ボーイズ・ドント・クライ   1999年・アメリカ
出演: ヒラリー・スワンク/クロエ・セビニー/ピーター・サースガード
監督: キンバリー・ピアース
 
 

 競艇の安藤さんが男性として選手登録したニュースで、性同一性障害という言葉を知った方も多いのではないでしょうか。
 女性として生まれたが、その体つきに違和感を覚え、男性の格好をして日常を過ごしていたという、実際に起こった事件をもとにした映画。
 その難しい役を演じたのは女性のヒラリー・スワンク。第72回アカデミー主演女優賞を受賞している。小柄ではあるが、いわれなければ男性でも通ってしまいそうな外見だ。

 物語は1993年。ブランドンは地元を飛び出して男性として他の地で暮らすことにした。そこで知り合ったラナと恋に落ちる。ラナの友人たちとも仲良くなるが、誰も女だとは気づいていなかった。
 ところが、女性ではないかと疑われ初めてから、男友達たちは服を脱がせるなどして真相を突き止めようとする。ラナだけが理解者であったが……。

 まだ性同一性障害という言葉も知られておらず、周囲から理解を得られなくて苦しむブランドン。ゲイのいとこにも「お前はレズだと認めればいいんだ。男の格好なんかするな」とまったくわかってもらえない。
 移り住んだ土地で男たちから受けた仕打ちは悪質どころか、異常そのもの。単なる興味だったのか、差別だったのか、日本人はそこまで過激にならないんじゃないかとも思うが、男の格好をした女だってことで暴行を受ける対象となってしまうことは、短いスカートをはいていたからレイプしたとほざくのと同じこと。
 とにかく、結末はショッキングだ。

 ラナ役のクロエ・セビニーは露出する映画が多いらしい。『キッズ』では処女喪失でいきなりHIVに感染した女の子、『ウーマン・ラブ・ウーマン』では男装しているレズビアンの役をやっている。

ラブストーリー度 
残酷度 


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