炉や窯の発達を一覧表にしました。
炉は、直火で暖をとったり,肉を焼いたり,鍋を吊るして煮物を調理することができます。日本のいろりとほぼ同じです。しかし欠点は,火を落とすとすぐに寒くなり,暖房能力は極端に落ちます。極寒のフィンランドの冬の夜は,暖房なしに寝ることはできません。
窯は,輻射熱で暖房したり,火を落として余熱でパンを焼いたり,料理を調理することができます。原理はオーブンやピザ窯と同じものです。
それぞれの長所を生かした暖房・炊事器具の発達を見てみましょう。
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⇒ 石膏を塗り固めた窯(手前の炉の部分はない。穀物乾燥庫や浴用サウナ用として使用された。) |
石積み窯(オーブン)の発展形。手前が炉で煮炊きし,奥がオーブンでパン焼きやグラタン料理をした。 |
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大きな石膏窯には煙突はなく,煙が部屋中に充満したため煙窯(savu-uuni)と言われ,その家は煙屋(savutupa)と言われた。
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左写真の家の浴用サウナ。 |
煙道(煙突)が天井を貫いている。煙・煤で難渋することはなくなった。また,天井高も従来より低く抑えることができた。 |
石膏を塗り固めただけの暖房専用窯から生活の向上と共に華麗なタイル装飾を施した暖房専用窯が作られていきます。その様子をご覧ください。 |