ニンテンドウ64ゼルダの伝説 時のオカリナ
LEGEND OF ZELDA
(1998年11月21日発売 任天堂)

★アクションアドベンチャー

■□時を超えて□■
 SFCの「神々のトライフォース」ではゼルダ姫の助けをテレパシーで受け取り、救出に向かったリンクであったが、今回のリンクは不穏な予知夢で目が覚める。ハイラル城を馬に乗って抜け出す少女はあとになってゼルダとわかるが、これがやがて現実のものとなっていくのだ。
 リンクはコキリ族の棲む森にいるが、彼だけ妖精がついていなかった。デクの樹さまに呼び出され、ナビィという妖精を友にし、デクの樹に巣くう魔物を退治する。

 ナビィは直接の戦力とはならないが、たまに呼びかけてきて冒険のヒントをくれたりする。また、敵の弱点も教えてくれる。
 妖精といっても光りの玉に羽が生えたような姿をしていて、リンクの周りをふわふわしている。とくに注目して欲しい場所があればそこへと飛んでいき、緑色になって注目を促してくれるので、たまにはナビィの動きも見てやるといい。

 幼いリンクにはマスターソードは扱えず、7年間眠りについてガノンを倒すことになる。時の神殿ではマスターソードをまた台座に戻せば過去へと戻れるようになっている。
 子供のころ植えたマメが木になっているなど、時間の変化も見られるイベントもある。

■□3Dゲームへ□■
 ゼルダシリーズ初の3Dである。ハイラルの城下町など特定の場所をのぞいて視点を自由に変えられ、360度見渡せる。基本的にはカメラアングルはリンクの後ろで、リンクが見ている物をプレイヤーが見ているという感覚になる。
 敵もぐるぐると動いているので、便利なのがZ注目だ。Zボタンを押して敵を注目したら、そのままボタンを押し続けていれば敵が動いても見失うことなく、リンクは常に敵の正面を向いている。

 Rボタンを押したら盾を構え、Bボタンを押したら剣を振る。盾を構えている時はBボタンで剣が使えないが、Aボタンを押すとジャンプ切りをするので、守備を固めてすぐに反撃したい時に使うと良い。
 剣や盾と同様に、弓やフックショットを使う時もZボタンの併用が可能で、ほとんどの場合、照準が合うので攻撃があたりやすくなる。

 アクションボタンもよりわかりやすくなって、はなす、チェック、ひらく、おす、もつなど、その行動が出来る場所まで来ると画面に表示される。崖を渡る時はジャンプなどと文字は表示されず、その方向へスティックレバーを動かすだけで、自動でジャンプして渡る。

 ニワトリをつかんだまま高いところから飛び降りると、少しだけふわふわと空を飛べる。フックショットは木や屋根、金網などに引っかけるとそこまで移動が可能だ。また、水の中に深く潜れるようにもなった。

■□ダンジョンの仕掛け□■
 2Dから3Dになるだけでずいぶんと印象が違うゲームになる。たとえば、ゼルダでは恒例の、燭台に火を灯すことだとか、それが3Dになるとオブジェのように同化して一瞬どうしたらいいのか迷う場面にも出くわす。遠隔からクリスタルのスイッチをおすとか、フックショットの使用もそうである。
 だけど、ただの印象だけじゃなくて、仕掛けが多彩で、ダンジョンの構造も凝っているので、ファンがゼルダ史上最高峰といっているのもうなずける。

 棒の先に火を付けて蜘蛛の巣を焼き払ったり、上の階層から足場となるブロックを落としてきたり、ねじれた部屋の向きを変えて道を切り開いたり、太陽光をミラーシールドで反射させたりと、ボスもなかなか強者だが、ダンジョンそのものが敵なのだ。

