Manner 牌品

    (11)摸打の手


 右手でツモって左手で打つことを両刀使いという。これはマナーというよりルールに近い。手を交差させるこのような動作はスリカエなどのイカサマも懸念させるだけでなく、対局者も打ちにくい。そこで摸打はむ必ず片手のみ、つまり利き手1本だけで行わなければならない。

 利き手のみの使用であるから、左利きの人が左を使用することは構わない。ただ左利きのプレーヤーとその下家では、摸打の手がバッティングしやすい。バッテイングがあると、ツモ牌を取り落とすなど無用なトラブルも生じやすい。

 「俺はこれが利き手なんだ」というわがままな考えは控え、速やかで楽しいゲームのため互いに留意したい。

 しかし左手を使用するからといって、捨て牌を右から左に捨てるのは不可である。野球で言えば、右打席ら打とうと左打席から打とうと自由であるが、左打席から打ったといって3塁へ走って行く事は出来ないのと同じ。

 また各々の副露エリアは決まっている。チーポンした牌は、自分のエリア(手牌右サイド)にしか副露できない。

 問題は使わないほうの手。いわゆる軸手(利き手の反対側の手)。頬杖をついたり、肘を卓上に置いたりするのは論外である。軸手は卓の上ではなく膝上に置く。

 体調との関連でどうしても卓上におく場合でも、手首から先だけ。かといってガバッと手牌を包み込むのはよろしくない。軽く手を握り卓のヘリに置くくらいにする。

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