第 7 章 現代
第1項 門前和了
前項で述べた通り、昭和24年(1948)、日雀連において試験的に導入された「ピンフは門摸和二翻、門栄和一翻プラス加10符」というルールが試験的に導入された(表32)。しかし一般の支持を得ないものが定着することもなく自然消滅し、ピンフは元の「門摸一翻、門栄加10符」に戻された。そして現在の一般麻雀も、このルールを踏襲している。
そして現代、いまや麻雀はリーチドラルール全盛の時代となった。このリーチ麻雀でも門前清の計算についてはレインボー方式をそのまま踏襲しているが、二十二麻雀にはなかった一翻縛りなどの制約が登場し、問題はさらに複雑になってきた。そこでピンフを門前アガリと副露アガリに分けて検証する。
まず門前アガリの場合、基本はレインボー方式でも、オール切り上げ計算のお陰で摸栄点は同一となる。同点なら逆転よりずっとマシで、関西を中心にした中部以西ではほとんどこの方式で行われている。
表34 現代(関西中心)
摸和 |
(20+2 ≒30)2×4×4=960≒1000 |
栄和 |
(20+10) 2×4×4 =960≒1000 |
しかし関東では自摸八計算がその合理性ゆえに根付いており、今や関東中心の麻雀は自摸八計算一色である。
表35 現代(関東中心)
摸和 |
(20) 2×2×4×4=1280≒1300 |
栄和 |
(20+10)2×4 ×4= 960 ≒100 |
※自摸八計算では摸和と平和が両立するため六翻が発生し易い。そこで20符六翻の場合は連底が20符しかないので40符五翻(5200点)と考え、満貫とはしない。
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