(369)双成字
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2年ほど前のこと。書斎へ女房が小学1年の孫(♂)と一緒に入ってきた。そして女房いわく。
「ねぇ あなた、火が2つで炎(ほのお)でしょ」
「うん」
「じゃあ、火が3つの字もある?」
一応σ(-_-)は 我が家で漢字の権威ということになっている。といっても「シロートの割には」という程度なので、 さすがに火が3つの漢字はしらない。ワケを聞くと、「いま孫に漢字を教えていて、林(はやし)は木が二つで 森は木が3つと教えた。そのあと火と炎を教えたら、“じゃぁ火が3つの字もあるのか?”って云うもんだから....」
ワケは分かったが、知らないものは知らない(笑) そこで「たぶん無いと思う....もしあったとしてもだ、日本では使わないから考えなくていい」と答えた。
孫のことはそれで済んだが、字のことが どうも気になる。そこで大部な漢和辞典を引っ張り出して調べてみた。そしたら火が3つの漢字がちゃんとあった(^-^; とはいえ「日本では使わないから考えなくていい」ことはたしかなので、孫には何も言わなかった。しかし興味が湧いたので、そんなダブル的な漢字がどれだけあるか、辞書を隅から隅までひっくり返して調べてみた。するとなんと
木→林→ 森のように、同じパーツが2つ,3つ,4つと重なって成り立っている漢字が数百もあった。面白いので そんな重なり字をピックアップして双成字(ソーセージ)と命名(¯ ^ ¯) 、一覧表も作った(かなり時間がかかった(/_;))。
せっかくの労作なので(笑) HPで紹介しようと思ったが、なにせ変換不可能な字ばっかり。そこで せめて木火土金水(もっかどこんすい)の5文字だけ紹介することにした。とは云え火にしても土にしても、3重 4重の珍字となるとワープロでは出てこない。そこで□で代用することにした。また*印は存在しない というか、大部な辞書にも記載されていなかった(見落としの可能性もあるので、その節はご容赦....)。
便宜上 発音を記しておいたが、これは日本語式発音による字音(じおん=中国語に由来する発音(いわゆる“音読(おんよ)み”))。そこで たとえば土や水の3重なりを“ギョウ”だとか“ビョウ”だとか言ってみたところで、中国人にはまったく通じないので、ご注意(^-^;
1 |
2 |
3 |
4 |
木
(モク) |
林
(リン) |
森
(シン) |
* |
火
(カ) |
炎
(エン)
(ほのお) |
□
□□
(エン)
(火花) |
□□
□□
(イツ)
(?) |
土
(ド) |
圭
(ケイ)
(象徴の玉) |
□
□□
(ギョウ)
(盛り土) |
* |
金
(キン) |
* |
□
□□
(キン)
(金が増える) |
□□
□□
(ギョク)
(?) |
水
(スイ) |
□□
(スイ)
(二つの川) |
□
□□
(ビョウ)
(広大な水) |
□□
□□
(マン)
(大洪水) |
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機長 投稿日:2012/06/10(Sun)
同じ字4つは口<器>と又<畷、錣>意外、見たこと無いです(限)
3つは保健の時間に習ったことがあります
纏めてなんて言ったかは忘れましたが(忘)
後、3枚の場合は下の2文字を点4つで省略するって事を辞書で見たことがあります<摂、渋>
久しぶりでの長文、失礼しました(礼)
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あさみ 投稿日:2012/06/11(Mon)
ども、機長さん。
>3枚の場合は下の2文字を点4つで省略するって
たしかに日本では、そのように略していますね。(^-^)v
では漢字の本家 中国の場合はどうしているかと言えば、下の2文字を点2つ(ハ)としたり(協など)、双の字に置き換えたりしています(轟など)。
摂 渋 協などには三水偏や手偏がついていますよね。こういうコブ付き(偏や冠付き)の字も一杯あるのですが、それも双成字に含めると対象の字が増えすぎてしまうのです(>_<) そこで双成字では森や轟など、コブ無しの字だけを対象にしています(^-^;
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[3774] かつみ 2013/11/09(Sat)
なんと!64画の漢字があります
龍龍
龍龍
(テツ)↑これで1文字
意味 口数が多い
出典 大漢和字典
大漢和字典には、他にもあるかも?
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[3775] あさみ 投稿日:2013/11/09(Sat)
> 大漢和字典には、他にもあるかも?
大漢和字典に64画の字は二つ記載されています。
一つは
龍龍
龍龍
ですが、もう1つは下記の漢字です。
輿輿
輿輿
大漢和字典によれば、発音はセイ、字義は不明とのことです。
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