ニットニンフ
ついにやっちゃった。
フライにオリジナルの名前を命名。
沢○教祖や岩○先生に一歩近づいてしまった気がする今日この頃です(ヤレヤレ・・)
『ボディーを編みこむ』 これを読んでピンときたあなたは偉い。
自分がフライ始めて間もない頃、フライ業界を震撼させていた(←色々な意味で)あのカリスマメーカー(←これも色々な意味で)K○N・クラフトのあのフライのコピーである。
Fly High Fisher管理人、なぜこんなフライを巻けるかと言いますと、ワタクシ非常にこのような公の場で暴露するのは気が引けるのですが、
憧れてたんですねー。彼に
『へー! ふらいふぃっしゃーはさかながかかったら
”フィッシュオンッ!”ってさけぶんだー!
すげーすげーっ かっこいいーー! (^o^)』
・・・見てましたよ”千夜釣行”
・・・内容がフライの時はキッチリ録画もしてましたよ(泣)
リールとロッドも買っちゃいましたよ(涙)
あの時の俺はホントに若かったぁ(遠い目)
ところで、自分のジャンガリアンハムスター並の記憶力によりますと、たしかあのフライ『クロシェッド・フライ』とか、そんな名前で2個入り¥1000ぐらいで売られてた気がします。
今や300円ぐらいまで値下がりしてますが、全く減っていかないのには、笑いを通り越して哀れみさえ感じます。
フックも1ケース買ったら2ケース付いてくるし、K○Nさんフライ業界から撤退するんですかね?(フックの質はそれほど悪くないと思う)
しかし、あのフライを初めて見たときは衝撃受けました。
『こんなフライどうやったら作れるの?』
その純粋な疑問と向上心は、半年後
ニンフボックスが編みこみニンフで埋め尽くされるという怪現象となって帰ってくる。
そんなわけでボチボチ画像の読み込みも終わってると思いますので、タイイングを始めたいと思います。
スレッドは6/0ぐらいがお薦め。細すぎるとうまく編めません。
まず最初にテイルを取り付けます
まぁ別に説明はいりませんね(^^ゞ
次にボディーの下巻きになるハックルストークをペンチで軽く潰します。
基本的にこのフライのボディーは、糸だけで作られるので
この下巻きでボリュームを稼ぐわけです。
ギザギザの溝を付けるため(滑り止め)でもあります。
ウェイテッドにしたい時は、ストークの代わりにレッドワイヤーを使います
シャンクと水平になるようにストークを巻き止めます
反対側も同様に巻き止めます。
上の写真のようになったら、瞬間接着剤をたらします。
手前側の側面にフロスを巻き付けます。
フロスは軽く縒りを付け、ハックルプライヤーで挟みます。
(フロスは先端を接着剤で固めておくとプライヤーが外れても安心)
奥側にはスレッドがぶら下がっています。
さてここからが本番です(←今までは何?)
精神的に弱い方、血圧の高い方はブチ切れるかもしれないので要注意!
細かい作業が延々続きます。
まず最初に、手前側のフロスを奥側(スレッド側)に、腹側(下)を通して
スレッドと交差させます。
スレッドを上に引き上げると、フロスがぶら下がる状態にします。上のような状態です。
次にスレッドを背中側(上)から手前に渡し、同じくフロスも手前側に持ってきます。
この作業で、フロス一本分の”お腹”が出来上がっています。
この段階では、スレッドとフロスを両手に持ち、常に自分側にテンションを
掛け続けていないと、ほどけてしまうので気が休まりません。
(※かといってテンションが強すぎると、下巻きのボディーがズレてしまうので
もしそうなったら最初からやり直しです。アァ・・・)
自分側に引っ張っているフロスを、スレッドの上を通して交差させます。
断っておきますが、両手が塞がる作業なんで写真はナッシングです
(・・・微妙にダジャレ入ってます)
スレッドを向こう側に持っていくと、編みこみ最初の状態(フロスが手前、スレッドが奥)
の状態になります。ここでようやく手を離しても大丈夫になります。
(ボビンホルダーとハックルプライヤーの重さでテンションがかかるからネ)
三往復ぐらいすると、ようやくツートンカラーのボディーが出来上がってきます。
ヘッドセメントをやや多めに垂らします。
スレッドとフロスだけのボディーなので、補強のためです。
後は普通のニンフ同様、ソラックス作ってウィングケース被せて完成です。レッグはできたら付けたいところです。
上から見た写真
下から見たところ
『ヘアーズイヤーニンフの方が釣れるんじゃないの?』
『MSCの方が簡単だし融通きくじゃん』
『別にアイはいらないんじゃないの?』
そう思ったあなた。
スルドイッ!
