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No.360 2016.5.12(木)

障害連ALS当事者出席拒否問題で抗議文

 

5月10日(火)、衆院の厚生労働委員会に参考人として出席予定だったALS当事者が、出席を拒否された問題で、障害連は以下の抗議文を出した。

(文:太田)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

2016512

衆議院厚生労働委員会 御中

(障害連)障害者の生活保障を要求する連絡会議

代表 関根  義雄

事務局長 西田 えみ子

 

衆院厚生労働委員会でのALS当事者に対する出席拒否についての抗議文

 

 私たち障害連は、社会生活上の障害が重い人たちの独立と自由、社会的な自立をめざして活動しています。私たちの仲間には脳性まひ等による言語障害があるため、コミュニケーション上の困難を抱える者も多く、今回、510日の衆院厚生労働委員会で起きたALS当事者の参考人出席拒否の件について、以下の観点から抗議するとともに、2度と同じようなことが起きないようにするための検証と再発防止に向けた取り組みを求めます。

 

 一部の報道によれば、出席拒否をした理由として「コミュニケーションに時間がかかり、限られた時間の中で伝えたいことが十分伝わらないのではないか」などという説明が報じられていますが、これは明らかに障害者差別解消法が禁止している障害を理由とする差別的取扱いに当たると私たちは認識しています。

 本来、障害者差別解消法の趣旨に基づけば、ヘルパーによる読み取りを介したコミュニケーションやそれに伴う時間調整(発言時間の延長など)を認めるといった合理的配慮の提供がされなくてはならないはずです。

 しかし、実際にはそうした合理的配慮を当事者の求めに応じていかに提供していくか、という積極的な姿勢とは正反対である、「出席を拒否する」という結論に至ったことは大変遺憾であると言わざるを得ません。

 

 審議事項である障害者総合支援法改正案の中には、コミュニケーションに困難を抱える重度障害者が入院中もヘルパーを利用できるようにするという内容も盛り込まれており、法案審議上もきわめて重要な参考人であったにもかかわず、当事者の声を聞くことなく審議を進めたことも大きな問題です。

 

 以上の抗議とともに、下記2点について衆院厚生労働委員会に対して要求します。

 

 

1.    今回、衆院厚生労働員会の中でALS当事者の出席拒否に至った経過についての検証作業を行うこと。

 

2.    上記検証結果に基づき、具体的な再発防止策について検討し、実行すること。

 

以上

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

1010054 東京都千代田区神田錦町3118武蔵野ビル5階

(担当:西田・太田)

TEL:0352820016  FAX:0352820017



No.359 2016.5.9(月)

「障害者総合支援法改正法案の審議に対する要望」を提出

 

障害連は、5月9日()衆議院厚生労働委員に、障害者総合支援法改正案の審議にあたって、徹底審議を経た上で、入院時のヘルパー派遣に関する修正などを趣旨とする要望を提出しました。

 (文:太田)

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201659

衆議院・参議院 厚生労働委員 各位

 

(障害連)障害者の生活保障を要求する連絡会議

代表 関根  義雄

事務局長 西田 えみ子

 

障害者総合支援法改正法案の審議に対する要望

 

今回の障害者総合支援法改正案に関しまして、私たち障害連をはじめとする多くの障害当事者は、障害者自立支援法違憲訴訟の基本合意や、それにつづく総合福祉部会骨格提言からほど遠いものとして受け止めており、落胆しているのが正直なところです。

めざすべきは、障害者権利条約の指し示すインクルーシブ社会、すなわち障害があってもなくても分け隔てられない社会です。障害者総合支援法は具体的なサービス法として、それに向けた制度を作り上げなければならないはずです。それにもかかわらず、骨格提言とはまたしても程遠い内容であることは、残念でたまりません。

今回の改正案の検討段階で社会保障審議会障害者部会から様々な意見が出されています。重度障害者の入院時のヘルパー派遣については、審議会でも深刻な問題として受け止められ、何とか今回の改正案に盛り込まれました。

この改正案は、全体としては失望的な部分が多くを占める中で、入院時のヘルパー派遣を盛り込んだことに限っては、唯一光明を見い出すことができます。ただ重度訪問介護利用者でかつ区分6の者しか認めないのは問題で、入院時にヘルパーが必要かどうかについてはコミュニケーション障害がどの程度あるかなど、環境的な部分があり、一概に区分で割り切ることはできません。医師・看護師とうまく意思疎通できないことから、入院が必要な状態にもかかわらず入院を躊躇する、あるいは病気とは別の不安にかられる人が多くいます。

以上の認識にたち、私たちは国会の中で障害者総合支援法改正案に関しまして徹底的な審議を経た上で、下記のことを強く要望いたします。

 

 

1.        現在国会に上程されている障害者総合支援法改正案では、入院時のヘルパー派遣について盛り込まれていますが、重度訪問介護利用者でかつ区分6と認められた者に限られており、それ以外の者であっても、必要な状況にある時は、入院時のヘルパー派遣を認め、全てのコミュニケーションに障害がある人が、安心して医療を受けられるようにすること。

2.        上記1.以外でも、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会の骨格提言や、現行法の附則の見直し規定に沿った形の修正についても、法案審議にあたって追求をしていくこと。

3.        2010年、障害者自立支援法訴訟団が、国・厚労省と交わした基本合意について、この法案の審議を通じて、政府からこれからも遵守する旨の確約を引き出すこと。

4.        この改正法案が、障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会の骨格提言や、現行法の附則規定にある見直し条項を満たしたものではないと認識し、この改正案の中に3年後の見直し条項を盛り込むこと。

5.        上記4.について、とりわけ障害者の範囲のあり方、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方、施設入所中の外出・外泊に伴う移動支援のあり方など、今回の改正案では盛り込まれなかった事項について、次の3年後の見直し条項として必ず盛り込むこと。

 

 

以上

 

 

 

【事務局】障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)

1010054 東京都千代田区神田錦町3118武蔵野ビル5階

(担当:西田・太田)

TEL:0352820016  FAX:0352820017



No.358 2016.4.25(月)

国は約束守れ!

―基本合意・骨格提言を、あきらめない!―

 

「私たち訴訟団は、基本合意によって、新しい総合福祉法を、政治家個人とではなく、日本政府と約束したのだ」。と、原告の一人は激しく主張した。

 

 421日(木)、日比谷野外音楽堂で「ふつうに生きたい くらしたい! 障害者権利条約・基本合意・骨格提言の実現をめざす 4.21全国大集会」が、自立支援法違憲訴訟団や全国実行委員会の主催で開かれた。全国各地から約3000人の障害当事者・支援者が集まった。

 「3月、国会に上程された総合支援法改正案は、私たちが求めてきた基本合意と骨格提言に背を向けている」、「国は社会保障にお金を出し渋るのはおかしい。“財政が足りない”というのなら、実態を調べてから言ってもらいたい」等と主催者から報告があり、さらに各団体からは「施設職員からの虐待が後を絶たない。現状を打開すべき」、「自分たちの調査では、多くは経済的に厳しい状況にあることが分かった。生きるためのサービスに負担を求めるのはやめてほしい」等の発言があった。

 

 集会後、参加者の多くがデモ行進をして、財務省や国会議事堂の前を歩きながら次のようなアピールした。「地域でともに暮らし続けたい!」、「精神科病院の社会入院を解消しろ」、「介護保険との統合は許さないぞ!」、「憲法25条を守り、社会保障の切り捨てをやめろ」等々。

厚労省は改正法案を早く可決したい構えだ。しかし、慎重な審議、そして基本合意に基づいた抜本改革をめざすべきで、当事者無視は許されない。

 

 (文:尾上(裕))



No.357 2016.4.4(月)

差別解消法を育てていこう!

―見直しに向け、課題は山積―

 

331日(木)、「障害者差別解消法施行を祝うパレード@東京」が行われた。これは、41日に施行される同法を多くの人に知ってもらおうという趣旨。大阪や静岡などから700人の障害当事者や関係者が、霞ヶ関から銀座を経て、東京駅周辺まで行進した。

 

 参加者は、カラフルな風船をもつ、フェースペイントをする、トランペットに合わせ歌いながら、街の人たちにアピール。「みんな一緒に学ぼう」「みんな一緒に語り合おう」「差別を知って差別をなくそう」「ハッピーバースディ差別解消法」と訴えた。

 同パレードは銀座という日本の代表的な街を通った。これから私たちがやらないとならないことは、自分の暮らすまちの人(店の従業員を含む)と対話し、差別一つ一つをなくしていく作業だ。さあ、どんどん、まちに出よう!

