5/2 長野県
阿知川


ゴールデンウィーク途中の火曜日、休みを取って長野県まで遠征してきました。


前日、仕事を終えて天気予報をチェックすると降水確率50%。なんとも微妙な確率ではあったが、今更休みを変更も出来るわけもなく、夜の9時に三重県を出発。恵那山トンネルを抜け、深夜1時に園原ICに到着した。

車で一夜を明かし、午前5時ぐらいだろうか、周囲が明るくなってきたのに合わせて起床(起車?)。

どんよりと曇った空模様に一抹の不安。車の中で朝食(カロリーメイト1本なり)と目覚めのコーヒー(缶コーヒー1本なり)を摂っていると、バラバラバラッと時折ぱらつく雨。

「山の天気は変わりやすいって言うしね〜」などと自分を慰めつつ、ラジオを聴いて時間つぶし。程なく、雨は止んだ。

 

車から出て2年ぶりの阿智川(細かく言えば支流の本谷川)の流れをチェック。

「こ・・こんなに浅かったっけ?」

前回も土砂の堆積が酷かったが、さらに砂利で埋まってしまった感じがする。しかし、よく見ると魚がユラユラ泳いでいるのが見え、一安心。

車に戻って游漁証の販売している場所を探すが、売ってそうな店は9時から開店の様子。仕方ないので3時間ほどフライングして釣ってみる事にした。

「いざ・出陣!」


ザーーーーーーッ

「撤収(泣)」


再び雨に見舞われ、車内で待機。くっそー、俺が何を悪い事したって言うんだ!(←仕事サボって釣りしてます)

しかし、日頃の行いが良いので程なくして雨は小休止。かなり小降りになったので川へ突入し、ようやく釣り開始。
周囲はミッジとメイフライ・カディスが少しハッチしており、フライは何でも良さそうだったので#16のパラシュートで大場所のみを叩き上がる。

アマゴとは違う、ユラっとした出方でフライに数回アタックがあり、開始5分程度でヒット!

久々のウネウネした感触がロッドに伝わり、上がってきたのは綺麗な魚体の岩魚だった。


20cmぐらい

これはいける!今日は30匹オーバーか!!? ニヤニヤしながらさらに釣りあがると、12〜3cm程度の小型がさらにポツポツ。いつもならいそいそと写真撮影するところだが、今日はこんな小物に用は無い(←一度言ってみたかったセリフ)
デジカメが濡れるのも嫌なのでさらなる大物を求めて釣り続ける。


悲劇はここから始まった。

パラパラと降っていた雨は、まとまった雨に変わり、ベストは既にずぶ濡れ。遠くからは雷鳴が聞こえる。
デジカメをシャツの中に入れて防御しつつ雨宿りできそうな場所を探す。

40m程上流に橋があったので、そこまで急いで移動。途中、おいしそうなポイントが数箇所あったので流してみると、ここでも反応あり。しかし、雨は既に本降りとなり、大粒の雨でベストもずぶ濡れ。
勿体無かったが、橋の下へ逃げ込んだ。

程なく、雨はバケツをひっくり返したような大雨となり、川も見る見る増水。若干濁りも入ってきた。

「山の天気は変わりやすいって言うしね〜」

5分・・10分・・20分・・タバコの本数が増える。

そして、雷の音がどんどん大きくなってきた。「一旦、車へ戻るか・・・」 だが、その判断はあまりにも遅すぎた。

フラッシュを焚いたような光が周りを包み込み、2〜3秒後にはドドドド・・ドド・・ド・・・・。近い。音は空気中を1秒間に340mで進むと仮定しても、1km以内で発生している計算になる。って事は、雷雲は殆ど真上にある??

10秒おきぐらいで響き渡る雷鳴。目に残像が残るほど頻繁に稲光が走り、あまりの怖さに変更サングラスをかけてごまかす。しかも、山肌に雷鳴が反響するのか、音が凄い。地響きのような音が轟く。


地震・雷・火事・親父と昔から言われるが、最近は「地震・交通事故・火事・台風じゃね?」と思っていた。雷がこれほど怖いものだったとは。
自分にもし何かあったら・・・。数年前なら少々無理して車まで戻っていただろう。しかし、今は違う。娘の顔が頭をよぎる。
「無理は絶対ダメだ」

結局、1時間ほど橋の下でぷるぷる震え、雨が小降りになったのを見計らってダッシュで車まで戻った。


川は30cmの増水&カフェオレ状態。釣り、できるんだろうか(泣)



車の中でiモードやラジオで長野県南部の天気情報を収集。現在、低気圧が通過中で、雷注意報が出ているらしい。しかし、午後からは晴れてくるようなので、濁りが無く、釣りが出来そうな流れを求めて移動開始。

