南米のボリビア(首都ラパス)とペルー(首都リマ)の国境線沿いにそびえるアンデス山脈、その連なりであるラパス山脈の頂上付近にチチカカ湖という世界的に有名な湖がある。そんな高いところにあるから景色も相当いい。当然 世界的に有名なわけだが、有名なのは それだけが理由ではない。
このチチカカ湖、長さ222km、幅112km、面積8200平方kmというのだから、かなり大きい。大きさだけで言えば、世界にはもっと大きい湖はいくつかあるが、チチカカ湖は標高3810mという富士山より高い山の頂上付近にある。おそらく世界で一番高いところに存在する湖だ。
また深さも相当なもので、ところによっては深さ300m以上あるという。300mといえば現代の潜水艦でも簡単に潜れる深さではない。実際 これ以上高いところにあったり 浅い深度しかなければ氷の固まりとなってしまう(と思われ)。そしてチチカカ湖はそのバランスぎりぎりのところにあるので、世界で一番高いところにあり、かつ世界で一番深い湖として存在することが出来るらしい。
このチチカカ湖は、1億年以上前にアンデス山脈が隆起したとき、山脈間の海水がそのまま持ち上げられたもので、数千万年前は塩水だったそうだ。
別にチチカカ湖の宣伝するために、このコラムを書いているわけではない。先般、テレビでまたチチカカ湖の番組を見た。見ながら家人に「いつ見てもチチカカ湖は綺麗だな。おまけに世界一高いところにあって世界一の深さがあるなんて不思議で仕方がない」とつぶやいた。
すると家人が
「どうしてチチカカ湖という名前が付いているか知ってる?」という。
「う、知らん....お前、知ってるのか?」
「うん」
「じゃぁ、どういう意味なんだ」
「チチの恩は山より高く、カカの愛は海より深いからよ」
「・・・・」
オチがついたところで蛇足(笑)
中国語での湖(フー)を和訓で「みずうみ」と読むのは、「湖」が「水(真水)の海」だから。
蛇足の蛇足
近江(おうみ)は「あわうみ」の訛(なま)りで、「あわうみ」は「淡(あわ)い海」。で なぜ「近江」が「あわうみ」かというと、近江は「江=琵琶湖=淡い海=真水の海)に近いところ」だから。
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