R/C HOBBYの
ニッケル水素バッテリー


事の起こりは先日...


3年ほど使った600mAhのニッカド電池
とうとうヘタって来ちゃいまして...(-_-;)

容量も減って来たんですがそれ以上に...
今まで3Cでガンガン充電出来ていたのに
1C以下の充電しか受け付けなくなって来ちゃったのです。(>_<)


カトちゃん1日に多い時は10回くらい飛ばしちゃう人なのですが、
1C充電なんて飛行場では待ち時間が長くて長くて...
とても待ってられません!



で、

仕方ないので新品を買ったのですが...
最近はニッカドの品質が悪くなっちゃったのか
この新品も1Cぐらいの充電しか出来ないんです!(▼▼#)

そこでもう、
ブチキレですよブチキレ!

最近、リチウムポリマーでプチ・ポリマー!を飛ばしているカトちゃん、
パンチ力はあっても容量の少ないニッカドには
受信機用電源として魅力を感じなくなっていたところにこの体たらく!

ニッカドは3C、5Cなんてムチャな充電が出来るからこそ値打ちが有るのであって
1Cでしか充電出来ないニッカドなんて!
トーフの角に頭ブツけて...
キャラメルコーンのピーナッツ...
風呂の排水口に吸い込まれて...


ハア、ハア、ハア、
...


とにかく

絶対許さんです!
絶対許さんです!
絶対許さんです!



アンタなんか使ってやんない!

アンタなんかプ!

ハア、ハア、ハア.......


って事で
ニッカドに見切りを付けちゃいまして、


最近好評な
R/C HOBBYのニッケル水素バッテリー



これに白羽の矢を立てたわけです。
(あ〜、前置き長!)
m(_ _)m





R/C HOBBYからは
・4.8V  720mAh
・4.8V 1500mAh
・6.0V  720mAh

の3種類が発売されてますが
今回は4.8Vの720mAh1個と1500mAh2個を入手して
少しテストしてから1500mAHを使ってみました。

テストの内容は

1.ニッカド用急速充電器で充電可能、とありますが
  ホントにシッカリ充電出来るのか?

2.実容量はどれくらいか
  (最近は充電容量を表示するそうで放電可能容量の表示では無いそうです)

3.ニッカド用のバッテリーチェッカーを使えるのか?


この3つを試してみた上で、

4.実際に使って飛ばしてみてどうか?

って事で試してみました!

結論を先に言っちゃうと
超、オススメ品です!(^^)

それではまず飛ばす前に行ったテスト内容から...



1.ニッカド用急速充電器で充電可能、
とありますが
  ホントにシッカリ充電出来るのか?


カトちゃんはCRAFT ROOMのSWALLOW CHARGER
(ニッケル水素にももちろん対応)と
KOのBX−212(ニッカド専用)での充電にチャレンジしてみました。
放電にはKOのDX−102を使用しています
(手持ちの機材フル動員、ってワケです)

SWALLOW CHARGERも充電電流値をマニュアルで設定するタイプで
フル・オートでベストの充電をしてくれるワケではありません。
どちらを使ってもフル・オートでバッテリーのコンディションをセルフ・チェックしながら
充電電流をコントロールしてくれる充電器ほどの結果は得られないだろう、と
思いながらのテストです。
(この辺り、どなたか良い充電器をお持ちの方がテストして下さると
良いのですが...)

で、何回か充放電してみた結果ですが...

1.KOのBX−212でちゃんと充電出来ます!
2.SWALLOW CHARGERのニッケル水素モードで充電しても
  KO BX−212より明らかに良く入る、
  と言う事はアリマセンでした...(残念!)


KO BX−212で充電可能な事が確認出来たのは収穫でしたが...
ニッケル水素電池は一般に充電が難しいと言われているようで、
最適な充電方法を電動マニアの方達もいまだに色々模索しておられるようです。(-_-;)

カトちゃんもBX−212とSWALLOWの両方を使って
色々試してみたのですが、

・4.8V 720mAhは0.5A
・4.8V1500mAhは1.0A

の電流値で充電してやるのが一番短時間で無難に充電出来るようです。
(ただし、購入して最初の充電では0.5C程度でしか充電出来ませんでした
1,2回充放電してバッテリーが目を覚ますと上記の値で充電出来る様になります)

ただし、これでも表示容量に達する少し前にオートカットが働いてしまい、
満充電には至らない場合があるのですが、
充電後一晩おいてから追い充電してやると
表示容量に足りなかった分+α充電出来るようです。

つまり現実的な充電方法としては

飛行前夜に急速充電器で充電しておき、
飛行当日に車の中で追い充電しながら飛行場へ

と言うのがマニュアル設定式の急速充電器で
一番何も考えずにシッカリ充電する方法の様です。

何だか、電動機の動力用バッテリーを充電するのと
同じ方法になるみたいですね。

(しかし、実際に使った印象では追い充電は必要なさそう、デス!(^^;) )




2.実容量はどれくらいか
  
3.ニッカド用のバッテリーチェッカーを使えるのか?


