HOME > TRPGリプレイ > ソード・ワールドRPGリプレイ 詩人の竪琴

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 ここは大都市オランにある冒険者の宿『踊る黒猫亭』。
 時刻はお昼過ぎ。
 腕に覚えのある先輩冒険者たちは三々五々依頼を手に旅立つか、休暇を謳歌している。



 しかし、このパーティは実力に見合う依頼もみつからず、食後の時間をもてあましていた。
シーラ: 昼飯時のピークも過ぎて、すいてきたころかな?

フォレスト: ヒマなら普通に猫の生態でも調べていよう。ほーらにゃんこ、ねこじゃらしだよー。

GM/猫: 「ニャッ! ニャッ!」 猫パンチ猫キック。

フォレスト: ニャッニャッ! 回避アクロバットよけ!

レフレーム: 「ふう……我々のような腕利きがゴキブリ退治など、受けられるはずもないですな」

シーラ: 「かといって、あたし達の腕では、まだドラゴン退治はうけられないし」

 ヒマをもてあましているパーティ、そのメンバーは……。

 フォレスト・フェアクラフト

 ハーフエルフの魔法使い。
 ソーサラーLv.2 セージLv.2 / 22才・男

 商家の人間の両親の間に生まれたため、幼いころから賢者の学院に入れられ育った。

 レフレーム・サー(レフ)

 エルフの精霊使い。
 シャーマンLv.2 シーフLv.1 レンジャーLv.1 セージLv.1 / 220才・男

 エルフとはいえ冒険者としては年寄りの部類? 久しぶりに森から出てきたところ、シーラとパーティを組むことに。

 シーラ・ランカード

 人間の神官戦士。
 プリーストLv.2 ファイターLv.2 / 16才・女

 ファリス神殿にひきとられ育った神官。いじめられていたフォレストを助けに入り、パーティに加えた。

 以上、3名。
GM/親父さん: 「ふむ……依頼がないのかね?」

フォレスト: 「ないみたいですねえ」

シーラ: 「何かお仕事……おっと、あたし達の力を必要としている人は、どこかにいませんか?」

GM/親父さん: (パーティをグルッと見回して) 「ふむ、ま、いいかな。だったら、一つ依頼があるんだが頼まれてくれるか? なぁに。今度の仕事は本当に簡単な依頼さ」

レフレーム: 「親父、また何か変な仕事を持ってきたんじゃないだろうな? この前みたいに、羊を追い掛け回す仕事とかは勘弁してくれよ」

GM/親父さん: (肩を竦める)

フォレスト: 「どんな仕事ですか〜? レポートにできそうなものだといいな」

シーラ: ああ、フォレストは賢者の学院生だったよね?

フォレスト: そうそう。たぶん通いじゃなくて住み込み、かな? 寮とかあるのかな。

シーラ: 「いいレポートのネタが見つかるといいわね」 寮といえば、フォレストとレフレームはどこに住んでるの?

フォレスト: 家じゃないよ、少なくとも。だから寮があれば学院の寮かな。

シーラ: 納得。

レフレーム: 俺はここ。

シーラ: 宿屋に下宿なのね。シーラは、ファリス神殿の寄宿舎だと思う。

GM: 冒険者の宿なのに、泊まってるのはレフだけか(笑)。

フォレスト: でも学院より羽がのばせるからよく来ている(笑)。

シーラ: 同じく。神殿より羽が伸ばせるので通いつめている。

GM/親父さん: 「まぁ、受ける・受けないはおまえたちの自由だ。といっても受けるなら、なるべく急いでくれたほうが良いな」

レフレーム: 「なあ親父、先に内容を話せ。話はそれからだ」

GM/親父さん: 「貼り紙を読んでから言えよ。ちゃんと示しただろうが(苦笑)」

レフレーム: 「なぜ私がその汚い字を読まねばならんのだ?」

シーラ: 張り紙に書いてある内容を読んでみます。これ共通語で書いてあるよね?

フォレスト: だいじょうぶ、ハイエンシェントでも読んでみせるよ。読むよー。

GM: 『とある物を取ってきて欲しい。詳細は面談にて。住所は……』と書かれている。

シーラ: 「とある物って……(汗)」

フォレスト: 「……お使いみたいだ」 それで、住所に心当たりは?

GM: 確かにレフレームの言うとおりそれは汚い字だ。フォレストも、拙い字をそれなりに苦労して読み上げる。

シーラ: どんなヤツが書いたんだろ?

フォレスト: なんの、学院で汚い字なんて見慣れてる(涙)。読むよ。

GM: 住所はオランの市民住宅地のあたり。中流〜上流に届くかどうかって人が住んでいる辺りだね。

シーラ: なら、貰いっぱぐれはなさそうだな。

フォレスト: 「依頼人の名前は?」

GM/親父さん: 「ファルミア・アスタネートさんと言う。年齢は16,7歳ほど。身なりも良さそうだったし、感じの良い人だったな」

シーラ: 「男の方?」

GM/親父さん: 「いや、女性だったな」

レフレーム: 「うーん、そこはかとなく嫌な予感はするんだが……」

フォレスト: 「その人の家へいけばいいんだね? 親父さん」

GM/親父さん: 「そうなる。詳しい話はそこで聞いてくれ」

シーラ: 「張り紙にかけないような探し物なのかしら? 話だけでも聞いてみましょうか」

GM: さて、ここでファルミアという名について聞き覚えがあるかどうか、判定と参りましょうか。

シーラ: 了解。

フォレスト: 知力?

GM: みなさん、バード技能は持ってませんね? 冒険者技能LV+知力ボーナスを基準値に判定をどうぞ。

シーラ: (ころころ)15。

レフレーム: (ころころ)14。

フォレスト: (ころころ)9。

GM: フォレスト以外はみんな耳に聞いたことがある。盲目の天才詩人ファルミア。去年のオラン楽器演奏大会の優勝者でもある少女だ。

レフレーム: 「……こいつは驚いたな」

フォレスト: 「?」

レフレーム: 「ああ、この依頼人はな……」 かくかくしかじか。

シーラ: 「去年の音楽大会の優勝者よ、フォレスト」

フォレスト: 「へえ〜。すごいねー」

GM: 今年も同様に楽器演奏大会が5日後に迫っている。それと何か関係があるのかもしれない。

GM/親父さん: 「あまり大事にしたくない理由が分かったか?(ニヤッ) まぁ、そういうわけだ」

シーラ: 「わかりました。お受けしましょう!」

フォレスト: 「? 大事にしたくない? ふーん」 わかったようなわかってないようなかんじ(笑)。

GM: では、宿を出てファルミア宅に向かうのかな?

