日本語なら“はおうべん”、中国語風の発音ならパーワンペンと読む。「覇王の鞭」というような意味。筋牌を杠子・刻子・対子とした組み合わせ。対子・刻子・杠子の順でも可であるが、槓子が真ん中に来たり、対子が真ん中に来たりする形は不可。
筋牌をすべて刻子でそろえれば筋牌刻(すじハイコー)という、σ(-_-)の好きな役になる。
しかし筋牌刻は単にポンしてもいいが、覇王鞭は3種類を順番にそろえなければならない。また何といっても杠子がネックになる。
中共の長江(揚子江)に三峡(さんきょう)という名所がある。両岸の山が迫っていて、世界的な名所の一つ(いま建設中の長江ダムが完成すると、その景色も失われるそうだ)。その三峡に距神女峰という山があり、山腹に杣道(せんどう=山腹を削った山道ではなく、木材を組み合わせて作った吊り橋のような細い道)がある。
その杣道が通っている岩肌に鞭を打ちつけたような細長い痕(あと)がある。むかし西楚の覇王がそこを通ったとき、鞭で打った痕だという。そこで覇王鞭(覇王の鞭)と呼ばれている。役名の覇王鞭は、そこからきている。
なお鞭を表すため 索子、それも に限るというルールもあるという。こうなると、たとえ3種類の組み合わせでも
とても難しい。
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