11/3 岐阜県 管理釣り場
美濃フィッシングエリア


 娘が生まれて一ヶ月経っていないのに、釣りに行くという暴挙に出ました。


いやー、嫁さんと嫁さんのお母さんの「いってらっしゃい」の笑顔が逆に怖い怖い(←なら行くなよ)

釣りに行く3日は祭日で、嫁さんの友人が何人か遊びに来るらしく、旦那はいてもいなくても良い感じだったのが幸いでした。
何より、せっかくプレゼントしてもらったSAGE TXLを放置しておくなんて俺にはできない。できないんだよ!分かってくれるよね?ね!?(←娘に向かって)

ただ一つ条件があり、それは「娘のお風呂の時間までには帰ってくること」

うん、見透かされてる。
放っておいたらキッチリイブニングまでやって、帰宅が夜9時になるって分かってますね。言い訳はお決まりの「国道156号線で事故があって渋滞した」って言うことまで読まれてますねー(汗)

そうとなれば、釣りの開始時刻を早めるしかない。美濃F・Aは朝7時からオープンなので、遅くとも5時には出発しなければならない。
前日、TXLのグリップに巻かれた新品の証であるビニールのラップを剥がし、ベストの中身を確認して準備は万端。まだ2番ラインを調達していないので、とりあえずウルトラ4のDT3が巻かれたリールを車に積み込んだ。

 翌日、朝4時50分に起床。薄暗い中カーテンを開けると・・・雨降ってる(泣) 天気予報の嘘つき!

ガラガラの国道をすっ飛ばしたが、久々の外食、て言うか、朝飯食いに寄ったすきやでくつろいでしまい、現地に到着したのは8時。

 今にも雨が落ちてきそう・・と言うより、既に小雨がぱらついてますがな!
車で聴いたラジオでは、降ったり止んだりの天気らしい。空は明るいので晴れてくるだろうと楽観的に考え、ストリームエリアへ向かった(自然渓流でのTXLの使用感を知りたいので、ポンドエリアには興味なし)

震える手でラインを通し、釣り開始。前回来た時はミッジまで引っ張り出したにもかかわらず、渓流エリアでは1匹しか釣れなかったので最初から超本気モード。
最も信頼を置く#16のパラシュートを結び、水面近くに浮いている魚を狙っていく。

!!

おぉーーーー!

TXL、これってスゲー振りやすいんじゃねーのか!?
素振りではちょっと硬い気もしたが、何だこの抜けの良さは!キャストした時のラインの直進性が・・・・





ドザーーーー。


ーーー【中断】ーーー




なんなんだよ、もう。

神様、私は確かに生まれたばかりの娘をほったらかして釣りをしている罪深き男です。しかし、毎日お風呂に入れてオムツも替え、それなりに頑張っています。
 オムツ替える時、う○ちだらけになった娘のあられもないM字開脚を見ていて「俺以外の男で、この姿を見るのはどこのどいつなんだろう?つーか、何?あと10何年もしたら『私はあなただけのものよ(ハート)とか言ってどこの馬の骨とも分からんヤローが娘を裸にひん剥いてるの?
しかも
『パパの下着と私の服は一緒に洗わないで!』とか言われちゃうの?
で、20何年したら
『今までお世話になりました。私は彼に一生ついていきます』とか言われて俺、泣いちゃう訳?
ふざけんな。
こんなに苦労して育てて、馬の骨ヤローにタダで持ってかれてたまるかってんだ。娘が欲しけりゃ現金で20億円は用意しろ。話はそれからだ!
・・・ん?もしかして俺自身がお義父さんにそう思われてたのか? 付き合ってた頃は、まだ挨拶にも行ってないのに平気で一泊旅行とか行っちゃってたからねー。アッハッハ!」










