Mājan talk 雀話

    (180)大間張(ダイカンチャン)


 “カンチャン” は一般に嵌張 と表記されるが、日本では間張と表記されることもある。象嵌細工という熟語でも使われるように “象(モノの)形を嵌(は)める” という意で決して生きているを細工した物ではない(笑)。 “間張” は日本的表記には違いないが、日本だけの表現ではない。少例ではあるが、中国の麻雀入門書でも使われている(「麻将牌遊戯入門(沙舟)」河北科技出版 1987・03)

 いずれにしても両方とも発音は “かん” で(中国語では、両方とも “qian” )、意味も似ている。そこで穴マチ、あるいは穴マチ牌を 間張 と表記するのはいいとしても、 “両嵌(リャンカン=とかなど)” を “両間(リャンカン)” と表記されると ちと分かりづらい。やはり現状では、間張は単独のカンチャン形を表すという感じ(^-^; しかし じつは30年ほど前、 “マチ牌が複数ある単独カンチャン”のテンパイにお目にかかった。

 当時、某所で麻雀スクールの講師をしていた。別にビジネス目的ではなかったので、講師も完全なボランティア。そんなある日、卒業間近の生徒とテストプレーをしていた。流局によって1局が終了したが、ノーテン罰のあるルールだったのでテンパイ者はテンパイを申告。その中でテンパイを申告した1人の女性の手が、マチの大間張だった。

中中一筒二筒三筒六萬九萬  西西西 八索七索九索

 夢にも思わない形だったので感動すら覚えた。※本人はチャンタをやっているつもりだったらしい。

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