語った。
障害者差別禁止法JDAを実現する全国ネットワークの荻原氏は、「差別禁止法をつくることがぜひ必要である」ことを熱く訴えた。
続いては、全国知的障害者施設家族会連合会の由岐氏。「入所施設を増やすこと」を要望した。一方で、仮に24時間介護が地域にあるとしたら、地域生活も可能という考え方を示したが、そんな状況ではない、と述べた。なお、介護保険との統合には反対だ、とした。
全国遷延性意識障害者・家族の会の桑山氏は「意識障害者は医療と福祉の谷間に置かれている」と語り、「今、使えるサービスは入浴サービスぐらいのもの」とした上で、「重度訪問介護は結構使い勝手は良い」とした。家族が行える経管栄養や導尿などはヘルパーでも可能だと述べた。
全国引きこもりKHJ親の会の奥山氏は、全国にひきこもりの人がとても多く、その人たちが精神疾患を併せもつ場合が多いにも関わらず、未受診のケースが相当あると語った。
また、難病をもつ人の地域自立生活を確立する会 の西田氏は、血液障害や代謝障害などの人は日常生活に困っているにも関わらず、障害者手帳を所持していないという理由でサービスが受けられていない実態が多くあり、緊急対策を早急に行うように強く訴え、総合福祉部会に自らの団体を参加させるように要望した。
全国福祉保育労働組合の清水氏は「日本障害者協議会などとILOに提訴した経過などを説明し、雇用就労継続支援事業B型の利用者は、労働基本権を付与されなければならない」「障害施策は国の公的責任に基づいて行わなければならない」と発言した。
全国肢体障害者団体連絡協議会の三橋氏は切れ目のない総合的な福祉制度の実現を訴え、所得保障、雇用就労支援の充実、ニーズにあった学校教育の必要性を訴えた。
続いては無年金問題。学生無年金障害者訴訟全国連絡会の菊池氏は、学生無年金の経緯を説明した上で、社会保険原理の壁をどう切り崩していくかということと、特別給付金の水準の引き上げなどが今後の課題だとした。
年金制度の国籍条項を完全撤廃させる全国連絡会の李氏は、在日外国人の障害者は特別給付金の対象から外されている実態を強く訴え、在日無年金問題の理不尽を強く主張した。また、「日弁連が政府に法改正の勧告を出している」とも述べた。
「障害者の地域確立の実現を求める全国大行動」実行委員会の佐藤氏は、「障害の重い人たちが地域社会の中で見守りを含めて24時間介護を受けて生活できる制度づくり」について主張した。そして、知的障害者などにも重度訪問介護が提供されるようにすべきということや、国の補助の大幅な引き上げなど国庫補助基準の全面的な見直しが必要だとした。
最後に藤井議長代理は「今日の議論は、谷間と不条理の問題で集約できるのではないか」とまとめた。
次回は4月26日(月)、文科省、総務省、法務省など省庁ヒアリングを予定。
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所得保障は障害者問題の根幹
―福祉法制部会メンバー発表される。第7回推進会議―
「所得保障の問題は、実は、日本で暮らす人々に何かあった時に政府がどれだけ経済的保障をしていくか、という問題として考えられるべきである」と述べたのは勝又委員であった。
4月12日、第7回障がい者制度改革推進会議が行われた。この日は所得保障、交通バリアフリー、障害関連予算の確保などについて議論された。
はじめに、東室長から、所得保障、無年金問題解決のあり方について各委員から寄せられた意見がまとめられた。
所得保障のあり方について障害者施策として単独に考えていくという意見と、一般施策の中でつくっていくべきだとする意見があった。
また、財源については税財源を基本として考えていくべきとするものと、一般年金制度の改善をはかりながら考えてとらえていくべきだとする二つの考え方が出された。
ところで、在日外国人の障害者について、特別障害給付制度も対象とされていない問題も出された。
さらに、精神障害者に無年金が多いのは、初診日に問題などと大きく関わるという発言もあった。
藤井議長代理は、所得保障問題は障害者問題の基本だとし、この問題をきちんと今後も議論していく必要性を訴えた。
次に、交通・建物についてのバリアフリーにうつった。
中西委員からは障害者運動によって、エレベーター等を設置させてきたが、このことがインクルーシブな街づくりにつながっていることが明らかであるとの発言があった。
大濱委員からは、地方による格差は著しく、バリアフリー問題は、国がきちんと金をつけることが必要であるとした。
一方、北野委員からは、地域主権戦略会議で、交通、移動に関する基準は、地方の裁量にまかせられるべきだとする大変な議論が起きているとの発言があった。
また、久松委員からは災害時問題が指摘され、大久保委員からはバリアフリー問題は身体障害中心に議論されてきたが、他の多くの障害者の問題でもあるとの発言があった。
3つ目は情報バリアフリー。
東室長のまとめでは、大方の委員は、障害者基本法の中に情報にアクセスする権利を明記することは賛成だとのことだった。
これに関連して、久松委員は、情報に関する権利をもっとやさしい言葉で表現したほうが、市民に分かりやすいのではないか、との指摘を行った。さらに、「各放送局に手話通訳付き放送を要請しても、今のデジタルでは困難だとの回答が返ってくる」と付け加えた。
また、門川委員などから、キャッシュカードを紛失した時、通訳だと受け付けてくれないなどという問題点が出された。
この他、著作物へのアクセスのあり方について議論が交わされた。
最後に、障害関連予算確保の問題。
先進国で日本の障害関連予算は低位にある問題について、今後どのようにしていくべきか話し合われた。
消費税を上げて、財源にすべきという意見がある一方で、欧米とは税の構造が違う体系の中で、そういう単純な考え方で行うことは危険だ、という指摘も出された。
国と地方の財源の問題のあり方についても議論が出され、在宅介護の実質的な部分の2分の1を国の義務的経費とし、脱施設化の計画を明らかにすべきとする意見も出た。
27日から総合福祉法制の部会が開始されるが、55名の部会メンバーが発表された。今後どういう動きをするのかきちんと注視していく必要がある。
会議の冒頭、中西委員から推進会議で国際協力をテーマに議論してほしいとのペーパーが6名の連名により明らかにされた。また、盲ろう者協会の福島オブザーバーは、推進会議の議論が急ぎすぎているなどとの懸念を明らかにした。
次回は4月19日(月) 団体ヒアリングの予定。
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司法手続き、障害者を想定していない
―第6回推進会議から―
ある離婚調停で、調停員が全盲の母に対し、「あなたは全盲だから子育てできないでしょ!」と決めつけたとのこと。
3月30日(火)の第6回障がい者制度改革推進会議では、司法手続きなどについて、凝縮した議論が交わされた。この他、障害児、医療のありかたについても話し合われた。
まず、司法手続きについて、被疑者が障害者である場合、コミュニケーション保障という観点から、権利の告知の仕方など、被疑者の権利を守る手立てがあまりにも行われていないということが、全体の共通認識となった。これは、取調べ、逮捕、裁判、判決、どのレベルにおいてもその様な手立てがないとされた。
その上に立って、「弁護士によって差が出てしまう」という現実が明らかにされていった。
法務省によれば、新受刑者のうち、IQ69以下の人が20%以上も占めているとされているが、これは司法側の障害者に対する無理解によるものが多く、合理的配慮など、障害者の権利を保障する仕掛けが必要だとする議論も行なわれた。
また、「刑務所内で精神科医の配置が少なく、医療的配慮が必要だ」という意見も出された。
司法手続きに関しては、障害者基本法に明記することや、障害者差別禁止法の創設等によって、様々な障害者の権利を保障していくことが今後の課題とされていった。
次に、障害児の問題に移った。多くの委員からは、障害児については、児童福祉法の中で取り組まれるべきが本来の姿である、という意見が出された。
そして、一元化された総合的な相談窓口の必要性と、特性に対応した窓口の必要性についての両方が出された。
さらに、児童デイサービスについて「一般の放課後児童対策などとも一体化して、実施されることが検討されるべき」という意見があった。
市町村を基本とした相談支援体制については「安定的に市町村として取り組めるよう国の支援方策が必要である」との発言もあった。
さらに、児童施設問題について「仲間たちは児童施設からそのまま大人の施設に送られてきました。大人の都合を押し付けないでほしい」との強い発言がだされた。
そして、児童福祉法で行っていくという原点は、「医療モデルから社会モデルの考え方へとかえていくことなのだ」という指摘もあった。
最後に医療のありかたについて。「精神医療は一般医療法に包摂し、精神保健福祉法という特別な医療法体系を見直すべき」で意見は一致した。「精神障害を理由とした特別な強制的医療制度を設けることを見直すべきか」についても多くの委員は見直しを必要という立場をとった。さらに医療観察法における強制医療介入については、約半数程度の委員が権利条約違反だとし、精神医療について他科と比べて、供給水準が低い現状にあるという認識を多くの委員が示した。
「社会的入院は諸外国に比べて長期の在院日数となっており、差別である」という意見も出され、さらに「保護入院だと医者が言ったことに親が拒否できない実態がある」などの発言も出た。
一般医療について、様々な受診拒否が行われているという実態が改めて浮き彫りにされた。
福島大臣は冒頭、「カナダ大使が障害者は特別な能力を持つ人と言われた。そういう社会を実現すべく推進会議で努力している」と挨拶した。今、「障害」の表記についても議論されているが、筆者はこの考え方に必ずしも同意することはできない。ポジティブに捉えようという考え方は理解できるが、障害者をやはり「特別な人」としてしまうのか、という感想をもつ。障害者は「社会を構成する市民」のひとりに過ぎないのであり、その人の権利をどう保障するかが、今まさに課題となっているのである。
次回は4月12日(月)交通アクセス、建物、情報アクセスと所得保障など。
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障害連、東京都と交渉をもつ
去る3月26日(金)障害連は要望書(別添)に基づいて、東京都福祉保健局と話し合いをもった。
都福祉保健局からは、障害者施策推進部自立支援課水野課長、同課地域生活支援係大井係長ら5名が出席した。
通所訓練事業については、「2年間継続する予定であるが、その後は未定であるとした。なるべく都としては、加算も付けてあるので、新体系に移行してほしい」との回答があった。
団体からは、「財政的なやりくりの問題、手続きの問題などがあり、なるべく都としての通所訓練事業を続けていってほしい」との要望が強く出された。
施設自治会などからは、「これ以上、職員を減らさないでほしい」また、太田からは「施設のありかたをきちんと見直すべき時にきている」などの提起が出されたが、局側からは具体的な回答は得られなかった。
住宅問題についても明確な回答はなく、「一部の自治体で居住サポート事業等が行われている」などと答えた。
差別禁止条例についても、国がまず検討することだ、とした。
要望項目
1.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を市区町村が行えるように、都として財政補助を必要に応じて行う事。
2.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、さらなる福祉、介護における人材確保を目的とする抜本的対策を講じる事。報酬単価の見直しが行われたとはいえ、相変わらず低賃金によるヘルパー不足は継続している。都として即効性のある対策を講じる事。
3.障害の重い人たちの生活施設においては、インクルーシブの理念によって運営されていくとともに、民間移譲においても、利用者の従来の生活条件を維持する事を前提とし、人権やプライバシーが守られるよう徹底する事。
また、医療的ケアを必要とする最重度障害者が施設を利用する場合の加算制度を創設する事。
さらに東京都障害者福祉センターの入所調整機能を存続させつつ、入所を受け入れる施設ないしはその法人および利用者らの意向を斟酌して決定を行う事。
加えて、都外施設に入所を余儀なくされている障害者たちが、都に帰って暮らせる道筋を早急につくること。
4.都が廃止を予定している、小規模作業所に対する包括補助金を継続させる事。新体系への移行も進まず、又、自立支援法の廃止が決定した下で補助金を廃止する事は、重度障害者の日中活動の場として重要な役割を果たしている、小規模作業所の閉鎖に直結する事を認識する事。
5.働く事が困難な障害者の年金制度など、国の所得保障政策が不十分な中、障害によって生じる必要経費を補う重度手当など諸手当については、障害者の自立生活、社会参加を実現させるための役割を持っている事を更に徹底強化させ、必要な人が受給できるようにする事。
6.重度障害者の地域生活移行をすすめるにあたり、圧倒的に不足しているユニバーサルデザインで整備された障害者用住宅を、都営民間問わず確保する施策を講じる事。また、保証人が見つからずに賃借契約が出来ない障害者のために、自治体が保証人となる仕組みをつくる事。
7.周辺の地方公共団体におくれをとっている障害者差別禁止条例を早急に制定する事。中身については、障害当事者と協議をし、実効性と強制性を伴ったものとする事。
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障害児教育の変革のはじまった日
―第5回推進会議、鳩山首相も出席―
「親が地域の普通学校を選択して、普通学校に行き、それなりに大変ではあったが、近所に学校の友達がいてくれたことは学校生活を振りかえるにあたって、意味ある大きなことだった」と中西委員は語った。さらに「障害児の親など多くの関係者が特別支援学校の設置を求めているが、地域の学校できちんとしたサポート体制がない今、それはある意味当然のこと」とも中西委員は続けた。
3月19日(金)行われた「障がい者制度改革推進会議は、教育について時間を割き、多くの委員から現在の特別支援教育についての問題が指摘されていった。
尾上委員は昨年、脳性マヒのため地域の中学校への就学を拒否され、その後、裁判によって就学を認められたという事例を取り上げ「これはほんの一つの事例に過ぎない。今もこうした問題はたくさん起きている」と述べた。そして、学校教育法施行令で、障害のある子の就学先を特別に取り扱っているという問題点を指摘した。
大谷委員は「障害のある子が教育に関して日々差別にさらされている現実、特に強制的に別学させられている実態を考えるべき」と発言した。
一方、清原委員は「特別支援教育は決め細やかな教育をしており、教育に関する議論をするにあたっては文部省科学省を交えた慎重な議論すること」を求めた。
門川委員は「視覚や聴覚障害者にとって障害のない人のペースに合わせて学習することが難しいことが多く、特別支援教育も大切である」と語った。
障害者基本法の中に、障害児の教育の在り方について盛り込むことや、教育基本法の差別禁止条項に“障害”を盛り込むことについては、多数の人たちが賛成している。
学籍の在り方については、意見が分かれたが、本人や親の選択権を保障していくことについては多くの委員のほぼ共通した意見となった。
「聴覚障害者の場合、小学校低学年まではコミュニケーション支援というよりも教育・言語力の養成そのもの」という意見も出た。
合理的配慮についてはいかなる理由があっても生徒の立場に立って行われなければならないという意見もあった。
さらに、堂本委員からは「学校教育施行規則第5条を廃止し、本人や親に就学先の学校を選択する権利を保障すべきだ」という発言があり、佐藤委員も基本的には学籍は地域の学校に一つにしながら、その上で、本人や親の要望に沿った教育のありようが様々に保障されるべき」と発言した。
次のテーマは、障害の表記の在り方について。「なぜ、そういう論議をする必要があるのか。なんのためにするのかを掘り下げて考えていく必要がある」との発言があった。
「障害という言葉に対し、社会を変革する存在としての障害者として認識しており、そんなにこの言葉に抵抗を持っていない」との発言もあった。
東室長からは「多様な表記方法が認められてもいいかもしれないし、近く開かれる国語審議会・文化審議会に石ヘンの碍を認めてもらうことによって多様な表現法が可能になるかもしれないので、この問題は広く意見を今後も聞きながら集約していきたい。」とした。
最後に、政治参加の問題。選挙広報などに点字版がないことや、国会中継などに字幕・手話がない問題が取り上げられた。さらに、成年後見を受けると、選挙権と被選挙権を奪われてしまう問題などが議論の中心となった。
鳩山首相が急きょ出席し、その挨拶の中で「この推進会議でやられていること(CS放送やインターネット配信)を特別なこととならないように今後はしていきたい」と述べたことを受け、「首相も言うとおり4時間後にはネット配信できているのだから、国会中継に字幕などをつけられないわけがない」という発言もあった。
藤井議長代理は「これらの問題について次の参院選から行うようにすることが推進会議のひとつの存在理由かもしれない」と述べた。
最後に福島大臣が「これからも熱心な議論をお互い頑張っていきましょう」と挨拶した。
次回は3/30(火)。議題は医療、司法手続き、子どもなど。4月からは第3月曜日も開催したいとの意向が東室長からあった。
画期的な合理的配慮
差別禁止法法制について議論―第4回推進会議
この日、画期的な合理的配慮がなされた。
