仮面ライダー×スーパー戦隊
超スーパーヒーロー大戦

□字幕

 冒頭、韓国の場面では韓国語に対して日本語の字幕が表示されますが、これに漢字が使われています。子供向けの作品でこれはおかしくないでしょうか? それとも、子供は字幕を読まない(読めない)と言う事で最初から字幕は子供に向けていないのでしょうか。

□アム/ジュウオウタイガー

 ジュウオウジャーを代表してアムが登場するのですが、終始暗く思い詰めた表情で彼女の魅力がスポイルされていました。ジュウオウジャーでは最も好きだったのですが、その良さが欠片も無くて残念でなりません。笑顔で陽気に振る舞いながらも賢く強か、そんなアムが見たかったです。

□「気に入らねぇな、その上から目線」

 大我が人の事を言えますか。

□セイザブラスター

 ポッピーを狙うキュウレンジャーとライダーが戦いになるのですが、この時に初めてセイザブラスターが複数の武器に変形する事を知りました。本編よりもちゃんと見せています。

□「お前が現実の俺か」

 あぁ、白い鎧を纏ったブレイブに変身していたのは飛彩だったのですか。人の顔なんて覚えられませんし見分けが付きませんから、この台詞が出るまで飛彩であると微塵も思いませんでした(死)。

□「あぁ、俺には理解る。スーパーヒーローに悪い奴は居ない」

 単純ながら深い台詞です。そうあるべきですしだからこそスーパーヒーローなのですが、無条件に賛同出来ない難しいところです。

□チームエグゼイド

 モモタロスが出て来て「またか」と辟易しました。もうモモタロスは出しゃばらないで欲しいです。ウルトラヒーローで言えばゼロと同じくらい見たくありません。
 それから陣マサトも登場しましたが、こんな感じだったでしょうか? 見た目や髪形を別にしても、記憶の中にあるマサトと随分違います。それで言えば北岡秀一もそうですね。こんなのではありませんでした。加えて年月を経て見た目も変化していますから、最早同一人物の要素はありませんわ。

□リュウレンジャー

 トーナメントの相手にリュウレンジャーが登場しますが、これも関さんではありませんか? 高い声が弱弱しいです。

□チーム高速

 トーナメント表で一瞬だけレッドターボの顔が確認出来ました。パンフレットによるとチーム高速のリーダーだったそうです。ちゃんと戦うところが見たかった気持ちが半分、この作品の扱いだと出ても素直に喜べないでしょうから出なくても良い気持ちが半分です。

□モモレンジャー

 決勝戦の相手であるチームゲンムの一員にモモレンジャーが居ますが、完全に性格からして別物ではありませんか! モモレンジャーはもっと凛凛しいのに、あのキャピキャピしたのは誰ですか。それに「良いわね? 行くわよ」すらありません。

□トーナメント

 トーナメントの戦闘はどれも何の工夫も無く無味乾燥に殴り合うだけで、固有能力も一切合切使わないので見ていて飽きます。しかも五対五と言っても別れて一対一を同時に五か所で繰り広げているだけですから、チーム戦の面白さもありません。この映画で最も退屈なところでした。

□ショッカー首領三世/大蜘蛛大首領

 二世は門矢司でしょうか? 演者や芝居には存在感があり、二刀の剣を振るう姿には強敵らしさがありましたが、物語への絡みが薄くちょっと勿体無い気がしました。

□「エイト君は、躰が電脳化する謎の病に侵されていた」

 どんな病気ですか。謎なんてものではありませんよ。

□「しかし、貴方は治療を行わなかった」

 飛彩は外科医ですからね。感情が薄いと言うのは神経内科や心療内科や精神科の範疇でしょう。

□「お前達のステージは終わりだ。これからは俺達のステージだ」

 いいえ先輩、私達のステージです!

□最終決戦の舞台

 このロケ地は何処なのでしょうか? 広広としていて開放感があり、立体的な構図も見せられる素晴らしい戦場でした。戦闘の中身に工夫が無いのは相変わらずですが、このロケーションに救われて多少良く見えました。此処は他の作品でも是非とも積極的に利用して欲しいですなぁ。

□巨大化するエグゼイドマキシマムゲーマー

 マキシマムゲーマーのデザインは戦隊ロボと比しても遜色が無いボリュームがありますなぁ。並んでいても違和感がありません。

□総評

 エンドロールを眺めていたら例によって例の如く、何時もの脚本家と監督の組み合わせで、その内容も道理でと得心しました。ただ脚本に関しては高評価とは言えないまでも、同じ脚本家による同種の作品と比べれば増しな部類だったと言えます。霧原エイトと言うゲストを中心に据えて『エグゼイド』からは飛彩、『キュウレンジャー』からはナーガと人数を絞って焦点を当てたのは悪くありません。
 これなら監督を変えればもっと見られた映画になったでしょう。とにかく中盤の無駄に長いトーナメントが退屈で全体の印象を悪くしました。これを削ってもっと短くした方が良かったと思ったくらいです。それから飛彩のドラマは現状でも及第点ですが、優秀な監督ならもっと胸に響くものに出来たのではないでしょうか。『平成ライダー対昭和ライダー』の前例からしても監督が一番の癌なのですよねぇ。

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(17.03.27)