シーラ: それでいいですか?

フォレスト: いいよ、行こう。

レフレーム: ま、とりあえず、向かうかな。盲目の天才詩人の顔を拝むのも悪くない。

シーラ: でも、離れていった彼のハートを取り戻して、なんていう依頼だったらどうしよう。それはファリスの範疇外だ。

GM: さて、どうかな?(笑)

フォレスト: うへ(笑)。

レフレーム: 冒険者に頼むんなら「強引にここにつれて来い」って言う依頼だな(笑)。

 なんて言いつつ、3人は依頼人の家へとでかけた。
 宿を出て表通りに向かう。
 すると、通りは人に埋め尽くされていた……とはいわないまでも、かなりの混雑だった。
シーラ: いつもこんな感じなの?

GM: いや、大都市オランといえどいつもこんな感じではない。恐らく件の祭りに関係あるんじゃないかな?

フォレスト: 「げっ、混んでる。人ごみはいやだな〜、脇からいかない?」

シーラ: 「そうね」 裏道とか通れます?

GM: 市民住宅地に通じるような裏道? どんなのだ(笑)。

レフレーム: 「祭りのことについて何かわかるかも知れんな、このまま進んでみてもいいかも知れん」

シーラ: うーむ……人ごみはイヤだというフォレストの気持ちも解るが、レフの提案もすてがたいな。

GM: まぁ、オランには下水道が走っているから地理に詳しければそこを通ってその側道を伝って移動できるけど?

フォレスト: 下水道はもっといやです。

GM: だろうね。

シーラ: そらそうだ。しかも会う依頼人は、中、上流階級の人間だろ? 下水道なんか通っていったらあんた……。

フォレスト: 「いいよもう、諦めていこう」 姉さんの服の裾でもつかんでおこう(笑)。

シーラ: 「迷子にならないようにね」

フォレスト: 「うん」 しっかり(笑)。

 姉さんなんて言っているが、実はフォレストのほうがシーラより年上。
 だがハーフエルフという生まれ上、同年の人間よりは若く見えるうえ、初めて出会ったのが「石を投げられていじめられていたところ」だったシーラは、すっかり彼を『弟分』として見ているのである。

 フォレストはこの勘違いを面白がって『姉さん』と呼んでいる。
 バレたらメイスでしばかれるだろう。
レフレーム: 「んじゃ、いきますか」

シーラ: 「あんたもよ、寄り道しないでね!」

GM: はいはい。では君たちは諦めて進みます。確かにお祭りムードと言った感じで規模も大きく、外部からの人間もやってきたりしているようです。

シーラ: なんかわくわくしますねえ。

フォレスト: 好奇心は強いのでキョロキョロする。裾は離さないようにするけど(笑)。

GM: そんな様子を見ながら進んでいると……。

GM/???: 「ひゃああああああっ!?」

シーラ: 悲鳴?

GM: ――ゴロゴロ… ゴロゴロ…

シーラ: 雷?

GM/???: 「待って! 待ってぇ! あ、また零れたぁ!?」

GM: 目を向ければ、15〜6歳くらいの一人の少女が買い物袋から零れたものを必死に追いかけている様子が見て取れる。

シーラ: 果物かなにかかな?

フォレスト: 「なーんだ。拾ってあげようよ」 拾いにいくよ。

GM: 果物類が多いね。

シーラ: 同じく。拾います。

フォレスト: 「シーラよりたくさん拾う!(笑)」 バババババババ ←絶賛拾い集め中

レフレーム: では手伝おう。

シーラ: 3人で拾えばスグよね。

フォレスト: 拾えたら渡そう。



 3人の助けで、なんとか少女は買い物袋を纏めなおした。



GM/???: 「ふぅ……助かったわ、ありがとう」

シーラ: 「気をつけてね」

フォレスト: 「もうちょっとここ縛ったら?」 と荷物をまとめなおしてあげよう。

GM/レーナ: 「うん、ありがとう。あなたたち、冒険者よね?」

レフレーム: ぶ(笑)。

フォレスト: ぶっ(笑)。あ、いや、いやいや(プレイヤー爆笑中)。

GM/レーナ: 「私の名前はレーナ。今はちょっと立て込んでるけど、改めてお礼したいから名前と宿、教えてくれない?」

シーラ: 「気にしなくてもいいわよ」 荷物はどのぐらいの量?

GM: 荷物? シーラが一抱えできるほどかな?

レフレーム: もうだめだ、姿が固定されてしまった(笑)。

GM: え? な、なんで?

フォレスト: あははははははは(笑)。いや、あのね、



 レーナというのは、プレイヤー二人の友達のハンドルネームなのです。



シーラ: 納得。

レフレーム: えーとほれ、以前一緒に遊んだ人にレーナっていたからさ(笑)。

フォレスト: 全身まっピンクの(笑)。

GM: おおう、そういえば。 ←1度一緒にセッションをしている

シーラ: てことは、今買い物袋を抱えているのも、全身まっぴんくのおねいさんか(笑)。

GM: まぁ、ピンクのフリフリくらいでとどめておいて(笑)。

フォレスト: うぷぷぷぷ(笑)。まあ、レーナんならこぼしそうだ。「お礼なんていいよ。気をつけてね」

GM/レーナ: 「ん? 私の顔に何か付いてる?」

フォレスト: 「いや、知ってる人にそっくりだっただけ」 と返しておこう(笑)。

 というわけで、NPCレーナの姿形はできあがりました(笑)。
まっピンクのレーナ






大航海時代Online
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シーラ: 「お家はどちら? 方向が同じなら途中まで手伝いましょうか?」

GM/レーナ: 「あ、うん。それじゃお願いして良いかな? 場所は……」 と、なんと君たちの目的地と同じ場所を告げます。

フォレスト: 「あれ? 私たちこれからそこに伺うところだったんだよ」

シーラ: 「荷物を手伝うから、案内をお願いしていいかしら?」

GM/レーナ: 「え、ホント? うん、私でよければ喜んで!」 こっちこっちと先導してくれる。

シーラ: 買い物袋を抱えてついてゆきます

フォレスト: じゃあ残りの荷物も。

レフレーム: 「使用人なのか?」

GM/レーナ: 「使用人じゃないよ、友達。まぁ、身の回りのお世話はしてるけどね(苦笑)。でも、良かったぁ。私に黙って依頼出したって聞いた時は心配してたけど、良い人たちみたいで」