盲ろう者協会の門川委員の障害状況や、触手話の通訳のことも配慮して福島智さんがオブザーバーとして参加することが認められた。また、知的障害者委員の外国の言葉が多すぎるという意見を受けて、そういう難しい言葉はでた時は土本委員からイエローカードを出してもらい、優しい言葉でもう一度説明してほしいということができる新しいルールがつくられた。
福島大臣は「他省庁で障害施策を検討している場合、例えば、国土交通省を推進会議に呼び、その考えを聞くようにしていきたい」と挨拶した。しかし、新谷委員からは「この会議の設置法をつくることが大事」という意見が出され、福島大臣は「本国会で提出予定」と述べた。これに関して、松井委員からも労働政策審議会ではこの推進会議よりも審議会のほうが法的裏付けもあり、優先されるとの議論がされているとの発言がされた。
この日の最初のテーマは雇用。雇用促進法の対象範囲を障害者手帳所持者に限定するのではなくて、広くとらえていくべき、というのがおおよその全体の合意であった。福祉的就労と呼ばれているものについては、賃金補填や年金などで、最低賃金を満たす所得保障がなされるべきだという意見が出された。また、労働基本権の適用についてもきちんとなされるべきだとし、今後、社会的雇用や社会的事業所の役割を大きくすべきだとの意見も出された。
次に、差別禁止法について議論が交わされた。差別の定義については権利条約でいう直接差別、間接差別、合理的配慮を提供しないこと、の3点について、その中に含めるべきとする意見が大方であった。個別分野についての定義付けについては、裁判規範性を保つという観点から必要、とする意見もあった。救済機関や相談支援機関については、その位置付けについて様々な意見があったものの、行政から独立した機関とすべきとする意見が多数であった。包括的な人権法との兼ね合いについては、固有の差別禁止法をまず制定すべきとする意見と、パリ原則に基づく人権救済機関の設置等によってそこに包括されていってもいいのではないかとする意見もあった。実効性の担保については男女雇用機会均等法の経験から大谷委員は「罰則規定を盛り込むべき」とした。この意見に賛同する委員も何人かいた。一方でオブザーバー委員の遠藤委員からは「実効性を保つという大枠で考えた時、勧告・指導・助言などといった方法も視野に入れるべき」とした。また、大谷委員は「女性障害者の権利を複合的な視点から法の中に盛り込むべき」だとし、堂本委員も支持を明らかにした。
さらに、欠格条項の見直しの必要性についても提起されていった。
最後に、虐待防止法についての議論となった。まず、虐待行為者について、家族、福祉従事者など、障害者の身近な存在の人たちがあげられ、さらに広範囲の人々が想定されるとした。
虐待の類型は、身体的虐待、精神的虐待、生理的虐待、放置、経済的搾取の5類型があげられるとした。
先行して法制化された児童虐待防止法、高齢者虐待防止法などとの関係についても議論が交わされ、実効性を担保させていくには、大谷委員からは、「それぞれの法律ごとにセンター・救済機関を作るのではなく、むしろ一本化したほうが良いのではないか」との発言があった。
また、この課題は緊急性と蓄積があり、「速やかに法制化することが必要」との意見も何人かから出された。
一方で、久松委員から「コミュニケーションに問題があるというだけで、精神科病院に入院させられた事例もあり、きめ細やかな対応が必要である」との意見も出された。知的障害者に虐待の被害者が多く、自分で説明できない場合が多いことが問題であるとする発言とともに、「加害者側も被害者側も、虐待であるという自覚が不足している場合が多い」との指摘もなされた。
この問題については緊急性を要すると同時に、様々な角度からの意見が出されたことから、今後丁寧に議論していくことの必要性についても確認された。
次回、3月19日(金)テーマ 政治参加、障害の表記、などの予定。
「地域社会で生活する権利」明文化を
~障がい者制度改革推進会議、第3回行われる~
「地域社会で生活する権利」を権利規定に盛り込むことを大方の委員の合意となった。
2月15日(月)午後1時から3回目の「障がい者制度改革推進会議」が内閣府で行なわれた。この日は障害者自立支援法に替わる総合福祉法制に関して活発な議論が交わされた。
障害の定義については社会モデルとしていき、ニーズに基づいてサービスを給付すべきだとの意見が大多数であった。ただ、社会モデルについて委員の間でイメージが一致していないのではないか、とする指摘もあった。また、聴覚障害関係の委員からは、基本法では社会モデルによる定義で行うべきであるが、総合福祉法においては数値的なものをおとしこむことにより、現実的なものとなってくるという意見もでた。
さらに、自立の定義については自己決定という意味合いにしていく方向性の議論となったが、それは支援を前提とする自己決定であるというのが大方の意見の一致したところであった。一方、自分自身で行うことがいまだもって自立とされている社会的な意識の中で、自立という言い方をしなくてもいいのではないかという意見もあった。さらに自己決定を自己責任論と絡めた議論もあった。
他省庁が勝手に障害者関係のものを議論していく中にあって、この推進会議がどういう位置付けとなっているのかという質問もでた。それに対して福島大臣は「他省庁に目配せをさせながらやっていきたい」と発言した。それに対して目配りをするだけではなく、きちんと指示を出して欲しい、他施策、たとえば、女性の政策の中に障害という視点が盛り込めるようにして欲しいという意見がでた。
支援決定プロセスについては本人中心で行うことがおおよその方向性となったが、それは「ケアマネジメント」というのか、「セルフマネジメント」というのかなどの概念の在り方については今後の議論となった。
地域生活移行への法定化についてはおおくの委員が賛成し、「施設がなぜ必要とされているのかという原因を探ることが重要。待機者がいるが、地域基盤がつくられればなくなっていく」という意見も出された。
精神障害者の社会的入院・地域移行を進めるにあたっては、精神障害者の保護者制度をなくさなければならない、とする発言も出された。
ニーズに基づくサービスがきちんと行われれば、たとえコストがかかっても、人々の納得を得られるという意見もでた。さらに、聴覚障害のコミュニケーション事業については広域・集団的派遣も必要で個別給付にはなじまないという意見も出された。
利用者負担のあり方については、応益で行うことにほとんどの委員が賛成ではないとした。
医療に関しては、医師が障害者についての知識が乏しすぎ、啓発の必要性が訴えられ、また精神科病院を大幅に少なくしていき、地域医療へと移行させていくことが何人かの委員から指摘された。
さらに、国庫負担基準をなくしていくことが、論点整理の中で出された。
この日の会議は、時間がなく、予定されていた「雇用」については、次回での議論となる。
緊急性の高いものについては、予定よりも早く部会を設置することとなり、総合福祉法の部会が設置されることとなり、部会員の選任については、議長団・政務三役・内閣府の東室長らで、調整されることとなった。
次回は3月1日(月)午後1時から。議題は、雇用、差別禁止法制、虐待防止法、政治参加など。
差別の禁止、障害の定義で議論白熱
-第2回障がい者制度改革推進会議開かれる-
2月2日(火)内閣府で第2回障がい者制度改革推進会議が行なわれた。冒頭福島大臣が挨拶し、「制度改革推進法案は今国会に提出していて成立を目指し頑張りたい」と述べた。
この日の議題は、障害者基本法。 同法の中に、差別の禁止、包括的で漏れのない障害の定義をしていくことについて、おおよその委員の意見は一致していた。また障害者を保護の客体から権利の主体へと改めていくべきことが何人かから提起された。
差別については、直接的差別、間接的差別、合理的配慮の欠如という障害者権利条約に基づく3つについて、差別の概念の中に盛り込んでいくべきだと多くの構成員は指摘した。
さらに、障害者差別禁止法という実効力のある法律の制定についても、多くの構成員が指摘、差別禁止について考え方を整理させ、基本法で行なう部分と、差別禁止法で規定する部分を、今後しっかり検討することが必要であるなどの指摘も出された。
また、基本法の中に、狭間のない包括的な障害の定義をしていくことが、権利条約の観点からも、行政施策をしていく観点からも重要であるということが異口同音に指摘されていった。
次回は2月15日(月)。議題は総合福祉法と雇用。
この会議の模様は内閣府のサイト
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html#kaigi
から、動画配信で見ることができる。
大きな一歩の年
2010年新春、歴史の大きな一ページが開いた
障害者自立支援法訴訟の原告が国(厚労省)と基本合意を交わしたことと、もう一つは「障がい者制度改革推進会議」がスタートしたことである。
まず「障がい者制度改革推進会議」の方であるが、1月12日(火)第1回目が行なわれた。この会議は審議会と同等のものとされ、総理大臣を本部長とする「障がい者制度改革推進本部」のもとにおかれるもので、障害当事者の委員が過半数を占めるというものである。障害者基本法の問題や、差別禁止法、総合福祉法等の問題が議論されていく。政権交代によるものとはいえ、障害当事者運動の成果、ここ最近の団体間の大きな連帯の結果であることはまぎれもない。
一方、「障害者自立支援法訴訟」についても、長妻厚労大臣の「自立支援法廃止」と「新法の制定」発言を受け、原告たちは与党・政府との協議を重ね、基本合意文書に調印し、そこの「障害者自立支援法制定の総括と反省」の中で「障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し、原告らをはじめとする障害者及びその家族に心から反省の意を表明するとともに、この反省を踏まえ、今後の施策の立案・実施に当たる。」これによって、この訴訟は終結に向かうが、今後の障害施策について、現行の介護保険の統合を前提として行なわないことや、応益負担の廃止、谷間の障害をつくらない新たな法制の確立など、いくつかの重要な確認がなされたことは、非常に画期的な出来事であった。
このような大きな成果・変革の中で、まさに障害当事者運動の力量が問われてくる。理想的なスタイルを作り出したとしても、それを支える当事者の声・要求がなければ、結局は今までと似たり寄ったりになってしまう危険性がある。
障害連は、重度の全身性障害者の声をいま一度束ねていきながら、大きな運動と連帯・連携をしていき、障害者の新時代を築く一定の役割を微力ではあるが果たしていきたいと思う。
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長妻厚労大臣、自立支援法の廃止と新法の検討を明らかにする
~10.30全国大フォーラム、約1万人集まる~
さよなら障害者自立支援法!つくろう!私たちの新法を!10.30全国大フォーラムが、10月30日(金)日比谷野外音楽堂で1万人の参加者のもと行われた。
今回初めて厚労大臣が出席、例年とはうって変わる様子だった。
アピールの採択のあと長妻大臣は挨拶し、「一期4年の間に自立支援法を廃止し、みなさんの意見を十分に聞きながら新法を制定したい」と述べ、会場から拍手喝采を受けた。厚労省の山井政務官も出席しアピール朗読中涙ぐんでいた。
今回は、自立支援法訴訟の原告団や弁護団も参加、壇上にみな上がって紹介を受けた。
原告代表として、家平悟さんが「政府の方針も転換し、とても嬉しいが、裁判は最後まで闘っていきたい」と決意を述べた。
集会終了後、国会方面と東京方面のふたてに分かれ、デモを行い、障害者の権利確立を訴えた。
採択されたアピールは「1、応益負担を核とする障害者自立支援法を廃止し、介護保険との統合を行わないことを前提として、「制度の谷間をつくらない新たな総合法」の制定・検討を進めて下さい」「2、制定・検討にあたっては、私たち当事者の十分な参加を保障し、法的根拠を持った協議機関を設置して下さい」など13項目にわたる。
詳しくは、ホームページhttp://www.normanet.ne.jp/~ictjd/091030.htmlを参照。
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代表就任のご挨拶
伊藤 雅文
先日8月1日に行われました、総会の議決によりまして障害連代表に就任いたしました伊藤でございます。宜しくお願い申し上げます。
前太田代表の退任の意向を受け、代表就任の打診をされておりましたが、正直申しまして障害連のネームバリューを前にし、私が看板を背負う器ではないのは自分が一番良く分かっておりました。しかし、世代交代が必要な諸事情を考えまして、就任をお引き受けする事と致しました。お引き受けする以上、いい加減な気持ちで事に臨むのは、許されませんので、気を引き締めて役目を果たしてまいりたいと思っております。
若輩者が故、諸先輩方からのお叱りを受ける事もあるかと思いますが、少しでも皆様方のお役に立てればと思っておりますので、ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
総会とシンポジウムを行う
8月1日(土)総会終了後、シンポジウム〔全身性障害者の社会的自立とは何か〕を行いました。今年は、生活施設利用者など施設関係者の出席者が多かったせいか、施設をどう良くしていくか、という議論が多く出ました。施設を良くしていくことも忘れてはいけませんが、障害がどんなに重くても地域社会の中で暮らしていけるような仕組みづくりを、強く訴えていくことがより重要に思います。今回のシンポジウムの議論を受け、全身性障害者の生活基盤の確立に向け、今年もさらに運動を進めていきたいと考えています。
先日の役員会では、今年は高齢障害者の介護問題に取り組もうということになりました。
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No.155. 2009.8.3(月)
少し、「チェンジ」しました。
天候の不安定な毎日が続きます。早く本当の夏が来てほしいと思います。障害者を巡る状況や、社会全体のありようも本当に混沌としています。弱い立場にある人たちの人権や尊厳が守られる社会を実現していかなければなりません。
8月1日(土)障害連は総会と「全身性障害者の社会的自立とは何か」パート6のシンポジウムを行ないました。総会では新役員の選出が行われ、代表に伊藤雅文が、副代表に関根義雄が、事務局長には太田修平が、それぞれ選ばれました。その他の役員はほとんど留任という形です。
代表と事務局長が入れ替わるという形になりましたが、障害連も少しずつですが「チェンジ」していけたらと考えています。希望を見出すには「新しい力」「若い力」が求められます。私たちを覆う閉塞した状況をなんとか変えていきたいものです。
シンポジウムは、施設を認める立場からの発言と、地域生活基盤こそ必要であるという立場と、議論が盛り上がりました。いずれにしても重い障害の人の人としての尊厳が守られていないことは確かです。私たちはその観点を大事にして今後も運動をしていきたいと思っています。
脳死問題は深刻な問題として浮上してきています。
これからも障害連はチェンジし続けたいと思います。そして社会そのものもチェンジさせたいと決意を新たにしています。今後ともよろしくお願いします。
2009年7月13日
抗議声明
-臓器移植法改正A案参議院可決成立に対して-
優生思想に基づく「産科医療補償制度」に
抗議する障害当事者全国連合
2009年7月13日(月)、私たちが生存をかけて反対し続けてきた臓器移植法「改正A案」は、予想外の差をもって参議院本会議で可決成立してしまった。この改正法は一年後に施行される。
この改正法A案の大きな問題点は、脳死を一律に人の死と法的に定義してしまうこと、そしてそれに加えて、家族の同意さえあれば脳死からの移植手術を可能とさせてしまうことである。
私たちの仲間には遷延性意識障害で人工呼吸器を付けて生活している人も多くいる。アメリカの一部では、臓器が足りず、脳死という定義をさらに変更し、脳不全の段階で臓器移植を可能とさせようとする動きがある。
今後日本においても、脳死を人の死としたことによって、脳死段階での尊厳死を法制化させようとする動きがますます強まることが予想される。この動きの背景には、医療費抑制という、「弱者」切り捨ての発想があることは言うまでもない。合理主義が「いのち」のレベルにまで貫かれようとしている。
私たちは移植医療を否定する立場ではない。このような合理主義的な動きに対して強い危機感を持つのである。
今後法の施行において、知的障害や精神障害などによる意思表明困難な人たちの権利が守られるように、きちんと監視をし続けていく。
改めて改正A案の参議院での可決成立に対して抗議の意思を表明するとともに、今後も優生思想との闘いをさらに強めていく決意である。
いま参議院で臓器移植法「改正」案が審議されていますが、優生思想に基づく産科医療補償制度に抗議する障害当事者全国連合として、他の関係団体と共に参議院全議員に対して、以下の通り強く働きかけています。
2009年6月25日
参議院議員各位
臓器移植法「改正」に反対する要望書
優生思想に基づく「産科医療補償制度」に
抗議する障害当事者全国連合
私たち「優生思想に基づく「産科医療補償制度」に抗議する障害者当事者全国連合」は、臓器移植法「改正」の反対の立場で下記のことを強くご要望申し上げます。
記
1.
脳死を「人の死」と一律に定義し、家族の同意で臓器移植を可能とさせる臓器移植法改正案に反対して下さい。
2.
救急医療の問題を含め、医療技術の向上など、日本の医療を巡る状況の抜本的な改善に向けた議論を徹底的に行ってください。
3.