 

なおこのパレードに先立ち、「NGOガイドライン成果報告集会」が衆議院第1議員会館で行われ、法の施行の歴史的意義を確認しながらも、苦情解決の仕組みや差別の定義化など、残された課題は多く、これからの見直しに向けた一層の運動が重要という議論が交わされた。

 差別解消法施行を記念する同様のパレードは、327日の名古屋を皮切りに全国13カ所で行われる。

                               (文:尾上(裕)、太田)



No.356 2016.3.28(月)

障害者虐待防止法は運用の改善で対応

JD、厚労省と意見交換を行う―

 

 322日(火)、日本障害者協議会(以下、JD)は厚労省障害福祉課、精神・障害保健課と障害者虐待防止法の改正について意見交換の場をもった。

 

 JDからは、虐待防止法を改正し、通報義務の対象に病院や学校、保育所などを含めることや、虐待の通報を行った者に対して「不利益取り扱い」がなされないよう法的保護の仕組みをつくることなどを要望した。

 

 しかし、厚労省は「データの蓄積が十分でない」、「国の研修も実施している」、「法制改正は難しいので、運用で改善できるところはしていきたい」と消極的な姿勢を示し、現時点で検討会の開催など具体的な動きはないと回答した。

 

 それらに対し、「そもそも虐待はデータに表れにくい現状がある」、精神病院についても「精神医療審査会がきちんと機能していない」など、JDのメンバーは発言したが、議論は平行線のままであった。

 

(文:白井)



No.355 2016.2.29(月)

障害連、厚労省障害福祉課と意見交換

65歳問題を中心に―

 

 226日(金)、障害連は厚労省障害福祉課と意見交換の場をもった。65歳以降の介護をはじめとして、入所施設、障害の範囲、意思疎通支援の問題について話し合い、総合支援法3年目の見直しの内容の一部が明らかにされた。

65歳以降の介護については、65歳以前に一定程度障害福祉サービスを利用している低所得者を対象に、65歳以降の利用者負担の軽減策を検討中であるとした。また、支援の内容については、介護保険が優先されるが、介護保険のメニューにない、あるいは足りない部分は、総合支援法から決定が可能、という認識を示し、「それまでのサービスを大きく下回らないようにしたい」と答えた。

これに関連して、介護保険との統合の方向ではないのか?という質問に対しては、否定的な見解を示した。

 入所施設の問題については、外出支援や虐待防止法の見直しのいずれも一定の問題意識は持ちながらも「実態把握に努めて引き続き検討していきたい」という回答にとどまった。

 障害の範囲については、「基本法の定義に合わせることは難しい」との見解を示したうえで、障害者手帳の認定基準見直しや総合支援法の対象疾病の見直しを進めていきたいとしたが、権利条約との整合性という点では疑問が残る回答であった。

 意思疎通支援については、サービス等利用計画の中でニーズを丁寧に聞き取るよう主管課長会議で周知する他、OJTをさらに評価する方向で報酬改定を進めたいとした。その他、入院中のヘルパー利用については、重度訪問介護利用者が入院時もヘルパー利用ができるよう、法律改正を行うとした。

 当日は、厚労省からは障害福祉課照井課長補佐など5名が対応し、障害連からは関根代表など7名が参加した。

(文:白井)


No.354 2016.2.25(木)

アクセス、運動しつづける大切さ

 

213日(土)、国立障害者リハビリテーションセンターの国際セミナー「障害者の移動支援を考える -人的支援等のソフト面を中心に-」が開かれた。7名の発表者が、バリアフリー社会に何が必要かについて議論した。

「障害者運動は空気の抜けたサッカーボールのようだ。常に蹴り続けなければならない」としたのはマレーシアのピーターさん。同国では法律が守られない、同じ鉄道会社でバリアフリーの電車車両が作られることも、全くバリアフリーでない車両が作られることがあるという。

タイのサオワラックさんは、「障害者が地域で家族や友人と暮らすことで、周りや障害者自身もエンパワーされる」と、障害者権利条約第19条(自立した生活及び地域社会への包容)の重要性を訴えた。

日本盲人会連合の鈴木さんは、「視覚障害者にとって大事な支援は移動先の場所で、空間の様子などを詳しく教えてもらうことだ」とし、ハードとソフトの支援が必要と訴えた。

 アクセスジャパンの今福さんは、日本の現状について報告した。1980年代はどこに行くのも人の手を借りなければならなかった。しかし、運動によって街のバスにリフトが設置されたり、法律ができて急速にバリアフリーが進んだという。「2020年には都内にある駅すべてで、駅員に頼まなくても電車に電動車いすで乗れるようにしたい」と述べた。

伊勢志摩のバリアフリーツアーセンターの野口さんは、車いすの旅行者のプランを立てている経験から「地方には歴史遺産等があり、どうしてもバリアフリーができないところもある。人的支援が重要になる」と報告した。

 

                                                                            (文:尾上(裕))

 

No.353 2016.2.18(木)

「解消法の対応要領でしっかりと」­東京都人権部­

 

「条例の制定について現在考えてなく、都としては、差別解消法の対応要領でやっていきたい」と小河原東京都人権部課長は答えた。

218日(火)DPI東京行動委員会は、東京都人権部と話し合いを持った。対応要領では、相談体制をきちんとすることなどがあげられているとのこと。対応要領は、“服務規程”“要綱”“ハンドブック”の3つから成り、“ハンドブック”については、パブリックコメントを募集中とのことであった。

「市レベルの条例制定の動きもあるが、市の担当者は都がどうするか様子を見ている状態だ」などとDPI東京のメンバーは発言した。

小河原課長は「今の知事は障害者のことを考えているようだ」「条例をつくるに当たって具体的な問題があるわけではない」「ただ現段階は解消法の対応要領をしっかりとやっていきたい」と述べた。

(文:太田)

 

政府報告にパブリックコメントを出す(障害連)

 

障害連は、213日、下記の内容で、障害者権利条約の日本政府の報告案に対し、パブリックコメントを出した。

 

【該当箇所】第1部総論 Ⅲ条約上の権利の実現のための政策、戦略、国内の法的枠組み、障害者差別に 関する包括的な枠組みについて‐9

【意見1】障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団の、現在の意見を明記してください。

【理由1】厚生労働省と障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団との基本合意や、「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」は、現在の施策にほとんど盛り込まれず、原告団・弁護団のみならず、さまざまな障害当事者団体から意見・要望が出されています。

 

【該当箇所】第2部各論 第1条目的-17

【意見2】障害者自立支援法や難病医療法などの福祉法の定義が、障害者基本法の定義とかい離していることを明記してください。

【理由2】 障害者基本法では対象が包括的な定義に改正されましたが、具体的な施策は依然として手帳の有無や病名で分け隔てる入口規制があり、真に支援を必要としている人が病名で排除され、公的支援から排除される問題は全く解消していません。骨格提言ではニーズのある人が置き去りにならないよう、病名で分け隔てられないための仕組みが提言されましたが、全く反映されていません。具体的な障害施策で病名による制限列挙が続けられている実状をありのまま記載するべきです。

 

【該当箇所】第2部各論 第4条一般的義務-30

【意見3】「知的障害、精神障害の当事者委員がいない」と明記してください。

【理由3】障害者政策委員会の構成が「半数以上が身体障害・知的障害・精神障害・難病の本人又はその家族からなる団体の方々で構成されている」という表記では、知的障害、精神障害当事者の委員が参加できていない実状が報告できません。

 

【該当箇所】報告書本文から漏れている問題について

【意見4】成年後見人制度の問題を明記してください。

【理由4】制度運用では、成年後見人の使い込みや本人の意向を無視して施設へ入所させるなどのさまざまな問題が報道されています。「当事者には意思決定能力がない」という前提の成年後見人制度は、条約の理念に反します。

 

No.352 2016.2.13(土)

「検討中」に終始

 

「介護保険との統合は前提としていない」と厚労省担当者は言った。

 

 29()日本障害者協議会が、65歳以降の障害者の介護問題をテーマに、厚労省障害保健福祉部と意見交換会を持った時の回答だ。

 

 一方、この3月に総合支援法の改正案が出される予定となっているが、その中身については「検討中だ」とし、ほとんど明らかにしなかった。支援法から介護保険に移り変わる障害者の利用者負担についても、なんらかを検討していることはほのめかしたが、具体的な基準などは明らかにしなかった。

 

 J Dの参加者たちは、「障害者施策としての介護と、介護保険のそれとは目的も中身も違い、65歳になった途端に、介護保険に移るのは、様々な問題が起きる」ことを強調した。

 

 冒頭、藤井障害保健福祉部長が挨拶し、「皆さんとは方向性は同じはず」と述べた。

 法案の中身を厳しくチェックする必要がある。

(文:太田)



No.351 2015.12.14(月)

報告書案がまとまり、次の段階へ

―第79回障害者部会―

 

 1214日(月)に開催された第79回障害者部会では、前回提案された総合支援法3年後見直しの報告書案について一部文言修正が加えられたものがあらためて提示された。この日の部会では、報告書の内容がこれまでの議論を踏まえた内容となっているか、表現が適切かといった確認作業が中心となった。

 

 議論された中では、高齢障害者の論点について、65歳を機に障害福祉サービスを打ち切る自治体が134に上るという調査結果の新聞報道があったことをもとに、厚労省の省令などでしっかり対応すべきではないかとする意見があった。他の委員からも自治体ごとに取り扱いが大きく異なることに対して、改善を図るべきとする意見が出たが、厚労省からは従来通りの「自治体に周知徹底を図る」、「実態把握に努める」といった消極的な回答しかなかった。

 

 3年後見直しの報告書案の検討は、この日の議論をもって終了となった。骨格提言から見ると、だいぶ薄まり、期待外れは否めない。今後細かい文言修正が図られたのち、3年後見直しの議論は次の段階に進むこととなる。障害者部会で十分に検討されなかった点や深め切れなかった論点については、今後の障害者運動の取組みが重要となってくるだろう。

 

(文:白井)



No.350 2015.11.16(月)

さらに踏み込んだ議論を・・・

―第76回障害者部会―

 

