サドチビアメイロカミキリ
Obrium obscuripenne takakuwai Niisato, 2006 


  体  長     5 〜 6mm

  出現時期     5 〜 8月


ガマズミの花で採食するサドチビアメイロカミキリ
北安曇郡小谷村 2015.5.21(以下同じ)

 ヒゲナガヒメルリカミキリを撮影しながら近くにあった咲き始めのガマズミを覗き込んだところ、思いもよらず本種を発見しました。想像以上に小さいカミキリです。
 野外で出合うことはまずないだろうと半ば諦めていただけに、絶対このチャンスは逃すまいと、緊迫モードに突入です。しかし、私の緊迫感とは裏腹に、この個体はその後3時間以上もガマズミの同じ花の房(花序)に留まりつづけたのです。
 というのは、時々開花した花で採食する以外は花序の内側に潜り込んでしまいます。訪花性のカミキリは、ハナグモなどの外敵を避けるため花序の中に身を隠すことがありますが、どうもそれとは様子が違います。また、ニセハムシハナカミキリのように蕾にも強い関心を示します。
 カミキリ自体が小さいうえ、混み合った花序の中での行動は見えにくく、手当たり次第撮影した画像を帰宅後拡大して見ると、下の写真のように蕾の柄の上部を囓っているコマがいくつかあります。
 花の柄より蕾の柄の方により惹かれているようです。盗蜜のようにも見えますが、蕾の柄にこのカミキリを惹きつける成分があるのかもしれません。モクセイ科のヤチダモやアオダモ(コバノトネリコ)などを寄主植物にしています。


蕾の柄の部分を囓る


 腹 面


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