詳細は省きますが、昼まで3時間ほど阿智川流域を走り回りました(汗)

まずは教科書どおり、上流と支流を探る。阿智村は桃花の名所のようで、イベントが開催されていた。腹が立ったのは桃の花が咲いている川沿いは全て駐車禁止。しかも50m間隔で監視員まで配置される念の入れよう。
俺、花になんて全然興味ないんだけど・・・。

途中、游漁証を買おうと立ち寄った川魚料理屋さん。券は売ってなかったけど、水槽を泳ぐ巨大岩魚に目は釘付け。
近くで游漁証を売っていないか尋ねたところ、
「ここから1kmぐらい下流に行って、旅館がある方へ渡る橋の付近、底がY字路になってるので左へ行くと、右に曲がる道があって・・(略)・・・しばらく行くと民家みたいな建物があるから、そこから少し行くと・・・(略)・・・の左側の家で売ってるよ」

ありがとうございました。丁寧に説明してもらったのに、覚えられませんでした(泣)

結局、雨宿りした橋の近くのタバコ屋さんで券を購入。ついでに恐ろしいものを育ててるらしい看板発見。まむし食うのかな?

2年前はいい思いをした、昼神温泉郷前の流れ。かなりの増水で魚影は見られず。多分いるとは思うが・・・。

再度上流へ引き返し、ようやく濁りの無い支流を発見。写真を見てもらったら分かると思いますが、今回釣ろうとした流れは上半分のような泥濁り。川全体が浅くなった理由が分かる気がする。


周囲には真新しい護岸や砂防堰堤がいくつもあったので、さらに上流では工事が続行中なのかもしれない。

まずは濁りの無い支流へ進み、さらに大型堰堤を越えた上流を狙う。

釣ること約1時間。所々で崩落があったが、水質は良かった。・・・・が、カワムツやオイカワの気配すら無し。仕方が無いので大型堰堤の下流部から濁りのある流れまでの間、約200m程の区間を狙う事にした。


2つ上の写真のポイント、支流の合流点より釣り開始。
移動の連続でやや疲れていた事もあり、無造作にフライをキャスト。

ポトリと落ちたフライ、ユラッと浮上する黒い影。ぱっくん。「えぇぇ!?こんなにあっさりと?」突然の事で慌ててしまい、とりあえずランディングできそうな足場まで急いで移動。岩魚を慎重に寄せてきて・・・・バッシャバシャ・・・さよ〜なら〜(泣)


次に狙ったのは、道路の上から見えていた25センチクラスの岩魚。


こいつ

ライズはしていないが、水中を流れている何かをしきりに捕食している。まずはドライを30cm上流へキャスト。
見にくる・・だけ。

もう一度キャスト

見にくる・・だけ。

もう一度キャスト

見にもこない。でも逃げもしない。


何か食ってるのは間違いない。周囲はガガンボのハッチが見られる。「沈めてみるか」と、取り出したのは大安トラウトレイクで使ってた大ユスリカのピューパ。

極小インジケーターをフライから30cmぐらいの所に取り付け、キャスト。
着水場所へスーーッと動く魚影。増水で流れが速く、フライはすぐに流れ切ってしまう。3〜4回キャストを繰り返すと、フライが流れ切る直前、その魚は慌てたように反転した。

上流へ引っ張られるインジケーター。間髪入れずにロッドを立てるとズシッと言うよりモタっとした手応え。
足下まで寄せてきて、魚が横たわったので記念撮影。

のはずが、横たわった岩魚は何事も無かったように帰って行った。ティペットを手繰り寄せるが、手応えなし。

ありがとうKE○クラフトの安売りバーブレスフック。魚にダメージを与えない良いフックですね(泣)



気を取り直して釣り再開。フライを#16のプードルに変更(流れが速すぎてフライがすぐ沈むので)。

これがなかなか好反応。

 

お腹がオレンジ色の岩魚。そして今回、唯一釣れたアマゴ。これだけ短い区間で反応が多数あったので、駐車禁止になっていた区間も、濁りが取れたらかなり期待できたのかもしれない。

さらにもう1匹。飛行機のようにピンと張ったヒレが綺麗な岩魚。今日はこのサイズが多数釣れる筈だったのになぁ。



その後、釣りが出来る別の支流探して移動したが、既に餌釣り師が入っていたり大増水だったりで、この日はおとなしく引き上げることにした。半日程度の釣り(実際に釣りが出来たのは3時間ぐらいだったけど)にしては、まずますの結果だった。

それにしても、最近はどこの川へ行っても工事の連発である。2004年の豪雨で河川が荒廃→2005年に復旧工事の予算と工事の計画が固まり→2006年に本格的に工事開始・という流れなのだろうか?

この川が、これ以上土砂に埋まらないことを願うばかりだ。


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