(178)麻雀妖術?
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調べることがあって、大部な漢和辞典をひいていた。するとあるページで、「中世の中国に“麻城法”という妖術があった」というような文言を見つけた。うん? “麻城”とは麻雀の別名か?。となれば麻城の法とは麻雀必勝の妖術か!そんな妖術なら、ぜひモノにしなくては( ̄^ ̄)V 急いでそのページを読んでみると、こんな漢文が並んでいた。
麻城法 妖術一。
無錫有妖如火 夜飛入人家囁物
有人以鋼叉撃火墜地 乃一草人 朱書仰火
夜魅巡視南城一帯地或撃得一紙虎能以傷人
察之必有一虫附體上
戴院臣言 此名麻城法授之者 發誓不傳他人
書符印入墨汁中 飲之而後傳云 (廣陽雑記)
う~ん、なにが何だか さっぱりワカラン....(ノд`) しかしせっかく見つけた大秘法、脳ミソ絞って必死で解読 d(>_<)b
すると どうやら こんな意味のよう(違ってても、知らね....(^-^;)
麻城の法は妖術の一つ。
無錫(むしゃく)というところに火のような妖怪がいた。
夜 人家に入ってきて、物を囁いた。
ある人がこの火を鋼叉で撃つと地に墜ちた。
そこには藁人形があり、“火”と朱書されていた。
夜 南城一帯を巡視すると、紙でつくられた虎が よく人を傷つけた。
調べてみると、傷つけられた人の身体の上に必ず一匹の虫がいた。
戴院が言うには、これは麻城の法を受けた者である。
絶対に他人に話してはいけない。
護符を墨汁につけ、飲みこんでおけ と後世に伝えた。(廣陽雑記)
何が何だか よけいワカラン(>_<) どこが麻雀必勝の妖術なんだ?。こうなったら、ありがたい お経と一緒(意味は不明でも、なにか素晴らしいことを言っている?)。ゲームの前に この漢文を突然 音読し、相手をケムにまいてやらう
南無 無錫有妖如火 夜飛入人家囁物
有人以鋼叉撃火墜地 乃一草人 朱書仰火....
なむ むしゃくゆうようじょか、やひにゅうじん かせつぶつ
ゆうじんいこう さげきかすいち、だいいつそうじん しゅしょぎょうか....
どうだ、まいったか....(>_<)
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ふらっと 投稿日:2011/09/14(Wed)
はじめまして。本当に通りすがりの者で申し訳ないのですが、たまたまサイト内の「雀話」第178回「麻雀妖術?」を読みまして、少し思うところがあって書き込みさせていただきます。
記事を読み、私も早速 手元の「大部な漢和辞典」=諸橋轍次『大漢和辞典』(大修館書店)を見てみました。『大漢和辞典』本文には漢文に返り点が打ってあり(もちろんそれが絶対に正しいとはかぎらないのですが)、それを参考に解釈していくと、あさみさんとは少し違って、かつ もう少しわかりやすい解釈が可能ではないかと思われました。んで、私の解釈なんですが、
無錫というところに怪しいもの(=妖)がいて、それはまるで炎のようだった。夜、人家に空中を飛んで侵入し、物を盗んだ( ここ、あさみさんは「囁(ささや)く」と勘違いされていましたが、正しくは「攝(と)る=摂る」ですね)。
その家の人が鋼叉(武器の一種)で炎を地面に叩き落とした。それはなんと草で作られた人形で、「仰炎=炎に命令する」と朱書きされていた(=炎[ の精霊とでもいうべきでしょうか] が術者の命令により、人形に乗り移って盗みを働こうとしていたということですね)。
ここまでが第一段落ですね。続いて第二段落。話のパターンは次も同じです。
夜に南城というところ一帯を怪しいもの(=魅)がうろついていた。ある人が一撃を食らわせ捕らえたところ、なんと紙で作られた虎だった。ただし、虎は紙でできているにもかかわらず、爪で人を傷つけることができた。この紙でできた虎を調べると、必ず虫が一匹体に張り付いていた(「必ず」というからには紙製の虎は複数頭いて、複数頭 捕獲されたということになりますか)。
ここまでが第二段落。今度は術者が虫を使って、紙製の虎を操る様が述べられます。で、最後の結論部分です。
戴院臣(人名でしょうね)が言うには、「これは『麻城法』という妖術である。この『麻城法』を人に伝授する時は言葉で教えるのではなく、紙に書き、それを墨汁につけたものを(伝授される人が)飲み込むことで伝えられていくのだ」と。
いかにも妖術っぽい伝授方法ですね。口頭や文章で伝えるのではなく、呪文がかかれた文書を墨に浸して飲み込むことで、後継者に伝えていくのですから。
以上が、意訳ということになりましょうか。文章の意味も少しはわかりやすくなっているのでは、と手前味噌ながら・・・。
で、肝心の麻城法と麻雀の関係ですが、『大漢和辞典』の麻城法が「麻城」の説明の中にあり、「麻城」はというと、「麻城県」という地名とあります。「麻城県」で発生したか、伝わるかした妖術といったところでしょうか。「麻城」という地名も「麻秋」さん(姓が麻で、名前が秋)という人が作った城という意味なので、少なくとも麻雀とは何の関係もないようですね。炎や虫を通じて草や紙でできた人形を操るというのが麻城法の正体になりますか。
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あさみ 投稿日:2011/09/15(Thu)
こんにちわ、ふらっと さん
いや、これはありがたい。おかげで よ~く理解できました。(^-^)v
>正しくは「攝(と)る=摂る」ですね)。
そうか、摂政の摂の方だったか(゚0゚)
いや、“囁(ささや)く” と “攝(と)る”を見違えるとは、ミス コンテストとミス マッチほどのミス テーク(^-^;
>少なくとも麻雀とは何の関係もないようですね。
ですね(^-^;
“麻城”どころか、九竜半島の根本の方に“麻雀峰”という地名もあります。
これも単なる地名で、別にマージャンが非常に盛んな場所というわけでは ないようですし(^-^;
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