そりゃ天罰も下るわ。

新品TXL、早くもずぶ濡れ。「このロッド持って釣りに行くと雨が降る」みたいなジンクスになるのは嫌だなー。


10分ほどして、ようやく雨が止んできたので釣り再開。
しかし、魚は表層に浮いているものの、ドライではかなり厳しい状況。エルクヘアカディス、プードル、CDCダンと色々試したがすぐに飽きられてしまう。
唯一、ソラックスダン#18で反応が良かったが、3回連続でバレた時点でドライは諦めた。

ドライフライをすぐに見切ってしまうのも理由だが、この時期のアマゴは遠くからでも分かるほどハッキリ婚姻色が出て、至る所でオスがメスのアマゴを追いかけ回している。食い気より色気がかなり強い状況で、殆ど水面を見ていない。
どいつもこいつも女の尻ばっかり追っかけやがって、全くもう。

エッグから始めて何パターンか試したところ、チャートリュースのリーチにかなり好反応。

どうにか1匹釣り上げ、ホッと一安心。アマゴと言うより産卵間近の鮭のような印象。

最初はインジケーターを付けていたが、美濃フィッシングエリアの水はかなりクリアなので、派手なカラーのフライなら沈めていてもフライをくわえたのが目視できる。
で、よくよく観察すると、管理釣り場とは言えさすがはアマゴ。ニジマスのようにもごもごフライを食っていなくて、インジケーターが沈む頃には、とっくにフライを放している。

そこでノーウェイトのフライをインジケーター無しでキャストして、魚がフライをくわえたのが見えた時、フライに魚が近寄っていって首を振った瞬間、第6感が反応した瞬間等に軽く合わせを入れる事で、釣果は飛躍的に向上した。

色々試して2匹目。
2匹釣れるとその日の状況が何となく読めてくる。自然渓流なので、最初はニンフやピューパに固執してしまったが、フライは比較的大きくて派手目のカラーが良かった。上の写真はイエローのリーチフライ。

メインで使ったフライ。これより以下、釣った魚はほぼ全てこのフライです(1匹だけヘアーズイヤーニンフで釣れた)
カラーはチャートリュースがメインでイエローが少し。作り方はこのページ参照。誰でも簡単に巻けます。これほど釣れるフライだとは思ってなかった。

しかし、フライボックスを見て驚愕。

最も反応が良いチャートリュース、2本しか入ってない(汗)

大事に使わなきゃ!

黒っぽい魚が多い中、サビの出ていない魚も混じっている。こういった魚は引きが強く、2番ロッドだとかなり楽しい。

ついでにこの日の川の状況。やや渇水気味だったが、水質は相変わらず抜群の透明度。明るいクリーム色のメイフライが少しだけハッチしていたが、ライズが多数起きるほどではなかった。

管理棟のすぐ下のプールは魚影は濃いが、多数の人が攻めているらしくかなり手強い。50mほど上流から点在する、小さなプール状のポイントの方が、魚がスレていなくて釣りやすかった。

  

コツを掴んでからは快調に釣れた。
残念だったのはバラシが釣れた数の倍以上あった事。サイトフィッシングで魚がフライをくわえた(と思われる)瞬間にあわせているので、フッキングが浅いのが原因だろう。


使っているフライのテールが少々長い感じがしたので(テールだけくわえていて、すっぽ抜ける事が多かった)、クリッパーで3分の2をカット。これでさらに釣れるはず。







反応激減・・・_| ̄|○




仕方なく、残り1本となったフライにチェンジ。だ・大事に使わなきゃ!!