臓器移植法改正案については、厚生労働委員会で十分に時間を確保し、慎重かつ徹底的な議論を行なって下さい。
私たちは全国の脳性マヒ者を中心とする全身性障害者の有志のグループです。今年から施行された「産科医療補償制度」に対し、脳性マヒの子どもだけを対象にしていることなど、優生思想の見地から反対の運動を国会や厚生労働省に対し繰り広げてきました。
さて、臓器移植法の4つの「改正」案がこの国会に提出され、去る6月18日「改正」A案が、十分な審議を経ないまま、衆議院本題で可決され、参議院に送られてしまいました。
臓器移植の問題は一言で語りつくせない深刻で複雑な問題であると私たちは理解しています。人の生命をどういう価値観でとらえ、認識し、わかり合えるか、という根源的な問題であることも十分承知しています。
しかし、改正A案は脳死を「人の死」と一律に「脳死」と定義してしまっています。はたして100%そういいきれるのでしょうか。また15歳未満の子どもからの臓器移植については家族の同意があればできてしまう、とする考え方が打ち出されています。脳死と判定された子どもたちが回復したという症例がいくつも報告されています。死の宣告は、その人の可能性を閉ざすものであり、もう後戻りできないことを意味し、だからこそ慎重には慎重を重ねてなされなければなりません。
私たち脳性マヒ者など全身性障害者は、親や社会から「迷惑者」「あってはならない存在」として殺されてきた歴史があります。実際に殺されてきましたし、社会的な無視と抑圧という形という意味での抹殺は、いまだに日常のこととして繰り返されています。
だからこそ、脳性マヒ者や難病の人など障害の重い人たちは、死の定義、あるいは生の価値観に敏感にならざるを得ません。自分の明日の問題、いや今日の問題につながってくるからです。
みんな実は生きたいのです。脳性マヒ者や難病の人の多くは生きたいのです。もし尊厳死を選択したいと言っている人が居たとしたら、それはもしかしたら、自分の身体からくる苦痛からきている場合もあるかもしれませんが、むしろ周囲に気を使うという意識が強く働き、そういう周囲との葛藤から逃れたいという気持ちが現われてしまっていると認識すべきだと思います。
私たちは、脳死を一律に人の死とする改正及び本人の自己決定を否定し、15歳未満の子どもの脳死につき家族の同意と倫理委員会等の判断をもって臓器摘出を認める改正を行なうことを絶対認めることはできません。家族の同意があれば“死”の宣告がされてしまう、つまり生命が絶たれてしまうという状況を可能とさせてしまうことは、私たち全身性障害者が長年、子は親と別人格であることを強く訴え闘ってきた事と、真っ向から反することです。
この問題は本当に複雑な問題です。国会において、障害のある人や、難病の人など、当事者の声に十分耳を傾けて行われるべき重要な問題だと私たちは考えます。
障害連シンポジウムを開催します
―「全身性障害者にとって社会的自立とは何か」part6、
全身性障害者の生活の場のあり方を、改めて検証する―
“どうなる地域生活、どうする生活施設”
記
1.日時 2009年8月1日(土) 午後1時半~午後4時半
2.会場 東京都障害者福祉会館
3.資料代 150円
4.パネリスト 馬場精二さん(多摩療護園自治会)
佐藤律子さん(身体障害者療護施設職員)
吉田敏彦さん(どろんこ作業所)
関根義雄さん(スタジオIL文京)
5.司会 伊藤雅文(障害連事務局長)
太田修平(障害連代表)
6.主催 障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)
〒101‐0054 東京都千代田区神田錦町3-11-8
武蔵野ビル5階
TEL:03-5282-0016
FAX:03-5282-0017
URL:http://shogairen1976.hp.infoseek.co.jp/
代表 太田修平 事務局長 伊藤雅文
臓器移植法改正A案衆議院を通過
臓器移植法改正A案が6月18日衆議院本会議で可決されました。
このことを受け、優生思想に基づく「産科医療補償制度」に抗議する当事者全国連合は、下記の通り抗議声明を出しました。
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抗議声明
-臓器移植法改正A案衆議院可決に対して-
優生思想に基づく「産科医療補償制度」に
抗議する障害当事者全国連合
6月18日、衆議院本会議は歴史的な過ちを犯した。臓器移植法改正A案を可決させてしまったのだ。A案は、脳死を人の死と定め、15歳未満の子どもについても、家族の同意があれば臓器移植を可能とさせる、従来の考え方を大きく転換させるものだ。
私たち、優生思想に基づく「産科医療補償制度」に抗議する障害当事者全国連合は、この事態に対し、生命への危機感を募らせ、断固抗議する。
脳性マヒ等重い全身性障害者は、過去から現在に至るまで、殺され続けてきた。「この子の将来を案じ」という、名目で子殺し、親子心中が、未だに後を絶たない。
また仲間には遷延性意識障害という、人工呼吸器を付けて生活している人も多くいる。脳死の議論と平行して、尊厳死や安楽死を法制化させようとする動きが強まりを見せている。どんなに障害が重くても、生きている生命は、いのちなのである。
今求められているのは、どんなに障害の重い人でも地域の中で活き活きと暮らせるような、医療や社会福祉の施策の充実と予算の確保なのである。
尊厳死・安楽死が浮上してくる背景には、伸び続ける医療費の見直しが背景にあることを見逃してはならない。もし、改正案が成立してしまったら、まさに生命の差別・選別が行われようになり、障害者の人権が軽んじられてしまうことは明らかである。
今回、厚生労働委員会では8時間しか議論されてなく、十分な議論というには程遠い。
私たちは、移植医療を全面的に否定するものではないが、きちんとした議論がなされないまま改正という結論が先行するとき、日本という国が危険な方向に向かってしまうことは明らかだ。
私たちは、多くの障害当事者、関係団体、そして市民との連帯を強めていきながら、参議院においては徹底的な審議を求め、さらには廃案に追い込む決意である。
2009年6月18日
臓器移植法「改正」に関して反対声明を出す
臓器移植法の四つの改正案の審議が衆議院厚生労働委員会で審議が開始されたが、優生思想に基づく「産科医療保障制度」に抗議する障害当事者全国連合として、下記の通り声明を出した。
2009年5月26日
臓器移植法「改正」に反対する声明
優生思想に基づく「産科医療補償制度」に
抗議する障害当事者全国連合
私たちは全国の脳性マヒ者を中心とする全身性障害者の有志のグループです。今年から施行された「産科医療補償制度」に対し、脳性マヒの子どもだけを対象にしていることなど、優生思想の見地から反対の運動を国会や厚生労働省に対し繰り広げてきました。
さて、臓器移植法の4つの「改正」案がこの国会に提出され、審議に入ろうかとしている状況だとされています。
臓器移植の問題は一言で語りつくせない深刻で複雑な問題であると私たちは理解しています。人の生命をどういう価値観でとらえ、認識し、わかり合えるか、という根源的な問題であります。
この法律は脳死を「死」と定義することによって成立します。はたして100%そういいきれるのでしょうか。今回15歳未満の子どもからの臓器移植を可能とする議論が行なわれています。脳死と判定された子どもたちが回復したという症例がいくつも報告されています。死の宣告は、その人の可能性を閉ざすものであり、もう後戻りできないことを意味し、だからこそ慎重には慎重を重ねてなされなければなりません。
私たち脳性マヒ者など全身性障害者は、親や社会から「迷惑者」「あってはならない存在」として殺されてきた歴史があります。実際に殺されてきましたし、社会的な無視と抑圧という形という意味での抹殺は、いまだに日常のこととして繰り返されています。
だからこそ、脳性マヒ者や難病の人など障害の重い人たちは、死の定義、あるいは生の価値観に敏感にならざるを得ません。自分の明日の問題、いや今日の問題につながってくるからです。
みんな実は生きたいのです。脳性マヒ者や難病の人の多くは生きたいのです。もし死にたいと言っているとしたら、それはもしかしたら、自分の身体からくる苦痛からきている場合もあるかもしれませんが、むしろ周囲に気を使うという意識が強く働き、そういう周囲との葛藤から逃れたいという気持ちが現われてしまっていると認識すべきだと思います。
私たちは、脳死を一律に人の死とする改正及び本人の自己決定を否定し、15歳未満の子どもの脳死につき家族の同意と倫理委員会等の判断をもって臓器摘出を認める改正を行なうことを絶対認めることはできません。家族の同意があれば“死”の宣告がされてしまう、つまり生命が絶たれてしまうという状況を可能とさせてしまうことは、私たち全身性障害者が長年、子は親と別人格であることを強く訴え闘ってきた事と、真っ向から反することです。
この問題は本当に複雑な問題です。国会において、障害のある人や、難病の人など、当事者の声に耳を傾けて行われるべき重要な問題だと私たちは考えます。
以上の認識に立ち、私たちは臓器移植法の「改正」に反対します。
【問い合わせ】
優生思想に基づく「産科医療補償制度」に
抗議する障害当事者全国連合
東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階
障害連気付
TEL:
03‐5282‐0016
FAX:
03‐5282‐0017
障害者自立支援法「改正案」めぐる
5.14緊急フォーラムのお知らせ
日時 5月14日(木)午後1時半~午後4時半
会場 憲政記念館会議室
内容 各団体代表者によるシンポジウム
各地からの発言
定員 150名
3月31日、「障害者自立支援法等の一部を改正する法律案」が国会に上程されました。
「応益から応能へ」とキャンペーンされるに対して、実際には「応益」は残ったままです。私たちが求めている、障害の定義、所得保障、障害の重い人に対するパーソナルケアの普遍化などなどの「1からの出直し」には、ほど遠いものがあります。
国内法を改正しての障害者権利条約の批准が求められる中で、その理念にそった新たな総合的な福祉法制が求められています。
そこで、「改正案」をめぐって、見解を出しあい、各地からの報告をまじえて課題を明らかにしていきたいと思います。みなさんの参加をよびかけます!
(フォーラムのチラシから引用)
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自立支援法、障害者基本法、そして臓器移植法
―立て続けに改正論議―
障害者自立支援法の改正案が国会に出る。応能負担に変更と政府は言うが、中身はほとんど変わらないもの。でもひとつの前進であることにも変わりはない。
所得保障や障害の定義問題など、障害の重い人たちが地域で暮らしていける制度的なそしてお金の面での支えのあり方は、ほとんど変わらない。総合法が必要とされる。
障害者権利条約の批准にあたっては、障害者差別禁止法の法制化、そして監視機関の強化そのものがどうしても必要である。障害者基本法の改正議論が政党の間で進められているが、日本障害フォーラム(JDF)を中心に、それらの課題について、基本法の中に具体的な道筋をつける条項の挿入を求め、各政党に折衝をしている。差別禁止法への道筋をつけられるかどうか、今の時期をおいて考えることはできない。
臓器移植法の改正論議も進められようとしている。私たちはどんなに障害が重くてもいのちには差別がないという立場で、人間の生命と尊厳を大切にする法制度を求めたい。脳死判定基準の安易な緩和については、障害の重い人たちのいのちを切り捨てていくものとして、許すわけにはいかない。
多くの関係法の改正議論が進められている中、その本質はどこにあるのか、あるいはどうあるべきか、を、当事者としてきちんと発言していくことが重要である。
権利条約推進議員連盟、総会開く
‐条約承認には、国内法の整備が重要、との意見が相次ぐ
「障害者差別禁止法などの法整備がまず必要である」とする意見が、JDFなどの障害者団体や国会議員から相次いで出された。
3月18日(水)夕方から超党派の障害者権利条約推進国会議員連盟の総会が開かれた。JDFなど障害者団体からも多数参加した。
政府はこの国会で障害者権利条約の批准について国会承認を得るための提案をする予定にしていた。これまで政府とJDFは、条約の批准に際して何が必要か意見交換を何回も行ってきた。しかし政府各省庁は、「現行法でも条約批准は基本的には可能である」とし、さらにこの国会で障害者基本法の定時改正が行われる予定となっているため、そこに「合理的配慮の否定」は、差別であるとする文言を入れ込むことや、中央障害者施策推進協議会の機能を少し強化することによって、要件は満たされるとの立場を明らかにしている。
それに対してJDFは、差別禁止法制が必要であると主張、さらに独立したモニタリング機構の創設も重要な用件であるとの立場を明らかにしている。
この日の総会でも何人かの議員から「差別禁止法制は承認に必要な要件ではないか」などという意見が出された。
どこで折り合いが付けられていくか、今後もJDFなど障害者団体の意見を聞きながら、条約承認に向かって検討していくこととなった。
障害連、東京都交渉を行う
1月26日(月)「全身性障害者の地域生活基盤等を求める要望」を、東京都福祉保健局に提出、交渉した。都側から障害者施策推進部の水野自立生活支援課長など3名が対応した。
今回は、言語障害のある全身性障害者が入院した場合の介護のあり方について、重度訪問介護だけではなく、居宅介護からも適用してほしい、あるいは、障害の重い人たちの生活施設の現状、そして施設待機者の問題をどう考えるか、という問題に時間を割いた。
病院での付き添い問題については、原則認められないとしながらも、各市区町村がヘルパーの派遣を必要と認めた場合は、それを尊重するというのが都の基本方針であるとした。
これに対して、「市区町村がヘルパー派遣を認めても、都立病院はそれを拒んでいる」という意見が出され、病院担当部局に確認してみるとの回答を得た。
また、遠い他県の施設に障害者が送られているという現状について、「転換させていきたい」と都は答え、地域生活移行を可能な限り進めていく体制でのぞんでいる、と答えた。
こちら側からは「障害の重い人たちの地域生活と施設のあり方を問い直す検討会」のようなものを設置させていくことを提案したが、今日は「そういう意見をお聞きした」ということにしたい、という回答に留まった。
差別禁止条例の制定は、「権利条約の動きに伴って国としてもその市の法制度をつくろうとしている」とする回答に留まるなど、都としてあまり主体的な障害者政策を持てていないことが随所に現れる交渉となった。
都立病院については、後日確認の必要性があり、機会をみて再度交渉を持つことが求められている。その際はこちら側もポイントをしぼる必要があるかもしれない。
今回は当事者だけでも15名程度、介助者をあわせれば25名以上の参加となり、人数的には成功したといえる。次回はもう少し中身の議論を実りあるものにしていきたい。
要望事項
1.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、市町村が社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を行えるように、都として財政補助を必要に応じて行うこと。
2.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、福祉・介護における人材確保を目的とする緊急対策を講じること。特に、現在の低く抑えられた報酬単価の下でのヘルパーの離職による人手不足は深刻であり、生活を維持する事が非常に困難になっており、都として即効性のある対策を講じること。
3.都の施設においては、民間移譲が進められているが、移譲については利用者(自治会)の主体性、意見を最優先として進めること。障害者の生活施設を民間移譲するに当たっては、利用者の従来の生活条件を維持することを前提とし、移譲先の法人の決定に際しても、利用者の意向を十分に確認し、了解のもと行うこと。又、既存の障害者施設全てにおいて、入居者の人権やプライバシーが守られるよう徹底すること。医療的ケアを必要とする最重度障害者が施設を利用する場合の、加算制度を創設すること。
4.就労促進の側面が色濃い障害者自立支援法であるが、地域社会との関係づくりや、障害の重い人たちの主体的活動拠点としての作業所の運営を維持するために、都の「心身障害者(児)等通所訓練事業」を継続すること。
5.働くことが困難な障害者の年金制度など、国の所得保障政策が不十分な中、障害によって生じる必要経費を補う重度手当など諸手当については、障害者の自立生活、社会参加、を実現させるための役割を持っていることを更に徹底・強化させ、必要な人が受けられるようにすること。
6.障害者の権利条約が発効されたことを踏まえ、都においても、実効性と強制性を伴った障害者差別禁止条例を制定すること。
7.重度障害者の地域生活移行を進めるにあたり、圧倒的に不足している障害者用住宅を確保する施策を講じること。又併せて、全身性障害者が必要とし、整備が遅れているグループホームを都有地(公有地)を活用するなどして目標どおり整備すること。
8.言語コミュニケーション障害等により、病院で必要とする支援が得にくい障害のある全ての人が安心して入院し、医療専門家による治療を受けることが出来るようになるために、居宅介護事業の重度訪問介護のみならず、居宅介護の適用も認めること。
9.ヘルパーの支援を必要とする障害のある全ての人の入院中における介助需要に対応するために、地方自治体として独自に居宅介護事業及びその他の金銭給付制度の充実を図ること。
産科医療補償制度に対して要望書を提出
来年1月から、妊産婦が分娩時に脳性マヒの障害を持つ子どもを出産した時、医療機関が保険に加入していて、一定の条件を満たしていれば、原因を問わず、総額3000万円を健康保険から支給する「産科医療補償制度」がスタートする。
障害連と日本障害者協議会(JD)は、その撤回、または再検討を求める要望書を緊急に提出し、JDについては意見交換会を持つ予定となっている。
障害連要望書(要旨)
あたかも脳性マヒとして産まれてくることが悪いかのような、基本的な考え方に基づいているものといわざるを得ません。脳性マヒのみならず、障害者に対する偏見と差別を助長してしまうことは明らかです。
重要な制度政策である以上、もっと広く市民に広報し、国会等での十分な論議が必要であったと認識いたします。
1、2009年1月1日施行予定の「産科医療補償制度」を撤回すること
JD意見書(要旨)
脳性マヒの障害をもつ当事者の中には、「脳性マヒが生まれてはいけないのか」という見方でこの制度を見ている人も決して少なくないということです。もっとオープンに論議されて然るべき課題だと私たちは認識しています。
「障害観」への誤解を招きかねず、国の責任も棚上げするかに見えるこの制度を、きちんとした議論を経ずして施行をしようとする政府の姿勢に大きな疑問を持たざるを得ません。
1、2009年1月1日施行予定の「産科医療補償制度」は、施行を見合わせ、障害関係団体と充分な協議を行い、再検討をすること。
生活保護・通院移送費問題新たな段階に
厚労省はこの4月、2度にわたって生活保護受給者の通院移送費の大幅な制限を加える局長通知を出したが、同省は、6月10日、「医療扶助における
移送の給付決定に関する留意点」と題する課長通知を出した。
これは生活保護関係団体や、障害者団体が4月の通知を強く批判し、廃止を求める運動を繰り広げていたことを受けたものである。
舛添厚労大臣は「この通知は、4月の通知を事実上撤回したもの」と述べているが、課長通知には4月の通知を撤回するとは書かれてなく、4月の通知の延長上にあるものとして捉えることができる。
生活保護関係団体は、6月19日(木)国会内で集会を開き、全面廃止を求め運動していくことを確認している。
生活保護は社会福祉の核となる制度である。全面廃止を求め、大きな連帯が求められている。
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JD、緊急要望出す
~2,200億円削減問題で~
日本障害者協議会(JD)は、6月16日、福田首相に対して、社会保障費の2,200億円の抑制問題に対して、撤回を求める緊急要望を出した。
また、自民、民主など各政党に対し、同様の要望を提出した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2008年6月16日
内閣総理大臣 福田康夫様
日本障害者協議会
代表 勝又和夫
2200億円の社会保障費抑制の撤回を求める要望
貴職におかれましては日ごろより障害者施策の推進にご尽力されていることに対して、心より敬意を表する次第です。
さて現在、経済財政諮問会議におかれまして、2006年度から続いています社会保障費の2200億円の抑制について議論されているところでありますが、障害者の人権と生活を守るという立場から、この問題につきましては、撤回されることを強く求める次第です。
障害者権利条約がこの5月に発効され、国内法の点検と整備が今急がれているところであると私たちは認識しています。
しかし、一昨年施行されました応益負担を核とする障害者自立支援法は、社会参加のみならず、障害者の日常生活そのものを脅かしており、早急な抜本的見直しと手だてが求められているところです。
この障害者自立支援法の問題のみならず、後期高齢者医療制度の施行、あるいは生活保護費の抑制政策の強化などが、続いており、医療・福祉のセーフティーネットは崩壊の危機に瀕してしまい、私たちは人権とは程遠いところで、厳しさと不安な生活を強いられています。
2003年の国立社会保障・人口問題研究所資料によりますと、日本の障害者施策にかけられている支出は、スウェーデンのそれの約12%、アメリカのそれの53.7%でしかなく、こういう状況の中での、社会保障費の抑制政策は、「弱者切捨て」といっても差し支えないものです。
以上の認識に立ち、日本障害者協議会は以下のことを強く求める次第です。
記
1.「骨太の方針2008」においては、2200億円の社会保障費の抑制を絶対に行わないこと。
以上
日本障害者協議会(JD)総会で、利用料免除の申請支援の決議を行う
5月31日(土)、JDは協議員総会を開き、事業計画や予算などを決めた。
この総会で、以下の特別決議が出され、JD全体で利用料免除問題に取り組むことが確認された。
日本障害者協議会サイトhttp://www.jdnet.gr.jp/
障害者自立支援法の利用料免除等の、申請を支援する特別決議
まちで当たり前に暮らしたい
働いて生活をしたい
結婚をし、家族をもちたい
仲間と交流し、喜びや悲しみを分かち合いたい
障害があっても、人間としての当たり前の要求、権利がある
2年前スタートした障害者自立支援法は、障害のある人たちのこんな素朴な思いをこっぱみじんにした。
働けば給料がもらえる。その給料で自分の生活を立てる。人間としての誇りである。
この法律では、働くと利用料の負担が求められる。こんなおかしな話はない。
