2008年3月30日 三重県
雲出川(支流・坂本川)


ようやく解禁しました管理人のメインフィールド。

例年だとポカポカ陽気で大型のメイフライがハッチする川ですが、何故か今日は肌寒い。
魚末アマゴセンターで年券を購入し、そのすぐ上流にある毎年大量放流されるポイントを眺めてみる。虫はあまり飛んでいない。

・・・なんか、人もまばら。
この近辺は、テントを張って前日から場所取りをする人がいる大量放流・人気ポイントなのだが・・。

流れを覗き込むと、なんとなく納得。それ程大量放流されていない。
近年、この川では放流したアマゴが白鷺(川鵜ではないらしい)に食われる被害が発生しているようだが、放流ポイントを分散したのだろうか。

 上流へ車を走らせると、2〜3名ずつ釣り人が等間隔で入っている印象。
やはり、放流ポイントが細かく分散されたらしい。人がいないところを目指して進むも、そこは解禁日、良さそうな所は必ず人が入っている。

どんどん上流へ進み、釣り師の姿が見えなくなったのを確認し、そこから少し引き返して川へ入る。

最初に結んだフライは#16のソラックスダン。少ないながらも、メイフライのハッチが見られたためだ。

程なく、指サイズと放流されたばかりの小型がポツポツと反応する。流れが緩やかなプール状のポイントでは、放流アマゴが数匹ユラユラ。
2〜3投してみても、当然のごとくスレまくりで一筋縄ではいかない模様。これから半年、何度もお世話になる川。あまり神経質な釣りは早々に切り上げ、叩き上がってみる。


本当に何気ないポイント。4m程先にフライをキャストし、複雑な流れにフライが乗った瞬間、黒い影がユラリと動いた。

その魚はヒットと同時に下流へダッシュ。しかし、ダッシュした場所が悪かった。水深が浅く、隠れられる岩や木の枝が無い。難なくランディング成功。

抜群の肌ツヤ。閉じた状態で写ってしまったが、ピンと伸びた尾鰭は年越えアマゴの証か。

左のような流れでは放流アマゴがユラユラ。しかし、綺麗なアマゴが入っていたのは右の写真のようなポイントだった。

多分、昨日ぐらいまでは水温も高く、最盛期のような活性だったのでしょう。
この日の水温は7.5度。極寒とは言い難いが、釣り初めからさらに気温が低下してきている。

このあたりから放流魚はあまり見られなくなり、釣れるのは綺麗だけど小型の魚ばかり。放流ポイントの上限を超えたようだ。

そのまま釣り上がろうか迷ったが、天気が崩れ始め、小雨がパラつき始めた。雨ならまだ良いが、時々雨に混じって落ちてくる氷の粒。霙か・・・?

入渓点まで引き返すと、殆どの釣り人は雨のためか撤収中。これ幸いと放流魚が単発ながらライズのあるプールへ。

5〜6匹の放流魚がランダムにライズしている。餌釣り師が諦めた魚なので手ごわいのは100も承知だったが、これが本当に手強かった。

#16ソラックス・ダン・・・話になりません。
#16CDCダン・・・一瞬見に来たかな?ぐらいの反応。
#20ミッジピューパ・・・数回見に来たが、その後完全無視。
#18ビーズヘッド・ヘアーズイヤーニンフ(いきなり沈めるなよ)・・・反応なし。
#16エッグ(←オイ)・・・予想に反して無反応。


ライズしている以上、水面上の何かを食っているのは間違いない。何を食っているかは全く見えない。
そうなると・・・投入せざるを得ません。ミッジングです。

まさか3月下旬に10Xティペットを引っ張り出すことになろうとは。


#26CDCミッジ・シャックフライ。どうせ、ややこしい物を選んで食ってるので、初弾から際どいフライを叩き込んでやりましょう。

キャスト・・・・グアーーーッと浮いてきて・・・・パクリ。




???  そんなにあっさり釣れなくても(汗)

よっこいしょとランディング成功。しかし、その魚体を見て思わず眉間にしわが寄った。


・・・なんだよ・・・これ・・・。












体一面にビッシリと大量の朱点。

よく見るとわかるが、朱点・・と言うか、赤い斑点が、エラ蓋を通り越して頭の部分、目の前にまで現出している。
渓流の女王と呼ばれるアマゴだが、ここまでいくと気持ちが悪い。この魚を見て「宝石のような美しさ」と感じる人はいないだろう。

朱点の異常な濃さは、養殖アマゴ用飼料に添加された赤色色素成分や、継代飼育の弊害であると言われている。
管理人は前者が要因として大きいと考えているが、この魚を見る限り、そうとも言っていられないようだ。

じっくり見てみると、朱点が濃く・多くなった以外に、本来黒点であるはずの部分(特にお腹の黒点など)が、朱点と入れ替わっているように見える。
血が濃くなりすぎた影響か、他に原因があるのか。
数年に1回は源流部から親魚の遺伝子を入れるか、思い切って違う養殖場から親魚を入れ、血を薄める事を検討した方が良いのかもしれない。

川や谷の固有種、遺伝的多様性は当然重視されるべき要素だが、養殖場の中で近親交配を延々と繰り返すのはかなり問題があるかも。

雨が結構本降りになり、このページの最初に紹介したポイントでライズを狙う。
あれこれ手を尽くして1ヒット2バラシ。ストマックを確認すると、極小ミッジの他に#18ぐらいのニンフが少々。

解禁日に雨、次の日は平日、そして分散放流。

今年の雲出川は長く楽しめそうな予感。


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