万子の清一色で、合計数が百万以上になったものをいう。中国伝来の役ではない。第2次大戦後に登場した国産役満。
第2次大戦後に登場といっても、現在でも非常にマイナー。こういう役がある、と云うか考案されたことがあるというだけで、じっさいに採用されているかどうかは、大いに疑問。
もともと百万石は、加賀百万石にちなんで加賀地方で採用されたのが最初という。そこで登場した最初は加賀百万石と呼ばれたとも云う。
※日本牌棋院の天野大三氏が考案したと云う説もある。
例としては、こんな形。
もちろん混一色でも百万以上は可能であるが、いちおう清一色に限られている。
知人にチェックしてもらったところ、清一色で合計数が百万以上になる組み合わせは2000近くあった(正確には1971型)。それなら百万石など簡単に出来そうだが、とかなど、大きな数字の槓子が二つくらいないと、なかなかできない。
100万以上でもっとも大きな合計数になるのは、次の形。合計数は130万である。
しかしこれは四槓子になってしまうので、いまさら百万石役満という必要はない。そこで四槓子にならない最大数の組み合わせと云えば、合計数124の次の形。
この槓子というのはまことに便利。合計数が不足したとき、刻子を一つか二つ、槓子にしてやれば良い。そこで逆に、槓子が1つもない百万石の最大数はいくつかといえば108である。
やは槓仔(カンコ=手の内4枚使い)であるが槓子ではない。そして槓子無しで合計108となるのは、この組み合わせしかない。これはまさしく煩悩の数、たしかに役満貫にふさわしい。(^-^;
ただ上記は四連太宝(スーレンたいほう)の形。そこで百万石ではなく四連太宝だと云うなら、手牌をちょいと入れ替えれば良い。
しかし百万石という以上、百万ピッタリだとカッコいい。そこで百万ピッタリを調べてみると、総数だけで296形あった。この中で槓子を含まない形は22型。この中で超カッコいいのは次の形。
ところで加賀前田家は正確に言うと102万石あった。そこでついでに102万石も調べてみた。すると総数は202形、槓子を含まない形で13型あった。ふ〜ん、なるほろ。またこの13型でカッコいいのは、次の型だった。
あとは
のリャンペーコー型か。
しかし1雀頭4メンツで百以上というなら、索子や筒子でもできる。となれば索子や筒子にも同様の役があっても良い。しかし百万索、百万筒なんてのもしっくりこない。第一、索子や万子には「万」という単位がない。そこでムサシは考えた。
題して「百草丸」、索子か筒子の清一色で合計数が百以上になった。草が索子、丸が筒子を表す。どうだ、これなら索子でも筒子でも、どちらにも対応できるぞ。(笑)
おまけトレビア
刻子は同じ数牌が3枚。そこでの刻子なら、合計数は5X3で15。では順子はどうか。実は順子でも同じ事ができる。
たとえば の合計数は21。これを6+7+8=21とするのではなく、7X3=21と計算する。つまり真ん中の数字の3倍が合計数となる。へ〜ピコ ピコ ピコって、誰か云ってくりょ....
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