Hands 和了役

   (35)てんでんバラバラ パート2


 前コラムで中国麻将のバラバラ役を紹介した。そこで今度はアメリカ麻雀役。アメリカにも中国に負けず劣らず沢山のバラバラ役がある。もっともその組み合わせをバラバラと感じるのは、日本人に「1雀頭4面子=アガリの形」、あるいは「3枚1セットとは刻子か順子」という概念が染みついているせいでもある。

 しかしもともと麻雀では、一萬一筒一索 という組み合わせが本来の3枚1セットだった。そこで中国人には日本人のような「バラバラの組み合わせ」とは感じないと思われ。

 そしてさらに現在のアメリカ麻雀では、そもそも1雀頭4面子という概念がない(みたい)。それこそ14枚全体でなんらかの形を作という感覚。いうならバラバラ形=ノーマル形?。

 とはいうものの、じつはσ(-_-)日本人。アメリカ人にとってノーマルでも、σ(-_-)にはバラバラとしか思えない。(>_<) で そんなアメリカ麻雀バラバラ役の数々。

 といってもアメリカ系麻雀のバラバラ役すべてではない。見聞きした役を適当にピックアップしただけ。記載順序も名称のアルファベット順とか組み合わせ同類順ではなく、思いつくまま気の向くまま。m(_ _)mヘ

Civil War(シヴィルウオー)南北戦争
南南南北北北一筒六筒八筒一筒一萬八萬六萬五萬
 南北 の刻子に、2種数牌で1681、1865の組み合わせ
 アメリカ系バラバラ役では、もっとも有名。南北戦争が1861年から1865年のことなので、この形となっている。数牌は筒子と万子ではなく、万子と索子でも索子と筒子でも良い。

Knitting(ニッティング)編み物
一筒一萬三萬三索四筒四索五索五筒七筒七萬九筒九索
 2種数牌の対子7組
 中国麻将の乱七対(ランチートイ)とおなじ。人間の考えることは、みんなおんなじという証拠。

Crotcht(クローシェ)編み針
一筒一索一萬 三筒三索三萬 六萬六筒六索 八索八筒八萬 九筒九索
 これも中国麻将の乱対々(ラントイトイ)と同じ形。

Wind Snake(ウインドスネーク)
一筒二萬三索 四筒五萬六索 七筒八萬九索 東南西北中
 筋一通に四風喜+三元牌1枚見てると、なんだか頭が痛くなる。(>_<)

Dragon Snake(ドラゴンスネーク)
一筒二萬三索 四筒五萬六索 七筒八萬九索 白發中北北
 筋一通に紅喜+自風の雀頭

East and West(イースト アンド ウエスト)
一筒一筒一筒九索九索九索東東東西西西南北
 混老頭に東西 の刻子、南北 という雀頭

South and North(サウス アンド ノース)
一筒一筒一筒九索九索九索南南南北北北東西
 混老頭に南北 の刻子、東西という雀頭。

Crazy Monky(クレージーモンキー)
白白白發發發中中中白發中南南
 大三元+紅喜(ホンシー)+自風の雀頭
 日本麻雀のローカル役に、超三元というのがあるが、それとちょっと似てる。ただ超三元の場合は三元牌を槓子でそろえるから、アガリの手牌は17枚となる。しかしクレージーモンキーは大三元+紅喜であるから、アガリの手牌は14枚であるところが異なる。

Back Hoe(バックホー)
二索三索四索五索三筒三筒三筒三筒發發發發八筒八筒
 長面子(1234)や槓仔の組み合わせ。
 例の形は三筒發 が槓仔(かんこ)Two Back(ツーバック)型であるが、この形に限られるわけではない。槓仔が1セット(One Back)でも3セット(three Back)でも、あるいは全部長面子(Back Pin)でも構わない

Rattle Snake(ラットルスネーク)
一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東南西北北
 ノーマル一通+四風喜+任意の風牌1枚Rattle Snakeとはガラガラ蛇のこと。一通を蛇にたとえたのは判るが、四風喜の部分は、ガラガラ蛇のシッポになぞらえたのかも。

Seven Up(セヴ ン アップ)
一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒東南西北白發中
 7数字連牌に字牌各1枚数牌7枚と字牌7枚の組み合わせなのでSeven Up というのは判るが、別名をGreatness Garden(グレートネス ガーデン=大きな庭)という。う〜ん、なんで“大きな庭”というのか、さっぱり判らん....

Chow Mian(チョーミェン)
東南西北北七筒八筒九筒七萬八萬九萬七索八索九索
 789のサンシキ+四風喜+任意の風牌1枚それはいいが、Chow Mianってなんだろうと思って調べたら、なんと“焼きそば”だって....どうやら漢字の炒麺の音訳らしい。ネーミングに困って適当につけたのかいな。

Chop Suey(チョップスイ)

 123のサンシキ+四風喜+任意の風牌1枚
 一萬二萬三萬一筒二筒三筒一索二索三索東南西北北
Chop Sueyは調べなかったので、なんの意味だか判らない。しかしChow Mian焼きそばなんだから、こっちはなにかのスープぐらいか。

One Number(ワンナンバー)
東東東南南南南西西西北北北北
 風牌14枚揃え中国麻将でいう乱風一色。別名をMahjong Mandarin(マージャン マンダリン=麻雀の高級官吏)というだけあって、難しさ一番か。


テツロー 投稿日:2008/05/03(Sat)

 管理人様、初めまして。
 楽しく拝見させて戴いております。
 さて、既出であれば申し訳ないのですが、和了役「てんでんバラバラ」の中にある「Chop Suey」について報告があります。

 友人がアメリカに留学していた折、向こうでも麻雀をしていて、この役に出会ったそうです。「Chop Suey」は日本語っぽく発音すると「チャプスイ」、あるいは「チャプスィー」となり、アメリカ風の中華炒めの一種らしいです。デリバリーの中華料理として定番のメニューらしく、トマトの入った八宝菜みたいなもん、と言ってました。

 向こうの麻雀はわりかし役とかもいい加減で、誰かが思いついた役がそのままルールに定着してしまうこともしばしば。チャプスイも彼曰く「百万石みたいなもんじゃね?」とのことで、大した意味はないんだそうです。日本といえば「スシ、ゲイシャ」、中国といえば「チャプスイ」みたいな。
 それではまた。

あさみ 投稿日:2008/05/03(Sat)

こんにちわ、テツローさん

 これはこれは貴重な情報をありがとうです。(^-^)/
 「チョップスイ」ではなく「チャプスイ」ですか。名称の雰囲気からスープ系の食べ物と思っていましたが、日本でいえば中華版みたいなものなんですね。(^-^; どうやら漢字表記は雑炊らしい。

>中国といえば「チャプスイ」

 なるほろ...「ネーミングに困って」というより、中国ゲームだから中国風の名前を適当につけた、という感じらしいですね。

>誰かが思いついた役がそのままルールに

いや、最近は日本でも大いにその傾向が。(^-^;

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