この2つについては同時に測定してみました
先ず、1の方法で追い充電も行い
現状の機材で一番シッカリ充電できた、と思える状態から放電開始です
それも一度にカラッポになるまで放電するのではなく、
・1500mAhは100mAhづつ、
・ 720mAhは50mAhづつ
と言うように
少しづつ放電してはニッカド用バッテリーチェッカーをつなぎ、
メーターの値を読みとり、またすぐに放電器にかける、

という方法を取りました。

また、受信機用バッテリーとしての実容量ですが
カトちゃん手持ちのバッテリーチェッカー
進和技術研究所製RX MULTI CHECKER (MODEL No.61203)では
何度か試した結果1Aの放電でバッテリー電圧が3.6Vになったところで
「EMPTY」となりますので
1Aの放電で3.6Vになるまでの放電量を実容量と判断しました。

(カラッポになるまではまだまだ余裕がありますが
フタバの場合3.8Vでバッテリーフェイルセーフがかかってしまいます。
放電量が少なくなれば同じ残量でも電圧は高いワケですが、
使っている受信機やサーボ、機体によっても電池残量と電圧の関係は
変わっちゃうので、ここは素直にバッテリーチェッカーの「EMPTY」を
実容量0としました)

更に、バッテリーがカラッポになるまで放電してみましたが
事前のテストで1A放電で2.4Vを過ぎると急激に電圧が低下しました。
過度に放電して転極したらバッテリーがダメになってしまうので
2.4Vで放電終了としています。

カトちゃん愛用の進和技研製バッテリーチェッカー、
4.8Vと6Vの切り替え可能な上に、
放電機能を持っています。
つまり、バッテリーにつないで
STARTボタンを押すと測定開始、
すなわち放電開始ですが、メーターが左端に来ると
自動的に放電をストップしてくれます。
飛行場の帰りにこのチェッカーをつないでおけば
放電OKなのでバッテリーの管理が楽です。(^^)
今回テストしたニッケル水素にもこの放電機能は
使えました!
メーターパネル部分のUPです。
下の測定結果表の数字は
このパネルから読みとった値、
そこそこ読みとり誤差もありますがご容赦を!
メーター左側の赤(EMPTY)と黄色の境目を
「実容量0」
として今回の測定に使っています




それでは
放電テスト結果です。


R/C HOBBY製
4.8V1500mAhニッケル水素電池
放電〜メーター読取値

    
   
R/C HOBBY製
4.8V720mAhニッケル水素電池
放電〜メーター読取値
放電量
(mAh)
バッテリーチェッカー
メーター読取値
  放電量
(mAh)
バッテリーチェッカー
メーター読取値
FULLを振り切る   FULLを振り切る
100 100   50 86
200 92   100 72
300 88   150 68
400 84   200 68
500 84   250 68
600 82   300 60
700 80   350 58
800 78   400 54
900 72   450 40
1000 60   500 30
1100 48   550 ほぼ0
1200 28   563
1285   634 2.4V放電終了
1370 2.4V放電終了  



結果を見て
「表示容量1500とか720とかなのに
かなり少ないなァ...」
と思われた方は、現在使用している手持ちのニッカドを使って
同様のテストをしてみると即、納得して頂けると思います。
(カトちゃんもニッカドで同じテストをしてみたのです。
その結果と比べてみて、
カトちゃんとしてはまずまずの良い結果だと感じています)

そんな事よりもカトちゃん的には上のテスト結果を見て
「容量の半分になってもメーターの値(つまり電圧)が高い」
と言うところに注目しています。
サーボのモーターを駆動する仕事では
「電圧×電流」が仕事になるのですが
同じ「仕事」をするにしても電圧が高いと、少ない電流で済む事になります
つまり、全く同じ容量のニッカドと使い比べても電圧の低下が少ない分
このニッケル水素の方が電池の持ちが良い可能性が高いワケです。


さて、同じ残量でもニッカドより電圧が高いのは良いのですが、
飛行場でニッカド用バッテリーチェッカーを使って
メーターの値を読んで
「50だから半分残ってる」
と思ったら危険、ですね。
単純に結論として言ってしまえば
ニッカド用チェッカーはそのままでは使えません!


しかし、
メーターの値と測定値は正比例ではありませんが
「メーターがいくらの時に残りはナンボ」
という表があれば、ニッカド用チェッカーも充分使えます!

