子供が上がると親番が移動する。いままでの南家が東家に、東家は北家に。こうして親番が1周する。親が移動するたびに座風(ツアフォン=自風)が変わるので、これを変座法(へんざほう)と呼ぶ。麻雀を始めた頃、これがよく分からなかった。そこで1局終わるたびに「オレって、いま何の風?」と聞いていた。
変座法では親はかならず東家だし、南家・西家はかならず散家(サンチャ=子)。もちろんダブは親しかないし、ダブは子にしかない。しかし中国古典麻雀には、散家(子)でもダブになったし、荘家(親)でもダブになったりするルールがあった。これを定座法という。
定座法では、最初に起家=東家が決まると、親番は変わっても座風(ツアフォン=自風)は移動しなかった。そこでゲーム開始時に東家になったら、ゲーム終了までズーっと東家のまま。
そこで東場で親が移動しても東家はずっとダブのまま。次に親になった南家は の風のまま。もちろん南場になると、南家は親であろうが子であろうがつねにダブ。すなわち座風が定着したままなので、定座法と呼ばれた。
最初から最後まで自風が変わらないので、大変わかりやすくていい。そこで純麻雀ルールを構想中、定座法の採用も考えた。しかしちと問題があった。
長年の研鑽で東家=親という変座法が体にしみついている。それから頭を定座法に切り替えるのはとても大変。逆に頭が混乱しかねない。
また純麻雀は一荘戦なので問題ないが、一般麻雀では東南半荘戦が主流。そこで定座法にすると、西家と北家には永久にダブ風が回ってこん。(-_-)
PS
定座法では、順子も2符ついた(暗順でも、明順でも)。となればピンフはどうなるか。これは1雀頭4順子のアガリなら、マチが辺張、嵌張であろうが雀頭が翻牌であろうが、すべてピンフになった。
※定座法は麻雀界の先人、林茂光の「麻雀競技法とその秘訣」で紹介されている(p119)。
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