2007年7月6日 岐阜県
石徹白川(C&R区間、支流) 


仕事休んで平日釣行♪



なんつー魅力的かつ背徳的な響きの言葉だろ。まぁ、今回実践したわけですが。・・・ふふん。仕事は生きるための手段であって、俺は仕事するために生きてるんじゃないのだよ。


 先日、嫁の車にだけ付いてるETCが羨ましくなり、まずはETCカードを申し込んだ。

予定では水曜日にカード到着→木曜日に機械設置→金曜の夕方、通勤割引で出発のはずが、ETCのマイレージ600ポイントキャンペーン(¥2500相当)が終了している事に気付く。

なんか悔しいので、¥2500分を節約すべく、全て下道で石徹白川へ。
午後9時に津を出発し、到着したのは午前1時。最後の峠道で眠気と疲労で意識が遠のき、崖から転落するかと思った。
三重県在住で前日出発の方は、悪い事言わんから高速使った方がいいよ。死ぬから

スキー場の駐車場でビール飲んで車中一泊。目覚ましを7時にセットしたが、6時に目が覚める。「少し早いけど釣り始めるかー」
車から出て川を見ると・・・クッ!マジかよ。既に3人も入ってるじゃねーか。平日の早朝からどんだけ暇人や(←お前もな)

上流に移動し、人が入らなさそうなポイントを探す。道路と川が遠くなった場所から、薮を掻き分けて入渓。

ハッチは極小のミッジ、#18ぐらいのメイフライが多く、あとは黄色のガガンボ、カディス、ヒゲナガがチラチラ。フライは何でも良さそうだったので、とりあえず黒のフローティングピューパ・パラシュートを結ぶ。

3日前ぐらいにかなり増水したようで、流れが重い。
ザッと大場所を狙うと、5m間隔で何らかの反応がある。
チビと思われる出方が多かったが、時折20cmオーバーがフライに飛び出す。

何度かすっぽ抜けた後、まずは1匹。

う〜ん?? なんか放流魚っぽい・・・いや、どう見ても最近放流された魚だろ、これ。
漁協はC&R区間に成魚放流はしていないとアナウンスしているので、養殖場から逃げたか下流から溯上したか、誰かが勝手に放流しているか・・・。

ま、気にしても仕方ないので釣り再開。

水温はこんな感じ。渓魚には適水温といったところか。なお、朝はかなり冷え込んだので、7月とは言え、長袖の服を持ってきて正解だった。

しばらく進むと、状況がかなり変わってきた。
フライを流すと数匹の魚が浮いてきて、何度も何度もアタックしてくる。どうも大量に稚魚放流されたようで、フライが核心部分に流れる前にチビが釣れてしまう。

チビといっても12〜3cmあり、三重県では平均サイズなので微妙な心境ではあったが・・・。三重県人が一喜一憂するサイズが、ここでは雑魚かよ。
普段、いかに貧しい釣りをしているかが身に沁みるね。

稚魚が付いてなさそうな、急流の弛みにフライを落とすと、バシャッと飛び出してくるお兄さんサイズ。しかしまたも放流魚。
今後の参考のため、ストマックを拝見。

ドバッと吸い出された虫は多種多様。あまり消化されていないので、早朝だけでこれだけ食ったらしい。写っていない虫では、大型のストーンフライ、クモ、アリ等々。何でも食ってます。

重油の流出事故から半年、水棲昆虫は豊富に生息できているようだ。

ややこしい場所にフライをねじ込むと、高確率で少し大型が反応した。ドラッグにかなり神経質になっており、相当長時間、フライをナチュラルに流す必要がある。

フライを一度も変えずにどんどん釣り上がり、フラットなプール状のポイントへ到着。バシャッ!  バシャッ!
今回始めてのライズを発見。
とりあえず、そのままフライをキャスト。数回反応はしたが、フライを口に入れてないような感触(つっついてる感じ)
特に目立ったハッチは見られない。

そうすると・・・水面直下か?


フライを黒のビーズヘッド・ピューパに変更して・・・、ぼくがそんけいしてやまないまついおさきちせんせいこうあんのぼ〜るま〜か〜をセットしたんだよ。
おお、神よ。少し嘘書いてますがお許しを。間違っても尊敬はしてません。ペッ!(←こら)

ちまちま狙うのも面倒なので、ライズの上流30cmに叩き込む。



何秒かナチュラルに流れるマーカー。シュパッと真横に沈み込む。

はいビンゴ。ロッドを立ててフッキン・・グ・・・!?


で・でけぇ!


グギギギギギ・・・・・・!
川底に突進する魚。岩に潜られたら一発でアウトだ。なぜならティペットが8X・・(汗) 三重ではこれで十分なんだよ!

ギギリギリギギギギリギ・・・!!

やろう!真向勝負とはいい根性してやがる!
岩や障害物の間に逃げ込もうとせず、その魚はただ底へ底へ沈んでいこうとする。8Xティペットでガチの引っ張り合い。

なんとか岩の多いポイントから引きずり出し、流れの緩い場所に移動したい。魚を浮かせながら、ゆっくりと場所を移動。
すると魚は方向転換し、流れにのってこちら側へズンズン向かってくる。高速でラインを回収し、ロッドを立てる。

背後は落ち込みの連続。下流へ逃げられたらアウト。

一発勝負でネットを差し出し、ザパッとすくい上げた。 ・・・ネットからはみ出る(汗)!

