h15/6/1号の月刊近代麻雀をみていたら、あるコラムにこんなくだりがあった。
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さきのパーティには亜空間殺法の安藤満さんも出席していたので、安藤さんのオタ風理論などについて教えてもらいました。
「“自分が親のとき、とがオタ風なら、一般的には切りとされているが、本当はを切るべき”というのが、安藤さんのオタ風理論です。その理由を教えてください」
「(第1打牌の時点では、北家はまだを1枚しか持っていないかも知れない)どうせ(切る)なら、北家でが重なるのを待ってから切った方が(自分のツモ番がすぐ回ってくるので)得でしょう」
と、これまでの常識とは逆のことを言うのです。
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亜空間殺法といえば、もしかしたらオカルトの権化のように感じる人がいるかも知れませんが、実はものすごく緻密で合理的な麻雀理論の上になりたっているんです。たとえば下家のホンイツ模様に対しても、安藤理論に裏打ちされた切り出し牌の順序がある。
もし と余っていたら、から先に切るのが原則。たとえば下家が
のようにピンズの下を複合メンツで持っているときなど、ならチーするけどならチーしないことが多い。つまりから切れば次のはロン。から切れば、それを避けることができるんです」
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別に安藤さんを持ち上げることにクレームを云うつもりはない(個人的には、好きなプレーヤーだし)。しかしこのようなレベルのことを「オタ風理論だ」、「亜空間殺法だ」と持ち上げると、かえって安藤さんが困るんじゃないかと思った。
オタ風の話からいけば、2枚あるいは3枚のオタ風を、下家の風から切ってゆくのを下回(しもまわ)り打ち、上家の風牌から切ってゆくのを上回(かみまわ)り打ちという。
この下回り打ちと上回り打ちのどちらが切り出し者にとって有利に働くかというようなことは、70年くらい前の麻雀揺籃期にさんざん論議されたこと。そしてその結果は結論がでなかったというか、どっちでも変わらんというか、まことに当たり前の結論だった。
どっちでも変わらんという結論であろうと、安藤さんが上回り打ちを自分の打法としていることに問題ない。いうならとあるとき、という順で切ると決めておくというのと同じこと。常にそうすると決めておけば、何から切ろうかと迷わないですむからだ。
落としにしたって、一通り麻雀が打てるプレーヤーなら、誰でも実行しているレベル。そんな程度のことをオタ風理論だ、安藤理論だ、亜空間殺法だと持ち上げると、なんだか亜空間殺法のひいきの引き倒しになってしまうような気がした....
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