フォレスト: 「あれ、知ってるんだ。依頼のこと」

GM/レーナ: 「うん。聞いたらあっさり教えてくれたしね」

GM: 終始こんな調子でよく喋る彼女に付き合わされながら、君たちは屋敷に辿り着いた。

GM/レーナ: 「ただいま〜! さ、あがってあがって」

シーラ: 「ごめんください、踊る黒猫亭のご依頼書を拝見したものですが」

フォレスト: 「お邪魔します」

GM/???: 「は〜い……(パタパタ)……レーナ? 他に誰かいらっしゃるの?」 現れた少女は首を傾げる。

GM/レーナ: 「うん。ファルの依頼を受けてくれた冒険者さんだよ」

シーラ: 「アスタネートさんですね?」

フォレスト: 「はじめまして」

レフレーム: 「貴方が……依頼人ですか?」

シーラ: 「はじめまして。ファリス神殿の神官。シーラ・ランカードと申します」

GM/ファルミナ(以下ファル): 「あ、はい。本日はわざわざ」 得心がいったという笑顔でお辞儀してくる。「こちらへどうぞ」 と、応接室に通すよ。

シーラ: (かなり広いお家のようね……二人だけで住んでるってことはないよね?)

GM: レーナが淹れてくれた紅茶のカップを両手で持ちながら、依頼人はニコニコしている。

GM/ファル: 「えぇと……どこからお話すればよいか……」

フォレスト: 自己紹介して、依頼の内容を聞こう。「まず、持ってくるものっていうのはなんですか?」

レフレーム: 「フォレスト、まあ話を聞こう」

フォレスト: じゃあお茶をずずっと(笑)。

GM/ファル: 「あ、はい。その……楽器なんです。どんな楽器かはまだ分からないのですけど」

GM: レーナはケーキを切って、君たちに差し出して、そしてファルの隣に腰掛ける。

フォレスト: 「楽器って? お祭りに使うんですか?」

GM/レーナ: 「あ、大会のことは知ってるんだね? なら、話は早いかな」

シーラ: (依頼人さん、こんなにニコニコしてて。切羽詰ってるわけではなさそうだけど?)

GM/ファル: 「はい、音楽を芸術の神に捧げるお祭りなのですが、それには歌だけではなく、演奏の腕も問われるのです」

シーラ: 「それで、貴方の技術にふさわしい名器を、探している、と?」

レフレーム: 「よくわからないというのが……(もぐもぐ)……気になりますね。いったいどこでその楽器の存在を……(むぐむぐ)……知ったのです?」

フォレスト: 行儀わるいなー(笑)。

GM: ケーキは結構美味しかったりする(笑)。

GM/レーナ: 「知ったというのは、ちょっと違うかな? 注文しておいた品を持って来て欲しいだけだから」 (もぐもぐ)

シーラ: 「注文? 工房かどこかに?」

GM/ファル: 「はい。アルフに――あ、アルフというのはティアという村に住んでいる職人さんなのですけど」

フォレスト: 「どうして届けてもらわないの?」

シーラ: 「ずいぶんサービスの悪い工房ですのね?」

GM/レーナ: 「それがおかしなことに、いつもはどうやってか勝手に届けるのに、今回は遅くてね……」 (むぐむぐ)

GM/ファル: 「きっと、難航しているのだわ。彼は自分の仕事に妥協しない人だから」 やんわりレーナを嗜めてる。

レフレーム: 「あまり開催まで時間もないし……(ぱくぱく)……出来るだけ早く確認したほうがよさそうだな……」

フォレスト: 「そうそう、そう思うよ。ファルさんがいくら上手でも、練習しなくちゃいけないよね」

GM/レーナ: 「あぁ、それは心配しなくても大丈夫だよ」

GM/ファル: 「彼は、いつも凄く私に扱い易い楽器を出してくれるので練習の時間はそれほどいりません。合わせるだけで」 と、笑顔が増したようだ。

フォレスト: 「すっごいね」 まあでもちょっと安心。

GM/レーナ: 「あ、おかわりいる?」

シーラ: 「そんな……おかまいなく」

フォレスト: 「あ、おいしいから私も貰っていい?」

レフレーム: 「ぜひ(満面の笑みで)」

フォレスト: 「いらだきまーす♪」

レフレーム: 「フォレスト、嬉しいのはわかるが、舌かむな」

フォレスト: 学院じゃこんなの食べられないもんね、がつがつ。

GM/レーナ: 「おっけ。そこまで気に入ってくれると嬉しいな♪」 そう言って奥へと戻っていく。
 レーナが去った後、ファルがポツリと呟くね。

GM/ファル: 「私……こうしていられるのも、大勢の人に支えられているおかげなんです」

フォレスト: 「うん。レーナさんとかね」 (もぐもぐ)

GM/ファル: 嬉しそうにフォレストの言葉に頷きつつ、「彼女、とっても腕の良いお菓子職人なんです。その気になればお店も出せるくらいの。それなのに、こうして私の世話をしてくれますし」

シーラ: 「人はみな、支えあって生きているものです」

GM/ファル: 「それに、アルフだって……(頬を染めて) ですから、その、楽器を受け取るついでに彼の様子もそれとなく確認してきていただけませんか?」

シーラ: 「たしかに、本番5日前なのに、連絡もないのは心配ですね。わかりました」

フォレスト: 「はい。アルフさんの様子もね」 (もぐ。)

レフレーム: 「まあ、人間お互い様だからな。自分が支えられてると同時に、誰かを支えているものさ」

GM/レーナ: 「(パタパタ)はい、おまたせ〜」

フォレスト: 「ありがとう〜」 心底おいしそうに食べよう(笑)。

シーラ: 「わざわざ、ご丁寧にすみません」

GM/ファル: 「(シャキッとして)というわけなので、報酬はお一人500ガメルということでよろしいでしょうか?」

GM/レーナ: 「あれ? もう依頼の話終わったの?」

フォレスト: 「うん、だいたいね」

レフレーム: 「ティア村までどのぐらいの距離です?」

GM/レーナ: 「片道一昼夜といったところかな? あ、そうだ。私も連れて行ってもらえないかな? 道中の食費くらいは持つし」

シーラ: ティアまでの道って、危険じゃないよね?

