雀鬼流には第1打牌の字牌切りの禁止、テンパイまでドラ切り禁止などいろいろユニークな打法というかルールがある。それらのルールの中でも有名なのが、この「仕事」という考え方。
桜井氏は、麻雀は4人ともプラスマイナスゼロで終了するのが理想の形という。逆にもっともよろしくないのが1人プラス(Aトップ)で終了する事。しかし全員が+−ゼロで終了するのが理想というなら、最初から誰もアガラず、すべて流局とすればいいという事になってしまう。
もちろんそんなおかしな事はない。このあたりは少し逆説的で、プレーヤーは全員Aトップをめざして打つ。しかし実際に誰かのAトップかという状態が生じたとき、他の3人は暗黙のうちに協力し、これを全力で阻止する。
たとえばオーラスかラス前などでA状態(1人プラス)のとき、3位または4位のプレーヤーは、意識的に−2位者に放銃しプラスに押し上げる。とうぜん放銃者はマイナスがさらに大きくなるが、これが進んで自分が犠牲になる「仕事」であり、漢(おとこ)の麻雀である、ということらしい。
そこでオーラス、4位者がプラスにはならないのに何とか失点は減らしたいというので、2位者/3位者からアガってAトップで終了させたり、B状態(二人プラス)なのにプラスの2位者からアガってAトップにして終了させてしまうなどは厳しくとがめられる(その局、アガリ放棄になるらしい)。
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ましてや俗に言うアガサン(アガって−3位)やアガラス(アガッてラス)なんかは、とんでもない。そこで雀鬼会では、A状態ならB状態に、B状態ならC状態にと、下位のプレーヤーは必ず「仕事」をすることが要求される。「雀鬼流」というビデオを見ても、たしかにみんな「仕事」をしている。
もちろん誰がどのような麻雀観で打とうと、誰がどこで何を切ろうと自由である。そこで仮にσ(-_-)がゲームしているとき、誰かが「仕事」をしようとしまいと、アガラス、アガサンをしようと何も感じない。
もちろんアガサン・アガラスを連発するプレーヤーで、良い成績というプレーヤーはあまり見かけないが、それは本人の自由だ。ルールでアガサンやアガラスは禁止されていない以上、何をやろうと本人の勝っ手。
そこで雀鬼会のプレーヤーが「仕事」をする事も自由なんだけど、、実は一つ疑問がある。それは雀鬼会のプレーヤーは、雀鬼会以外の場所、たとえばフリー雀荘などで打つときでも必ず「仕事」をするのかということ。つまり「仕事」とは、雀鬼会というグランドの中だけで行われることなのか、場所やメンバーに関係なくどこでも実践されることなのかという疑問である。
ひょっとしたら「雀鬼会以外の場所では、相手は(雀鬼会のプレーヤーではないので)仕事をしない。ならばこっちも仕事しない」ということかも知れない。しかし「相手がしなければ俺もしない」なんてのは漢の発想ではないような気もするし....かといって自分だけ仕事をするのは、ゲームとしてはかなり不利になるような気がするし・・・・
いや、「自分だけ仕事をするのは、かなり不利....」なんて考えは、漢(おとこ)の麻雀ではないようだ。そこでこんな疑問を持つ事自体ケシカランと云うことになるのかも知れないけれど、なんとなく気になるんだな、これが....
PS:σ(-_-)は麻雀で「仕事」と聞くと、違う意味に聞こえてしまう....もう少し適切な表現はないのかな。
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