 1113日(金)に開催された第76回障害者部会では、総合支援法3年後見直しの各論点について3週目の議論が開始された。この日は①常時介護、②移動支援、③就労支援、④精神障害者支援、⑤意思決定支援、⑥意思疎通支援の6つの論点について、厚労省が議論の整理案として提示した内容について各委員から様々な意見や質問が寄せられた。

 

 常時介護については、入院中のヘルパー利用に関し、重度訪問介護利用者に限定するのか?入院した人が新規に使うことはできないのか?といった質問が相次いだが、それに対して事務局からは現行の重度訪問介護利用者を想定しており、その他の対象については今後の検討とする旨の回答があった。

 

 その他、移動支援については通勤通学に関する記述が「関係省庁との連携」と相変わらず消極的な書きぶりとなっていたことについて、多くの委員から批判が集中し、実効性を求める意見や厚労省がイニシアチブをとって進めてほしいといった意見が相次いだ。

 

 その他の論点についても様々な意見が出されたものの、一方で事務局が示した論点以外のその他の重要課題についてまでは十分踏み込んだ検討がされていないようにも感じられた。

 

 次回は1127日(金)14時~16時半の予定。

 

(文:白井)



No.349 2015.11.16(月)

11.10基本合意・骨格提言の実現をめざす全国集会

300名が参加―

 

 1110日、衆議院第一議員会館で基本合意・骨格提言の実現をめざす全国集会が行われ、会場一杯の約300名の参加者が集まった。

 

 めざす会世話人の藤井氏による情勢報告や佐藤久夫氏による講演では、障害者部会や社会保障全体の極めて厳しい情勢が報告された。また、指定発言では多様な立場からそれぞれ深刻な実態の報告とともに多くの問題提起もあった。

 

 社会保障全体の厳しい動きに対抗していくために、多様な人たち同士の連帯に基づく運動の必要性をあらためて認識する集会となった。

 

 介護保険統合や、介護保険の優先原則の動きに対して、基本合意の実現に向けた運動をさらに強めていくとするアピールを最後に採択した。

                                                                                                                      (文:白井)

 

2ラウンドの議論が終わる

―第75回障害者部会―

 

 119日、この日は10項目の論点のうち障害児支援とその他の障害福祉サービスのあり方について、厚労省の検討の方向性をもとに議論が行われた。

 

 障害児支援については、特に放課後デイサービスに対する意見が多く、質の向上や支援内容の適正化について見直すべきとする委員の声が多くあがっていた。

 

 その他の障害福祉サービスの在り方については、この日も1回目の議論と同様、利用者負担についての意見が多く出された。サービス抑制になることを懸念する意見の他、そもそも現在多くの利用者が負担なしになっているのは、利用者負担をできる経済状態にないからでは?など、慎重かつ丁寧な検討を求める意見が多く出された。

 

一方で、「みんなが少しずつ負担をする」方向性での検討を求める意見や、現行の負担の階層区分を細かくする、所得を個人単位とするなどした上で見直していくべきとする意見もあった。

 

 最後に、「国民の理解」が得られるように負担のあり方を見直すことについて、自己負担が増えるから国民の理解が得られるということにはならないのでは?と疑問を呈する意見も出された。

 

 その他、障害の範囲については、疾病を増やすだけでなく生活の困難度や福祉ニーズにもとづいた対象拡大を求める意見もあった。

 

 この日の部会で各論点について2回目の議論が終了した。次回からは3回目の議論に入っていく事となる。次回は明日、1113日の開催。

 

                                            (文:白井)

No.348 2015.11.5(木)

他の者との平等を基礎にした公平性を!

―第74回障害者部会―

 

 112日に開催された障害者部会では、高齢障害者と支給決定の在り方についての論点が議論された。

介護保険制度との関係性については、現行の介護保険優先原則を維持した上でいかに障害福祉制度との連携を図るかという視点にもとづいた検討の方向性が厚労省より示された。

 

 この検討の方向性について、総論として賛同を示す委員や「ゴールを決めて検討すべき」、「社会保険制度にもとづく障害福祉制度の再構築を」といった踏み込んだ意見があった一方、介護保険との連携を図るにあたっては、介護保険制度と障害福祉制度の適用関係についての通知が徹底されることが大前提としてあるべきという意見もあった。その他、利用者負担への配慮や必要なサービス量の担保、介護保険移行後も同じヘルパーによる支援を受けられるような仕組みが必要だとする意見があった。

 

 利用者負担について一般高齢者との公平性に留意することや、制度の在り方としてユニバーサルな仕組みとすべきといった論調がみられたが、障害者権利条約では「他の者との平等」が基礎であるとしているのだ。

 支援を必要とする者だけの間での公平性やユニバーサル化を図るのではなく、まずは障害者と障害のない者との実質的な平等を図るための制度改革となるような議論が求められる。

 

(文:白井)



No.347 2015.11.5(木)

当事者の声 結集を!

10.29大フォーラム~

 

1029日、東京・日比谷野音にて「『骨格提言』の完全実現を求める10.29大フォーラム」が開かれた。全国各地から集まり、12テーマに関して障害当事者とその関係者が現状を訴えた。

 障害者虐待、施設問題については、「障害者を隔離・虐待して平然としている職員がいる」現状が語られた。そして「虐待は閉鎖性・上下関係のもとで起きる構造的な問題。これに手を入れずに解決することはできない」、「障害者虐待防止法を見直し、法対象に病院と学校に入れるべき」と提起した。

 福祉制度の谷間の問題では、「支援があれば社会貢献できる人は多くいる。病名で支援を区切らないで」、「生活のしづらさをベースにして社会福祉が受けられるよう抜本的に変えてもらいたい」という訴えがあった。

 尊厳死法制や生前診断については、「重度の障害があるからといって医療を受けられないのはおかしい」、「自分の障害は,今では出生前診断の対象になっているが、自分は半世紀近く生きている。障害があっても十分に楽しく生きられる。出生前診断はその可能性を摘むものである」などと率直な意見が出された。

 集会では、「障害者権利条約の政府報告(案)などには、基本合意の“き”がなければ、骨格提言の“こ”もない。私たちの声を結集し訴え続ける必要がある」、「骨格提言は今、国の倉のなかで眠っている。私たちでそれを起こさなければならない」と、広い連帯を作りながら運動を続けていくことを呼びかけた。

 集会の動画は、YouTubeの以下のページで見られる。

   https://youtu.be/46Ol1mozfVE

                                                                                                  (文:尾上(裕))

満場一致で採択された集会決議文は以下のとおり。

「骨格提言」の完全実現を求める10.29大フォーラム集会決議

 

  私達は、「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」(骨格提言)の完全実施を求めていきます。障害者は今なお、隔離政策が続いていると言えます。隔離体制と一体の構造として、家族のもとにいる障害者も、家族依存を余儀なくされ、家族の高齢化や死により、施設入所に追い込まれていく状況が続いています。また、家族による障害者殺しも続いています。こうした状況を1日も早く改善し、障害者が施設や病院に隔離されることなく、地域社会での生活を送るための最低限の政策を求めたのが、骨格提言です。しかし現在の政策は、改悪の方向であり、私たちは強い危機感を抱かざるを得ません。
 ひとつに、障害者への虐待が増え続けています。精神病院での身体拘束も増え続けています。障害者虐待防止法は、3年後の見直しが規定されていたのにもかかわらず、厚労省はそのための検討すら進めていません。障害者の生命をも脅かしている虐待を一刻も早く止める為に、虐待防止法の改善は急務と考え、現在対象となっていない学校や医療機関、官公署をも組み込み、虐待防止の実質的効果を持つ法改正を求めます。
 次に、日本政府の対応は、障害者権利条約の存在を踏みにじるものです。精神科病院の病棟をグループホームに転換する「地域移行型支援ホーム」を推進するなど、障害者政策委員会の反対する政策を推し進め、同委員会の存在をも踏みにじる対応を行っています。また、精神障害者と知的障害者の委員を外しています。権利条約の解釈をゆがめ、批判の声は無視するその態度を、私たちは決して許せません。

  さらに政府は、骨格提言のみではなく、「障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と国(厚生労働省)との基本合意」をも無視して、応益負担の復活を狙っています。家事援助を個別給付制度から外し、自費購入(一部自治体の助成)に変えようとしています。また、介護保険と同様に、利用限度額を設定しようとしています。そして厚労省は市区町村支援事業の削減をしようとしています。これらは、障害者から介助を受け、地域に生き生活をする権利を奪う政策です。作業所に対しても、就労至上主義を押し付けるため、一般就労させた成果や工賃の金額によって、ますます報酬に差をつけようとしています。障害年金制度から多くの障害者を排除していく動きもあります。
  また、経済財政諮問会議では、社会保障を歳出削減の中心に位置づけています。介護保険サービスの給付対象から、要介護1・2の人を外し、サービスを自費で購入させ、利用者負担を基本的に2割とし、ひと月当たりの支払いの限度額も引き上げる。 医療についても高齢者の窓口負担を2割に引き上げ、受診時定額負担を別途徴収する。生活保護については、生活扶助の部分から医療費負担を行わせ、また、制度利用の更新制をも作ろうとしています。
 そして、「人生の最終段階における医療の在り方の検討」という言葉で、「尊厳死」の推進を打ち出しています。撤廃すべきと考える、障害者総合支援法の介護保険優先原則も変わらないままです。
 政府は、この社会保障制度の大改悪を、2018年度までを集中期間として行おうとしています。障害者総合支援法の改定は来年(16年)の通常国会であり、ここでの私たちの戦いが、その後の状況をも大きく左右させていくものと考えます。

