第12項 オカモトスクール式
横浜のオカモト麻雀スクール*で考案された方式である。
*横浜市「南風荘」で開かれていた麻雀スクール。代表者・岡本南一氏は、 競技麻雀育成へ尽力した先人。
得点はまずベースを20ポイントとし、アガリ役は一翻を1ポイントとしてベース20ポイントに加え、1人分の合計ポイントを算出したのち幺二式に当てはめる。
表17
一翻のアガリの場合 |
子 |
(20P+1P)×4= 84P |
ツモアガリは子21P、親42Pの支払い |
親 |
親(20P+1P)×6=126P |
ツモアガリは42Pオール |
六翻のアガリの場合 |
子 |
(20P+6P)×4=104P |
ツモアガリは子26P、親52Pの支払い |
親 |
(20P+6P)×6=156P |
ツモアガリは52Pオール |
この方式は
(1)小符が存在しない
(2)幺二式の比率も正確
(3)飛び翻も存在しない
(4)計算方法も簡便
など革新的な手法である。しかし問題点がないわけではない。それはまずベースの20Pは、存在してもしなくても点数差に変りはないという点である。
表18
ベース20Pあり |
一翻のアガリ=21P×4=84P(子) |
六翻のアガリ=26P×4=104P(子) |
ベース20Pなし |
一翻のアガリ=1P×4=4P(子) |
六翻のアガリ= 6P×4= 24P(子) |
いずれも80P差 |
※親の場合は常に120P差となる。
また役を同時に四つ重ねる(四翻)難度は、二つ重ねる場合(二翻)の倍の難度ではない。単純に云って一般麻雀における二翻点(2000点)と四翻点(8000点)との点差(6000点)だけの難度差がある。しかしオカモト式では四翻1回のアガリと二翻の2回のアガリが等価値である。これによって、翻数アップ(大物手の和了)による得点インパクトが希薄となる。
しかしこのアガリ役をポイント化するという方式は、現在の中国麻雀公式ルールでも用いらている方式であり、その意味で、中国麻雀公式ルールの先駆けともいえる記念碑的ルールである。
※中国麻雀のポイント方式は、オカモト式よりかなり難解。
|