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       (312)ギザ十


 先般、某有人駅でキップを買うため財布をみたら、ちょうど運賃ピッタリ分のコインがあった。しかし券売機へコインを入れたら、1枚の10円銅貨が戻ってきてしまう。あらためて紙幣を取り出すのも面倒だし、そのうち引っかかるだろうと何度も入れ直していると、近くにいた駅員が「銅貨しましたか」と近寄ってきた。(^-^;

 ワケを話すと駅員がその10円玉をしげしげと眺め、「あ、これはギザ十ですね」(昭和20年代後半から10年くらい発行されていた、縁に刻みがあるタイプ)。それから自分のポケットから別の10円玉を取り出し、「よろしければ、これでやってみてください」 それを投入してみると、問題なく受け付けた。

 帰宅してからウイキをみると、「最近の自動販売機では精度を向上している。そしてギザ十の質量は現在の十円硬貨よりも若干軽いのと経年による磨耗のため“ギザ十”を受け付けないものもある」と書いてあった。“なるほろ”と一件落着したが、現在でもギザ十が流通しているのに少し驚いた。

 そこで改めてその辺にあった10円玉をチェックしてみると、さすがにギザ十はなかったが昭和37年のものが1枚あった。おお、昭和37年と云えば、まだ髪の毛がフサフサしてる頃じゃないか(笑) それで急に興味が湧いて、発行年から現在までの10円玉を1枚づつ集めてみることにした。

 1枚もないところから始めたので、最初のうちは手にした硬貨がすべて収集対象。しかし日が経つにしたがって集まりにくくなる。それは当然としても、きっかけとなったギザ十は まだ1枚もない。こうなるとあの駅員さんが交換したギザ十が気になってしかたがない。駅員さん、あのギザ十、返して(^-^;

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