年金は、生活保護水準以下の額である。
利用料は働いた時だけではない。食事をしたり、お風呂に入ったり、トイレに行ったりした時、必要な介護を受ければ、利用料が取られる。法律の上では、一割の応益負担である。
政府は自立支援のための経費だという、働くこと、食事をすること、お風呂に入ること、トイレに行くこと、これらは障害があるなしに関わらず、人が社会生活の中で営まれる自然な行為であり、権利でもある。
国際舞台では、“障害者権利条約”が発効した。
そんな中で、日本の障害者福祉は後戻りし続けている。
日本障害者協議会参加の団体に所属する当事者や家族が、働く権利と生活する権利を脅かされ、やむにやまれぬ思いで、利用料の免除申請を行った。
人間としての誇りと権利のためにである。
障害者自立支援法は、憲法で保障されている生存権と、幸福追求権、法の下の平等に反するものである。
この認識と運動のうねりを日本障害者協議会全体で、共有しようではないか。
既に全国各地で、サービスの支給決定内容を巡っての訴訟が起こされている。
これらの動きとしっかり連帯し、仲間を支えていきたいと私たちは考えている。
不当な法律や支給決定に対し、立ち上がろうとする仲間たちは今後も増えていき、日本社会の根底を突き動かす力となりつつある。
上記の認識に立ち、日本障害者協議会2008年度協議員総会として以下のことを決議する。
記
1、 日本障害者協議会会員の中で、人間としての誇りと権利を取り返すために、障害者自立支援法の免除申請の手続きをとった人たちに対し、物心両面で全面的に支援する。またそのための支援体制を確立する。
2、地域で当たり前に生活することを求めて、サービスの支給決定内容の違法性を提起する訴訟を起こしている仲間たちと連帯して、障害者自立支援法の廃止を視野に入れた抜本的な見直しの運動を更に強めていく。
2008年5月31日 日本障害者協議会協議委員総会一同
緊迫する最近の動向
このところ実に忙しく、FAXレターをご無沙汰してしまいました。
ミャンマーではサイクロン、中国には大地震が襲い、史上最大規模の犠牲者が出てしまいました。
そんな中で、日本国内をみると、4月から75歳以上の高齢者を対象にする後期高齢者医療制度がスタートしました。65歳以上の一定の障害者も組み込まれてしまい、日本障害者協議会は、5月13日に「後期高齢者医療制度の即刻な廃止を求める緊急声明」を出しました。この制度に対する世論も、新聞テレビでみると、相当批判的な意見が多くなってきています。
生活保護制度も厳しくなってきています。障害者が通院したとき、通院移送費が支給されていましたが、不正問題をきっかけに、それを厳格にしていこうと厚生労働省は考えているようです。結果的には一律削減されることは明らかです。これに対し、DPI日本会議や生活保護受給者団体が、その考えを撤回させようと、何回か共同行動を起こなっています。また日本障害者協議会も5月15日「生活保護の通院移送費利用制限に関する「通知」の撤回への緊急要望」を厚労省の担当課に提出し、懇談の場をもちました。席上担当者は、撤回する意思がないことを繰り返しました。
そういう状況の中で、民主党は4月22日「民主党『障がい者制度改革推進』の方向性について」の中間報告案を出し、障害者自立支援法の廃止や、障害者差別禁止法、総合的な福祉法の制定などを提起しました。これに対して日本障害者協議会は、おおむね賛成であるが、もう少し細かい体系的な検討が必要である、とする意見書を出しました。
世論調査では民主党が自民党の支持率を抜いており、今後の動向をきちんと見守っていきたいところです。
障害連の総会とシンポジウムは、8月2日(土)の方向性で準備が進められており、―「全身性障害者にとって社会的自立とは何か」権利条約の時代の中で、改めて“差別”を考えるーをテーマに行います。
二日市 安 氏 逝く
障害連の初代事務局長で、翻訳家の二日市安氏が、2月16日(土)急性肺炎のため、亡くなられました。78歳でした。通夜は18日(月)、葬儀は19日(火)コムウエルホール高円寺でしめやかに執り行われ、多数の関係者が駆けつけ、別れを惜しみました。
二日市氏は、100冊に及ぶ推理小説などを後藤安彦のペンネームで翻訳する傍ら、戦後を代表する障害者運動家の一人で、障害者の人権確立を求める運動のさきがけを走られました。
国立身障センター闘争(1964年)を主導し、以後障害連の結成に尽力するとともに、障害者の立場から美濃部革新都政の誕生を支えました。さらに共に学ぶ教育の実現を訴え、養護学校義務化反対の運動の先頭に立たれました。そして海外の障害者を招聘したいくつかのイベントの実行委員長も務められました。
反権力、反骨精神が強かったとともに、特定のイデオロギーに縛られない自由な発想力とユーモアの溢れる方でした。
ご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、二日市安氏の遺志を受け継ぎ、障害者の人権確立に向けた取り組みを一層前進させていきたいと思います
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どうぞよいお年をお迎えください
今年は皆さんにとってどんな年だったでしょうか。
「障害者自立支援法」の見直しは、不十分ながら、利用者負担の更なる軽減や、個人単位への変更など、与党からは一定の見直し案が出されています。
障害者権利条約の国内批准、障害者差別禁止法の制定などが来年の大きな課題となっていくでしょう。
障害連は、来年も全身性障害者問題、生活施設の人権問題に引き続き力を入れていきたいと考えています。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
最新の情報を貼り付けます。
「重点施策実施5か年計画」(障害者施策推進本部 12.25)
http://www8.cao.go.jp/shougai/index.html
全国障害保健福祉関係主管課長会議資料(12.26)
http://www.j-il.jp/jil.files/siryou/071226/071226.htm
与党プロジェクトの障害者自立支援法の抜本的見直し報告書
(障害者介護制度情報のページから)
http://www.kaigoseido.net/topF.htm
障害をこえてつながろう!12・16東京集会
生活保護基準切り下げに関する決議文
一 私たちは、生活扶助基準のこれ以上の引下げを許しません。
一 私たちは、当事者や広く市民の民意を反映せず、拙速に行われた「生活扶助
基準に関する検討会」の報告書を、生活扶助基準引き下げ、級地の見直し等の根拠とすることに反対します。
一 私たちや、国・政府が今やるべきことは、生活保護基準以下に落ち込んでしまっている低所得者の生活を底上げするための施策こそ、早急に進めるべきであると考えます。
一 私たちが求めるのは、どんな障害や疾病、どんな重度の障害があっても、誰もが安心して生活でき、社会参加ができる地域社会であり、障害のあるなしに関わらず、人々の命と社会生活が、同じ人間の権利として保障された社会です。
以上、決議する。
2007年12月16日「障害をこえてつながろう!12・16東京集会」
与党プロジェクト、「自立支援法」見直しに向け報告書
「障害者自立支援法」の見直しを検討していた与党プロジェクト(木村義雄座長)は、その見直しに向けた提言を行い、5日(水)報告書にまとめた。
その中で、障害者施策を「介護保険との統合を前提とせず」ということがうたわれ、利用者負担については個人単位としていき、所得に応じた応能負担がふさわしいという考え方が明らかにされた。
さらに所得保障の必要性についても言及し、現在の2級の障害基礎年金については、1級の金額に、そして現在の1級の障害基礎年金をさらに引き上げていく検討や、住宅手当の創設なども指摘している。
民主党はすでに改正案を提出しているが、国会審議には至っていない状況で、いずれにしても「自立支援法」の見直しは、解散含みの中、予断を許さない状況である。
権利条約、差別禁止法、議論盛り上がる
~政策研(12.1・2)、JDFセミナー(12.5)~
障害者政策全国研究集会が12月1日(土)、2日(日)に行われ、またJDFセミナーは12月5日(水)に開かれ、この2つの集会では「障害者権利条約」の国内履行問題や、障害者差別禁止法の制定について活発な議論が交わされた。
権利条約の政府仮訳には、教育や雇用の問題を中心に、多くの問題があり、政府訳をきちんとさせるための取組みの強化や、「今、障害者差別禁止法の制定の絶好のチャンスである」などといった白熱した議論が行なわれた。
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大フォーラム、約6千名集まる
与野党とも「見直し」では一致
「応益負担」のあり方や、事業所への補助のあり方について、与野党とも見解は基本的には一致していた。ただ、緊急に法改正を行っていくのか、今の「自立支援法」の下でやっていくかの違いであった。
“私たち抜きに私たちのことを決めないで!今こそ変えよう!「障害者自立支援法」10.30全国大フォーラム”は10月30日(火)全国から約6千名が集まり、日比谷野外音楽堂と、そして入りきれない人たちが厚生労働省前でも行った。
政党シンポジウムでは、民主党の園田康博議員が「今の臨時国会で民主党は、応益負担を緊急避難的に廃止する改正法案を提出している。ただ会期延長がないと成立が難しい情勢である」などと述べた。
自民党の菅原議員などは「『自立支援法』は理念的には決して間違っていなかったが、応益負担のあり方や事業費の補助のあり方について、大きな問題を残したので、早急に議論をしていく必要がある」との認識を示した。
フォーラムでは、6政党が政党アピールを行い、5政党がシンポジウムに参加するなど、国会議員のこの問題に対する問題意識の高さを感じさせてくれた。
各地の実態報告では、様々な地域、様々な分野で、「自立支援法」によって苦しめられている実態が明らかにされ、「抜本見直し」の必要性が再確認された。
フォーラム終了後、要請団は厚労省に、緊急見直し等を求める要望を舛添厚労大臣宛に提出し、障害保健福祉部川尻企画課長などが対応した。
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政府、これからも話し合いの場をもつことを確認
~JDF、権利条約で政府と意見交換会をもつ~
8月9日(木)午後外務省で、JDFは「障害者権利条約」について政府との意見交換会をもった。政府からは、外務省の木村人権人道課長など関係省庁からそれぞれ参加した。
JDFは意見書を携え、それに基づいて意見提起を行っていった。
木村課長は「これは第一回目の会合であり、今後も継続的な話し合いをもちたい」と述べた。一方で仮訳については「政府独自に、既存の条約等との整合性を見ながらつくっていきたい」としたが、「皆さんの意見も聞きながら行っていきたい」と述べた。
障害の定義、差別禁止の具体的実効性などをどのように日本の法制に活かしていくかという議論が繰り広げられ、内閣府の須田参事官は「権利条約をどのような形で日本の法制に活かしていくかを、一つひとつ検討していきたい」と述べ、「障害者基本法の中で差別の禁止と包括的な障害の定義を示しているので、それを基に権利条約と照らし合わせながら検討していきたい」とした。
これに対してJDFは「今の基本法が必ずしも包括的な障害の定義をしているとは言えないし、差別の禁止規定についても、裁判規範性はなく、努力規定に終わってしまっている」と発言した。
いずれにしても、これからの検討課題であることについては確認された。
インクルーシブ教育について文部科学省は、「基本的にはその方向で行っていきたいと、大臣も国会で答弁している」と述べたが「インクルーシブ教育とは何を指すのか、これから検討していきたい」とした。
厚生労働省は、自立支援法のサービスの判定基準について、「精神障害者、知的障害者を考慮した障害程度区分を見直し中である」と述べるに留まった。また、施設の存在のあり方についてJDFは回答を求めたが、それを保留した。
最低賃金除外問題について厚生労働省は、「障害者のことを考慮してのこと」と従来の回答を繰り返すだけであった。
今回は、定期的に話し合いの場をもつことを確認でき、それは大きな成果であった。
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時代の夜明け
‐この国にも民主主義があった?!‐
参院選は当初の予想を上回る自民党の大敗、民主党の大勝となった。消えた年金問題が大きかったことは言うまでもない。
ある意味、政治はスポーツに似ている。巨人だけが強い野球はおもしろくない。勢力関係のバランスと緊張関係がなによりも求められる。政治は市民のものである。十分な対話によって政策が進められて当然である。だから衆院と参院の第一党がそれぞれ違ったって構わないはずである。市民の多様な意見が反映されうるということである。
ところで、7月28日(土)障害連は、2007~2008年度総会と、全身性障害者の働くという問題をテーマにしたシンポジウムを行った。障都連事務局長の市橋博氏や障害連加盟団体の多彩なメンバーによって行われた。働くことの重要性や、多様な働き方があっていいのではないか、ということでまとめられたように思う。もちろん所得保障の確立が重要である、という指摘もあった。「一般企業に採用されたが、周囲の理解の問題もあって、辞めざるを得なかった」とする深刻な発言もあった。障害者にとって、働くという問題は本当に難しい。一歩一歩前進させていきたい。
あるところで、「この30年、障害者の生活はほとんど変わっていない」と発言した。「それはないでしょう。変わってきているはずだ」と反論を受けた(専門家のような立場の人から)。私も誇張しすぎたかもしれないが、権利条約という時代にあって、その変化は微々たるものである。厳しい生活を強いられている人が依然として多く存在し、自らの人生に失望し、日々泣いている人たちがなんと多いことか。そういう意味では30年前と変わっていないというのは決して誇張ではない。行政や国会、そして専門家の人たちは真剣に問い直してもらいたい。
“夜明け”が来たのかもしれない。私たちはこれを確実に明るい昼間にしていかなければならない。問題は山積である。
平和な世界の実現も忘れてはならない私たちの大きな使命である。
尊厳死・脳死問題で議論が沸騰
~6.10DPI日本会議集会で~
6月9日(土)10日(日)の2日間にわたり、DPI日本会議は、全国総会とともに「第23回全国集会in神奈川」を開催したが、2日目の特別分科会1「生命倫理“あらためて問い直そう!優生思想と生きる権利~『尊厳死法制化』『脳死・臓器移植法改正』の動きの中で”は、障害者政策の本質を考えるものとなった。
横田弘氏(「青い芝の会」神奈川県連合会会長)の特別報告があり、40年間にわたって優生思想と闘ってきた経過と、現状がとても危険なところにあることを切々と語った。
シンポジウムでは、石川憲彦氏(林試の森精神科クリニック院長)、富田直史氏(障害者自立生活センター・IL-ism)、金子和弘氏(日本脳性マヒ者協会「全国青い芝の会」会長)、そして荒川迪生氏(日本尊厳死協会副理事長)が立った。
おもしろかったのは、石川氏が若い時、「青い芝の会」のメンバーに囲まれ、問い詰められた体験をし、“親は敵だ”“愛と正義を否定する”という訴えをどうしても受け入れることができなかった、とする話。しかし、同氏は「“親は敵だ”とみなさざるを得ない追い詰められた、対立関係をつくらされたという構造的な問題が存在したと認識すべきである」と述べ、さらに「尊厳死問題も自己決定せざるを得ない追い込まされる状況があるのではないか」と続けた。
富田氏は「自分は進行性の筋ジスであり、夜間呼吸器をつけなければならない状況」であることを述べた上で、明確に「殺されたくない」と断言した。国立療養所の中で、「何人もの仲間が呼吸器をつけると一日中ベッドに寝かされた生活を強いられ、ナースからも暴言を受けるなかで“殺してくれ”と叫び、死んでいく人を見てきた。自己決定といってもそういうなかで、“そうした方が良いのかもしれない”と思わされてなされてしまうのではないか」とした。
荒川氏は、「あくまで臨終期において、生前の本人の意志に基づいて行われるものであり、治療可能な人までも含めていない」と、上記の懸念とは関係ないことを繰り返し強調していた。
しかし議論は平行線をたどった。
尊厳死や脳死という“死の定義”を巡る問題は、“生の定義”の問題であり、ややもすると生命に価値付けを行うという危険な問題でもある。重度の障害者の生命を守るという立場での論議が今後強く求められる。
JD、権利条約をテーマにシンポジウム
~福祉から権利ベースへと施策の転換を~
6月2日(土)JD協議員総会終了の後、政策会議「採択!障害者権利条約、国内法整備の課題」をテーマにシンポジウムを日本青年館で行なった。
パネリストには寺中誠氏(アムネスティ日本事務局長)、氏田照子氏(日本自閉症協会副会長)、関口明彦氏(JD政策委員・企画委員)、兼平勝子氏(無年金者をなくす会代表)、市橋博氏(障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会副代表)、中村尚子氏(全国障害者問題研究会副委員長)などがたち、熱い議論が交わされた。会場には100名近い参加者が所狭しとしていた。
寺中氏は、他の権利条約に対する日本政府の姿勢について言及し「子どもや女性といった権利条約において、日本政府は“保留”“解釈”という手段を使い、国内法に活かすことに極めて消極的な対応をとってきている。障害者権利条約についても同じような考えで臨んでくるだろう」と述べた。さらに「権利条約を有効的なものとするには、NGOからのカウンターレポートが重要なものとなってくる」とも発言した。
障害者の就労の現実、未だに無年金障害者が置き去りにされているという問題、この二重数年の間バリアフリー化が少しずつ進められてきてはいるものの、未だに権利として位置づけられていないという問題、などなど各パネリストや参加者から出された。
寺中氏は最後に「今までの障害者施策は保護とか福祉といった観点で行われてきた。権利条約によって、これらを権利ベースへと変えていく画期的な出来事という認識が必要だ」とまとめた。
JD、政党に対する質問書を出す
JDは、5月25日付けで、この7月の参院選を前に、各政党に障害者政策に関する質問書を出し、6月1日(金)までに回答を求めている。
おおよその質問内容は以下の通り。
1、
障害者関係予算について
2、
障害者権利条約の批准と障害者差別禁止法の制定について
3、「障害者自立支援法」について
4、障害者施策と介護保険制度との関係について
5、総合的な障害者福祉法の制定について
6、リハビリテーション医療期間制限の問題
7、障害のある人々の所得保障と扶養義務に関する問題
8、就労支援に関して
9、政策立案と決定のプロセスにおける障害者団体の参加について
10、障害者政策の基本方針等に関して
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連合、「障害者の所得保障」新方針打ち出す
2年に一度開催される連合の‘制度政策討論集会’で、「障害者の所得保障」について新しい方針が打ち出された。
今年の‘制度政策討論集会’は格差社会の解消を全面的に掲げ、4月24日(火)~25日(水)の2日間、東京・有明で行われた。障害者団体からは障害連の太田、DPI日本会議の三澤代表、尾上事務局長が参加した。
24日(火)は分科会が行われ、第3分科会のテーマが「安心の福祉・社会保障の確立」で4時間にわたる熱心な討議が行われた。
「社会保険・労働保険によるセーフティネット機能を強化するとともに、新たな最低生活保障制度を構築する」として、ワーキングプアという社会問題が顕在化している中で、生活保護の見直しを提起した。
具体的には、「現在の生活保護制度と雇用保険制度をベースに、積極的な雇用労働政策と連動した社会保険・労働保険制度の機能強化(第1層)、就労・生活支援のための新たな給付制度(第2層)、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障するための「最後の砦」としての給付制度(第3層)による3層構造のセーフティネットに再構築する」としている。
第3層の生活保障給付(仮称)であるが、生活保護制度に代わるものとして位置づけており、扶養照会の運用の改善、将来的な民法の扶養義務の範囲の縮小などについても指摘している。さらに低所得層の自立支援にむけ、「住宅補助」「医療・介護費補助」を創設させ、これらを社会手当化し、単独で受けられるように、提言している。
さて障害者の所得保障については「就労困難な重度障がい者に対し、特別障害者手当(月額26.440円)の充実を含め新たな社会手当制度を創設し、現行の障害基礎年金1級(8.25万円)と合わせ生活保護基準(障害者加算(2.69万円)、重度障害者加算(1,44万円)を含む)を上回る水準とする。合わせて、「新たな最低生活保障制度」に基づく、「住宅補助」(家賃補助)、「医療・介護費補助」の創設を図る(緩やかな所得調査)」と、障害連などが主張してきた政策が取り入れられた格好となっている。
また質問に答える形で「あらゆるかたちの無年金障害者の解消をはかる」方針が確認された。
さらに障害者の就労支援については、「雇用契約のある就労に対する賃金は、原則として最低賃金を遵守するべきもの」等とし、一般就労への移行促進をうたっている。
懸案事項の「介護保険制度の被保険者・受給者範囲の拡大」の問題について、「2009年度をめどに被保険者・受給者の範囲を拡大する」としている政策に対して、尾上DPI日本会議事務局長が指摘し、「社会参加サービスなど、介護保険では満たされない障害者のニーズが存在している」等とした。これに対して連合は、「若年障害者の社会参加サービス等には障害者自立支援法によるサービスが必要。将来的には年齢によって区切らない制度を目指したい。ともかく障害者の思いを共有しながら行っていきたい」と述べ、この問題についての方針の溝は残念ながらまだ埋まらなかった。
その他、障害者権利条約の批准問題や、障害者差別禁止法の制定に向けた取組みもうたわれていた。
障害連やDPI日本会議は、連合との政策協議を続けているが、障害連の発足の原点が「障害者の所得保障の確立」にあったことを改めて思い起こしながら、共に取り組める課題はそれをさらに強めていきたいと考える。
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さあ選挙だ
4月8日(日)は、統一地方選の投票日です。13の道と都、県で知事選があります。
選挙は主権者として政治に関われる大きな重要な手段です。「格差社会」と呼ばれる今日この頃、障害者や社会福祉に熱心な候補者を見極めて大切な一票を投じていきたいものです。
国際情勢が緊迫している中、平和とか憲法をどう考えるかも、有権者としては大切な視点といえます。
棄権することは、今の政治のあり方を認めることにつながり、絶対に行いたくないものです。
さあみんなで投票し、今の政治の流れを具体的に変えていきましょう!
