第14項 未来展望
では点数計算は将来的にどのようになってゆくと考えられるであろうか。
前述したように、日本の一般麻雀においては30符ベース式が主流となってゆくと思われる。それは自然の流れでもあり、何の問題もない。ただこの30符ベース式は一般麻雀の手法であるから、幺二式にて運用されている。
しかし中国において小バクチとして誕生した麻雀は、日本伝来以後、多くの先人がギャンブルからの脱却をめざして努力したことにより、極めて競技性豊かなゲームに進化してきた。その競技性という見地から考えた場合、バクチ的要素に由来する幺二式は無用の存在となる。
もちろん競技として考えた場合、幺二式や符計算・一翻縛りの他に、積み 場・立直料・ドラ・王牌・槓・ダブル当たり・包・振りサイ・跳満/倍満等・縛り・両ゾロ・ノー聴罰・途中流局・流し満貫・偶然役等々の問題を考えなければならない。しかしその問題は別稿にゆずる。
そこで30符ベース式から幺二式を除外し、かつ誰がアガっても得点が同一で一般にもなじみやすいという方式を考えた場合、その得点配分は自然に30符ベース式における親の点数が基本となる。
表21 親得点式点数表
一翻 |
ゾロ |
二翻 |
ゾロ |
三翻 |
1500( 500オール) |
四翻 |
3000( 1000オール) |
五翻 |
6000( 2000オール) |
六翻-七翻 |
12000( 4000オール・満貫) |
八翻-九翻 |
18000( 6000オール・跳満) |
10翻-12翻 |
24000( 8000オール・倍満) |
13翻-14翻 |
36000(12000オール・三倍満) |
15翻以上 |
48000(16000オール・役満貫) |
これはかなりすっきりした内容であるが、ここには二十二麻雀にはあり得ない考えられなかった10翻-15翻というアガリや飛び翻(六翻満貫が八翻で跳ね満貫になること)が存在する。これは一般麻雀に両ゾロや一翻縛りはもとより、他種類あるドラや偶然性ルールにより七翻八翻が頻出するためである。
七翻八翻が頻出しても、一般麻雀なら何の問題もない。しかし競技としての観点からはこのような偶然性ルールが不要な存在である。そこで偶然性はもとより、飛び翻や両ゾロ・一翻縛り等も除外した純粋な競技ルールを想定すれば、次のような得点配分が考えられる。
表22 純麻雀式点数表
ツモ |
役数 |
ロン |
|
ツモ |
役数 |
ロン |
200all |
0翻 |
600 |
|
5000all |
6翻 |
15000 |
500all |
1翻 |
1500 |
|
6000all |
7翻 |
18000 |
1000all |
2翻 |
3000 |
|
7000all |
8翻 |
21000 |
2000all |
3翻 |
6000 |
|
8000all |
9翻 |
24000 |
3000all |
4翻 |
9000 |
|
9000all |
10翻/役満 |
27000 |
4000all |
5翻 |
12000 |
|
10000all |
大満貫 |
30000 |
この点数形態の是非については今後に委ねられるが、現時点では競技ルールとして最もベタ−な得点形態と思われ。
|