Mahjan talk 雀話

    (129)中間法人


 今月号(H16.9月号)の月刊・プロ麻雀、101競技連盟中間法人の資格を取得したとの記事があった。正式名称は「有限責任中間法人日本麻雀101競技連盟」とか。

 団体法人には社団法人財団法人などがあるが、麻雀団体が社団や財団の認可を受けることは、まず不可能(No.65No.67 参照)。

 NPO法人というのもあるが、NPO法人は「不特定多数のものの利益(公益)」を目的としている。中間法人NPO法人と同じ非営利団体であるが、中間法人は「社員(会員、クラブ員)に共通する利益を図ること」を目的としている。その点で、麻雀団体には中間法人の方が適している。

 中間法人は一般で云えば有限会社、株式会社に相当する。そこで会社設立と似たような手順で資格を取得できる。単純に云えば、必要書類をそろえて関係機関へ提出すればいい。

 では101連盟中間法人の資格を取得たからと言って大したことはないかといえば、そうではない。これはすごい快挙。なんと言っても、まずは嚆矢を切ったこと。タイトルで云えば、初代タイトルホルダー。

 そして資格取得は難しくないといっても、設立時には300万円の基金が必要。これはよほど組織がしっかりしていないと、ちと大変な額。

 そしてもっと大変なのは、資格を取得したあと。任意団体なら金銭出納帳1冊と銀行通帳の1冊もあれば十分。しかし法人ともなれば、企業と同じレベルの決算書(貸借対照表、事業報告書、剰余金明細等)の作成が義務付けられている。
*無限責任中間法人ならその必要はない。その代わり、代表者は金銭面のすべての責任を負わなければならない。

 金銭面の状況についても、任意団体ならそれを会員に明示しようがしまいが自由であるが、法人となればそうはゆかない。剰余金が出たとしても会員でワケワケすることもできない。つまり101連盟中間法人の資格を取得したことによって、キチンとした麻雀団体であることを証明したといえる。

 日本でもっとも長い歴史としっかりした組織を持つ日本麻雀連盟という団体がある。その組織力と伝統をもとに、一貫して社団法人の資格取得を目指してきたが、所詮かなわぬことであった。101連盟はその日雀連に先がけて、麻雀団体の目指す方向性を示したとも言える。

 その意味で、今回の101連盟が麻雀団体で最初に中間法人の資格を取得した意義は非常に大きいと思う次第。

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