Hands 和了役

    (54)Gertie's Garter



 ガーティーズ ガーターと発音する。アメリカ役で、2種類の数牌で1から7迄の連数2組み。

一萬二萬三萬四萬五萬六萬七萬一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒

 「パッと見」には、中国公式麻将でいう連六(レンリュー)が二組のようであるが、それとは少し異なる。

中国公式麻将の連六
 

 GertieとはGertrude(ガートルード)という女性名の愛称。Garter靴下留め。すなわちGertie's Garterは「ガートルード夫人の靴下留め」という意味。

 ヘンテコな名称であるが、実はこれはイギリスのガーター勲章を指している。
 ガーター勲章は、1348年に制定されたイギリス最古の勲章。制定のいきさつについては諸説あるが、一般に流布しているのは次のようなもの。

 イギリス王エドワード三世(AD1327−1377)ガートルード・ソールズベリー伯爵夫人(一説にエドワード三世の恋人と)と宮廷舞踏会で踊っていた。そのとき伯爵夫人のガーターが落ちた。王はすぐさまそれを拾い上げて自分の足にはめ、夫人の失敗をカバーした。そしてそれを機会にガーター勲章を制定したというもの。

     

 燦然と輝く十字模様のメダルは頚飾章(副賞みたいなもの)、ブルーの布地は肩にかけるケープ。そして細長い帯のようなものがガーター勲章ガーター(靴下止め)なので、ベルト状の布でできており、左脚の膝下につけるのが正式とか。写真を大きくすると、こんな感じ。

     

 地の色が濃紺なのは、そのときの伯爵夫人のガーターの色という。ガーターに縫い取りしてある金文字は「Honni soit qui mal y pense.=思い邪なる者に恥辱あれ」(仏語)。夫人がガーターを落としたとき、思わず笑った貴族に対してエドワード3世が言った言葉だという。

 へぇなるほどであるが、1から7までの異種牌の組み合わせが、なんでガーター勲章という名称になるのか、それはさっぱりわからない....長いベルト状を表しているんかな....

  

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