ついでに、SAGE TXLの魚を掛けた感触は思っていたより楽しめた。
フリーストーン等の日本の柔らかいロッドと違い、バットからロッドが曲がる見た目の面白さは無いが、ミドルセクションからは比較的大きく曲がるので釣り味は悪くない。
逆にバットには十分な余力が残っているので、魚の動きを制御しやすく、直接ゴンゴン振動が手に伝わってくるので個人的にはコチラの方が好みかも。

魚の躍動感をロッドが吸収していない点が良い感じ。好みの問題ですが・・。

そして、快調に釣っていると降ってくる雨。20分ほどの中断を数回余儀なくされたが、前回大苦戦だったので待ち時間も苦にならない。
雨が降っている間は水中のフライを目視するのが困難なので、魚の動きを観察する事に専念。やる気のありそうな魚がいるポイントを絞っておいて、雨が止んだら釣り再開。

 

 

もう止まらない。これだけ釣らせたもらったら十分幸せだ。アベレージは30cmぐらいだが、流水の中にいるだけあって引きはかなり強い。

しかし、少々気になったのはその魚体。傷だらけで痛々しい魚が多い。メスを取り合ってか、オス同士でケンカしてる魚が多かったのでその影響か、リリースの際に傷を負っているかのどちらかだろう。

こんな感じで、魚が一箇所に固まってグルグル回っている様子が頻繁に見られた。この状態の魚は群れているがフライへの反応はイマイチ。産卵前の行動なのだろうか?
この釣り場は、どこでも産卵ができそうな川床なので、産卵床を掘ってヒレを痛めた魚も多いのかもしれない。

 

真っ黒にさびたアマゴ。釣れた瞬間、正直ちょっと気持ち悪かった。普段釣っている盛期のアマゴとは全く別の魚のようだ。

十分楽しんだところでお昼休憩。カロリーメートとお茶で簡単に済まし、今度は最下流部から入渓・と思ったが、やはり雨が時々ぱらつくので、止むまでの間ポンドエリアで時間をつぶす事にした。

水はポンドタイプの管理釣り場とは思えないほどの透明度。
底に藻が茂っていたが、魚の様子はバッチリ見える。
ストリームエリアに釣り人は殆どいなかったが、コチラでは5〜6名のフライフィッシャーとテンカラ師がいた。

しばらく見ていたが殆ど釣れていない。これだけ水が透明だと一筋縄ではいかないことが予想できた。

 

と思ったが、なんてことは無い。ストリームエリアと同じく、インジケーター無しで沈んでいくフライをじっと見ていると、魚が寄ってきてモゴモゴ。アマゴと違い、フライをかなり長くくわえている。

しばらくワンキャスト・ワンフィッシュ状態で、一気に7匹ほどを釣り上げた。

で、悲劇は起こった。

この時使っていたフライとティペットは、ストリームエリアで使っていたフライそのままで、ティペットも8X。
大型が掛かれば一発で切られるので小型を狙っていたが、着水したフライに40センチくらいのニジマスがシッポをふってホイホイ寄ってきた。
「お前が釣れると困るんだよ」って感じでフライを2m程高速で動かしたら、別の40cmがヒット。

「やべっ!」と思った時には既に遅く、痛恨のラインブレイク。

残ったフライはイエローだったが、何故か反応が悪くエッグでポツポツ釣って遊ぶ。


雨が止むまで粘ったが、ついに本降りとなってきた時点で午後3時。




娘のお風呂の時間が・・・

でも釣りたいし・・・

娘のお風呂の時間が・・・

でも釣りたいし・・・

娘のお風呂の時間が・・・

でも釣りたいし・・・





50回ぐらい同じ事を考えて決断した。


俺は、Fly High Fisher管理人。

フライフィッシングこそ我が命!!






・・・・だけど今は娘の方が大事です(嫁さんに何言われるかわからないしね)

結局雨は止まず、この決断は正しかった。



なお、SAGE TXLのレビューを予定していますが、#2ライン・出来たら専用に開発されたクワイエット・テーパーラインを使用して、ラインも含めて報告したいと思います。
XP同様、1番ぐらい高番手のラインを使用しても全く問題ありませんでしたが、やはり2番ロッドには2番のラインを乗せて振ってみたい。
今回の釣行で使用した感想としては「高いだけある」って感じです。何だよそれ。

雪が降る前にもう一度来れたら良いのですが・・・。






「パパ、お帰りなちゃいませ〜〜」

と、言っているかどうかは定かではない。


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