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新年度を迎えて
~イベント、目白押し~
サクラが満開となった。いよいよ新年度である。
新年度早々、厚生労働省は“精神障害者退院支援施設”を多くの団体や関係者が反対の声を上げ、疑問視しているにも関わらず、強行してしまった。今年度も息を抜くことができない日々が続きそうだ。
さて、障害連役員会は毎月行っているが、今年も7月下旬に総会と同じ日にシンポジウムを予定している。全身性障害者にとって働くとは何か、のような内容で現在検討中である。
昨年12月国連総会で待望の障害者権利条約が採択された。権利条約をテーマに、DPI東京行動委員会と日本障害者協議会がそれぞれシンポジウムを行なう予定。DPI東京の方は6月24日(日)場所は未定。権利条約の学習と、今後それをいかに自分たちの生活に役立てていくか、ということが論点となりそう。日本障害者協議会の方は6月2日(土)の午後、日本青年館で行う。
また今年は秋になればDPI世界会議韓国大会が9月5日(水)~8日(土)まで行われる。日本からも多くの参加が期待されている。
これら各団体の総会やイベントの開催、そして「障害者自立支援法」の状況の中にあって、緊急集会や行動なども、この合間をぬって企画されることだろう。
障害者の権利確立に向けて、新年度も全力でいきたい。
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No.126. 2007.3.29(木)
東京・3療護自治会、都交渉を行う
~民間移譲問題で~
最近あちらこちらで動きがある。3月28日(水)午後1時半から、障害連加盟団体である3療護自治会(多摩療護園自治会・清瀬療護園自治会・日野療護園自治会)は東京都福祉保健局と民間移譲問題を中心に交渉を持った。
障害者自立支援法という大きな動きとともに、東京では福祉施設の民間移譲という荒波が押し寄せており、生活施設で暮らす仲間たちは何重にも不安の生活を強いられている。この日は障害連から伊藤事務局長、関根幹事が出席した。
特に影響を受けるのは、これまで東京都社会福祉事業団が運営していた日野療護園である。東京都からは障害施策推進部の仁和副参事などが対応した。
都は民間移譲後も「現行のサービス水準を低下させない」ことを表明したが、「“サービス推進費”の動向にも影響が出てくる」とした。また景気回復により職員が集まらなくなっているという課題も交渉では話題となった。
今後この問題は継続的に交渉がもたれると思われるが、障害の重い人々が暮らす生活施設においても、当事者主体の考え方が貫かれ、ノーマライゼーションの理念が反映される施策を展開してもらいたい。
安上がり施策によって生活のレベルをダウンさせるようなことが決してあってはならない。
2007年3月29日
精神障害者退院支援施設強行に反対します
障害者の生活保障を要求する連絡会議
代表 太田修平
昨年4月「障害者自立支援法」が、障害者団体からの様々な問題提起にも関わらず、施行されてしまいました。しかしその中身は法律の名称とは程遠いものがあります。
これまで日本の障害者施策は隔離収容保護をその基本としていました。“身体”関係については、ようやく10年来、地域支援に転換しつつあるというものの、まだまだの状態です。
特に「精神障害者」分野を見ると、地域施策は全くないに等しい状況で、安心して医療や生活支援を受けられる場は精神科病院にしかないといっても過言ではありません。地域社会の中に救急医療や、住宅・介助・相談等といった社会資源が十分にあれば、病院ではなく、地域社会で暮らせるのです。ほとんどの人たちが、少なくとも国自身も7万2千人が「社会的入院」とされています。
この4月1日、「社会的入院」の解消の一環として国が位置づける“精神障害者退院支援施設”を厚労省は強行しようとしています。この施設は「社会的入院」の解消といいながら、精神科病院の敷地内につくられてしまうという、看板の据え替えに過ぎません。
今求められていることは、精神科病院の福祉的な機能を段階的に縮小させ、“生活”“福祉”のシステム及びプログラムを地域社会の中にしっかりと構築させ、地域移行を当事者主体の考え方で着実に行っていくことだと考えます。
そもそも昨年の10月に施行される予定でしたが、多くの団体関係者の反対や疑問の声によって、この4月1日まで延期となったものです。反対や疑問の声に対し、未だ厚労省は納得のいく回答はしていません。
精神障害者が、“主体者”としてではなく、“対象者”として生かされ、そして精神科病院の中で非人間的な扱いをされてきた歴史を考えてみたとき、“精神障害者退院支援施設”の制度化は納得できるものではありません。
4月1日の施行について、厚労省はもう一度再考していただきたい。
昨年12月国連では障害者権利条約が採択され、“差別禁止”を軸にした国内法整備が課題とされているのが今日的状況です。この新しい時代に求められることは、既成の福祉に対する価値観・システムの延長や改良ではなく、価値観を転換させ、根本的に新しいシステムをつくっていくことと言えましょう。
これは身体障害者にも、そして全ての障害者に通じることであり、今の状況を私たちは見逃すことはできません。
私たち障害連は、多くの団体・関係者と連帯を強め、“精神障害者退院支援施設”の4月1日強行に強く反対します。
厚労省前行動のお知らせ
障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動実行委員会では、厚労省前行動を企画しています。
3月30日(金)に厚労省前にお集まりください!
厚労省前で抗議行動を行います。
精神障害当事者だけでなく、身体障害、知的障害、あらゆる障害当事者が力を合わせ、最後の最後まで粘り強く闘っていきましょう!
3月30日(金)
14:00 厚労省前集会開始
抗議行動を展開します。
みなさまのアピールをお願いします。
17:00 アピール文採択
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3月6日(火)第二次署名(154,512筆)提出する
「障害者自立支援法」出直しを求める署名、一次と合わせ592,516筆に
3月6日(火)午前、“出直してよ!「障害者自立支援法」10.31大フォーラム”実行委員会は、厚生労働省に対し、“「障害者自立支援法」に関する緊急要望書”と題する署名の第二次提出を行った。
この日、提出したのは154,512筆で、昨年12月提出した438,004筆と合わせ、592,516筆となった。要望事項は、「応益負担」の中止や、地域で暮らしていけるようにするための財源保障など5項目にわたる。
http://www.normanet.ne.jp/~jadh/1031/syomei2006.pdf(参考)
日本障害者協議会(JD)の東川副代表が読み上げ、書名を手渡した。
厚生労働省は、「応益負担の減免など、3年間にわたり1200億円の特別措置を行った」と回答。
これに対して、「法律の抜本的な見直しこそ重要」「障害者予算の見積もりをやり直すべきだ」とする意見が出された。
日本障害者協議会(JD)、DPI日本会議、全日本ろうあ連盟の各団体の代表者・事務局から11名が参加。
厚生労働省からは、障害保健福祉部企画課宮腰企画法令係長など4名が対応した。
研究集会<死の法>・第3回のお知らせ
◆ 日時:2007年2月12日(月、休日)
2時から5時(受付は1時45分~
◆ 場所:文京シビックセンター スカイホール
文京区春日1-16-21 文京シビックセンター26階
(TEL03-5803-1100代表)下記地図を参照ください
http://www.b-civichall.com/
◆ 資料代:1,000円
◆ 内 容・「 脳死」臓器移植法改正
・尊厳死法案
・厚生労働省の「終末期医療のガイドライン」(たたき台)の検討
主催:安楽死・尊厳死法制化を阻止する会
阻止する会代表 原田正純(熊本学園大学教授)
・世話人(五十音順)
柏原晃一(弁護士)
清水建夫(弁護士)
清水昭美(「脳死」・臓器移植を許さない市民の会代表)
立岩真也(立命館大学大学院教授)
鶴見俊輔(哲学者)
橋本操(NPO法人ALS/MNDサポートセンター・さくら会会長)
八木晃介(花園大学教授)
連絡先
安楽死・尊厳死法制化を阻止する会事務局 事務局長 清水昭美
TEL:03-5568-7603
FAX:03-5568-7607
メールアドレス:shimizu@ginzadori-law.jp
ホームページ:http://soshisuru.fc2web.com/ *募集中。賛同される
方はinfo@changejapan.orgにお願いいたします。
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No.122. 2006.12.28(木)
この1年、色々あったけれど…
今年は、小泉首相から安部首相に交代し、北朝鮮は核実験を行い、イラクはほぼ内戦状態と化してしまうなど、日本や世界をめぐっては、混沌とした状況が更に深まっていった。
日本の障害者関係を見ると、何といっても「障害者自立支援法」のスタートである。3障害の一元化や、実施主体を市町村にしていくなどのうたい文句は良かったが、「改革」の名の社会保障抑制政策の一環であり、介護保険との統合も視野に置いたものであった。
応益負担による打撃は非常に大きかった。通所施設等においては、食費等を含む利用料が工賃より高くなるという不条理な逆転現象も起きた。サービスの決定についても、一次判定でコンピューターが導入され、「医学モデル」に近いものとなってしまい、サービス量が大幅に削られ、日常生活に支障をきたしている人も各地で出てきている状況である。
そんな中で、“出直してよ!「障害者自立支援法」10.31大フォーラム”には、史上最高の1万5000人が参加し大きな成果を収めた。12月26日「障害保健福祉関係主管課長会議」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb15GS60.nsf/vAdmPBigcategory50/D900F0EB1BD1AC7E4925725100099734?OpenDocument)が行なわれたが、厚労省から負担上限額を4分の1(低所得1・2)にする考えが出された。また、補正予算による960億円を使い、「障害者自立支援対策臨時特例交付金」を作り、「基金」という形にし、事業者(主に通所関係)に対する激変緩和措置、新法への移行等のための緊急的な経過措置に充てることにした。
「自立支援法」問題は、国会でも多く取り上げられ、政府・厚労省は追い詰められつつあると言える。だからこそ、建設的な政策提起も行っていかなければならない。
ところで、12月13日には、障害者権利条約が国連総会で採択された。差別禁止を含む障害者の権利施策が、日本国内で整備・検証していくことが、今後の大きな課題である。
大げさかもしれないが、日本の社会保障政策において、障害者当事者の運動の役割と責任が、ますます大きくなっていると言える。他の分野との連帯が求められている。
2007年も良い年にしよう!!
10.31大フォーラム、1万5000人集まる
~障害者自立支援法の出直しに大きな弾み~
“出直してよ!「障害者自立支援法」10.31大フォーラム”は、10月31日(火)日比谷公会堂、日比谷野外音楽堂などで12時半から開催され、各地からの報告、アピール文の採択などの後、国会と、東京駅に向かいデモを行った。
公会堂の政党シンポジウムには、自民党から参加してもらえなかったのが、とても残念でたまらない。しかし、公明党の福島豊衆議院議員は出席してくれた。民主党からは園田康博衆議院議員、共産党からは小池晃参議院議員、社民党からは阿部知子衆議院議員が出席し、障害者予算のパイをどうやって増やしていくか、応益負担の凍結や改善について、所得保障や障害の範囲について議論が交わされた。
1万5000人という数字は、ちょっと嬉しかった。フォーラムの前日までは、1万人いくかいかないかという感じで情報があがっていた。応益負担や事業者への日割り計算の導入など、多くの障害者・関係者は、経済的に苦しい状況に追いやられ、東京までの交通費の捻出が厳しく、事前の反応は、本当のところを言って鈍かった。
それにもかかわらず、昨年の7.5全国大行動を大幅に上回る1万5000人が参加した。厚労省は、先日、自立支援法の実施状況を発表し、「大きな影響は出ていない」としたが、全国の障害者の生活実感からかけ離れたものであることが、これによって明らかとなったと言える。政府・厚労省は、全国の障害者の怒りや憤り、生活不安を謙虚に受け止めて、自立支援法の出直しを早急に図るべきである。
これからの運動がますます重要となってくる。衆議院の厚生労働委員会でも、早速取り上げられ、柳沢厚生労働大臣は「軽減措置で抜け落ちているところがあれば、手直ししていきたい」と答えている。
なお、アピール文の骨子は以下の通りである。
記
1、政府はただちに“いのち”“人権”そして地域生活の実現という観点から、障害のある人の実態やニーズ把握に基づいて、障害関連予算の見積もりを一からやり直すこと。
2、政府はただちに「障害者自立支援法」の出直しを図り、原則1割の「応益負担」を中止すること。
3、政府はただちに「障害者自立支援法」の出直しを図り、障害者が地域で人間らしく生きていけるように、支援・サービスの社会基盤整備について立法措置を含めた拡充策をとること。
4、政府はただちに「障害者自立支援法」の出直しを図り、難病や高次脳機能障害を含め、あらゆる障害を法制度の対象にすること。
5、政府はただちに、障害者が地域社会の中で、個人として尊重され、かつ安心して暮らせるように、年金などの所得保障制度を整備すること。
“生活の圧迫”が明らかに
障害連シンポジウム『全身性障害者にとって自立支援法とは何か』行う
「外出などを減らし、支出を切り詰めている」これは、去る7月22日(土)東京都障害者福祉会館で行われた障害連シンポジウム「全身性障害者にとって自立支援法とは何か」(約60名参加)で出された話しである。
この日5名のシンポジストを中心に議論がなされた。
まず、馬場精二さん(東京都多摩療護園自治会会長)は、「4月から利用者負担が大幅に上がり、大体の人は1ヶ月3万円程度しか手元に残らなくなり、外出の手配などに苦労している」と発言した。また、「10月からの障害程度区分によって軽度に認定されてしまうのではないかという恐れを療護施設で暮らしている人たちはみんな持っている」とし、さらに「親が生前かけていた扶養年金までもが自立支援法では収入認定されてしまっていることはおかしい」とも語った。
土屋淳子さん(わかこま自立生活情報室)は、「学生などを集めて一人暮らしを始め、だんだん自分に自信がついてきた矢先に、自立支援法に変わってしまった。ヘルパーに資格が必要になり、介助者を集めるのがとても難しくなってきた。障害を持っていても、普通に、旅行したいし、デートもしたいし、楽しい生活をしたい。応益負担の影響も大きく、これから今までどおりの生活ができるか心配。養護学校の後輩たちに今後も自立生活を勧めていけるのだろうか」などと訴えた。
関根義雄さん(障害連幹事)は、「常に所得保障の確立が先送りされてきた」ことを指摘し、「扶養義務の早急な見直しの必要性」とともに運動の具体化を提起した。また、「年金や手当てなどは2ヶ月に一度などのように、なぜ毎月支払われないのか」と疑問を投げかけた。さらに、自立支援法では「移動支援について自動車による送迎を前提としている傾向があるが、もっと個人単位で支援を捉えていくべきだ」とも語った。
宮原映夫さん(NPO法人ボーダレス理事長、東京頸髄損傷者連絡会事務局長)は、「名古屋の通所授産施設の利用者が利用料の不払い運動を起こしているが、工賃より利用料が高くなってしまうまったくおかしな制度だ」と強調し、また、「各自治体の障害福祉計画に関心を持ちアプローチしていくことが重要である」とも提起した。さらに、「障害者と事業者、あるいは介助者が連携して運動していくことがこれからは重要になるのではないか」とも述べた。
石渡和美さん(東洋英和女学院大学人間科学部人間福祉学科教授)は、「自立支援法はどの関係者から話しを聞いても問題はありすぎる法律であることを異口同音に言われる」と述べ、その認識から「いまJDでも実態調査を行っている」とした。また、「いまこそ所得保障の議論がきちんと行なわれるべきである」としたうえで、「拙速な介護保険との統合は行わず、ケアマネジメントのあり方などの見直しも含めて、総合的な観点に立ち、制度改革の方向性を見出していくべきだ」と提言した。さらに、「JDとしては10月に大行動を起こす考えを持っている」ことを明らかにした。
指定発言の渡辺由美子さん(自立生活センターたいとう)は、「今でも介護サービスの時間が足りない、土日はボランティアに頼っている状況で不安定。これから先どうなるか心配」と語ってくれた。
同じく指定発言の金澤恂さん(障害連・心の灯代表)は、「自立支援法によって、生活が良くなるどころか、逆戻りになっていく」と発言した。
会場からは「DPIとJDなどが手を組みこの法律の早期見直しに向けた運動をつくっていくべきである」や「障害者と介助者がもっと連帯をして運動すべきである」等々の意見が出された。
司会を務めた伊藤事務局長は、「障害連が草の根運動であることを実感できた。今日出された意見を大切にしながら、大きな運動につなげていきたい」と最後に決意を表明した。
2006年度総会を行う
このシンポジウムと同じ日の午前中、同じ東京都障害者福祉会館で障害連の総会を行った。2004~2005年度活動報告、2006~2007年度活動方針、2005年度会計決算報告、2006年度予算、そしておからケーキ関係の売り上げ報告と基金について承認された。
活動方針では、「障害者自立支援法」の抜本的見直しや、具体的な課題の中に新たに「尊厳死・安楽死問題への対応」を加え、いのちの問題にきちんとした取組みを行うことの重要性を投げかけている。
この日は、構成16団体のうち出席4団体、委任状8団体であった。
なお、役員は以下の通り。
代表 太田修平(仰光会)、副代表 春田文夫(仰光会)、事務局長 伊藤雅文(どろんこ作業所)、幹事 金澤恂(心の灯)、幹事 三澤了(全国頸髄損傷者連絡会)、幹事 関根義雄(スタジオI)、幹事 杉井和男(船橋障害者自立生活センター)、幹事 渡辺正直(静岡障害者自立生活センター)幹事 大濱眞(全国脊髄損傷者連合会)、幹事 木賀沢元(どろんこ作業所)、幹事 大島重道(スタジオI)、幹事 土屋淳子(わかこま自立生活情報室)、幹事 箭子稔(わかこま自立生活情報室)、この他、第一若駒の家から1名、東京の施設自治会から1~2名、頸損連絡会(東京)から1名、その他女性に1名入ってもらう方向で執行部に一任された。相談役については、宮尾修(船橋障害者自立生活センター)、二日市安となった。会計監査については、頸損連絡会(東京)から出してもらうことになり、これも執行部に一任された。
No.118 2006.6.19(月)
障害連シンポジウムのお知らせ
「全身性障害者にとって、障害者自立支援法とは何か」