■□オカリナ□■
 初代ゼルダにも笛があって、ダンジョンへの入り口へワープしたり、仕掛けを解く時にも使われたが、本作ではオカリナとなってバージョンアップした。
 ソフトと説明書の他に、厚紙の簡易操作表が同梱されているが、これの裏側に覚えたオカリナの楽曲を記録しておけるようになっていた。もちろん、ゲームのアイテム画面でも確認できるが、結構オカリナを使う頻度が多いので、紙に書いておいた方が便利だ。
 AボタンとCボタン4つで演奏する。

 たとえば、王家の紋章であるトライフォースが描かれている場所では、オカリナを構え、ゼルダの子守歌を吹くと道が開けるといったことが起こる。
 だいたいそのような場所ではナビィが緑色になってその場所に何かがあることを示してくれる。「ヘイ!」などと呼びかけないこともあるので、注意して見る必要があるが、終盤になればコツがつかめてくる。

 足の踏み台が欲しいなと思うようなところでは時の歌を吹けばブロックが現れたり、フックショットでないと渡れないような場所にはかかしの歌でかかしを呼び出したりする。
 ダンジョンだけではなくて、砂漠の干上がったオアシスで嵐の歌を吹くとか、なにが起こるのかわからず太陽の歌吹くと妖精が現れるとか、とりあえず、覚えている曲を吹いてみるといい。

 そのほかは、愛馬のエポナを呼び寄せたり、神殿へのワープの曲だったり、全部で12曲ある。
 ただ一カ所、大工救出イベントで訪れるゲルドの砦内の盗賊のアジトで、煮えたぎる釜の横にナビィが反応する場所があって、その近くの壁に飾りがかかっているのだが、これはどうしていいのかわからない……。

■□大妖精と賢者□■
 コキリ族には1人1人に小さな妖精が付いているが、ハイラルにあるいくつかの泉には大妖精がいる。そこでは魔法を教えてくれたり、守備力を高めたりしてくれる。呼び出すにはオカリナでゼルダの子守歌を吹く。

 ガノンを倒すために6人の賢者を目覚めさせなくてはならない。「神々のトライフォース」でいうところの封印戦争がこの「時のオカリナ」といわれている。賢者はリンクが今まで会った人たちが主で、賢者の間ということろに集まり、それぞれの模様が描かれたメダルをくれる。
「トワイライトプリンセス」にも賢者が出てくるが、これらの紋章を持つ者たちなので、やはり繋がりはあるだろう。

■□わらしべイベント□■
 ゲームボーイの「夢を見る島」でもあった、物々交換をしていって最終的には役立つアイテムが手にはいるというイベント。
 子供時代と大人時代のイベントに分かれ、サブイベントであるが、最後まで到達するのは結構難しいと思う。子供時代はお面を借りて行き、大人時代はいろんなアイテムに物々交換していく。時間制限付きのイベントもある。

 そのほかには、ゲーム全般を通して集めていく黄金のスタルチュラ。ある場所で欲している人がいるので集めるとそれに応じてアイテムをくれる。お化けのビッグポウを倒して魂をビンに詰めてもっていくとか、釣りをするとか、本編と関係ない遊び要素もたくさんある。

 振動パック対応で、釣りで魚が食らいついた時や、敵から攻撃を受けた時に振動が走る。もだえ石というアイテムを持っていれば、隠し穴に反応するので爆弾をセットするなどして見つけることが出来る。

 2Dから3Dへというだけでなく、全体として劇的に変化した作品であった。

※このゲームはWiiのバーチャルコンソールでダウンロードできます。
 バーチャルコンソールタイトル一覧はこちら



リンク集
任天堂 任天堂のオフィシャルサイト。Wii、ニンテンドーDSの情報もここから。
ゼルデンストライクス ゼル伝全般の攻略系サイト

シリーズ総評
FC ゼルダ1 SFC 神々のトライフォース N64 時のオカリナ * ムジュラの仮面
GB 夢をみる島 * ふしぎの木の実-大地の章 * ふしぎの木の実-時空の章 GBA ふしぎのぼうし
GC 風のタクト Wii トワイライトプリンセス


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