GM: まぁ、そんなに危険度はないと思う。稀に野生動物か低級妖魔が出るかも。出ても君たちなら簡単にあしらえるんじゃないかな?

レフレーム: オランからそんな近所に危険地帯があっても困る(笑)。

シーラ: そらそうだ。

GM: オランの騎士団は仕事熱心だからね(笑)。

フォレスト: なら安心。「別にいいよ」

レフレーム: その距離で500ガメルなら、まあ割りのいい仕事だな。

シーラ: 「それは構わないけど、ティアに何か御用でも?」

GM/レーナ: 「ティア村に御用っていうか、アルフのほうかな。一応こんなことが毎回起こると困るからきちっと言ってやらなくちゃ!」

シーラ: 「なるほど。なら、一緒に行きましょう。私達としても、アルフさんとの間を取り持ってくれる人がいたほうがやりやすいし」

GM/ファル: 「レーナ。私は別に……」

GM/レーナ: 「ダメよ、ファル。この人たちの言葉で思い出したけど、ファルはともかく普通の人だったら、この時期に楽器ないなんて手遅れなんだから」

GM/ファル: 「あぅ……」

GM/レーナ: 「というわけで、よろしく!」 シーラの手を取ってニッコリする。

シーラ: 「ええ、よろしくね」

フォレスト: 「あはは(笑)。 まあ、連絡くらいくれなきゃだめだよねえ」 笑っておこう。

レフレーム: (なんか、いろいろありそうな気がするなあ……)

フォレスト: (これがダンジョノモツレってやつでしょうか先生)

シーラ: (わかりません)

フォレスト: (まあ、行ってみなきゃわからないし、用意しよ、用意)

 ファルとレーナの関係に、恋のライバル? などを疑う3人。
 しかしそんなことを聞くわけにもいかない。話は出発の打ち合わせに戻る。
シーラ: 出発は、明日の朝でいいかな?

GM/レーナ: 「じゃあ、出発は……どうしよう? 明日のほうが良いかな? あ、それと前金とか出したほうが良いかな?」

GM レーナはわくわくしてる。ファルはレーナを(いいなぁ……)と羨ましく思っている感じ。

フォレスト: 今からでちゃ夜になっちゃうしね。

レフレーム: とりあえず、明日出発のほうがいいな。

シーラ: 「なら、出発は明日の朝ということで。お迎えにあがりますね、レーナさん」 前金ている?

フォレスト: 「ファルさんも、また明日。前金は……私はとくにいらないよ、手持ちがあるから」

GM/レーナ: 「うん、わかった! 道中のお食事は任せてよ♪(腕捲り)」

レフレーム: 「前金はいいんだが……ちと引っかかることがあったね」

フォレスト: 「ん?」

シーラ: 「なに? レフ」

GM: ファル「なんでしょう? 私で答えられることでしたら、なんでもお聞き下さい」

レフレーム: 「レーナさんが同行するとのことだが、その間ファルさんのことは大丈夫なのか?」

シーラ: 「そういえばたしかに……失礼ですけど、このお屋敷には他の方は?」

GM/レーナ: 「あ……」

フォレスト: 「だいじょうぶだいじょうぶ、自分の家だよ? ね、ファルさん」

GM/ファル: 「そのことでしたら大丈夫ですよ(にこり)。いつまでもレーナに頼りきりでは悪いですもの。それに、こう見えても一人で冒険者の宿に依頼を出来たんですよ? 私」 ファルは少し得意気に胸を張る。

フォレスト: 「そそ。なんとかなるもんだよ」 真似て胸を張る(笑)。

レフレーム: 「……とおっしゃっているが、レーナさんはどう思いますか?」

GM/レーナ: 「それはそれでちょっと複雑かな〜……(ポリポリ)」

シーラ: レーナに知らせずに依頼したって言ってたな。ってことは他に使者を引き受ける人間とかはいないわけか?

GM/レーナ: 「でも、アルフとはキチンと話を付けておきたいし、冒険者さんもその都度往復なんてしてられないでしょ? 大切なことだし、ファルは心配だけど行かせて貰うよ。いいかな?」

フォレスト: 「だいじょうぶだいじょうぶ」 なぜか代わりに答えている(笑)。

シーラ: やはりファルをひとりで置いていくのは不安だ。「レーナさんからアルフさんに、手紙を書くって方法はどうかな? 私達の紹介状と、納期遅れへのクレームをかねた手紙で」

レフレーム: 「我々としても、不安を残したままでは、完全な仕事は保証できませんな」

GM/レーナ: 「うぅ……」

シーラ: 「楽器がすぐに納品されれば、2日で帰ってこられますけど、それ以上かかる可能性もありますよ?」

GM/ファル: 「いえ、私からもお願いします」 立ち上がり、拙い仕草でシーラの手を取りながら。

シーラ: 「いいんですか?」

フォレスト: そのシーラの後ろから、見えないファルにむかって「ぐっ」している(笑)

GM/ファル: 「レーナにもたまには私のことから解放されて羽根を伸ばして欲しいですから」 こそっと耳打ち。

シーラ: (苦笑い)

フォレスト: シーラに耳打ち。「ファルさんだって一人でできるって証明したいじゃないか?」

GM/ファル: 「……はい。あ、でもお守になりますから追加報酬をお支払いするべきでしょうか?」 くすくす笑っている。

GM/レーナ: 「ひ、ひどいよファル〜(汗)」

フォレスト: 「んー? 危険なことがあったら貰いたいけど、今はいいと思うな。みんなどう?」

シーラ: 「わかりました。なるべく早く戻ってくるようにしますから。追加報酬は、レーナさんのお料理で(笑)

フォレスト: 「あ、料理、賛成賛成大賛成〜」

 おいしい食べものに釣られまくり。
 レフレームはファルの本音を聞くために、レーナを場から外すことにした。
レフレーム: 満面の笑みで「レーナさん、申し訳ないが、お茶が切れてしまいました。おかわりをいただいていいですか?」

GM/レーナ: 「(笑顔)まっかせてっ♪」

レフレーム: じゃあ、レーナが出ていったのを確認してから、「ファルさん、今回の依頼人はあくまで貴女です。貴女の意思を確認したい。今回の依頼は楽器を持ち帰ること。それ以外の話は貴女から正式に依頼されたわけではありません」

GM/ファル: 「はい。仰るとおりですね。では、正式に、改めてレーナのこと、お願いできないでしょうか?」

レフレーム: 「承りましょう。で、貴女はどうされるのですか?」

GM/ファル: 「少し寂しいですが、それを除けば一人でもさほど苦はありませんし、朗報を待たせていただきます」

シーラ: 「すぐ帰ってきますよ」

フォレスト: 「急いでいってくるから楽しみにまってて♪」

GM/ファル: 「レーナはまだしも、流石に私が付いていくと足手纏いですしね……」

シーラ: 「いえいえ、貴方にはお祭りに向けて練習に集中していただかないと」

フォレスト: 「お祭りがおわったらいくらでもみんなででかけられるよ」

レフレーム: 「護衛をお願いされる人が足手纏いにならないほうがおかしいですよ」

シーラ: 普段使ってる練習用の楽器はあるんでしょ?