 最後に、私たちは、この安保関連法制に絶対反対します。安倍政権は安保関連法案=戦争法案を強行採決しました。戦争は、人の生きる権利を合法的に奪うものです。そういう状況下では、病気や障害のある私たちは差別されるでしょう。私たちが求めてきた、一人一人が尊重され、多様な生き方を認める捉え方は存在しません。また、安保関連法案を進めることは、政府の障害者権利条約を批准し、差別解消法を施行しようとする姿勢とは相反するものです。 私たちの目指すものは、国境や民族をも超えて、ともに生きることです。

障害者団体のみなさん、市民のみなさん、戦争法の発動を許さない運動を進め、だれもがともに生きるための闘いを、より強力に、より広い連帯を作りながら闘っていきましょう。

 2015年10月29日 

「骨格提言」の完全実現を求める10.29大フォーラム 参加者一同

No.346 2015.10.26(月)

政府と、障害者政策委員のずれ、明らかに

 

 「権利条約に基づいて国内法に障害女性の項目をつくるべき」と力説したのは松森委員。同委員は、障害女性について終始取り上げ、政府は虐待やDVについて、「支援をしている」「措置を講じている」と言っているが、その実態を見ると何もしていないのではないか、と鋭く指摘した。

 1026日(月)の障害者政策委員会は、国連への政府報告案に対する議論だった。

 後半では、政府報告案自体に対する意見が出され、DPIの佐藤委員は、「自力通勤可能な人、というような条件をつけて、公務員試験を受けさせないところもまだ多い」や、「成年後見を受けると公務員を辞めさせられるという差別の実態がある」などと提起した。

 会議の前半は、政府報告案に対する政策委員会として意見をつけるが、それについて議論した。ワーキンググループで議論されたことがまとめられるかたちだが、成年後見制度についての考え方、精神医療と人権についての考え方、などは、多様な意見が出された。特に成年後見は、国連が代行型の仕組みを認めていないのではないか、ということで、新たな法的行為能力の支援の構築が必要だ、という意見を基に、さらに練り直していくこととなった。

 その日の会議は全体的にはおとなしい議論で、委員相互の連携がもう少しほしいところ。ところで同日行われたJDFの会議では、政府報告案について政府としっかり意見交換を行う必要があるとの指摘もあった。当事者参画の報告をきちんとつくらなければならない。

 この日の政策委員会では新たに任命された加藤障害者担当特命大臣も駆けつけ挨拶した。次回は12月。

 (文:太田)

当日の資料は内閣府のホームページ http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_27/index.html


No.345 2015.10.15(木)

説得力のある議論を ―障害者部会から―

 

「常時介護を要する障害者は施設、という考え方を変えていくことが重要」や、「パーソナルアシスタンスの場合、資格は考えなくてもよいのでは」という意見が出た。1015日(木)、社会保障審議会障害者部会があった。様々な立場からの意見が出され、少々分散気味の感はあった。「拠点づくりということが示されているが、自治体に丸投げ状態ではないか」との厳しい指摘も…。

 

財政審にみられるように、政府の社会保障の見直しの圧力が高まる中で、“なぜ障害の重い人たちの地域自立生活が社会に求められているのか”という根本的な命題について、もう少し説得力のある議論がほしい。

 

この日は、“移動支援”“就労支援”も議論され、「省庁間、自治体、などとの相互連携や意思疎通が大きな課題である」等、多くの意見がだされた。

 

(文:太田)

 

DPI東京シンポジウム「どうつくる差別禁止条例」

 

1010日、DPI東京シンポジウム2015が開かれた。参加者約50名。

 

 愛知障害フォーラム(ADF)の辻さんは、愛知県で現在起きていることを報告した。同県は今年8月末に条例案を示し、9月の議会に通過させたいと発表した。これは、条例化運動を展開してきたADFにとって「寝耳に水で、“私たち抜きに私たちのことも決めないで”を無視した行為」と受け止め、議会提出を延期させ、3年後の見直し規定や紛争解決機関の設置を最低限、要求しているところだという。「条例ができるのは大事だが、そのプロセスも極めて大事」と訴えた。

 

木下さんは名古屋市の状況を紹介した。条例化はまだ本格的になっていないが、「つくる場合は、市民の意見を聞きじっくり行うことを市側と確認している」と述べた。

 

 DPI日本会議からは、田丸さんが「差別事例」や「良い事例」を集め、分析をしているとのことがあった。

 

 JDF東京の今村さんは、「都に差別禁止条例をつくらせるため、JDF東京も運動をしている」と報告した。

 

 なお、シンポジウムに先立って、DPI東京の総会が行われ、「JDF東京と連携を深めて、差別禁止条例をつくっていく」などの方針や予算が承認された。

 

                                                                                                                (文:尾上(裕))


No.344 2015.10.8(木)

政府報告案出る

 

9月24日(木)の障害者政策委員会で、権利条約に基づく日本政府報告案が出された。

内容的には、最近の政策を並べている感が強く、改善の指摘はほとんどされていない。障害者政策委員会での議論の反映が少ない、との批判が各方面からされている。

今後、障害者政策委員会で、どこまで修正させていけるか、きちんと見守っていくとともに、NGOによるパラレルレポートをしっかりつくり、日本の実情を国際社会に訴えていく必要がある。

政府報告案は内閣府のホームページを参照

http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_26/index.html

(文:太田)

 

対応指針案、これまでの趣旨をふまえ

 

 差別解消法の対応指針案などが検討中だが、公明党のヒアリングで、国交省などが「障害者のみを理由とする…」と指針案で記されていることに、「障害に付随したものも含まれるはず」とJDとして参加した太田が指摘し、内閣府は「これまでの議論を踏まえ、誤解が生まれないよう、書きぶりを整理していきたい」と答えた。

(文:太田)


No.343 2015.9.14(月)

在宅サービスに力点を

831日(月)、第25回障害者政策委員会―

 

 前半は、精神科医療、教育に関するヒヤリングが行われた。東京都医学総合研究所の西田参考人は、精神障害や認知症の人の強制入院の割合について「EU諸国は高くて20%台だが、日本は40%以上と非常に高い」と紹介。その理由を「ヨーロッパでは“最後の手段”として使われる強制入院を、日本では在宅サービスが不足しているため、頻繁に使わざるを得ない」とした。そして、医療・家族から独立した代弁者制度、在宅サービスに力を入れる仕組みが必要だと訴えた。 

 

 柘植委員は、今後インクルーシブ教育システムを監視していく場合「いつまでにどうするかという目標を明確にする必要がある」と述べた。そして、経年変化を追跡できる質的な調査、例えば「個別の教育支援計画では何が書かれているのか、重度の子どもが通常学級に行った事例では実際にどのようなことがやられたか等の調査」が必要だと訴えた。

 

 後半は、第3次障害者基本計画の実施状況について議論が行われ、事務局から修正された実施状況(案)が示された。委員からは、「現状把握にとどまっている項目がある。“施設中心の精神医療を在宅型に変える”は委員共通認識なので、そういう項目は提言的な記述もしたらどうか」、「65歳以上の障害者は基本計画の対象なのか」といった発言があった。

 次回は924日。

                          (文:尾上(裕))

 

 

安保法制、福祉切り捨て 断固反対!

93日(木)、『「骨格提言」の完全実現を求める10.29大フォーラム実行委員会』が緊急行動を開催した。社会保障制度を破壊する政府の方針に対し、「憲法第25条に則った政策を!」と、命の危機感をもつ当事者が各省担当者へ要請書を手渡した。その後「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動」へ合流した。

「骨格提言」の完全実現を求める10.29大フォーラム2015 1029日(木)12時〜15 日比谷野外音楽堂

(文:西田、尾上(裕))


No.342 2015.8.20(木)

治らない病気をもちながら共に生きられる社会を!

