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(76)宙吊り
ある雑誌で「宙吊り」という表現を見て、ふと思った。
空中に吊るすんだから、本来は「空中吊り」。略すと「中吊り」だが、これでは「なかづり」と誤解しやすい。
「中(なか)吊り」と「中(ちゅう)吊り」では、意味だって違ってくる。そこで「宇宙(うちゅう)」の「宙(ちゅう)」を使っているわけだ。
「宇宙」は英語でSPACE。空中というか、空間という意味。語呂も合うし意味も合うというので、「宙」の字が使われているのだろう。まぁそれはいいのだけれど、宇宙の2文字をそれぞれあげつらえば、「空間」を表すのは「宇」で、「宙」は時間を表す。
#漢の時代の准南子(えなんじ)という書物に、「四方上下これを宇といい、往古近来(時間)、これを宙という」とある。
そこで空中吊りという意味で、宇宙の文字を借りてくるんなら、「宙吊り」ではなく「宇吊り」でなければおかしいではないかと思った。(^-^; by 重箱親父
PS:宇宙はたんなるSPACE(空間)ではなく、空間(三次元)=宇と時間=宙が合体した四次元の世界を表す。漢語の宇宙という表現はまことに素晴らしい。