GM: うん。その手のはある。希望するならば、戸棚から質素だが丁寧に作られたハープを取り出してくる。小さな竪琴。きらびやかなそこらに売っているような楽器と違って、実用一点張りの武骨な品だね。

フォレスト: いい仕事してますね(笑)。

GM/ファル: 「……というわけで、お願いできないでしょうか?(頭を下げる)」

シーラ: 「はい。お任せ下さい」

フォレスト: 「どうぞ。まかせてください」

GM: 率直に言うと、いわゆるお嬢様なのでレフの言う『懸念』が良く分からないって感じだね。人を疑うことを知らないと言うか、誰かの役に立ちたいとかそんな純真だけど簡単な精神構造の持ち主っぽい。

レフレーム: だねえ……まあ、これ以上話してもきりがない気がする。

フォレスト: まあ、日があるうちに明日の準備したいから、そろそろおいとましていいかな?

GM: レフはどうする? もう、話を切り上げる?

レフレーム: ん。切り上げるよ。

シーラ: 「では、明日の朝、レーナさんをお迎えにあがりますから、よろしくお願いしますね」

GM/ファル: 「はい、よろしくお願いします」

GM/レーナ: 「あれ? もうみんな帰っちゃうの?」 少し残念そうな顔で戻ってくる。

フォレスト: お茶とケーキは全部頂いてから帰るから問題なし(ぉ

シーラ: 「明日の朝また来ますよ。準備のほうよろしくね」

GM/レーナ: 「うんっ! よろしく♪」

GM: では……こうしてみなさんは帰路に着きました、と。

フォレスト: ちなみに、テントもってる人〜?

シーラ: ……持ってねえ(汗)。1033ガメルあるから、買おうか?

フォレスト: んー。シーラお姉さんが買ってくれるなら、食器とかをもっていこう。

レフレーム: まあ、テント広げる前についてしまいそうな気もするけどな(笑)。

フォレスト: じゃあ、普通の食事2食分と、食器4人分、保存食4食分、調理器具を買って学院に帰りま〜す。

GM: はい、どうぞ。お金は支払っておいてね。

シーラ: 5人用のテントを買いました。

GM: はい、どうぞ。他にやることがある人は?

レフレーム: うーん、特になし。

シーラ: あたしも。

GM: ないかな? じゃあ、翌日に。

 ――チュンチュンチュン……
 朝靄立ち込めるオラン。その中、『踊る黒猫亭』にて旅装に身を包んだ3名の冒険者がいる。
フォレスト: おはよ〜。

シーラ: おはよう。

GM/親父さん: 「お、行ってくるのか。頑張れよ」

フォレスト: 学院には、今日明日の外回りの理由に「楽器の調査」と書いて出てきました(笑)。

GM: 嘘か誇張かギリギリのラインだな(笑)。

レフレーム: 「ま、すぐ戻るさ」

シーラ: 「ファリスの加護があらんことを(朝の祈りをささげている)。じゃ、いきますか」

フォレスト: 「いってきまーす」 じゃ、レーナさんと合流して出発ね。

GM: では、ファルミアの屋敷でレーナと会い、ファルミアに見送られて出発した。

GM/レーナ: 「よろしく!」

シーラ: 「よろしくね」

GM/ファル: 「レーナをよろしくお願いしますね。レーナも気をつけてね?」

シーラ: 「すぐ帰ってきますからね」

GM: うん。道中さしたる危険はない。レーナが食事の度に腕を振るったこともあって、旅と言うよりは楽しい散策といった感じだった。

フォレスト: あー、お弁当用意いらなかったかなー、晩御飯に食べよう(笑)。

シーラ: 食事に舌鼓をうちながら(あー、この依頼受けてよかったわ♪)て思っている。「レーナさん、ティアの村へは、何度か行ったことがあるの?」

GM/レーナ: 「うん、何回かファルについてね」

シーラ: 「なら、迷う心配はないわね。来てもらってよかった」

GM/レーナ: 「刺激は全くと言って良いほどないけど、良い場所だよ」

シーラ: 「楽器の製作に集中するにはうってつけの場所ってわけね」

GM/レーナ: 「アルフのバカは変わりモンだから、村じゃなくてちょっと離れた森に住んでるけどね。アレ、真性の人嫌いよ」 カラカラと笑いながら言うね。

シーラ: 「森?」

GM/レーナ: 「そ、森。なんでも良い材料になる樹や水がどうとか。私には良く分からないけどね」

フォレスト: 「水も使うんだ……メモメモ」 ←一応レポート

シーラ: 「森なら確かに木はいくらでも手に入りそうだけど」

フォレスト: 「人嫌いか……一緒にきてもらってよかった(笑)」

シーラ: 「あたしたちだけだったら、会って貰えたかどうか」

GM/レーナ: 「まぁ、こう言っちゃなんだけど……多分ファルの名前さえ出せば大丈夫だったと思うよ」

シーラ: 「なじみ客なのね」

GM/レーナ: 「まぁ、そうでもあるね」

レフレーム: 「でも?」

GM: 含みのある笑みを浮かべながら答えるね。「お互いがお互い、あっちっちってコトよ」

シーラ: 「アルフさんって、どんな人なの?」 15、6の小娘にバカよばわりされるあたり、若い人?

GM/レーナ: 「アルフ? 何考えてるのか良く分からないけど、楽器にかける情熱は本物みたいよ。歳は聞いてないけど20は過ぎてると思う。30には届かないでしょうけど」

シーラ: 「人里はなれた森に工房を構えるぐらいだものね。彼の作った竪琴、ぜひ聞いてみたいわ」

GM/レーナ: 「さて、休憩終わり。いこう?」

シーラ: 「そうね」

レフレーム: 「だな」

フォレスト: もぐぐ……。両思いなら安心、と思って片付けた。

GM: という感じでティア村に着きました。ティア村は清流の流れる山間の小さな村で、10戸くらいの小規模コミュニティで成り立っています。

フォレスト: まあ、その楽器屋さんのところにいこう。

レフレーム: まだ離れなんだったか?