障害連は「全身性障害者にとって社会的自立とはなにか」をテーマに、この3年間シンポジウムを行い、加盟団体、あるいは障害の重い人たちとの間で、そして広く関係者を巻き込みながら議論をしてきた。
家族からの自立、施設での対人関係、また地域社会で暮らしていくにあたって、介助者との関係をどう築き上げていくか、などなど、難しい課題がシンポジウムでは様々な人から明らかにされた。
さらには、“言語障害”や“二次障害”の問題もだされ、全身性障害者の抱える問題が幅広く、そして根の深いことが改めて確認されていった。
さて、今年4月から「障害者自立支援法」の一部が施行され、10月には全面実施されようとしている。
この法律は、今までの負担の仕組みであった応能負担から応益負担へと根本的に考え方を変えた。サービス量の決定に際しても、介護保険制度と同じように、障害程度区分や、コンピューターによる判定を導入し、障害者が求めている生き方を支えるだけのサービスが保障されるかどうか、多くの団体、関係者、研究者から疑問の声が沸きあがっている。
そこで今回のシンポジウムでは「全身性障害者にとって、障害者自立支援法とは何か」をテーマにし、特に脳性マヒなどの全身性障害者の生活に与える影響を考えていきたいと考えている。
シンポジウムの議論を新たな出発点とさせ、障害連の運動、そして幅広い連帯した運動をつくっていく上での参考とし、状況を好転させていきたいと考える。
記
1.日時 2006年7月22日(土) 午後1時半~午後4時半
2.会場 東京都障害者福祉会館
3.テーマ 「全身性障害者にとって、障害者自立支援法とは何か」
4.パネリスト 馬場 精二氏(東京都多摩療護園自治会 会長)
土屋 淳子氏(わかこま自立生活情報室)
関根 義雄氏(障害連)
石渡 和美氏(東洋英和短大教授)(予定)
他一名
5.指定発言 金澤 恂氏(心の灯)、渡辺 由美子氏(自立生活センターたいとう)
6.司会 太田修平(障害連)、伊藤雅文(障害連)
DPI日本会議全国集会(第22回)成功に終わる
~大阪で、障害連から常任委員として関根氏選出される~
6月10日(土)、11日(日)の二日間に渡って、DPI日本会議全国集会(第22回)が行われた。全国から500名近い障害当事者、支援者が参加した。
一日目の10日は総会と、20周年のレセプションが行われた。
障害連は全国組織としてDPI日本会議に参加しているが、今年から新たに障害連幹事の関根義雄氏が常任委員として選出された。任期は2年である。
関根氏は総会で所得保障の重要性を訴え「DPIとしてどのような取組みを行う考えであるか」と質問した。これに対して三澤DPI日本会議議長は「社会保障問題研究所など関係者と連携を図り、DPIの大きな課題のひとつとしていきたい」と答えた。
二日目は、権利条約に関するシンポジウム、そして韓国DPI議長のイ・イクソプ氏による「第7回DPI世界会議の意味と障害者運動の展望」をテーマとした特別報告が行われた。イ氏は人権の重要性を改めて訴え、来年韓国で行われるDPI総会に、日本から多くの障害者が参加するように強く呼びかけた。
午後から、それぞれの分科会に分かれ、活発な議論が交わされた。
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障害連、見解をまとめる
6月12日(月)障害連は役員会を行い、障害者自立支援法に関する見解を以下の通りにまとめた。
2006年6月12日
障害者自立支援法の施行に関する見解
障害者の生活保障を要求する連絡会議
代 表 太田修平
事務局長 伊藤雅文
昨年私たちをはじめ、全国の多くの障害者団体や関係団体が、反対の声や、問題提起を繰り広げたにも関わらず、障害者自立支援法は政府の強引な姿勢によって成立に及んだ。その支援法の一部がこの4月から施行された。原則1割の応益負担は私たち障害者の生活に大きな影響を及ぼし始めた。この制度は障害が重くなればなるほど大きな負担を負わなければならないのである。「社会福祉」とは何かが今改めて問われているのである。
働く場で応益負担があることは絶対に認められないことである。
ところで医療の問題についても多くの懸念を持たざるを得ない。更生医療等が原則1割負担の自立支援医療となったが、障害者の生きる権利を否定するものにつながっており、警戒していく姿勢が強く求められる。またこれは一連の「医療制度改革」や尊厳死を美化させるような風潮、臓器移植法案の改正の動きとも関連させながら注意深く見ていかなければならない。
障害の重い人たちの所得保障の確立こそ早急に行われなければならない重要な課題である。ただその際、減免措置の世帯単位の考え方と、上限設定の収入基準が今のまま放置された場合、仮に所得保障がされたとしても、応益負担なので何も意味がなくなってしまうことを、問題意識をもって今後の運動に反映させて取り組んでいかなければならない。
さて10月からは、新しい障害程度区分に基づく、コンピューターによる第一次判定によるサービス量の決定が行われる。地域社会の中で自らの求める生き方が支えられるだけのサービスが本当に得られるのか、不安が大きい。さらに地域間格差や、これから新しく地域生活を行おうとしている人たちには厳しい対応を求めている状態に対しても、深く憂慮する。
上記の認識に立ち、私たちは以下の事項について更なる改革を求め、運動に取り組む考えである。
記
1.
応益負担の撤廃を求めていく
2.
所得保障を確立させ、それは実質的な保障とさせていく
3.
サービス量の決定については障害のある人のニーズや要望に応えたものとしていく
4.
自立支援医療の抜本的な改善を求めていく
5.
生活施設で暮らしている人たちの生活を後退させず、自己決定に基づく地域移行を円滑化させると同時に、社会参加(外出保障等)の条件を整備していく
以上
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JD緊急フォーラム650名以上参加
―応益負担や自立支援医療に対する批判が相次ぐー
6月3日(土)日本障害者協議会は、東京・ニッショーホールで、JD緊急フォーラム「検証・障害者自立支援法施行直後の実態、そして今なすべきことは」を開催した。全国から650名以上が参加し、会場は熱気に包まれていた。
太田企画委員長による「今日から反撃、応益負担の抜本的な見直しを」とする基調報告のあと、佐藤政策委員長からは、各団体の会員に対して行っている調査の第一次分の報告が行われた。調査は定点調査という形で、今後自立支援法施行後の障害者の経済状況を中心に、第二次、第三次が行われることになっている。
続いてシンポジウムが行なわれた。宮代隆司氏(日本グループホーム学会運営委員)は、「日割り計算となり、家族のもとに戻る人もでてきた」と語った。またJDの理事でもある氏田照子氏(日本自閉症協会副会長)は、「障害程度区分は自閉症などの発達障害の特性を反映できていない」と述べた。そして井上忠幸氏(東京コロニー・ケースワーカー)は、「利用者に4月から給料をもらうのではなく、払うようになったんですか、と言われ、辛い思いをした」と、苦しい事情を明かした。二見精一氏(足立区障害福祉課主査)は、「この法律は厚労省も含めて誰も完全にわかっていない」とし、さらに「各自治体が行っている減免措置を三年後も続けさせるという視点も重要だ」と述べた。
会場からは、「更生医療が自立支援医療という形になり、一割負担は命の問題と直結するようになった」という切実な意見や、「こんな法律は、絶対に許してはならない」などの強い問題提起がなされた。
最後にアピールを採択し、閉会した。
6.3日本障害者協議会緊急フォーラムアピール(案)
2006年6月3日、私たちは「6.3JD緊急フォーラム、検証 障害者自立支援法施行直後の実態、そして今なすべきことは」を開催し、東京のニッショーホールに全国から集った。
応益負担制度を核とする「障害者自立支援法」がこの4月から一部が施行され、一割の応益負担は私たちの生活にずっしりと重くのしかかろうとしている。
私たちは障害があっても地域社会の中で、人間としての誇りをもって、働き、活動し、暮らしていきたいと願っている。
国連では、「障害者権利条約」の議論が佳境に入り、あともう少しで採択されようとしているのである。そのような中、日本の障害者施策は後戻りしている。
この状況に対し、私たちはひるむことなく、また諦めることなく、日本の社会のありようというものを変えていくために、仲間や多くの市民と連帯して闘っていく決意である。
新たなる決意のもとに、「障害者自立支援法」の改善、ならびに障害者施策のさらなる前進を求め、下記の重点要求の実現に向け、行動する。
記
1.
私たちは、サービスの原則一割の応益負担を撤廃させる
2.
私たちは、障害の重い人たちの所得保障制度を確立させる
3.
私たちは、総合的な障害者福祉法を制定させる
4.
私たちは、社会資源の整備に向けた特別立法を緊急に制定させる
5.
私たちは、障害のある当事者主体の障害者政策を実現させる
以上
2006年6月3日 日本障害者協議会緊急フォーラム参加者一同
介護保険制度に係る有識者会議(第2回)行われる
5月31日(水)介護険制度の被保険者・受給者範囲に関する有識者会議」(座長;京極高宣氏/国立社会保障・人口問題研究所所長)の第2回目を行った。
この日は、今後の障害者サービスのあり方について中心に議論が行なわれた模様。
各種情報を総合すると、「障害者も介護保険に組み入れ、普遍的な制度にしていくべきである」とする意見と「障害者と高齢者の現行のサービス内容に違いがあり、難しい」という意見がそれぞれ交わされたようだ。
これから、諸外国の実態の状況報告、関係者からのヒアリング等を行っていくとのこと。
次回は7月に開催される。
当日配布された資料等は、JILのホームページに掲載
http://www.j-il.jp/jil.files/siryou/kaigo_hani/060531.htm
DPI東京行動委員会総会イベントのお知らせ
「新しいバリアフリー法を考えるシンポジウム」
・日時:2006年6月24日(土)
シンポジウム 13:30~16:00(受付12:30)
総会は11時から行います。
・場所:滝野川会館5F 小ホール
東京都北区西ヶ原1-23-3
(電話03-3910-1651 JR「上中里」駅から徒歩7分)
●シンポジスト
・
今福義明さん:DPI日本会議交通問題担当、
・
川内美彦さん:日本福祉のまちづくり学会理事
(コーディネーター)金政玉さん:DPI障害者権利擁護センター
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DPI東京など4団体が、東京都と交渉を行う
~入院時の付き添い問題を中心に~
5月22日(月)、DPI東京行動委員会、全都在宅障害者の保障を考える会、東京都自立生活センター協議会、さくら会の4団体は、自立支援法以降の全身性障害者の介護保障問題について、東京都福祉保健局獅子野在宅福祉課長などと交渉を持った。
自立支援法では、見守り介護の位置づけが明確ではなく、入院時のホームヘルパー派遣については認められていないからだ。東京都はこれまで全身性障害者介護人派遣事業、その後の支援費制度になってからも、これらの事について「全身性障害者の生活に欠く事はできないサービス」として認めてきた経過があった。
交渉では獅子野課長は「入院時のヘルパー派遣については都としての考えはいささか変わっていないが、国の方は認めていないので、市町村の決定を尊重するしかない。万が一、市町村がヘルパー派遣を認めなかった場合の事を考え、“福祉改革推進事業”として、コミュニケーション支援ということで、都が2分の1、区市町村が2分の1を財政負担するしくみをつくる」ことを明らかにした。
これに対して「財政負担の割合の問題で市が応じない事が想定される」「どのように区市町村に徹底できるのか」などの疑問が相次いだ。
“見守り介護”については、時間がなく、今後の継続課題となったが、課長は、「都の基本的な考えは変わっていない」とした。
この日は約70名が参加し、熱気にあふれていた。
DPI東京・TIL共催のシンポジウム、熱気にあふれる
施行までもうわずかとなった障害者自立支援法であるが、2月12日(日)「~どうする・どうなる私たちの地域生活は!?障害者自立支援法がはじまる!」をテーマに、DPI東京行動委員会とTIL(東京都自立生活センタ-協議会)の共催によるシンポジウムが、新宿区立障害者福祉センターで行われた。主催者の予想をはるかに超える約130名の参加者があった。
シンポジストの茨木尚子さん(明治学院大学社会学部助教授)は、「諸外国と比べて支援法の認定システムが複雑」であると指摘し、「ダイレクト・ペイメントの実現が急がれる」とした。また、これからの共生社会を考えるときに、「少数者からの発信が重要となる」と述べた。
東京都福祉保健局の障害者施策推進部の計画課長である芦田真吾さんは、「利用者負担の減免措置について、東京都独自に1割負担を、向こう3年間について3%にすることや、法人減免を社会福祉法人に限らないで行っていく」などの考え方を明らかにした。また、「サービスを必要とする人に、必要な分のサービスが受けられるようにしたい」と述べた。
今村登さん(STEPえどがわ事務局長)は、「事業者の立場からも、利用者の立場からも、心配である。人材がきちんと確保できるような報酬単価にしてほしいし、利用者の生活スタイルに合わせて派遣できるように考えてもらいたい」と力説した。
自立生活センター・北の小田政利さんは、当事者の立場から発言。「私は人工呼吸器をつけながら生活をしているが、それが“益”なのか。負担の問題、認定のあり方の問題、いろいろな情報が毎日のように流れてくるが、このまま地域生活をしていくことが可能なのか心配。贅沢な暮らしをしたいのではなく、普通に精神的に豊かな生活を送りたいだけなのに」と訴えた。
その後、知的障害、精神障害、聴覚障害などの立場から意見と質問が相次いだ。
ところで、負担の仕組みの複雑さが改めて浮彫りにされたシンポジウムとなった。施行までの1ヵ月半、悔いを残さない運動が切に求められている。
障害連、都交渉を行う
~新たな課題として入所型施設への対応があきらかに~
1月31日(月)障害連として、東京都福祉保健局と自立支援法の施行に伴った課題について交渉を行った。都からは、芦田計画課長、太田在宅福祉課長、古谷施設福祉課長などが対応した。この日は30名近くが交渉に参加した。
先週、DPI東京行動委員会が交渉を持ち、介助サービス問題を議論したこともあり、この日は入所型施設に関わる問題を中心に行った。
施設に関わる問題について、都は一般論に終始し、その上、激変緩和措置も行う考えはない、とした。参加した施設自治会の仲間から「外出も自由に行えない状況」「本当に職員が足りていると思っているのか」「地域で暮らしたくても施設で暮らさざるを得ない人たちのことを考えてほしい」などなどの切実な訴えが出された。
古谷課長は「今後も皆さんと話し合いながら反映できる部分は反映させたい」と答えたが、入所型施設を取り巻く環境は、都においても極めて厳しさが増しているのを実感させられた交渉となった。
なお要望と回答は以下の通り
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要 望 |
回 答 |
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1.障害者自立支援法に対する東京都の基本的な考え方と、今後の具体的な方策について明らかにすること。 2.東京都内の現在の介助サービス水準を下げないようにすること。そのためには、審査会において非定型としてみとめられたものについては、東京都として一定の割合で市町村に補助すること。 3.障害程度区分判定が障害者の 個別ニーズを反映できるようにすること。そのためには、調査員の状況調査と勘案事項、特記事項を審査会において最大限尊重するように調査員の研修において徹底させるとともに、再研修制度も導入すること。 4.応益負担の減免について、社会福祉法人のサービス利用者だけにとどまらず、NPO法人に適用を拡大するとともに東京都のD3階層まで行うこと。 5.施設で暮らしている人に対しては、応益負担に加え、食費等のホテルコストの負担が求められ、手元に2万5千円残るような補足給付が行われるとされていますが、この金額はあまりにも低いものといえます。例えば外出に関して、現状の施設では対応しきれておらず、地域の社会資源を使わざるを得ない状況となっています。また、将来地域社会での自立生活を目指す場合、一定の蓄えが必要となります。このような観点に立って、現行水準を後退させないために、東京都として一定の経済保障、あるいは更なる減免措置を行うこと。 6.現在の身体障害者療護施設等、障害者の生活施設のあり方について、東京都の基本的な考え方を明らかにすること。 7.小規模作業所等で利用者負担が課せられることについては、障害者の“社会参加”“就労”の促進の視点から、大きな問題があると認識します。東京都としての考えを明らかにすること。 |
1.理念としては、これまでの都の施策に合致している。課題となる部分については、都独自のサービスを行っていきたい。社会資源整備のための新たな3ヵ年プランをつくろうとしている。 2.全体の水準は下げない方向。しかし、個別的にはわからない。非定型の問題については、国の方針がはっきりとしていない段階ではなんともいえない。 3.とくに特記事項の重要性については、強調していきたい。再研修については、将来的な課題。 4.法人減免については、NPO法人にも適用する。平成18年度から3年間激変緩和措置として、都は住民税非課税世帯、自立支援法の「低所得1」「低所得2」の人を対象に1割負担を3%負担とする。 5.施設については、都独自の激変緩和措置等は考えていない。今後、入所型施設で課題があれば、住んでいる人の話を聞き、事業者の努力で行えるのであればやっていただき、都の責任の部分があれば、都でも検討をしていきたい。基本的には、現在のサービス推進費で、必要な介護サービスの対応ができていると認識している。施設で暮らしている人たちの地域社会での生活を可能とさせるような視点で考えている。 6.グループホームや就労支援などを充実させ、施設に暮らす人たちが、地域社会で暮らせるように、支援していきたい。 7.平成18年度については、利用者負担がないようにする。それ以降については、自立支援法の法定事業にそれぞれ入っていくのでなんともいえない。今後これらの運営について、事業所としての努力が一層必要とされるのではないか。 |
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DPI東京、TIL、都と交渉を行う
1月24日、DPI東京とTILは共同で障害者自立支援法の施行に際して、都に要望書を提出、交渉を行った。
冒頭、吉岡障害者施策推進部長は「これからは区市町村が中心となっていくが、都としても障害者施策推進に向けできる限り応援していきたい」と述べる一方で、「従来の施策を後退させないようにという言われ方がよくされるが、政策メニューの内容で判断してもらいたい」とも語った。また、「東京都としての障害者計画は2006年度中には策定できる見込み」とした。
「非定型」と認定される場合は、都としては、基本的には国が2分の1、都と区市町村が4分の1ずつ補助すべきであるという認識であるが、仮に超過負担が出た場合については、「都として課題であると認識している」と答えた。
