一般役02・嶺上開花


 ありありルールで他家の捨て牌で明槓を行い、嶺上牌であがった時の点数の支払は、明槓をさせた人の一人払いになるのでしょうか?


 中国古典麻雀では、自摸和(ツモホー)だけでなく、栄和(ロンホー)も常に3人払いでした。ですから大明槓による嶺上開花はもちろん3人払いでした。しかし昭和6年頃、栄和1人払いのルールが普及しました。

 やがて「大明槓による嶺上開花も放銃(ほうじゅう)と同じようなものではないか」という考え方から、「大明槓責任払い」というルールが発生し、それなりに普及しました。そして現在でも「大明槓責任払い」ルールを採用しているグループは存在します。

 しかし壁牌(かべハイ)であろうが王牌(ワンパイ)であろうが、自摸和自摸和です。そこでほとんどの麻雀団体では「暗槓・大明槓・小明槓に関係なく三人払い」というルールが採用されています。また一般麻雀でも、これが主流となっています。

詳しくはこちらをご覧ください。

 本来の麻雀ではリンシャンカイホーはイーチャパオなのでしょうか、それともサンチャパオなのでしょうか。


 中国麻雀は大三元とか字一色などの役満貫の(パオ=責任払い)以外、すべて三人払いです。そして嶺上開花などは役満貫にほど遠いアガリですから、もちろん三人払いです。そして日本へもそういうルールで伝来しました。

 しかしいつの時点なのかハッキリしませんが、とにかくある時点でこれを1人払いとするルールが登場してきました。これもかなり普及しているようですが、やはり三人払いルールが主流と思います。現在でもほとんどの麻雀団体では、三人払いルールで行われています。


 この前ある雀荘で、そこの店長にリンシャンツモではツモの2符がつかないと聞いたのですが、本当でしょうか?


 間違いとも言えませんが、本当とも言えません。
 詳しくはこちらをご覧下さい。

 以前友人より「メンツモとリンシャンカイホーは重複しない」という説を聞いたことがあります。その根拠は「ツモ牌はツモ山から引いた牌であって、リンシャン牌はリンシャンから引いたもので、これらは別物である」というものでした。

 もちろん現在の解釈とは違うものですが、これはわたしの友人の独創なのでしょうか。それともこのような説は存在しているのでしょうか。


 もともと嶺上開花は、いまの日本麻雀でいえばタンヤオとかサンシキのように中国でもメジャーな役でした。しかし門前清ローカル役でした。そのマイナーな門前清という役が、嶺上開花に少し遅れて日本に紹介されたわけですが、その時点では扱いもそれぞれに異なっていました。

 嶺上開花はもともと符役(4符役から10符役を経て一翻役に昇格した役)です。日本には10符役として伝来しました。しかしこの段階ではローカル役である門前清は伝来していませ。そこで門前清でツモアガリしようとロンアガリしようと、得点に関係ありませんでした。つまりこの時点では重複などありえなかったわけです。

 やがて嶺上開花が一翻役に昇格したころ、門前清も流入しました。この門前清、当初はツモアガリ・ロンアガリに関係なく一翻とされました。しかし昭和初期のルール会議でツモアガリ一翻、ロンアガリ加十符という現在の形となりました(この改訂の事情は嶺上開花の一翻昇格とは関係ありません)

 ということで「重複しない」というその説は、誰かの独創と思うのですが、その友人の独創かどうかまでは分かりません。


 最近麻雀を始めてハマっています。
 ある日のことですが、私がテンパイしたのでリーチしました。私の手牌には二萬が3枚あります。で、ツモってみると二萬なので、カン!しました。そしてリンシャン牌で見事にツモアガリしました!。

 ここで役の問題ですが「ツモ、リンシャン」でしょうか、それとも「リンシャン」のみでしょうか?


 リーチ(一翻)もツモホー(一翻)も嶺上開花(一翻)もそれぞれ勘定してOKです。そこでこの場合は合計で三翻となります。

 もちろん場ゾロ(役を数えた後に「バンバン」とか云ってるやつ)がプラスされますから、合計は五翻となります。


閏土    日付:2003/11/12(Wed)

続けざまの質問ですが、明槓して嶺上牌を取得したあと暗槓をし嶺上開花になった場合、包は発生するのでしょうか。


あさみ    日付:2003/11/13(Thu)

 「明槓して」というのは、この場合「大明槓して」という事ですね。
 現在メジャーなのは、「嶺上開花はすべてツモアガリ」というルールです。しかし一部には、「大明槓のあと嶺上開花した場合は包(責任払い)」というルールもあります。

 そこで質問のケースですが、「嶺上開花はすべてツモアガリ」というルールでは、とうぜんツモアガリになります。この場合、もちろん責任払いになりません。

 そして「大明槓のあと嶺上開花した場合は包(責任払い)になる」というルールであっても、質問のケース(2回連続ののあと嶺上開花)は、「ツモアガリ(責任払いにならない)」というのが順当と思います。


閏土    日付:2003/11/13(Thu)

回答ありがとうございました
嶺上は、大明槓をする→嶺上牌取得で一区切り付くんですね。
そこで暗槓→嶺上開花では別個の行動になるという解釈でよろしいのでしょうか。


あさみ    日付:2003/11/14(Fri)

こんにちわ、閏土さん。

そういうことです。(^-^)/