ニセハムシハナカミキリ
Lemula japonica Tamanuki, 1939 


  体  長    7 〜 10mm

  出現時期    6 〜 8月


ミヤママタタビ(雄花)の花粉を採食するニセハムシハナカミキリ
南佐久郡南相木村 2011.6.24(以下同じ)

 ミヤママタタビを寄主植物にする種で、長野県では比較的稀なカミキリです。
 成虫はミヤママタタビ、ショウマ類、サワフタギなどに訪花しますが、ホストのミヤママタタビに訪花することが多いようです。
 ミヤママタタビの雄花の観察では、午後3時半頃から訪花する個体が見られるようになり、雄しべの葯を頑強な大顎で挟み込むようにして採食していました。
 観察時期が開花初期であったため半分以上は蕾でしたが、観察した個体は近くに開花したものがあるにもかかわらず、蕾にも強い関心を示し、下の写真のように蕾を囓る行動がしばしば見られました。
 撮影した写真をよく見ると、上の写真にもあるように開花した花びらに切り裂いた跡があり、同じ蔓の他の花にも同様な穴があります。
 あくまで推測ですが、ミヤママタタビが開花する前に羽脱した個体は、このように蕾の表皮、または切り裂いて内部を摂食している可能性があります。
 今回は雄花だけでの観察に終わってしまいましたが、雄花と両性花では訪花状況や採食方法に違いがあるのか大いに興味が持たれます。


ミヤママタタビ(雄花)の蕾を噛む


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