GM: 日が沈みかけていて、辺りに人影はまばらにしか見えませんが。

フォレスト: ……。うーん。レーナさんについて早くいったほうが。

シーラ: ついていきます。「アルフさんの工房は、どこにあるの?」

GM/レーナ: 「森の中だよ。まぁ、着くまでに日は確実に暮れると思うけど、いく?」

フォレスト: 「大丈夫、はやく行こう」

GM/レーナ: 「わかった。それじゃついてきて」

レフレーム: 「俺は大丈夫だ……闇は俺には関係ない……」 ←精霊使いなのでインフラビジョン持ち

シーラ: そら関係ないわなあ。

GM/レーナ: 「そうなの? あぁ、エルフって夜目が利くんだっけ? フォレストもそうなの?」

フォレスト: 「見えないよ〜」 姉さんの裾をつかむ(笑)。

GM/レーナ: 「……違うみたいね」

シーラ: 「あたしも大丈夫だけど、レーナさんは? この村で泊まるとこある?」

GM/レーナ: 「あ、泊まるトコ? ここの人とは仲が良いし、頼めば多分大丈夫。今から行けばアルフんトコでゴロ寝くらいできるでしょ」

シーラ: 松明を点灯します。

レフレーム: うおっまぶしっ!

フォレスト: 「メモメモ……インフラビジョンの人に、いきなりライトは効くかもしれない……」

レフレーム: 「いや、効かないけど」

フォレスト: 「えー、あ、そうか、熱じゃないとだめなんだ、ということはファイアーボールで……(修正中)」

シーラ: 「ファイアボールは、インフラもってなくても効くと思う……」

GM: では、シーラから松明を受け取りレーナが先導する。

シーラ: ついていきます。

GM: ――アォーーーン!!

フォレスト: 「? あおーん?」

GM: 遠くで狼の遠吠えが聞こえる。

レフレーム: 「まだ大丈夫だ……」

フォレスト: 「狼かあ。まあ松明もってるから平気だよね」

GM/レーナ: 「うぅ〜夜の森って不気味だなぁ。アルフのバカ、こんなトコに引き篭もりやがって……」

シーラ: 「あたしたちがついてるわよ」

フォレスト: そんなレーナの後ろから、「う〜ら〜め〜し〜ゃ〜」(笑)

GM/レーナ: 「ひゃあっ!?」

シーラ: (げんこつ)

フォレスト: 「あうっ」 殴られた。

GM: そんなこんなで、日もとっぷり暮れた頃。君たちは質素な小屋の前に立っていた。

シーラ: 「ここが、アルフさんの工房?」

GM/レーナ: 「うん、そうだよ。でも灯かりついてない……寝ちゃったかな?」

フォレスト: はやく入れてもらおう。「ごめんくださーい」

GM: ――しーーーん……

シーラ: 「朝になってから出直す?」

レフレーム: 「どなたですか」「私です」「お入りください」

フォレスト: ……レフレームが自動応答してる

GM/レーナ: 「ど、どうしたの? レフ」

シーラ: エルフ界では、ああやって挨拶するのが礼儀なんだ。



 んなわけない。



フォレスト: 戸、しまってるかな。

GM: 戸は閉まってるね。

レフレーム: 聞き耳立ててみます。

GM: どうぞ。

レフレーム: 知力だよね?

GM: 知力。レンジャーでもやれるよ。

レフレーム: (ころころ――5と6)15。

GM: おお、すごい。

フォレスト: ほとんど聞こえてる(笑)。

レフレーム: これで失敗したら笑うしかない(笑)。

シーラ: さすがはエルフの耳。

GM: 全く何も聞こえない。

レフレーム: 鍵は?

GM: かかってないようだ。

フォレスト: はいっちゃえ。

レフレーム: じゃあ、突入する。

GM: では、レフが扉を開けると、うっ! と、なるような匂いが漂ってくる。

レフレーム: えーと、先に内部を確認するぞ。

シーラ: レーナからたいまつを借りて中を照らす。

レフレーム: 照らすな。

フォレスト: 「!?」 戸にひっついてレーナをとうせんぼするよ。

GM: 飛び散った肉片、血は天井にまでかかり、室内は滅茶苦茶に荒らされている。

シーラ: 戸口から離れる!

GM/レーナ: 「なになに? どうしたの? アルフいた?」

シーラ: 「いま見てるから、ちょっとまってね」

フォレスト: ……くらくら。「レーナさん、離れて。」 一緒にひきつれて下がるね。

レフレーム: もう少し詳細を調べよう。このままでは何がなんだかわからん。

フォレスト: うん、頼むよ〜。

GM/レーナ: 「え? 別にいいよ、私も見るし。ん? 変な匂いがするような」

フォレスト: 「まずシーフが調べてから。こういうときはそうなんだよ」

シーラ: 「あたしたちは邪魔しないほうがいいわ」 レーナを連れて家から離れる。

GM: では、レフはアルフのものと思しき死体を見つける。蛆がたかっている。

レフレーム: 死因は?

GM: ゴロリと転がしてみると、喉笛を噛み千切られているようだ。そして胸は引き裂かれ、内臓をいくらか喰われているようだね。

レフレーム: あと、確認。死体の顔は傷ついてる?

GM: いや、別段。ただ、腐敗は酷いね。

レフレーム: 「シーラ、来てくれ」

シーラ: 「はい」

GM: レーナもただならぬ様子を察知して、尋ねるよ。「何か……あったのね?」

シーラ: 「レーナはここで待ってて」

フォレスト: 「一緒に待ってよう」

シーラ: 「フォレスト、レーナを頼むわね」

レフレーム: 「シーラ。―(かくかくしかじか)―というわけだ。人為的なものではないと思うが……」

GM: では、シーラが小屋に入るかどうかというタイミングで、遠くで狼の遠吠えが聞こえる。



 ――アォーーーーンッ!!



シーラ: (狼……)

レフレーム: ……まずいな。

GM/レーナ: 「ひっ!(びくっと身を竦める)」

GM: その鳴き声に応えるように、レフ、君はある異変を察知する。

レフレーム: OK、なんでもこい。

フォレスト: まかせた!

