ORIJINAL HANDS 創作役 .

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四連太宝(スーレンたいほう)


 中麻公式ルールでは一色四順(イーソースーシュン)と呼ばれている。

五索五索五索五索六索六索六索六索七索七索七索七索裏向き裏向き

 「創作役のカテゴリーに、なんで四連太宝が出てくる?」との声が聞こえてきそう......まぁたしかにそうなんだけど、いちおう話を聞いてけれ。

 あれは忘れもしない昭和41年(1966)の夏、いろいろ考えているとき ハタと思いついた。「一色二順や一色三順があるのに、なんで一色四順が無いんだ....

 後年、多くの中国古書に目を通すようになったが、不思議なことに古書にで一色四順という形は見かけない。誰でも思いつくような形なので どうしてなのか不思議だが、とにかく見かけない(形が単純すぎる and どうせできっこない?)

 いずれにせよそのときは、大発見だと大興奮。(笑) しかし一色四順という名前では、あまりに素っ気ない。そこで四連太宝と命名した。これは九連宝燈のモジリ。と云うか 難度にふさわしい and 九蓮宝燈に敬意を表して命名したもの(いちおう九蓮宝燈に遠慮して、“蓮” を “連” とした(^-^;。とうぜん学生仲間に吹聴しまくったが、「そんなの、できっこない」と相手にされなかった....(ノд`)

 で 昭和45年(1970)、ルール解説書「麻雀法学セミナー」を自費出版した。とうぜん四連太宝も収録してある。出版を記念して百人規模の麻雀大会も行い、参加賞としてこの本を配布した。それ以後もこの本を知人に頒けることもあったが、大した数ではない。おまけに大明槓小明槓と違って、普段お目にかかることはない。そこでσ(-_-)も半分忘れていた。

 昭和46年6月、毎日新聞から「雑学辞典」という本が出版された。
http://www.asamiryo.jp/lib18.html
評判になってよく売れたらしく、「続 雑学辞典」「続々 雑学辞典」「新 雑学辞典」 「ギャンブル雑学辞典」と毎年のように新刊が出版された。

 その一連の雑学辞典で麻雀部分を担当したのが、現在 麻雀博物館の副館長である鈴木知志さん。その中で“めったにできない役満”として、四連太宝が取り上げられた。とても嬉しかったが、この時点では鈴木さんと面識がない。そこでどうしてこの名称を知ったのか不思議だった。
#後年、鈴木さんと親しくなってから分かった。要するに“ 友達の友達は友達だ” の世界の縁だった。

 そして後年、麻雀雑誌なんかでこの名前をたまに見かけるようになった。そんな なんだかんだでこの名前がジワッと知られ、現在はネットでも見かけるようになった。(ふ〜ん)とは思っていたが、特にコメントする気もなかった。

 最近、熱血の志豐さんという人が、台湾16枚麻将のブログを立ち上げた。その中で、一色四順四連太宝として採用されていた。それで、「この名前が台湾の人まで知られるようになったのか」と思い、このコラムを書く気になった。(^-^;
#つらつら思うにこの本 → 麻雀法学セミナー いま見ると内容が稚拙なので絶版扱いにしてる。しかしに大明槓小明槓、それに四連太宝という名称が公式?に世に出た本なわけだから、それなりに歴史的意味はあるな。(^-^;

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