よっしゃー!

だけど、ばっちり成魚放流魚でした。ちょっと残念。写真ではいい感じに写ってますが、胸鰭や尾鰭が擦り切れ、ウロコも剥げ気味。

この一匹で結構満足しましたが、ここからはヒット連発。成魚放流魚が多かったが、やはり綺麗な魚もポツポツ混じってくる。不思議なのは岩魚が一匹も顔を出さない事。
三重では殆ど釣れないので、岐阜や長野では岩魚を沢山釣りたいのだが・・・。

15cm以下の魚は写真省略。トータルでは20匹を軽く超えたと思う。スゲー魚影ですわ。

 誰もが嫌がりそうな狙いにくい場所、足場の悪いポイントでは、何度か大型がザバッと出た。
しかし、逃げ方を心得ているのか、そのまま流れに乗って下流へダッシュし、バレる事数回。成す術がなく、見送るしかなかったのが悔やまれる。
三重県の川なら骨折覚悟で岩の上をジャンプして追うのだが、こんだけ釣れると「怪我しちゃ元も子もないね」とか余裕かませるから不思議だ。
普段、いかに貧しい釣りをしているk・・(以下略)



ところで、今年1月の重油流出の影響は、少なからず感じられた。
釣っていると時々、妙な臭いがする事がある。車のボンネットを開けた時の臭いというか、原付の排気ガスというか・・・。

こればかりは、自然の浄化能力を信じて待つしかないのかもしれません。


さらに釣り上がると、支流との合流点に到着。流れが混じりあう良い感じのポイントだったので、慎重に狙う。
石の裏の反転流にフライを浮かべていると、飛沫が上がった。

ようやく岩魚がヒット。遠くまで来た甲斐があった。近くに道路も見えたので、一旦ここで切り上げることにした。

 スキー場駐車場に移動し、目の前のプールを眺めながら朝食兼昼食。見える範囲でフライフィッシャーが2人。カロリーメートをかじりながら、次のポイントを検討する。

C&R区間に人が集中しすぎている気がしたので、少し外れて支流を狙う事にする。

普段、魚の少ない川で釣りをしている三重県のフライフィッシャーの行動パターン典型。
釣れても釣れなくてもすぐ支流に行きたがる。
 A 「支流に行けばもっと釣れるかも」
 B 「支流に行けばなんとかなるかも」

この二つの摂理は、我々の頭の隅にいつもこびりついているらしい。

こういう流れで落ち着くのは何でだろうね。クモの巣だらけで人が入っていないのは間違いない。リーダー・ティペットを全長9ftぐらいに短くし、ピンポイント爆撃開始。


ビシビシ釣れる。しかし計ったように15〜6cmクラス。でも、岩魚が釣れるとサイズが小さくても嬉しい。うふふふふ・・この白い点々がたまりませんなー。

次に向かったのは、峠川を離れた別の支流。事前の情報は何も無い。地図を見て、ナビで地形を確認して勘で選択。途中少し寄り道し、C&R区間下流を見学。

水量がかなり豊富で、水深のある淵が連続する。
増水によると思われる濁りが少しあったが、普段は抜群の水質かと思う。目を凝らしてよく見ると、小型ながら鱒族の魚影が確認できる。

イブニングで狙うか、日中なら#6ぐらいのシンキングラインで底を狙えば大型が潜んでいそう。

今日は#2ロッドなので、このポイントでは竿を出さずに移動。


目的の支流へ差し掛かると、途中から未舗装のオフロードコース。
ガタガタ道をひたすら上へ。しかし、道路から川下りれそうな場所がなく(あったとしても急な崖を50m以上下る必要アリ)、これは外れか・・・と思っていると、ようやく川に下りれるポイントを発見。

渓相・水質・水量申し分なし。
入渓点の砂地に足跡がなく、人の気配もない。その代わり、濃密な獣の気配が(汗)

石徹白は少ないながら熊が生息しているようなので、念のため買っておいた熊避けの鈴を装備。¥530でどれだけ効果があるかは疑問だが、無いよりはマシだろ。

C&R区間と違い、底まで透き通った綺麗な水にフライをキャスト。


それほど大きな魚は釣れなかったが、どの魚もヒレがピンと伸び、美形揃い。石徹白川はC&R区間にばかり目がいってしまうが、周辺の支流にも良い流れがある事が分かった。

少なくとも自分には、こっちの流れの方が合っている。

大物の香りがプンプンする好ポイント。しかし反応なし。
上流に目をやると、こんなポイントが連続。どこまでも行ってしまいそうだったが、既に4時半を回っており、脱渓して車に戻る時間、山間で日没が早い事を考慮すると、この辺が限界。

俺的釣りの鉄則『初めての渓では絶対無理しない』に従い、涙を呑んで撤収とした。次の楽しみを残したって事にしておきましょう。


帰り道、凝りもせず下道を延々走る。

しかし美濃辺りで力尽き、1時間の仮眠。津に到着したのは夜の10時過ぎ。ドライブ時間は約5時間



・・・・キャンペーン終わったけど、ETC装着します。


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