翠星のガルガンティア
〜めぐる航路、遥か〜
前編

□リーマ

 予告編で彼女を見て、てっきりレドとエイミーの遠い子孫でずっと未来の話なのかと思いました。

□大嵐

 過去にあった出来事としてガルガンティア船団を襲った嵐の中でレドとチェインバーが奮闘した場面が描かれます。これを見て改めてこの作品は1クールではなく、4クールの一年作品として見たかったと強く思いました。こういう嵐の話も一年と言う尺の中でその内の一話として描いて欲しかったです。
 翠ガルから話は逸れてしまいますが、今のアニメを取り巻く環境は完全な暗黒期でしょう。映像ソフトを主体としたアニメビジネスでは1クール作品ばかりが横行し、面白い長期アニメが生まれる土壌がありません。どんなに言ったところで時は戻らないので詮無い事ですが、翠ガルは一年の作品として見たかったです。そういう巨木に育つ可能性のある芽を摘み取ってしまう現状がアニメにとって良い筈がありません。本当に不幸な時代です。

□レドの救助

 二次災害の危険があるのにレドを助ける為に大勢が馳せ参じる場面は盛り上がりますね。レド本人は皆を助ける事が出来たのはチェインバーが居たからで、チェインバーの居ない自分にそれほどの価値は無いと思っていますが、チェインバーが居なくてもサルベージ仲間を身を挺して助けました。その事を知らない皆がこれだけ集まると言う事は、レドがそういう人間だと誰もが理解っている証左でしょう。

□櫻井孝宏

 最後にリーマが見上げた謎のマシンキャリバーですが、また櫻井孝宏ですか。昔から有名な声優ではありますが、このところ頓に名前を見かける機会が多い気がします。

□総評

 決してつまらないのではありませんが態態 劇場で見るほどでは無いと言うのが正直なところです。無論 劇場映画ではなくOVAのイベント上映に過ぎないのは分かっていますが、それでも映画館まで足を運ぶからには期待してしまうのです。そうすると上映時間も短く見終えた後の満足感も少ないのです。これが単にテレビシリーズの一編であれば「あー、今日も面白かった」で済むのですが、映画館と言う特別な場ではそうはいきません。また映像ソフトの発売感覚から致し方無いのでしょうが、前編だけで終わってしまうのも物足らないです。これが前後編合わせて二時間で一本の映画であればまた違ったでしょう。
 最初から劇場映画として作られた作品とそうではない作品とでは、同じ劇場で流すにせよ大きな違いがあります。それでこういったイベント上映は好きではなく、その為に見た事も殆ど無かった(これで二度目ですね。一度目はガンダムUCの完結編でした)のですがやっぱり好きではないと思いました。

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(14.09.27)