と言う事で、上の表を元に
「チェッカーのメーター値〜電池残量対応表」
を下に作成してみました。
実容量を
1500mAhの電池では1285mAh
 720mAhの電池では 563mAh
として作成、使いやすい様に
メーターの値も少々補正してあります。

なお、
この表を参考にされる場合は
バッテリーチェッカーの種類によってズレが有ると思いますので
多めに余裕をみて使って下さい。


更に、
機体のスイッチを切ってしばらく置いておくと
電池の電圧が回復します。
この表を頼りに電池の容量を調べる場合、
この電圧の回復が命取りになる場合があります!

バッテリーチェックはフライト直前ではなく
終了時、スイッチを切った時に行うか
C・ペイサンルルーのように30秒くらいチェッカーをつなぎっぱなしで
回復した電圧にごまかされないよう、
シッカリとチェックする必要があります。

それと言うまでもありませんが
この表を信用して、バッテリー切れで墜落したと言われても
カトちゃん責任は持てませんので、
あくまで参考に、余裕をみて使って下さい。

R/C HOBBY製
4.8V1500mAhニッケル水素電池
メーター読取値〜電池残量対応表
    R/C HOBBY製
4.8V720mAhニッケル水素電池
メーター読取値〜電池残量対応表
バッテリーチェッカー
メーター読取値
  電池残量  
(mAh) 
  バッテリーチェッカー
メーター読取値
  電池残量 
 (mAh) 
充電直後 1285   充電直後 563
100 1185   86 513
92 1085   72 463
88 985   69 413
86 885   66 363
84 785   63 313
82 685   60 263
80 585   57 213
78 485   54 163
72 385   40 113
60 285   30 63
48 185  
28 85       
     





4.実際に使って飛ばしてみてどうか?

ヘタッて来た600mAhのニッカドを使っていた50GeeBeeに
4.8V1500mAhを積んで飛ばしてみました


600mAhのニッカドが約95g、
ニッケル水素1500が約105g
10gぐらい重いのですが、
飛ばした感じは全く変化ナシ!
重心が変わっちゃうほどの重量増加ではありません。
機体のエンジン、サーボ等の仕様は
こちらを参照して下さい。


カトちゃんはタイマーを10分にセットしていますが
スロットル開度が少なくなると
タイマーがストップするようにしていますので
1フライトおよそ13〜4分程度、
かなり長く飛ばしています。
その条件で7フライト、
50GeeBeeにとってはやや風が強い中でホバリングとコブラの練習をやってから
バッテリー残量を計ってみました。

結果、1A放電の3.6Vでカットしてみて
バッテリー残量775mAhでした!

上の放電測定結果から
実容量1285mAhとすると、510mAh使った事になります。
510mAhで7フライトなので1フライトおよそ73mAh、
単純に1285を73で割ると
17.6
つまり
17回も飛ばせる計算になります!

実際には電圧が低下して余分に電流を食うようになりますから
そんな数は飛ばせないと思いますし
まあ、余裕をみて早めに充電するので
そんな回数を充電せずに飛ばそうとする事も無いと思いますが
実際に13〜4回ぐらいは飛ばせる可能性、大ですね(^^;)


だけどそれ以前に...

皆さん、1日に14回も飛ばせます...?
多分、それでもこの1500mAhバッテリー、残ってると思うんです。

って事は
飛行場に充電器を持っていく必要が...有りません!
始動性の良いエンジンならスターターも要らないので
ポケブー1本と燃料とポンプがあればそれでOK!

600mAhのバッテリーだとカトちゃんの場合
4回飛ばしたら充電してたんですが
1C充電だと待ち時間が40分ぐらい、
2回は楽に飛ばせる時間を待たなければなりません!
(だからカトちゃんは3C充電にこだわってたのです)

しかし、ニッケル水素の1500なら充電待ちが全くナシに
丸1日飛ばせそうです!
その分、たくさん練習出来るのは本当に嬉しいですね!

デジタルサーボを使うなら
まだニッカドの方が良いかもしれませんが...

今回のテストの結果、
もう、
ニッカドを使う時代は終わったと感じます。




しかし、燃料!


カトちゃんの場合、
1フライトで190CCタンク8分目、およそ150CCですから
25〜6回で4リッター缶1本が無くなります。

この電池なら現実に13回は飛ばせちゃいそうですから...

   F.AirシリーズをOS52やSAITO56辺りで飛ばす場合...

 満充電2回で、

4リッター缶1本、

カラッポになっちゃいます!
なんか、ホントにスゴイ電池やナァ、と...(-_-;)



充電器が不要になって身軽になるかと思いきや、
たくさん飛ばせる分
燃料をたくさん持っていかないとイケマセン!
上手くなろうと思ったら、
ヤッパリ楽は出来ないようで...(^^;)



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