2016年11月6日・23日 三重県
安濃川発眼卵放流
釣行記をアップする回数と、発眼卵放流記をアップする回数がそんなに変わらなくなってきた管理人です。
皆さんご無沙汰しています。
釣り・行けてません(泣)
正確には、安濃川にはチョコチョコ通ってますが、釣行記書くほどでもなく・・・。少なくとも、子ども達が全員中学生になるまで、結婚前の状態には戻れないと痛感しました。
私は、すべてを諦めました(←どこかの大統領風に)。
そうは言っても、川に来ると気持ちがいい。
久々に訪れたホームリバー(とか言いながら、ここ数年足が遠のいている)雲出川上流・坂本川。発眼卵の受け取りを兼ねて、少し上流域を偵察。
ここ数年、上流での工事の影響で泥の堆積が多かったが、かなり改善された模様。
少し浅くなってしまったが、渓相がかなり回復してきており、次のシーズンから期待できそう。
若い時(つーか独身時代)は、この川に週一ペースで通ってたのが夢のよう。車で深夜に釣り場に到着し、車中泊して早朝から釣り・・・なんてことができるのは、末娘が彼氏連れてくる時まで不可能だな・・・。
卵を無事受け取り、安濃川へ。
ここ最近工事が続いていた、安濃ダム(錫杖湖)への流れ込み部分に新設された「貯砂ダム」が完成した模様。要は、ダム湖へ流れ込む土砂やゴミを一旦溜めておき、重機で掻き出すための建造物。
安濃ダムは、建設当初の貯水量が想定を相当上回る堆砂(ここ数年で一気に進行したらしい)によって減少していることから、ダム湖への土砂流入を軽減するための措置として、これらの工事が5年ほど前から行われている。
ダム湖底付近や、この貯砂ダムには重機が入れる道路も造成され、定期的に土砂を掻き出すらしい。また、下流の県道では、土砂搬出用の大型車が行き来できるよう、道路の拡張工事も行われている。
大いに結構な取り組みではあるが、ダム湖からの魚の遡上を阻害しないか心配、ってのが釣り師としての不安点。
もう一つは、この程度の建造物で、集中豪雨時の雨量に耐えられるの?てのが一般市民の素朴な疑問。2012・2013年の豪雨被害の際、一段落してから川の様子を見に行った者として、テトラポッド二重にした程度のこんな壁で、あの濁流が止まるとは思えない。すぐ流されるんちゃうの?
話は脱線したが、川の状況は良い感じ。
泥ではなく、砂礫の堆積が多いのはまだ救いがある。この川で最悪の時は、川全部の川底が茶色だった。
今回も放流は5000粒。
過去に1万粒放流していた時期もあったが、生存率(ALC染色追跡調査)に大差が見られなかった事、手間が多い事を勘案し、安濃川上流では5000粒程度が適量というのが結論。
なお、今回は2007年に大学研究室と一緒に放流した際、中心的メンバーだった元・学生さんが合流!社会人になって、まだ安濃川のことを心配してくれていたことが何より嬉しい。
ただ、当時一人だった子どもが三人に増え、魚を増やす活動をしている当の本人が、全く釣りに行けなくなってるのは皮肉だけどな(泣)
あと、10年前の自分の記事を読み返すと、テンション高すぎて赤面(滝汗)
放流自体は慣れたもの。
雑談しながらの作業でも2時間程度で完了。この記事で一番重要な部分が2行しかないってどうかとも思うが。
帰り際、元・学生さんから「これ、どうぞ!」とのことで手土産を頂く。
こ・・・こいつ、10年前はただのふてぶてしい若造だったのに(←オイ)、社会の礼儀をわきまえてやがる・・・!
「自家製のイワシのオイルサーディンと、シマガツオの叩きです!」
ありがたく頂戴しつつも、ん??と思った。聞き間違いかもしれないが、個人的に連想するシマガツオってのは、コレ。
GTとかを連想する、あのズングリした体型の魚だ。
そんな疑問を抱えつつ、帰宅してまずはオイルサーディンをつまみながら夕食準備。
旨い。
ほのかな塩加減が抜群。「塩気が少し足りないか」と思う寸前でそれをフォローするニンニクや月桂樹等の香辛料の香り。パスタに絡めてもバゲットでもピザでも何にでも合いそうな味・風味。親にもお裾分けしたがメッチャ喜んでいた。
そしてカツオの叩きを切り分ける・・・のだが、どう見ても普通のカツオのタタキ。切ってて身が崩れやすく、若干色が濃い目で、カツオの赤色というより、白っぽい紫がかった色合いかな、という違いはあるが、すいません、全然説明できない。
家庭菜園(庭だけど)で育った自家製スダチを添えてパクリ。
う・・・・うめぇーーーー!!!
気のせいか?と思いもう一切れパクリ。
旨い。なんだこれは。新鮮とかそういうのじゃねぇ。普段喰ってるカツオと全然違う。
例えるなら、カツオ特有の酸味に近い旨味がまろやかに、しかし強くなり、強いて言えばマグロのような口当たりの良い味わい。しかし、旨味自体は強烈で、次々と口へ放り込んでしまう。
夕食のはずだったが、途中からつまみ食いを始めた次女と二人で3分の2を平らげる。小さな子供でも「なんか、めっちゃおいしい!」を連呼。食通じゃなくても分かる程、味が違う。ついでに、当初のフグ刺しのような盛り付けから、少なくなった身を横一列に並べ、スダチを薄切りにしたものを散りばめた盛り付けに変更。見た感じ、最初からこれ位の量だったと思わせられる出来栄えに、我ながら感心した。
元・学生さんに連絡する。お礼と美味しかったことを。しかし、この魚は何だ?まずそれが知りたい。
目星は付いていた。多分、これはスマカツオ。本カツオと違い、スーパーなどではあまり出回らないカツオ。
そうじゃないかと聞くも、答えは「ご明察!朝どれソマカツオの叩きです」・・・っておい、微妙に違うぞ。
伊勢〜尾鷲方面で「ソマカツオの塩切り」という珍味があるが、名称が地味に異なるのはそれの影響か。それにしても旨かった。お世辞抜きで、自分がこれまで喰ったカツオのタタキで一番旨かったと思う。
2週間ほど経過したので、途中観察に安濃川へ。
一瞬、どこにカゴがあるか分からないほど、細かい泥が堆積していた。卵が酸欠していないか、恐る恐る石をどける。
死卵は結構あったが、下段に蠢くオレンジの物体。大多数は無事に孵化し、下段にスルー出来たようだ。
後は、季節外れの豪雨に見舞われないよう祈るのみ。
3年前の豪雨災害の復旧工事も一段落し、通行止めも解除されているのに、なぜか止まらない土砂の堆積。安濃川上流部は、土砂堆積が進行している一方、一部区間では露盤化(アーマーコート化)も進んでいる。
砂礫や小石は豪雨で流されて減少しているのに、上流からはいわゆる「土」とゴミだけがどんどん流れてきて、渓魚の産卵に適した場所が減少している。
上の写真は源流部に近い区間の山と渓の様子。
川の真横まで植林された針葉樹が倒れる、そこから土が流れ出る、その横の木が倒れる・・・の繰り返し。魚の卵撒くより、こういった箇所をどうにかしないと、根本的に渓魚が増えることはないかもしれん。