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(38)子供のころ
 小学生の頃、名古屋に住んでいた。名古屋城の内堀と外堀の間は、今でこそ丸の内と呼ばれ、県庁・市役所を始め、国の出先機関などの官庁街となっているが、当時は米軍のカマボコ兵舎が立ち並んでいた。もちろんそんなところに一般人は立入禁止になっていた。

 この外堀、空堀なので堀り込まれた土手はもとより、堀底も草ぼうぼう。おまけに誰も立ち入らないから、昆虫がたくさん生息していた。もちろん堀に降りること自体禁止されているが、そんなことは子供には関係ない。そこでよくバッタやカマキリを捕りに行った。

 あるとき外掘りに降りたあと、丸の内側の土手をよじ登ってみた。するとそこは見渡す限りの芝生の原。そこにカマボコ兵舎が立ち並んでいた。一足踏み出してみると、足元からバッタがバタバタ.... おお、バッタの宝庫だ!。夢中になってバッタを追いかけ回していると、突然ピリピリピリッと笛の音が。。。。

 見るとMPが「あっちへ行け」という感じで手を振りながら、こっちへ近づいてくる。捕まったら捕虜になる、こりゃ大変だと一目散に逃げた。(^0^;

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