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最大1ヶ月無料キャンペーンが、1日しか無料じゃなかった!?

 申込み時のキャンペーンで、最大1ヶ月無料といった特典をよく目にすると思います。この「最大」とはどういう意味なのでしょうか。

 これは、ほとんどのプロバイダや回線事業者が、サービス料金の日割り計算を行っておらず、インターネットがその月の1日に開通しても、31日に開通しても、開通月1ヶ月目と見なされるためです。

 なので、1日に開通すれば、1ヶ月分の料金がまるまる無料になるのですが、31日に開通した場合には、その日1日分しか無料期間とはなりません。開通翌月からは通常の料金が請求されます。

 これは、最大3ヶ月無料、最大6ヶ月無料キャンペーンとなった場合でも同じです。

 また、日割り計算を行わないのは、解約月でも同じことが言えます。その月の1日に解約しても、31日に解約しても、1ヶ月分の料金が請求されるというプロバイダや回線事業者が多いです。

 NTTなど、中には、日割り計算を行う事業者もあります。例えば、フレッツ光の2ヶ月無料というキャンペーンでは、開通した日から、60日間分の料金が無料になります。ただし、これは回線事業者(NTT)側だけの計算方法のため、プロバイダは別途、プロバイダが定めた計算方法が適用されます。プロバイダは通常、先に紹介したように、月割りの計算となります。

 このような状況を考慮すると、日割り計算を行っていないサービスでは、なるべく月の初めにインターネットが開通できるようにすれば得ですね。では、開通日の調整は契約者側でできるのでしょうか?

 光サービスや、ADSL専用タイプなど、契約者と事業者で、工事日を相談して決めるタイプのサービスでは、契約者が都合のよい月初めの日にちを指定すれば問題ありません。

 ただし、ADSL共用タイプでは、自宅にうかがっての工事ではなく、申込み後、準備が整い次第、電話局内で勝手に開通工事が行われ、その日が開通日となります。

 また、光サービスでもKDDIauひかりのマンションタイプなど、立会い不要で、事業者が勝手に建物の共用部分のみの工事をして、その日が開通日となるタイプのサービスもあります。

 自動的に開通工事日が決まってしまうサービスの場合には、申込み時に、工事日を調整してもらえないかの確認および、交渉をしてみるしかありません。

 交渉に応じてもらえない場合は、申込みから開通までのスケジュールを逆算して、申し込みをしてみるという方法もあります。例えば申込み後2週間程度で開通するサービスであれば、20日過ぎくらいに申込み手続きをするという方法です。ただし、これは確実な方法ではありませんので、結果的に開通日が月末近くにずれ込んでしまう可能性があります。

 なお、ADSLサービスでは、リンク状態の確認をする意味もあり、開通日から実際の課金開始日まで、数日のマージンをとっている事業者も多いです。例えば、マージンを5日とっている事業者であれば、28日に開通し、その日からインターネットを利用しても、実際に課金が開始されるのは、月をまたいだ翌月からとなります。最大1ヶ月無料キャンペーンをしている場合には、課金開始月が無料対象月になります。

 この他にも、KDDIauひかりサービスでは、開通工事完了後、HGW(ホームゲートウェイ)という機器をつないで始めて課金開始となります。そのため、例えば開通工事日が28日だった場合には、翌1日まで待ってからHGWをつなげ、インターネットの利用を開始するのがお得な使い方になります。
 ただし、HGWを接続しなくても、開通工事日から7日経過すると、自動的に課金開始となりますのでご注意ください。

 あとは、フレッツ光サービスにおけるプロバイダの課金開始日は、実際にプロバイダからのID/PWを設定して、インターネットに接続した日からとしている事業者が多いため、NTT側の光回線開通工事日と、インターネットに接続して使い始める日とを分けることで、お得になる場合があります。
 例えば、光回線開通が28日だった場合、NTT側の料金は日割りで無料期間が計算されますが、プロバイダ側はほとんどが月割りになるため、28日にインターネットを接続してしまうと、プロバイダの無料期間が少なくなってしまうので、翌1日まで待ってから設定をして、インターネットの利用を開始するのがお得です。


 このように、無料期間の特典がついているサービスでも、内容によって、損得が大きく異なってしまいます。申込み時には、契約内容およびキャンペーン適用条件をよく確認して、損のないようにご注意ください。