(71)台湾話<7>郵便物
台湾の正式名称は、中華民国という。そこで普段は台湾と称していても、あちらでの正式な会合では中華民国と表記される。略しても中国か民国で、日本での平成に当たる暦は、民国**年という。そこでσ(-_-)は、台湾へ郵便物を送るときは、必ず中華民国台北市・・・と表記する(正確には中華民国台湾省台北市)。ところがときどき郵便局員が中共(中華人民共和国)と間違える。
先般、台湾に送金する必要が生じた。郵便局へ行って、「あの、台湾へ送金したいのですが」と云うと、必要書類を渡された。元々中華民国と書くことにしているが、なにせお金を送ることでもあるので、小さく英語で
リパブリック オブ チャイナ とも書いた。
にも拘わらず、σ(-_-)の書いた書類を見て
「あ、すみません。中国には一度に千ドルしか送金できません。そこで3千ドル送金なさる場合は3枚書いてください」と云われた。
あ、郵便局はそうなのかと思い、とにかく書いた。実は郵便局から送金するのは個人的な分で、女房の役目。σ(-_-)がやるときは仕事なので銀行を使う。今回も個人的な分なので女房が行くと行ったが、「まあいい、σ(-_-)が行って来る」と出かけたもの。
で、せっせと3枚書いたが、局員に渡すとき、いちおう「あのう、台湾でもこんな制限があるんですね」と聞いてみた。すると、「あ、台湾ですか!。台湾なら1枚で結構です....どうもすみません」という。
(おひ、最初から中華民国と書いてあるだろう)と思ったが、「いえいえ、いいですよ」と言って帰ってきた。
帰ってからその話を女房にすると、
「世の中では台湾で通っているのに、わざわざ間違えやすい名称を使うあなたが悪い。わたしはいつも台湾と書いて送金しているが、それで済んでいる」という。
「ふん、大きなお世話だ」と云って、その場は収まった。
ところがそれからまもなく、大事な書類を早急に台湾へ郵送する必要が生じた。早速書類を作成しEMSで送ることにしたたが、書類が出来たのが夕方5時過ぎ。ああ、明日は3月3日、郵便局休みだ〜。帰って女房に話をすると、「本局へ行けば大丈夫よ」という。おお、そうだった、というので本局へ行くことにした。しかし自分で運転するのが面倒だったので、運転は女房に頼んだ。それがそもそも間違いの始まり。
二人で休日窓口まで行くと、女房が書類を出しながら、「これ、航空便の速達でお願いします」という。σ(-_-)は「あれっ」と思ったが、職員は「はいっ」と云って受け取り、奥へ引っ込んだ。その間に「おい、俺はEMSって云っただろう。なんで速達なんて云うんだ」とぶつぶつ云うと、「あら、EMSって速達のことじゃないの?」
「そうかなあ」などと云っているうちに職員が戻り、「はい、590円になります」という。おかしい、安い、900円はする筈だ。そこで職員に「これ、EMSですか」と聞いたが、「速達は飛行機で運ばれますから、早いですよ」というような容量を得ない返事。そこで(まぁいいや。EMSでないとしても、速達なら早いだろう)と思い、そのまま帰ってきた。
ところが昨日、台湾から「書類がまだ届いていない」という電話があった。ありゃーというので、明日1日待って届かなかったら、もう一度送り直すことにした。しかしなにかと手続きが遅れ、よろしくない。
そこで女房に、「それみろ。EMSと云えばいいのに、航空便の速達なんてワケのワカランことを云うからだ」とぶつぶつ云うと、
「だいたいからあなたが中華民国なんて紛らわしいことを書くからいけないのよ。そんこと書くから、ひょっとして中国へ行ってしまったかもしれないんだわ」
「あほ、中華民国だって中国だ。中国を中国と書いてどこが悪い」とつまらん喧嘩になった・・・
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