My battle 七聴八闘

    (23)安くてハネマン


 これも学生時代の話。場所はかの有名なアイウエオの2Fだ。
 ドラ中のとき、親の加藤(仮名)がリーチときた。ところが加藤、リーチしたあとで、「ツモれば安くてもハネマンだ」と云った。

 親リーとなれば、ただでさえ緊張する。それがツモれば安くてもハネマンなら、出ても満貫クラス。これはたまらんというので、みんなベタ降りを始めた。

 頭の片隅で、(そんないい手を公表するのも変な話)とも思ったが、(満貫よりハネマンのほうがいいに決まってる。高めで倍満ならもっといいので、あまり振ってほしくないんだろう)と思い直した。

 たとえ親が振ってほしくなくても、こっちは満貫でも振りたくない。そこでとにかくベタ降りの一手。するとしばらくして加藤がツモった中を叩きつけ、「やったぁ!、ツモッ!」と高らかに宣言。

一筒一筒中中七索七索七索八索八索八索三萬四萬五萬 ツモ中

 げえっ、たしかにまぎれもなく安目ハネマン、高め倍満。中なら出ても満貫だ。そりはいいけれど、彼の捨て牌の2枚目か3枚目に一筒が捨ててある....「ツモれば」じゃなくて、ツモらなければアガれない手。。。。

 だいぶんみんなぶうぶう言った。
 しかしまぁ、「おい安いぞ安いぞ。振ってくれぇ」といってロンした手が満貫。「なんだ、それは」という声に、「役満より安いっ」という抗弁が通るような時代の話。結局はウヤムヤでアガリを認めた。まぁ、なんでもアリという学生時代のなつかし(くない!)エピソード。(-_-)

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