2012年5月5日
長野県 阿寺川
3年ぶりの阿寺川は、前日入り車中一泊での釣りとなりました。
昨年、一度行こうとはしていたのですが、娘の変な行動に阻まれ断念。ゴールデンウィークの後半でしたが、当日の深夜1時には近くの道の駅に到着。車中泊用に準備していた寝具はタオルケット。
出発前、@寝袋 A毛布 Bタオルケット を検討していましたが、選択すべきは@でした。5月の木曽の山奥はチョー寒い!みんな、覚えておこうな(←何様)。
寒さでほとんど眠れず、周囲が明るくなってきたので午前7時には阿寺渓谷の林道へ。
セオリー通りの入渓点であるキャンプ場へ向かって車を走らせていると、前方から車が走ってきた。運転手は窓から手を出してふっている。
「熊でも出たか?」と思って車を止めると、運転手のオッチャンから「釣り券持ってる?」との問いかけ。よく見ると、車体には「木曽川漁業協同組合」の文字。長野県の川で、初めて遊漁証の確認を受けた。
インター近くのコンビニで買った遊漁証を確認してもらい、少し雑談。
「えー!?三重県から来たの?」
「高速使えば2時間半ですよ」
「魚はいるけど、連休中だし場が荒れてて釣りにくいぞ」
「そうですか。かなり人が入ってるんですかね?」
「俺も今釣ってきたところ。(←なに!?)10匹ぐらいで、小さいのはリリースしたわ」
「・・・以前来たことがあるのですが、・・・もしかして下流の方が釣れません?」
「お・お??・・・確かに、下流に●●の●●があるでしょ?それぐらい下流の方が釣れる。あまり上流へ行きすぎない方がいいぞ」
「そうですか」
予想外に、組合員の方から情報ゲット。
車をUターンし、下流へ向かう・わけがなく、そのままキャンプ場付近から入渓。
ふっふっふ。甘いよ。初見のよそ者に、誰がポイント教えますか。まして、組合員ですよ。「釣れなくはないが、他に良いポイント何て沢山ある」レベルに決まってます。なにより、あなた自身が釣れないという上流に、なぜ自分自身は釣りに入っていたのか!矛盾している! ババーン!!(謎はすべて解けた!みたいな感じで)
入渓。
入渓早々に20cm位の岩魚がフライに反応。この時点で、期待はMAX。ここしばらく増水がなかったのか、岩に藻が見られるが、それでも抜群の渓相と水の透明度。どこからでも魚が飛び出してきそうでしょ?
が、予想していなかった緊急事態発生。魚の反応が皆無(汗)
上の写真2枚をさらっと貼ってますが、3時間釣り上がってチビの反応が2回。
どこにフライを落としても反応がありそうなのに、実際は際どいポイントなど、片っ端からフライを叩き込んでも、ほぼ無反応。
ボ ウ ズ の3文字が頭をよぎる。
川が二股に分かれる地点まで来て、しばし考える。
前回は、このポイントより上流で確かに反応が良かった。しかし、ここまで反応があったのはチビが数匹。
おまけに、川と並走している林道を、何人かの釣り師と思われる人が歩いていく(熊避け鈴の音で気付く)。朝出会った漁協の人は、おそらくこの辺りを釣っただろう。
下流部に入り直すことに決定。みんな、人のアドバイスは素直に聞こうな(←オイ)
引き返す途中に出会った釣り師2名。自分が釣った区間を伝え、ついでに「めっちゃ厳しいです」と爽やかな一言をプレゼント。
キャンプ場前にある「美顔水」。顔を洗うと色白美人になるそうだ。太田切川の「ソース勝丼水」は、もう少しこのプレゼンを見習うべきだと思う。
なお、キャンプ場には何張かテントがあり、干してあるウェーダーも結構な数。全員が釣りではないかもしれないが、道路が綺麗になった事もあり、ゴールデンウィークはかなり多数の人が川に入ったようだ。
下流へ車を走らせていると、1本の支流を発見。100mぐらい歩けば川へ入れそうだったので準備していると、林業関係の方と思われるお爺さんが隣に軽トラを停めた。
「ん?ここで釣るの?」
「本流で釣れませんでしたので、支流ならどうかと思いまして」
「いや〜〜〜〜(この間15秒)〜〜〜この支流で釣れたという話は、私は聞いたことないけど・・・」
「まじっすか(汗) 漁協の人曰く、下流部の方が釣れるとは言ってましたが」
「いや〜〜〜〜(この間15秒)〜〜〜もっともっと上流で釣ったという話はよく聞くけど・・・」
「そ・そうですか。別の場所へ行ってみます」
一体どこなら釣れるの??(泣)
下流入渓。
即チビが反応。少し大き目も1匹。
支流というか沢発見。突入。
ワンキャスト・ワンヒット状態で一気に5匹程ヒット。
すぐに滝が現れたので探検終了。・・・こんな釣りをしに遠征してきたんじゃないけどな。
阿寺川から脱出すると、木曽川との合流点に先程のお爺さんがいたので、別の沢で釣れたこととお礼を言って撤収。
以前から一目見ておきたかった下記の支流を見て回ったが、あまりにも多い観光客、昼過ぎから既に渋滞が始まった国道19号線を目の当たりにして、午後の釣りと温泉は断念。
もう一つの目的であった杣酒
を購入し(残念ながら一升瓶は売り切れてたが)、今回の遠征は終了となった。
、
ここからは自分用の備忘録も兼ねて。
阿寺川はアクセスの良さと渓相・水質が良い事、キャンプ場があることから、休日は釣りに限らず人が多数。狙うなら平日でしょう。また、下流部は確かに魚が出る(あまり釣り人が入っていない)が、大場所が多数で巨石帯のため遡行困難。水深のあるポイント多いので、ルアー向けと思われる。
狙うなら、やはりキャンプ場より上流か。
別支流の柿其川(かきぞれがわ:柿其渓谷)は、釣りになりそうな中流域は川と道路が離れていて入渓場所がよくわからん。アクセスするための道路がかなりのグネグネ道。道路から川が見える場所では大抵魚影が見られたが、入渓場所はあっても脱渓場所の目星がつかない。
情報を集めて、この川一本に絞って釣る価値はありそう。
上流に温泉と、蕎麦などの料理を出してくれる店がある。
さらに別支流の蘭川(あららぎがわ)は、想像以上に周囲が街に囲まれていて、妻籠宿をはじめ観光客が多数。
入渓できそうな場所は何か所もあったが、畑や民家に近いので気を使う。魚の姿はそこそこ見えた。崖に入渓を阻まれる柿其川と違い、藪が行く手を阻む。小型の堰堤(落差工)が連続している。
多数の支流があり、どの川もそこそこの水質。魚影も見られるがやはり入渓点と脱渓点の目星がつかない。
あまりにも観光客が多いので、G・Wではなくとも遠征先としては気が引ける。