 

 731日(金)、日本弁護士連合会主催のシンポジウム「難病者の人権保障の確立を考える」が開催された。日弁連が難病者の問題に正面から取り組む初めての企画。

川島聡氏の基調講演では、「社会的障壁」の枠組みから見れば「障害の法的定義を狭く設定している社会」のあり方にも問題はあり、権利条約に照らし合わせれば障害者の範囲は相当広範なものと解釈できる、障害の定義が見直されていく際には「社会モデル」の概念が議論の出発点に置かれるべきと述べられた。

障害者運動の重要なテーマである「社会モデルへの転換」は、改正障害者基本法、障害者差別解消法、障害者雇用促進法で果たされつつあるが、障害者総合支援法は依然として病名で排除し続けている。既存の枠組みから病名を見直すのではなく、条約に基づいた見直しが必要だ。

青木志帆氏の特別報告では7月16日付の日弁連「難病者の人権保障の確立を求める意見」が報告され、障害者権利条約の完全実施に向けた施策の必要性が述べられた。リレー報告では、障害連事務局でもある白井誠一朗氏(DPI日本会議常任理事)、篠原三恵子氏(筋痛性脳脊髄炎の会理事長)、水谷幸司氏(日本難病・疾病団体協議会事務局長)から深刻な状況が報告された。社会モデルへの転換の必要性は共感するばかりであったが、水谷氏の訴える「人権」には違和感があった。水谷氏は、患者としては「治療研究の発達が一番大切」であり、日弁連意見書で「治すための医療」に触れられていないことが残念と述べられたが、治療研究は障害施策に馴染まないのではないか。

治らない病気による「生活苦の解消」が施策へ求めることであり、治らないからこそ医学的な指標で分け隔てられない共生社会を目指すというのが、権利条約の基本的な考え方である。

もっとも混合診療導入への反対意見にはとても共感した。導入されれば障害者手帳の有無や等級に関わらず不当な負担がかかる。また、政府は医療や介護を必要としない人へ手当等を支給する「インセンティブ改革」も打ち出している。あからさまな差別であるが、医療費負担の問題は難病者・障害者に限定せず、皆保険全体の問題として幅広くとり組む必要があるだろう。

 

<当日資料および意見書>http://www.nichibenren.or.jp/event/year/2015/150731.html

                                                       (文:西田)

No.341 2015.8.13(木)

政策委員会の役割と権限

―第24回障害者政策委員会―

 

810日(月)障害者政策委員会が行われた。

この日は、基本計画の内容を超える事柄が議論に多くあがった。審議官は、「基本計画の監視がどこまでおよぶのか、政策委員会の役割を改めて整理する必要があると思う。委員長とも相談したい」と述べた。

 会議前半、障害女性に関し2名の当事者委員による意見聴取が行われた。大日方委員は、「障害者就労に関する性別統計がないことは、驚き」と述べた。「推測で考えるのではなく、ちゃんと統計をとることで見えてくるものがある」と、条約に対応する統計の重要性を訴えた。松森委員は、「聴覚障害の母親を理由に、子どもの習いごとへの参加を断られた等、母親として切ない思いを幾度もした」と自身の経験を述べた。そして出産を躊躇する人もいるなど、日本は未だ障害女性が安心し、生み、育てることができる環境が整っていないと訴えた。

 次回は831日。

 (文:尾上(裕))

 

国交省交渉、進展せず

 84日(火)国交省と、交通行動委員会が交渉をもった。差別解消法の対応指針のあり方についても話し合ったが、ハンドル型電動車いすについては、JR東海など乗車に否定的な考え方が今だにあり、現段階では解決できないとの考え方が示された。これに対して交通行動委員会は、「オリンピック・パラリンピック等を控え、海外からハンドル型電動車いすの人が来る。日本の遅れた考え方をさらけ出すのは国際的に恥ずかしいこと」と迫った。

 (文:太田)



No.340 2015.7.30(木)

施設は『限界』!? ―仲間が意識を変えてくれた―

 “障害者が一人暮らしをする”という発想が本人や家族にないことを問題にしたのは、自立生活センター・日野の秋山浩子さん。彼女自身の経験からだった。

725日(土)、障害連シンポジウム2015「私たちにとって暮らしの場とは何か」と題し、シンポジスト3名とフロアで熱い議論を交わした。

 湘南希望の郷の五十嵐紀子さんは、施設経営に長年携わってきた立場から、「私たちも、できるだけ利用者のニーズに合わせたい気持ちはあるが、大規模の生活施設は限界があるのが現実」と率直に述べた。五十嵐さんはこれまで障害者運動に深く関わりながら、必要に迫られ経営者となった。

清瀬療護園自治会の大島由子さんは、施設の職員配置が利用者の障害の重度化などに対応できていないと訴えた。その結果、介護の不足を招き、「利用者同士で遠慮しあい、人の手が必要な片付けや掃除、外出もできない毎日がある」と述べた。

秋山さんは,障害のある人は実際に地域で暮らしているのを目の当たりにして、自分にもできると確信したとし、ピア・カウンセリングを通して「“施設に入ることは当たり前”という認識を変えることが大切だ」と述べ、そして社会に「障害者も地域に出られる」と発信してほしいと提起した。

 

 フロアからは、「自治会は施設経営者に都合がよいものではダメ」、「自立生活運動も大切だが、経管栄養を必要とする人など、重複障害の人には施設も選択肢」といった発言があるなど、シンポジウムでは多様性という言葉が何回も飛び出て、内容の濃いものとなった。

 

                                     (文:尾上(裕))

 

4名新幹事、2015年度 障害連総会

 725日(土),障害連の総会が行われた。2014年度活動報告、2015年度活動方針・会計報告、人事が承認され、4名の新しい幹事が補充された。              (文:尾上(裕))

 



No.339 2015.7.14(火)

障害女性などに着目して…

 

710日(金)、第23回の障害者政策委員会が行われた。今回は、参考人の意見聴取と、4つのワーキングセッションの報告と議論。

 

 勝又参考人は、統計は「障害女性などに着目した、障害者権利条約を実効あるものとするための資料」であるべきだとした。また障害のない人との比較、障害者の理解促進のためにも「一般の国勢調査では障害に関することを聞くことが重要」と述べ、政策委員会から統計委員会へ意見を出すことを求めた。障害女性の調査のメリットを問う委員に対し、「統計をとらなければ複合差別の実態が分からない」とした。

 

 ワーキングセッション2の報告のなかで、厚生労働省は「病床転換型居住系施設は、退院支援を徹底しても地域生活ができない人にとっての一時的な施設だ」という追加説明した。これに対して委員からは「民間病院には一時的な施設を構える余裕はない」、「私人である医者が私人の患者を拘束するのは明らかに人権侵害だ」と述べた。委員長は「これは極めて重要なテーマなので、改めて参考人を呼んで議論する機会を設けたい」という意向を示した。

 

 次回810日(月)は、ワーキングセッションの論点を整理し、国連の権利委員会に提出する政府報告について議論する。

 

(文:尾上(裕))


No.338 2015.6.30(火)

利用者負担問題で調査、厚労省言明

「なぜ65歳になると無料だったのが負担が発生するのか」という疑問の声が各自治体にあがっているが、厚労省は利用者負担問題についても、実態を調査することを明らかにした。これは629日(月)の自立支援法訴訟団との定期協議で答えたもの

(文:太田)

 

本人の意思決定を支援する制度へ

 障害者政策委員会は、政府報告の取りまとめに向け、課題別のワーキングセッションを行っているが、612日(金)などに、意思決定支援のセッションがあった。

まず参考人の意見聴取。佐藤参考人は、「どんなに重い障害や認知症があっても、その人の意思があるということを前提にした制度設計が必要である」と訴えた。一方で細川参考人は保護者の立場から、「本人の意思が絶対であり知的障害者の支援も意思決定支援に変えようとする意見は、知的障害の特性を知らない」と主張した。知的障害当事者の都築参考人は、実際に支援を受けている立場から、相談員がいてくれることの長所・短所を述べた。

 

さらに、成年後見制度について厚生労働省・法務省と委員の議論が行われたが、両省の意思決定支援に対する消極的な姿勢が露わになった。権利条約と成年後見制度との整合性について、法務省は「抵触するものではない」とした。その具体的理由を委員から問われ、「判断能力が欠いている人に意思決定させるとその本人にとって利益を害するおそれがある」ことをあげた。

成年後見制度の運用実態に関する質問が委員から多く出されたが、両省は「把握しかねる」という回答を連発。このような姿勢に対して委員は、「運用の課題・問題点が整理できていないなかで、権利条約に抵触しないと評価するのは早すぎる」などと指摘した。

 2回にわたる議論をもとに事務局が「論点の整理(たたき台)」をつくる。

(文:尾上)




No.337 2015.6.18(木)

「病棟転換施設は住宅ではない」

 

 519日と61 、障害者政策委員会のワーキングセッション2「精神障害者・医療ケアを必要とする重度障害者等の地域移行の支援など」が開かれた。トピックをひろうことにする。

 精神医療人権センターの山本参考人は、「身体拘束がルールだと堂々という医師が急性期で多い」、「権利制限を乱用されている状況がみられる」と述べた。浮き彫りになったのは、統計上、長期入院者は強制入院ではなく、自発的入院による者で多いことだ。精神科医の上野参考人はその理由を、「施設にいると患者自身が施設化してしまい『退院したい』と要望しなくなる」とした。

病床転換型居住施設については、障害者権利条約の面からみて「地域移行や住居とはいえない」という考えや、反対意見が相次いで出された。

求められるものとして、川崎参考人は「精神科病棟にピアサポートや地域移行の相談を行う第3者機関の人権監視が入ること」という。

親の会の折田参考人は「子どもには居宅介護・移動支援に厳しい制限がある」、「保育・教育の場での親のつきそいが後を絶たない」と現状を述べ、。「障害が重く医療ケアが必要な人に一人暮らしは無理だ」という偏見・差別をなくしてほしい、と訴えた。

 参考人意見、省庁に対し委員からは、「近い将来、退院の見込みがないとされた人の割合が欧米より高めに出る傾向にあるが、それは何故か」、などの問いかけがされている。

                                   (文:尾上(裕))

       

JDF東京、「差別禁止条例」に向けて

 

6月11日(木)JDF東京は総会を開き、「差別禁止条例の制定に向けて」都議会に請願をだしていくことや、フォーラムの開催など、運動を盛り上げていくことを確認した。JDF東京には、DPI東京行動委員会など、障害種別を越えた、幅広い団体が参加している。

(文:太田)

No.336 2015.6.11(木)