利用者負担の減免については、1割負担を3%負担に都独自で行い、法人減免に関してもNPO法人にも行うとし、その対象者は、区市町村民税非課税世帯に属する障害者で、自立支援法に規定している低所得1及び2の者とした。
支給決定に関する不服審査会の構成メンバーについては、技術的側面が強いこともあり学識経験者らでつくられていくのが妥当という考えが示されたが、参加メンバーからは「医者は絶対に入れないように」という強い意見が出された。
要望内容は下記の通り。
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記
1.東京都内の現在の介助サービス水準を下げないようにすること。
そのためには、審査会において非定型としてみとめられたものについては、東京都としてその2分の1を市町村に補助すること。
2.障害程度区分判定が障害者の個別ニードを反映できるようにすること。
そのためには、調査員の状況調査と勘案事項、特記事項を審査会において最大限尊重するように調査員の研修において徹底するとともに、再研修制度も導入すること。
3.地域生活支援事業での移動介護が従来の支援費制度で行われている移動介護と同じ水準(量・質)以上を確保できるようにすること。
4.自立支援医療は現在の東京都の水準を下げないこと。及び、精神障害者へも「マルショウ」を適用できるようにすること。
5. 応益負担の減免について、社会福祉法人のサービス利用者だけにとどまらず、NPO法人に適用を拡大するとともに、東京都のD3階層まで行うこと。
6.自立支援法の制度利用について、障害者の権利擁護システムを実効性のあるものとすること。
そのためには、東京都の不服申し立て及び苦情処理に関する委員会の委員構成を障害当事者過半数とすること。市町村が適切な判定ができるように促すべきである。
以上
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No.109 2006.1.16(月)
1月16日(月)「全国大行動」厚労省行動を行う(速報)
~厚労省明確な回答をせず~
DPI・JILを中心とする「障害者の地域生活を確立する全国大行動実行委員会」は、1月16日(月)厚生労働省障害保健福祉部との交渉を行い、また厚労省前の集会には全国から約350名の障害当事者等が参加し、強いアピール行動を行った。
全国からの代表によって交渉団はつくられ、交渉時間をはじめの予定より30分以上伸びた。代表者からは鋭い追及がなされていったが、厚労省側はすべて明確な回答を避けた。
「現状のサービス水準を下回らないようにする」と厚労大臣は国会で答弁しているが、重度訪問介護に関して、「これは今サービスを受けている人についてそうしていくが、これから新規にサービスを受ける人についてはこの限りではない」とも回答。
移動支援の要件の最大の問題点である“著しい”障害(全身性障害、知的障害、視覚障害)を規定していることについてもあいまいな回答。
精神障害者のグループホームに関しては、病院の敷地内であってもかまわないという立場を崩さなかった。
難病の障害定義への組み込みについては、相変わらず消極的な姿勢。
審査会への当事者参加の問題については、今までの厚労省の立場を繰り返すだけであった。
法律が4月から施行されようとしているにも関わらず、具体的な回答があまりにもなく、障害保健福祉部自体もいまだに政策的整理がついてない部分もあるようで、右往左往の状況とも言える。私たち障害者は不安を募らせていく中で、こんなことがあっていいのだろうか。
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日本障害フォーラム(JDF)、厚労省藤木課長と懇談する
12月21日(火)日本障害フォーラム(JDF)は、厚生労働省の保健福祉部藤木課長らと懇談を持った。これは11月30日に提出した要望書に基づくものであった。JDから藤井常務理事と太田企画委員長が参加した。
冒頭、藤木課長はその日予算内示があったことを述べ、「高齢化の中にあって厚生労働省の予算は前年度比0.6%の伸びであるが、障害関係の予算は8.1%伸びている。省内的に見れば、様々な評価があることだろう」とした。
また「定率負担(応益負担)の上限額について当初”一般”については4万200円であったが、与党議員の強い働きかけによって3万7200円になった」と語った。
地域生活支援事業(来年10月~)には半年分として200億円を付けた、とした。移動介護はこの事業によって行われることになるが、「国としてガイドラインを出す考えがあるか」との質問に対し課長は「ガイドラインを出すつもりはないが、各地で実施している”よい事例集”は出す考えである」と述べた。これに対して「どういう観点に立って”よい”と見なすのか」との質問に対し、「国としてはそういう判断規準は持てない」とした上で「モビリティを高める事例集としたい」と補足した。
自立支援医療について質問も多く出された担当者が出席していなく、答えはなかった。
補装具の自己負担については個別給付等の自己負担とは合算せず今まで通りそれぞれの自己負担額を支払う形となる。
いずれにせよ26日に全国課長会議がありある程度の詳細は明らかにする様子である。注目される障害程度区分についてはまだまだ詰め切れずにいる状況である。
この年末から年始にかけて私たちを取り巻く状況は本当にますます厳しくなってくるであろう。
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あれから10年・障害者と東交の集いの報告
関根義雄
10月22日(土)国際フォーラムにおいて「障害者と東交の集い」が行われた。この企画の話しが障害連に来て早10年となった。DPI日本会議が全国の障害者に呼びかけ、誰もが使える交通機関を求める全国大行動が全国各地に組織されるようになった。東京地区の障害当事者団体は関東首都圏を網羅する民鉄協、バス協会、営団地下鉄(現東京メトロ)と並んで、東京都交通局との交渉を持ってきたが、交通局は都営地下鉄の全駅に「エレベータの設置」をめぐり、平行線のまま予定の二時間を浪費したことを鮮明に覚えている。そのことがきっかけとなり、より良い「都市交通のあり方をめぐり」互いが政策を積み重ねてきた経緯がある。
今、障害者団体と東交はこれまでの長い関わりによって、「誰にとっても、便利で使いやすいものをつくりあげるため」に障害者側と東交側との主張が平行線的なものではなく、議論として重ね合わせることが可能になってきたように思える。
全体会に引き続きパネルディスカッションの中で、DPI日本会議事務局長の尾上氏は、大阪府で福祉の街づくり条例の発足当初から関わり、障害当事者が参画させていくために障害者側がどう仕掛けていくのか。バリアフリー法の改正を迎え、確かに設備等はエレベータ、ホームから転落を防ぐための防護柵は法の中で明記しているもの、努力目標に過ぎない。中でもハンドル式電動車イス利用者だけが未だに各鉄道事業者横並びで乗車を「拒否」させられている現実を挙げ、「鉄道事業者はその責務を怠なうことが犯罪行為にあたるのではないか、この際「移動に関する権利」を法制化として盛りこむべきとの発言を行った。
休憩をはさみ、3つの分科会に分かれ、障害当事者、労働者(乗務員、施工者、技術者)、組合幹部によって議論が進められた。「やさしいまちづくり」と障害者の移動の現状という分科会では障害者の立場として、駅員が障害者に対し、あまりにも接遇が乱れてきているとの問題提起に注目が集まり、会場からは、三田線白山駅の、エレベータに群がる学生に対し、駅側が見るに絶えがたいものを大学側に忠告したのか、ある日学長の名でこんな文面がかかれていたことを披露した。「学生諸君、このエレベータは君たちみたいな歩ける人のために設置されたものではなく高齢の方、障害を持った方に譲り、諸君はできるかぎり一歩一歩踏み越えてほしい」と。私たちにとっては実に単刀直入で、モラルを分かってもらうための苦肉の策ではあるが、むしろ「こういう駅があったよ」と駅名を挙げられるように関係が成り立っていることは喜ばしいことである。組合から「われわれ東交も60周年を迎え、人生で言えば定年である。これを契機にして、誰にとってのものではなく、組合員一人一人が自覚して取り組まないといけない」と強調していた。
10年、いがみ合っていた「時代」を含めると二〇余年になる。確かな手応えを共通認識するだけの拍手だけではなく、まさしくこれから運動を共に作り上げて行こうではないかといった誓いの拍手でもあったことは誰もが認めることであった。

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NO.105 2005.11.29(火)
交通行動東京実行委、JR東日本と交渉を行う
-ハンドル型電動車いす問題で平行線-
11月28日(月)、交通行動東京実行委員会はJR東日本本社と交渉を行った。この日は、約80名が参加した。東京近郊のみならず、関西からも参加してくれた仲間もいた。
この日、中心に話し合われたことは、10月16日(日)の統一行動でハンドル型電動車いすで参加した仲間の乗車を拒否した問題であった。新宿駅のエレベーターが出口が直角式であったためである。
統一行動当日は、三班に分かれて行動したが、新宿駅、渋谷駅それぞれで3~4時間駅側と「乗せろ」「乗せない」でもめた。
28日(月)もJR東日本は、「新宿駅はハンドル型電動車いすについてはインターネット等で乗れない駅とお知らせしてあるので、所定の手続きに従ったまで」と、反省の色を全く見せなかった。現実にはエレベーターに乗れたにも関わらず、駅員が一時間半もドアをおさえ、エレベーターの昇降をとめていたのである。
「なぜハンドル型電動車いすは直角型エレベーターに乗れないのか」と何人かが鋭く追及したが、「切り返しが適当になり安全性が保たれない」と理由にならない回答をするばかりであった。JR東日本以外の会社で乗車を認めているところもある。
4時間にわたった交渉は解決を見出せず、今年中に回答できる立場の人が出席することを条件に、再度交渉をもつことを確認し、解散した。
その他、ホームドア・ホームゲートの設置などを求めたが、「検討中であるが、具体的には難しい」などと、消極的な回答がほとんどであった。
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障害者自立支援法案、31日(月)に衆議院本会議で可決成立へ
28日(金)衆議院厚生労働委員会で採決される
障害者自立支援法案は、すでに参議院を通過し、舞台を衆議院に移していたが、10月28日(金)厚生労働委員会は採決を行い、民主党案を否決し、政府案を自民・公明の与党賛成多数にして可決した。
この日の審議は白熱したやり取りであった。応益負担の問題で、上限の月々40,200円を支払う一般は、厚労省試算によれば全体の5%であるとしたのに対し、野党側は東京都の試算をもとに、約7割がそれに該当するとして、応益負担の問題、特に障害者の親きょうだいからの独立ということが議論のポイントとなった。
厚労省のデータもまちまちで、議論はすれ違いになることが多かったが、二十歳以上の障害者が軽減措置を受けた場合、世帯の捉え方について「親をはずす」という法案の考え方とはずれる微妙な答弁を尾辻大臣はしており、政省令段階でのしっかりした取組みが重要さが増している。
この日もそうであったし、前国会を通して、厚労省が出してくるデータには信頼性が乏しいものが多く、厚労省の「はじめに結論ありき」という姿勢が随所に伺えた。本当に改革をめざしていくのなら、アリバイ的なものでなく、地域で自立生活をしている重度の障害者を含め、障害当事者全体とのしっかりした議論をしてほしかった。
確かに、国会前にも行くことができない、それだけ十分なサービスを受けられていない障害者が全国各地に数え切れないほどたくさんいることは十分に承知している。私たち障害連は、むしろそういう人たちに対してきちんとしたサービスを提供できるような障害者政策を訴えてきた。
しかし、地域での自立生活に挑んでいる人たちの生活にしても、決して豊かなものとはなりえていないし、「二次障害」などで現実に苦しんでいる人たちが相当多いのである。「普通の人たちと同じように暮らしたい」あるいは「幸せな家庭を持ちたい」「旅行にも行きたい」「お酒を飲みに行きたい」などなど、これらの要求はそんなにも贅沢なものであろうか。そういう人生に対する夢や希望を脅かしているのがこの「障害者自立支援法案」の本質のように思える。
「障害者は障害者らしく」ということを感じざるを得ない。現に今の日本の社会ではまだまだ「女は女らしく」あるいは「高齢者になればそれなりの暮らしで仕方がない」という意識が強いのである。社会福祉の政策は決してその延長線であってはならないのである。
既成の価値観を打ち破る、平等という最終目標に向かった政策や制度設計をしなければならないのである。
政府・厚労省は政省令をつくるにあたって、障害当事者団体の意見をきちんと吸い上げ反映させる努力をしていってほしい。尾辻大臣は答弁の中で「上を下にあわせ平準化するのではなく、むしろ上に向かって底上げして平準化していくのが方針である」と答えている。私たちはその行く末を監視していかなければならない。このことは高齢者施策との統合議論についても全く同じであると考える。この国が福祉国家への道を歩むか、アメリカのような弱肉強食への道を歩むのか、大きな岐路に立たされていると言える。
話しを戻すが、この日は国会前に300人以上が集まり、「慎重審議」を求め、採決の後は怒りを込めた抗議行動となった。DPI系の全国大行動実行委員会をはじめ、個人の呼びかけによる2週間前行動実行委員会など、その他多くの団体個人が集まった。
この半年間、運動も史上稀に見る盛り上がりと連携関係がつくり上げられた。貴重な財産である。また国会審議もこれほど多くの障害者問題が語られたことはかつてなく、厚生労働委員の議員の方々には、熱心に論戦をはってもらった。心より感謝申し上げたい。
いずれにしても、改革に向けた闘いはこれからである。
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障害者自立支援法案 参議院厚生労働委員会で可決
8月の衆議院解散の影響で、通常国会で廃案となった「障害者自立支援法案」は、この特別国会に再提出され、参議院から審議が始まり、10月13日(木)参議院厚生労働委員会で可決された。
政府・与党は、10月末までに衆議院での成立をはかる構えである。DPI・JIL系の「全国大行動実行委員会」などは、連日国会前で行動をし、JDも今週参議院議員に対する要請行動を行なっている。
今日の質疑でも厚生労働省の中村局長は、「水道や電気と同じように、サービスは買うものである」ことを強調し、強気の答弁を繰り返していた。
来週から衆議院での論戦が開始されるが、民主党は支援費制度の中で在宅サービスを義務的経費化するなどの内容の対案を用意しており、どのように展開していくか、関心がもたれる。
「全国大行動実行委員会」やJDなども、引き続き慎重審議を求める行動を続ける予定である。
いずれにしても衆議院段階では、この法案の重要な部分である政省令の内容を明らかにさせていくとともに、障害者政策を将来に渡ってどのように発展させて、全国レベルで水準を引き上げていくかという視点に立った、改革の道筋を明らかにしていくことを求めたい。
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「『障害者自立支援法案』改善運動の中間まとめと
新たな展開を目指す緊急フォーラム」開催 熱い討論が交わされる
8月10日(水)日本障害者協議会主催の「『障害者自立支援法案』改善運動の中間まとめと新たな展開を目指す緊急フォーラム」が東京・ニッショーホールで約830名が参加し、開催された。
基調報告を行った藤井常務理事は、「この間の運動の成果は非常に大きかった」としながらも、「厚労省は秋の特別国会で、障害者自立支援法案を再提出する考えを明らかにしている」と述べ、今後の運動の重要性を指摘した。
シンポジウムは、竹田保氏(北海道 ホップ障害者地域生活支援センター代表理事)、高井博之氏(大阪府 障害者自立支援法を考える大阪のつどい実行委員会)、水谷幸司氏(全国心臓病の子どもを守る会事務局次長)、中村文子氏(日本自閉症協会東京支部長)、太田修平(JD企画委員長)が発言し、この間地域での運動が運動が立場を超えてまとまって成果をあげてきたことや、障害者公費医療制度が解体されようとしているのではないかという懸念、総合的な障害者福祉法などの課題などが討論された。会場からも応益負担問題を中心に多くの意見が出された。
なお、以下のアピールを採択した。
アピール
8月8日、郵政法案の参議院本会議での否決による衆議院解散に伴って、「障害者自立支援法案」が廃案となりました。私たち日本障害者協議会(以下、JD)は、この法案の真髄である応益(定率)負担制度の問題を中心に、全国の障害当事者や家族、関係者の声を束ねながら、一貫して「慎重審議を、徹底審議を」を求めてきました。
今回の廃案という事態をどうとらえるのかということですが、衆議院解散に至るまで法案採決がなされなかったことに、先ずは重要な意味を見い出すことができるのではないでしょうか。
そもそも厚生労働省(以下、厚労省)は、6月19日までの国会会期中に成立させることを想定していました。「私たちのことを決めるのに、私たち抜きで決めないで」「拙速に採決しないでください」「応益(定率)負担は納得できません」、こうした訴えは、市民の共感を得、全国的なひろがりを見せたのです。JDを含む障害団体の存在と運動は、これからの障害者政策づくりのあり方にも、少なからず影響していくものと考えます。
さて私たちは、わが国の障害者政策について、全体的かつ早急な改革が必要であると考えます。また2年連続の予算不足等にみられる支援費制度の「破綻」は、厚労省による障害者施策関連予算の見積もりの誤りに原因していることを再三にわたって指摘してきました。とくに、今年度の支援費予算は10ヵ月分のみの計上で、残り2ヵ月分の支援費予算をいかに埋め合わせるか、加えて来年度予算をいかに確保するか、これらが喫緊の課題となっています。当面の混乱を回避し、また予算の積算を正確に行うよう、厚労省の誠実かつ責任ある対応を切望します。
なお、障害者施策に関わる費用負担の基本的な考え方についてですが、私たちは、収入に応じた支払額が定められる「応能負担制度」が妥当であると考えます。収入の認定に際しては、あくまで障害当事者のみの収入とすべきで、「家族丸抱え」の政策思想からの脱却が求められます。また、働く場での利用料負担も容認できません。
JDは、改めて「障害関連8団体」など、関係団体との連携と協調を模索し、厚労省や国会(各政党)などとの調整や意見交換を重視しながら、とくに下記の諸点の実現に向けて尽力していく所存です。引き続き、市民の皆さんのご理解とご支援を心から呼びかけます。
記
1.今年度計上されていない2ヵ月分の必要な支援費予算、並びに来年度予算の確保に向け、政府・厚生労働省は全力をあげてください。