『山下君、座布団一枚やって』(←名前違うがな)
イヤもうね、全くその通りなんですよ。こんなもの(オイ)作る暇があったら、ヘアーズイヤーなら10本は軽く巻けますからね。
しかし、なぜこんな手間かかるフライを紹介するのか?
なぜワザワザアイが付けてあるのか?
なぜ面倒くさいのにレッグが曲げてあるのか?
実はこのフライ
贈答用です
あ!そこそこ。戻るボタン押そうとしないで。
簡単に説明するとって事です。別に実際に川で使っても釣れます。
MSCの方が釣れるけど(意味ないね)
このフライ作ったきっかけは、もちろんK○Nのフライを見て影響されたのもあるのですが、ビギナー当時の自分はニンフに関してこう考えてたんです。
『本物のニンフは背中とお腹の色が違うんだから、フライもそうするべきだ』
今思うと『うん。まぁそうだね』って感じです。
当時アドバイスもらってたショップの店員さんもニコニコ笑いながら
『あぁ。確かにネ』って感じの事を言いました。
そこで奮起して”お腹の色が背中と違うニンフ”を1ヶ月後に完成させ、その店員さんに見せたわけです。
そこで貰った言葉が『うわっ!? すごいなコレ。自分で作ったん?』
だったわけです。有頂天になりましたねー。初めて自分の作ったフライ褒められて。
さらに、兄の上司にフライの上級者がいたんですが、その人にも調子に乗って見せたんですね(兄に渡して)
後日、釣りで同行した時言われた言葉は
『あの編みこみの技術はスゴイね』だったんです。
フライ始めて一年そこそこの初心者マークが、立て続けにこんな事言われたら、調子に乗りますって中学生で童貞捨てた男の子みたいに
『俺、多分岩井渓一郎よりフライ巻くのうまい』って本気で思ってましたから。
その結果、当時のニンフボックスはこいつで埋め尽くされたわけです。
そんなわけで、このフライは魚釣るより、人に見せるほうが楽しめるフライです。
結構技術もいるので、巻いてると技術も付くと思います。
名前の『ニットニンフ』(ニット・・・編む)はクロシェッドニンフだと硬いイメージがあるし、そのまんまパクリになるので、勝手に考えた名前です。深い意味はありません。
そういえばこのコーナーの大前提は確か・・・
うわっ! ほとんど守られてねー!
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番外編
このフライの別の使い道
”女の子にあげる”
『ホレッ』
『キャッ! 何コレ? 虫?』
『よく見てみ』
『・・・にせもの? 何に使うの?』
『魚釣るのに使うんさー』
『ウソ!? コレでお魚釣れるの?』
『うん。釣れるよ』
『へぇーっ! ・・・・これってもしかして俊君が作ったの?』
『おう』
『きゃーっ! すごーい☆』
『なんやったら今度釣りに連れてったろか?』
『うん! いくいくー!(はぁと)』
(ふふふ・・・女が釣れたぜ!)
ガッハッハッ!!!
効果絶大!!!(本当にアホ)
実話だったりするとかしないとか。デヘデヘ