4 月 の 日 記 [5]
4月某日:

おやつ事件
りゅうの体重が2キロを超えた。シャンプーは月2回、だいたい2週間に1回の割合。一度目に私が自宅の洗面台で洗ったら、次はショップでトリマーさんにお願いすることにしている。ショップでシャンプーをお願いすると1回2,500円(成犬は3,000円。大きさによって異なる)かかるが、爪切り、肛門周りと足先、足裏をバリカンをかけてもらえる。指先を触られるのを嫌うワンコは多い。りゅうはどこを触られても大喜びで嫌がることはないが、逆に暴れすぎるので私は怖くて自分で爪を切ることが出来ない。特にりゅうの爪は黒いので血管がまったく見えないので怖いのだ。だから今後も月1回お願いすることにしている。

初めてシャンプーをお願いし、出来上がりましたと連絡を貰って迎えに行くとなんと耳にリボンまでつけていてびっくり。まだ小さいのでリボンがとても大きく見え、小さくてもやんちゃそのものの顔をしているので、我が子ながらお世辞にもかわいいとは思えなかった。

またショップでシャンプーをしてもらうと、いつも帰りがけにご褒美にあげて下さい、とちょっとしたおやつをくれる。りゅうはこれをとても楽しみにしている。一番初めはクッキー。今回はチキンとライスを固めたちょっとソフトなジャーキーおせんべい。試供品の小さな袋に3つ入っていて、ひとつの大きさは500円玉ふたつ分くらい、厚さは5ミリくらいか。それをひとつあげたところ、りゅうはたいそう喜んで、ゲージの中でくわえて安心して食べられる場所を求めてウロウロした後、腰をすえて噛み噛みし始めた。全部食べ終わるまでなにげなくそばで見ていたところ、ほとんどボロボロになったおやつを最後に飲み込んだ後、どうやら喉に詰まらせてしまったらしく、口の周りをペロペロ舐めたり、前肢で掻くようなしぐさをしたり、吐きそうにしてみたりし始めた。えらいことになったと思いながら、口の中を覗いても何も見えないし、背中を撫でたりトントン叩いてみても、全く吐き戻すことができないのか、なんとなく目をむいて苦しそう。15分くらいたって(本当はもっと短かったかも…)、そろそろ病院に連れて行ったほうがいいかな、と思い始めた頃、ようやく何度かゲホゲホして吐き戻すことに成功。ほっと胸を撫で下ろした。詰まっていたのはどうやら1.5センチ角くらいのかけらで、改めてパピヨンの食堂の細さを痛感。何かの本で、パピヨンは食道が非常に細いためフードの大きさに注意したほうがよい、と書いてあったのを読んでいたのだ。

後日、動物病院で伺ったところ、食べ物を喉に詰まらせた場合、呼吸が出来ている状態なら器官に引っかかっているだけなので、別のおやつかフードを一粒与えて飲み込ませると一緒に胃に落ちてくれることが多いとのこと。でもあくまでもその時その時で状況が異なるので、実際に試みるのは獣医さんの指示に従って下さいね。

かわいくない、などと言ってみたものの家に帰って写メールでリボン姿を撮り、妹に送ってみた。


4月某日:

ワクチン抗体検査とは…
猫のあずきとりゅうを連れて、上社ペットクリニックへ。今日はあずきのワクチンと、りゅうの狂犬病の予防注射、あと前回接種した伝染病ワクチンの抗体チェックの検査のための採血。

あずきとりゅうをそれぞれキャリーバックに入れて来たのだが、あずきのキャリーバッグを持ち上げた院長先生は
「あれーっ?あずきちゃんってこんなに重かったっけ?」
と驚いている。 確かにあずきは4キロそこそこしかないのだが、今回はあずきのほかにこなつも入っているのだ。何故かというと、この2匹普段はとても仲良しなのに、どちらかが病院へいくと1週間ぐらいシャーシャー威嚇しあうため、一緒に連れてきたのだ。こうするとどっちにも病院の匂いがするので険悪な仲にならないで済む。

あずきのワクチンが終わり、次はりゅう番。初めに狂犬病と伝染病ワクチン抗体検査のについて院長先生から詳しい説明がある。「伝染病ワクチン抗体検査」はパルボウィルス感染症とジステンバーの抗体がワクチン接種後に確かに体内で出来上がっているかどうかを調べるもので、血液を小さな試験管に1本分採って検査するもので、2回目のワクチン接種の時に院長先生の説明を聞き、りゅうをお世話頂いたショップの店長さんにもお話を伺い、また私の仕事も考慮してこの検査を受けることを決めた。シッティングを依頼されるお客様の中には、年1回のワクチンを接種されていないワンコもいるし、ワクチンを接種した全ての個体に必ずしも抗体が出来るわけではないとも聞いた。散歩コースになるであろう我が家の近辺は犬のうんちはたくさん転がっていてそこを通って菌を拾わないとも限らないからだ。費用は6,500円(税別)。これを高いと思うか安いと思うか微妙なところだが私は受けることにした。(決して安いと思ったわけではないけど…)

初めに採血、そして狂犬病のワクチン。前肢から採血する時はAHTさんに抱きかかえられて嬉しそうに尻尾を振っていたりゅうだが、ワクチンの針が背中に入ったときには一言「キャン」と鳴いた。いままで猫のワクチンの時は、外に連れ出された興奮で診察台に載せられても、注射を打たれてもそれどころではなく、目を見開いて廻りを見渡しているだけだったので、今日のりゅうの反応には新鮮に驚き、改めて犬と猫の違いを思い知った気がした。

抗体の検査には1週間から10日ほどかかる。お散歩デビューはこの検査結果が出てからになるので、もうあとちょっとの我慢。春らしく、日中は暖かい日差しなので1日も早くお散歩に連れて行ってあげたいと思う。

診察が終わり、院長先生としばらくいろんな話をする。ちょっと前に、家の近くにある大きなショッピングセンターで院長先生がご家族でお買い物されていた姿を見かけたのでそのお話をすると耳まで赤くなって照れていた。かなり声もうわずっていたので、話さないほうが良かったのかな…、などと思いながら、でもこれでちょっとしたことでも心置きなく質問することが出来るような気がした。帰りがけ、
「今日一日は激しい運動をしないように」
と言われる。そうは言われてもこのやんちゃぶり。結局この日もゲージの外でのお遊びはなし。 次回は5月の中旬。フィラリアの予防薬をもらうため、体重測定のための通院となる。