博物館実習って?

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[博物館実習]ってどんなことをするの?

[博物館実習]は、学芸員課程の仕上げの科目です。

実際に博物館や美術館の現場で学芸員の仕事を体験するまたとない機会ですが、
それだけに、相当な準備と心構えが必要です。

[博物館実習]は、教育実習と違って現場で過ごす期間だけで終わるのではありません。
週1コマの授業が組まれていて、学芸員の経験豊かな講師陣によって
1年間にわたるプログラムが用意されています。

本学の[博物館実習]は、どの大学の実習にもひけを取らない充実した内容とレベルをもっています。

「どこで資格を取りましたか」と聞かれたら、「宮城学院です」と胸を張って答えてください。

[博物館実習]の講師はみんな学芸員ですか?

そうです。

・市内の博物館の現役学芸員
・東北の美術館の元学芸員
・市内の博物館の元館長
・県内の博物館の元学芸員
・文化財事業の第一線担当者

など、錚々たるメンバーがそろっています。
(井上も14年間の学芸員経験があります。)

学芸員以外の人も教えてくれるのですか?

もちろんです。
学芸員といってもオールマイティではありません。
「餅は餅屋」で、その道の達人のお世話になることもあります。

本学では「特別実習」として修復と保存、写真の専門家に毎年来ていただいています。

・[油彩画の保存と修復]…藤野いづみさん(修復家)
・[日本画の修復と取り扱い]…小林嵩さん(表具師・般若堂)
・[一眼レフカメラの取扱いと撮影]…後藤浩策さん(写真家・東陽写場)
    ―実習生の撮影した作品をつかって、「写真展の開催」という実習も行います。

このほか、実習の一環として毎年「講演会」を計画し、
美術館教育、資料保存、文書館活動などの専門家をお呼びしています。
準備から宣伝、当日の運営まで、すべて実習生が行います。


油彩画の修復・保存(藤野いづみさん)

日本画の裏打ち(小林嵩さん)

シンポジウムの開催(受付・案内業務)
かならず現場で実習しなくてはいけないのですか?

これも大事な問題です!

博物館や美術館での実習は、受け入れ現場の職員にとっては大きな負担です。
最近は学芸員課程をもつ大学が増えて実習生の数もかなり多くなりました。

実習は講義とちがって、大人数ではできません。
たくさんの実習生を抱えた博物館での実習は、いくら優秀なスタッフが担当しても必ずしも効果的とは言えません。

それよりも、本学のように学内での実習が充実していれば、日常的には学内でしっかり実習し、
学外での実習を“他の形態”で行うこともできると私たちは考えています。

学外での“他の形態”とは次のようなものです。

・学芸員課程が実施する「見学研修旅行」―(例)北海道見学実習ほか
・人間文化学科など実習的要素をもつ「ゼミの研修旅行」―(例)東京研修 関西研修
・宮城学院資料室と協力して企画する「展覧会の実施」
                -宮城学院資料室との共同企画―(例)「戦時下の宮城学院

「見学実習」とはどんなものですか?

4つのコースがあります。いずれも3〜4泊程度の旅行です。

@歴史・考古コース(京都・奈良方面)
A美術コース(北海道方面)
B文学コース(国内各地)
C音楽コース(首都圏方面)

@Aは主として人間文化学科、
Bは主として日本文学科、
Cは主として音楽科(文化コース)
の各学生向けに用意されていますが、
どのコースを選んでもかまいません。

各見学先では、できるだけその館の学芸員の解説を受けられるようにします。
また、館によっては収蔵庫等の施設等も見学できるように配慮します。

なお、カッコ内の地方名はこれまでの実績です。

学芸アウル
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