2.すべての障害を包括した「総合的な障害者福祉法」を早急に制定してください。
3.障害の重い人びとを中心とした、本格的な所得保障制度を確立してください。
4.社会参加と地域生活支援を目的とした基盤整備に関する時限立法を制定し、働く場や住まい、人による支えなどの社会資源の飛躍的な拡充を図ってください。
5.立法作業を含む障害者政策の策定あるいはその遂行にあたっては、「当事者参画」を実質的なものとしてください。とくに、審議会のあり方については、根本的な見直しが必要です。
2005年8月10日
『障害者自立支援法案』改善運動の中間まとめと新たな展開をめざす緊急フォーラム
参 加 者 一 同
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DPI日本会議やJILを中心とする「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動」実行委員会が8月8日(月)アピールを出しました。
以下全文を掲載します。
「障害者自立支援法案」廃案を受け、障害者の地域生活確立を求めるアピール
本日、参議院本会議での郵政民営化法案の否決を受けて、衆議院が解散されることとなった。そして、衆議院解散に伴って、参議院で審議中だった障害者自立支援法案は廃案となった。
直接的には郵政法案による情勢を受けてのものではあるが、ここに至るまで障害者自立支援法案の審議が延びてきたこと自体、「私たち抜きに私たちのことを決めないで」と言った、障害当事者による粘り強い取り組みによるものである。
2月に当事者抜きで法案上程がなされたことに対する抗議行動に続き、5月には9000人の障害者・関係者が日比谷公園周辺に集まり、2000名の国会請願が行われた。さらに、7月には歴史に残る1万1000人の障害者・関係者による国会請願デモが取り組まれ、「このままの障害者自立支援法案では自立はできません!」との痛切な声が国会周辺に響き渡った。
また、国会審議が行われる度に連日国会周辺でのアピール行動が取り組まれるとともに、全国各地で地域集会が取り組まれてきた。
だが、7月13日に衆議院・厚生労働委員会、15日に本会議で採決が行われ、与党多数で可決され、参議院に送られた。その後、参議院では1回委員会が開催されただけにも関わらず、強行採決の動きすら噂されるような状況にあった。
私たちは当事者抜きで拙速につくられた法案が、国会で十分な審議や見直しが行われずに、このまま通過していくことは到底認められないと訴え続けてきた。
「障害者自立支援法案」廃案という事態を前に、当事者からの不安の声や問題指摘に耳を傾けずに一方的に法案を作成-上程したことへの、政府・厚生労働省の真摯な反省を求めるものである。国会でも指摘された通り、厚生労働省が出したデータに対する信頼性が揺らぎ、社会保障審議会障害者部会での議論の在り方が問われている。また、その反省に立って、小手先の修正による再提案ではなく、障害当事者との丁寧な議論をじっくりと行い、一からやり直すことを強く求めるものである。
この間、福祉・医療の応益負担の導入、重度障害者に対する長時間介護サービスの確保、審査会による支給決定の問題、移動介護の個別給付化、障害程度別のグループホームの再編とミニ施設化等の課題が指摘されてきた。そして、このままの自立支援法案では、ノーマライゼーション理念、施設から地域へという流れにブレーキがかかり、障害者の地域生活を根底から揺るがすことになるとの提起がなされてきた。こうした意見を真摯に受け止めることが必要である。
障害者自立支援法案の国会審議の最中に「もし、法案が今国会で成立しなければ、来年1、2月の2カ月分の予算が確保できなくなる」との説明が繰り返されてきた。だが、今回、国会で廃案が選択された以上、障害者サービスが後退することのないよう、予算確保に向けて政治の意志が示されることを、与野党に対して要請する。
特に、過去2年の支援費の予算不足とは異なり、国庫負担金として170億円の予算は確保されている。予算の費目を超えて利用できるようにするための国会決議を行うとともに、それでも不足する場合には補正予算も含めた予算措置がなされなければならない。
さらに、障害者自立支援法案での議論では、日本の障害者関連予算は国際的に圧倒的に低水準にあることが明らかになった。とりわけ、障害者の地域生活に関わる予算確保とサービス基盤整備について、飛躍的な充実が求められている。
こうした点をふまえて、「障害者の地域生活基盤整備・特別措置法」のような措置を行い、当面の基盤整備を行うことが必要である。
以上、今度こそ、私たち当事者の声に基づいた政策決定がなされることを、心より求めるものである。
2005年8月8日
「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動」実行委員会
代表 横山晃久
障害者自立支援法案、参議院でぎりぎりの攻防
会期末の8月13日が迫る中、障害者自立支援法案は、郵政法案の動きも絡み合って、その行方は混沌とした中にある。衆議院が解散されると廃案となる公算は大きい。一方、郵政法案が可決された場合、厚労省は定例日以外の日でも委員会を開催し、何としても成立を図りたい意向と聞く。強行採決の可能性もあるような話もささやかれている。
このような中、DPIやJILを中心とした「全国大行動実行委員会」は、8月1日から5日にかけて国会前を中心に連続行動に取り組んでいる。
一方、JDは、8月1日と2日、要望書を持って議員要請行動を行い、国会内で学習会も開催した。2日間でのべ200名以上が参加した。
また、JDは10日(水)にはある程度大きめの集会を企画している。
私達当事者が納得できる法律にするには、この際継続審議とし、次の国会できちんとした法律に仕上げていく必要がある。
最後まで力を尽くしていきたい。
なお、JDが参議院議員に出した要望書は下記の通りである。
「障害者自立支援法案」に関する緊急要望書
日頃より障害者政策に深いご理解をいただき、心より感謝申し上げます。
さて、現在参議院で審議中の「障害者自立支援法案」ですが、居宅支援サービスの義務的経費化など、地域福祉への転換をめざす方向性などについては、評価できる部分もありますが、利用者への原則1割の応益負担の導入など、看過できない本質的な問題点が大きく横たわっております。応益負担を論議する以前に、所得保障の確立やサービス基盤の拡充など、障害者施策に関する基幹的な政策課題の解決に道を開くべきです。
また、本協議会は、2年連続して生じた支援費の大幅な財源不足の問題については、障害者施策に係る予算の見積もりに誤りがあったと認識しています。
「障害者自立支援法案」をより良いものにしていくために、さらには多くの障害者の不安や懸念を払拭していくためにも、これらの問題点の解決法を含め十分に時間をかけ、徹底的な慎重審議が必要であると考えます。障害者に関する政策問題が、今回のような形での国会論議になったことはかつてなく、丁寧かつ分かりやすい審議を重ねて切望します。
以上の問題点などを整理し、解決していく視点をより明確にされ、あわせて下記の具体的な問題について、法案の修正を含め、審議に反映していただきたく、心からお願い申し上げます。
記
1.応益負担制度(原則1割の定率負担制度)等の再検討を
いわゆる「応益負担制度」(原則1割の定率負担)の導入については、障害者政策の根幹に関わるものであり、またこれへの反対や不安の声は日増しにひろがりを見せている中にあって、関連する課題の検討を含め施行の延期を図るべきである。少なくとも、今後検討されるであろう、本格的な所得保障制度と同時に施行すべきである。なお、「応益負担」問題をめぐる本質的な検討に加えて、並行して次の諸点の解明を図るべきである。
①入所施設の利用者に対する食費、光熱水費等(ホテルコスト)の自己負担の額は、社会参加を含めた文化的生活が営める範囲内とすること。また居室形態を選択できない状況にあって、個室利用料を求めないこと。
②本人のみの所得に着目し、家族に費用負担が及ぶことは避けること。
③就労支援の場での利用者負担は求めないこと。
2.所得保障確立の具体化を
本法案の修正案要綱第三の二で「就労の支援を含めた障害者等の所得の確保に係る施策の在り方についての検討事項を追加するものとすること。」とあるが、今国会中に、おおよその目標水準、対象範囲、検討日程、検討体制などを明らかにすること。
3.サービス基盤整備に関する時限立法を
障害者が地域社会で生活するための社会資源が未だに大きく不足している事態に鑑み、この具体的整備を目的とする緊急時限立法を制定すること。
その他の要望項目
1)現行の障害者医療制度の存続
現在、更生医療・育成医療、そして、精神障害者の通院公費負担医療制度を利用している人たちの、必要な医療を受ける権利が損なわれてしまわないように、これらの制度を存続させること。なお、今後のあり方については当事者・関係者を含めた十分な論議を重ねていくこと。
2)あらゆる障害をサービスの対象に
難病や発達障害、高次脳機能障害といわれている人びとなど、すべての障害を障害者自立支援法の対象とすること。
3)活動や参加のニーズを満たすサービス決定を
障害者に対して市町村がサービスの支給決定をするに際して、単に日常生活動作の状況で、
サービスの内容を決定するのではなく、その内容と量は、社会参加等社会的活動を他の市民と同程度行える可能性を十分に有するものとすること。なお市町村審査会においては「障害程度区分の二次判定」にとどめ、非定型的支給決定の審査は行わないようにすること。
4)審査会メンバーに障害者を
市町村審査会ならびに市町村障害者福祉計画の検討に際しては、障害者の地域生活について経験や知識等が豊富にある当事者を構成メンバーに加えることを、法律または政省令に明記すること。また利用者が希望する際には、当該の市町村審査会で意見を表明できるようにすること。
5)重度障害者の長時間介護保障を
重度障害者(医療支援を必要とする人たちを含む)が安心して自立生活ができるサービス水
準を確保すること。そのために、重度障害者の一人暮らしを想定した国庫負担基準を設け、一日24時間の介護保障が可能になるようにすること。また政府が提起している「重度包括支援」あるいは「重度訪問介護」の対象者、サービスにかけられる経費等、その中身を明らかにさせること。そして障害者が介護者を自己選択・自己決定できる仕組みをつくっていく考えがあるのかを質すこと。
6)移動介護を義務的経費に
障害者の社会参加にとって重要なサービスである移動介護は、義務的経費である個別給付とすること。個々のニーズに基づいて利用できるような仕組みを継続すること。
7)コミュニケーション保障は国の責任で
コミュニケーションの保障は、あらゆる制度利用と社会参加の基本となるものである。手話通訳や要約筆記等のコミュニケーション支援については、国が責任をもって財源保障をする仕組みにすること。
8)地域活動支援センターを義務的経費に
一人ひとりのニーズと障害に応じた働く場や日中活動の場をもっと増やすこと。雇用と福祉の一体的な体制を図り、雇用や仕事の発注面で、企業ももっと応援すること。とくに、一般就労が困難な人のための働く場を拡充し、地域活動支援センターについては義務的経費である個別給付とすること。
9)障害程度による振り分けはしない
障害程度によるグループホーム、ケアホーム等への振り分けを行わず、また、グループホーム内のホームヘルプ、ガイドヘルプ利用を存続すること。
10)子どもの福祉は公的責任で
障害児福祉に関して、発達・育成期にあることをふまえて、現行の公的責任による施策を維持すること。
あとがき
障害連FAXレターもおかげさまで100号となりました。
何か記念特集を組みたいと考えていましたが、自立支援法案問題で追われています。
今後ともよろしくお願いいたします。
障害連シンポジウム「全身性障害者の社会的自立に向けてPart2
“特に家族との関係を考える”」を行なう。
5月27日(金)一昨年に続いて障害連シンポジウム「全身性障害者の社会的自立に向けてPart2」として、“特に家族との関係を考える”を東京都障害者福祉会館で行なった。
全身性障害者の社会的自立や、独立を考えるにあたって、親や家族との関わりが重要な問題となってくる。
この日最初のシンポジストの山下智子さんは現在多摩市で暮らしている全身性障害者で言語障害もある。彼女は「私の親は特別かもしれないけど、自由放任であった。自立生活を始めるときも反対は受けなかった。家から自立をして妹ともいい関係になっている。自分は現在水泳やボッチャなど障害者スポーツを行っている。そういう関係で海外に行くこともあるが、そのときは妹に介助を頼んだりもして、お互い刺激しあう関係になっている。東京ヴェルディの練習場の近くに引越し、ヴェルディの選手ともみんな友達になっている。障害者運動以外の生き方もあっていいのではないか」と、若者らしい新鮮な発表を行なった。
次に発表した土屋葉さん(日本学術振興会)は研究者の立場から「日本における家族というものは、当事者同士の愛情などの“結びつき”と、社会が家族に対して求めるものとに、矛盾というか混同などが生じている面がある。愛情があるからということで扶養を家族に押し付けてきた。本来それらは社会福祉として行なわれるべきもの。自立支援法案は扶養義務を持ち出している部分もあり、復古調である」と分析した。
3番目の吉田敏彦さんは「全身性障害者の多くは幼い頃から専門家に囲い込まれ、学齢期になれば、養護学校という隔離された場での教育を受けている、そのような中では、自己決定に必要な自己確立というものが育たないのではないか。自立生活運動は自己決定を基調としているが、自己確立がなければそれは難しい。ピアカウンセラーと呼ばれる人たちとの擬似親子体験のようなものよりも、障害者運動のリーダーが先輩として若い人たちを引っ張っていくことが自己確立を考える上で重要である」と論じた。
最後に金澤恂さん(障害連幹事)は、「障害者と家族のあり方の前提として、平和の問題を訴えたい。私は戦争体験をしているが、憲兵からいつ殺されるかという恐怖感にさいなまれていた。今、結婚し幸せな人生を送っているが、現在の政治状況をみると、また歴史が繰り返されるのではないか、という気配を感じざるを得ない。そういう意味で、個人の幸福や家族の幸福を築いていくには、平和は大きな課題であり、憲法9条はなにがなんでも守っていかなければならない」と平和の重要性を強く訴えた。
この後、フロアから「山下さんは楽しいことばかりに聞こえるけれど、生活上苦痛なことはないのか?」との質問に対し、「介助者を入れた生活なので、ある程度スケジュールが介助者に影響を受けることは苦痛であるが、苦痛があるからこそ楽しいこともより楽しめる」と山下さんは答えた。さらに「家族からの独立を成功させるには、親をどう説得し、納得させるかという技術的な問題も深く関わりそう」などの意見も出た。
さらに土屋さんからは「今日話したことは、ここ20年来の親子モデルであって、金澤さんの話はまた新鮮であった」と付け加えがあった。
障害連はこの種のシンポジウムを今後も開催し、全身性障害者の社会的自立や生活問題について、引き続き考えていきたい。
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障害者自立支援法案 ますます緊迫
5月12日(木)JDは「障害者自立支援法を考えるみんなのフォーラム」を、DPIは「全国大行動」を展開、あわせて9000名近くが日比谷公園・厚労省周辺に参集した。
これらの運動を受けて、国会での審議で各議員よりこの法案の問題点がするどく指摘され、当初予定されていた日程より大幅に採決が遅れており、混迷度は増している。
しかし政府・厚労省は、大幅な譲歩を考えているとみられるものの、応益負担問題など基本的な考え方については、崩そうとしていない。
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2005~2006年度障害連総会行われる
シンポジウムのあった5月27日(金)、東京都障害者福祉会館で2005~2006年度の障害連総会が行なわれた。
障害者自立支援法問題でDPIやJDと連携をさらにとっていくことなどを柱とした活動方針が承認された。また方針には運動の絞込みや、東京都に対する取組みも盛り込まれている。
役員体制については、当面現状の体制でのぞんでいくことを確認した。
障害者自立支援法案に関する見解
障害者の生活保障を要求する連絡会議
代表 太田修平
事務局長 伊藤雅文
今、障害者自立支援法案が国会にかけられています。たとえ障害が重くても、施設ではなく、地域社会の中で暮らしたいと誰もが思っています。また20歳に達したら、親兄弟に依存することなく、自立した生活をみな強く望んでいます。
この法案は、障害者が地域社会で暮らしていけることを促進する法案とされています。確かに今年度から在宅に関する予算も国が責任を持つ義務的経費となりました。これは大きな前進と捉えることができます。しかし、それと引き換えに原則1割の応益負担が導入されます。また、生計を同一にする者からも費用負担を求めることとなっており、これは親兄弟からの独立を求め、ひとつひとつ現実化された歴史の流れから大きく逆行するものと言えます。激変緩和措置がとられているものの、多くの親と同居している在宅障害者は上限額の4万200円を負担することになってしまいます。親に迷惑をかけたくないがために、サービスを自己規制してしまうことも十分に予想されます。
私たち障害連の中には施設で暮らす仲間が多くいます。生活施設については、今回食費に加えてホテルコストの負担も求められます。厚労省は経過措置等も図るとしていますが、基本的には、施設入居者の手元に2万から2万5000円残るようなシステムをつくる考えのようで、外出の介護費用や、地域社会の自立生活に向けた蓄えなどについても考慮がされていません。施設で暮らしている仲間たちは決して十分な介護が保障されている状況にはありません。現状において地域生活を現実のものにつなげられる人はほんのわずかです。そればかりか、精神的なストレスや二次障害などで体力や気力をそぎ落とされている仲間たちが多いのです。
障害連は地域生活支援の流れを強く支持します。しかし今回の障害者自立支援法案が、障害の重い人たちの社会的自立や社会参加を可能とさせる内容のものとは思えません。障害程度区分や実際の認定がどうなるのかも、厳しい事態を見据え、非常に気がかりです。
支援費と介護保険との統合議論や、グランドデザインで提起されている問題は、日本の障害者施策の積もり積もった矛盾によってもたらされたことは確かです。それを解決していくには社会福祉政策全体の底上げの視点が重要です。
障害連は、論議不十分の障害者自立支援法案に諸手を上げて賛成をすることはできません。障害者自立支援法案に改革的部分が少なからずあることは認めますが、それは極めて不十分で、下手をすれば障害のある人の自立や生活を破壊させかねず、時間をかけた論議と一定の合意形成こそが今求められていると言えます。
JD・DPIなど8団体はしっかりとスクラムを組み、要望の共通項をまとめ、改革に向けたうねりを大きく展開させ、国会や政府厚労省との創造的な協議が求められています。
障害連は、全国の障害当事者仲間や関係者の運動と連帯していくことを改めて決意いたします。
2005年3月31日