8/22 長野県
千曲川(支流 金峰山川)
ついにこの川を訪れる日がやってきた。フライフィッシングを始めて、色々な雑誌を読み漁っていた頃、一番行ってみたかった川。それが千曲川。
彼女と合わせて、遅めの夏休みをとったので、旅行も兼ねた釣行となった。
初めて行く川は、いつもなら入念な情報収集を行ってから出発するのだが、今回は適当。てゆーか行き当たりバッタリ。
仕事を終えて帰宅し、釣り道具二人分を車に積み込んで、ナビを長野県川上村・千曲川上流金峰山川にセットして初めて、片道350kmという笑えない事実に気が付いた。
8時に津を出発して、四日市より高速道路へ突入。中央道の長坂インター(山梨県)まで一旦南下し、再び北上するルートを選択。
途中、窓を開けたら風でハイカ(5万円)が飛ばされ、車の中に落ちたか窓の外に落ちたか分からなくなり、サービスエリアまで終始無言の非常に気まずい状態が続いた。探したら、ドアポケットに入っていたのを見つけたけど、彼女のハイカだったので冷や汗が出た。
で、延々走った。ハッキリ言っておくが三重からは半端じゃなく遠い。高速の代金は7000ぐらい。片道でガソリンも空になる。もし三重県から行かれる方は、財布と体力と天気とよく相談する事をお薦めします。
なんとか深夜1時30分に川上村へ到着し、田んぼの横に車を停めて爆睡。
千曲川だよおっかさん
初めて見た千曲川は、予想通りというか、やっぱり普通の川だった。石徹白川よりはショックは小さかったが。
適当にライズを探しつつ、まずは空になったガソリンを補給。スタンドのおっちゃんに『どの辺で釣れますか?』と聞いたところ、『やっぱり上流が良いぞ。それも森の中を流れてる支流が、水温も低くて魚もいる』との答え。
金峰山荘に宿を取っているので、『金峰山川は釣れますか?』と聞いたら、『水が綺麗すぎて、慎重に近付かないと釣れない。フライなら黒系の毛鉤が良い』との答え。
話しぶりからフライフィッシャーだろう。
名前をハッキリ覚えていないが、ハチミツ屋よりやや下流(小坂橋とかという名前だったと思う)から川に入り、試しに釣り上がる。
台風から5日程経っていたが、水量は多く遡行が困難。ポイントも流れに沈み、どこを流したら良いのか分からない。
釣る事約1時間。
釣れねー(泣)
ウーム、困った。まぁ、ある意味予想どおりなんだけど。初めての川で簡単に釣れるわけがない。カワムツかウグイかイワナか分からない反応が2回のみ。
とりあえず、気を取り直して当初の目的地、金峰山川へ向かった。
農業用のダム(?)よりやや上流から川へ入る事にした。水は確かに綺麗だったが、魚の姿は確認できず。
釣る事約2時間。
全然釣れねー(泣)
夜に宿で飲む酒の買出しに行っていた彼女と合流し、スーパーのある下流まで昼飯食いに移動。寂びれた焼肉屋に入ったが、なかなか旨かった。
大深山橋の真下にかなり大きなプールがあったので、魚影を確認していると、隣に誰かが立って『釣れます?』と声を掛けてきた。
少し上流でやったけど、全然ダメだったと適当に答えると、
『下流で28cmを頭に、25cmオーバーを3匹、トータルで20匹以上ミッジドライで釣れたよ。』
な・なにいいいいいっ!!?
おもむろに振り返り、隣に立っていたのは・・・!
岩井渓一郎教祖!!!
なわけがない。(←おい)
『もっと下流に海ノ口って場所があるけど、8時ぐらいにボコボコライズしてて、20〜30匹はいたな。入れ食いだった。水が出た後は魚が溜まるポイントがあって。いつもの年なら・・・・』
そのオッサンは聞いてもいないのに延々話し続けた。もしや名のあるプロか?と思ったが、全く記憶にない。
8時頃は気温が30度近くあった事(ミッジがハッチするとは思えない)、魚の姿さえほとんど見当たらないのに、一箇所に数十匹固まっているポイントがこの時期残っているとは思えないが、地元の名人かもしれない。
しばらく黙って話を聞いていた。
いつもなら真っ先に海ノ口まで下る性格だが、信憑性に欠けると判断。今までの自分の経験を信じ、水温が低いと思われる金峰山川上流へ向かった。
途中目にした金峰山川上流の風景は、いかにも!といった感じの山岳渓流。圧縮した画像では、あの水の美しさが伝わらないのが残念。
先に釣った下流とは周囲の景色も石の色も段違いで綺麗。宿泊先である金峰山荘へ荷物と彼女を置いて、山荘の下を流れる金峰山川へ向かった。