Piller stone 柱石 

(10)暴牌と勝負牌


 南の3局の中盤過ぎ、西家が白發をポンしている。そこへ南家のBさんが中を打った。おおっと言うまもなく西家がロ〜ン!。思わず東家が「それは暴牌だろう」。すると南家、「何を言うか、俺だって勝負だったんだ」と手を開く。

西西西北北北南  東東東  四萬五萬六萬

 なるほど、これは勝負手だ。文句を言った東家も「すまんすまん」と頭を下げる。 これはちょっと話が出来過ぎか。でも次のパターンなら、よくありそうだ。

 東家が先制のリーチ。「う〜ん、親か...」とみんながうなる。そんなところへ西家が一発でドラを切る。ものの見事にど高めのインパチにドン!。
「おぉ、なんだなんだ」という声に、「俺だっていい手なんだ
#そりゃそうだろう。ボロボロの手で病牌(超危険牌)を打つヤツはいないわな....。

 いずれにしたって、これは暴牌なのか勝負牌か。
 もちろん暴牌/勝負牌の分かれ目は、自分の手の大小でもなければ、当たった当たらなかったでもない。では暴牌とは何なのか。単純に言えば、それで放銃したら致命傷となる牌というところか。だったら勝負牌とどう違うのか。

 たとえば いま自分がトップめだったりするならば、いくら自分の手がよくたって、ここでの中打ち/ドラ打ちは暴牌と言われても仕方がない(といっても、口に出して言う問題じゃないけどね・・・)。

 しかしいまマイナスの3ちゃ、これをアガればプラスに浮上、あわよく直撃ならトップめも伺える。こんな状況なら中を打とうがドラを打とうが勝負牌か。でも....いままでの経験から言うと、本人が勝負牌と言っているうちの、かなりのパーセンテージが暴牌みたいだが。。。

 と能書きを垂れたうえで、おまけの一言。
 状況からいって、どう考えても暴牌であり、それを打ってダンラスへ落ちたとしても、そのプレーヤーが「状況のいかんを問わず、こういう手のとき俺は行く」というフォームで打っているならば、それは暴牌/勝負牌ではなく、それを越えた次元の話。そんなプレーヤーとは、麻雀するのが恐ろしいな。(^-^;

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