アマゴ発眼卵放流
2006年12月17日 ボックス一部回収
ペットボトルで飼育している2匹の稚魚が、かなり活発に動くようになってきたので、ボックスの回収用道具(と言っても、ハサミとゴム手袋だけだが)も念のため用意し、観察に出かけた。
まず一箇所目、ボックスの上に置いた石をどけ、防水デジカメで中の様子を数枚撮影。しかし、卵も稚魚も確認できない。ボックス上段には藻のようなものが固まっており、死卵が少し見られる。
下段にも稚魚が固まっているようには見えなかったので、このボックスは回収することにした。
ボックスを引き上げる。
見えないけど下段に稚魚がいる可能性が高いので、常に水に浸けた状態で作業(ゴム手袋は作業効率が悪くなるので使用せず)を続ける。
あうっ!指が取れそうだ!!
そしてカパッとボックスを開けると・・・。
ぎゃーーーー
藻の塊だと思っていたのは、全 て 死 卵 だ っ た。1・・2・・3・・・。
はわわわわ・・。何たる悲惨な孵化率だろうか。700粒中、約100粒がダメになっていたので、約85%程度。前回なんて99.何パーセントの好成績だっただけにかなりショック。
発眼卵の品質があまり良くなかったとはいえ、いくらなんでも死卵が多すぎる。
下段には約100匹の稚魚が残っていた。去年と比べてサイズが大きく、2.5mm幅のスリットからは、なかなか脱出できなかったようだ。
次に確認したのは、同じ場所に沈めた旧式ボックス(豆腐保存容器型)。このタイプで孵化率が良ければ、新型の虫カゴ型は、欠陥商品ということになるね(汗)。
そして、パカッと開けてみる。
あ、かなり孵化率いいぞ(汗) 15〜20粒の死卵なので、95%以上は無事だったようだ。
下段を確認すると、虫カゴ型より水の通りが悪いためか、ヨークサックが大き目(運動不足?)の稚魚が200匹ほど残っていた。ここで、ある疑問を抱いたので、別の場所に沈めたボックスを確認に行く。
以前、大きなアマゴがボックスの周囲をうろついていて、石を沈めておいたポイントだ。
到着してビックリ。ボックス周囲は大量の砂とシルトが堆積。わずか2週間でこれほどとは・・。
石をどけて、ボックスの一つを確認する。
やはり、死卵の数が比較的少ない。
実は、最初に開けたボックスは良い場所が見つからず、急遽設置したボックス。急いでいたのでこぶし大の石でボックスを固定し、上にデカイ石を置いただけだったのだ。つまり、サボったわけね。
対して、このボックスは最初に設置したもので、小石を隙間に詰め込み、保護用のカゴを囲むように、上流部と下流部に石を大量に沈めておいた場所。
どうも死卵が大量発生した原因は、流速が早く、卵が水流で動いて傷付いてしまったのが原因と思われた。
水の透過が良い新型ボックスが、仇となったか。
同じ場所に設置したもう一つのボックスを確認。・・・しようと思ったら、なんと下半分が完全に砂に埋まってる(泣)
砂の中からボックスを引っ張り出し、軽くゆすってから開けてみる。
こっちは窒息死かよ・・・。
2回目にして色々課題が浮き彫りになった。前回が上手く行き過ぎたのか、検卵と設置場所の2つは、やはり最重要ポイントのようだ。
砂に埋もれていた以上、下段に落ちた稚魚は全滅か、と思いきや、なぜか程よく成長した稚魚が100匹近く残っていた。
さらなるボックス改造と、設置場所を次回の課題としたいところだ。
ボックスから流れに解き放ったアマゴは、意外と速いスピードで石や落ち葉の下に潜りこんで行った。2年後の再開に期待したい。