GM: 部屋の隅。君の視力ならば難なく分かるが、恐らく作業場の辺り。そこに青白い影が蠢いている。

レフレーム: 精霊力は?

GM: 不死のそれをうっすらと感じるね。眼を凝らしてみると、それは一人の男が何かの作業を行っている様子だった。

シーラ: (まさか)

レフレーム: ウィスプを召還しようとして、手を止める。

シーラ: 「どうしたの? レフ」

GM: ――カッチャン、カッチャン……工具を弄ってるような、そんな音が響き出す。

レフレーム: シーラには見えるのかな? 亡霊?

GM: シーラの目にも見える。

シーラ: 音も聞こえる?

GM: 小屋の外にも聞こえるね。

GM/レーナ: 「こ、この音……アルフの?」

フォレスト: 「そうなの?」 でもしっかり手つかんどくよ。

シーラ: 「……アルフ……さん?」

GM/???: 『なんだ? 話だったらあとにしてくれ』

GM: その影は一心不乱に何かの作業をしているようです。ここでセージのモンスター知識を試みたいならばどうぞ。

シーラ: ない。

フォレスト: (挙手) ←セージ

GM: 君は見てないからダメ(笑)。

フォレスト: うん(笑)。

シーラ: レフは?

レフレーム: (ころころ――1と2)7。うへ(笑)。

GM: 正体不明の……ま、幽霊だろうね(笑)。

 その間にも、
 ――アォーーーーーーンッ!!!
 狼の遠吠えが聞こえる。心なしか、先程より近付いてきたようだ。
GM: その影の動きは酷く単調。とてもじゃないが、真っ当な精神があるようには見えない。

レフレーム: 声をかけよう。「アルフさんかい? ファルミアさんから、楽器を受け取るよう依頼されてきたんだが」

GM: ファルミアの名を聞いて、動きが止まる。

GM/???: 『ファル……ミア……』

GM/レーナ: 「アルフの声!」 もういてもたってもいられず、小屋に向かおうとするけど?

フォレスト: 「ああ〜、まってまって〜」 対抗する。ひきずられそうだけど(笑)。

レフレーム: 「ああ、あんたの楽器の出来上がりを待ちくたびれているんだ。出来たのかい?」

GM/???: 『そう、か……楽器を……』

レフレーム: 「もう大会まで時間がないってんで、慌ててたぜ。あんたの楽器がないとうまくいかないってな」

フォレスト: ってか、幽霊と話せるなら話したほうがいいよね。やっぱり、連れて入るよ。

GM: レーナは、変わり果てた小屋の惨状と、幽霊の姿を認め息を呑む、が、気丈にも睨みかえす。

GM/アルフ: 『そう、俺は……アルフ……楽器職人、だった……』

レフレーム: 「ちゃんとファルミアのところには俺たちが責任を持って届けてやるから、出来上がってるなら早く渡してくれ」

GM/アルフ: 『ここには……ない……』

フォレスト: セージチェックしておいていいかな?

GM: いいよ。

フォレスト: (ころころ)13。

GM: 分からないね。幽霊ということしか。

フォレスト: う(笑)。まあそれがわかったらいいや。レーナが話せるようにしておこう。

GM/レーナ: 「聞かせてくれるわね? 何があったか」

GM/アルフ: 『あぁ……無念だ……』

 〜以下回想シーン〜

「あと少しでこれも完成か」

 誰も目に留めないような質素極まりないデザインの楽器。
 それを選んでくれたのは彼女だけだった。
 彼はすぐ彼女の虜になった。その美しい歌声と、心に惹かれたのだ。
 そして――彼女は優勝した。しかし、その結果彼もまた有名になってしまった。

「あの祭事以来、俺に随分と発注が来たが……フン、調子の良い事だ。
だが、俺は彼女のため以外には楽器は作らん。例え作っても… あの音を出せるのは彼女だけだろうからな」

 ――ドン、ドン……
 荒々しく扉が叩かれる。

「またか… 忌々しい」

 ――ドン、ドン…
 ――ドン、ドン…
 ――ガチャ…
 ついに“そいつ”は勝手に入ってきた。

「なんだ? 話だったらあとにしてくれ」

 影が迫る……
 ゆっくりと、確実に……

「うぅ、うぉぉ…」 メキメキ、ボコッ 『GRUAAAAAAAAA!!!』

「? なんだ?」

 背後の影が膨れ上がることに僅かな疑問を覚える。
 しかし、そんな暇もあればこそ……
 ――ザシュッ!
 ――ドン…
 ――クッチャ、クッチャ…
 ………
 ……
 …
レフレーム: 「……まあ、あれだ。戸締りはちゃんとしような。次があれば」

フォレスト: そういうことではない気がするよレフ。

GM: レーナは顔面蒼白になってブルブル震えている。しかし、しっかり聞いている。

フォレスト: レーナを支えておこう。かわいそうに。

シーラ: 「楽器は、そいつが持っていったの?」

GM/アルフ: 『ここにないということは……恐らく』

レフレーム: そいつが持って行った、どこにあるのかはわからない、ということだな。

シーラ: 「そいつは一体何者なの? 身に覚えは?」

GM/アルフ: 『分からないな……』

GM: ここまでで、モンスター知識で改めて判定してOK。

レフレーム: (ころころ)12。

フォレスト: (ころころ)10。あおーん、レフレームに負ぁけてるう〜(笑)。

シーラ: (ころころ)9。最悪(笑)。

GM: みんな分かるよ。有名なモンスターだからね。

レフレーム: ライカンスロープ?

シーラ: ヘビーメイスを抜きます。

GM: ワー・ウルフ。俗に言う人狼というヤツだね。人が狼に変わる奇病の感染者で、銀の武器しか効かない脅威の魔物だ。

シーラ: 銀の武器かよ!!

フォレスト: エンチャントするから。

シーラ: ありがとう。

GM: 魔法の武器は例外的に通用する。

レフレーム: 魔法でぼこぼこにしよう(笑)。

GM: と、まあ、そんな魔物へと推理が行き当たる。

フォレスト: とりあえず……どうしようか? 近くへ来てるみたいだけど承知で村へ戻る? それとも……ここで朝を待つ?

