「雀のお宿」に「四枚使いの七対子」という面白いコラムがある。今回はそのパクリだ。また七双子(チーシャンツ)という表現も中国麻将にあるわけではない。これも同コラムにある「七組の双子(ふたご)」という文章からパクッた。(笑)
中国麻将に七双子という表現はないが、現在の中国公式ルールに「四枚使いの七対子」そのものはある。
これで立派な 単騎の七対子。別に4枚目を待つ形ではなく、槓仔(カンコ)が先に出来ててもいい。
そして中国麻将では、この手をでロンした場合(中国麻将ではロンアガリは“和(フー)”と宣言する)、中国公式ルールでは52P(ポイント)のアガリとなる。役満貫のロンアガリが100Pぐらいであるから、52Pの得点は日本麻雀に換算すれば親満クラスのアガリとなる。
※中国麻将といっても、全国的に統一されているわけではない。ここでいう「中国公式ルール」とは、“
中国の行政機関が関係した麻雀大会で使用されているルール ”という意味。
どうしてこんな大きなアガリになるかといえば、七対子の設定ポイントが大きいからである。なんと七対子は清一色と同じ24pの設定。そこで上記の手をでロンした場合、七対子24p+四帰一(4枚使い)2p+門ロン2p+(和了8PX3=24p)で計52Pのアガリとなる。
そしてもし、をロンではなくてツモアガリしたとすると、なんと108P(七対子24p+四帰一2p+門ロン2p+8p)×3=108P)となり、役満のロンアガリにほぼ等しい得点となる。これは非常においしい。(^0^;
※七対子は不求人(プチューレン=門ツモ4p)、単騎和(2p)とは複合しない。
どうして七対子が清一色と同じ設定になっているのかよく分からないが、中国麻将では門前清のウエートが非常に低い。そこでチーポンを多用して早アガリが志向される。その中で門前を前提にした七対子は、アガリ目が遅い。そのため高いポイントとなっていると思われる。しかし下記のような手は、中国公式ルールで役満貫になるのかな?。(^ー^;
いずれにせよ単騎待ちは分かりやすいが、一般高型がからむと二門張〜四門張も可能となるので、結構複雑となる。
これは の二門待ち。 ロンで4枚使いの七対子であるから52ポイント(ツモで108p)。ただしロンは、アガリどころかチョンボとなる... 実は中国公式ルールには8点(8p)縛りがある。そこでアガリには最低8p必要であるが、 ロンでは合計5Pにしかならないからである(一般高1p+四帰一(4枚使い)2P+門ロン2p)。
ただしこれが下記の形であれば、中国公式ルールでもロンで無事アガリとなる(一般高1p+四帰一(4枚使い)2P+チャンタ4p+門ロン2p+辺張1p=10P+(和了24p)=34P)。
下記の手は と の双 石並 聴のほかに単騎の七対子となる三門張。
でロンすれば、4枚使いの七対子で問題なくアガリとなる。ではこの手を or でロンして七対子でなくなったらどうなるか。ひょっとして52Pの半分、26Pぐらいになってしまうのか?。
これはのロンと同様、 or のロンアガリでは七対子が消えるので合計5Pにしかならない(一般高1p+白2p+門ロン2p=5P)。そこで中国公式ルールではチョンボとなる。ただし or のツモアガリであれば、門ロン2pの代わりに不求人(プチューレン=門ツモ)の4pとツモの1pを取得できるので8PをぎりぎりクリアーでアガリOKとなる(取得ポイントは合計48P)。
※中国公式ルールで、計算ミスがあったらメンゴ。
聞くところによれば日本にも大阪には4枚使いの七対子は一翻アップというローカルルールがあるという。そのローカルルールで例題の手をでロンアガリした場合、七対子(二翻)+4枚使い(一翻)で三翻のアガリ。 or でロンアガリした場合は、一般高(一翻)+白(一翻)で二翻のアガリとなる。 or でのロンアガリはロンより低得点とはいうものの、中国公式ルールのようにチョンボになったりはしない。(笑)
もちろん4枚使いは手のうちでの4枚できあがりでもOKだ。そこで次のようなケースでは、の3門張ということになる。
ロンの場合、中国ルールにここまでは詳しく書いてないからはっきりしないが、たぶん4枚使い2種類であるから、七対子24P+四帰一(4枚使い)2P+四帰一(4枚使い)2P+門ロン2P+和了24Pで計54Pのアガリとなると思われる。ただし ロンの場合は平和2p+四帰一2p+門ロン2p+一般高1p=7Pでチョンボ。(笑)
これはこれでいいとして、この手の万子は2メンツの6枚。そこでこれを字牌2メンツ6枚に置き換えてみる。
待ちは問題ないとして、4枚使いOKなら でのアガリもOKか? たぶんあらかじめOKという合意があるならともかく、いきなり でロンすれば、いくら4枚使いOKのルールでも中国でも日本でもチョンボとなるだろな。(笑)
下記は雀のお宿にUPされている型での三門張。
同じ三門張でも、これはかっこいい。しかしこれを でロンした場合、中国公式ルールでは何ポイントになるんだろう。七対子とチャンタは複合しないとしても、七対子と混一色or清一色は複合するのかな?(こんど聞いておこう)。
中国公式ルールでも緑一色は役満である。そこで中国公式ルールで七対子と混一色が複合するなら複合が認められるなら、 ロンで問題なく緑一色となるわけだが。
下記の型は、究極の四門張()。こいつも中国公式ルールで七対子と混一色が複合するならデッカい手になる。
ところで昭和7年刊行の「麻雀日本」という雑誌11月号(p28)に、こんなクイズが載っている。
「東家が索子を3副露。手は を暗刻にして単騎。そこへある索子を引いたのでを切ったところ、双 聴となった。いったいどのような変化であったのか?」
ま、クイズというより軽い頭の体操というレベルのもの。
この双 石並 聴(?)、間違ったってアガリになるわけがない。それはそれでいいとして、現在の一般的な立直麻雀にはテンパイ料(ノーテン罰)というものがある。何も悪いことはしていないのに、ヘタすると3千点の支払いが発生するという恐ろしいルールだ。(笑)
とても軽い頭の体操なんて云ってはいられない。
もちろん同一4枚を対子2組として認める以上、理屈からいけば 4枚は と の双聴として認めるということになる。ルールは自由であるから、そのグループで合意さえしていれば問題はない。しかしこれを と の双石並聴と解釈するのは、聴牌の一般的な認識感からいえばかなり受けいられにくい。
七対子はポーカーのワンペア・ツーペアからの発想で、アメリカで成立した役である。そこで七対子は英語ではセブンペアという。そのポーカーでは、一番軽い手が対子一組のワンペア。そして同一牌が4枚になればツーペアではなくてフォーカード。あくまでツーペアは異なるワンペア二組をいう。となれば、4枚1セットは対子二組ではないとしておくほうが無難なようだ。
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