介護保険は優先ではなく選択制へ

―社会保障審議会障害者部会(第63回)―

 

 62日、社会保障審議会障害者部会(第63回)が開催され、関係団体からのヒアリングが行われた。

 

 この日のヒアリングでは、各団体から障害者総合支援法3年後見直しの論点整理の各項目について様々な意見が出されたが、常時介護の論点では現行では制限されている利用対象者や利用範囲の拡大、特に入院時でも介助サービスが使えるよう見直すべきとする意見が多くの団体から出された。

 

 また、障害者の範囲では、総合支援法の定義を障害者基本法の定義に改正し、あらゆる障害のある人が利用申請できる仕組みとすべきとする意見もあった。

 

 高齢障害者に関する論点では、ほとんどの団体から、障害のある人が介護保険の対象年齢となった際に介護保険を優先するのではなく、本人が選択できるようにすべきだとする意見が相次いだ。

 

 関係団体のヒアリングは引き続き次回以降も行われる予定となっている。

 

 

(文:白井)

“労働法の適用”と”原則インクルーシブ”

ワーキングセッション”雇用”と”教育”から

 

6月5日()、障害者政策委員会のワーキングセッション”雇用””教育”があった。

まず、”雇用”では、永野参考人は、「労働法の保護の強化‐一般就労、就労支援を問わず‐」を強く訴えた。また、障害者優先調達推進法にも触れ、”入札”の問題性について、競合会社と太刀打ち出来ないという観点で、問題点を述べた。

 

男女別・地域別の雇用状況について、以前質問が出されていたが、厚生労働省は「調達時の企業への負担になるので、調査項目を増やすことはできない」と回答した。

 

 今回も委員から「体調を壊したら特例子会社を進められた人がいる。特例子会社の賃金はやはり低いのでは」といった特例子会社に関する意見が出た。これに対して同省は「一般就労で障害者を拒否する場合は問題であるが、特例子会社制度は必要」、「親会社と特例子会社の賃金格差の比較は、業務が異なるのでできない」と述べた。

 

 教育については、委員から「原則インクルーシブとすべき」という意見が強く出された。

 文部科学省は、通常学級に在籍している障害児の通学介助に関し「設置者、学校、本人・保護者の話し合いの上で、就学先も含め検討していくことが必要」とした。特別支援教育支援員の対象については、知的障害も対象としつつも「就学時相談において十分に把握した上、決定することが重要」と述べた。

 委員からは、「障害者手帳を所持していない発達障害者や難病患者も就学支援が必要」、「特別支援教育支援員で知的障害児を対象外とするのは、障害者権利条約や実施状況でも書かれている合理的配慮に反する」、という意見もあった。

今回と前回の議論をもとに事務局が「論点整理(たたき台)」をつくることになった。

 

(文:尾上(裕))



No.335 2015.6.4(木)

政府報告の作成はオープンで ―マッカラム氏―

障害者政策委員会(第21回)529

 

529日、第21回障害者政策委員会が開かれた。今回は、ロン・マッカラム氏(前国連障害者権利委員長)の講演があった。

 同氏は、権利委員会は災害と差別禁止に関する報告を、日本に対して特に期待するだろうと述べた。加えて、障害のある女性や子どもに関すること、そして教育についても報告されることが望まれるとした。

政府報告を作成する際は、オープンでやるべきだと強調。具体的にはオーストラリア等のように、インターネット等で公開することがよい、とした。NGOからのパラレルレポートの重要性を強調、「改善したことのみならず達成できなかったことも書くことが大切だ」と訴えていたのが印象的だった。

 

 後半は、ワーキングセッションで取り上げない分野に関する障害者基本計画の実施状況について議論。その分野は、保健医療、スポーツ・芸術、生活環境。

 委員からは、「厚生省の説明は医学的リハビリテーションに偏っている。権利条約では医学的のみではなく、総合的にリハビリを述べている」、「博物館などで視覚障害、盲ろう者の人に対しても、画一的に展示物に触らないでくださいというのは、権利条約や差別解消法に照らしてどうなのか」「鉄道会社は窓口を減らす、機械化する等の合理化を進めている。障害者の対応はどうなっているか」といった発言があった。

 次回の政策委員会は、629日(月)。

(文:尾上(裕))



No.334 2015.6.2(火)

                                  震災・原発・障害について議論が展開

第31回DPI日本会議全国集会in福島、開催される

 

 531日、福島県郡山市で31回目となるDPI日本会議の全国集会が開催され、全国から300名を超える人が集まった。

 

 午前中の全体会では、障害者権利条約をテーマに基調講演やシンポジウムが行われた。また、韓国DPIからパラレルレポートへの取り組みについての報告もあった。

 さらに、被災地発信のアピールも採択された。

 

 第二部の分科会では、地域生活、教育のほか、特別分科会として原発と優生思想、避難と防災の4つの分科会が開かれ、それぞれ熱心な議論が交わされた。

 原発と優生思想の分科会では、「反原発という立場に立つが、運動の中で“障害は怖い”という意識をあおりたてている」といった発言が多く出された。

 

 また、その前日にはDPI日本会議の総会も開かれ、事業報告とともに今年度の活動方針について報告があり、今年度の取組みの方向性が共有された。

 

(文:白井)

 

No.333 2015.5.25(月)

JD、権利条約パラレルレポートをめぐって政策会議

 

内閣府の障害者政策委員会では、この夏をめどに権利条約の政府報告書の原案となる考え方をまとめているが、報告は政府だけではなく、NGOの立場からも出せることになっており、日本ではJDF(日本障害フォーラム)を中心に進められる予定だが、その前の準備としてJD(日本障害者協議会)は、パラレルレポート(NGOとしての報告)をテーマに会議を行なった。

523日(土)の午後、戸山サンライズで約120人の参加者があった。今回はパラレルレポート(NGOとしての報告)の意義をまず広めようとするねらいもあった。

障害別、分野別の報告もされたが、キーワードとして挙げられたのは、「他の市民との平等」「自立生活とインクルーシブ」「合理的配慮」などであった。JDとしては検討委員会をつくり、今後も各団体の意見を反映させたいと考えている。

政策会議の前、同じ日、JDは総会を開催した。2015年度の事業計画などを採択したが、副代表として新しく薗部英夫氏(全国障害者問題研究会)が選ばれている。

(文:太田)

 

都合の悪いデータをのせてこその政府報告

522日、障害者政策委員会の「ワーキング・セッション3:インクルーシブ教育システム、雇用など」が開かれた。ワーキングセッションはテーマごとに4つ設置され、障害者権利条約の第1回政府報告に載せる分野の基本計画(第3次)の実施状況を集中的に議論するもの。議論は、各省庁が教育と雇用の現行制度について説明した後、行われた。

 教育に関して参考人からは、次のような意見があった。全国特別支援教育推進連盟は、文部科学省の施策を支持しつつ、教員の定数改善、教室不足の解消、個別の教育支援計画が機能してない現状を訴えた。発達障害の当事者の村上さんは「学校に通うための下準備がとても少ない」と述べ、発達障害の子どもが学校にいられるための配慮がまず必要だとした。発達障害の人のなかには、光や音、においに敏感な子どもがいるにもかかわらず、通常学級で配慮を申し出ると“わがままだ”として片付けられてしまうことが少なくないという。

 委員から、「資料に“子どもの状況に応じて学びの場を柔軟に変更する”と書いてあるが、どの段階で誰かどのようなプロセスで変更するのか」、「実施状況(案)には学校教育法施行令を改正したと書かれているが、それだけでは政府報告としては不十分。改正してどうなったかを分析する必要がある」、「通常学級における合理的配慮のデータがない」、「インクルーシブ教育であれば通学支援を予算化してもらいたい」といった発言があった。委員の意見で、とくに聞かれたのは、特別支援教育支援員に関して。「支援員は学校が長期休業になると収入がなくなる。継続的な雇用を」、「予算を地方一般財源ではなく文部科学省の予算でやるべき」、「発達障害の子ども以外も利用できるのか」等。

 

 雇用に関して、視覚障害当事者の参考人・田中さんは、民間企業や都道府県等の教育委員会では障害者の法定雇用率が達成できていないことや、採用後に障害をもった人の支援の重要性(リハビリ休暇等を創設)について述べた。また「特定子会社の制度を改正する際には、特例子会社が障害者を区別する道具として使われる(障害者を特例子会社のみに採用し親会社には一人もいない)事態に陥らないよう、親会社と特例子会社との人事交流をさせるなどの仕組みが必要」と訴えた。 

 委員からは、「職場定着率の定着とは、何をもってそう言うのか。考え方を教えてもらいたい」、「5年後や10年後の職場定着率のデータはないのか」、「特例子会社は障害者のみを雇うおかしな形態。権利条約を批准した現在、あり方が問われる可能性がある」、「親会社と比べた特例子会社の賃金のデータを出してもらいたい」、「男女別、地域別の雇用率を出してほしい」といった発言があった。

 

 委員からの省庁への質問には、65日(金)の次回ワーキンググループで文章にて回答することになった

(文:尾上(裕))

No.332 2015.4.24(金)

障害連、厚労省障害福祉課と意見交換

 