レフレーム: ここで迎え撃とう。

シーラ: 同じく。

 ――アォーーーーンッ!!!
 声は、かなり、近付いて、いるようだ……。
 パーティは迎撃準備を整える。
フォレスト: じゃあ、部屋の奥のほうに、レーナと下がるね。

シーラ: 「レーナ、ここから動かないでね」

GM/レーナ: 「ひょ、ひょっとして、この声の、狼が?」

フォレスト: 「かもしれない。でも、まだわからないから」

シーラ: 「こいつなの? アルフ」

GM: わかるわけない。後ろ向いてるところザックリやられたんだ(笑)。

レフレーム: 家の壁を背にして、焚き火を焚こう。

フォレスト: あれ、レフ、家の外なのー!?

レフレーム: そのスプラッタ状態の中で戦うのか?

フォレスト: うーそれはそうなんだけどさ(笑)。

レフレーム: ただの狼なら炎を恐れて躊躇するだろう。

GM: ただの狼なら、な。

フォレスト: うん、だから私は家の中のほうが安全かと思った。えぐい状態ではあるけど。

レフレーム: ただの狼じゃなければ、敵の姿がはっきり見える状態で戦うことが出来る。あとは、ファイアボルトを遠慮なく使える。

フォレスト: あ、ランタンつけないでおくから(笑)。 ←ランタンからサラマンダーを召喚されると壊れる

GM/アルフ: 『……』

シーラ: レーナは家の中に隠れていてもらう。うちらは外で迎撃。で、いいかな?

レフレーム: それがいいな。

GM/アルフ: 『すまない』

フォレスト: 「アルフさん。レーナさんとここで少し待っててね。レーナさんも、いい?」

シーラ: 「あなたの無念は、あたしたちが晴らすわ」

GM/アルフ: 『ひょっとしたら……俺は、ファルミアの縁者を招き寄せるための餌にされたのかもしれない……

シーラ: 「? えさ? 誰がそんなことを」

レフレーム: 「……その浅知恵、後悔させてやるぜ」

GM/レーナ: 「……」

フォレスト: 「なにか心当たりがあるの?」

GM/レーナ: 頷く。「確かにね。国外からも人が来るほどの大きな大会――利権も絡むかもしれない」

GM/アルフ: 『そういうこと……だ……』

シーラ: 「神聖な音楽大会を汚すものたち……許してはおけないわね」

GM/アルフ: (シーラに)『だが、おまえ……いいのか……?』

シーラ: 「なにが?」

GM/アルフ: 『ファリスの教義は不浄を嫌う……俺の、言葉を鵜呑みにし……まして幽霊のために戦って、いいのか……?』

シーラ: しまったああああああああああああああああああああああああ

GM: 面白いほどに動揺してるな(笑)。

フォレスト: 「無念ゆえの幽霊状態だよ。シーラ。無念を晴らせば成仏できるから」 ……たぶん(笑)。

シーラ: 「卑怯な方法で勝つために、人をおびき寄せて、あまつさえ人の命を奪う奴らのほうが、よっぽど不浄だわ」

GM: うまい(笑)。

シーラ: ども(笑)。

レフレーム: 「ま、あんたも無念があってこの世に留まっているのだろう。その利害は、我々と同じだ」

GM/アルフ: 『そうか……なら、そこのおまえ(レフ)。そこにある机の引き出しを開けろ』

レフレーム: かぱ。(開けた)

GM/アルフ: 『そう、それだ……二重底になっている』

レフレーム: 何の疑いもなくあける。ぱこ。

GM: 二重底の蓋を開けると、彼の作品と僅かばかりの蓄えが出てきました。

シーラ: 作品って、楽器?

GM: オカリナ(試作品)と、900ガメルが出てきた。

レフレーム: 「……これを、届ければよいのだな?」

シーラ: 注文の品とは違うな。

GM/アルフ: 『いや、それはただの試作品だ……売ればそれなりの金になるし、誰かが使ってくれても構わない……』

フォレスト: 「ファルミアさんに届けるよ」

GM/アルフ: 『……すまないな』

レフレーム: 「……さて、はじめるか」

シーラ: 「ええ」

GM/レーナ: 「頑張ってね」

シーラ: 「ありがとう、レーナ」

GM/レーナ: 「クソ狼ぶちのめして、楽器を取り返して! この私、レーナ・レミントンからの依頼よ! 受けて、くれる?」 泣きそうな眼差しで君たちを見つめている。

シーラ: 「もちろんよ!」

フォレスト: (笑顔で親指を立てる)

レフレーム: 「聞くまでもないことだ」

シーラ: 「まかせて」(にっこり)

GM/レーナ: 「ありがとう……信じてるから」 泣き笑いの笑顔で見送った。



 そして、パーティは外に出た。



シーラ: 先ほどの笑顔とは一変、修羅の形相で前方をにらむ。

 外気が熱くなった脳を醒ましてくれる。

 ――アォーーーーーンッ!!!

 こちらを目指して迫ってきているのは、疑いない。
 準備に然程の時間かけられないだろう。

 フォレストはファイアウェポンをシーラにかけられるよう待機。
 レフレームは布陣の前方に、点灯したたいまつを3本転がした。
 前にシーラ。その後ろにレフレーム、フォレストが控える。
GM: では、ガサッと茂みが揺れるか揺れないか。

シーラ: 身構える。

フォレスト: じゃ、詠唱開始。

GM: そんなところで、今夜はひとまず切っておこうか。

フォレスト: えええええええええええええ!?

シーラ: めっちゃええところで……。

GM: ウフフ(笑)。

フォレスト: あおんあおんあおん(笑)。

GM: 今から戦闘したら結構かかるし、燃えるところで切るのはアニメの基本(笑)。

中の人たちの雑談。

レフレーム: でも、レーナには不覚にもワロタ。

フォレスト: うん、笑った。つい(笑)。

GM: いやいや、不覚にも笑わせてしまった(笑)。

レフレーム: しかも菓子職人か。

GM: うむ。パティシエ技能4でハウスキーパー技能3だったりする。(無駄設定)

シーラ: 4レベルかよ!

フォレスト: 菓子職人だね……プレイヤーの友達のレーナも(笑)。

レフレーム: きっと商会長がどーんと砂糖を届けに来るに違いない、800tほど(笑)。

フォレスト: 元祖もどーんと材料もってくるよきっと。そしていつも材料に押しつぶされている(笑)。

GM: 影の薄いファルミアだけどトルバドール技能7の猛者です。

フォレスト: Σ( ̄▽ ̄;)

レフレーム: 猛者だ。

シーラ: 達人や〜。

レフレーム: さて、続きが楽しみだねえ。

シーラ: 冒険者たちの運命やいかに!?

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