の3刻子。「南無八幡(なむはちまん)」との語呂合わせ。ファミコンソフト「上海への道」のため考案された役。で南、で無、で八幡(はちまん)を表す。
役の話としてはこれだけしかない。それでは芸が無いので(^-^;、南無八幡のウンチクでも....
南無八幡は、南無八幡大菩薩(なむはちまんだいぼさつ)の略。南無(なむ)は仏教用語で、語源はインド仏教のオーン マニ パードメェフーンのオーンに由来する。
オーン マニ パードメェフーンは梵語で、直訳すると「おお、蓮中(れんちゅう)の宝珠よ!」
ありがたい教典を読み上げた後に唱える決まり言葉。蓮(はす)は仏教の教えを表し、蓮中の宝珠とは、その中でもっとも尊い教えの意味。オーン(おお!)は嘆声である。
天界で大暴れした孫悟空をお釈迦様が五行山に押し込めたとき、呪文の札を五行山に貼った。その呪文がオーン マニ パードメェフーン。たしか漢字で「庵麻尼八迷運」←なんか違ってるな....ま、いっか....
#あの極悪宗教、オウム真理教のオウムも、このオーンから来ている。
このオーンが西洋に伝播してアーメンとなった。そこでキリスト経では祈りの言葉の最後に、“御心のままに”という主旨でアーメンと唱える。
八幡というのは八幡神のことで応神天皇(おうじんてんのう)のこと。応神天皇は第15代天皇で、仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)と神宮皇后(じんぐうこうごう)の子供。神宮皇后は本名が気長足姫(オキナガタラシヒメ)。仲哀天皇が熊襲(くまそ)征討中に没したので、その意志を継いで新羅に遠征した。ところがそのとき仲哀天皇の子供を宿していた。
しかし戦争中に子供を産むことはできない。そこで戦争が終わるまで生まれてこないように神に祈った。祈りが通じ、2年だか3年かかった戦争中、ずっと妊娠したままだった(ホンマかいな....)。
無事帰国してから生まれたのが、誉田別命(ホムタワケノミコト)。皇后の祈りに神が応えて生まれた天皇なので諡(おくりな)が応神天皇。この応神天皇も武勇の誉れが高かった。そこで後年、応神天皇を祭神とした宇佐八幡宮(大分県)は武家の守護神心として崇拝された。武家の守護神なので、分社も各地に作られた。これが八幡神社で現在でも神社の数としては一番多い。
#かの有名な八幡太郎義家は、源義家の通称であるが、石清水八幡宮で元服したので、こう呼ばれる。
で仏教が伝来したのち神仏混淆が進み、八幡神も菩薩と合体して八幡大菩薩と呼称されるようになった。そこで武家が八幡神に祈るときには、南無八幡大菩薩と祈る。
すなわち南無八幡という新役は、神道と仏教が融合したおかげで、生まれた役。
蛇足
仏教は他宗教を否定するのではなく融合する形で普及した。本家本元のインドでも、バラモン教やヒンズー教と融合した。いま仏教の守護神となっている阿修羅(あしゅら)や韋駄天(いだてん)、梵天(ぼんてん)なども、もともとはヒンズー教の神様。
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