 421日(月)障害連は厚労省障害福祉課と意見交換した。残念ながら目新しい回答は引き出せなかった。

 生活施設における人権問題、65歳以降の介護問題、障害の範囲の問題、意思疎通支援の問題について、行った。どれについても「検討していきたい」の回答だった。

「生活施設では、ナースコールを押しても、トイレを1時間以上待たせるなど、日常的にひどい実態がある」ことを訴え、厚労省は「そういうことがないように『虐待未満』と言える問題についても、今後一層注意を払いたい」と答えた。

65歳以降の問題については、最近自治体に対し、「65歳に達したときにそれまでの生活を維持できるように」という事務連絡を出し、厚労省としても問題意識は持っているとした。一方サービスが引き下げられている現実もあり、それが大きな問題なのだ。

障害の範囲については、障害者基本法に沿って3年後の見直しの議論で検討中だとし、指定難病数も増やしている、とした。

意思疎通支援については、「人的な部分は、専門支援相談員等に対する研修などを強化したい」「機器的な部分は、検討したいが、難しい現実がある」とした。

当日厚労省からは課長補佐、係長など7名が対応し、障害連から関根代表をはじめ6名のメンバーが参加した。

 (文:太田)

 

丁寧なモニタリングを

―障害者政策委員会(第20回)―

 

 417日(金)、障害者政策委員会(第20回)が開かれた。政府は国連に対し、20162月に障害者権利条約の第1回モニタリング報告(政府報告)を提出しなければならない。政策委員会では、障害者基本計画の実施状況の監視を通じて、条約のモニタリングを行うことになっており、今年9月頃にかけて集中的に、第1回政府報告に載せる分野の基本計画(第3次)の実施状況を議論することになる。

 事務局は、特に議論を深めるべきテーマを次の4点に絞り、各テーマごとにワーキングセッションを開催することを提案した。(1)成年後見制度も含めた意思決定支援など、(2)精神障害者の地域移行の支援など、(3)インクルーシブ教育システム・雇用など、(4)情報アクセシビリティ。ワーキングセッションは12回開催される。5月中旬から6月にかけてセッションを行い、それぞれ「議論の整理(たたき台)」を作成し、7月と8月の政策委員会で意見交換する。セッションは、情報保障つきで公開制であることが確認された。

 議論の進め方について委員からは、「司法手続きに関することが抜けているのでは。司法機関のヒヤリングをしていただきたい」、「障害女性のような横断的な課題はどのように扱うのか」、「第1回政府報告では難しいかもしれないが、2回目・3回目では新たな視点からの性別・地域別の統計を載せる必要がある。来年の政府報告ではそれを統計の課題として述べることが大切」といった意見が出された。

 ワーキングセッションに関しては次のような発言があった。「4つのワーキンググループすべてで障害女性の意見が必ず入るようにしていただきたい」、「地域の障害者施策は、進捗に地域格差があるので丁寧に議論していくことが大切」、「地域移行の問題は精神障害だけではない。重症心身障害や重複障害のある人においても深刻」、「雇用と教育を一緒にやるのは難しいのではないか。一緒にするとしたら参考人の制限を緩和したり、セッション時間を長めにとっていただきたい」。

 次回の政策委員会は529日(金)、ロン・マッカラム氏(前国連障害者権利委員長)の基調講演がある。

(文:尾上(裕))



No.331 2015.4.9(木)

「条例、今は考えていない」

DPI東京行動委員会、都・人権部と話し合う

 

DPI東京は、48日(水)東京都に障害者差別禁止条例の制定を求めて、東京都総務局人権部と話し合いをもった。


 「現在都としては条例をつくるという話はなく、障害者差別について、差別解消法で行っていくのか、条例で行っていくのか、白紙の状況」と回答した。「皆さんの声を聞きながら、福祉保健局など他局に伝えたい」とも述べ、さらに「人権部としては、あらゆる差別の解消に向けた意識啓発に今後も努めていきたい」とした。

 

参加者からは「他の地域では条例を制定するところが多くなっているのに、なぜ東京ではできないのか」などの疑問や意見が次々とあがった。

なお要望項目は以下の通り。

1 条例策定を議論する組織を設け、その構成は各種の障害当事者等を過半数以上とし、その他様々な分野からも参加した、当事者性と多様性と差異を尊重した委員構成としてください。

また、本組織が、実態調査や事例収集、または委員会に入れなかった当事者・団体からの声を拾えるようなヒアリングを行うなど、きめ細やかな策定過程を経ること

2 条約の精神に基づいた理念を示すとともに。差別解消法を補完するよう、「差別の定義」、「女性と障害等の複合差別の禁止」などを盛り込むこと

3 差別を受けた人の相談を受け、相手方との調整を可能にする問題解決を図る組織を、障害当事者参加を前提に設置すること

4 この条例を検討する東京都の担当部署は、障害者差別全般が対象となることから、総務局人権部とし、他局と連携を図りながら、全庁をあげて行うこと

(文:太田)

 

3年後見直しで目指すものは骨格提言!

―障害福祉サービスの在り方に関する論点整理のためのWG(第9回)―

 

 48日、障害福祉サービスの在り方に関する論点整理のためのWG(第9回)が開催され、各作業チームでまとめられた論点整理案の報告などが行われた。

 

 作業チーム座長からの報告の中では、「そもそも3年後見直しで目指すものは何かという共通認識が必要」が示されたが、権利条約に則した政策や骨格提言の実現以外に何があるというのだろうか。

 

 他にも、よりユニバーサルな制度にしていくために障害と高齢をうまくつないでいくことが重要だといった、あたかも介護保険との統合を前提としているかのように受け止められる旨の報告もあり、多くの障害当事者が望む方向性とはかけ離れた論点整理が行われていることが改めて浮き彫りとなった。

 

 私たち抜きに私たちのことを決めさせないために、多くの障害当事者による監視がますます重要になっている。

 

次回のWG415日開催。

(文:白井)



No.330 2015.3.30(月)

 

しっかり見ていこう障害者政策委員会

―障害者基本計画の実施状況の検討始まる―

 

「障害者基本計画の実施状況を検討するには、分野が多すぎて、小委員会などをつくってそこで検討した方がよい」とする、意見が委員から出された。

327日(金)障害者政策委員会が久しぶりに開かれ、差別解消法の基本方針の閣議決定報告や、障害者基本計画の実施状況の検討のあり方について議題とされた。

障害者政策委員会の役割としては、障害者基本計画のモニタリングを行うことを通して、障害者権利条約の国内モニタリングも、行うということから、政府報告を出すにあたって重要な議論が始まった、といえる。

事務局から出された実施状況は、平成25年度の分で、10分野にわたり、分量も多かった。政府報告を出すことを念頭においたときに、「4月、5月、6月と集中的に議論をしていかなければならないだろう」と石川委員長は述べた。

DPIの佐藤委員は、「このまま数字のみを鵜呑みにしてしまうのは問題があり、例えばバリアフリー法では、乗降客3000人以上の駅を対象にしているので、地域格差の問題が見えてこない」と述べた。また松森委員は「雇用について、男女別の統計を出してほしい」と訴えた。

精神障害者の地域移行が進んでいない現状や、難病の問題についても出されていった。

今後の検討では、精神障害者や知的障害者からきちんとヒアリングすることとなった。

重点課題としては、精神障害者、高齢障害者、重複障害者などがあげられた。

どこまで中身を詰めた議論を進めていくか、注目される。小委員会をつくる、といった形式などについて、内閣府の中島審議官は、「今日出された意見を踏まえ、どういう形にするか、委員長と相談をし、皆さんにはかりたい」とした。私たちはしっかりと注視していく必要がある。

(文:太田)

 

もっと調査と当事者参画の議論を

 

327日(金)、3回目の意思疎通支援に関する検討作業チーム(※)が開かれた。今回は、これまでのワーキンググループおよび作業チームの委員の議論や、団体ヒヤリングをうけて、今後議論を深める必要がある事項を検討した。前回のヒヤリングでみられた、手話や要約筆記の情報保障はなかった。

 支援機器については、「開発のみに着目するのではなく、機器のセッティングなど導入後のフォローアップも重要」、「海外の機器も導入しやすくしてほしい」という意見があった。

 意思疎通支援事業に関しては、「現制度をアレンジしていくことは重要」、「各制度を弾力的に運用すべき。自治体によって要件が違っても、厚生労働省には怒らないで認めてもらいたい」といった制度の柔軟性を求める発言があった。ただ、別の委員は「いくつかの団体から、対象範囲のみを広げて、現制度を障害種別を超えて使えるようにしないでほしいという要望がきている」と報告した。この要望は前回のヒヤリングで、対象要件の緩和に関する意見が多かったことをうけてのことだ。委員からも「対象要件の緩和を訴えていた日本失語症協議会は、同時に失語症に特化した支援者養成も訴えていた。個別に支援者を養成していくことも必要」という意見が出された。

 何名かの委員から、この作業チームの議論の進め方に関する指摘が聞かれた。例えば「意思疎通支援事業の具体的な運用実績のデータが不足している」、「手話通訳者がどのくらい実際に働いているのか、地域の偏在はないか、ニーズに対応できているかといった調査結果がほしい」、「全国の現状が分かる調査がないと、ヒヤリングにおける各団体の要望が、団体独自のものか、共通のものか、わかりにくい」。

 議論のとりまとめは、委員長と事務局で行うことが一任された。作成した報告は、親部会のワーキンググループに報告する。 

 

※本作業チームの正式名

障害福祉サービスの在り方等に関する論点整理のためのワーキンググループ「手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方に関する論点整理のための作業チーム」

(文:尾上(裕))

 



No.329 2015.3.26(木)

“介護保険”、選択、連携などが出される

若い時からの障害者が65歳を過ぎた場合

 

「若い時からの障害者が65歳に達した場合、その障害特性から、そのまま介護保険に移行するのは問題だが、介護保険を選択できるようにしたり、障害と介護保険が連携することが求められる」というのが、この日の結論だったように思う。

325()、「高齢の障害者に対する支援の在り方に関する論点整理のための作業チーム」(3)が行われた。

議論では、「障害者についても介護予防が必要ではないか」「障害と高齢などの垣根を越えた地域拠点や、相談支援が必要」といった意見が出された。

これらの議論には、うなずけてしまう点もないわけではないが、権利条約でうたわれている地域社会での自立生活の実現、という観点から考えた時に、頭をかしげざるを得ない。障害の重い人たちが、重度訪問介護等のサービスを受けながら、社会参加など、いきいきした生活を送っている現実の姿は、多くの人に影響と自信を与え、これからの福祉社会のありようの示唆となっていることにも注目すべきである。

自立支援法違憲訴訟の基本合意や骨格提言の意味をもう一度問い返す時だ。それにしても、この作業チームには学識経験者が多く、障害者らしい人は見受けられなかった。「私たちのことが私たち抜きで」決められてしまうのか!!30年前にタイムスリップしてしまった錯覚に陥った。 

(文:太田)


No.328 2015.3.17(火)


多くの当事者の目を!

―第2回常時介護を要する障害者等に対する支援の在り方に関する論点整理のための作業チーム―

 

 39日(月)、2回目の「常時介護を要する障害者等に対する支援の在り方に関する論点整理のための作業チーム」が開催され、札幌市や諸外国で行われているパーソナルアシスタンス制度について札幌市からヒアリングを行った。

 

 ヒアリングをもとに論点整理に向けた意見交換が行われたが、気になったのは会場に長時間介護を要する(と思われる)障害当事者が見当たらなかったことだ。多くの当事者が目を向けているのだということを行動で示すことが、より当事者の視点に立った議論へとつながっていくのではないだろうか。

 

(文:白井)

積極的な議論を!

―第3回障害者総合支援法対象疾病検討会―

 

 39日(月)、第3回障害者総合支援法対象疾病検討会が開催され、指定難病検討委員会で指定難病の候補に挙がっている疾病をそのまま総合支援法の対象疾病案とする事務局提案が提示された。

 

 この日も委員からは事実確認の質問が1つあった程度で、何ら議論らしい議論が交わされないまま事務局案が了承される運びとなり、40分も経たずして閉会となった。次回は積極的な議論を期待したいが・・・。

 

(文:白井)

 

意思疎通支援事業の

対象範囲や利用目的の拡大を!

 

312日(木)、「障害福祉サービスの在り方等に関する論点整理のためのワーキンググループ『手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方に関する論点整理のための作業チーム』(第2回)」が開かれた。今回は、5団体からヒヤリングを行った。

 

 日本盲人会連合は、「500字中25字(5%)も点訳、音訳にミスがあれば、視覚障害者にとって、とくに専門書を読む場合は内容理解に大きく左右する」とし、点訳者・音訳者を専門職として位置づける必要性を訴えた。また、「ディジー(DAISY、普通の印刷物を読むことが困難な人々のためのデジタル録音図書)は視覚障害者のみならず発達障害者などにおいても有効。ディジー制作者の養成を意思疎通支援事業に組み入れてほしい」と述べた。

 全日本ろうあ連盟は、「手話通訳士の養成には時間がかかる。大学など高等教育機関等での手話通訳士養成が行えるようにしてほしい」、「これからは、合理的配慮に基づく意思疎通支援の在り方を十分検討していくことが必要である」とした。

 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会は、「意思疎通支援事業の対象範囲や利用目的に対する制限は原則的に設けるべきではない」、「意思疎通支援の中身を技術の進化に合わせて、合理的配慮として個別に行うものと、環境整備として不特定多数に行うものに整理して、進めていくことが大切」と述べた。

 全国盲ろう者協会は、「盲ろう者は人数が少なく、必要な支援の程度は非常に多様であり、意思疎通支援の制度に関しては画一的に議論すべきでない」、「ある人は常時介護が必要で、重度訪問介護に「盲ろう者のコミュニケーション支援(通訳)」を加えたかたちにしたほうが良い場合もある」とし、意思疎通支援事業の個別給付化に関し丁寧な議論を要望した。

 日本失語症協議会は、「各地の意思疎通支援事業は、対象範囲が狭く、失語症者は利用できない」、「一部の自治体では、「会話パートナー」のような失語症者に対する意思疎通支援事業を行っているが、全国レベルの支援はみられない」と現状を訴えた。また、作業チームに対し、当事者団体の参加がないことを「遺憾」とした。

(文:尾上(裕))

 

このままでいいのか!障害福祉サービスの議論

 

今日も当事者の傍聴が少なかった。骨格提言の実現をめざし、3年後の見直しの議論が厚労省内で進んでいるが、議論は、「持続可能な制度」という言葉が飛び交うなど、骨格提言とは程遠いものとなりつつある。

317日(火)「障害福祉サービスの在り方に関する論点整理のためのWG(第7回)」が行われた。就労支援や精神障害者施策、障害児支援、その他のサービスについて議論がされたが、改革の具体的な方向性は示されなかった。

今こそ障害当事者が注目し、監視していくことが強く求められている。

(文:太田)



No.327 2015.3.10(火)

入院はいやだ

―病棟転換居住系施設問題 院内集会パート3

 

 33日、病棟転換型居住系施設について考える会主催「病棟転換居住系施設について考える院内集会part3」が行われ、衆議院第一議員会館に250名を超える参加者が集まった。

 

 杏林大学教授の長谷川利夫氏による基調講演や障害者政策委員会委員の上野秀樹氏による特別報告のほか、リレートークなどがあった。

 

 リレートークの中では入院経験のある当事者からの「入院はいやだ」という発言もあり、もっとも大切にしなければならないのは当事者の声であるということを再確認した。                     (文:白井)

 

IPC基準で日本のバリアフリーを進めよう!

―東京2020オリパラ学習会―

 

 34日、DPIと脊損連合の共催による学習会、「IPCアクセシビリティガイドから見た日本の競技施設」が行われ、前日の院内集会に続いて250名を超える参加者が議員会館に集まった。

 

 東洋大学教授の川内美彦氏の講演やDPI日本会議バリアフリー部会による調査報告から、アメリカの競技施設などと比べて立ち遅れている日本の現状が示され、東京オリンピック・パラリンピックを契機としたバリアフリーの一層の推進に向けた取り組みが重要であることが確認された。

与野党から数多くの国会議員も会場にかけつけた。

(文:白井)



No.326 2015.2.26(木)

差別解消法基本方針 閣議決定

 

 224日、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律に基づく、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針が閣議決定された。

 この基本方針は、不当な差別的取扱い及び合理的配慮の不提供を差別と規定する等、画期的な内容をもつ。

 一方、課題としては、差別解消に関する相談及び紛争の防止等のための体制を、既存の機関等の活用・充実を図ることとされ、実行の仕組みは各自治体に丸投げしていることで、実効性が問われる。

                                                                                                                                

 差別解消法を活かしていくために、今後、対応要領・対応指針の作成過程や、自分が住むところの自治体の条例づくりにしっかり関わることが重要だ。そして何より大切なのが、自分が差別にあった場合に声を上げて解決しようとすることだ。

(文:尾上(裕))

 

基本方針の検討が始まるが・・・課題続々

―第36回難病対策委員会―

 

 2015217日、12か月ぶりに第36回難病対策委員会が港区芝の労働委員会会館(7階)で行われた。この日の委員会は、難病法施行後の制度の実施状況について意見交換が行われた。また、この間ずっと策定されないままとなっていた基本方針案の検討が進められ、患者団体からヒアリングも実施された。

 

制度の実施状況についての意見交換では、現在、指定難病の第二次実施分の検討が行われている指定難病検討委員会の進め方について、当事者団体の代表や医師の委員から多くの意見が出された。

特に多く意見が出ていたのは、指定難病の選定にあたって厚労省が公開した検討対象となる疾病の候補リストに関するものであった。リストに挙がった疾病の中にはそもそも指定難病の要件を明らかに満たしていないような疾患等も多く見受けられ、どのような基準や考え方でリストアップされたのかという疑問の声が相次いだ。

 

厚労省からは、これまで難病対策の中で研究対象とされた疾患や小児慢性特定疾患の他、検討対象として学会等から情報が得られた疾患等を合わせた所、610疾病のリストとなったとの説明があったが、委員からは「もう少しきちんと整理した上で出すべきではないか」といった指摘がなされた。

 

 また、難病法第4条に規定されている基本方針の策定に向けた患者団体のヒアリングでは、法施行後の課題として、原則医療費助成の対象外となる軽症患者の研究データ登録の整備が進んでいない問題や指定難病の診断を行うことのできる指定医や指定医療機関の整備の遅れについての指摘があった。

 

 難病対策委員会は今後も、基本方針の各項目について同様のヒアリングを行いながら、夏を目途に委員会としてのとりまとめを行うというスケジュールが示されており、法施行後の実態に即した基本方針の策定が期待される。

 

(文:白井)